JP5064724B2 - 電極、金属微粒子の製造装置および金属微粒子の製造方法 - Google Patents

電極、金属微粒子の製造装置および金属微粒子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5064724B2
JP5064724B2 JP2006160466A JP2006160466A JP5064724B2 JP 5064724 B2 JP5064724 B2 JP 5064724B2 JP 2006160466 A JP2006160466 A JP 2006160466A JP 2006160466 A JP2006160466 A JP 2006160466A JP 5064724 B2 JP5064724 B2 JP 5064724B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
platinum
needle
fine particles
cathode
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006160466A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007327117A (ja
Inventor
敬之 本間
美紀子 齋藤
潤 水野
琢也 原田
英道 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Waseda University
Original Assignee
THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Waseda University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD., Waseda University filed Critical THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Priority to JP2006160466A priority Critical patent/JP5064724B2/ja
Publication of JP2007327117A publication Critical patent/JP2007327117A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5064724B2 publication Critical patent/JP5064724B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electrolytic Production Of Metals (AREA)

Description

本発明は、銅、銀、ニッケル、コバルト、鉄、亜鉛、スズ、銀、金、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、オスミウム、ルテニウム等からなる金属微粒子の製造装置および金属微粒子の製造方法に関する。特に、液相中での電気化学的な金属微粒子の製造装置および金属微粒子の製造方法に関する。
ナノサイズ(粒径が1μm以下)の金属微粒子は、バルク材料にはない様々な特異な特性を持つことが知られている。そしてこの特性を生かした様々な工学的応用が、現在、エレクトロニクス、バイオ、エネルギー等の各分野で大いに期待されている。
このようなナノサイズの金属微粒子を製造する方法としては、大きく気相合成法と液相合成法の2種類の製法が知られている。ここで気相合成法とは、気相中に導入した金属蒸気から固体の金属微粒子を形成する方法であり、他方、液相合成法とは、溶液中に分散させた金属イオンを還元することにより金属微粒子を析出させる方法である。
また、液相合成法においては、一般にその金属イオンを還元するための還元方法として、アルコール、ポリオール、アルデヒド、ヒドラジン、水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤を使用する方法と、電気化学的にカソード電極上で還元を行う方法とが知られている。
特に、電気化学的に還元を行う方法は、その還元速度を電流量によって調整することで、生成する金属微粒子の形状・サイズを容易に調整することが出来、また同じく電流量の調整により、複合(合金)微粒子の生成も容易であることから、近年大いに注目されている。
還元剤を使用する方法として、特許文献1では、沸点が100℃以上となるように調整した有機溶媒中に、銅を構成元素とする化合物と還元剤と保護剤とを含む組成液を用意し、組成液を非酸化条件下で加熱することによって還元して銅ナノ粒子を形成する方法が提案されている。
