JP5064624B2 - 流動層式熱処理炉 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属の熱処理に用いられ、流動層を有する熱処理炉と、熱処理装置、及び、熱処理方法に関する。詳細には、金属製品の機械的性質向上のために行う熱処理に用いられ、同時に多数のワークピースを個別に熱処理可能であり金属製品の大量生産に好適な、流動層式の熱処理炉と、その熱処理炉を組み込んだ熱処理装置、及び、その熱処理装置を用いた熱処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属では同じ固体であっても温度によって性質が変わる変態(広義の意味)を起こすことが知られ、加熱と冷却を組み合わせた処理によって材料の強度を向上させる等の熱処理が従来から行われている。特に、複数の元素からなる合金の場合には、熱処理によって大きく性質を変えることが出来る。
【0003】
例えば、軽合金の中では比較的安価で利用し易いアルミニウム合金(以下、Al合金とも記す)においては、航空機や自動車向け等の軽量化が望まれる用途に多く用いられているが、このアルミニウム合金は、熱処理を施すことによって、引っ張り強さ、伸び等の機械的特性を変えることが可能である。これは、アルミニウム合金が、アルミニウムに、銅、マグネシウム、珪素、亜鉛等を加えた合金であって、熱処理によって、マトリックス中にこれらの元素を固溶させ、水冷後、時効硬化をさせることにより実現される。
【0004】
より具体例を挙げれば、鋳造材や展伸材用のアルミニウム合金の1つに、銅を含み、より強度が高いAl−Cu系合金があり、車両用足回り部品として多く使用されているが、このAl−Cu系合金において、銅の固溶率を変えることによって機械的性質を異なるものとすることが可能である。
【0005】
Al−Cu系合金では、銅の固溶度は常温で小さく、高温でα一相領域になることが知られている。従って、高温に加熱するとアルミニウム中に銅が固溶したα相が形成される。そして、この後、直ちに水焼き入れを行い冷却したときと、徐々に冷却したときでは、付される性質が相当異なってくる。これは硬さを決定するアルミニウムと銅の化合物を析出したθ相の現れ方に差が生じるからである。急冷したときはθ相を析出することなく、高温時と同じ量の銅を固溶したまま過飽和固溶体となる。この処理が溶体化処理である。
【0006】
過飽和固溶体は不安定で、温度を上げたり常温で長く放置すると容易にθ相が析出し、安定した状態になる。これを析出硬化といい、析出硬化を起こす処理が時効処理である。通常は、温度を上げて析出硬化を起こす人口時効処理(以下、単に時効処理ともいう)を行う。人口時効処理を行うのは、処理時間短縮のためであり、且つ、一般に特定の高い温度で時効処理した方が、常温で長く放置する自然時効処理よりも引っ張り強さ等がより向上するからである。
上記した溶体化−時効処理は、金属製品の機械的性質を改善するのに効果的な熱処理方法である。
【0007】
このような熱処理は、従来、空気を熱媒体としたトンネル炉等の雰囲気炉が用いられているが、以下のような問題があった。
(1)溶体化温度までの昇温速度が遅く、昇温に時間がかかり、スループットが小さく、金属製品を量産する製造工程には適切ではない。
(2)処理装置が大型となり、装置初期コストが高価とならざるを得ない。
(3)昇温及び温度保持のための熱エネルギーが膨大であるため、運転コストも高くなる。
(4)炉内の温度振れ幅が大きく、バーニングの危険があるため、より高温での熱処理が出来ず、結果として熱処理時間を延ばさざるを得ない。
(5)高温で熱処理を行うと、ワークピースの自重で歪みが生じ、不良品が多発してしまう。
その結果、コスト競争力が低く、熱処理した金属製品の機械的強度が優れているにもかかわらず、製品が普及し難かった。
【0008】
