JP5068238B2 - 防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズ - Google Patents

防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズ Download PDF

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本発明は、銀塩フイルム又はCCD、CMOSといった固体撮像素子を用いる一眼レフカメラ用のズームレンズに関し、特に、望遠端での焦点距離が390mm程度の超望遠域をカバーしつつ、防振機能を備えた防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズに関する。
従来から、防振機能を有し、望遠端で390mm程度の焦点距離をカバーしたズーム比4倍から5倍程度の高倍率望遠ズームレンズが下記特許文献等にて提案されている。
特開平11−258504号公報 特開2000−47107号公報 特開2004−61605号公報
そして、これらの特許文献に提案された高倍率望遠ズームレンズは、良好な光学性能及びブレ発生時の補正機能も有すことにも成功している。
しかし、従来の高倍率望遠ズームレンズは、いずれも広角端から望遠端までの光学全長は長いという課題がある。例えば、あるものは望遠端での光学全長が320mmを超え、また例えば、あるものは望遠端の光学全長を270mm程度に抑えながらも、広角端は220mmを超えてしまうという問題がある。さらに、高倍率望遠ズームレンズによる撮影に必須の防振機能を備えるために設けられる防振レンズ群は、いずれも最も物体側に位置する径の大きな負のレンズ群の全体又は一部を用いて構成して、手ブレの補正を行うため、防振機構の大型化を招来しているという問題がある。加えて、望遠高倍率ズームレンズのシステム上、最も物体側に位置する正のレンズ群は物体側に大きく繰り出す構造になるため、繰出群のすぐ直後に大きな防振機構があることでズームレンズユニットの径方向の大型化を避けることができないという課題があった。
本発明は、上記実情に鑑み提案されたもので、5つ以上のレンズ群を有するズームレンズに関し、各レンズ群のレンズ配置及び構成を適切に設定して、広角端から望遠端までの光学全長の短縮化を図りつつ、全変倍域にわたって高い光学性能を達成し、かつ、防振レンズ群をできるだけ像側に配置し、その構成を適切に設定して、防振時に非防振時と同様な高い光学性能を維持した小型高倍率望遠ズームレンズを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズであって、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群とで構成され、広角端から望遠端へ変倍するに際し、これらの群のすべての間隔が変化するズームレンズ系において、第4レンズ群に、正の屈折力よりなる防振レンズ群を含ませ、前記防振レンズ群を含む前記第4レンズ群は、前記防振レンズ群の前後に少なくとも一枚の凸レンズ及び一枚の凹レンズを備えた構成とし、かつ、前記防振レンズ群の物体側に凹レンズを配置するとともに、前記防振レンズ群を、光軸に対して垂直方向に移動させてカメラ撮影時に起こる手ブレを補正する、ことを特徴とする。
特に、上記防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズは、下記の条件式を満足することが好ましい。
(1)0.35>|f2/fW|>0.2
(2)0.6>|f2/f3|>0.3
(3)f34W>f34T
但し、fW:ズームレンズ広角端の焦点距離
f2:第2レンズ群の焦点距離
f3:第3レンズ群の焦点距離
f34W:広角端での第3レンズ群と第4レンズ群の合成焦点距離
f34T:望遠端での第3レンズ群と第4レンズ群の合成焦点距離
さらに、上記防振レンズ群は、下記の条件式を満たすことが好ましい。
(4)1.3>|f4Y/f4|>0.85
但し、f4:第4レンズ群の焦点距離
f4Y:防振レンズ群の焦点距離
また、上記防振レンズ群を含む前記第4レンズ群は、下記の条件式を満たすことがさらに好ましい。
(5)|f4X|+|f4Z|>3・f4Y
但し、f4X:第4レンズ群物体側部の焦点距離
f4Y:防振レンズ群の焦点距離
f4Z:第4レンズ群像側部の焦点距離
本発明に係る防振機能を有する小型高倍率ズームレンズでは、まず、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群とで構成し、かつ、広角端から望遠端へ変倍するに際し、これらの群のすべての間隔が変化するものとして構成したので、各レンズ群のレンズ配置及び構成を適切に設定することができ、広角端から望遠端までの光学全長の短縮化を図ることができるほか、全変倍域にわたって高い光学性能を達成することができる。さらに、カメラ撮影時に起こる手ブレを光軸に対して垂直方向に移動させて補正する正の屈折力よりなる防振レンズ群を、絞り近傍の第4レンズ群内に含ませ、この防振レンズ群を含む第4レンズ群を、防振レンズ群の前後に少なくとも一枚の凸レンズ及び一枚の凹レンズを備えた構成とし、かつ、防振レンズ群の物体側に凹レンズを配置することで、防振機構の小型化と、防振時にも非防振時と同様な高い光学性能を維持することができ、コンパクトな防振機能を有する小型高倍率ズームレンズを提供することができる。
特に、本発明に係る防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズは、上記(1)〜(3)の条件式を満足するので、各レンズ群のレンズ配置及び構成を最適な範囲に設定することができ、広角端から望遠端までの光学全長の短縮化を図り、全変倍域にわたって高い光学性能を達成することができる。
さらに、防振レンズ群を、上記(4)の条件式を満たすものとしたので、防振時に非防振時と同様な高い光学性能を維持することが可能となる。
また、上記防振レンズ群を含む第4レンズ群を、上記(5)の条件式を満たすものとしたので、確実に、防振時に非防振時と同様な高い光学性能を維持することができる。
以下、本発明に係る防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズのいくつかの実施形態を詳述する。
なお、図1は、実施例1におけるレンズ構成図、図14は、実施例2におけるレンズ構成図、図27は、実施例3におけるレンズ構成図、図40は、実施例4におけるレンズ構成図である。
本発明に係る防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズは、例えば、図1、図14、図27、図40に示すように、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、負の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、正の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、正の屈折力を有する第4レンズ群GR4と、負の屈折力を有する第5レンズ群GR5とで構成し、これらの群のすべての間隔を変化させることにより、広角端から望遠端へ変倍するもので、4倍から5倍程度のズーム比を得るとともに、各レンズ群のレンズ配置及び構成を最適な範囲に設定して、ズームレンズ全長の小型化に有利となる構成としたものである。
特に、正の屈折力よりなる第4レンズ群GR4内に、正の屈折力よりなる防振レンズ群GR4Yを含ませ、この防振レンズ群GR4Yを光軸と垂直方向VERに移動させることにより、カメラ撮影時に起こる手ブレを補正する。
すなわち、本発明における屈折力よりなる防振レンズ群GR4Yは、絞りSTOP近傍の第4レンズ群GR4内に含まれた構成とすることで、防振レンズ群GR4Yを小さな光学系で構成し、防振レンズ群GR4Yを軽量化し、小型化し、追従スピードの向上に有利となる構成としている。
本発明に係る防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズは、具体的には、下記の条件式(1)〜(3)を満足して構成することが望ましいものである。
(1)0.35>|f2/fW|>0.2
(2)0.6>|f2/f3|>0.3
(3)f34W>f34T
但し、fW:ズームレンズ広角端の焦点距離
f2:第2レンズ群GR2の焦点距離
f3:第3レンズ群GR3の焦点距離
f34W:広角端での第3レンズ群GR3と第4レンズ群GR4の合成焦点距離
f34T:望遠端での第3レンズ群GR3と第4レンズ群GR4の合成焦点距離
上記条件式(1)は、第2レンズ群GR2の焦点距離の範囲を適切に規定している。上限値を超えると、第2レンズ群GR2のパワーは弱くなりズームレンズ系の全長が長くなってしまうため好ましくない。下限値を下回ると、ズームレンズの小型化には有利になるものの、特に望遠端で発生する大きな球面収差及びコマ収差が補正困難となってしまうため好ましくない。
上記条件式(2)は、第2レンズ群GR2と第3レンズ群GR3との焦点距離の比を適切に規定している。上限値を超えると、上記条件式(1)と相俟って光学全長を短くすることができるものの、広角端での大きな非点収差が発生するため、ズーミングによる収差変動が大きくなり、4倍から5倍程度のズーム比を達成させるのが困難となるので好ましくない。下限値を下回ると、ズームレンズ系の全長が長くなってしまうため好ましくない。
上記条件式(3)は、第3レンズ群GR3と第4レンズ群GR4との間における合成焦点距離の広角端と望遠端とでの比を適切に規定している。すなわち、上記条件式(3)の範囲にて、正の屈折力を有する第3レンズ群GR3と正の屈折力を有する第4レンズ群GR4とで全体的に正の屈折力となるレンズ群を2分化させることにより、良好な収差補正が可能となり、ズームレンズの全長の短縮と高性能化に有利となる。
また、本発明に係る防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズにおける防振レンズ群GR4Yは、具体的には、下記の条件式(4)を満足して構成することが望ましいものである。
(4)1.3>|f4Y/f4|>0.85
但し、f4:第4レンズ群GR4の焦点距離
f4Y:防振レンズ群GR4Yの焦点距離
上記条件式(4)は、第4レンズ群GR4内に含ませた防振レンズ群GR4Yの焦点距離の範囲を適切に規定している。上限値を超えると、手ブレ補正時の防振レンズ群GR4Yの移動量は大きくなるので、防振レンズ群GR4Yのユニットが大きくなるため好ましくない。一方、下限値を下回ると、手ブレ補正時の偏心による諸収差が大きくなって、その補正が困難になるとともに、防振レンズ群GR4Yの移動量に対する像の移動の敏感度が高くなるため、特に、移動量が小さくなる広角端の補正を正確に制御することが困難となるので好ましくない。
特に、防振レンズ群GR4Yを含んで構成した第4レンズ群GR4は、防振レンズ群GR4Yの前後、すなわち、物体側及び像側にそれぞれ、少なくとも凸レンズ1枚と凹レンズ1枚を含んだ構成(例えば、図1のように、防振レンズ群GR4Yよりも物体側に3枚、防振レンズ群GR4Yよりも像側に2枚含んだ構成)とし、防振レンズ群GR4Yの物体側のレンズは、凹レンズとする。
そして、具体的には、下記の条件式(5)を満足して構成することが望ましいものである。
(5)|f4X|+|f4Z|>3・f4Y
但し、f4X:第4レンズ群物体側部GR4Xの焦点距離
f4Y:防振レンズ群GR4Yの焦点距離
f4Z:第4レンズ群像側部GR4Zの焦点距離
上記条件式(5)は、防振レンズ群GR4Yを含んだ第4レンズ群GR4内の焦点距離の範囲を適切に規定している。
各レンズ群のレンズ配置を上記条件式(1)〜(3)を満たす範囲に設定し、さらに、上記条件式(4)及び(5)を満足するような防振レンズ群GR4Y及び第4レンズ群GR4の構成とすることで、非防振時に良好な性能を達成しつつも、防振時には偏心による諸収差の発生を抑えることが可能となり、良好な光学性能が得られる防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズを得ることができる。
以下、本発明(各実施例)に係る防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズを特定するための数値データ及び上記条件式(1)〜(5)に対応する数値を表1〜表16に示す。なお、これらの表において、Nは物体側より順に面番号、rは曲率半径、dはレンズ厚及び空気間隔、ndはd線における屈折率、νdはd線におけるアッベ数である。
(実施例1)
本実施例1における防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズを特定するための数値データ及び上記条件式(1)〜(5)に対応する数値を、以下、表1〜表4までに示す。
(第1数値表)
Figure 0005068238
表2は、本実施例1の変倍における可変間隔を示す。
Figure 0005068238
表3は、本実施例1における防振レンズ群GR4Yの移動0.2mmに対する像の移動量を示す。
Figure 0005068238
表4は、本実施例1における条件式により得られた数値を示す。
Figure 0005068238
(実施例2)
本実施例2における防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズを特定するための数値データ及び上記条件式(1)〜(5)に対応する数値を、以下、表5〜表8までに示す。
(第2数値表)
Figure 0005068238
表6は、本実施例2の変倍における可変間隔を示す。
Figure 0005068238
表7は、本実施例2における防振レンズ群GR4Yの移動0.2mmに対する像の移動量を示す。
Figure 0005068238
表8は、本実施例1における条件式により得られた数値を示す。
Figure 0005068238
(実施例3)
本実施例3における防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズを特定するための数値データ及び上記条件式(1)〜(5)に対応する数値を、以下、表9〜表12までに示す。
(第3数値表)
Figure 0005068238
表10は、本実施例3の変倍における可変間隔を示す。
Figure 0005068238
表11は、本実施例3における防振レンズ群GR4Yの移動0.2mmに対する像の移動量を示す。
Figure 0005068238
表12は、本実施例3における条件式により得られた数値を示す。
Figure 0005068238
(実施例4)
本実施例4における防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズを特定するための数値データ及び上記条件式(1)〜(5)に対応する数値を、以下、表13〜表16までに示す。
(第4数値表)
Figure 0005068238
表14は、本実施例4の変倍における可変間隔を示す。
Figure 0005068238
表15は、本実施例4における防振レンズ群GR4Yの移動0.2mmに対する像の移動量を示す。
Figure 0005068238
表16は、本実施例4における条件式により得られた数値を示す。
Figure 0005068238
以下、本発明における各実施例に係る防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズ性能を、図面にもとづいて説明する。ここでは、本発明の実施例1について図1〜図13に基づいて説明する。
実施例1の性能を示す図面について詳細に説明すると、図1は、実施例1における防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズの広角端における構成図、図2は、左から順に、広角端の非防振時における球面収差、非点収差、歪曲収差図である。図3は、左から順に、望遠端の非防振時における球面収差、非点収差、歪曲収差図である。なお、球面収差は絞り開放値での性能を示し、また、非点収差図、歪曲収差図は、すべて最大像高21.63mmに設定した状態での性能を示す。図中のSはサジタル像面を表し、Mはメリジオナル像面を表している。
図4乃至図8は、広角端での横収差図であり、Y=0.7Fは像高21.63mmの7割、すなわち15.14mmとなり、同様にY=0.5Fは10.82mmとなる。図4(a)は、ブレ角0.8°(±0.4°)補正時の像高マイナス時の横収差、図5(b)は、ブレ角0.4°(±0.2°)補正時の像高マイナス時の横収差、図6(c)は、非防振時の横収差、図7(d)は、ブレ角0.4°(±0.2°)補正時の像高プラス時の横収差、図8(e)は、ブレ角0.8°(±0.4°)補正時の像高プラス時の横収差である。
図9乃至図13は、望遠端での横収差図であり、Y=0.7Fは像高21.63mmの7割、すなわち15.14mmとなり、同様にY=0.5Fは10.82mmとなる。図9(a)は、ブレ角0.8°(±0.4°)補正時の像高マイナス時の横収差、図10(b)は、ブレ角0.4°(±0.2°)補正時の像高マイナス時の横収差、図11(c)は、非防振時の横収差、図12(d)は、ブレ角0.4°(±0.2°)補正時の像高プラス時の横収差、図13(e)は、ブレ角0.8°(±0.4°)補正時の像高プラス時の横収差である。
これらの諸収差図及び横収差図より、本実施例1に係る防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズは、諸収差が良好に補正され、防振時、非防振時共に優れた結像性能を有することが明らかとなった。
実施例2の性能を示す図面については図14〜図26に示している。
実施例3の性能を示す図面については図27〜図39に示している。
実施例4の性能を示す図面については図40〜図52に示している。
なお、実施例2乃至実施例4のいずれの図面についても、実施例1の性能を示す図面と対応しているので、その説明は省略する。
そして、いずれの実施例においても、本発明に係る防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズは、諸収差が良好に補正され、防振時、非防振時共に優れた結像性能を有することが分かる。
したがって、本発明に係る防振機能を有する小型高倍率ズームレンズは、上記のように5群によりレンズ群を構成し、かつ、広角端から望遠端へ変倍するに際し、これらの群のすべての間隔が変化するものとして構成するとともに、最も像側に位置し、全体で正の屈折力よりなる絞りSTOP近傍の第4レンズ群GR4内部に、正の屈折力よりなる防振レンズ群GR4Yを含ませたので、防振機構の小型化に寄与することができ、ズームレンズユニットの径方向の大型化を防ぐと同時に、防振時に非防振時と同様な高い光学性能を維持することができる。
さらに、上記(1)〜(3)の条件式を満足したので、各レンズ群のレンズ配置及び構成を最適な範囲に設定することができ、広角端から望遠端までの光学全長の短縮化を図り、全変倍域にわたって高い光学性能を達成することができる。また、防振レンズ群GR4Yを上記(4)の条件式を満たすものとしたので、防振時に非防振時と同様な高い光学性能を維持することができる。
また、防振レンズ群GR4Yを含む第4レンズ群GR4を、防振レンズ群GR4Yの前後に少なくとも一枚の凸レンズ及び一枚の凹レンズ1枚を備えた構成とし、かつ、防振レンズ群GR4Yの物体側に凹レンズを配置するとともに、上記(5)の条件式を満たすものとしたので、防振レンズ群GR4Yを絞りSTOP近傍に配置して防振機構の小型化に寄与しつつ、カメラ撮影時に起こる手ブレを補正するとともに、確実に、防振時に非防振時と同様な高い光学性能を維持することが可能となる。
そして、このように防振機能を有する小型高倍率ズームレンズを構成すれば、コンパクトな防振機能を有する小型高倍率ズームレンズを提供することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらは一例であって、実施形態(実施例1〜4)に限定されるものではない。さらに、本発明の実施例は、5群構成よりなる光学系であるが、これら5群に付加レンズ群を加え、さらなる多群構成となった防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズであっても、本発明の効果が発揮される同等の光学系とみなすことができるものである。
実施例1におけるレンズ構成図である。 実施例1の広角端における諸収差図である。 実施例1の望遠端における諸収差図である。 (a)は、実施例1の広角端における横収差図であって、ブレ角0.8°(±0.4°)補正時の像高マイナス時の横収差である。 (b)は、実施例1の広角端における横収差図であって、ブレ角0.4°(±0.2°)補正時の像高マイナス時の横収差である。 (c)は、実施例1の広角端における横収差図であって、非防振時の横収差である。 (d)は、実施例1の広角端における横収差図であって、ブレ角0.4°(±0.2°)補正時の像高プラス時の横収差である。 (e)は、実施例1の広角端における横収差図であって、ブレ角0.8°(±0.4°)補正時の像高プラス時の横収差である。 (a)は、実施例1の望遠端における横収差図であって、ブレ角0.8°(±0.4°)補正時の像高マイナス時の横収差である。 (b)は、実施例1の望遠端における横収差図であって、ブレ角0.4°(±0.2°)補正時の像高マイナス時の横収差である。 (c)は、実施例1の望遠端における横収差図であって、非防振時の横収差である。 (d)は、実施例1の望遠端における横収差図であって、ブレ角0.4°(±0.2°)補正時の像高プラス時の横収差である。 (e)は、実施例1の望遠端における横収差図であって、ブレ角0.8°(±0.4°)補正時の像高プラス時の横収差である。 実施例2におけるレンズ構成図である。 実施例2の広角端における諸収差図である。 実施例2の望遠端における諸収差図である。 (a)は、実施例2の広角端における横収差図であって、ブレ角0.8°(±0.4°)補正時の像高マイナス時の横収差である。 (b)は、実施例2の広角端における横収差図であって、ブレ角0.4°(±0.2°)補正時の像高マイナス時の横収差である。 (c)は、実施例2の広角端における横収差図であって、非防振時の横収差である。 (d)は、実施例2の広角端における横収差図であって、ブレ角0.4°(±0.2°)補正時の像高プラス時の横収差である。 (e)は、実施例2の広角端における横収差図であって、ブレ角0.8°(±0.4°)補正時の像高プラス時の横収差である。 (a)は、実施例2の望遠端における横収差図であって、ブレ角0.8°(±0.4°)補正時の像高マイナス時の横収差である。 (b)は、実施例2の望遠端における横収差図であって、ブレ角0.4°(±0.2°)補正時の像高マイナス時の横収差である。 (c)は、実施例2の望遠端における横収差図であって、非防振時の横収差である。 (d)は、実施例2の望遠端における横収差図であって、ブレ角0.4°(±0.2°)補正時の像高プラス時の横収差である。 (e)は、実施例2の望遠端における横収差図であって、ブレ角0.8°(±0.4°)補正時の像高プラス時の横収差である。 実施例3におけるレンズ構成図である。 実施例3の広角端における諸収差図である。 実施例3の望遠端における諸収差図である。 (a)は、実施例3の広角端における横収差図であって、ブレ角0.8°(±0.4°)補正時の像高マイナス時の横収差である。 (b)は、実施例3の広角端における横収差図であって、ブレ角0.4°(±0.2°)補正時の像高マイナス時の横収差である。 (c)は、実施例3の広角端における横収差図であって、非防振時の横収差である。 (d)は、実施例3の広角端における横収差図であって、ブレ角0.4°(±0.2°)補正時の像高プラス時の横収差である。 (e)は、実施例3の広角端における横収差図であって、ブレ角0.8°(±0.4°)補正時の像高プラス時の横収差である。 (a)は、実施例3の望遠端における横収差図であって、ブレ角0.8°(±0.4°)補正時の像高マイナス時の横収差である。 (b)は、実施例3の望遠端における横収差図であって、ブレ角0.4°(±0.2°)補正時の像高マイナス時の横収差である。 (c)は、実施例3の望遠端における横収差図であって、非防振時の横収差である。 (d)は、実施例3の望遠端における横収差図であって、ブレ角0.4°(±0.2°)補正時の像高プラス時の横収差である。 (e)は、実施例3の望遠端における横収差図であって、ブレ角0.8°(±0.4°)補正時の像高プラス時の横収差である。 実施例4におけるレンズ構成図である。 実施例4の広角端における諸収差図である。 実施例4の望遠端における諸収差図である。 (a)は、実施例4の広角端における横収差図であって、ブレ角0.8°(±0.4°)補正時の像高マイナス時の横収差である。 (b)は、実施例4の広角端における横収差図であって、ブレ角0.4°(±0.2°)補正時の像高マイナス時の横収差である。 (c)は、実施例4の広角端における横収差図であって、非防振時の横収差である。 (d)は、実施例4の広角端における横収差図であって、ブレ角0.4°(±0.2°)補正時の像高プラス時の横収差である。 (e)は、実施例4の広角端における横収差図であって、ブレ角0.8°(±0.4°)補正時の像高プラス時の横収差である。 (a)は、実施例4の望遠端における横収差図であって、ブレ角0.8°(±0.4°)補正時の像高マイナス時の横収差である。 (b)は、実施例4の望遠端における横収差図であって、ブレ角0.4°(±0.2°)補正時の像高マイナス時の横収差である。 (c)は、実施例4の望遠端における横収差図であって、非防振時の横収差である。 (d)は、実施例4の望遠端における横収差図であって、ブレ角0.4°(±0.2°)補正時の像高プラス時の横収差である。 (e)は、実施例4の望遠端における横収差図であって、ブレ角0.8°(±0.4°)補正時の像高プラス時の横収差である。
符号の説明
GR1 第1レンズ群
GR2 第2レンズ群
GR3 第3レンズ群
GR4 第4レンズ群
GR4X 第4レンズ群物体側部
GR4Y 防振レンズ群
GR4Z 第4レンズ群像側部
GR5 第5レンズ群
VER 垂直方向
STOP 開口絞り

Claims (4)

  1. 物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群とで構成され、広角端から望遠端へ変倍するに際し、これらの群のすべての間隔が変化するズームレンズ系において、
    前記第4レンズ群に、正の屈折力よりなる防振レンズ群を含ませ、
    前記防振レンズ群を含む前記第4レンズ群は、前記防振レンズ群の前後に少なくとも一枚の凸レンズ及び一枚の凹レンズを備えた構成とし、かつ、前記防振レンズ群の物体側に凹レンズを配置するとともに、
    前記防振レンズ群を、光軸に対して垂直方向に移動させてカメラ撮影時に起こる手ブレを補正する、
    ことを特徴とする防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズ。
  2. 下記の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズ。
    (1)0.35>|f2/fW|>0.2
    (2)0.6>|f2/f3|>0.3
    (3)f34W>f34T
    但し、fW:ズームレンズ広角端の焦点距離
    f2:第2レンズ群の焦点距離
    f3:第3レンズ群の焦点距離
    f34W:広角端での第3レンズ群と第4レンズ群の合成焦点距離
    f34T:望遠端での第3レンズ群と第4レンズ群の合成焦点距離
  3. 前記防振レンズ群は、下記の条件式を満たすことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズ。
    (4)1.3>|f4Y/f4|>0.85
    但し、f4:第4レンズ群の焦点距離
    f4Y:防振レンズ群の焦点距離
  4. 前記防振レンズ群を含む前記第4レンズ群は、下記の条件式を満たすことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の防振機能を有する小型高倍率望遠ズームレンズ。
    (5)|f4X|+|f4Z|>3・f4Y
    但し、f4X:第4レンズ群物体側部の焦点距離
    f4Y:防振レンズ群の焦点距離
    f4Z:第4レンズ群像側部の焦点距離
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