JP5067127B2 - コンタクトプローブおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ロジウム積層体に関し、コンタクトプローブに好適な積層体である。また、本発明は、ロジウム積層体の製造方法に関する。
近年、半導体デバイスにおける内部回路(集積回路)のさらなる微細化、狭ピッチ化に伴い、これらの内部回路の電気特性を検査するための電気接触探針(コンタクトプローブ)についても、そのピッチや線径のさらなる狭化が必要とされている。しかしながら、コンタクトプローブのピッチや線径を狭くした場合は、元来コンタクトプローブに要求される強度が劣るという問題がある。また、強度を改善しようとすれば、コンタクトプローブに要求される高ばね性を保持できなくなるという問題がある。
導電性、高ばね性、耐酸化性を有するコンタクトプローブの材料として、たとえば、白金族元素またはそれらの合金材料が提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、これらの材料からなるコンタクトプローブは、溶解させた白金族元素などをインゴット成型した後、インゴットを伸線する機械加工により形成されるものである。そのため、形状加工性に乏しく、その線径は外径が0.1mmであり、上記導電性や、高強度や、高ばね性などの要求を満足するものではない。
一方、形状加工性の観点からは、たとえば電解めっきによるコンタクトプローブの形成が考えられる。電解めっきによりコンタクトプローブに要求される高強度などの特性を満足させるためには、めっき被膜の厚膜化が必要となる。たとえば、ロジウムの電解めっきにおいて、めっき浴の組成を調整することによりめっき被膜を厚くする方法が検討されている(特許文献2)。しかしながら、上記めっき浴組成では、15μm程度の厚みを有するめっき被膜を提供できるものの、コンタクトプローブに必要な強度を出すためには、さらなる厚膜化が必要である。また、該方法によりさらにめっき操作を継続した場合は、めっき表面に亀裂が入り、それにより被膜全体が壊れるなどの問題があった。
そこで、高強度と高ばね性とを両立させるために、基板の表面にロジウムを被覆してコンタクトプローブを形成する方法が試みられている(非特許文献1)。ここでは、ロジウムの被覆により、10万回のプローブ試験に耐え得るコンタクトプローブを提供が可能であることが開示されている。しかしながら、プローブ試験においてロジウムのめっき被膜が剥離し、試験対象である半導体デバイスに飛散し、回路が短絡してしまうかもしれないという懸念があった。
特開2005−233967号公報 特開平1−290788号公報 岡田一範、外3名、「Rhコートしたコンタクトプローブの開発」、SEIテクニカルレビュー、住友電気工業株式会社、平成17年9月、第167号、p.92―95
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、超微細構造を有する半導体デバイスの内部回路の電気的特性を検査するのに有効な狭ピッチであり、高強度および高ばね性を有するコンタクトプローブの形成を可能とする積層体を提供することにある。
本発明は、少なくとも2層のロジウム層と、少なくとも1層の金属層とを含み、上記金属層は、金、銀および銅からなる群より選択される少なくとも1種の元素により構成され、上記ロジウム層と上記金属層とが各1層ずつ交互に積層されてなるロジウム積層体に関する。
上記ロジウム層の各層の厚みは、0.5〜10μmであり、上記金属層の各層の厚みは0.01〜1μmであることが好ましい。
上記ロジウム層および上記金属層は、電解めっきにより形成される層であることが好ましい。
上記ロジウム積層体はコンタクトプローブに好適に用いることができる。
また、上記ロジウム積層体は、基板上にロジウム層を電解めっきにより形成する第1工程と、該ロジウム層上に金属層を電解めっきにより形成する第2工程と、該金属層上にさらにロジウム層を電解めっきにより形成する第3工程とを少なくとも含む製造方法により形成することができる。また、上記第3工程により形成されたロジウム層上に、さらに前記第2工程および前記第3工程を繰り返して金属層およびロジウム層を各1層ずつ交互に形成してロジウム積層体を製造することが好ましい。
本発明のロジウム積層体によれば、狭ピッチであり、かつ高強度および高ばね性を有するコンタクトプローブを提供することが可能となる。
