JP5067989B2 - 椅子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、背座の高さ調整やロッキング等複数の機能を有する椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、座り心地や使い勝手を向上させる目的で、椅子の多機能化が進んでいる。
例えば背座の高さ調整機能やロッキング/固定切り替え機能を有したもの等がその代表的なものである。
一方、これら各機構は、座の下面や背の裏側に設けられている関係上、これら各機構を作動させるための操作部を着座者の操作しやすい位置に設けておき、この操作部をリンクワイヤなどの接続手段を介して、各機構を直接的に作動させるための操作受付部に接続するようにしている。そしてこのような構成であることから、この種の椅子においては前記操作部の操作範囲と、操作受付部の機構を作動させるための動作範囲とを合致させるための調整部を設けている。かかる調整部は、従来は、それぞれの前記操作受付部近傍に分散して設けられているのが通例である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように調整部を分散して配置すると、組立の際等に調整を行う手間が非常に面倒となる。又、調整部は通常何らかのカバーで覆う必要があるところ、かかる調整部を各所に分散すると、カバーもそれに応じて複数設けねばならず、そのことによって組立・分解作業のみならず構造上の複雑化をも招き、好ましいものではない。
そこで本発明は、上記問題を解決するために、それらの調整部のうち、その一部又は全部を所定領域内に集合配置させたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明に係る椅子は、背座の高さ調整を行う昇降機構やロッキング機構等、複数の作動機構を有する椅子において、各機構を作動させる操作を行うための上下方向に動作する複数の操作部と、前記各機構を直接的に作動させる機構である操作受付部と、前記操作部及び操作受付部を接続するリンクワイヤを用いた接続手段とを具備し、前記操作部の操作を受けて動作する操作受付部の動作範囲の調整を行うために接続手段に設けられた調整部のうち、その一部又は全部である2以上の調整部を前記座の下部であり且つ当該座を支持する座受の前方側端部の所定領域内に集合配置させるとともに全ての前記操作部を前記所定領域内に集合配置させたものであり、全ての前記操作部を当該操作部の延長方向に直交する前後方向に隣接配置するとともに隣接配置させた前記各操作部間の間隔を各操作部自身の同方向の寸法よりも狭くしていることを特徴とする。
【0005】
このようなものであれば、複数の調整部は所定領域内に集合配置されているので、それら調整部を一度に調整することができ、調整に要する手間を省け、また組立の作業等が複雑になることを防げる。
【0006】
また、前記操作部と前記調整部の対応をわかりやすくするためには、前記調整部を、その調整部に係る操作部の近傍に設けるとよい。
【0007】
着座者による操作性向上のために本発明では上述の通り、全ての操作部を集合配置させている。またこのことにより着座者に操作部の位置を一見して把握させることも可能になる。
【0008】
具体的な実施態様としては、集合配置させた前記調整部をカバーで覆うようにしておくことが好ましい。特に、部品点数や製造コストの低減化あるいは組み立て作業の容易化などに寄与するためには、単一のカバーにより前記操作部と前記接続手段との接続部をも覆うようにしたものが好適である。
【0009】
具体的に本発明では調整部の設定部位を上述の通り、座の下部としている。
【0010】
前記接続手段としては、一例としてリンクワイヤを用いたものが考えられる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。図1、図2は、本発明の一実施の形態を示す椅子1の側面図、正面図をそれぞれ示したものである。
