JP5062478B2 - 撮像装置および方法、情報処理装置および方法、並びにプログラム - Google Patents

撮像装置および方法、情報処理装置および方法、並びにプログラム Download PDF

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Description

本発明は、撮像装置および方法、情報処理装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、エリアズームした後も、目的の被写体をモニタ内に表示させることができるようになった撮像装置および方法、情報処理装置および方法、並びにプログラムに関する。
いわゆるネットワークカメラは、ネットワークを介して遠隔の映像を取り込み、その映像をモニタに表示させることができる。また、ネットワークカメラは、モニタに表示された遠隔の映像の中から、ユーザが任意の部分を矩形で囲む指定操作をすることで、その囲まれた部分の遠隔の映像をズームアップしてモニタに映し出す機能、即ち、いわゆるエリアズーム機能を有している(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−271802号公報
しかしながら、従来のネットワークカメラでは、エリアズームした結果、目的の被写体がモニタの表示領域から外れてしまって表示されなくなる場合がある、という問題が生じていた。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、エリアズームした後も、目的の被写体をモニタ内に表示させることができるようにするものである。
本発明の一側面の撮像装置は、被写体を撮像する撮像装置において、前記被写体の取り込み倍率と取り込み角度とを可変できる、前記被写体を撮像する撮像手段と、前記撮像手段による撮像結果が表示される所定表示領域の中から、所定エリアが指定された場合、前記所定エリア内の画像を前記所定表示領域に拡大表示させ、前記所定エリアと前記所定表示領域の中心がほぼ一致するように、前記撮像手段の前記取り込み倍率と前記取り込み角度とを変更するエリアズーム制御を行う制御手段とを備え、前記エリアズーム制御における変更後の前記取り込み倍率は、変更前の前記取り込み倍率に対して、それに対する相対的なズーム倍率が乗算された結果得られる倍率であり、前記制御手段は、前記所定エリアに対する前記所定表示領域の寸法比が、制限倍率より大きいとき、前記制限倍率を前記ズーム倍率として採用し、前記所定エリアに対する前記所定表示領域の寸法比が、制限倍率より小さいとき、前記寸法比を前記ズーム倍率として採用し、前記制限倍率は、前記エリアズーム制御が行われる前後の前記所定エリアの中心のずれに基づいて設定されている
本発明の撮像方法は、上述した本発明の一側面の撮像装置に対応する方法である。
本発明の一側面の撮像装置および方法においては、被写体の取り込み倍率と取り込み角度とを可変できる、前記被写体を撮像する撮像手段を備える撮像装置によって、前記撮像手段による撮像結果が表示される所定表示領域の中から、所定エリアが指定された場合、前記所定エリア内の画像を前記所定表示領域に拡大表示させ、前記所定エリアと前記所定表示領域の中心がほぼ一致するように、前記撮像手段の前記取り込み倍率と前記取り込み角度とを変更するエリアズーム制御が行われる。このエリアズーム制御において、前記エリアズーム制御における変更後の前記取り込み倍率は、変更前の前記取り込み倍率に対して、それに対する相対的なズーム倍率が乗算された結果得られる倍率であり、前記所定エリアに対する前記所定表示領域の寸法比が、制限倍率より大きいとき、前記制限倍率が前記ズーム倍率として採用され、前記所定エリアに対する前記所定表示領域の寸法比が、制限倍率より小さいとき、前記寸法比が前記ズーム倍率として採用され、前記制限倍率は、前記エリアズーム制御が行われる前後の前記所定エリアの中心のずれに基づいて設定されている
本発明の一側面の情報処理装置は、被写体の取り込み倍率と取り込み角度とを可変できる、前記被写体を撮像する撮像装置を制御する情報処理装置において、前記撮像装置による撮像結果が表示される所定表示領域の中から、所定エリアが指定された場合、前記所定エリア内の画像を前記所定表示領域に拡大表示させ、前記所定エリアと前記所定表示領域の中心がほぼ一致するように、前記撮像装置の前記取り込み倍率と前記取り込み角度とを変更するエリアズーム制御を行う制御手段を備え、前記エリアズーム制御における変更後の前記取り込み倍率は、変更前の前記取り込み倍率に対して、それに対する相対的なズーム倍率が乗算された結果得られる倍率であり、前記制御手段は、前記所定表示領域に対する前記所定エリアの占有率に基づいて前記ズーム倍率を演算し、前記所定エリアに対する前記所定表示領域の寸法比が、制限倍率より大きいとき、前記制限倍率を前記ズーム倍率として採用し、前記所定エリアに対する前記所定表示領域の寸法比が、制限倍率より小さいとき、前記寸法比を前記ズーム倍率として採用し、前記制限倍率は、前記エリアズーム制御が行われる前後の前記所定エリアの中心のずれに基づいて設定されている
本発明の一側面の情報処理方法およびプログラムは、上述した本発明の一側面の情報処理装置に対応する方法およびプログラムである。
本発明の一側面の情報処理装置および方法並びにプログラムにおいては、被写体の取り込み倍率と取り込み角度とを可変できる、前記被写体を撮像する撮像装置に対する制御として、前記撮像装置による撮像結果が表示される所定表示領域の中から、所定エリアが指定された場合、前記所定エリア内の画像を前記所定表示領域に拡大表示させ、前記所定エリアと前記所定表示領域の中心がほぼ一致するように、前記撮像装置の前記取り込み倍率と前記取り込み角度とを変更するエリアズーム制御が行われる。このエリアズーム制御において、前記エリアズーム制御における変更後の前記取り込み倍率は、変更前の前記取り込み倍率に対して、それに対する相対的なズーム倍率が乗算された結果得られる倍率であり、前記所定エリアに対する前記所定表示領域の寸法比が、制限倍率より大きいとき、前記制限倍率が前記ズーム倍率として採用され、前記所定エリアに対する前記所定表示領域の寸法比が、制限倍率より小さいとき、前記寸法比が前記ズーム倍率として採用し、前記制限倍率は、前記エリアズーム制御が行われる前後の前記所定エリアの中心のずれに基づいて設定されている
以上のごとく、本発明によれば、エリアズーム制御が実現できる。特に、エリアズームした後も、目的の被写体がモニタ内に表示できるようになる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明が適用される情報処理システムの構成例を示している。
図1の例の情報処理システムにおいて、撮像装置11と遠隔装置12とは、ネットワーク13を介して相互に接続している。
撮像装置11は、遠隔装置12によってネットワーク13を介して遠隔操作される装置、即ち、いわゆるネットワークカメラとして構成される。
なお、撮像装置11の構成例については図2を参照して、遠隔装置12の構成例については図3を参照して、その順番でそれぞれ個別に説明する。また、ネットワーク13は、特に限定されないが、例えば本実施の形態ではイーサネット(登録商標)であるとする。
図2は、撮像装置11の構成例を示している。
撮像装置11は、カメラ本体部21、雲台22、パンモータ23、チルトモータ24、モータドライバ25,26、不揮発性メモリ27、CPU(Central Processing Unit)28、およびネットワークポート29を含むように構成されている。