<ロジウム積層体>
本発明のロジウム積層体は、少なくとも2層のロジウム層と少なくとも1層の金属層とを有し、上記ロジウム層と上記金属層とが各1層ずつ交互に積層されてなる積層体である。すなわち、本発明のロジウム積層体は、ロジウム層間に金属層が挟まれた構造を少なくとも1つ有するものである。このような構造とすることで、合計厚みが同じロジウム単層の被膜の場合に比べて、積層体に含まれる各ロジウム層の内部応力を低減することが可能となる。また、ロジウム層間に金属層を設けることによって応力の緩和の効果が得られ、ロジウムの特性を損なわずに、高強度で高ばね性を有する積層体とすることができる。
上記ロジウム積層体の合計厚みは、ロジウム層に金属層が挟まれた構造を積層することにより、安定に厚膜化することができるため、その上限は特に限定されるものではなく、たとえば100μmのロジウム積層体を提供することも可能である。本発明のロジウム積層体をコンタクトプローブに適用する場合は、その合計厚みは試験対象である半導体デバイスのピッチ幅などに合わせて選択すればよいが、10μm〜100μmとすることが好ましく、20μm〜50μmとすることがより好ましい。上記ロジウム積層体の合計厚みが10μm未満では、10万回以上の繰り返しの半導体デバイスの電気特性の試験において高強度と高ばね性を維持できなくなる可能性があり、100μmを超える場合は、コンタクトプローブとして適用する際に、半導体デバイスの内部回路のピッチ幅に適合しなくなる可能性がある。なお、各層の層数は特に限定されるものではなく、全体およびロジウム層金属層の各層の厚みにより適宜調整すればよい。
また、ロジウム積層体の表面層は、いずれか一方がロジウム層であればよく、目的に応じて両表面層をロジウム層とすることも可能である。表面層の少なくとも一方をロジウム層とすることで、ロジウム積層体表面の機械的強度(接触強度)を従来のコンタクトプローブと同等のものとでき、たとえばコンタクトプローブとして用いた際に有効である。
<ロジウム層>
本発明におけるロジウム層は、少なくとも1層が積層体の表面を形成するものであり、ロジウムと不可避不純物からなり、その純度は通常99.9%〜99.9%であることが好ましい。
上記ロジウム層の各層の厚みは、0.5μm〜10μmであることが好ましく、2μm〜5μmであることがより好ましい。ロジウム層の各層の厚みが0.5μm未満の場合は、ロジウム積層体の強度が十分ではない場合があり、10μmを超える場合には、ロジウム層の内部応力が大きくなり、たとえば電解めっきによりロジウム層を形成させた場合にクラックが生じる可能性がある。
<金属層>
本発明における金属層は、金、銀および銅からなる群より選択される少なくとも1種の元素により構成される。これらの元素は、1種のみを用いることが好ましいが、2種以上を混合して用いることもできる。上記金属層を構成する元素のなかでも、軟らかく、応力緩和の効果が大きい点から金が好ましい。また、ロジウム積層体の層数が4以上の場合(金属層が2層以上の場合)、各金属層は同一であってもよく互いに異なる金属層であってもよいが、製造工程が簡略である点から各金属層は同一の元素からなることが好ましい。
上記金属層の各層の厚みは、0.01μm〜1μmであることが好ましい。金属層の各層の厚みが0.01μm未満の場合は、応力緩和効果が十分ではない傾向があり、1μmを超える場合には、ロジウム積層体における金属層の割合が増大するため、ロジウム層の特性を維持できない虞がある。
<製造方法>
本発明のロジウム積層体は、スパッタ法などのPVD法やCVD法や電解または無電解めっき法など公知の方法により形成させることが可能であるが、微細な結晶粒により構成されることで強度が高い層が形成され、また製造工程において不純物の混入が極めて少ない点から、各金属膜層が電解めっき法により形成されることが好ましい。
より詳細には、上記ロジウム積層体は、基板上にロジウム層を電解めっきにより形成する第1工程と、該ロジウム層上に金属層を電解めっきにより形成する第2工程と、該金属層上にさらにロジウム層を電解めっきにより形成する第3工程とを少なくとも含む製造方法により形成することができる。
上記基板としては、特に限定されないが、電解めっきに好適に用いることができ、まためっき浴への浸漬により変質しない点から、ニッケルやステンレスなどを例示することができる。
