JP5066337B2 - 情報表示用パネル - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも一方が透明な2枚の基板間に表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルに関するものである。
従来より、液晶(LCD)に代わる情報表示装置として、電気泳動方式、エレクトロクロミック方式、サーマル方式、2色粒子回転方式等の技術を用いた情報表示装置が提案されている。
これら従来技術は、LCDと比較すると、通常の印刷物に近い広い視野角が得られる、消費電力が小さい、メモリー機能を有している等のメリットがあることから、次世代の安価な情報表示装置に使用可能な技術として考えられており、携帯端末用情報表示、電子ペーパー等への展開が期待されている。特に最近では、分散粒子と着色溶液から成る分散液をマイクロカプセル化し、これを対向する基板間に配置して成る電気泳動方式が提案され、期待が寄せられている。
しかしながら、電気泳動方式では、液中を粒子が泳動するために液の粘性抵抗により応答速度が遅くなるという問題がある。さらに、低比重の溶液中に酸化チタン等の高比重の粒子を分散させているため沈降しやすくなっており、分散状態の安定性維持が難しく、情報表示の繰り返し安定性に欠けるという問題を抱えている。また、マイクロカプセル化にしても、セルサイズをマイクロカプセルレベルにして、見かけ上、上述した欠点が現れにくくしているだけであって、本質的な問題は何ら解決されていない。
上述した問題を解決するための一方法として、少なくとも一方が透明な2枚の基板間に表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルが知られている。
趙 国来、外3名、"新しいトナーディスプレイデバイス(I)"、1999年7月21日、日本画像学会年次大会(通算83回)"Japan Hardcopy’99"論文集、p.249-252
上述した情報表示用パネルにおいては、表示媒体用粒子にかかる例えばクーロン力を代表とする総合的な力と電界によって表示媒体用粒子に働きかけられる力との相対関係により、電界に働く力が上回った際に表示媒体自身の移動が起こることとなる。これにより、与えられた電界によって帯電した表示媒体用粒子が基板面に付着し、所定のパターンで電界を付与すれば、表示体として機能させることができる。
ここで、長期的な連続使用や長期保管を行った場合に、例えば反対極性同士の表示媒体用粒子が凝集してしまうことや、表示媒体用粒子の持つ電荷が減衰したり、または、摩擦による過帯電が起きたり、あるいは、表示媒体用粒子の表面が摩耗して基板との付着面積が増加し、分子間力による付着力が増大したりする問題があった。これらはいずれも表示媒体用粒子の移動を抑制するもので、均質で高品位な情報表示ができなくなってしまう問題があった。
本発明の目的は上述した問題点を解消して、表示媒体用粒子の持つ電荷の減衰や表示媒体用粒子の基板に対する付着力の増大をなくし、均質で高品位な情報表示をすることができる情報表示用パネルを提供しようとするものである。
本発明の情報表示用パネルは、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間に、少なくとも2種類以上の表示媒体を封入し、表示媒体に電界を与えて表示媒体を移動させ画像等の情報を表示する情報表示用パネルにおいて、少なくとも1種類の表示媒体を構成する表示媒体用粒子が、その粒子表面に外添剤粒子が付着した複合粒子であって、その粒子表面に付着した外添剤粒子に、表面に半導体の電気特性を有する粒子を含むとともに、表示媒体を構成する表示媒体用粒子表面に付着した外添剤粒子の総重量に対して、表面に半導体の電気特性を有する粒子の占める割合が0.5%〜5%であることを特徴とするものである。
なお、本発明の情報表示用パネルの好適例としては、外添剤粒子に用いられる、表面に半導体の電気特性を有する粒子の粒子径d1と表示媒体用粒子の粒子径d2との関係が、1/1000≦d1/d2≦1/10であること、表示媒体を構成する表示媒体用粒子表面に付着した外添剤粒子の総重量に対して、表面に半導体の電気特性を有する粒子の占める割合が0.5%〜5%であること、表示媒体を構成する表示媒体用粒子表面に付着した外添剤粒子のうち、表面に半導体の電気特性を有する粒子の粒子表面の半導体材料が、正孔輸送性材料または電子輸送性材料であること、表示媒体を構成する表示媒体用粒子が、少なくとも光学的反射率および帯電特性を有するものであること、がある。
本発明では、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間に、少なくとも1種類以上の表示媒体を封入し、表示媒体に電界を与えて表示媒体を移動させ画像等の情報を表示する情報表示用パネルにおいて、少なくとも1種類の表示媒体を構成する表示媒体用粒子が、その粒子表面に外添剤粒子が付着した複合粒子であって、その粒子表面に付着した外添剤粒子に、表面に半導体の電気特性を有する粒子を含むことで、表示媒体用粒子の持つ電荷の減衰や表示媒体用粒子の基板に対する付着力の増大をなくし、均質で高品位な情報表示をすることができる情報表示用パネルを得ることができる。