カメラ本体部21は、撮像素子31、信号処理部32、およびズームレンズ33を含むように構成されている。
撮像素子31は、例えばCCD(Charge Coupled Devices)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を用いたイメージセンサとして構成されている。撮像素子31は、被写体を所定の読み取り領域の範囲内で撮像し、その撮像結果を電気信号である画像信号として信号処理部32に提供する。
信号処理部32は、CPU28の制御に基づいて、各種信号処理を実行する。例えば、信号処理部32は、撮像素子31から提供されてくる画像信号を、A/D変換処理や画像処理等を適宜施した上で、CPU28に提供する。また、信号処理部32は、CPU28からの指示によって、ズームレンズ33の取り込み倍率を調整する制御処理を実行する。
ズームレンズ33は、カメラ本体部21に取り付けられた光学手段であり、信号処理部32からの指示によって所定の取り込み倍率に調整される。このズームレンズ33の取り込み倍率は、広角端(ワイド端)から望遠端(テレ端)まで連続的に調整できるようになされている。
雲台22は、カメラ本体部21による映像を取り込む方向を調整すべく、カメラ本体部21を回転させる回転基台である。このため、雲台22には、カメラ本体部21の水平方向の角度を調整するパンモータ23と、その垂直方向の角度を調整するチルトモータ24とが搭載されている。なお、以下、カメラ本体部21の水平方向や垂直方向の角度をまとめて、取り込み角度と称する。パンモータ23とチルトモータ24とは、各々モータドライバ25,26のそれぞれによって制御される。即ち、モータドライバ25,26は、CPU28から指示された取り込み角度とするように、パンモータ23またはチルトモータ24の回転角度を制御する。
不揮発性メモリ27には、CPU28が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。例えば、CPU28による各種制御処理で使用される種々のパラメータが不揮発性メモリ27に記憶される。より具体的には例えば本実施形態では、撮像素子31の撮影範囲(読み取り領域)の中心とズームレンズ33の光軸とのずれを示すデータが不揮発性メモリ27に記憶されている。このデータは、CPU28によってこのずれを相殺するための演算に利用される。なお、かかる演算の詳細については後述する。
CPU28は、不揮発性メモリ27に記憶されているプログラムに従って、または遠隔装置12によるネットワーク13を介在する遠隔操作の指示に従って、各種の制御処理を実行する。
例えば、CPU28は、パンモータ23またはチルトモータ24用のモータドライバ25または26の制御を行ったり、カメラ本体部21から提供された画像信号に対する圧縮符号化処理等の各種処理を行う。また、CPU28は、圧縮符号化処理等が施された画像信号を、ネットワークポート29に接続されたネットワーク13を介して、遠隔装置12に送信する制御を行う。
ネットワークポート29は、LAN(Local Area Network)等のネットワーク13に接続される。これにより、撮像装置11は、ネットワーク13を介して遠隔装置12と接続し、ネットワークカメラとして機能するようになる。
図3は、遠隔装置12の構成例を示している。
図3において、CPU101は、ROM102、または記憶部108に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM103には、CPU101が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU101、ROM102、およびRAM103は、バス104により相互に接続されている。
CPU101にはまた、バス104を介して入出力インタフェース105が接続されている。入出力インタフェース105には、キーボード、マウス121、マイクロフォンなどよりなる入力部106、モニタ122、スピーカなどよりなる出力部107が接続されている。CPU101は、入力部106から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU101は、処理の結果を出力部107に出力する。
入出力インタフェース105に接続されている記憶部108は、例えばハードディスクからなり、CPU101が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。
通信部109は、インターネットやローカルエリアネットワークなどのネットワークを介して、例えば本実施の形態ではネットワーク13を介して、外部の装置、例えば本実施の形態では撮像装置11と通信する。また、通信部109は、ネットワークを介してプログラムを取得し、記憶部108に記憶させるようにしてもよい。
入出力インタフェース105に接続されているドライブ110は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア111が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記憶部108に転送され、記憶される。
ここで、遠隔装置12の動作の一例について説明する。
CPU101は、プログラムのひとつである所定のブラウザソフトウエアを起動させ、モニタ122上に表示させる制御を行い、その後、撮像装置11で取り込んだ映像をブラウザソフトウエアの表示領域に映し出す制御を行う。即ち、撮像装置11は、カメラ本体部21で取り込んだ映像を、遠隔装置12側のブラウザソフトウエアで表示可能なデータ形式に変換し、ネットワーク13を介して、遠隔装置12に送信する。遠隔装置12は、このデータ形式の画像データをネットワーク13経由で受信する。そして、遠隔装置12のCPU101が、ブラウザソフトウエアで解釈して、モニタ122上に表示する。
また、ブラウザソフトウエアには、撮像装置11を制御するためのコマンドを受け付ける制御領域(例えば、ブラウザソフトウエアで表示する矢印等のソフトウエアボタン)が設けられており、ユーザがマウス121等のインプットデバイスによって制御領域を操作することで、所望のカメラ角度や倍率での映像の取り込みが可能になる。なお、ここでいうカメラ角度とは、撮像装置11側でいう取り込み角度に対応し、ここでいう倍率とは、撮像装置11側でいうズームレンズ33の取り込み倍率に対応する。
なお、マウス121以外のインプットデバイスとして、モニタ122に設けられたタッチパネルやペンタブレットなど、他のデバイスを採用することも可能である。
例えば、ユーザが、マウス121等の操作によってブラウザソフトウエアの制御領域のソフトウエアボタンを選択し、左右のパン動作を指示したとする。この場合、CPU101は、この指示を、通信部109とネットワーク13とを介して、撮像装置11に送信する。すると、撮像装置11は、この指示をネットワークポート29を介して受信して解釈して、パンモータ23の回転角度等の指示に変換して、モータドライバ25に通知する。これにより、パンモータ23が所定角度だけ回転し、その結果、カメラ本体部21のパン動作が実現される。
