JP5066964B2 - はんだ付け方法およびそれに用いる装置 - Google Patents

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Description

本発明は、はんだ付け方法およびそれに用いる装置に関するものである。
従来から、リフローソルダリングは、表面実装部品の組立において最も広く利用されている技術である。このリフローソルダリング法では、はんだペーストを基板上に印刷し、その上に電子部品等を搭載したのち、リフロー炉ではんだを溶融・濡れ・凝固させることで、基板と電子部品等とを接合させるようにしている。また、この接合面での溶融はんだの良好な濡れを確保するため、はんだペースト中に有機フラックスを含有させており、はんだ内の酸化物の還元,除去を行うとともに、はんだ溶融後のはんだ表面を大気から遮断し、はんだ表面の酸化を防ぐようにしている。一方、フローソルダリング法においても、液体もしくは固体フラックスを利用して酸化物を除去している。
ところが、はんだ溶融,冷却後に残ったフラックス残渣は、基板等の絶縁性や耐食性の維持に悪影響を及ぼすため、洗浄や除去が求められることが多い。また、フラックスは、はんだ付けの際にはんだ接合部に、フラックスやはんだ内のガス成分に起因する気泡(ボイド)を発生させることがあり、この気泡は電気伝導性や伝熱性を悪化させている。
そこで、還元性ガスをはんだ付け雰囲気として利用することが行われている。例えば、プラズマを利用してはんだの酸化を防止するものとして、図5に示すような半田付け方法及び半田付け装置が提案されている。このものは、真空室41と、この真空室41内に配設されるヒーター42と、プラズマ発生手段によって水素ガスをプラズマ化して水素ラジカルを発生させる水素ラジカル発生装置43とを備え、真空室41内に収容した(半田を有する)被処理物44をヒーター42で半田の溶融温度維以上に加熱するとともに、水素ラジカル発生装置43で発生させた水素ラジカルを真空室41内に導入し、半田に含まれている金属酸化物を水素ラジカルで還元するようにしている(例えば、特許文献1参照)。また、図6に示すように、加熱チャンバー45内に、窒素ガスと水素ガスとのガス混合物を導入し、金属棒(カソード)46と、回路基板48を載せたベルト(アノード)47との間に直流電圧を印加することにより、水素ガスが、負に帯電したイオンの還元性ガスになり、酸化物を還元するようにした金属表面の乾式フラックス処理方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−58259号公報 特開2003−126958号公報
しかしながら、上記の半田付け方法及び半田付け装置では、はんだ付けが真空条件下で行われるため、高価な機器を必要とするうえ、処理はバッチプロセスで行わなければならないという問題がある。しかも、基板等の被処理物34に損傷を与えたり、帯電させるという問題もある。また、上記の乾式フラックス処理方法でも、帯電や電極が消耗するという問題が発生するうえ、装置構造が複雑になるという問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、高価な機器を必要とせず、処理を連続式でも行うことができ、しかも、被処理物に損傷を与えたり、帯電させることがなく、しかも、電極の消耗が抑えられ、装置構造が簡単なはんだ付け方法およびそれに用いる装置の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、はんだ付け用の反応室内に還元性ガスを供給し、その反応室内で、はんだペーストが印刷された基板に電子部品が搭載されてなる被処理物の上記基板に上記電子部品をはんだ付けするはんだ付け方法であって、上記反応室内に供給された還元性ガスを、加熱された触媒体に接触させてラジカル化し、そのラジカル化した還元性ガスにより上記被処理物のはんだペースト表面を還元し、もしくは上記被処理物のはんだペースト表面の酸化を防止し、それとともに、上記触媒体の加熱を利用し、上記反応室内の温度をはんだの溶融温度以上に設定して上記電子部品をはんだ付けするはんだ付け方法を第1の要旨とし、はんだペーストが印刷された基板に電子部品が搭載されてなる被処理物の上記基板に上記電子部品をはんだ付けする反応室と、上記反応室内に配設された触媒体と、上記反応室内に還元性ガスを供給する供給手段と、上記触媒体を加熱する加熱手段とを備え、上記加熱手段で加熱された触媒体が、上記供給手段により反応室内に供給された還元性ガスとの接触によりその還元性ガスをラジカル化するラジカル化手段になっているとともに、それ自体の熱を利用して上記反応室内の温度をはんだの溶融温度以上に設定する設定手段になっており、上記ラジカル化した還元性ガスが上記被処理物のはんだペースト表面を還元し、もしくは被処理物のはんだペースト表面の酸化を防止するように構成したはんだ付け装置を第2の要旨とする。
すなわち、本発明のはんだ付け方法は、(被処理物の基板に電子部品をはんだ付けする)反応室内に供給された還元性ガスを、加熱された触媒体に接触させてラジカル化し、そのラジカル化した還元性ガスにより、被処理物のはんだペースト表面を還元し、もしくは被処理物のはんだペースト表面の酸化を防止している。したがって、本発明のはんだ付け方法では、はんだペースト中に酸化防止用のフラックスを含有させる必要がなく、はんだ溶融,冷却後にフラックス残渣を洗浄,除去する作業が不要になるうえ、はんだ接合部にフラックスに起因する気泡が発生することもなくなる。しかも、上記の半田付け方法のように、はんだ付けを真空条件下で行う必要がなく、高価な機器を必要としないうえ、反応室内に、はんだ付けをすべき被処理物を出し入れするだけではんだ付けを行うことができ、このはんだ付けを連続式で行うことができる。しかも、プラズマを利用していないため、被処理物に損傷を与えたり、帯電させることもない。しかも、上記の乾式フラックス処理方法のように、金属棒46とベルト47との間に直流電圧を印加するものではなく、被処理物が帯電したり、電極が消耗することもない。また、反応室内に還元性ガスを供給し、反応室内に配設した触媒体を加熱しうる構造であればよく、構造が簡単になる。一方、本発明のはんだ付け装置によれば、上記はんだ付け方法を効率よく行うことができ、同様の作用・効果を奏する。なお、本発明は、反応室内が大気圧以下および真空状態であっても、当然可能である。
本発明のはんだ付け方法では、触媒体として、タングステン,タンタル,モリブデン,バナジウム,レニウム,白金,トリウム,ジルコニウム,イットリウム,ハフニウム,バラジウム,イリジウム,ルテニウム,鉄,ニッケル,クロム、アルミニウム,シリコン,炭素のいずれか1つの材料,これらの材料の単体の酸化物,これらの材料の単体の窒化物,これらの材料(炭素を除く)の単体の炭化物,これらの材料から選択された2種類以上からなる混晶または化合物の酸化物,これらの材料から選択された2種類以上からなる混晶または化合物の窒化物,またはこれらの材料(炭素を除く)から選択された2種類以上からなる混晶または化合物の炭化物のいずれか1つが好適に用いられる。
本発明のはんだ付け方法において、還元性ガスが水素ガスである場合には、水素が、加熱された触媒体に接触することで、ラジカル化されて還元能力を有しそのラジカル化された水素ガスにより、被処理物のはんだペースト表面が還元され、もしくは被処理物のはんだペースト表面の酸化が防がれる。
本発明のはんだ付け方法において、反応室内に還元性ガスとともに不活性ガスを供給する場合には、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中の還元性ガス濃度を所定の値に設定し、爆発等の危険のない状態ではんだ付けすることができる。
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。ただし、本発明は、この実施の形態に限定されるわけではない。
図1は本発明のはんだ付け装置の一実施の形態を示している。この実施の形態では、上記はんだ付け装置として、連続リフロー炉が用いられている。図において、1は表裏両面にはんだペーストが印刷された基板(図示せず)と、この基板の表裏両面上に搭載された電子部品(図示せず)とからなる被処理物である。2は上記被処理物1を載置して搬送する搬送コンベアであり、所定の間隔をあけて並列状に配設される2本の金属製ワイヤ2a(図2参照)、もしくは金属製メッシュ体(図示せず)等で構成されている。3は上記搬送ベルト2の駆動手段(モータ等)である。
4,5は箱形に形成された上下一対のカバーで、上側カバー5の下面が開口しているとともに、この下面開口に対応する上記下側カバー4の上面の部分が開口している。また、上記下側カバー4の内部空間は仕切り板4a,4bにより予熱ゾーン6,加熱ゾーン(反応室)7および冷却ゾーン8に仕切られており、これら予熱ゾーン6,加熱ゾーン7,冷却ゾーン8は、上記搬送ベルト2の搬送方向(すなわち、被処理物1の移動方向)に沿ってこの順で並べられている。また、上記両仕切り板4a,4bは、上記搬送コンベア2を通過させうる構造になっている。
上記下側カバー4には、予熱ゾーン6および冷却ゾーン8に対応する部分にそれぞれ、窒素ガス(不活性ガス)を収容するタンク,ガス供給ポンプ,ガス供給パイプ等からなる第1不活性ガス供給手段(図示せず)により窒素ガスが供給されており、加熱ゾーン7に対応する部分には、水素ガス(還元性ガス)を含有する窒素ガス(不活性ガス)を収容するタンク,混合ガス供給ポンプ,混合ガス供給パイプ等からなる第2不活性ガス供給手段(図示せず)により、水素ガスを含有する窒素ガスが供給されている。
また、上記上側カバー5も、下側カバー4と同様に、その内部空間は仕切り板5a,5bにより予熱ゾーン6,加熱ゾーン7および冷却ゾーン8に仕切られている。これら予熱ゾーン6,加熱ゾーン7,冷却ゾーン8はそれぞれ、上記下側カバー4の予熱ゾーン6,加熱ゾーン7,冷却ゾーン8に対応する部分に形成されている。そして、上記上側カバー5にも、下側カバー4と同様に、予熱ゾーン6および冷却ゾーン8に対応する部分にそれぞれ、上記第1不活性ガス供給手段により窒素ガスが供給されており、加熱ゾーン7に対応する部分には、第2不活性ガス供給手段により、水素ガスを含有する窒素ガスが供給されている。
上記各ゾーン6〜8では、窒素ガス、もしくは水素ガスを含有する窒素ガスが上下方向に対流している。また、上記上側カバー5には、搬送ベルト2により搬送される被処理物1を通過させるための入口および出口が形成されているが、これら入口および出口からは、予熱ゾーン6もしくは冷却ゾーン8内の窒素ガスが排出されるため、外気が予熱ゾーン6もしくは冷却ゾーン8内に侵入することはない。
9,10はタングステン製ワイヤ(触媒体)9a,10aや配線類9b,10b等からなる抵抗加熱式のタングステンヒータである。下側タングステンヒータ9は、下側カバー4内に1個もしくは複数個が、予熱ゾーン6および加熱ゾーン7にまたがる状態で配設されており、上側タングステンヒータ10は、上側カバー5内に1個もしくは複数個が、予熱ゾーン6および加熱ゾーン7にまたがる状態で配設されている。
これらタングステンヒータ9,10は、はんだ付け時には、電源等の加熱手段から供給される電流により、加熱制御手段により制御された温度に(例えば、1100℃以上に)加熱されるため、窒素ガス中に含まれる水素ガスと接触することで、水素がラジカル化され、還元能力を有するガスになり、加熱ゾーン7内が還元性雰囲気となる。このため、加熱ゾーン7ではんだ付けを行っても、被処理物1のはんだペースト表面が還元され、もしくは酸化しない。また、予熱ゾーン6および加熱ゾーン7内の温度は、上記タングステンヒータ9,10の加熱を利用し、半田の溶融温度以上に設定される。また、冷却ゾーン8内の温度は、室温(20℃程度)まで適切な冷却温度に制御できるようになっている。
上記の構成において、上記被処理物1の基板の表裏両面に電子部品をはんだ付けする場合には、まず、被処理物1を搬送コンベア3に載置して予熱ゾーン6に搬送し、この予熱ゾーン6で予熱し、ついで、加熱ゾーン7に搬送し、この加熱ゾーン7ではんだ付けする。この加熱ゾーン7は還元性雰囲気であるため、上記被処理物1のはんだペースト表面が還元され、もしくははんだペースト表面の酸化が防止される。つぎに、冷却ゾーン8に搬送し、この冷却ゾーン8で、溶融はんだを冷却したのち、上側カバー5の外部に搬出する。
このように、上記実施の形態では、ラジカル化された還元性ガスを利用して被処理物1のはんだペースト表面を還元し、もしくははんだペースト表面の酸化を防止しているため、はんだペースト中に酸化防止用のフラックスを含有させる必要がない。このため、はんだ溶融,冷却後にフラックス残渣を洗浄,除去する作業が不要になるうえ、はんだ接合部にフラックスに起因する気泡が発生することもなくなる。しかも、はんだ付けを真空条件下で行う必要がなく、高価な機器を必要としないうえ、各ゾーン6〜8に被処理物1を連続的に出し入れするだけではんだ付けを行うことができる。しかも、プラズマを利用していないため、被処理物1に損傷を与えたり、帯電させることもない。しかも、電極を利用していないため、電極が消耗することもない。また、加熱ゾーン7内を、水素ガスを含有する窒素ガス雰囲気とし、予熱ゾーン6,加熱ゾーン7内に配設したタングステンヒータ9,10を加熱しうる構造であればよく、構造が簡単になる。しかも、加熱ゾーン7の内面に付着したBOG(ボイルオフガス)を上記還元性雰囲気で除去することもできる。
図3は本発明のはんだ付け装置の他の実施の形態を示している。この実施の形態では、上記はんだ付け装置として、ロータリーバッチ式リフロー炉が用いられている。図において、21はロード室で、22はタングステンヒータ22aが配設された予熱用処理室で、23はタングステンヒータ23aが配設された加熱用処理室(反応室)で、24は冷却室で、25はアンロード室で、26は中央室である。そして、ロード室21,予熱用処理室22,冷却室24,アンロード室25および中央室26には、上記実施の形態で用いた第1不活性ガス供給手段と同様構造の第3不活性ガス供給手段により不活性ガスが供給され、加熱用処理室23には、上記実施の形態で用いた第2不活性ガス供給手段と同様構造の第4不活性ガス供給手段により、水素ガスを含有する窒素ガスが供給されている。これら各室21〜26は、仕切り板(図示せず)で他室21〜26と仕切られている。
上記の構成において、被処理物1の基板に電子部品をはんだ付けする場合には、まず、ロード室21に被処理物1を搬入手段(図示せず)により搬入し、ついで、ロード室21内の被処理物1をコンベア等の搬送手段(図示せず)により予熱用処理室22に搬送してここで予熱し、つぎに、予熱用処理室22内の被処理物1を上記搬送手段で加熱用処理室23に搬送してここではんだ付けする。この加熱用処理室23は還元性雰囲気であるため、上記被処理物1のはんだペースト表面が還元され、もしくははんだペースト表面の酸化が防止される。つぎに、加熱用処理室23内の被処理物1を上記搬送手段で冷却室24に搬送してここで冷却したのち、上記搬送手段でアンロード室25に搬送し、このアンロード室25から外部に搬出する。この実施の形態でも、上記実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
