JP5065799B2 - 立型工作機械 - Google Patents
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Description
また、回転式のマガジンを主軸ヘッドに配設した工具交換装置(特許文献1)、およびコラムの外周に環状のマガジンを配置した工具交換装置(特許文献2)が知られている。
また、特許文献1に開示された技術では、マガジンが主軸ヘッドに配設されるため、マガジンやマガジンに収納された工具に切り屑が付着しやすく、しかも主軸ヘッドの重量増加を招き高速移動が困難となるという問題があった。
一方、特許文献2に開示された技術では、主軸を工具交換位置まで移動して、マガジンも別途駆動手段を設けて工具交換位置まで移動しなければならず位置合わせの駆動手段および制御が複雑になるという問題があった。
また、主軸ヘッドの上下方向の移動を前後方向の移動に変換する動作方向変換機構を備えたことで、主軸ヘッドの上下方向の移動動作を利用してマガジンを移動させることができるため、マガジンを移動させる駆動装置を簡素化することが可能となる。
また、コラムが干渉しないようにコラムの幅に対応させて、前側に切欠部を有することで、マガジンをコラムよりも後方に退避させることができる。このため、マガジンやマガジンに収納された工具等に切り屑やクーラントが付着することをより確実に防止することができる。
参照する図面において、図1は本発明の実施形態に係る立型マシニングセンタの全体構成を説明するための側面図であり、加工中の状態を示す。図2は図1の正面図であり、図3は図1の平面図である。図4は本発明の実施形態に係る立型マシニングセンタにおける工具交換の様子を説明するための側面図であり、主軸ヘッドが所定の上方位置にある状態を示す。
また、3軸方向の取り方は種々あるが、本実施形態においては、図1に示すように、左右方向をX軸とし、前後方向をY軸とし、上下方向(高さ方向)をZ軸と表記する。
そして、コラム1aの前面部1bには、主軸11とマガジン2との間に図示しないシリンダ等のアクチュエータにより上下方向に開閉自在なシャッタ1cが設けられている。このため、工具Tの交換時においては、図4に示すように、シャッタ1cを上に移動させて開放し、ワークWの加工時においては、図1に示すように、シャッタ1cを降ろして切り屑がマガジン2および工具Tに侵入しないようにしている。
ここでは、移動部である主軸ヘッド12は、Z軸サドル12aを介してガイドレール5aで往復移動可能に保持されている。そして、駆動源となるモータ5bで図示しないボールねじを回転し、このボールねじに嵌装されたナット(不図示)を介して主軸ヘッド12を上下方向に移動するように構成されている。
かかる構成により、マガジン2がコラム1aの周りを囲むように支持されているため、マガジン2の設置面積が少なくなるので機械の省スペース化が可能となる。
なお、本実施形態においては、アーム33を鉤形に折れ曲がった形状として構成したが、これに限定されるものではなく、移動体32に対して回動自在でマガジン2を安定して保持できる形状であれば、コラム1aの形態等に応じて種々の形態を採用することができる。
なお、図6は、説明の便宜上、動作方向変換機構の主要部の構成を示し、第1実施形態に係るリンクアーム31bやばね31cの図示は省略している。
なお、本発明の第2実施形態は、主として動作方向変換機構310が前記した第1実施形態と相違するものであるため、この動作方向変換機構310について詳細に説明しそれ以外の構成については第1実施形態と同じ符号を付し説明を省略する。
そしてさらに、動作方向変換機構310は、カム機構311を備え、このカム機構311を介して、主軸ヘッド12とマガジン2とが連結されている。かかる構成により、マガジン2は、主軸11が所定位置にあるとき、マガジン2と主軸11とが上下方向に共に移動可能に支持されている。
つまり、第1実施形態においては、主軸11の上下方向の移動動作とマガジン2の前後方向の移動動作とを連動させるように構成したのに対し、第2実施形態においては、さらに主軸11の上下方向の移動動作に伴い、マガジン2が上下方向に共に移動するように構成している。
ここで、昇降機構331は、例えば、アーム330における上下方向に沿う方向に設けられ、大径のパイプに小径のパイプを挿入して構成することで、上下方向には伸縮自在で、かつ、マガジン2の旋回方向に対しては移動体32の回動部32c(図1参照)とマガジン2とを一体として連結するができる。
このように、昇降機構331を設けてアーム330を上下方向に伸縮自在に案内することで、主軸ヘッド12およびカム部材311aの上下方向移動にマガジン2を連動させることが可能となる。
ワークWの加工時には、図1に示すように、主軸11はコラム1aに対して下方位置にあり、マガジン2が主軸11の後方へ退避しているが(図3参照)、ワークWの加工時には、図6に示すように、カムフォロア311cは、位置P1〜P2間に位置している。このとき、カム溝311bは上下方向に沿って形成されているため、主軸11の上下方向の移動動作とマガジン2の上下方向の移動動作とは連動しない。