また例えば、ユーザが、マウス121等の操作によってブラウザソフトウエアの制御領域のソフトウエアボタンを選択し、上下のチルト動作を指示したとする。この場合、CPU101は、この指示を、通信部109とネットワーク13とを介して、撮像装置11に送信する。すると、撮像装置11は、この指示をネットワークポート29を介して受信して解釈して、チルトモータ24の回転角度等の指示に変換して、モータドライバ26に通知する。これにより、チルトモータ24が所定角度だけ回転し、その結果、カメラ本体部21のチルト動作が実現される。
また例えば、ユーザが、マウス121等の操作によってブラウザソフトウエアの制御領域のソフトウエアボタンを選択し、ズーム動作を指示したとする。この場合、CPU101は、この指示を、通信部109とネットワーク13とを介して、撮像装置11に送信する。すると、撮像装置11は、この指示をネットワークポート29を介して受信して解釈して、ズームレンズ33のズームモータ(図示せず)を駆動する制御を行う。その結果、ズーム動作が実現される。即ち、ズームレンズ33の取り込み倍率の調整が実現される。
また、本実施形態では、ブラウザソフトウエアの表示領域に表示される映像の中で所定エリア(矩形領域)をマウス121等で指定することによって、その所定エリアを表示領域全面に拡大表示するように、取り込み角度や取り込み倍率の調整を行う機能、即ち、上述したエリアズーム機能も有している。
即ち、ユーザが、マウス121等の操作によって、ブラウザソフトウエアの表示領域内の所望のエリアを指定すると、CPU101は、そのエリアの中心とサイズを、通信部109とネットワーク13とを介して、撮像装置11に通知する。すると、撮像装置11は、この通知をネットワークポート29を介して受信して、通知されたエリアの中心とサイズに基づいて、カメラ本体部21の取り込み角度や、ズームレンズ33の取り込み倍率を演算する。なお、この演算手法の具体例については、後述する。その後は、CPU101は、上述したように、パン動作、チルト動作の制御、ズーム動作を適宜制御する。その結果、遠隔装置12側では、指定されたエリア内の映像が、ブラウザソフトウエアの表示領域全体に拡大表示されるようになる。このように、ユーザは、目的の対象物を中心としたエリアを指定するだけで、その対象物を中心としたズーム映像を即座に視認することができるようになる。
次に、撮像装置11側の動作を説明する。
図4には、CPU28が有する各種機能のうちの、後述する動作を実行するための機能を実現する機能ブロックが図示されている。即ち、かかる機能ブロックとして、システムコントロール部401、カメラコントロール部402、およびネットワークコントロール部403がCPU28に設けられている。
システムコントロール部401は、撮像装置11のシステム全体を制御する。
カメラコントロール部402は、カメラ本体部21を制御するための各種制御値を演算する。例えば、カメラ本体部21による映像の取り込み角度を調整するためのモータドライバ25,26へ与える制御値が、カメラコントロール部402により演算される。また例えば、ズームレンズ33の取り込み倍率を調整するためのズームモータ(図示せぬ)へ与える制御値が、カメラコントロール部402により演算される。また、カメラコントロール部402は、カメラ本体部21の信号処理部32から提供される画像信号を取得し、システムコントロール部401を介してネットワークコントロール部403に提供する。
ネットワークコントロール部403は、ネットワークポート29を介してネットワーク13との接続を行うためのネゴシエーション等の通信制御を行う。
次に、撮像装置11の撮像に関する動作について説明していく。
本実施の形態では、カメラコントロール部402で行われる演算に基づいて、カメラ本体部21の取り込み角度の調整や、ズームレンズ33の取り込み倍率の調整が行われて、撮像が行われる。
詳細には、先ず、撮像素子31で映像を取り込むにあたり、ズームレンズ33による取り込み倍率の調整が行われ、雲台22による取り込み角度の調整が行われる。これらの調整の際、CPU28は、不揮発性メモリ27に予め記憶してある「ずれのデータ」、即ち、撮像素子31の読み取り領域の中心とズームレンズ33の光軸とのずれ(以下、光軸中心のずれと適宜称する)のデータを用い、所定の取り込み倍率および所定の取り込み角度に応じた補正量を演算する。そして、CPU28は、この補正量に基づいて、ずれを相殺するように雲台22の角度制御を行う。
上述の補正量の計算を行うにあたり、例えば本実施形態では、撮像素子31の読み取り領域の中心とズームレンズ33の光軸とのずれは予め測定され、その測定結果を示すデータ、即ち、「ずれのデータ」が不揮発性メモリ27に予め記憶されている。なお、より正確には後述するように、光軸中心のずれそのものではなく、遠隔装置12側での表示位置のずれが、「ずれのデータ」として不揮発性メモリ27に記憶されている。
ここで、図5と図6を参照して、光軸中心のずれについて説明する。
図5に示されるように、カメラ本体部21には、CCD等の撮像素子31が組み込まれている。撮像素子31は、カメラ本体部21の筐体内において設定される光軸に合わせて、その中心位置、即ち、読み取り領域の中心が決定される。ズームレンズ33もまた、その光軸に合わせて、その中心位置が決定される。
従って、理想的には、図5に示されるように、光軸は、撮像素子31の読み取り領域の中心と、ズームレンズ33の中心との何れも通過することになる。
しかしながら、実際には撮像素子31とズームレンズ33との各組み付け時に、配置誤差がそれぞれ生じるため、光軸中心のずれが生じる。この光軸の中心ずれのため、遠隔装置12側での表示位置のずれが生じてしまう。
例えば、図6の左図は、ズームレンズ33が広角端に設定され、所定の対象物Obが画面122Aの中心となるように、カメラ本体部21による映像の取り込み角度が調整された場合の画面122Aの表示状態をしめしている。なお、画面122Aとは、本実施の形態では、遠隔装置12のモニタ122上のブラウザソフトウエアの表示領域を意味している。図6の左図の表示状態から、ズームレンズ33の取り込み倍率を高めるズームアップ動作が行われると、画面122Aの表示状態は、図6の右図の状態に移行する。即ち、望遠端においては、広角端の際に画面122Aの中心に映し出されていた対象物Obの表示位置が、画面122Aの中心Oからずれる現象、具体的には図6の例では中心Oから、水平方向にずれ量△hだけずれ、垂直方向にずれ量△vだけずれる現象が生じる。この表示位置のずれの要因のひとつが、上述した光軸中心のずれである。
そこで、例えば本実施形態では、表示位置のずれは予め測定されており、その測定結果が、「ずれのデータ」として不揮発性メモリ27に予め記憶されている。そして、CPU28が、この「ずれのデータ」を用いて、雲台22の角度制御に用いられる補正量、即ち光軸中心のずれを相殺するための補正量を演算する。
図7は、光軸中心のずれ、より正確には、その光軸中心のずれに起因する表示位置のずれの測定手法について説明する模式図である。
先ず、ユーザは、遠隔装置12を操作して、図7の左図に示されるように、ズームレンズ33を望遠端に設定し、所望の対象物Obが画面122Aの中心Oに映し出されるように、カメラ本体部21による映像の取り込み角度を調整する。
次に、ユーザは、遠隔装置12を操作して、図7の右図に示すようにズームレンズ33を広角端に設定する。この場合、先に画面122Aの中心Oに合わされた対象物Obの表示位置が、画面122Aの中心Oからずれて表示された場合、遠隔装置12は、画面中心Oからの水平方向のずれ量Δh、垂直方向のずれ量Δvをそれぞれ測定し、その測定結果をネットワーク13を介して撮像装置11に通知する。撮像装置11は、その測定結果を「ずれのデータ」として不揮発性メモリ27に記憶する。