電気化学的にカソード電極上で還元を行う方法として、非特許文献1では、界面活性剤や金属配位子を添加した水溶液中において、目的金属からなる陽極と、炭素または白金からなる陰極とを通電することにより、金属粒子を作成する方法が提案されている。
A.Pietrikova et al., Metallic Materials, Vol.29, (1991), p262−272 特開2005−281781号公報
上述した従来の気相合成法では、一般に、CVD、ガス中蒸発、レーザーアブレーション、スパッタリングなどにより金属蒸気が反応容器に供給されて、金属微粒子の生成が行われる。しかしながら、これら反応装置は概して高価である上、原料の使用量に対する製造量(すなわち歩留まり)が悪く、製造コストが高いという問題点があった。また、得られる金属微粒子は、粒径分布が広いという問題点もあった。
また、従来の電気化学的にカソード電極上で還元を行う方法では、還元されて得られた金属粒子がデンドライト(樹枝)状に成長するため、金属粒子の形状が不均一であるという問題点があった。また、粒子を大量に製造する場合に、粒子が肥大化するという問題点もあった。
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたもので、ナノサイズの多数の金属突起を有するナノドット金属によるカソード電極を用いた電極と、その電極を用いて金属イオンの電気化学的還元を行うことにより、粒状でナノサイズの金属微粒子を効率よく製造することが可能な金属微粒子の製造装置および金属微粒子の製造方法、ならびに白金ナノドット電極の形成方法を提供することを目的とする。
発明者は上述した従来の問題点について鋭意研究を重ねた。その結果、従来、電気化学的な液相還元方法に用いられていた板状もしくは棒状の白金等の金属からなるカソード電極に代わり、互いに絶縁された多数の白金の針状突起物の集合体からなり、かつ、前記針状突起物が絶縁性の樹脂により各々絶縁被覆されたもので、多数の白金突起が前記被覆樹脂に対して部分的に露出して形成されている、白金ナノドットカソード電極を用いて金属イオンの電気化学的還元を行うと、粒状でナノサイズの金属微粒子を効率よく製造することができることが判明した。そして、この時電気化学還元を行う電解溶液中に、製造対象である金属のイオンを適宜添加することで、得られる金属微粒子の生成量を制御することが出来ること、また、上記電解液中にポリビニルピロリドンやポリアクリル酸等の有機物分散媒を添加すれば、生成の粒子同士の凝集を低減できること、更に、印可する電流をパルス電流にすることで、得られる金属微粒子の形状均一性がより向上することが判明した。この発明は上述した研究成果によってなされたものである。
本発明の請求項1に係る電気化学的な液相還元法に用いる陰極は、多数の互いに電気的に絶縁された白金の針状突起物の集合体からなり、
前記陰極の前記白金の針状突起物が、最大長さが1μm以下となるように互いに絶縁された導電性電極上に電解析出により多数形成されたもので、
かつ、前記針状突起物は、各々が絶縁性の樹脂により相互に絶縁されていて、
さらに前記針状突起物は電解析出した白金の先端に絶縁性の樹脂が被覆され、前記絶縁性の被覆樹脂上には、多数の白金突起が前記被覆樹脂に対して部分的に露出して形成されている
白金ナノドット電極であることを特徴とする、
金属微粒子の製造に用いる陰極である
本発明の請求項2に係る電気化学的な液相還元法に用いる陰極は、前記陰極の、前記針状突起物の先端の、絶縁性の被覆樹脂上に多数形成された前記白金突起は、平均径が50nm以下の白金ナノドット電極であることを特徴とする請求項1に記載の金属微粒子の製造に用いる陰極である。
この電極を、電気化学的な液相還元方法に使用することにより形状が均一である粒状のナノサイズの金属微粒子を、効率よく製造することが可能である。また、陰極の白金の針状突起物は、導電性電極上に電解析出された白金上に絶縁性の樹脂を塗布し、さらに、この樹脂を塗布した表面をエッチングすることにより、絶縁性の樹脂上に、部分的に露出させた多数の白金突起である。
本発明の請求項3に係る金属微粒子の製造装置は、
陰極と陽極からなる電極を有し、
前記陽極と前記陰極とを通電する手段を備え、
さらに前記陽極と同一の金属イオンを含む導電性水溶液を有する
金属の微粒子を製造する金属微粒子の製造装置であって、
前記陰極は、多数の互いに電気的に絶縁された白金の針状突起物の集合体からなり、
前記陰極の前記白金の針状突起物が、最大長さが1μm以下となるように互いに絶縁された導電性電極上に電解析出により多数形成されたもので、
かつ、前記針状突起物は、各々が絶縁性の樹脂により相互に絶縁されていて、
さらに前記針状突起物は電解析出した白金の先端に絶縁性の樹脂が被覆され、前記絶縁性の被覆樹脂上には、多数の白金突起が前記被覆樹脂に対して部分的に露出して形成されている