そこで、最近になり、Al合金の熱処理(T−6)として流動層炉を用いることが、特開2000−17413公報において提案されている。特開2000−17413公報によれば、炉を、従来の雰囲気炉に比して、ワークピースの昇温速度が数倍速い流動粒子加熱型等の高速熱処理炉に変更することで、ワークピースの昇温にかかる時間を短縮することが出来るとともに、溶体化処理時間及び人工時効処理時間を大幅に短縮しても、従来の熱処理と同等の機械的性質を有するAl合金鋳物(製品)を製造することが出来るとしている。尚、特開2000−17413公報では、具体的な流動層形式が示されていない。
【0009】
又、従来から公知の流動層炉としては、例えば、図5(a)、図5(b)、図5(c)のような構造のものが用いられている。
図5(a)、図5(b)は、所謂間接加熱方式の流動層炉であり、分散板50の上部に砂等の粒状物54を配置し、分散板50の下部に空気室52を設け、空気室52から分散板50の細孔55を介して空気(冷風)Aを上方に吹き込むことにより、分散板50上の粒状物54を流動させて流動層を形成しているものである。加熱方式として、図5(a)では、容器58の外周に電熱線、ガスなどによる加熱手段59を設け、容器58を加熱することによって粒状物54を加熱し流動層中に挿入するワークピースを加熱するものである。図5(b)においては、流動層中にラジアントチューブ60を配設して、粒状物54を加熱し流動層中に挿入するワークピースを加熱するものである。これらの間接加熱方式の流動層炉には、次の問題があった。
(6)加熱効率が悪く、流動層中において加熱手段近傍とそれ以外の部分での温度分布が生じ易い。
【0010】
一方、図5(c)は直接加熱方式であり、熱風Bを分散板50の細孔55を介して上方に吹き込むことにより、粒状物54を流動させて流動層を形成すると同時に粒状物54を加熱し流動層中に挿入するワークピースを加熱するものである。この熱風による直接加熱方式の流動層炉によれば、流動層中の温度分布が良好であるという利点を有する。しかしながら、この流動層炉の場合に、次の問題があった。
(7)分散板50の下部に空気室が必要で、装置が大型化する。
(8)砂等の粒状物の重量を支持するために、分散板50の強度を所定以上に大きく作製することが必要となり、設備が大掛かりになるとともにコスト高になる。
【0011】
又、図5(a)〜図5(c)の何れの流動層炉であっても、バッチ式で複数の金属製品を同時に処理する場合に、ワークピースは同じ熱処理条件しか選択出来ない。従って、以下の問題が内在していた。
(9)ワークピースに異なる機械的性質を持たせたい場合には、同じ機械的性質が求められるワークピース毎にまとめて処理する必要が生じ、ワークピースによっては熱処理が遅れ、金属製品の出荷遅れを招くおそれがある。
(10)複数基の流動層炉を用意すれば、設備コストが増大し設備稼動率が低下する。その結果、作製される金属製品の競争力低下を招く。
上記のように、従来、雰囲気炉のみならず流動層炉においても、改善すべき点が多々あって、金属製品を量産する製造工程に適切な、炉及び熱処理が提案されていなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上記した(1)〜(10)の問題を解決することにある。詳細には、昇温速度が速く昇温に要する時間が短くスループットの向上が図られ、コンパクトであるが故に設備コストが安価で省スペースが図られていて、熱エネルギー利用効率が高く運転コストが小さく、温度分布が均一なためより高温での熱処理が可能で被熱処理品の品質に優れ、更には、大量生産に好適なように同時に複数のワークピースを熱処理可能でありながら、同じ炉で処理される複数のワークピースに、異なる機械的性質を付与することが可能な、熱処理炉と、その熱処理炉を用いた熱処理装置、及び、熱処理方法を提供することにある。
熱処理炉、熱処理装置、及び、熱処理方法について、検討が重ねられた結果、以下に示す流動層式熱処理炉と、その熱処理炉を用いた熱処理装置、及び、熱処理方法により、上記目標が達成されることが見出された。