次に、この「ずれのデータ」を用いた補正量、即ち、雲台22の角度制御に用いられる補正量の演算手法について説明する。
撮像装置11のCPU28、より詳細には、カメラコントロール部402は、「ずれのデータ」を不揮発性メモリ27から読み出して、この「ずれのデータ」を用いて、例えば次のようにして補正量の演算を行う。
ただし、以下、説明の簡略上、補正量としては、遠隔装置12のモニタ122側の画面122Aの位置に換算した値が採用されているとする。
先ず、カメラコントロール部402は、次の式(1)によって、所定の取り込み倍率および所定の取り込み角度で設定された場合の誤差を演算する。
Δx=Δh(n1−n0)/(Nt−Nw)
Δy=Δv(n1−n0)/(Nt−Nw) ・・・(1)
式(1)において、△xが、実際に適用する水平誤差を示しており、△yが、実際に適用する垂直誤差を示している。△hが、不揮発性メモリ27から読み出された「ずれのデータ」のうちの、水平方向のずれ量を示している。△vが、不揮発性メモリ27から読み出された「ずれのデータ」のうちの、垂直方向のずれ量を示している。また、n0が現在の取り込み倍率(レンズ倍率)を示し、n1が所望の取り込み倍率(レンズ倍率)を示し、Ntが望遠端での取り込み倍率(レンズ倍率)を示し、Nwが広角端での取り込み倍率(レンズ倍率)を示している。
上述の式(1)による演算は、予め取り込んだずれ量Δh,Δvが広角端と望遠端との間のずれ量であることから、その水平方向のずれ量△hと垂直方向のずれ量△vとを、実際にレンズ倍率が変更された際のそれぞれのずれ量、即ち、実際に適用する水平誤差△xと垂直誤差△yにそれぞれ換算するものである。
カメラコントロール部402は、式(1)の演算結果である水平誤差△xおよび垂直誤差△yの値を用い、雲台22の角度制御、即ち、パンモータ23とチルトモータ24の動作角度について補正を行う。即ち、式(1)の演算結果である水平誤差△xおよび垂直誤差△yの値が、雲台22の角度制御に用いられる補正量である。かかる補正によって、光軸中心のずれに起因する画面122Aの表示位置のずれを相殺できるようになる。
さらに以下、雲台22の角度制御の具体例として、上述のエリアズーム機能が発揮される場合の角度制御の一例について説明する。
図8は、エリアズーム機能を説明する模式図である。
図8の例では、画面122Aは、水平方向に640画素、垂直方向に480画素で構成されている。即ち、画面サイズは、水平画素×垂直画素=640×480のサイズであるとする。そして、画面122Aの中心Oを原点として、1画素(以下適宜pixelとも称する)を単位とする座標系が定義されており、この座標系の座標が用いられて以下の各種演算が行われるとする。なお、この画面サイズに対応したカメラ本体部21のカメラ画角は、水平方向±20°,垂直方向±15°であるとする。
図8の例では、撮像装置11が、ユーザによって指定されたエリアズーム枠501に基づいて、取り込み倍率(ズーム倍率)および取り込み角度(雲台22のパン角度とチルト角度)を演算し、この演算値によって、カメラ本体部21のズームレンズ33および雲台22を制御することで、エリアズーム枠501内の映像を、画面122A全体に拡大表示させることで、エリアズーム機能が実現される。なお、エリアズーム枠501内の映像が画面122A全体に拡大表示されることを、以下、エリアズームされると適宜称する。
エリアズーム枠501は、ユーザによるマウス121等の操作によって指定された矩形領域が用いられる。なお、指定されたエリアズーム枠501が、画面縦横比と異なる場合、即ち、エリアズーム枠501が画面122Aと相似の関係ではない場合は、エリアズーム枠501の縦もしくは横のいずれかのサイズを基準として、画面縦横比と合うようエリアズーム枠501のサイズも調整される。この調整は、遠隔装置12内の処理だけで行われてもよいし、即ち、画面122Aに表示されるエリアズーム枠501には調整結果を反映させないようにしてもよいし、その逆でもよい。即ち、画面122Aに表示されるエリアズーム枠501に調整結果を直接反映させるようにしてもよい。
また、遠隔装置12内で画面縦横比と合うようエリアズーム枠501のサイズを調整せずに、撮像装置11内で調整するようにしても良い。
また、エリアズーム枠501が矩形領域だけではなく、円形領域や手書きなどで囲まれた領域であっても良い。これらの場合には、エリアズーム枠501を含み、かつ、画面122Aと相似な最小のエリアを指定されたものとして調整される。
図8の例のエリアズーム枠501は、対象物Obが存在する位置(240,160)が中心位置とされ、水平方向に80画素、垂直方向に60画素のサイズとされている。即ち、ユーザにより、そのような中心位置とサイズが指定された結果、図8の例のエリアズーム枠501が表示されているとする。
ここで、カメラ画角は、上述の如く水平方向40°(±20°)、垂直方向30°(±15°)とされているので、エリアズーム枠501の部分を画面122A全体に拡大表示するためには、カメラ本体部21を、右方向へ15°、上方向へ10°回転させればよい。また、ズーム倍率は、8倍ズームとすればよい。
より一般的にいえば、パン角度をθpと記述し、チルト角度をθtと記述し、ズーム倍率(エリアズーム後の取り込み倍率)をn1と記述した場合、パン角度θp、チルト角度θt、およびズーム倍率n1のそれぞれは、次の式(3)乃至(5)のそれぞれに従って演算することができる。
θp=(画面エリアの水平方向画角/画面エリアの水平方向サイズ)×エリアズーム枠の水平方向中心位置 ・・・(3)
θt=(画面エリアの垂直方向画角/画面エリアの垂直方向サイズ)×エリアズーム枠の垂直方向中心位置 ・・・(4)
n1=(画面エリアの水平方向サイズ/エリアズーム枠の水平方向サイズ)×現在のレンズ倍率 ・・・(5)
しかしながら、上述の式(3)乃至(5)に従って演算されたパン角度θp、チルト角度θt、およびズーム倍率n1が利用されて、雲台22の角度制御が行われた場合、上述した光軸中心のずれが存在するため、エリアズーム枠501の画像が画面122A全体に拡大表示されたときには、その中心Oに、目的の対象物Obが必ずしも映し出されるとは限らない。
具体的には例えば、エリアズーム枠501の画像が画面122A全体に拡大表示されたとき、図9の表示状態となることが理想である。即ち、対象物Obの中央部Obcが画面122Aの中心Oと一致するように、対象物Obがズームアップして表示されるのが理想である。
ところが、上述した光軸中心のずれが存在するため、エリアズーム枠501の画像が画面122A全体に拡大表示されたときには、実際には図9の表示状態にはならず、例えば図10の表示状態のようになる。即ち、対象物Obの一部が画面122Aから外れてしまい、その結果、残りの一部のみが画面122Aの端(図10の例では右上端)に存在するように、ズームアップして表示される場合が多い。このような場合、対象物Obを画面122Aの真ん中に表示させるようにするためには、即ち、図10の表示状態から図9の表示状態にするためには、ユーザは、さらに遠隔装置12を操作してカメラ本体部21の取り込み角度を微調整する、といった困難な作業が必要になる。さらに、図10の例では、対象物Obの一部が画面122Aに表示されているが、さらに、対象物Ob全体が画面122Aから完全に外れてしまう場合もある。このような場合、かかる作業は非常に困難なものとなる。