まず、本発明の情報表示用パネルの基本的な構成について説明する。本発明の情報表示用パネルでは、対向する2枚の基板間に封入した表示媒体に電界が付与される。付与された電界方向にそって、帯電した表示媒体が電界による力やクーロン力などによって引き寄せられ、表示媒体が電位の切替による電界方向の変化によって移動方向が切り換わることにより、画像等の情報表示がなされる。従って、表示媒体が、均一に移動し、かつ、表示書き換え時あるいは情報の継続表示時の安定性を維持できるように、情報表示用パネルを設計する必要がある。ここで、表示媒体を構成する粒子にかかる力は、粒子同士のクーロン力により引き付けあう力の他に、電極や基板との電気鏡像力、分子間力、液架橋力、重力などが考えられる。
本発明の対象となる情報表示用パネルの例を、図1(a)、(b)〜図3(a)、(b)に基づき説明する。
図1(a)、(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電特性の異なる少なくとも2種以上の表示媒体3(ここでは白色表示媒体用粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wと黒色表示媒体用粒子3Baの粒子群からなる黒色表示媒体3Bを示す)を、基板1、2の外部から加えられる電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図1(b)に示す例では、図1(a)に示す例に加えて、基板1、2との間に例えば格子状に隔壁4を設けセルを形成している。また、図1(b)において、手前にある隔壁は省略している。
図2(a)、(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電特性の異なる少なくとも2種以上の表示媒体3(ここでは白色表示媒体用粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wと黒色表示媒体用粒子3Baの粒子群からなる黒色表示媒体3Bを示す)を、基板1に設けた電極5と基板2に設けた電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図2(b)に示す例では、基板1、2との間に例えば格子状に隔壁4を設けセルを形成している。また、図2(b)において、手前にある隔壁は省略している。
図3(a)、(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される少なくとも光学的反射率と帯電性を有する表示媒体3(ここでは白色表示媒体用粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wを示す)を、基板1に設けた電極5と電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と平行方向に移動させ、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行うか、あるいは、電極6または基板1の色を観察者に視認させて電極6または基板1の色の表示を行っている。なお、図3(b)に示す例では、基板1、2との間に例えば格子状の隔壁4を設けセルを形成している。また、図3(b)において、手前にある隔壁は省略している。
本発明の特徴は、上述した構成の情報表示用パネルにおいて、図4にその一例を示すように、少なくとも1種類の表示媒体3を構成する表示媒体用粒子11が、その粒子表面に外添剤粒子12が付着した複合粒子であって、その粒子11の表面に付着した外添剤粒子12に、表面に半導体の電気特性を有する粒子を含むよう構成した点にある。以下、本発明が達成された経緯について説明する。
一例として、粒子表面に電子輸送性の半導体特性を有する外添剤粒子を含む外添剤粒子が付着した表示媒体用粒子(複合粒子)で構成される表示媒体、または、粒子表面に正孔輸送性の半導体特性を有する外添剤粒子を含む外添剤粒子が付着した表示媒体用粒子(複合粒子)で構成される表示媒体を、情報表示用パネルの構成に応じていずれか単独で使用するか、または、併用する。さらに、これら表示媒体を構成する表示媒体用粒子(複合粒子)の表面と、対向する2枚の基板の少なくとも一方の粒子接触面が電気的に整流性接触の関係にする。以下に、これらの材料を用いた場合の作用効果について説明する。
まず、電子輸送性半導体の電気特性を有する外添剤粒子を含む外添剤粒子が付着した表示媒体用粒子(複合粒子)と、対向する2枚の基板の少なくとも一方の粒子との接触面が電気的に整流性接触の関係にする。整流性接触とは、異種物質が接触したとき、その電気特性がオームの法則に従わず、電荷の流れの大きさに方向性を持つ接触である。順方向には電荷が多く流れ、逆方向にはあまり電荷が流れない。正孔輸送性半導体と金属との接触を例にとると、両者の関係が、電子輸送性半導体のフェルミレベル<金属の仕事関数という関係であると整流性接触となる。