白金ナノドット電極であり、
前記陽極は、銅、ニッケル、コバルト、鉄、亜鉛、スズ、銀、金、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、オスミウム、及びルテニウムの中から選択されるいずれか1種の金属であることを特徴とする、金属微粒子の製造装置である。
本発明の請求項4に係る金属微粒子の製造装置は、前記製造装置の前記陰極の、前記針状突起物の先端の、絶縁性の樹脂上に、前記絶縁性の樹脂に対して多数露出して形成された前記白金突起は、平均径が50nm以下の白金ナノドット電極であることを特徴とする請求項3に記載の金属微粒子の製造装置である。
これにより、形状が均一である粒状のナノサイズの金属微粒子を、効率よく製造することが可能である。さらに、得られる金属微粒子の生成量を制御することが可能である。
本発明の請求項5にかかる金属微粒子の製造方法は、
銅、ニッケル、コバルト、鉄、亜鉛、スズ、銀、金、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、オスミウム、または、ルテニウムの中から選択されたいずれか1種からなる陽極と、互いに電気的に絶縁された多数の白金の針状突起物の集合体からなる陰極とを、前記陽極と同一の金属イオンを含む導電性水溶液中で通電して、
前記陽極と同一の金属の金属微粒子を製造する製造方法において、
前記陰極の前記白金の針状突起物は、最大長さが1μm以下となるように互いに絶縁された導電性電極上に電解析出により多数形成されたもので、かつ、前記針状突起物は、各々が絶縁性の樹脂により相互に絶縁されていて、前記針状突起物の先端が絶縁性の樹脂により被覆され、前記絶縁性の被覆樹脂上に平均径が50nm以下の多数の白金突起が前記被覆樹脂に対して露出して形成されている白金ナノドット電極である、
ことを特徴とする金属微粒子の製造方法である。
これにより、形状が均一である粒状のナノサイズの金属微粒子を、効率よく製造することが可能である。また、陰極の白金の針状突起物は、導電性電極上に電解析出された白金上に絶縁性の樹脂を塗布し、さらに、この樹脂を塗布した表面をエッチングすることにより、絶縁性の樹脂上に、前記針状突起物の先端を部分的に露出させて形成した多数の白金突起である。
本発明の請求項6にかかる金属微粒子の製造方法は、前記導電性水溶液中には、有機物分散媒が添加されていることを特徴とする金属微粒子の製造方法である
本発明の請求項7にかかる金属微粒子の製造方法においては、前記有機物分散媒は、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン等のアミン系の高分子、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース等のカルボン酸基を有する炭化水素系の高分子、及び、その関連化合物の中から選択されるいずれか一種であることを特徴とする、金属微粒子の製造方法である
これらにより、生成された粒子同士の凝集を低減することが可能である。生成された粒子の凝集による粗大化を防止できる。
本発明の請求項8にかかる金属微粒子の製造方法は、
請求項5に記載の金属微粒子の製造方法において、
前記金属微粒子が銅微粒子、前記陽極が銅シートであって、前記導電性水溶液中には、有機物分散媒としてポリビニルピロリドンが添加され、
前記導電性水溶液は、支持電解質として希硫酸を少量添加した水溶液に、銅イオン原料として酢酸銅を加えたものであることを特徴とする銅微粒子の製造方法である。この方法により、平均粒径40nmの銅微粒子を得ることができる。
本発明の請求項9にかかる金属微粒子は、請求項8に記載の銅微粒子の製造方法において、印加する電流を直流電流とするか、またはパルス電流とするかのいずれかの方法により形成した銅微粒子の平均粒径40nm以下であることを特徴とする銅微粒子である。
ここで、直流電流を後述する条件で印加した場合は、平均粒径40nmの銅微粒子を得ることができる。すなわち、後述するように、直流電流に代えて、パルス電流のみを印加する場合は、平均粒径30nmの銅微粒子が得られる。
本発明の請求項10に係る白金ナノ電極としての陰極を形成する電極の製造方法は、白金の板状基板の表面を絶縁性の樹脂で被覆した後ナノインプリンティングにより正方形の多数のホールからなるパターン基板を形成し、前記基板に電気化学的めっきすることで、このホール部分に、樹枝状の白金突起物を形成した後、さらに前記白金の針状突起物を形成した基板の表面を樹脂で被覆した後、表面を回転型自動研磨機により研磨することを特徴とする。このようにすることで、前記絶縁性の被覆樹脂上に、平均径が50nm以下の多数の白金突起が前記絶縁性樹脂に対して露出して形成された白金ナノドット電極としての陰極を形成する電極の形成方法である。