【0013】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明によれば、炉体内に粒状物が充填され、粒状物が炉体内に吹き込まれる熱風により流動化されて流動層が形成され、複数のワークピースが流動層中で同時に熱処理され得る炉であって、複数のワークピースを炉体内の所定の位置に固定する位置決め手段と、複数のワークピースを炉体内のその所定の位置に投入し取り出しを行い得る複数の搬入出口開閉手段を備えることを特徴とする流動層式熱処理炉が提供される。
【0014】
位置決め手段は、複数のワークピースを個別に固定可能であることが好ましく、その位置決め手段は、炉体内に常設されていて、ワークピース搬出時に炉体外に搬出されないものであることが好ましい。位置決め手段が、例えばバスケット等であってワークピースとともに搬入、搬出されるものであれば、昇温に要する熱量が無駄に増えてしまい、運転コストが上昇するからである。又、搬入出口開閉手段にかかる搬入出口は、ワークピース毎に備わることが好ましく、搬入出口の開閉に連動して作動可能なワークピース自動搬送機を設けることが好ましい。
【0015】
本発明の流動層式熱処理炉においては、炉中に分散管が配設され、分散管に設けられた吹込口から吹き込まれる熱風により流動層が加熱されることが好ましい。又、ワークピース搬入出時の炉圧の変動を防止する熱風吹込量調節機構を備えることが好ましい。本発明の流動層式熱処理炉は、ワークピースが、例えばアルミニウムホイールである場合に好適に用いられる。
【0016】
又、本発明によれば、上記した流動層式熱処理炉を、溶体化処理炉及び/又は時効処理炉として用いた熱処理装置であって、溶体化処理炉と時効処理炉の他に、少なくとも耐熱集塵機、熱交換器を備え、溶体化処理炉の排ガスを耐熱集塵機により除塵した後に、熱交換器によって排ガスの持つ排熱を回収し、時効処理炉の熱源として利用可能であることを特徴とする熱処理装置が提供される。
【0017】
本発明の熱処理装置においては、ワークピースを溶体化処理炉及び/又は時効処理炉へ投入し取り出しを行うことが出来る自動搬送機を備えることが好ましい。その自動搬送機として、例えばガントリーを好適に用いることが出来る。
【0018】
更に、本発明によれば、複数のワークピースを同時に熱処理可能な流動層式熱処理炉を用い、複数のワークピースを、個別に、若しくは、所定数毎に、炉体内に投入し、取り出しを行う熱処理方法であって、ワークピース個別に、若しくは、ワークピース所定数毎に、熱処理時間tを管理することにより、ワークピース個別に、若しくは、ワークピース所定数毎に、異なる機械的性質を付与し得ることを特徴とする熱処理方法が提供される。
【0019】
この熱処理が、溶体化処理及び/又は時効処理である場合には、溶体化処理において排出されるガスの持つ排熱を、熱交換器によって時効処理の熱源として利用することが好ましい。本発明の熱処理方法によれば、ワークピースとして、例えばアルミニウムホイールを好適に処理することが出来る。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明は、炉体内に粒状物が充填され、この粒状物が炉体内に吹き込まれる熱風により流動化されて流動層が形成され、ワークピースが流動層中で熱処理される流動層式熱処理炉(以下、流動層炉ともいう)に関するものであり、様々な異なる熱処理効果が求められるワークピースを、従来より効率よく大量生産可能なように改良したものである。
本発明においては、複数のワークピースを炉体内に固定し得る位置決め手段と、複数のワークピースを炉体内に投入し取り出し得る複数の搬入出口開閉手段を備えることに特徴がある。
【0021】