本発明では、電子輸送性半導体のフェルミレベル<粒子接触面のフェルミレベル、という関係であるとき整流効果を有する。粒子との接触面(基板)が負電位になったときには、逆方向であるため、接触面から電子輸送性半導体粒子に流れ込む負電荷が少なく、一方粒子接触面(基板)が正電位になったときには、順方向となるため、電子輸送性半導体粒子から接触面側に流れる負電荷が多くなり、粒子中は正極性に帯電することとなる。以上、電子輸送性半導体の場合を例にとって説明したが、正孔輸送性半導体の場合も特性が反対になるのみで現象は全く同様のものである。
ここで、表示媒体用粒子(複合粒子)の特性として整流効果をもって注入された電荷を粒子内部に溜め込む性能を付与することが必要である。また、この電荷注入における効率も良くしなければならない。これを達成するために、一部の外添剤粒子の表面を金属、または金属酸化物とし、その表面に電子輸送性あるいは正孔輸送性半導体材料を配置することによって、これら特性が一層良好なものとなる。これらの電子輸送性、正孔輸送性材料を表面に配置した2種類の表示媒体用粒子(複合粒子)で構成される表示媒体を、コントラストが良くなるように色調を調整し、対向する2枚の電極基板間に封入して電極間に電界を印加することで、良好な画像等の情報表示を行える。
上述した理由で電荷注入効果を本発明の情報表示用パネル内に取り込む必要がある。電荷注入効果を得るためには、基板と表示媒体用粒子とが接触する界面において、電荷注入が起こる状態を作り出すことが必要である。この点で、表示媒体用粒子として、流動性を高めて表示媒体用粒子の移動を容易にしたものや、基板との接触面積を少なくして付着力を低減することを目的として外添剤を表面に付着させた構造のもの、が好適に用いられている。この場合に、基板と表示媒体用粒子との接触界面においては、基板表面と外添剤粒子とが接することになる。よって、前述した電荷注入効果を得るためには外添剤粒子の表面に半導体特性を付与することが必要となる。これにより本発明が達成された。
一部の外添剤粒子として表示媒体用粒子表面に付着させる、表面に半導体の電気特性を有する粒子は表面に金属、または、金属酸化物が配置されたものが好ましい。例えば、金属単体粒子や金属酸化物単体で構成された粒子であっても良い。あるいは、樹脂などの粒子の表面を金属、あるいは金属酸化物でコーティングしたものであっても、樹脂などの粒子の表面に金属、あるいは金属酸化物を部分的に配置したものであっても良い。表面被覆(または表面に部分的に配置)する半導体材料の厚みは特に制限はないが、電荷の注入効率を考えた際には薄膜であることが望ましく、100μm以下、好適には50μm以下、さらに好適には1μm以下であることが好ましい。
外添剤を構成する半導体の電気特性を有する粒子の作製方法としては前述した電子輸送性あるいは正孔輸送性の電気特性が発現できればその手法に特に制限はないが、例示すれば以下の手法が好適に用いられる。まず、基とする粒子を準備し、その表面を電子輸送性あるいは正孔輸送性の半導体物質でコーティングする手法が提示できる。表面コーティングの手法としては、基とする粒子の表面に蒸着あるいはスパッタリングでドライコートする方法、あるいは、溶解・溶融させた電子輸送性あるいは正孔輸送性の半導体物質中に基とする粒子を投入して乾燥・固化させる方法、ヘンシェルミキサーなどの粒子撹拌装置に基とする粒子を投入して撹拌し、その中に溶解・溶融させた電子輸送性あるいは正孔輸送性の半導体物質を固定化する方法、さらに、電子輸送性あるいは正孔輸送性の半導体物質を他の樹脂に分散させ、その混合物を基とする粒子表面に前述の方法でコーティングする方法などが挙げられる。その他の粒子作製方法として、電子輸送性あるいは正孔輸送性の半導体物質を他の樹脂と混練・粉砕して粒子を得る方法や、電子輸送性あるいは正孔輸送性の半導体物質そのものを粒子として用いることも可能である。
この中で、外添剤を構成する半導体の電気特性を有する粒子のうち、基とする粒子の表面に半導体材料をコーティングする場合には、基とする粒子の表面は金属などで被覆したものを用いることが好ましい。基とする粒子材料としては特に制限はなく、通常の汎用樹脂、無機材料、金属材料などの電子写真で用いられるトナー用外添剤粒子が好適に用いられる。
表示媒体用粒子に付着させる外添剤粒子としては、電子写真等でトナー外添剤として用いられる微粒子を好適に用いることができる。なお、外添剤微粒子としては、シリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、イットリア、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化ベリリウム、酸化亜鉛、酸化スズ等の金属酸化物系の無機微粒子、並びに、架橋樹脂微粒子が挙げられるが、当該目的にはシリカ、チタニア、架橋樹脂微粒子が特に好適に用いられる。また、外添剤粒子表面は疎水化されていることが好ましいが、発明者らの詳細な検討の結果、単に表面を疎水性の物質(例えばジメチルポリシロキサン)で被覆するだけでは不十分であり、疎水性の発現機構は特に問わないが、反応性の処理剤によって、外添剤粒子表面の親水性基と疎水性構造が、化学的に強固な結合を形成する事が重要である事を見出した。これは、疎水性物質と外添剤粒子表面間の相互作用が、外添剤粒子表面・疎水性物質間、ないし基板・疎水性物質間の相互作用に対して近しい、または、それ以下である場合、表示媒体用粒子の移動による表示媒体用粒子−表示媒体用粒子間、表示媒体用粒子・基板間での衝突により、当該物質が外添剤粒子表面から脱離してしまい、その結果、親水性の表面を露呈する事による強い凝集力が発生してしまうためと推定される。
また、外添剤粒子表面の疎水化処理に用いられる反応性処理剤としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン、オクチルシラン、(オクチル/デシル/ノニル/(4-イソプロプルフェニル)/(4-tert.ブチルフェニル))(トリクロロ/トリメトキシ/トリエトキシ)シラン、ジ(ペンチル/ヘキシル/オクチル/ノニル/デシル/ドデシル/(4-tert.ブチルフェニル)オクチル/セニル/ノネニル/-2-エチルヘキシル/-3,3-ジメチルペンチル)(ジクロロ/ジメトキシ/ジエトキシ)シラン、トリ(イソプロピル/ヘキシル/オクチル/デシル/メチル/)(クロロ/メトキシ/エトキシ)シラン、(ジオクチルメチル/オクチルジメチル/(4-イソプロピルフェニル)ジエチル)(クロロ/メトキシ/エトキシ)シラン、メチルハイドロジェン(ポリ)シロキサン、メチルハイドロジェン(ポリ)シロキサンとジメチル(ポリ)シロキサンの(ランダム/コ)(ポリマー/オリゴマー)、トリメチルシロキシケイ酸、(ステアリン/ラウリン)酸アルミニウム、ステアリン酸鉄、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート、イソプロピル(トリイソステアロイル/トリドデシルベンゼンスルホニル)チタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)(オキシアセテート/エチレン)チタネート、ジイソプロピルビス(ジオクチルピロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2-ジアリルオキシメチル-1-ブチル)ビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート等を挙げる事が出来る。更に、その処理法としては特に限定されるものでは無いが、処理対象となる外添剤粒子をヘンシェルミキサー等の高速回転羽式攪拌機で攪拌しつつ、上記処理剤を適当な溶媒に分散した溶液を滴下し、加温乾燥させる手法や、上記処理剤を適当な溶媒に分散した溶液中に対象外添剤粒子を混合分散した後、得られた溶媒をミキサーで攪拌しつつ加温乾燥するといった手法が挙げられる。
半導体材料の一例としては、まず、単体の半導体物質として、シリコン、ゲルマニウム、ダイヤモンド、セレン、テルル等が挙げられる。また、化合物半導体としては、ガリウムヒ素、ガリウムリン、インジウムヒ素、ガリウムアルミニウムヒ素、ガリウムアルミニウムインジウムヒ素、硫化亜鉛、硫化カドミウム、カドミウムセレン、カドミウムテルル、炭化珪素等が挙げられる。さらに、酸化物半導体としては、酸化ニッケル(III)、酸化銅(I)、酸化亜鉛、酸化スズ(IV)等が挙げられる。また、窒化物半導体、塩化物半導体等も含み、さらにこれらへドーピングしたものも含む。
さらにまた、有機半導体のうち低分子のものとしては、アントラセン系化合物、ビオラントロン系化合物、ポリフィリン系化合物、フタロシアニン系化合物、ペリレン系化合物、キノン系化合物、アゾ系化合物、スクアリリウム系化合物、アズレニウム系化合物、ビリリウム系化合物、シアニン系化合物、芳香族アミン系化合物、芳香族ジアミン系化合物、オキサジアゾール系化合物、オキサゾール系化合物、ピラゾリン系化合物、芳香族メタン系化合物、ヒドラゾン系化合物、カルバゾール系化合物、およびこれらの誘導体等が挙げられる。また、有機半導体のうち高分子のものとしては、ポリアセチレン、ポリ(p−フェニレン)、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリ(p−フェニレンビニレン)、およびこれらの誘導体等が挙げられる。さらに、上記物質に不純物をドープしたものも含む。
これらの材料の選択には特に制限はないが、フェルミ準位が前述の範囲になることと、安定性の良い物質を選択すること、コストの安いもの、地球環境に対して負荷のないものを選択することが好ましい。フェルミ準位においては、電極のフェルミ準位とのエネルギーギャップが大きいほうが効率的な電荷注入が達成できる。
表面にコーティングする層厚としては、あまり厚膜化して抵抗上昇が起こり電荷注入効率が低下しない程度に抑える必要があり、通常は10μm以下、望ましくは1μm以下にすることが好ましい。
また、表示媒体を構成する表示媒体用粒子表面に付着した外添剤粒子の総重量に対して、表面に半導体の電気特性を有する粒子の占める割合は、0.5%〜5%程度の範囲で用いられる。さらに、粒子径の関係においては、外添剤を構成する粒子の粒子径d1と表示媒体用粒子の粒子径d2との関係が、1/1000≦d1/d2≦1/10であることが好ましい。d1とd2との比がこれより大きい場合には、表示媒体用粒子の表面に均一に外添剤が付着することができず、脱落などにより良好な特性を得ることができない。d1とd2との比がこれより小さい場合には、十分な流動性や接触面積を低減させる効果が得られず、良好な特性を得ることができない。