本発明の金属微粒子の製造方法では、前記通電を周波数1Hz以上のパルス電流により行うことができる。これにより、形状がより均一であり、粒径のより小さい金属微粒子を生成することが可能である。
本発明によれば、絶縁性の樹脂上に露出したナノサイズの金属突起を有する多数の白金の針状突起物の集合体からなるナノドット金属によるカソード電極を用いて金属イオンの電気化学的還元を行うことにより、粒状でナノサイズの金属微粒子を効率よく製造することを可能である。また、印可する電流をパルス電流にすることにより、形状がより均一であり、粒径のより小さい金属微粒子を生成することが可能である。
この発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本発明の範囲を制限するものではない。従って、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なもので置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
まず、本発明を適用可能な金属微粒子の製造方法を説明する。図1は、本発明を適用可能な金属微粒子の製造方法の概念図である。図1に示すように、有機物保護剤(例えば、ポリビニルピロリドン、ドデカンチオールなど)を分散させた電解質溶液(反応溶液)10(例えば、水、THFなど)中で、ナノサイズの白金ドット電極(以下、白金ナノドット電極と呼ぶ)からなる陰極(カソード電極)12と、析出する対象となる金属のバルク体からなる陽極(アノード電極)14とを通電する。
これにより、カソード電極12の表面上に、有機保護剤に皮膜された対象金属の金属微粒子16が析出される。このとき、通電する電流をパルス電流にすることにより、得られる金属微粒子の粒径がより小さく、形状が球状になる。
図2は、白金ナノドット電極及び白金ナノドット電極において析出される金属微粒子の概念図である。図2に示すように、白金ナノドット電極は、ナノサイズの白金突起が、絶縁性の樹脂上に、多数露出しており、露出した白金の先端部において金属微粒子が析出される。
上述した方法により、銅、銀、ニッケル、コバルト、鉄、亜鉛、スズ、銀、金、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、オスミウム、ルテニウム等からなる金属微粒子を製造することができる。特に、銅からなる金属微粒子(以下、銅ナノ粒子と呼ぶ)を製造することに適している。
次に、本発明の好適ないくつかの実施例を説明する。
(白金針状突起電極の製造方法)
本発明においてカソード電極として使用した白金針状突起物からなる電極の製造方法を説明する。図2は、白金ナノドット電極の製造方法を説明するための図である。図3に示すように、まず、白金の板状基板の表面を絶縁性の樹脂でコーティングする((1)参照)。次に、ナノインプリンティングにより一辺の長さが約1μmの正方形の多数のホールからなるパターン基板を形成する((2)参照)。ここで、(2a)はナノインプリンティングにより形成されたパターン基板を側面から見た図を、(2b)は上面から見た図を示している。
次に、その基板に電気化学的めっきすることで、このホール部分に、先端部に樹枝状の白金突起を有する多数の白金針状突起物を形成する((3)参照)。最後に、この基板の表面を、再度、上述した樹脂でコーティング(被覆)した後、表面を回転型自動研磨機により研磨する((4)参照)。
基板のホール部分に形成した白金針状突起物の表面を、樹枝でコーティングした後、樹枝でコーティングした白金針状突起物の表面を研磨することにより、絶縁性の樹脂上に白金針状突起物の先端に平均径が50nm以下の白金突起が前記コーティング樹脂(被覆樹脂)に対して多数露出した白金ナノドット電極を得た。
板状白金電極を用いた場合に得られた粒子と、白金針状突起電極を用いた場合に得られる粒子との相異について、以下の銅微粒子製造実験により確認した。
まず支持電解質として希硫酸を少量添加した水溶液200gに、有機物分散媒としてポリビニルピロリドン(PVP)を0.5g製造対象の金属イオン原料として酢酸銅0.5g添加して、銅イオンを含む導電性水溶液である反応溶液を作成した。続いてこの反応溶液中で、2cm四方の銅シートからなるアノード電極と、実施例1の製法によって作成した白金ナノドット基板からなるカソード電極とを、30分間通電した。
この時、印可した電圧は、参照電極に対して1V、電流密度は0.1mA/cm2とした。その後、得られたコロイド溶液を、カーボン支持膜をとりつけたアルミメッシュ上に採取し、溶媒を乾燥除去した後、透過電子顕微鏡(TEM)を用いて、生成した粒子を観測した。またカソード電極に板状白金電極を用いた場合も同様の条件で粒子製造を実施した。上述の実験により得られた結果を表1に示す。
Figure 0005064724