上記のような特徴を有することにより、本発明の流動層炉は、1基の流動層炉でありながら複数のワークピースを同時に熱処理することが可能であり、金属製品を大量生産する製造工程に好適に使用することが出来る。又、炉体内に複数のワークピースを所定数毎に搬入、搬出することが可能であるため、熱処理時間をワークピース所定数毎に変更させることが出来、異なる機械的性質が望まれるワークピースであっても、1基の流動層炉で効率よく熱処理することが可能となり、設備稼動率を向上させることが出来る。更には、例えば、ワークピース数基毎に熱処理時間を管理し、適切なプログラムの下でワークピースの搬入、搬出を行えば、設備稼動率を一層向上させることが容易であり、その結果、無駄な放熱も減り熱使用効率が向上し、製造コストが、より低減されるとともに、このような流動層炉を用いた熱処理装置のスループットが改善される。
【0022】
位置決め手段として複数のワークピースを個別に固定することが出来るものを採用し、又、搬入出口開閉手段が、その複数のワークピースを個別に投入し取り出し得るように構成すれば、ワークピース所定数毎ではなく、ワークピース1基毎に熱処理時間を管理することが出来、尚更に、ワークピースに細かな品質設定が可能となり、好ましい。
【0023】
より詳細には、ワークピースの熱処理時間の管理は、例えば次のようにして行うことが出来る。例えばシーケンサ等の制御装置に所望のプログラムを導入し、所定のワークピースAを時間t1熱処理する場合を例にとり説明する。
先ず、予め時間t1を制御装置に入力する。そして、熱処理開始の信号を制御装置に入力すると、ワークピースAは、後述する自動搬送機等により、所定の、あるいは、空いている、位置決め手段Aのところへ搬入され、固定される。そして、炉体内に固定した後の経過時間t2が、通常、制御装置に備わる内部タイマー等で計られる。t1=t2となったら、熱処理完了し、自動搬送機等によりワークピースAが搬出され、次工程の、例えば焼入水槽へ搬送される。流動層の温度を計る温度計測器を設け、その温度計測器からの信号を制御装置に入力させておくことも好ましい。こうすると、制御装置内には、ワークピースAが、炉体内の何処で(位置決め手段)、何分間、何℃で熱処理されたか、が記録される。
【0024】
以下に、図面に基づき、本発明の流動層式熱処理炉について、詳細を説明する。
図2は、本発明に係る流動層炉の一実施例を示す図で、上面からみて一部炉体内を透視した図である。図3は、図2におけるP視の側面図であり、一部炉体内を透視した図であり、図4は、図2におけるQ視の側面図であり、一部炉体内を透視した図である。
流動層炉2は、炉体25に、ワークピースの搬入出口開閉手段26及び自動搬送機8が付帯してなる。炉体25内には、ヘッダー管34と分散管35からなる熱風管を浸漬するように粒状物が充填されており、この粒状物が分散管35から吹き込まれる熱風により流動化されるとともに加熱され、均一に混合されて流動層13が形成される。熱風は、例えば、外部の熱風発生装置等から供給される。より詳細には、ブロワーより送られる空気を火炎により暖める熱風発生装置等により、熱風が温度調節され、熱風管(ヘッダー管34及び分散管35)を経て流動層13に吹き込まれる。粒状物抜口(ドレン)36は、弁の付いた排出口であり、トラブル発生時、点検時等に、適宜粒状物を外部に排出することが出来る。
【0025】
尚、流動層13の加熱方法は、容器加熱方式や間接加熱方式、更には、直接加熱方式等が知られていて、何れの方式も適用可能であるが、熱風の直接吹き込みによる直接加熱方式により流動層を形成することが、流動層中の温度分布が良好になることから好ましい。
補助熱源23が備わることも好ましい。例えば、ラジアントチューブ等の昇温速度の速い熱源を補助として備えることによって、装置停止状態から熱処理可能な温度まで、より迅速に立ち上げることが出来る。温度上昇後に、定常運転熱源を熱風吹き込みに切り替えればよい。
【0026】
又、熱風管においては、分散管35を流動層13中に配設するとともに熱風の吹込口を下向きにすることが好ましい。従来の分散板を用いる場合に必要な流動層下部の空気室が不要となり、又、砂等の粒状物の重量を支持するために、分散板の強度を所定以上に大きくし設備が大掛かりになるといった問題が解消される。
【0027】