以下、本発明の情報表示用パネルを構成する各部材について説明する。
基板については、少なくとも一方の基板は情報表示用パネル外側から表示媒体の色が確認できる透明な基板2であり、可視光の透過率が高くかつ耐熱性の良い材料が好適である。基板1は透明でも不透明でもかまわない。基板材料を例示すると、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリイミド、アクリルなどのポリマーシートや、金属シートのように可とう性のあるもの、および、ガラス、石英などの可とう性のない無機シートが挙げられる。基板の厚みは、2〜5000μmが好ましく、さらに5〜2000μmが好適であり、薄すぎると、強度、基板間の間隔均一性を保ちにくくなり、5000μmより厚いと、薄型情報表示用パネルとする場合に不都合がある。
必要に応じて情報表示用パネルに電極を設ける場合の電極形成材料としては、アルミニウム、銀、ニッケル、銅、金等の金属類やITO、酸化インジウム、導電性酸化錫、導電性酸化亜鉛等の導電金属酸化物類、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子類が例示され適宜選択して用いられる。電極の形成方法としては、上記例示の材料をスパッタリング法、真空蒸着法、CVD(化学蒸着)法、塗布法等で薄膜状に形成する方法や、導電剤を溶媒や合成樹脂バインダーに混合して塗布したりする方法が用いられる。視認側であり透明である必要のある表示面側基板2に設ける電極は透明である必要があるが、背面側基板1に設ける電極は透明である必要はない。いずれの場合もパターン形成可能で導電性である上記材料を好適に用いることができる。なお、電極厚みは、導電性が確保でき光透過性に支障がなければ良く、3〜1000nm、好ましくは5〜400nmが好適である。背面側基板1に設ける電極の材質や厚みなどは上述した表示面側基板に設ける電極と同様であるが、透明である必要はない。なお、この場合の外部電圧入力は、直流あるいは交流を重畳しても良い。
必要に応じて基板に設ける隔壁4については、その形状は表示にかかわる表示媒体の種類や、配置する電極の形状、配置により適宜最適設定され、一概には限定されないが、隔壁の幅は2〜100μm、好ましくは3〜50μmに、隔壁の高さは10〜100μm、好ましくは10〜50μmに調整される。
また、隔壁を形成するにあたり、対向する両基板1、2の各々にリブを形成した後に接合する両リブ法、片側の基板上にのみリブを形成する片リブ法が考えられる。この発明では、いずれの方法も好適に用いられる。
これらのリブからなる隔壁により形成されるセルは、図5に示すごとく、基板平面方向からみて四角状、三角状、ライン状、円形状、六角状が例示され、配置としては格子状やハニカム状や網目状が例示される。表示面側から見える隔壁断面部分に相当する部分(セルの枠部の面積)はできるだけ小さくした方が良く、表示の鮮明さが増す。
ここで、隔壁の形成方法を例示すると、金型転写法、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられる。いずれの方法もこの発明の情報表示用パネルに好適に用いることができるが、これらのうち、レジストフィルムを用いるフォトリソ法や金型転写法が好適に用いられる。
本発明の表示媒体用粒子は、その表面に半導体の電気特性を有する外添剤粒子が付着した構成のものであり、そのままこの表示媒体用粒子だけで構成して表示媒体としたり、別の外添剤粒子と組み合わせて表示媒体としたり、さらにその他の粒子と組み合わせて表示媒体としたりできる。表示媒体用粒子は、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、従来と同様に、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
樹脂の例としては、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、アクリルフッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられ、2種以上混合することもできる。特に、基板との付着力を制御する観点から、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、アクリルフッ素樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂が好適である。