そこで、本実施の形態では、上述の式(3),(4)の代わりに、例えば次の式(6),(7)に従って演算されたパン角度θp、およびチルト角度θtを、雲台22の角度制御に用いるようにしている。
θp=(画面エリアの水平方向画角/画面エリアの水平方向サイズ)×(エリアズーム枠の水平方向中心位置−Δx) ・・・(6)
θt=(画面エリアの垂直方向画角/画面エリアの垂直方向サイズ)×(エリアズーム枠の垂直方向中心位置−Δy) ・・・(7)
ここで、式(6)における△x、即ち実際に適用する水平誤差Δxと、式(7)における△y、即ち実際に適用する垂直誤差Δyは、上述した式(1)によって求められるものである。即ち、式(1)の演算結果である水平誤差△xおよび垂直誤差△yの値が用いられて、パン角度θpおよびチルト角度θtが適切に補正される。かかる補正後のパン角度θpおよびチルト角度θt、並びに、上述の式(5)のズーム倍率n1が利用されて、雲台22の角度制御が行われた場合、光軸中心のずれに起因する画面122Aの表示位置のずれを相殺できるようになる。
ただし、図9と図10とを用いて上述した現象、即ち、エリアズーム枠501の画像が画面122A全体に拡大表示されたときに、対象物Obは、その中央部Obcが画面122Aの中心Oからずれて表示される現象、換言すると、エリアズームが行われる前後のエリアズーム枠501内の中心がずれる現象(以下、エリアズーム時センターずれ表示現象と称する)は、上述した光学中心のずれのみを要因として発生するわけではなく、次のように様々な要因が複合的に絡み合って発生する。即ち、エリアズーム時センターずれ表示現象の発生要因は、光学中心のずれを第1要因とすると、さらに、次のような第2要因乃至第6要因に分類される。
即ち、第2要因とは、カメラ本体部21のレンズ画角の誤差、即ち、公称値と実際の画角の違いである。例えば、画面122Aには、40度×30度の範囲が映っているとユーザが思っていたところ、実際には、41度×29度の範囲が映っていた、という要因が第2の要因である。
第3要因とは、カメラ本体部21のレンズの光学歪である。すなわち、第3要因とは、画像周辺部になるに従い光学歪が大きくなることである。
第4要因とは、カメラ取り付け回転である。カメラ取り付け回転とは、パンチルト回転台、即ち雲台22にカメラ本体部21を取り付ける際、光軸方向を軸とする回転をいう。
第5要因とは、チルト角依存の誤差である。即ち、水平方向(チルト角0度)を映したとき、画面122A上にパンチルト座標を描いてみるとほぼ直交する。垂直方向(チルト角90度)を映したとき、画面122A上にパンチルト座標を描いてみると、同心円状になる。このような画面122A上でのパンチルト座標の形状の違いから、チルト角度の大きい領域ほど、誤差が出やすい傾向がある。例えば、チルト基準点の誤差、即ち、チルト角0度で水平を向いているつもりが、少しチルト角度を持っている、といった誤差が存在する。また例えば、チルト角駆動誤差、即ち、チルト角90度分駆動した際に、実際には90度ではなく、89度だったり91度であったりするような誤差が存在する。チルト角90度にしたときの画面122Aの中央がチルト角90度なので、そのときパン回転させても画面122Aの中央に映っているものは本来移動しないはずであるが、かかる誤差により実際にはチルト角90度からずれていることとなり、ユーザの目には回転しているように映る。
第6要因とは、パン駆動誤差である。パン駆動誤差とは、例えば20度回転させたつもりでも、実際には19度しか回転していないような、回転角度の誤差をいう。
以上説明したように、エリアズーム時センターずれ表示現象は、光学中心のずれといった第1要因を含めた各種要因、即ち、上述の第1要因乃至第6要因が複合的に絡み合って発生する。
よって、第1要因のみを考慮した式(6),式(7)の演算のみでは、エリアズーム時センターずれ表示現象の発生を完全に抑えることは困難である。特に、式(5)のズーム倍率n1が高倍率になるほど、エリアズーム時センターずれ表示現象は深刻なものになる。即ち、高倍率になるほど、対象物Obが画面122Aの中心Oからずれていき、最終的には画面122Aから外れてしまうことになる。
そこで、本実施の形態においては、エリアズーム機能において、画面122A等の所定表示領域に表示される映像の中からエリアズーム枠501等の所定エリア(矩形領域)が指定された場合、その所定エリアから算出される相対ズーム倍率が、エリアズームが行われる前後の所定エリアの中心のずれに基づいて予め設定された制限倍率以上またはその倍率を超えている場合、相対ズーム倍率として制限倍率を採用する。ここで、相対ズーム倍率とは、現在のレンズ倍率(現在の取り込み倍率)に対してどれだけズームするのかを示す相対的な倍率をいう。また、エリアズームが行われる前後の所定エリアの中心のずれとは、所定エリアが拡大表示された場合における、対象物Obの表示位置についての表示中心からのずれをいう。なお、以下、このような手法を、ズーム倍率制限手法と称する。
ズーム倍率制限手法を採用することにより、例えば図8のエリアズーム枠501が設定されてエリアズームが行われた場合であっても、図10の表示状態のように対象物Obが画面122Aから外れてしまうことはなくなり、図11の表示状態のように対象物Obは画面122A内に確実に存在するようになる。換言すると、図11の表示状態となるように、制限倍率が設定されているのである。これにより、ユーザは、エリアズーム機能を利用しても、対象物Obを見失うことがなくなる。即ち、エリアズームされた対象物Obの中央部Obcが画面122Aの中心Oからずれてしまったとしても、ユーザは、対象物Obを画面122A内から容易に視認することができる。よって、ユーザは、遠隔装置12を操作して微調整するだけで、例えばマウス121で対象物Obをクリックして移動させる操作をするだけで、対象物Obの中央部Obcを画面122Aの中心Oに容易に一致させることができるようになる。なお、かかる操作により実現される機能は、ダイレクトパンチルト機能と称されている。
以下、ズーム倍率制限手法についてさらに詳しく説明していく。
ここで、ズーム倍率制限手法で制限される相対ズーム倍率を、Zと記述することにする。
この場合、ズーム倍率n1(エリアズームによる変更後の取り込み倍率n1)は、上述した式(5)の代わりに、次の式(8)によって演算される。即ち、式(8)は、エリアズームによる変更前の取り込み倍率である「現在の倍率」に対して、相対ズーム倍率Zが乗算された結果が、変更後の取り込み倍率であるズーム倍率n1になることを意味している。
n1=Z×現在のレンズ倍率 ・・・(8)
換言すると、ズーム倍率制限手法で制限がかけられない場合の相対ズーム倍率Z、即ち、画面122Aにおけるエリアズーム枠501の占有率に基づいて算出される相対ズーム倍率Zが、上述した式(5)の右辺の「(画面エリアの水平方向サイズ/エリアズーム枠の水平方向サイズ)」の項に対応する。以下、画面122Aにおけるエリアズーム枠501の占有率に基づいて算出される相対ズーム倍率Zを、特に、算出相対ズーム倍率Zrと称することにする。
これに対して、以下、エリアズームが行われる前後の所定エリア内の中心のずれに基づいて予め設定された制限倍率を、特に、制限倍率Zlimitと称することにする。
この場合、算出相対ズーム倍率Zrが制限倍率Zlimit以下であるときには、式(8)の相対ズーム倍率Zとしては、算出相対ズーム倍率Zrが採用される。これに対して、算出相対ズーム倍率Zrが制限倍率Zlimitを超えているときには、式(8)の相対ズーム倍率Zとしては、制限倍率Zlimitが採用される。
換言すると、式(8)は、次の式(9),式(10)に書き換えることが可能である。
n1=Zr×現在のレンズ倍率(Zr≦Zlimit) ・・・(9)
n1=Zlimit×現在のレンズ倍率(Zr>Zlimit) ・・・(10)
なお、式(9),式(10)の代わりに、次の式(11),式(12)を採用してもよい。この場合、定数k(<1)が掛けられて、ズーム倍率n1がさらに制限されることになるので、エリアズーム後の対象物Obのずれを緩和することができるようになる。
n1=k×Zr×現在のレンズ倍率(Zr≦Zlimit) ・・・(11)
n1=k×Zlimit×現在のレンズ倍率(Zr≦Zlimit) ・・・(12)
ここで、制限倍率Zlimitの設定手法自体は、ズーム倍率制限手法の適用目的のひとつ、即ち、エリアズームしても対象物Obが画面122Aから外れないという目的が達成できる手法であれば、特に限定されない。例えば、制限倍率Zlimitの設定手法としては、次のような手法を採用することができる。
即ち、例えば、エリアズーム時センターずれ表示現象の発生要因のうちの第3要因等を考慮すると、エリアズーム枠501の設定位置に応じて制限倍率Zlimitを変化させる、具体的には例えば画面122Aの中央近辺とその周辺とでは制限倍率Zlimitを変化させる、という手法(以下、ズーム位置考慮設定手法)を採用すると好適である。
また例えば、エリアズーム時センターずれ表示現象の発生要因のうちの第5要因等を考慮すると、チルト角度に応じて制限倍率Zlimitを変化させる、具体的には例えばチルト角0度とチルト角90度とでは制限倍率Zlimitを変化させる、という手法(以下、チルト角度考慮設定手法)を採用すると好適である。
以下、ズーム位置考慮設定手法とチルト角度考慮設定手法とのそれぞれについて、その順番で個別に説明していく。
先ず、ズーム位置考慮設定手法の具体例について説明する。
本例のズーム位置考慮設定手法では、図12に示されるように、画面122Aの中心Oを原点として、水平方向の軸をx軸として、垂直方向の軸をy軸として、1画素(pixel)を単位とする座標系が定義され、かかる座標系において、原点Oから、設定されたエリアズーム枠501の中心までの距離が算出され、その距離に応じた制限倍率が算出される。なお、上述したように本実施の形態では、対象物Obの中央部Obcとエリアズーム枠501の中心とが一致する。即ち、そのようにエリアズーム枠501が設定される。このため、図12の例では、原点Oから、対象物Obの中央部Obcまでの距離が算出される様子が図示されている。
ここで、画面の中心O(原点)から、設定されたエリアズーム枠501の中心(対象物Obの中央部Obc)までの距離をl(pixel)と記述し、その距離lに応じて変化する制限倍率を、特に制限倍率ZLと称するとする。そして、制限倍率Zlimitの最大値は32倍であるとする。
この場合、制限倍率ZLは、例えば図13に示されるグラフに従って算出することができる。
また例えば、設定されたエリアズーム枠501の中心(対象物Obの中央部Obc)の座標を(x,y)と記述するとする。そして、画面の中心O(原点)からx座標までの距離(=x座標の絶対値|x|)(pixel)に応じて変化する制限倍率を、特に制限倍率Zxと称するとする。また、画面の中心O(原点)からy座標までの距離(=y座標の絶対値|y|)(pixel)に応じて変化する制限倍率を、特に制限倍率Zyと称するとする。
この場合、制限倍率Zx,Zyは、例えば図14,図15に示される各グラフに従ってそれぞれ算出することができる。
或いはまた、制限倍率Zx,Zyは、例えば図16,図17に示される各グラフに従ってそれぞれ算出することができる。
ズーム位置考慮設定手法を単独で適用する場合には、例えば、以上のようにして算出された制限倍率ZL,Zx,Zyのうちのいずれか1つを、最終的な制限倍率Zlimitとして採用すればよい。
以上、ズーム位置考慮設定手法の具体例について説明した。
次に、チルト角度考慮設定手法の具体例について説明する。
ここで、チルト角度をθT(degree)と記述するとして、その絶対値|θT|(degree)に応じて変化する制限倍率を、特に制限倍率ZTと称するとする。そして、制限倍率Zlimitの最大値は32倍であるとする。
この場合、制限倍率ZTは、例えば図18に示されるグラフに従って算出することができる。
或いはまた、制限倍率ZTは、例えば図19に示される各グラフに従ってそれぞれ算出することができる。
チルト角度考慮設定手法を単独で適用する場合には、例えば、以上のようにして算出された制限倍率ZTを、最終的な制限倍率Zlimitとして採用すればよい。
以上説明したように、制限倍率Zlimitの設定手法として、ズーム位置考慮設定手法とチルト角度考慮設定手法とのそれぞれを単独で採用することができる。さらに、制限倍率Zlimitの設定手法として、ズーム位置考慮設定手法とチルト角度考慮設定手法との両者を組み合わせた手法を採用することも可能である。そこで、以下、ズーム位置考慮設定手法とチルト角度考慮設定手法とを組み合わせた場合の制限倍率Zlimitの具体的な設定手法の例について説明していく。
本例では、ズーム位置考慮設定手法による制限倍率と、チルト角度考慮設定手法による制限倍率とがそれぞれ単独で算出され、それら2つの制限倍率を用いた所定の演算が行われることで制限倍率Zlimitが最終的に算出されて設定されるとする。
例えば、図13のグラフに従って算出された制限倍率ZLと、図18のグラフに従って算出された制限倍率ZTとを、例えば次の式(13)に代入して演算した結果を、最終的な制限倍率Zlimitとして設定することができる。
Zlimit = ZT×(ZL/32) ・・・(13)
なお、図18のグラフは、結局次の式(14),式(15)のように表すことができる。即ち、式(13)に代入される制限倍率ZTは、次の式(14),式(15)に従って演算することができる。
T = 32 (|θT|≦45(degree)) ・・・(14)
T = 32 − {16×(|θT|−45)/45}
(45(degree)<|θT|≦90(degree)) ・・・(15)
また、図13のグラフは、結局次の式(16)のように表すことができる。即ち、式(13)に代入される制限倍率ZLは、次の式(16)に従って演算することができる。
L = 32 − {(8・l)/300} ・・・(16)
また例えば、図14のグラフに従って算出された制限倍率Zx、図15のグラフに従って算出された制限倍率Zy、および図18のグラフに従って算出された制限倍率ZTを、例えば次の式(17)に代入して演算した結果を、最終的な制限倍率Zlimitとして設定することができる。
Zlimit = min(Zx,Zy,ZT) ・・・(17)
なお、式(17)において、min( )とは、カッコ内に列挙された各数値から最小値を選び出して出力する関数を意味している。
さらにまた例えば、図16のグラフに従って算出された制限倍率Zx、図17のグラフに従って算出された制限倍率Zy、および図19のグラフに従って算出された制限倍率ZTを、例えば上の式(17)に代入して演算した結果を、最終的な制限倍率Zlimitとして設定することができる。
以上、ズーム倍率制限手法について説明した。
なお、エリアズーム機能を実現するにあたって、ズーム倍率制限手法と、上述した式(6),式(7)を用いてパン角度θpおよびチルト角度θtを補正する手法(以下、パンチルト角度補正手法と称する)とは、それぞれ独立した手法であるため、それぞれ単独で採用することもできるし、組み合わせて採用することもできる。
具体的には例えば、ズーム倍率制限手法とパンチルト角度補正手法との両者が採用された場合には、上述の式(6),式(7)に従って演算されたパン角度θp,チルト角度θt、および、上述の式(9),式(10)若しくは式(11),(12)に従って演算されたズーム倍率n1が利用されて、雲台22の角度制御が行われることになる。
一方、例えば、ズーム倍率制限手法が採用されて、パンチルト角度補正手法が採用されなかった場合には、上述の式(3),式(4)に従って演算されたパン角度θp,チルト角度θt、および、上述の式(9),式(10)若しくは式(11),(12)に従って演算されたズーム倍率n1が利用されて、雲台22の角度制御が行われることになる。
また、例えば、ズーム倍率制限手法が採用されずに、パンチルト角度補正手法が採用された場合には、上述の式(6),式(7)に従って演算されたパン角度θp,チルト角度θt、および、上述の式(5)に従って演算されたズーム倍率n1が利用されて、雲台22の角度制御が行われることになる。
なお、ズーム倍率制限手法やパンチルト角度補正手法は、原則として、エリアズームが1回行われる毎に、それぞれ1回ずつ適用される。
即ち、P回目の(Pは1以上の整数値)エリアズームが行われた後、エリアズーム枠501が再度設定されると、P+1回目のエリアズームが行われることになる。このP+1回目のエリアズームでは、パン角度θp,チルト角度θt、および、ズーム倍率n1が、P回目のときとは独立して再度演算される。例えば、P+1回目の式(9)または式(10)の演算では、現在のレンズ倍率として、その前のP回目の式(9)または式(10)の演算結果であるズーム倍率n1が代入されることになる。
よって、何回もエリアズームが繰り返されると、式(9)または式(10)の演算結果であるズーム倍率n1が、カメラ本体部21の機構的な制限で決定される最大倍率を超えるような場合がでてくる。このような場合、当然ながら、その最大倍率がズーム倍率として採用されることになる。即ち、式(10)等で使用される制限倍率Zlimitとは、カメラ本体部21の機構的な制限で決定される最大倍率とは異なる概念である。
このようにして、ズーム倍率制限手法やパンチルト角度補正手法を適用することで、適切なエリアズームを行うことが可能となる。
なお、上記説明で使用した具体的な画素サイズや角度等の数値は一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。また、上述した実施形態において、エリアズームの説明では、理解を容易なものとすべく、パンチルト座標が画面上で直交しているような領域で説明したが、上述のごとく、チルト角度が大きくなると、パンチルト座標が画面上では曲線を描くようになる。そのような領域では、パン角度やチルト角度を単純に画角と画素数とから比例計算することはできない。しかし、このような場合であっても、その前処理としてエリアズーム枠の中心位置を、実際に適用する水平誤差Δx、垂直誤差Δyで補正することにより改善可能である。また、本実施の形態では主としてネットワークカメラからなる撮像装置を例に説明したが、ネットワークを介さず撮像装置とモニタとが直接接続された構成であっても適用可能である。
ところで、上述した一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disk)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなる図3のリムーバブルメディア111により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されている図2の不揮発性メモリ27または図3のROM102や、図3の記憶部108に含まれるハードディスクなどで構成される。
また、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的または個別に実行される処理をも含むものである。
以上の実施の形態において、画面122Aにおけるエリアズーム枠501の占有率に基づいて相対ズーム倍率Zを算出していたがこれに限るものではない。例えば、エリアズーム枠501に対する画面122Aの寸法比を相対ズーム倍率Zとしても算出しても良い。
本発明が適用される情報処理システムの構成例を示すブロック図である。 図1の撮像装置の構成例を示すブロック図である。 図1の遠隔装置の構成例を示すブロック図である。 図2の撮像装置の機能的構成例を示す機能ブロック図である。 光軸中心のずれを説明する図である。 光軸中心のずれを説明する図である。 光軸中心のずれの測定手法について説明する模式図である エリアズーム機能について説明する図である。 理想的なエリアズーム後の表示画像例を示す図である。 エリアズーム時センターずれ表示現象が発生した場合における、エリアズーム後の表示画像例を示す図である。 本実施の形態のズーム倍率制限手法が適用された場合における、エリアズーム後の表示画像例を示す図である。 本実施の形態のズーム倍率制限手法で使用される制限倍率の設定手法を説明する図である。 本実施の形態のズーム倍率制限手法で使用される制限倍率の設定手法を説明する図である。 本実施の形態のズーム倍率制限手法で使用される制限倍率の設定手法を説明する図である。 本実施の形態のズーム倍率制限手法で使用される制限倍率の設定手法を説明する図である。 本実施の形態のズーム倍率制限手法で使用される制限倍率の設定手法を説明する図である。 本実施の形態のズーム倍率制限手法で使用される制限倍率の設定手法を説明する図である。 本実施の形態のズーム倍率制限手法で使用される制限倍率の設定手法を説明する図である。 本実施の形態のズーム倍率制限手法で使用される制限倍率の設定手法を説明する図である。
符号の説明
11 撮像装置, 12 遠隔装置, 13 ネットワーク, 21 カメラ本体部, 22 雲台, 23 パンモータ, 24 チルトモータ, 25,26 モータドライバ, 27 不揮発性メモリ, 28 CPU, 29 ネットワークポート, 31 撮像素子, 32 信号処理部, 33 ズームレンズ, 101 CPU, 102 ROM, 103 RAM, 108 記憶部, 111 リムーバブルメディア, 121 マウス, 122 モニタ, 122A 画面, 401 システムコントロール部, 402 カメラコントロール部, 403 ネットワークコントロール部, 501 エリアズーム枠

Claims (13)

  1. 被写体を撮像する撮像装置において、
    前記被写体の取り込み倍率と取り込み角度とを可変できる、前記被写体を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段による撮像結果が表示される所定表示領域の中から、所定エリアが指定された場合、前記所定エリア内の画像を前記所定表示領域に拡大表示させ、前記所定エリアと前記所定表示領域の中心がほぼ一致するように、前記撮像手段の前記取り込み倍率と前記取り込み角度とを変更するエリアズーム制御を行う制御手段と
    を備え、
    前記エリアズーム制御における変更後の前記取り込み倍率は、変更前の前記取り込み倍率に対して、それに対する相対的なズーム倍率が乗算された結果得られる倍率であり、
    前記制御手段は、
    前記所定エリアに対する前記所定表示領域の寸法比が、制限倍率より大きいとき、前記制限倍率を前記ズーム倍率として採用し、
    前記所定エリアに対する前記所定表示領域の寸法比が、制限倍率より小さいとき、前記寸法比を前記ズーム倍率として採用し、
    前記制限倍率は、前記エリアズーム制御が行われる前後の前記所定エリアの中心のずれに基づいて設定されている
    撮像装置。
  2. 前記制御手段は、前記所定表示領域における前記所定エリアの設定位置に応じて前記制限倍率を可変する
    請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記制御手段は、前記制限倍率を前記ズーム倍率として採用してエリアズーム制御を行った後、さらに前記撮像手段の前記取り込み倍率を変更して拡大表示のエリアズーム制御を行う
    請求項1又は2に記載の撮像装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記所定表示領域の中から第1のエリアを指定された場合、当該第1のエリアが前記所定表示領域と相似の関係であるとき、当該第1のエリアを前記所定エリアとする
    請求項1乃至のいずれかに記載の撮像装置。
  5. 前記制御手段は、
    前記所定表示領域の中から第2のエリアを指定された場合、当該第2のエリアが前記所定表示領域と相似の関係でないとき、
    当該第2のエリアを含み、かつ、前記所定領域と相似なエリアを前記所定エリアとする
    請求項1乃至4のいずれかに記載の撮像装置。
  6. 被写体を撮像する撮像装置の撮像方法において、
    前記被写体の取り込み倍率と取り込み角度とを可変できる、前記被写体を撮像する撮像手段を備える撮像装置が実行するステップとして、
    前記撮像手段による撮像結果が表示される所定表示領域の中から、所定エリアが指定された場合、前記所定エリア内の画像を前記所定表示領域に拡大表示させ、前記所定エリアと前記所定表示領域の中心がほぼ一致するように、前記撮像手段の前記取り込み倍率と前記取り込み角度とを変更するエリアズーム制御を行う制御ステップを含み、
    前記エリアズーム制御における変更後の前記取り込み倍率は、変更前の前記取り込み倍率に対して、それに対する相対的なズーム倍率が乗算された結果得られる倍率であり、
    前記制御ステップは、前記所定エリアに対する前記所定表示領域の寸法比が、制限倍率より大きいとき、前記制限倍率を前記ズーム倍率として採用し、前記所定エリアに対する前記所定表示領域の寸法比が、制限倍率より小さいとき、前記寸法比を前記ズーム倍率として採用し、
    前記制限倍率を、前記エリアズーム制御が行われる前後の前記所定エリアの中心のずれに基づいて設定するステップを含む
    撮像方法。
  7. 被写体の取り込み倍率と取り込み角度とを可変できる、前記被写体を撮像する撮像装置を制御する情報処理装置において、
    前記撮像装置による撮像結果が表示される所定表示領域の中から、所定エリアが指定された場合、前記所定エリア内の画像を前記所定表示領域に拡大表示させ、前記所定エリアと前記所定表示領域の中心がほぼ一致するように、前記撮像装置の前記取り込み倍率と前記取り込み角度とを変更するエリアズーム制御を行う制御手段を備え、
    前記エリアズーム制御における変更後の前記取り込み倍率は、変更前の前記取り込み倍率に対して、それに対する相対的なズーム倍率が乗算された結果得られる倍率であり、
    前記制御手段は、
    前記所定表示領域に対する前記所定エリアの占有率に基づいて前記ズーム倍率を演算し、
    前記所定エリアに対する前記所定表示領域の寸法比が、制限倍率より大きいとき、前記制限倍率を前記ズーム倍率として採用し、
    前記所定エリアに対する前記所定表示領域の寸法比が、制限倍率より小さいとき、前記寸法比を前記ズーム倍率として採用し、
    前記制限倍率は、前記エリアズーム制御が行われる前後の前記所定エリアの中心のずれに基づいて設定されている
    情報処理装置。
  8. 前記制御手段は、前記所定表示領域における前記所定エリアの設定位置に応じて前記制限倍率を可変する
    請求項に記載の情報処理装置。
  9. 前記制御手段は、前記制限倍率を前記ズーム倍率として採用してエリアズーム制御を行った後、さらに前記撮像手段の前記取り込み倍率を変更して拡大表示のエリアズーム制御を行う
    請求項又はに記載の情報処理装置。
  10. 前記制御手段は、
    前記所定表示領域の中から第1のエリアを指定された場合、当該第1のエリアが前記所定表示領域と相似の関係であるとき、当該第1のエリアを前記所定エリアとする
    請求項乃至のいずれかに記載の情報処理装置。
  11. 前記制御手段は、
    前記所定表示領域の中から第2のエリアを指定された場合、当該第2のエリアが前記所定表示領域と相似の関係でないとき、
    当該第2のエリアを含み、かつ、前記所定領域と相似なエリアを前記所定エリアとする
    請求項乃至10のいずれかに記載の情報処理装置。
  12. 被写体の取り込み倍率と取り込み角度とを可変できる、前記被写体を撮像する撮像装置を制御する情報処理装置が実行するステップとして、
    前記撮像装置による撮像結果が表示される所定表示領域の中から、所定エリアが指定された場合、前記所定エリア内の画像を前記所定表示領域に拡大表示させ、前記所定エリアと前記所定表示領域の中心がほぼ一致するように、前記撮像装置の前記取り込み倍率と前記取り込み角度とを変更するエリアズーム制御を行う制御ステップを含み、
    前記エリアズーム制御における変更後の前記取り込み倍率は、変更前の前記取り込み倍率に対して、それに対する相対的なズーム倍率が乗算された結果得られる倍率であり、前記制御ステップは、前記所定エリアに対する前記所定表示領域の寸法比が、制限倍率より大きいとき、前記制限倍率を前記ズーム倍率として採用し、前記所定エリアに対する前記所定表示領域の寸法比が、制限倍率より小さいとき、前記寸法比を前記ズーム倍率として採用し、
    前記制限倍率を、前記エリアズーム制御が行われる前後の前記所定エリアの中心のずれに基づいて設定するステップを含む
    情報処理方法。
  13. 被写体の取り込み倍率と取り込み角度とを可変できる、前記被写体を撮像する撮像装置を制御するコンピュータに、
    前記撮像装置による撮像結果が表示される所定表示領域の中から、所定エリアが指定された場合、前記所定エリア内の画像を前記所定表示領域に拡大表示させ、前記所定エリアと前記所定表示領域の中心がほぼ一致するように、前記撮像装置の前記取り込み倍率と前記取り込み角度とを変更するエリアズーム制御を行う制御ステップを実行させ、
    前記エリアズーム制御における変更後の前記取り込み倍率は、変更前の前記取り込み倍率に対して、それに対する相対的なズーム倍率が乗算された結果得られる倍率であり、
    前記コンピュータに、前記制御ステップの少なくとも一部として、前記所定エリアに対する前記所定表示領域の寸法比が、制限倍率より大きいとき、前記制限倍率を前記ズーム倍率として採用し、前記所定エリアに対する前記所定表示領域の寸法比が、制限倍率より小さいとき、前記寸法比を前記ズーム倍率として採用し、
    前記制限倍率を、前記エリアズーム制御が行われる前後の前記所定エリアの中心のずれに基づいて設定するステップを実行させる
    プログラム。
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