流動層炉2の炉体25内においては、図2〜図4に示すように、熱風管のヘッダー管34が一辺の隅の下部に備わる。分散管35は、ヘッダー管34からヘッダー管34が備わる辺と対向する他辺に向けて水平方向に複数配置され、その一つ一つには熱風を放散するノズルや小孔を有している。
【0028】
ワークピースは、流動層13中に浸漬され、炉体25内であって分散管35の上部に設けられた、ワークピースの位置決め手段22により固定される。図2〜図4で示される流動層炉2においては、ワークピースとして、例えば、車両用のアルミニウムホイール等を想定しており、アルミニウムホイールのセンターハブ孔を通し固定可能なガイドパイプ24を位置決め手段22としてワークピース1基毎に設けている。ガイドパイプ24ではなく、ワークピースを囲う小部屋を蜂の巣のように形成して、位置決めすることも好ましく、両者を併用しても構わない。尚、小部屋を形成する場合には、その壁には、後述するエキスパンドメタルや網状プレート等を適用し、流動層を形成する粒状物が動き易いようにすることが、炉体25内の温度分布を均一にする上で好ましい。
【0029】
又、位置決め手段22はワークピース1基毎であることが好ましいが、数基毎でも構わない。この場合、ワークピース1基毎の熱処理時間の管理は出来なくなるが、炉体25内は、簡素になり粒状物が流動し易く、より設備コストが低減される。
【0030】
炉体25内において、位置決め手段22によりワークピースが固定され、流動層13中であってもワークピースは移動しない。従って、熱処理時間等についてワークピースの管理をすることが出来、ワークピース毎に異なる機械的性質を付与することが可能となる。
ワークピース毎に熱処理時間を管理することにより、熱処理工程の前後の工程に関係なく、安定した熱処理を行うことが可能である。例えば、鋳造工程が停止しても影響を受け難い。
【0031】
位置決め手段22の数は限定されない。ワークピースの単位時間当たりの熱処理数によって炉の稼動効率を考慮し設定すればよい。図2〜図4に示す流動層炉2は、ガイドパイプ24を6×6=36基備えており、同時に36基のワークピースを熱処理することが可能である。従って、大量生産には好適な熱処理炉である。
【0032】
搬入出口開閉手段は、ワークピースを投入し取り出すために設けられた搬入出口を覆蓋する搬入出蓋と、蓋開閉機とからなり、複数備えることが好ましい。流動層炉2において、搬入出口開閉手段26は、搬入出口21を覆蓋する搬入出蓋31に蓋開閉機27が一体化され、4基備わっている。搬入出口開閉手段26は、蓋開閉機27が搬入出蓋31を上部へ持ち上げ水平に移動して、ワークピースを投入し取り出すための搬入出口21を開く。それぞれの搬入出口開閉手段26は、一度の開閉でワークピース3×3=9基分の搬入出を可能とする。
【0033】
搬入出口及び搬入出蓋は、ワークピース1基毎に設けることが、より好ましい。開口部が小さくなり、ワークピースを搬入出する際に、粒状物の噴出、放熱による炉体内温度低下、炉体内温度分布の乱れ等を未然に防止出来るからである。
搬入出蓋毎に蓋開閉機が一体化されていなくても構わない。搬入出蓋がワークピース1基毎に設けられている場合には、搬入出蓋と蓋開閉機とが一体化されていると、炉体以外の設備が複雑な構成となりコストが嵩む。搬入出蓋に、例えば取っ手部を設け、蓋開閉機として、例えばロボットハンドを採用し、搬入出蓋の取っ手部を把持して搬入出口を開くように構成する等の手段で対応することも好ましい。このように構成すれば、搬入出蓋が数十ある場合でも、蓋開閉機は、例えば1〜数基備えればよく、設備が簡素になり、初期コストが低減され、メンテナンスが、より容易になるからである。
【0034】
自動搬送機8は、ワークピースを炉体25内に投入し取り出すものであり、少なくとも1基備え、搬入出口開閉手段26と連動し、搬入出口21が開いたら、自動でワークピースの搬入出を行うことが出来るようにすることが好ましい。安全で省マンパワーとなるからであり、又、搬入出にかかる時間が短縮され、放熱ロスを小さく出来るからである。自動搬送機8は、他の熱処理炉や焼入水槽等の各熱処理装置間を往来する自動搬送機と一体で設計すると、尚好ましい。