このようにして、主軸11が所定の上方位置まで移動すると、ローラ12bがリンクアーム31bの上端部に係合してリンクアーム31bが時計回りの方向に回動し、移動体32およびアーム33を介してマガジン2が前進する(図5(b)参照)。このとき、カムフォロア311cは、カム溝311bに沿って位置P2〜P3(図6)まで移動する。
したがって、主軸11に装着された工具Tを外す場合には、例えば、工具Tに対して、マガジン2に固定された工具保持爪21を工具Tの側方(垂直方向に形成される工具軸に直交する方向、水平方向)から挿入して工具Tを保持することができる。
すなわち、モータ34(図1)によりマガジン2を回動させて、選択された所定の工具Tが主軸11の下方に位置するように移動させてから、主軸11を所定高さだけ下降することで(P4〜P3)、主軸11に所定の工具Tを装着することができる。そして、主軸11に工具Tを装着した後、さらに主軸11を下降させてマガジン2を主軸11の後方へ退避させる(P3〜P2、図1、図3参照)。
すなわち、第2実施形態に係る立型マシニングセンタにおいては、主軸11をX軸、Y軸方向に移動させることなく、上下方向に移動するだけで工具Tの交換が可能になる。
また、工具保持爪21を工具軸(上下方向、垂直方向)に対して直交する方向(水平方向)からアプローチさせることが可能となり、工具Tの交換を簡易かつ円滑に行なうことができる。
例えば、第1実施形態においては、アーム33を鉤形に折れ曲がった形状として、移動体32とマガジン2とを一体として連結したが、マガジン2を支持する高さを調整可能な調整機構を備えていることが望ましい。調整機構には、周知の技術手段を採用することができ、例えばアーム33を互いに径の異なるパイプ材をスライド自在に嵌入して位置決めすることができる。また、アーム33にスライド自在に嵌入されたホルダを設けて、このホルダを介してアーム33とマガジン2とを連結するようにしてもよい。
例えば、図6(b)に示すクランク形状に形成されたカム溝311bに対して、コーナ部である位置P2,P3においては、R形状の軌跡に沿うカム溝を採用することもできる。かかる構成によれば、マガジン2の円滑な移動動作が可能となる。
1a コラム
1c シャッタ
2 マガジン
2a 切欠部
3 工具交換装置
4 XY移動テーブル(テーブル)
5 Z軸移動機構
10 ベッド
11 主軸
12 主軸ヘッド
12a Z軸サドル
12b ローラ
31,310 動作方向変換機構
32 移動体
33 アーム(サポート部材)
34 モータ(駆動手段)
41 X軸移動テーブル
42 Y軸サドル
311a カム部材
311b カム溝
311c カムフォロア
311d ロッド
331 昇降機構
T 工具
W ワーク
Claims (4)
- ベッド上に設けられワークを載置するテーブルと、
このテーブルの後方で前記ベッドに立設されたコラムと、
このコラムに対して上下方向に移動するZ軸移動機構を介して配設された主軸ヘッドと、
この主軸ヘッドに対し回転可能に支持された主軸と、
複数の工具を収納するマガジンと、
このマガジンと前記主軸との間で工具を交換可能な工具交換装置と、を有する立型工作機械であって、
前記工具交換装置は、
前記主軸ヘッドの上下方向の移動を前後方向の移動に変換する動作方向変換機構と、
この動作方向変換機構に連結され、前後方向に移動自在に支持された移動体と、
この移動体に対して回動自在に連結されたサポート部材と、
このサポート部材を回動させる駆動手段と、を備え、
前記マガジンは、前記サポート部材に一体として連結され、前記複数の工具を円周上に保持して前記コラムの周りを囲むように支持され、
前記マガジンは、円環状に形成され、前記コラムが干渉しないように前記コラムの幅に対応させて、前側に切欠部を有すること、
を特徴とする立型工作機械。 - 前記動作方向変換機構は、
前記主軸が工具交換のための所定の上方位置まで移動すると、前記動作方向変換機構により前記マガジンが前進して前記工具が前記主軸の下方を通る円周上に保持されるとともに、前記サポート部材を回動させる駆動手段により前記マガジンが回動して選択された所定の工具位置を前記主軸の下方に移動させ、
前記主軸と前記マガジン間の工具交換動作がなされた後、前記主軸が所定の上方位置から下方へ移動すると、前記動作方向変換機構により前記マガジンが前記主軸の後方へ退避するように構成されていること、
を特徴とする請求項1に記載の立型工作機械。 - 前記サポート部材は、前記マガジンを支持する高さを調整可能な調整機構を備えていること、
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の立型工作機械。 - 前記主軸と前記マガジンとの間には、開閉自在なシャッタが設けられていること、
を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の立型工作機械。
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