なお、上記実施の形態において、還元性ガスとしては、水素ガス,一酸化炭素等の各種の還元性ガスが用いられ、不活性ガスとしては、窒素ガス,ヘリウムガス,アルゴンガス,炭酸ガス等の各種の不活性ガスが用いられる。また、不活性ガス中に含有される還元性ガス量は適宜設定されるが、還元性ガスが水素ガスである場合には、爆発限界の点から、好適には5vol%以下に設定され、より好適には、3〜5vol%の範囲内に設定される。
また、上記実施の形態では、触媒体として、加熱可能なワイヤが用いられているが、これに限定するものではなく、加熱可能な各種形状の触媒体が用いられる。また、触媒体の加熱温度は、還元性ガスが水素ガスである場合に、不活性ガス中に含有される水素ガスと接触して水素をラジカル化する必要があるため、1100℃以上に設定される。また、加熱ゾーン7の温度は、ここではんだ付けを行う必要があるため、半田の溶融温度(220℃程度)以上に設定される。この温度設定は、タングステンヒータ9,10、22a,23aの加熱のみを利用して行うことができる。
また、上記タングステンヒータ9,10、22a,23aとしては、1本もしくは複数本のタングステン製フィラメントを直線状もしくは蛇行状に形成したものを用いることができる。また、直線状に形成された複数本のタングステン製フィラメントを用いる場合には、これらを並列状もしくは格子状に並べたり、蛇行状に形成された複数本のタングステン製フィラメントを用いる場合には、これらを並列状に並べたりしてもよい。
〔実施例〕
図4に示すバッチ式リフロー炉を用い、基板30上のはんだ(図示せず)の濡れ性試験を行った。上記リフロー炉は、はんだ付け時に真空状態もしくは減圧状態に設定される反応室31と、この反応室31内に水素ガスと窒素ガスとの混合ガスもしくは窒素ガスのみを導入する導入管32と、この導入管32のガス出口32aの下方に配設された抵抗加熱式のヒーター33(1本のタングステン製フィラメントを蛇行状に折り曲げてなるもの)と、基板30を載せたSUS製の試料搬送トレー34を保持するヒーター(図示せず)付き基板ホルダー35と、この基板ホルダー35を支持する支持台36とを備えている。また、上記ヒーター33と基板30との間の距離は170mmに設定されている。図において、33aはヒーター33用の配線である。
上記基板30として、その表面等に何の処理も施されていない(すなわち、購入時のままの)Cu基板を用いた。また、はんだとして、直径1.5mm,長さ1.7mmの糸はんだ(組成:Sn−3.0Ag−0.5Cu)を、直径3.2〜3.5mmの棒に巻き付けてリング状にしたものを用いた。
まず、基板ホルダー35を予熱し(ヒーターの設定温度を200℃にして保持し)、ついで、試料搬送トレー34に載せて、基板30上に3個のリング状はんだを載せた試料を反応室31内に搬送して基板ホルダー35上に載置し、その状態で試料搬送トレー34および試料の温度安定化のため15分間保持した(サーモラベルを用いた事前の実験で、基板30の表面温度が約170℃であることを確認済み)。つぎに、水素ガスと窒素ガスとの混合ガス(水素ガス8cc/min,窒素ガス192cc/min)を導入管32から反応室31内に導入し、反応室31の内圧を2Paに設定して2分間保存した。つぎに、ヒーター33のフィラメントに電流を流し、フィラメントの温度を上昇させて1850℃で保持し(20秒で1850℃まで昇温するが、この間もラジカル処理は進んでいる)、目視でリング状はんだが融けて丸くなるのを確認し、その瞬間を基準にして3分間のラジカル処理を行った。ラジカル処理終了後直ちにフィラメントへの電流供給を停止し、つぎに、混合ガスを排気し、基板ホルダー35のヒーター加熱を停止し、30分後、反応室31から試料搬送トレー34を取り出して試料搬送室(図示せず)に移動させた。この試料搬送室に窒素ガスを導入したのち、試料搬送室より試料を取り出し、光学顕微鏡を用い、カメラ撮影等の観察を行った。また、水素のラジカル化(すなわち、水素ラジカルの発生)は、準備実験でのフォトレジストのラジカルエッチング実験にて確認済みである。