荷電制御剤としては、特に制限はないが、負荷電制御剤としては例えば、サリチル酸金属錯体、含金属アゾ染料、含金属(金属イオンや金属原子を含む)の油溶性染料、4級アンモニウム塩系化合物、カリックスアレン化合物、含ホウ素化合物(ベンジル酸ホウ素錯体)、ニトロイミダゾール誘導体等が挙げられる。正荷電制御剤としては例えば、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系化合物、4級アンモニウム塩系化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等が挙げられる。その他、超微粒子シリカ、超微粒子酸化チタン、超微粒子アルミナ等の金属酸化物、ピリジン等の含窒素環状化合物及びその誘導体や塩、各種有機顔料、フッ素、塩素、窒素等を含んだ樹脂等も荷電制御剤として用いることもできる。
着色剤としては、以下に例示するような、有機または無機の各種、各色の顔料、染料が使用可能である。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭等がある。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
黄色着色剤としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファーストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等がある。また、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料として、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等がある。
無機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラック、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げられる。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。
また、本発明の表示媒体用粒子(以下、粒子ともいう)は平均粒子径d(0.5)が、0.1〜20μmの範囲であり、均一で揃っていることが好ましい。平均粒子径d(0.5)がこの範囲より大きいと表示上の鮮明さに欠け、この範囲より小さいと粒子同士の凝集力が大きくなりすぎるために表示媒体の移動に支障をきたすようになる。
更に本発明では、各粒子の粒子径分布に関して、下記式に示される粒子径分布Spanを5未満、好ましくは3未満とする。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、均一な表示媒体としての移動が可能となる。
さらにまた、各粒子の相関について、使用した粒子の内、最大径を有する粒子のd(0.5)に対する最小径を有する粒子のd(0.5)の比を50以下、好ましくは10以下とすることが肝要である。たとえ粒子径分布Spanを小さくしたとしても、互いに帯電特性の異なる粒子が互いに反対方向に動くので、互いの粒子サイズが近く、互いの粒子が当量ずつ反対方向に容易に移動できるようにするのが好適であり、それがこの範囲となる。
なお、上記の粒子径分布および粒子径は、レーザー回折/散乱法などから求めることができる。測定対象となる粒子にレーザー光を照射すると空間的に回折/散乱光の光強度分布パターンが生じ、この光強度パターンは粒子径と対応関係があることから、粒子径および粒子径分布が測定できる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
表示媒体用粒子の帯電量は当然その測定条件に依存するが、情報表示用パネルにおける表示媒体用粒子の帯電量はほぼ、初期帯電量、隔壁との接触、基板との接触、経過時間に伴う電荷減衰に依存し、特に表示媒体用粒子の帯電挙動の飽和値が支配因子となっているということが分かった。
本発明者らは鋭意検討の結果、ブローオフ法において同一のキャリア粒子を用いて、表示媒体に用いる粒子の帯電量測定を行うことにより、表示媒体用粒子の適正な帯電特性値の範囲を評価できることを見出した。
更に、本発明の情報表示用パネルでは、基板間の表示媒体を取り巻く空隙部分の気体の管理が重要であり、表示安定性向上に寄与する。具体的には、空隙部分の気体の湿度について、25℃における相対湿度を60%RH以下、好ましくは50%RH以下とすることが重要である。
この空隙部分とは、図1(a)、(b)〜図3(a)、(b)において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6(電極を基板の内側に設けた場合)、表示媒体3の占有部分、隔壁4の占有部分(隔壁を設けた場合)、情報表示用パネルのシール部分を除いた、いわゆる表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように情報表示用パネルに封入することが必要であり、例えば、表示媒体の充填、情報表示用パネルの組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
本発明の対象となる情報表示用パネルにおける基板と基板との間隔は、表示媒体が移動できて、コントラストを維持できればよいが、通常10〜500μm、好ましくは10〜200μmに調整される。
対向する基板間の空間における表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には表示媒体の移動に支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
以下、実施例、比較例を示して、本発明を更に具体的に説明する。但し本発明は以下の各例により限定されるものではない。
<実施例1>
以下の表1に示すように、所定の荷電制御剤を含む母粒子の表面に外添剤として所定の半導体材料からなる粒子を所定の添加量(母粒子に対する重量比)で固定化した表示媒体用粒子Aからなる黒色表示媒体と、所定の荷電制御剤を含む母粒子の表面に外添剤として所定の半導体材料からなる粒子を所定の添加量(母粒子に対する重量比)で固定化した表示媒体用粒子Bからなる白色表示媒体と、を準備した。
準備した表示媒体用粒子A及び表示媒体用粒子Bのそれぞれについて、母粒子及び外添剤を構成する粒子のそれぞれの、粒子径(d1、d2)、粒子径span、帯電性及び粒子径比(d1/d2)を求めた。粒子径、粒子径Spanについては、上述した例に従って測定した。帯電性及び帯電量は、作製した情報表示用パネルで100回表示書き換えを繰り返した後にパネルを開き、パネル基板に付着した粒子に対して吸引式のファラデーケージを用いて計測した。また、半導体材料の基板との接触性については、以下に示す整流性接触の確認方法に従って求めた。
「整流性接触の確認方法」
整流性の確認は、電流−電圧特性を調べることで実施することができる。まず、図6に示すように、半導体膜を挟んで、その一方の面にAl電極、Au電極を設け、その他方の面にITO電極、Al電極、Au電極を設けて積層した測定サンプルを作製した。電極材料の仕事関数の関係はAl<ITO<Auとなる。サンプルの作製について、電極については蒸着法、半導体膜については蒸着法、あるいは、任意の溶剤に溶解させた塗液をスピンコートにより成膜した。
そして、Al−Al間に電圧を印加したとき、電流−電圧特性が図7に一例を示すようにオーミック接触を示し、Al−ITO間に電圧を印加したとき、電流−電圧特性が図8に一例を示すように整流性接触を示し、且つ、ITOが正極となる極性が順方向バイアスであったとき、この半導体膜はITOと整流性接触となる電子輸送性半導体物質といえる。一方、Au−Au間に電圧を印加したとき、電流−電圧特性が図7に一例を示すようにオーミック接触を示し、Au−ITO間に電圧を印加したとき、電流−電圧特性が図8に一例を示すように整流性接触を示し、且つ、ITOが負極となる極性が順方向バイアスであったとき、この半導体膜はITOと整流性接触となるホール輸送性半導体物質といえる。
次に、準備した表示媒体用粒子Aからなる黒色表示媒体及び表示媒体用粒子Bからなる白色表示媒体を用いて、表示媒体用粒子Aからなる黒色表示媒体と表示媒体用粒子Bからなる白色表示媒体とを、それぞれ電極を有する2枚のITO基板間に封入し、情報表示用パネルを作製した。黒色表示媒体と白色表示媒体の混合率は同重量ずつとし、それら表示媒体の基板間への充填量は30容量%となるように調整した。
得られた情報表示用パネルに対し、表示パネルの特性としてコントラストと表示品位を求めた。コントラストは、初期の表示状態及び±150Vの電圧を交互に印加して表示書き換えを500万回繰り返した後の表示状態を、反射画像濃度計(RD918、Macbeth社製)を用いて測定して求めた。表示品位は、初期の表示状態及び±150Vの電圧を交互に印加して表示書き換えを500万回繰り返した後の表示状態とを目視で確認した。結果を以下の表1に示す。
Figure 0005066337
<実施例2>
実施例1と同様にして、以下の表2に示すように、表示媒体用粒子Aからなる黒色表示媒体及び表示媒体用粒子Bからなる白色表示媒体を準備し、これらを用いて情報表示用パネルを作製し、特性を調べた。実施例2では、外添剤を粉砕して外添剤を小粒子径化して用いた。結果を以下の表2に示す。
Figure 0005066337
<実施例3>
実施例1と同様にして、以下の表3に示すように、表示媒体用粒子Aからなる黒色表示媒体及び表示媒体用粒子Bからなる白色表示媒体を準備し、これらを用いて情報表示用パネルを作製し、特性を調べた。実施例3では、外添剤の一方のみ半導体材料を用い他方は通常の外添剤を用いた。また、外添剤を粉砕して外添剤を小粒子径化して用いた。結果を以下の表3に示す。
Figure 0005066337
<実施例4>
実施例1と同様にして、以下の表4に示すように、表示媒体用粒子Aからなる黒色表示媒体及び表示媒体用粒子Bからなる白色表示媒体を準備し、これらを用いて情報表示用パネルを作製し、特性を調べた。実施例4では、表示媒体用粒子Aの外添剤として、OSA1957:10g、ポリカーボネート樹脂:10gをジクロロメタン380gに溶解させ、溶解した溶液中に母粒子を300g投入し良く撹拌後、スプレードライヤーを用いて乾燥し、得られた粒子を軽く塊砕し、分級して得られた粒子を用いた。結果を以下の表4に示す。
Figure 0005066337
<比較例1>
実施例1と同様にして、以下の表5に示すように、表示媒体用粒子Aからなる黒色表示媒体及び表示媒体用粒子Bからなる白色表示媒体を準備し、情報表示用パネルを作製し、特性を調べた。比較例1では、表示媒体用粒子A及び表示媒体用粒子Bの両者とも半導体材料からなる外添剤を使用しなかった。結果を以下の表5に示す。
Figure 0005066337
<比較例2>
実施例1と同様にして、以下の表6に示すように、表示媒体用粒子Aからなる黒色表示媒体及び表示媒体用粒子Bからなる白色表示媒体を準備し、これらを用いて情報表示用パネルを作製し、特性を調べた。比較例2では、表示媒体用粒子A及び表示媒体用粒子Bとも、それぞれの粒子径d2と使用した外添剤の粒子径d1との比d1/d2が1/10を超える、大きな粒子径を有する外添剤を使用した。結果を以下の表6に示す。
Figure 0005066337
<比較例3>
実施例1と同様にして、以下の表7に示すように、表示媒体用粒子Aからなる黒色表示媒体及び表示媒体用粒子Bからなる白色表示媒体を準備し、これらを用いて情報表示用パネルを作製し、特性を調べた。比較例3では、表示媒体用粒子A及び表示媒体用粒子Bとも、それぞれの粒子径d2と使用した外添剤の粒子径d1との比d1/d2が1/1000未満の、小さな粒子径を有する外添剤を使用した。結果を以下の表7に示す。
Figure 0005066337
以上の実施例1〜4及び比較例1〜3から以下のことがわかる。まず、外添剤として表面に半導体の電気特性を有する粒子を含むことの効果については、実施例1〜4と比較例1とを比較することで、その必要性がわかる。また、表面に半導体の電気特性を有する外添剤粒子の粒子径d1と表示媒体用粒子の粒子径d2との関係d1/d2については、実施例1〜4と比較例2、3とを比較することで、1/1000≦d1/d2≦1/10であることが好ましいことがわかる。
本発明の情報表示用パネルは、本発明の表示媒体用粒子で構成した表示媒体を用いることで広視野角の反射画像を得ることができ、紙面印刷物の様な高い視認性を有するもので、ノートパソコン、PDA、携帯電話、ハンディターミナル等のモバイル機器の表示部、電子ブック、電子新聞等の電子ペーパー、看板、ポスター、黒板等の掲示板、電卓、家電製品、自動車用品等の表示部、ポイントカード、ICカード等のカード表示部、電子広告、情報ボード、電子POP(Point Of Presence, Point Of Purchase advertising)、電子値札、電子棚札、電子楽譜、RF−ID機器の表示部などに好適に用いられる。
(a)、(b)はそれぞれ本発明の情報表示用パネルの一例を示す図である。 (a)、(b)はそれぞれ本発明の情報表示用パネルの他の例を示す図である。 (a)、(b)はそれぞれ本発明の情報表示用パネルのさらに他の例を示す図である。 本発明の情報表示用パネルにおいて表示媒体を構成する外添剤粒子が表面に付着した表示媒体用粒子(複合粒子)を説明するための図である。 本発明の情報表示用パネルにおける隔壁の形状の一例を示す図である。 本発明における半導体膜の整流性接触の確認方法の一例を説明するための図である。 図6に示す整流性接触の確認方法におけるオーミック接触を示す電流−電圧特性の一例を説明するための図である。 図6に示す整流性接触の確認方法における整流性接触を示す電流−電圧特性の一例を説明するための図である。
符号の説明
1、2 基板
3 表示媒体
3W 白色表示媒体
3Wa 白色表示媒体用粒子
3B 黒色表示媒体
3Ba 黒色表示媒体用粒子
4 隔壁
5、6 電極
11 粒子
12 外添剤粒子

Claims (4)

  1. 少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間に、少なくとも2種類以上の表示媒体を封入し、表示媒体に電界を与えて表示媒体を移動させ画像等の情報を表示する情報表示用パネルにおいて、少なくとも1種類の表示媒体を構成する表示媒体用粒子が、その粒子表面に外添剤粒子が付着した複合粒子であって、その粒子表面に付着した外添剤粒子に、表面に半導体の電気特性を有する粒子を含むとともに、表示媒体を構成する表示媒体用粒子表面に付着した外添剤粒子の総重量に対して、表面に半導体の電気特性を有する粒子の占める割合が0.5%〜5%であることを特徴とする情報表示用パネル。
  2. 外添剤粒子に用いられる、表面に半導体の電気特性を有する粒子の粒子径d1と表示媒体用粒子の粒子径d2との関係が、1/1000≦d1/d2≦1/10であることを特徴とする請求項1に記載の情報表示用パネル。
  3. 表示媒体を構成する表示媒体用粒子表面に付着した外添剤粒子のうち、表面に半導体の電気特性を有する粒子の粒子表面の半導体材料が、正孔輸送性材料または電子輸送性材料であることを特徴とする請求項1または2に記載の情報表示用パネル。
  4. 表示媒体を構成する表示媒体用粒子が、少なくとも光学的反射率および帯電特性を有するものであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の情報表示用パネル。
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