【0012】
この椅子1は、図3〜図5に示すように、ベース脚2に背5及び座6を支持させてなるもので、執務等に適した使用姿勢をとることができるのみならず、安息やリフレッシュに適した姿勢等を適宜選択的にとることをも可能にするために、ベース脚2に、あるいはベース脚2と背5、座6等との間に、背座の高さ調整を行う昇降機構P、背5及び座部を連動させてロッキングさせるロッキング機構Q、ストレッチ等のために背5の上方部分のみを後傾させる背もたれ上部傾動機構R、並びに、腰骨を選択的に押圧するため等に利用される背もたれ下部傾動機構Sを設けている。
【0013】
具体的に説明すると、ベース脚2は、脚羽根の中心から上方に向けて回転軸を突出させたもので、その上に支持される座部及び背もたれ部を回転軸周りに旋回動作させ得るようにしている。昇降機構Pは、前記ベース脚2の回転軸にガススプリング21を組み込み、このガススプリング21を適宜作動させることによって背座を作動範囲の任意の昇降位置にロックできるようにしているものである。
【0014】
背5は、背もたれ下部フレーム50と、背もたれ上部フレーム55とを具備してなるもので、両フレーム50、55は、ともにリンク要素7bの内側部分に設けられた回転軸72に回転可能に取り付けられている。
【0015】
座6は、座受4に着脱可能に取り付け可能である。
【0016】
一方、ロッキング機構Qは、ベース脚2に取り付けた支基3と、座6を支持する座受4と、これら支基3と座受4との間を連結するリンク要素7a、7bとからなる不等辺の四辺リンク機構を主体とし、これに背5を適宜位置に固定するガススプリング31を付帯させて構成されている。
【0017】
支基3は、アルミダイキャスト等の剛性部材により構成されたV字状をなすもので、その基端を前記回転軸に固定し、先端を斜め上方に突出させている。この支基3の斜辺中央部の下面には、回転軸71を通じてねじり方向の弾性力の蓄積、放出が可能なトーションバー70が設けてある。
【0018】
リンク要素7aは、一端を支基3の前方に回転軸30を介して回転可能に取り付け、他端を座受4の前方裏面に回転軸60を介して回転可能に取り付けた板状のもので、少なくとも回転軸60は、座受4に設けた軸受に対して着脱可能とされている。
【0019】
リンク要素7bは、一端を支基3の斜辺中央部に設けた前記トーションバー70の回転軸71に固定し、他端を座受4の後端側に設けた回転軸79に回転可能に連結したもので、通常、このリンク要素7bには上述した背もたれ下部フレーム50及び背もたれ上部フレーム55が回転軸72回りの回転機能を停止させられた状態で一体的に固定され、リンク要素7bと共に回転軸71回りに回転し得るものである。
【0020】
ガススプリング31は、リンク要素7aと支基3との間に設けられたもので、選択的にリンク要素7aを固定することによって、四辺リンク機構全体をロックするようにしている。
【0021】
また、背もたれ上部傾動機構Rは、前記背もたれ上部フレーム55の回転軸72回りの回転を許容されることによって機能するもので、具体的にはロック機構rと、バネ部材73とから構成されている。
【0022】
ロック機構rは、図6に示すように、リンク要素7bの上方に設けた孔部77と、背もたれ上部フレーム55に設けたブラケット550に設けた孔部551と、通常はこれら両孔部77に跨る位置に配置され選択的に前記孔部551から引き抜くことによって背もたれ上部フレーム55とリンク要素7bとの拘束を解除するピン76とから構成されるものである。背もたれ上部フレーム55の下端部内側に位置するブラケット550の内側には、リンク7bと一体をなすように同形状のブラケット7b1が設けてあり、これらブラケット550、7b1を重ね合わせて、孔部551の内側に、孔部77を位置させて、ピン76を挿入するようにしている。しかして、ピン76が両孔部77,550に挿入されている状態においてはリンク要素7bと背もたれ上部フレーム55とは拘束されて一体的に動き、また、このピン76を孔部551から引き抜くことによって、上記の拘束を解除して背もたれ上部フレーム55のみを回転軸72を中心として独自に回転し得るようにしている。