表1により、実験結果は、白金ナノドット電極を用いた場合に得られた粒子の形状は球状であり、粒子の平均粒径は40nmであった。一方、板状白金電極を用いた場合に得られた粒子の形状は棒状または樹枝状であり、粒子の平均粒径は200nmであった。したがって、白金ナノドット電極を用いた場合のほうが、形状がより均一な球状で、粒径がより小さい粒子を製造することができた。
印可電流をパルス電流にした時の効果について、以下の実験により確認した。
カソード電極に実施例1の製法によって作成した白金ナノドット電極を用い、通電条件以外が実施例2と同様の条件により実験を行った。通電条件として、電圧振幅1V、電流密度(ip)0.1mA/cm2、周波数100Hzのパルス電流(ただしToff=Ton)を印可した。図4は、通電条件として印可したパルス電流の波形を示す図である。30分間の通電の後に得られたコロイド溶液を、カーボン支持膜をとりつけたアルミメッシュ上に採取し、溶媒を乾燥除去した後、透過電子顕微鏡(TEM)を用いて、生成した粒子を観測した。上述の実験により得られた結果を表2に示す。ここで、実施例2によって得られた直流電流を印可した場合と比較した。
Figure 0005064724

表2により、パルス電流を印可した場合に得られた粒子の形状は球状であり、粒子の平粒径は30nmであった。一方、直流電流を印可した場合に得られた粒子の形状は球状であり、粒子の平均粒径は40nmであった。したがって、パルス電流を印可した場合のほうが、粒径がより小さい粒子を製造することができた。
本発明を適用可能な金属微粒子の製造方法の概念図である。 白金ナノドット電極及び白金ナノドット電極において析出される金属微粒子の概念図である。 白金ナノドット電極の製造方法を説明するための図である。 通電条件として印可したパルス電流の波形を示す図である。
符号の説明
10 電解質溶液(反応溶液)
12 陰極(カソード電極)
14 陽極(アノード電極)
16 金属微粒子

Claims (10)