【0035】
搬入出口21を開閉する際に生じ易い炉圧の変動を防止するために、蓋開閉機27の作動と連動して、炉体25内の熱風の吹込量を抑える熱風吹込量調節機構を備えることが好ましい。又、搬入出口21には、開口部からの粉塵発生防止を図るために図示しないプッシュ・プル方式の集塵機を備えていることが好ましい。
【0036】
本発明の流動層炉においては、省マンパワーのため、自動温度調節機構を有することが好ましい。例えば、図2〜図4に示す炉体25の四角形の四隅に各々図示しない温度計測器を備え、計測温度を基に、ガス量調節弁によって吹込熱風温度を制御する機構を備えることが好ましい。
【0037】
又、自動流動層界面調節機構を有することも好ましい。自動流動層界面調節機構としては、例えば、同じく図2〜図4に示す炉体25の四角形の四隅の何れかの隅に図示しない流動層界面計測器を1基備え、計測界面を基に、図示しない粒状物供給機によって粒状物を自動で補給したり、粒状物抜口36から粒状物を自動で排出したりする機構を備えることが好ましい。流動層界面計測器として、例えば、透明な耐熱ガラスを通して光電管にて流動層を構成する粒状物の界面を計る機器を採用することが出来る。
【0038】
本発明においては、ワークピースは、流動層13中であって熱風管の分散管35上部において、バスケット等の搬送用治具なしで、ワークピースのみが炉体内に備わる位置決め手段により固定され、熱処理されることが好ましい。搬送用治具をなくせば、炉体内にはワークピースを固定可能なスペースがあればよいため、炉体を、よりコンパクトにすることが出来、より省スペース化、低コスト化を図ることが可能である。又、位置決め手段がワークピースとともに搬入、搬出されるものであったり、従来のようにワークピースがバスケット等の搬送用治具を伴って搬入、搬出されると、その位置決め手段やバスケット等の治具が、一度取り出されて冷えて、再び炉体内にワークピースとともに格納され、熱を消費してしまう。本発明においては、加熱対象がワークピースのみとなり、熱使用効率が向上する。更には、高温の炉体内において、バスケット等の搬送用治具を昇降させる駆動部をなくすことが出来、より機械トラブルの発生が抑えられメンテナンスが容易となり、又、より炉体をコンパクトにすることが可能である。
【0039】
図1に、本発明に係る流動層式熱処理炉の他の一実施例を示す。
ワークピース11は、流動層13中に浸漬され、炉体25内に設けられたワークピース11の位置決め手段22により固定される。図1で示される流動層炉3においては、ワークピース11を囲う小部屋を位置決め手段22として用い、ワークピース1基毎に小部屋を形成して位置決めしている。従って、熱処理時間の管理をワークピース1基毎に行うことが出来、ワークピース1基毎に所望の機械的性質を付与し得る。
【0040】
小部屋の内壁には、エキスパンドメタル39を適用し、流動層を形成する粒状物が動き易いように配慮している。そのため、炉体25内の温度分布が乱れ難い。図1に示す流動層炉3は、小部屋を3×3=9基備えている。
尚、図1においてはワークピースを投入し取り出す搬入出口開閉手段及び自動搬送機は図示していない。
ワークピース11は、流動層13中に浸漬され、炉体25内に設けられたワークピース11の位置決め手段22により固定される。図1で示される流動層炉3においては、ワークピース11を囲う小部屋を位置決め手段22として用い、ワークピース1基毎に小部屋を形成して位置決めしている。従って、熱処理時間の管理をワークピース1基毎に行うことが出来、ワークピース1基毎に所望の機械的性質を付与し得る。
【0041】
図6及び図7に、本発明に係る流動層式熱処理炉の更に他の一実施例を示す。流動層式熱処理炉4は、2組の炉体を有する流動層式熱処理炉である。それぞれの炉体には、4つの搬入出蓋31と、それぞれの搬入出蓋31を開ける4つの蓋開閉機27と、からなる搬入出口開閉手段26が備わり、図示しないが、それぞれの搬入出蓋31に対応して、位置決め手段が3×3=9基備わる。従って、1つの炉体で、9×4=36基のワークピースを同時に熱処理することが出来る。