【0023】
なお、ピン76が挿入されている状態では、ピン76は押圧部材9によって面76aを押さえられており、さらに押圧部材9はピンを着脱するための動作変換機構D1に接続されている。動作変換機構D1は、押圧部材9に一端部を回転可能に結合したリンクフレーム101と、前記座受4に回動可能に支持され、前記リンクフレーム101の他端部に回動端部を回動可能に結合された回転アーム102からなる。
【0024】
バネ部材73は、背もたれ上部フレーム55に傾動時に弾性を付与するためのもので、リンク要素7bの上端下面側に凹部74を設け、この凹部74に当該バネ部材73の一端側を収容して固定するとともに、他端側を背もたれ上部フレーム55に取り付け、このバネ部材73によって、背もたれ上部フレーム55を起立方向に押圧している。
【0025】
さらに、背もたれ下部傾動機構Sは、前記背もたれ下部フレームを利用したもので、この下部フレームを回転軸72を支点にして前方に押し付け得る位置にガススプリングを設けている。
【0026】
しかして、座受4の前方右側端部には、以上の諸機構を選択的に活用すべく、図7に示すように第1操作部43a、第2操作部43b、第3操作部43cが集合して設けてある。第1操作部43aは、座部6を昇降させるためのものであり、第2操作部43bは背もたれ下部フレーム50のみを後傾させるものであり、第3操作部43cは座部6及び背もたれ上部フレーム55,背もたれ下部フレーム50全体を連動させてロッキングさせるためのものである。また、非ロッキング時に第3操作部43cを下方に操作すると、前記上部フレーム55のみを傾動させることができる。
【0027】
背座の昇降を行うためのガススプリング21、背もたれ下部の傾動動作を行うためのガススプリング54、背もたれ上部及び下部の傾動動作を行うためのガススプリング31には、それぞれ前記各機構を直接的に作動させる機構である操作受付部である第1操作受付部B1,第2操作受付部B2,第3操作受付部B3が設けてある。第1操作受付部B1,第2操作受付部B2,第3操作受付部B3は、それぞれボタンであり、ボタンの状態に応じてガススプリング21、54、31がロックされたりロックが解除されたりする。また、前述した上部フレーム55とリンク要素7bとの拘束を解除するピン76に接続された動作変換機構D1は、第4操作受付部としての機能も有する。
【0028】
前記操作部43a〜43cと操作受付部B1〜B3・D1とは、本実施例では、それぞれ接続手段LW1、LW2、LW3、LW4により接続するようにしている。この接続手段LW1、LW2、LW3、LW4と前記操作部43a〜43cとの接続部K周辺の平面図を図8、斜視図を図9にそれぞれ示す。
【0029】
この接続手段LW1、LW2、LW3、LW4は、それぞれリンクワイヤLW11、LW21、LW31、LW41と、そのリンクワイヤLW11、LW21、LW31、LW41をそれぞれ内部に挿通させ、その経路を規定する経路規定手段であるチューブLW12、LW22、LW32、LW42とからなる。
【0030】
リンクワイヤLW11は、一方の端部を第1操作部43aに、又、他方の端部を第1操作受付部B1にそれぞれ接続したものである。以下リンクワイヤLW21は第2操作部43bと第2操作受付部B2とに、リンクワイヤLW31は第3操作部43cと第3操作受付部B3とに、又、リンクワイヤLW41は第3操作部43cと第4操作受付部D1とにそれぞれ端部を接続してある。
【0031】
チューブLW12、LW22、LW32、LW42は、それぞれその両端を座受4等に固定したものである。
【0032】
また、本実施形態では、第1操作部43a、第3操作部43cの動きを第1接続手段LW1、第3接続手段LW3の水平方向の動きに変換するための動作変換部材R1,R3を、第1操作部43aと第1接続手段LW1及び第3操作部43cと第3接続手段LW3の中間にそれぞれ介在させている。
【0033】
前記動作変換部材R1,R3を用いた動作変換の原理について、動作変換部材R3を第3操作部43c及び第3接続手段LW3と組み合わせた場合を代表的例として以下に簡単に説明しておく。
【0034】
動作変換部材R3は、座受4側に設定したブラケット状の支持部47に回転可能に支持させるとともに、その回転中心CT3から偏位した部位CT2を第3操作部43cの回転中心CT1から偏位した部位43c1に回転かつスライド可能に結合してなるものである。
【0035】
具体的には、動作変換部材R3の前記部位CT2から軸を突出させ、その軸を第3操作部43cの前記部位43c1に設けた溝にはめ込んで、これら部位CT2,43c1間において、動作変換部材R3と第3操作部43cとが回転かつスライド可能に結合されるようにしている。なお、溝と軸との関係は逆でもよい。
【0036】
そして、前記回転中心CT3及び前記対操作部接続部CT2から偏位した部位に設定した対ワイヤ接続部R31に第3接続手段LW3を構成するリンクワイヤLW31の一方の端部を接続している。
【0037】
さらに、動作変換部材R3を第3操作部43cよりも大きい角度回転させるとともに、対ワイヤ接続部R31が操作部の回転中心CT1よりも多く水平方向に動くようにして、効率的に操作部の動きがリンクワイヤLW31の水平方向の動きに変換されるようにしている。
【0038】
一方、前記対ワイヤ接続部R31は、第4接続手段LW4を構成するリンクワイヤLW41の一方の端部とも接続されていて、リンクワイヤLW41の水平方向の運動に対しても全く同様の作用を営むようにしている。
【0039】
動作変換部材R1については、同様の構成であるため、説明を省略する。
【0040】
なお、第1接続手段LW1、第2接続手段LW2、第3接続手段LW3、第4接続手段LW4は、順に背座の昇降動作、背もたれ下部のみの傾動動作、ロッキング動作、背もたれ上部のみの傾動動作に対応させたものである。
【0041】
そして、前記複数の操作部43a〜43cの種類を着座者に把握しやすくするために、例えば、椅子1の下方から上方に向かって椅子1の各部位を操作するための第1操作部43a〜43cを配列し、更に、その操作部43a〜43cを平板状に設けてその上面に操作部位を示す案内を表示している。
【0042】
その際、座6および背もたれ上部フレーム55、背もたれ下部フレーム50全体をロッキングさせるための第3操作部43cについては、水平状態と下降状態とを切り替えられるようにし、また、この第3操作部43cを除くすべての操作部43a、43bについては、自然で水平状態になるようにバネなどで力を付与している。
【0043】
次に、このように構成した椅子1の基本動作について説明する。
<ロッキング動作>
全ての操作部43a〜43cを水平にしている状態(初期状態)では、座部6の下方に設けたガススプリング31がフリーの状態になる。このとき、図3に示すように背もたれ上部フレーム55に設けた孔部551にピン76が挿入され、リンク要素7bと背もたれ上部フレーム55は一体として回転軸72を中心に後傾可能となる。そして、この背もたれ上部フレーム55の後傾に伴って四辺リンク機構が変形し、かつ座6も後方下向きに傾斜しながら、図5に示すようなロッキング動作を行う。この動作を行った状態を図5の二点鎖線で示す。
【0044】
一方、所定の後傾角度にした状態で第3操作部43cを下方に倒した場合は、座6の下方に設けたガススプリング31の固定状態が維持され、後傾角度をその状態に維持する。
<背もたれ上部のみの傾動動作>
初期状態から下方に第3操作部43cを倒すことにより、図12の二点鎖線で示すように第3接続手段LW3を構成するリンクワイヤLW31が押し込まれ、それに連動して第3操作受付部B3の状態が変化し、座6の下方に設けたガススプリング31がロックされて四辺リンク機構の動きが固定される。そして、第4接続手段LW4を構成するリンクワイヤLW41も押し込まれ、回転アーム102が回転し、第4操作受付手段である図6の動作変換機構D1によりリンクフレーム101が動き、連動して押圧部材9がピン76の押圧面76aから離れて、スプリングS1の作用により背もたれ上部フレーム55に設けた孔部551からピン76が抜かれて、これによって座部6および背もたれ下部フレーム50を固定した状態で背もたれ上部フレーム55を弾力的に後傾させられるようにする。この動作を行った状態を図4の二点鎖線で示す。
<背もたれ下部のみの傾動動作>
背もたれ下部フレーム50のみを後方に位置させる場合、これに対応した第2操作部43bを引き上げることにより、図11の二点鎖線で示すように第2接続手段LW2を構成するリンクワイヤLW21が引き出され、連動して第2操作受付部B2であるボタンの状態が変化し、それに応じて背もたれ下部フレーム50に連結されているガススプリング54の固定状態が解除される。これによって背もたれ下部フレーム50の回転を許容する。そして、所定の位置で第2操作部43bを元の状態に戻すことによりリンクワイヤLW21が元の位置まで押し込まれ、連動して第2操作受付部B2が元の状態に戻り、ガススプリング54を固定して背もたれ下部フレーム50をその状態に固定する。この動作を行った状態を図4の二点鎖線で示す。
<昇降動作>
第1操作部43aの非操作時には、ガススプリング21がロックされ、背座はある昇降位置に固定される。この位置から第1操作部43aを引き上げると、図10の二点鎖線で示すように第1接続手段LW1を構成するリンクワイヤLW11が引き出され、連動して第1操作受付部B1であるボタンの状態が変化し、それに応じてガススプリング21のロックが解除されるため、背座はガススプリング21の伸縮動作を伴って所定範囲で昇降動作させることができる。そして第1操作部43aを元の水平状態に戻すと、リンクワイヤLW11が元の位置まで押し込まれ、連動して第1操作受付部B1が元の状態に戻り、ガススプリング21がロックされ、背座の高さを固定できる。この動作を行った状態を図6の二点鎖線で示す。
【0045】
しかして、本実施形態にかかる椅子1は、前記操作部43a〜43cの操作を受けて動作する操作受付部B1〜B3・D1の動作範囲の調整を行うために接続手段LW1、LW2、LW3、LW4に調整部AJ1、AJ2、AJ3、AJ4を設けておき、それら調整部AJ1、AJ2、AJ3、AJ4をすべて所定領域内に集合配置させている。
【0046】
これら調整部AJ1、AJ2、AJ3、AJ4について、代表的に第1調整部AJ1を例にとって説明すると、このものは、前記チューブLW12の第1操作部43a側の端部固定位置を変えることによりその経路を変化させ、間接的にその内部を挿通するリンクワイヤLW11の経路を変化させるようにしたものである。そして、このことにより、リンクワイヤLW11の実効長を変化させ、前記第1操作部43aの操作により操作受付部B1の動作が適正範囲で行えるようにする。具体的にこの第1調整部AJ1は、座受4の下部から一体に垂下させた取付壁461を両側から挟み込むナットLW122・LW123と、前記チューブLW12の一方の端部に形成され、前記ナットに螺合するネジ部LW121とからなる。
【0047】
そして、ネジ部LW121に対してナットLW122・LW123を螺進退させることにより、チューブLW12の端部固定位置を変化させるようにしている。なお、第2調整部AJ2、第3調整部AJ3、第4調整部AJ4もそれぞれ前記第1調整部AJ1と同様の構成である。
【0048】
本実施形態では、すべての調整部AJ1、AJ2、AJ3、AJ4を集合配置させるために、前記取付壁461、462、463、464は、所定領域たる調整エリア46内に設けている。この調整エリア46は、座受4の下部であって、操作部43a〜43cの内側に隣接するように設定してある。
【0049】
なお、取付壁461、462、463、464は、それぞれ前記リンクワイヤLW11、LW21、LW31、LW41の延長方向と直交するものであり、切り欠き部461a、462a、463a、464aがそれぞれ設けてある。そして、切り欠き部461a、462a、463a、464aの近傍の壁面のうち片側には、図9に示すようにナットLW122・LW222・LW323・LW423がそれぞれはまりこむ座繰り部461b、462b、463b、464bがそれぞれ設けてある。
【0050】
上述した構成において調整部AJ1〜AJ4による調整方法について、以下に説明する。
【0051】
すなわち、接続手段LW1、LW2、LW3、LW4を通して接続された操作部43a、43b、43cにより操作受付部B1,B2,B3及びD1を操作する際、リンクワイヤLW11、LW21、LW31、LW41が押し込まれすぎていたり引き出されすぎていたりすると操作部43a、43b、43cを操作しても操作受付部B1,B2,B3及びD1が作動しないという事態が発生する。そこで、操作部43a、43b、43cを操作することで操作受付部B1,B2,B3及びD1が正しく作動するようにするために調整部AJ1、AJ2、AJ3、AJ4を用いてチューブの経路を変更し、リンクワイヤLW11、LW21、LW31、LW41の引き出し幅を調節する。
【0052】
具体的な調整の手順を、第1操作部43aと第1接続手段LW1、第1調整部AJ1、及び取付壁461の組を例に取り説明する。まず第1接続手段LW1を構成するリンクワイヤLW11が切り欠き部461aを通るようにする。
【0053】
次に、第1調整部AJ1を構成する2個のナットLW122、LW123をチューブのネジ部材LW121に対して螺進退させて、その位置を第1操作部43aの操作によって第1操作受付部B1の動作が正しく行われるよう調整するとともに、これらナットLW122、LW123によって取付壁461を挟み込む。なお、第2操作部43b、第2接続手段LW2、第2調整部AJ2、取付壁462の組及び第3操作部43c、第3接続手段LW3、第4接続手段LW4、第3調整部AJ3、第4調整部AJ4、取付壁463、取付壁464の組についても調整の手順は同様である。
【0054】
一方、図9に示されているとおり、この調整エリア46及び操作部43a、43b、43cと接続手段LW1、LW2、LW3、LW4の境界部分Kは、カバーCを取り付けて覆うことができるようになっている。
【0055】
このカバーCは、第1操作部43aを貫通させるための操作部貫通窓C1a、第2操作部43bを貫通させるための操作部貫通窓C1b、第3操作部43cを貫通させるための操作部貫通窓C1cをそれぞれ設けてなるものであり、その周壁等、適宜複数部位に座受4又は座受4の下面を覆う樹脂製の座受カバーCZに固定するための手段である爪C21、C22、C23、C24を設けている。
【0056】
前記操作部貫通窓C1a、C1b、C1cは、それぞれ操作部43a、43b、43cの延長方向に略直交するものであって、幅は操作部貫通窓C1aは第1操作部43a、操作部貫通窓C1bは第2操作部43b、操作部貫通窓C1cは第3操作部43cそれぞれと略同一であり、高さはそれぞれの操作部における窓に対応する部分の動作範囲に略一致するようにしてある。
【0057】
かかるカバーCを座受4に固定するには、爪C21、C22、C23、C24を座受4または前記座受カバーCZにかみ合わせるようにする。
【0058】
以上、本実施形態に係る椅子1は、上記調整部AJ1、AJ2、AJ3、AJ4を、すべて調整エリア46内に集合配置させたので、調整の際には調整エリア46から調整部AJ1、AJ2、AJ3、AJ4を取り出せばよく、調整部AJ1、AJ2、AJ3、AJ4を一度に調整することができ、また組立の作業が複雑になることを防げる。
【0059】
また、操作部43a、43b、43cが集合配置されており、調整部AJ1、AJ2、AJ3、AJ4の近傍にあるので操作部43a、43b、43cと調整部AJ1、AJ2、AJ3、AJ4との対応がわかりやすく、着座者にとっての操作性も向上できる。
【0060】
さらに、調整部AJ1、AJ2、AJ3、AJ4及び調整部AJ1、AJ2、AJ3、AJ4と第1操作部43a、43b、43cとの境界部分を同時に覆うカバーCを設けたので、これらを外力から防ぎ、見た目を整える役割を1つのカバーCだけで果たすことができ、部品点数や製造コストの低減化あるいは組み立て作業の容易化を実現できる。
【0061】
なお、本発明は、前記の実施形態に限られるものではない。例えば、カバーは調整部のみを覆うようにすることもできるし、省略してしまうこともできる。
【0062】
【発明の効果】
本発明は、背座の高さ調整を行う昇降機構やロッキング機構等、複数の作動機構を有する椅子に、各機構を作動させる操作を行うための操作部と、前記各機構を直接的に作動させる機構である操作受付部と、前記操作部及び操作受付部を接続する接続手段とを具備させ、前記操作部の操作を受けて動作する操作受付部の動作範囲の調整を行うために接続手段に設けられた調整部のうち、その一部又は全部である2以上の調整部を所定領域内に集合配置させるように構成したことにより、調整部を一度に調整することができ、また組立の動作が複雑になることを防げる。そしてその結果、ユーザ及び製作者の便に資することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す側面図。
【図2】同実施形態を示す正面図。
【図3】同実施形態における背もたれ上部のみの傾動動作及び背もたれ下部のみの傾動動作を示す概略全体側面図。
【図4】同実施形態におけるロッキング動作を示す概略全体側面図。
【図5】同実施形態における背座の昇降動作を示す概略全体側面図。
【図6】同実施形態におけるロック機構の分解斜視図。
【図7】同実施形態における座受の全体平面図。
【図8】同実施形態における調整エリアの下方からみた全体平面図。
【図9】同実施形態における調整エリアおよびカバーを示す下方からみた分解斜視図。
【図10】同実施形態における操作部及び調整部を示す断面図。
【図11】同実施形態における操作部及び調整部を示す断面図。
【図12】同実施形態における操作部及び調整部を示す断面図。
【符号の説明】
1…椅子
5…背
6…座
P…昇降機構
Q…ロッキング機構
43a…第1操作部
43b…第2操作部
43c…第3操作部
B1…第1操作受付部
B2…第2操作受付部
B3…第3操作受付部
D1…第4操作受付部
AJ1…第1調整部
AJ2…第2調整部
AJ3…第3調整部
AJ4…第4調整部
LW1…第1接続手段
LW2…第2接続手段
LW3…第3接続手段
LW4…第4接続手段
C…カバー
Claims (4)
- 背座の高さ調整を行う昇降機構やロッキング機構等、複数の作動機構を有する椅子において、
各機構を作動させる操作を行うための上下方向に動作する複数の操作部と、前記各機構を直接的に作動させる機構である操作受付部と、前記操作部及び操作受付部を接続するリンクワイヤを用いた接続手段とを具備し、前記操作部の操作を受けて動作する操作受付部の動作範囲の調整を行うために接続手段に設けられた調整部のうち、その一部又は全部である2以上の調整部を前記座の下部であり且つ当該座を支持する座受の前方側端部の所定領域内に集合配置させるとともに全ての前記操作部を前記所定領域内に集合配置させたものであり、
全ての前記操作部を当該操作部の延長方向に直交する前後方向に隣接配置するとともに隣接配置させた前記各操作部間の間隔を各操作部自身の同方向の寸法よりも狭くしていることを特徴とする椅子。 - 前記調整部を、その調整部に係る操作部の近傍に設けたことを特徴とする請求項1記載の椅子。
- 集合配置させた前記調整部を覆うカバーをさらに具備したことを特徴とする請求項1記載の椅子。
- 前記カバーが前記操作部と前記調整部との境界部分をも覆うものであることを特徴とする請求項3記載の椅子。
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