〔比較例〕
反応室31内に窒素ガス(200cc/min)のみを導入管32から導入した。また、ヒーター33のフィラメントに電流を流し、フィラメントの温度を昇温させて1850℃に保持し、そののち、目視でリング状はんだが融けるのを確認すると、その瞬間を基準にしてさらに3分間保持し、3分後直ちにフィラメントへの電流供給を停止した。それ以外の部分は、上記実施例と同様の処理を行った。
上記の観察結果から、実施例では、はんだは基板30の表面で濡れ広がり(濡れ性が良く)、その直径は3mm程度であったのに対し、比較例では、はんだは略球状のままで基板30の表面に接着していた(濡れ性が悪かった)。したがって、実施例のように、反応室31内で水素ガスをラジカル化し、還元性雰囲気ではんだ付けを行うと、はんだ中にフラックスを含有させていなくても、強固にはんだ付けすることができるのに対し、比較例では、強固にはんだ付けしようとすると、はんだ中にフラックスを含有させる必要があることが判る。
本発明のはんだ付け装置の一実施の形態を示す構成図である。 搬送コンベアの一例を示す説明図である。 本発明のはんだ付け装置の他の実施の形態を示す構成図である。 バッチ式リフロー炉を示す構成図である。 従来例を示す構成図である。 他の従来例を示す構成図である。
符号の説明
1 被処理物
7 加熱ゾーン
9,10 タングステンヒータ

Claims (5)

  1. はんだ付け用の反応室内に還元性ガスを供給し、その反応室内で、はんだペーストが印刷された基板に電子部品が搭載されてなる被処理物の上記基板に上記電子部品をはんだ付けするはんだ付け方法であって、上記反応室内に供給された還元性ガスを、加熱された触媒体に接触させてラジカル化し、そのラジカル化した還元性ガスにより上記被処理物のはんだペースト表面を還元し、もしくは上記被処理物のはんだペースト表面の酸化を防止し、それとともに、上記触媒体の加熱を利用し、上記反応室内の温度をはんだの溶融温度以上に設定して上記電子部品をはんだ付けすることを特徴とするはんだ付け方法。
  2. 触媒体が、タングステン,タンタル,モリブデン,バナジウム,レニウム,白金,トリウム,ジルコニウム,イットリウム,ハフニウム,バラジウム,イリジウム,ルテニウム,鉄,ニッケル,クロム、アルミニウム,シリコン,炭素のいずれか1つの材料,これらの材料の単体の酸化物,これらの材料の単体の窒化物,これらの材料(炭素を除く)の単体の炭化物,これらの材料から選択された2種類以上からなる混晶または化合物の酸化物,これらの材料から選択された2種類以上からなる混晶または化合物の窒化物,またはこれらの材料(炭素を除く)から選択された2種類以上からなる混晶または化合物の炭化物のいずれか1つである請求項1記載のはんだ付け方法。
  3. 還元性ガスが水素ガスである請求項1または2記載のはんだ付け方法。
  4. 反応室内に還元性ガスとともに不活性ガスを供給する請求項1〜3のいずれか一項に記載のはんだ付け方法。
  5. はんだペーストが印刷された基板に電子部品が搭載されてなる被処理物の上記基板に上記電子部品をはんだ付けする反応室と、上記反応室内に配設された触媒体と、上記反応室内に還元性ガスを供給する供給手段と、上記触媒体を加熱する加熱手段とを備え、上記加熱手段で加熱された触媒体が、上記供給手段により反応室内に供給された還元性ガスとの接触によりその還元性ガスをラジカル化するラジカル化手段になっているとともに、それ自体の熱を利用して上記反応室内の温度をはんだの溶融温度以上に設定する設定手段になっており、上記ラジカル化した還元性ガスが上記被処理物のはんだペースト表面を還元し、もしくは被処理物のはんだペースト表面の酸化を防止するように構成したことを特徴とするはんだ付け装置。
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