流動層式熱処理炉4において、炉体毎の温度設定を行うようにすれば、例えば、両炉体とも溶体化処理炉(又は時効処理炉)として用い、同じ温度で36×2=72基のワークピースを同時に溶体化処理(又は時効処理)したり、炉体毎に温度を変えて、別の温度で36基ずつ溶体化処理(又は時効処理)したり、あるいは、一方の炉体を溶体化処理炉とし、他方の炉体を時効処理炉として用い、36基を溶体化処理し、36基を時効処理するといったことが可能である。
【0042】
以下に、上記した流動層炉を用いた熱処理装置と熱処理方法について、熱処理として溶体化−時効処理を掲げて説明する。
熱処理装置は、図示しないが、例えば、溶体化処理炉、時効処理炉、耐熱集塵機、熱交換器、自動搬送機、及び、熱風発生装置を主機器として構成することが出来る。溶体化処理炉及び時効処理炉には、上記した図2〜図4に示される流動層炉2を用いる。
【0043】
上記構成の熱処理装置において、ワークピースは、例えば、以下のような流れで処理される。
先ず、自動搬送機によって溶体化処理炉に移動し、搬入出口から溶体化処理炉の炉体内に入れられ、高温にて溶体化処理される。溶体化処理を終えると搬入出口から炉体外に出て、自動搬送機を経て焼入水槽内に浸漬され、急速冷却されて常温に戻される。次いで、自動搬送機を経て時効処理炉に移動し、搬入出口から時効処理炉の炉体内に入れられ、中低温にて時効処理される。時効処理を終えると搬入出口から炉体外に出る。
【0044】
自動搬送機は、特に限定されるものではなく、例えばガントリーを用いることが出来る。ガントリーとは、ワークピースを掴む把持部が、レールを伝わって水平移動するとともに昇降機によって上下移動するものである。ガントリーにより、熱処理炉内へワークピースを投入し取り出せるように、設計することが可能である。
【0045】
溶体化処理は、ワークピースが、アルミニウムホイールの場合において、例えば、以下の処理が行われる。
溶体化温度までの昇温は、例えば30分以内という急速昇温で行う。こうすると、全体の溶体化処理時間を短く出来、又、共晶組織のむやみな粗大化を防止し且つ球状化することが出来、強度とともに延性(伸び特性)を向上出来る。溶体化温度までの昇温時間は、より好ましくは20分以内、更に好ましくは3〜10分という短時間である。溶体化温度までの昇温を30分を超えた時間で行うと、Al合金の共晶組織が粗大化し好ましくない。溶体化温度は535〜550℃の範囲であり、540〜550℃がより好ましい。
【0046】
図2〜図4に示される流動層炉2を用いた溶体化処理炉内においては、粒状物が熱風により加熱され、且つ、均一に混合されて形成されており、流動層の温度が概ね均一(約±2〜3℃)になるとともに伝熱効率がよいことから、溶体化処理温度までの昇温時間を短縮することが出来る。溶体化温度における保持時間は、25分〜3時間とすることが好ましい。溶体化温度での保持時間が25分未満と短すぎると、得られるAl合金の延性が劣り、又、保持時間が3時間を超える場合でも、Al合金の共晶組織が粗大化して同様にAl合金の延性が低下する。
【0047】
次いで、焼入水槽で所定の温度に冷却された後に、ワークピースは搬入出口から時効処理炉内に入れられ、時効処理される。時効処理においても流動層炉を用いることで昇温時間が速められ時効処理時間の短縮を図ることが出来る。尚、焼入水槽では、ワークピースにのった砂が水槽内に混入するため、砂の掻出機構を有することが好ましい。
溶体化処理と同様に、ワークピースが、アルミニウムホイールの場合においては、時効処理は数分で140〜200℃まで昇温し、その温度で数10分〜数時間保持することが好ましく、150〜190℃が更に好ましい。
【0048】
耐熱集塵機は、溶体化処理炉及び時効処理炉から排出されるガスを高温のまま通して集塵する。溶体化処理炉から出る排ガスは耐熱集塵機を通って熱交換器へ送られ、熱が回収された後に放散される。新たに熱を受け取り高温となった熱風は、例えばブロワーにより時効処理炉へ送られ、熱処理に再利用される。こうすると、時効処理のために熱風を製造するエネルギーが不用となるので、大幅な運転コスト低減が実現される。溶体化処理炉に付帯する熱風発生装置は常時稼働するが、時効処理炉においては、設置しなくともよい。
【0049】
尚、溶体化処理炉から出る排ガスを集塵した後に、直接、時効処理炉に吹き込むことは、熱回収の点で効率よいが、耐熱集塵機の能力や長期の運転安定性、あるいは温度調節の容易さを考慮すると熱交換器を用いて、新たな空気に回収した熱を与え昇温する方法が好ましい。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の流動層式熱処理炉は、昇温速度が速く昇温に要する時間が短くスループットの向上が図られ、同時に複数のワークピースを熱処理可能であるため、大量生産に好適に使用出来る。又、コンパクトであるが故に設備コストが安価であり、更に、同じ炉で処理される複数のワークピースに異なる機械的性質を付与することが可能であるため、設備稼動効率を、より向上させることが出来る。
従って、本発明の流動層式熱処理炉からなる熱処理装置を用いて熱処理した金属製品は、所望の機械的性質が付与されながら、より安価となり、一層の普及が期待出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る流動層式熱処理炉の一実施例を示す斜視図である。
【図2】 本発明に係る流動層式熱処理炉の一実施例を示す一部透視平面図である。
【図3】 本発明に係る流動層式熱処理炉の一実施例を示す図で、図2におけるP視一部透視側面図である。
【図4】 本発明に係る流動層式熱処理炉の一実施例を示す図で、図2におけるQ視一部透視側面図である。
【図5】 従来の流動層炉を示す断面説明図で、図5(a)は間接加熱方式で容器加熱の流動層、図5(b)は間接加熱方式でラジアントチューブ加熱の流動層、図5(c)は多孔板を用いた熱風吹き込み方式の流動層をそれぞれ示す。
【図6】 本発明に係る流動層式熱処理炉の他の実施例を示す上面図である。
【図7】 本発明に係る流動層式熱処理炉の他の実施例を示す側面図である。
【符号の説明】
2…流動層式熱処理炉(流動層炉)、3…流動層式熱処理炉(流動層炉)、4…流動層式熱処理炉(流動層炉)、8…自動搬送機、11…ワークピース、13…流動層、21…搬出入口、22…位置決め手段、23…補助熱源、24…ガイドパイプ、25…炉体、26…搬入出口開閉手段、27…蓋開閉機、31…搬入出蓋、34…ヘッダー管、35…分散管、36…粒状物抜口(ドレン)、39…エキスパンドメタル、50…分散板、52…空気室、54…粒状物、55…細孔、56…傘、58…容器、59…加熱手段、60…ラジアントチューブ。

Claims (2)

  1. 炉体内に粒状物が充填され、前記粒状物が前記炉体内に吹き込まれる熱風により流動化され混合されて1つの流動層が形成され、複数のワークピースが前記流動層中で同時に熱処理され得る炉であり、
    前記複数のワークピースを炉体内の所定の位置に固定する位置決め手段を備え、その位置決め手段が、前記ワークピースを囲う小部屋であり、その小部屋が、前記粒状物が動き易いエキスパンドメタル又は網状プレートからなる壁で形成されるとともに、
    前記複数のワークピースを炉体内の前記所定の位置に投入し取り出し得る複数の搬入出口開閉手段を備え、その搬入出口開閉手段にかかる搬入出口が、前記複数のワークピースの1基毎に備わる流動層式熱処理炉。
  2. ワークピース搬入出時の炉圧の変動を防止する熱風吹込量調節機構を備えるとともに、
    前記搬入出口開閉手段が搬入出蓋に蓋開閉機が一体化したものであり、その蓋開閉機の作動に前記熱風吹込量調節機構が連動する請求項1に記載の流動層式熱処理炉。
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