  1. 電気化学的な液相還元法に用いる陰極は、多数の互いに電気的に絶縁された白金の針状突起物の集合体からなり、
    前記陰極の前記白金の針状突起物が、最大長さが1μm以下となるように互いに絶縁された導電性電極上に電解析出により多数形成されたもので、
    かつ、前記針状突起物は、各々が絶縁性の樹脂により相互に絶縁されていて、
    さらに前記針状突起物は電解析出した白金の先端に絶縁性の樹脂が被覆され、前記絶縁性の被覆樹脂上には、多数の白金突起が前記被覆樹脂に対して部分的に露出して形成されている
    白金ナノドット電極であることを特徴とする、
    金属微粒子の製造に用いる陰極
  2. 前記陰極の、前記針状突起物の先端の、絶縁性の被覆樹脂上に多数形成された前記白金突起は、平均径が50nm以下の白金ナノドット電極であることを特徴とする請求項1に記載の金属微粒子の製造に用いる陰極。
  3. 陰極と陽極からなる電極を有し、
    前記陽極と前記陰極とを通電する手段を備え、
    さらに前記陽極と同一の金属イオンを含む導電性水溶液を有する
    金属の微粒子を製造する金属微粒子の製造装置であって、
    前記陰極は、多数の互いに電気的に絶縁された白金の針状突起物の集合体からなり、
    前記陰極の前記白金の針状突起物が、最大長さが1μm以下となるように互いに絶縁された導電性電極上に電解析出により多数形成されたもので、
    かつ、前記針状突起物は、各々が絶縁性の樹脂により相互に絶縁されていて、
    さらに前記針状突起物は電解析出した白金の先端に絶縁性の樹脂が被覆され、前記絶縁性の被覆樹脂上には、多数の白金突起が前記被覆樹脂に対して部分的に露出して形成されている
    白金ナノドット電極であり、
    前記陽極は、銅、ニッケル、コバルト、鉄、亜鉛、スズ、銀、金、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、オスミウム、及びルテニウムの中から選択されるいずれか1種の金属であることを特徴とする、金属微粒子の製造装置
  4. 前記製造装置の前記陰極の、前記針状突起物の先端の、絶縁性の被覆樹脂上に多数形成された前記白金突起は、平均径が50nm以下の白金ナノドット電極であることを特徴とする請求項3に記載の金属微粒子の製造装置
  5. 銅、ニッケル、コバルト、鉄、亜鉛、スズ、銀、金、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、オスミウム、または、ルテニウムの中から選択されたいずれか1種からなる陽極と、互いに電気的に絶縁された多数の白金の針状突起物の集合体からなる陰極とを、前記陽極と同一の金属イオンを含む導電性水溶液中で通電して、
    前記陽極と同一の金属の金属微粒子を製造する製造方法において、
    前記陰極の前記白金の針状突起物は、最大長さが1μm以下となるように互いに絶縁された導電性電極上に電解析出により多数形成されたもので、かつ、前記針状突起物は、各々が絶縁性の樹脂により相互に絶縁されていて、前記針状突起物の先端が絶縁性の樹脂により被覆され、前記絶縁性の被覆樹脂上に平均径が50nm以下の多数の白金突起が前記被覆樹脂に対して露出して形成されている白金ナノドット電極である、
    ことを特徴とする金属微粒子の製造方法。
  6. 前記導電性水溶液中には、有機物分散媒が添加されていることを特徴とする請求項5に記載の金属微粒子の製造方法
  7. 前記有機物分散媒は、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン等のアミン系の高分子、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース等のカルボン酸基を有する炭化水素系の高分子、及び、その関連化合物の中のから選択されるいずれか一種であることを特徴とする、請求項6に記載の金属微粒子の製造方法。
  8. 請求項5に記載の金属微粒子の製造方法において、
    前記金属微粒子が銅微粒子、前記陽極が銅シートであって、さらに、前記導電性水溶液中には、有機物分散媒としてポリビニルピロリドンが添加され、
    前記導電性水溶液は、支持電解質として希硫酸を少量添加した水溶液に、銅イオン原料として酢酸銅を加えたものであることを特徴とする銅微粒子の製造方法。
  9. 請求項8に記載の銅微粒子の製造方法において、印加する電流を直流電流とするか、またはパルス電流とするかのいずれかの方法により形成した銅微粒子の平均粒径40nm以下であることを特徴とする銅微粒子。
  10. 白金の板状基板の表面を絶縁性の樹脂で被覆した後ナノインプリンティングにより正方形の多数のホールからなるパターン基板を形成し、前記基板に電気化学的めっきすることで、このホール部分に、樹枝状の白金突起物を形成した後、さらに前記白金の針状突起物を形成した基板の表面を樹脂で被覆した後、表面を回転型自動研磨機により研磨することを特徴とする絶縁性の被覆樹脂上に、平均径が50nm以下の多数の白金突起が前記被覆樹脂に対して露出して形成された白金ナノドット電極としての陰極を形成する電極の形成方法。
JP2006160466A 2006-06-09 2006-06-09 電極、金属微粒子の製造装置および金属微粒子の製造方法 Expired - Fee Related JP5064724B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006160466A JP5064724B2 (ja) 2006-06-09 2006-06-09 電極、金属微粒子の製造装置および金属微粒子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006160466A JP5064724B2 (ja) 2006-06-09 2006-06-09 電極、金属微粒子の製造装置および金属微粒子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007327117A JP2007327117A (ja) 2007-12-20
JP5064724B2 true JP5064724B2 (ja) 2012-10-31