上記第1工程および第3工程におけるロジウムの電解めっきは、従来公知の方法により行なうことができる。たとえば、ロジウムめっき浴として、ロジウムの濃度が[Rh3+]=1g/l〜5g/lであり、pH0程度に調整した溶液を用いてロジウムの電解めっきを行なうことができる。このようなめっき浴としては、たとえばローデックス(日本エレクトロプレイティング・エンジニヤース(株)製)を例示することができる。なお、pHの測定は、ハンディpHメータ D51−T(堀場製作所製)を用いた標準状態での値を示す。また、めっき液の応力を低減し、平滑性を上げることができる点から、硫酸タリウムなどのタリウム塩を被めっき物のめっき特性に悪影響がない程度の範囲で加えることが好ましい。めっき浴の安定性および被膜の形成効率の点から、ロジウムめっき浴の液温を40℃〜60℃とすることが好ましい。また、ロジウム層の厚みは、電流密度および電解時間により調整することができる。
第1工程によるロジウム層の形成後に、基板を十分に水洗して、第2工程の金属層の形成に供される。金属層の形成工程(第2工程)としては、各金属層を構成する元素に対応するめっき液を用いて、従来公知の方法により形成することができる。
また、上記第2工程により金属層を形成させた基板を水洗した後に、さらに第1工程と同一の条件で、第3工程によるロジウム層を形成することができる。本発明においては、上記第3工程で形成されたロジウム層上に、第2工程および第3工程により繰り返し金属層およびロジウム層を形成することにより、上述のようにロジウム層および金属層が各1層ずつ交互に積層されてなるロジウム積層体を形成することができる。
<コンタクトプローブ>
本発明のロジウム積層体は、後述のように微細構造を付与することによって、コンタクトプローブとして好適に使用することができる。
ロジウム積層体に微細構造を付与する方法は特に限定されるものではないが、工程の簡略化および加工精度の高さから、X線リソグラフィーと電鋳とを組み合わせた微細構造体の製造プロセス(LIGA加工)によることが好ましい。
上記LIGA加工は、その工程が図1〜図4に示されるものである。まず、図1に示されるように、導電性を有する基板1の表面にX線レジスト膜2を形成する。上記基板1としては、上述のロジウム積層体の製造方法と同様、ステンレス、CuまたはAlなどの導電性基板を用いることができる。また、Siまたはガラスなどからなる非導電性基板上に、Ti、Al、Cuなどの金属元素や、これら金属元素の合金からなる導電層をスパッタリングなどにより形成したものを用いることができる。X線レジスト膜2としては、特に限定されるものではなく、従来公知のフォトレジストに適用される膜を使用することができる。X線レジスト膜2は、たとえばスピンコート法により上記基板1上に形成することができる。X線レジスト膜2の厚みは、所望のロジウム積層体を備えるコンタクトプローブの厚みよりも厚ければよい。
次に、図6に示すような所望のコンタクトプローブのパターンを有するマスク3を用い、X線4を照射する。その後、X線レジスト膜2のうち露光箇所2aを現像液に浸漬することにより除去すると、図2に示すような樹脂からなるめっき母型2bが得られる。上記マスク3は、通常のリソグラフィーに適用されるような、ガラスなどのX線透過材料の片面にタングステンなどの金属薄膜をスパッタ法などにより形成させた材料を用いることができる。
上記めっき母型2bを形成させた後、図3に示すように、めっき母型2bにロジウム積層体5を形成する。ロジウム積層体5の形成は電気めっきにより行なうことができる。ロジウム積層体の構造は、たとえば図5に示されるように、基板1上にまずロジウムめっき被膜からなるロジウム層6が形成され、その上面に金属層7が形成され、さらにロジウ層6が形成された構造を有する。これらの層は、この順で、所望の厚みを満足するように繰り返し形成される。
つぎに、上述のように形成したロジウム積層体5の表面を、研磨または研削によりロジウム積層体が所望の合計厚みになるよう揃えた後、酸素プラズマによるアッシングなどにより、基板1上のめっき母型2bを除去し、つづいて、ドライエッチングなどにより基板1を除去すると、図4に示すような微細構造を有するロジウム積層体を備えたコンタクトプローブが得られる。
このようにして得られたコンタクトプローブは、高強度、高硬度であり、またばね性を有するものである。たとえば、引っ張り強度試験により測定した強度が1000MPa〜2000MPaであり、ビッカーズ硬さ(Hv)が、900〜1000であり、ばね定数が50GPa〜300GPaである上記ロジウム積層体を備えるコンタクトプローブを提供することができる。なお、本発明のロジウム積層体は、その内部応力が十分に低減されており、各層間の密着性に優れることから、コンタクトプローブの形状をチップ幅などに合わせて適宜変更させても、十分な使用耐性および効果を発揮することができる。なお、コンタクトプローブの各特性は、上記範囲に限られるものではない。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
<前処理>
ニッケル板(基板、100×100×0.2mm、(株)ニラコ製)の片面全面を、PTFEテープ(厚み0.09mm、型番5490、住友スリーエム(株)製)を用いて覆った。上記基板のもう一方の面は、その中央部50mm四方を残して、その他の部分を上記PTFEテープで覆った。なお、基板の端部(側面)は導線の接点とするために被覆していない。
上記のようにPTFEテープにより一部被覆を施した基板を、50℃に設定したアルカリ性脱脂剤(エースクリーンA220、奥野製薬(株)製)の40g/l溶液に5分間浸漬した後、十分に水洗して脱脂処理を行なった。次いで、室温下で活性化剤(コケイサンB、キザイ(株)製)の200g/l溶液に3分間浸漬した後、十分に水洗して酸活性処理を行なった。
<めっき>
上記前処理を行なった基板に対して、表1に示す条件でロジウムめっきを25分間施した後、水洗した(工程A)。基板はめっき浴の液面にPTFEテープ被覆面が垂直になるように設置した。次いで、表1に示す条件で金属層として金めっきを30秒間施した後、水洗した(工程B)。このように工程AおよびBを、交互に5回繰り返し、さらに工程Aによりロジウムめっきを施し、合計層数が11で、その厚みがおよそ30μmであるロジウム積層体(ロジウム―金積層体)を得た。ロジウム積層体の厚みは、レーザ顕微鏡((株)キーエンス製、VK8500)を用いて測定した。なお、ロジウムめっき液としては、表1記載のローデックス([Rh3+]=5g/l、硫酸50g/L、日本エレクトロプレイティング・エンジニヤース(株)製)を用いた。また、金めっき液としては、表1記載のニュートロネクスストライク([Au2+]=0.2〜1g/l、pH8.5、日本エレクトロプレイティング・エンジニヤース(株)製)を用いた。
Figure 0005067127
<評価>
得られたロジウム積層体(ロジウム―金積層体)を目視により観測したところ、基板からの剥離やクラックなどが全くなく、良好なめっき被膜が形成されていた。
次いで、得られたロジウム積層体を基板からニッケル基板を溶解することにより外し、該ロジウム積層体を、埋め込み用エポキシ樹脂に積層方向が水平面に対して垂直となるように埋め込み、上記エポキシ樹脂ごと研磨してその積層断面を観測した。積層断面の観測は、レーザ顕微鏡((株)キーエンス製、VK8500)を用いて行なったところ、各ロジウム層の厚みが約5μmであり、各金層の厚みが約0.1μmである層状構造をなしていた。また、いずれの層間においても剥離は観測されなかった。
また、このロジウム積層体を積層方向の表面の両末端が表裏で交互に合わさるよう、繰り返し折り曲げて破断させて、破断後の各層間を観測したが、剥離は観測されなかった。
(実施例2)
表2の条件に従い金属層として銀めっきからなる層を形成させた以外は実施例1と同様にして、ロジウム積層体(ロジウム―銀積層体)を得た。なお、銀めっき液のpHは、12であった。
得られたロジウム―銀積層体について、実施例1と同様に、断面評価および破壊後の層間評価を行なった。破断前後において、各層間の剥離は観測されなかった。
Figure 0005067127
(実施例3)
表3の条件に従い金属層として銅めっきからなる層を形成させた以外は実施例1と同様にして、ロジウム積層体(ロジウム―銅積層体)を得た。なお、銅めっき液のpHは、0.5であった。
得られたロジウム―銅積層体について、実施例1と同様に、断面評価および破壊後の層間評価を行なった。破断前後において、各層間の剥離は観測されなかった。
Figure 0005067127
(比較例1)
被膜の厚みが理論上実施例1と同様に30μmとなるように、ロジウムめっきを50分間行ない、ロジウム単層のめっき被膜を形成させた以外は実施例1と同様にして、ロジウムめっきからなる層を得た。
このロジウムめっき被膜は、35分くらいから被膜表面に亀裂(クラック)が生じはじめ、50分のめっき終了後に水洗すると、上記ロジウムめっき被膜が基板からまばらに剥がれ落ち、膜形状をとどめなかった。
(実施例4)
図1に示すように、ステンレスの基板1の表面に厚み50μmのX線レジスト膜2を形成した。つぎに、コンタクトプローブのパターンを有するマスク3を介して、X線4で露光し、パターンをX線レジスト膜2に転写した。コンタクトプローブのパターンを有するマスク3は、図6に示すような形状を有し、L 1000μm、W 2000μm、T1 50μm、T2 50μmであった。その後、X線レジスト膜2のうち露光箇所2aを現像液により除去し、図2に示すような樹脂からなるめっき用母型2bを得た。つづいて、図3に示すように、めっき用母型2bにロジウム積層体5を形成した。ロジウム積層体5の形成は実施例1と同一の電解めっきの条件により行なった。
電解めっき後、めっき面の高さを研磨により25μmの高さに揃え、アッシングにより樹脂型2bを除去し、つづいて、基板1を剥離して、図4に示すようなコンタクトプローブを得た。
得られたコンタクトプローブは、各層の反りや亀裂などの問題がなく、めっき用母型2bの形状を精度よく再現したものであった。得られたコンタクトプローブについて、先端の硬度をビッカーズ硬さ測定により測定したところ、Hv=950であった。また、荷重と変位について測定し、算出されたばね定数は4.2GPaであった。
このように、本発明のロジウム積層体は硬さに優れたものであり、該ロジウム積層体を備えるコンタクトプローブは、耐摩耗性およびばね材料として機能し、半導体デバイスの電気特性の試験に良好であることがわかった。
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、上述の各実施の形態および実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明のロジウム積層体は、プローブピンに限られず、強度および弾性を要する材料として幅広く利用することができる。また、本発明のロジウム積層体を電解めっきにより形成することにより、形状においても自由に調整することができ、マイクロマシン用の微細部品などの材料として適用することが可能である。
本実施例4におけるX線の露光方法を示す図である。 本実施例4におけるX線レジスト膜現像後の状態を示す図である。 本実施例4におけるロジウム積層体が形成された状態を示す図である。 本実施例4におけるめっき母型を除去した状態を示す図である。 本発明のロジウム積層体の断面構造の一例を示す図である。 本実施例4におけるコンタクトプローブのパターンを有するマスクを示す図である。
符号の説明
1 基板、2 X線レジスト膜、2a 露光箇所、2b めっき用母型、3 マスク、3a 導電層、3b 非導電性基板、4 X線、5 ロジウム積層体、6 ロジウム層、7 金属層。

Claims (4)

  1. 少なくとも2層のロジウム層と、少なくとも1層の金属層とを含み、
    前記金属層は、金、銀および銅からなる群より選択される少なくとも1種の元素により構成され、
    前記ロジウム層の各層の厚みは、0.5〜10μmであり、前記金属層の各層の厚みは0.01〜1μmであり、
    前記ロジウム層と前記金属層とが各1層ずつ交互に積層されてなるロジウム積層体を備える、コンタクトプローブ
  2. 前記ロジウム層および前記金属層は、電解めっきにより形成される層である請求項1に記載のコンタクトプローブ
  3. 基板上にロジウム層を電解めっきにより形成する第1工程と、
    前記ロジウム層上に金属層を電解めっきにより形成する第2工程と、
    前記金属層上にロジウム層を電解めっきにより形成する第3工程とを少なくとも含む請求項1または2に記載のコンタクトプローブの製造方法。
  4. 前記第3工程により形成されたロジウム層上に、さらに前記第2工程および前記第3工程を繰り返して金属層およびロジウム層を各1層ずつ交互に形成する請求項3に記載のコンタクトプローブの製造方法。
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