Family

ID=38927773

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006160466A Expired - Fee Related JP5064724B2 (ja) 2006-06-09 2006-06-09 電極、金属微粒子の製造装置および金属微粒子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5064724B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102171380B (zh) * 2009-08-12 2014-12-31 株式会社爱发科 溅射靶的制造方法
JP5566794B2 (ja) * 2010-06-30 2014-08-06 学校法人早稲田大学 金属微粒子の製造方法
JP6004643B2 (ja) * 2011-12-20 2016-10-12 学校法人早稲田大学 金属微粒子の製造方法、及び製造装置
FI126197B (en) * 2012-12-21 2016-08-15 Inkron Ltd A method for extracting metal nanoparticles from solutions
KR101637993B1 (ko) * 2014-10-17 2016-07-11 한양대학교 에리카산학협력단 금속 분말 제조방법 및 제조장치
JP6737035B2 (ja) * 2016-07-21 2020-08-05 住友金属鉱山株式会社 金属電着用陰極板及びその製造方法
JP6737036B2 (ja) * 2016-07-21 2020-08-05 住友金属鉱山株式会社 金属電着用陰極板及びその製造方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0778279B2 (ja) * 1985-05-27 1995-08-23 松下電工株式会社 金属微粒子の製造方法
JPH01234586A (ja) * 1988-03-14 1989-09-19 Nittetsu Kakoki Kk 金属の分離方法
JPH04173992A (ja) * 1990-11-06 1992-06-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 金属粒子の製造方法
JP3767850B2 (ja) * 2000-09-20 2006-04-19 住友電気工業株式会社 金属粉末の製造方法
JP3913725B2 (ja) * 2003-09-30 2007-05-09 日鉱金属株式会社 高純度電気銅及びその製造方法
JP2006063445A (ja) * 2004-07-30 2006-03-09 Shinano Kenshi Co Ltd 金属粒子およびその製造方法
BE1016178A3 (fr) * 2004-09-06 2006-04-04 Debailleul Gerard Procede et installation pour fabriquer du carburant vert economiquement.
JP4878196B2 (ja) * 2006-03-30 2012-02-15 古河電気工業株式会社 導電性ナノドット電極を用いた金属微粒子の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007327117A (ja) 2007-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5064724B2 (ja) 電極、金属微粒子の製造装置および金属微粒子の製造方法
JP4878196B2 (ja) 導電性ナノドット電極を用いた金属微粒子の製造方法
KR100907758B1 (ko) 전계 방출 분야용 탄소 나노튜브의 금속화
US20030042834A1 (en) Field emission display and methods of forming a field emission display
JP6513744B2 (ja) コア−シェル触媒製造方法
WO2006047166A2 (en) Field emission display and methods of forming a field emission display
JP5768848B2 (ja) コアシェル触媒及びコアシェル触媒の製造方法
KR100836538B1 (ko) 전계 방출 분야용 탄소 나노튜브의 금속화
JP2021535055A (ja) 金属−cnt複合体、それらの製造方法及び材料
Wang et al. Controllable self-assembly of Pd nanowire networks as highly active electrocatalysts for direct formic acid fuel cells
Shi et al. One-step facile synthesis of Pd nanoclusters supported on carbon and their electrochemical property
JP2014101530A (ja) 合金ナノ粒子の製造方法
JP4351120B2 (ja) 金属粒子の製造方法
KR100767703B1 (ko) 전기분해를 이용한 은(Ag) 나노분말의 제조 방법
JP4374439B2 (ja) 金属ナノチューブ製造装置および金属ナノチューブの製造方法
KR101501649B1 (ko) Cnt-모재 복합구조를 가지는 전기도금 또는 전해용 양극의 제조방법
CN101369504B (zh) 用于场发射显示装置阴极的复合薄膜的制备方法
JP5566794B2 (ja) 金属微粒子の製造方法
CN114959763A (zh) 一种宏观阵列电极及其制备方法和应用
JP4133655B2 (ja) ナノカーボン材料の製造方法、及び配線構造の製造方法
WO2021093343A1 (zh) 一种连续电化学沉积制备金属颗粒的方法
JP2006346571A (ja) 燃料電池用白金触媒の製造方法
JP6004643B2 (ja) 金属微粒子の製造方法、及び製造装置
Yu et al. Synthesis of highly dispersed Pt/C electrocatalysts in ethylene glycol using acetate stabilizer for methanol electrooxidation
JP2001214291A (ja) 電解銅粉の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090501

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120319

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20120426

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120518

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120518

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20120518

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120709

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120731

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120809

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150817

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees