JP5062259B2 - 送信電力制御システム、送信電力制御方法及び端末装置 - Google Patents

送信電力制御システム、送信電力制御方法及び端末装置 Download PDF

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Description

本発明は、符号分割多元接続(W−CDMA:Wideband-Code Division Multiple Access)方式の無線端末装置に用いられる受信ダイバーシチの切替えに伴う受信利得の変動に対応する電力制御に関し、特に、受信ダイバーシチの切替えに応じて基地局の送信信号電力を制御する送信電力制御システム、送信電力制御方法及び端末装置に関する。
通信品質の向上、ネットワーク容量の拡大化を実現するための技術として受信ダイバーシチが用いられる。この受信ダイバーシチは、複数の受信系統を持ち、復調後の信号を適切に信号処理することにより、受信信号のS/N比を改善させることができる。
この受信ダイバーシチの機能を有する無線端末装置では、以下のような受信ダイバーシチ制御が行える。即ち、省電力化を目的とし、必要に応じて受信ダイバーシチ機能をON又はOFFする制御を行う。また、複数の受信系統を備えることを利用し、受信ダイバーシチをOFFすることにより、一方のブランチで通信中に他方のブランチにより異なる周波数での信号強度測定を行う。
このような受信ダイバーシチに関し、特許文献1には、ダイバーシチ受信機の消費電力の低減を目的とし、所定条件を満たすか否かを判定する条件判定回路と、この条件判定回路が所定条件を満たすと判断した場合に、ダイバーシチ受信を一時停止させる制御回路とを備えることが開示されている。
特開2006−324816(要約、図1等)
ところで、W−CDMAの受信ダイバーシチ機能を有する無線端末装置について、図1を参照する。この無線端末装置100では、送受信アンテナ102と受信アンテナ104を備え、送受信アンテナ102には受信1系106及び送信系108、受信アンテナ104には受信2系110が構成されている。
基地局の送信信号、即ち、下り信号は送受信アンテナ102、受信アンテナ104に受信される。送受信アンテナ102の受信信号は、無線・自動利得制御(RF・AGC)部112、セル検出・パス検出部114及び逆拡散・同期検波部116を通して増幅、セル検出、パス検出、逆拡散・同期検波を行った後、受信ダイバーシチ(RxDiv)切替部118を通してRAKE合成部120に加えられる。同様に、受信アンテナ104の受信信号は、RF・AGC部122、セル検出・パス検出部124及び逆拡散・同期検波部126を通して増幅、セル検出、パス検出、逆拡散・同期検波を行った後、RxDiv切替部118を通してRAKE合成部120に加えられる。
受信ダイバーシチ機能を動作させる場合には、RxDiv切替部118は受信1系106及び受信2系110の双方の受信信号を通過させ、これら受信信号をRAKE合成させ、受信ダイバーシチ機能を停止させる場合には、受信1系106の受信信号のみがRAKE合成部120に加えられる。
RAKE合成した信号に対し、SIR判定・TPCビット生成部128でSIR(Signal to Interference Ratio)判定を行い、それによりTPCビットを生成させる。復号・CRC判定部130では、受信信号から符号の復号及びCRC(Cyclic Redundancy Check )判定を行い、送信データ生成部132では送信データの生成を行う。そこで、TPCビットは、他の送信データビットとともにビットフィールドに付加され、送信系108から送受信アンテナ102を通して基地局に向け送信される。
このような受信ダイバーシチ機能を有する無線端末装置100と図示しない基地局との通信において、図2は、受信ダイバーシチを動作状態(ON)から停止状態(OFF)に切り替えた場合の送受信シーケンス、図3は、受信ダイバーシチを停止状態(OFF)から動作状態(ON)に切り替えた場合の送受信シーケンスを示している。図2において、T1 は、RxDiv=ON区間、T2 は、RxDiv=OFF区間、図3において、T3 は、RxDiv=OFF区間、T4 は、RxDiv=ON区間である。
図2及び図3において、Aは基地局から送信される下り信号、Bは無線端末装置100から送信される上り信号であり、下り信号には連続したスロットSLが連鎖状態で含まれ、上り信号にはTPCビットフィールドが含まれる。既述したように、無線端末装置100では、受信したスロットSL毎にSIR測定を実行し、上り信号のTPCビットフィールドに対し、TPCビット設定を行い、フェージング等の通信状態の変化に対応する電力制御が実行される。
ところで、このような受信ダイバーシチがONからOFFに切り替えられた場合(図2)には、その切替え直後のスロットSLxで受信特性が急激に変化を来たし、受信利得の低下、急激な電力低下が発生する。この場合、復調誤りが増加し、受信品質が一定期間、極端に劣化するおそれがある。
また、受信ダイバーシチがOFFからONに切り替えられた場合(図3)には、その切替え直後のスロットSLyで受信特性が急激に変化を来たし、この場合には、受信利得が向上し、一定期間、通信品質が過剰となる。この場合、ネットワークの資源である基地局側の送信電力を過剰に消費させ、無駄な消費電力を生じさせるおそれがある。
このような課題について、特許文献1にはその示唆や開示はなく、その解決手段についての開示もない。
そこで、本発明の目的は、受信ダイバーシチを用いた端末装置側の受信ダイバーシチのON/OFF切替えによる基地局の無駄な送信電力の消費を低減するとともに、通信特性の劣化を防止することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、端末装置の受信ダイバーシチを動作状態から停止状態、又は停止状態から動作状態に切り替えた際に生起する受信特性の急激な変動を回避するため、受信特性の変動に対応する送信電力制御情報を生起させ、この送信電力制御情報に基づいて基地局の下り信号の送信電力を制御し、通信特性の劣化を防止し、また、過剰な電力消費を低減する。
上記目的を達成するため、本発明の第1の側面は、受信ダイバーシチ機能を有する端末装置が無線接続される基地局の送信電力制御システムであって、受信ダイバーシチ状態の切替えの際に、前記端末装置の受信特性の変動に対応して受信信号の電力増加分又は減少分を予測し、受信ダイバーシチ状態の切替時点の、上り信号の送信電力制御が下り信号に反映するまでの遅延時間を考慮して設定された所定時間前から、下り信号の送信電力を段階的に増加又は減少させる送信電力制御情報を生起させる電力情報生起手段と、前記送信電力制御情報に基づき下り信号の前記送信電力を段階的に増加又は減少させ、前記切替時点において、予測された前記受信信号の電力減少分に相当する分だけ前記送信電力を増加させ、又は予測された前記受信信号の電力増加分に相当する分だけ前記送信電力を減少させる制御を行う送信電力制御手段とを備えることである。即ち、電力情報生起手段に生起させた送信電力制御情報が基地局の電力制御に用いられ、下り信号の送信電力が制御され、端末装置の受信特性の変動に対応した送信電力が得られ、通信特性の劣化や基地局側の過剰な消費電力を低減でき、上記目的が達成される。
上記目的を達成するためには、上記送信電力制御システムにおいて、好ましくは、前記端末装置から基地局に送信される上り信号に前記送信電力制御情報を付加する電力情報付加手段を備える構成としてもよく、また、前記電力情報生起手段は、受信ダイバーシチを動作状態から停止状態に移行させる場合、前記下り信号の前記送信電力を増加させる前記送信電力制御情報を生起し、受信ダイバーシチを停止状態から動作状態に移行させる場合、前記下り信号の前記送信電力を減少させる前記送信電力制御情報を生起する構成としてもよく、また、前記端末装置の受信ダイバーシチ状態の切替えに対応して前記下り信号の送信電力の制御を開始した後又はその制御を完了した後、前記端末装置の前記受信ダイバーシチ状態を切り替えるダイバーシチ切替手段を備える構成としてもよい。斯かる構成によっても、上記目的が達成される。

上記目的を達成するため、本発明の第2の側面は、受信ダイバーシチ機能を有する端末装置が無線接続される基地局の送信電力制御方法であって、受信ダイバーシチ状態の切替えの際に、前記端末装置の受信特性の変動に対応して受信信号の電力増加分又は減少分を予測し、受信ダイバーシチ状態の切替時点の、上り信号の送信電力制御が下り信号に反映するまでの遅延時間を考慮して設定された所定時間前から、下り信号の送信電力を段階的に増加又は減少させる送信電力制御情報を生起させる段階と、前記送信電力制御情報に基づき下り信号の前記送信電力を段階的に増加又は減少させ、前記切替時点において、予測された前記受信信号の電力減少分に相当する分だけ前記送信電力を増加させ、又は予測された前記受信信号の電力増加分に相当する分だけ前記送信電力を減少させる制御を行う段階とを含むことである。斯かる構成により、上記目的が達成される。
上記目的を達成するためには、上記送信電力制御方法において、好ましくは、端末装置から基地局に送信される上り信号に前記送信電力制御情報を付加する段階を含む構成としてもよく、また、受信ダイバーシチを動作状態から停止状態に移行させる場合、前記下り信号の前記送信電力を増加させる前記送信電力制御情報を生起し、受信ダイバーシチを停止状態から動作状態に移行させる場合、前記下り信号の前記送信電力を減少させる前記送信電力制御情報を生起させる段階を含む構成としてもよく、また、前記端末装置の受信ダイバーシチ状態の切替えに対応して前記下り信号の送信電力の制御を開始した後又はその制御を完了した後、前記端末装置の前記受信ダイバーシチ状態を切り替える段階を含む構成としてもよい。斯かる構成によっても、上記目的が達成される。
上記目的を達成するため、本発明の第3の側面は、基地局と無線接続され、受信ダイバーシチ機能を有する端末装置であって、前記端末装置に生起する受信ダイバーシチ状態の切替えの際に、下り信号の送信電力の変動に対応して受信信号の電力増加分又は減少分を予測し、受信ダイバーシチ状態の切替時点の、上り信号の送信電力制御が下り信号に反映するまでの遅延時間を考慮して設定された所定時間前から、下り信号の送信電力を段階的に増加又は減少させる送信電力制御情報を生起させる電力情報生起部を備えることである。斯かる構成により、上記目的が達成される。
上記目的を達成するためには、上記端末装置において、好ましくは、端末装置から基地局に送信される上り信号に前記送信電力制御情報を付加する電力情報付加部を備える構成としてもよく、また、前記電力情報生起部は、受信ダイバーシチを動作状態から停止状態に移行させる場合、前記下り信号の前記送信電力を増加させる前記送信電力制御情報を生起し、受信ダイバーシチを停止状態から動作状態に移行させる場合、前記下り信号の前記送信電力を減少させる前記送信電力制御情報を生起する構成としてもよく、また、前記端末装置の受信ダイバーシチ状態の切替えに対応して前記下り信号の送信電力の制御を開始した後又はその制御を完了した後、前記端末装置の前記受信ダイバーシチ状態を切り替えるダイバーシチ切替部を備える構成としてもよく、また、受信ダイバーシチ状態の切替えの所定時間前から前記下り信号の送信電力制御情報を含むスロット数を計数するカウンタを備え、前記電力情報生起部は、前記カウンタの計数値に応じて前記送信電力制御情報を生成させる構成としてもよい。斯かる構成によっても、上記目的が達成される。
本発明によれば、次のような効果が得られる。
(1) 受信ダイバーシチの切替えに伴う急激な受信特性の変動に対応し、基地局の下り信号の送信電力を制御できる。
(2) 受信ダイバーシチの動作状態から停止状態に切り替えた場合の急激な受信特性の劣化に対応し、基地局の下り信号の送信電力を増強でき、受信品質の低下を防止できる。
(3) 受信ダイバーシチの停止状態から動作状態に切り替えた場合の急激な受信利得の増加に対応し、基地局の下り信号の送信電力を低減でき、受信品質の品質過剰を抑制できるとともに、基地局側の無駄な送信電力の消費を防止できる。
そして、本発明の他の目的、特徴及び利点は、添付図面及び各実施の形態を参照することにより、一層明確になるであろう。
受信ダイバーシチ機能を有する無線端末装置を示す図である。 受信ダイバーシチの切替え(ONからOFF)に伴う受信特性の変化を説明するための図である。 受信ダイバーシチの切替え(OFFからON)に伴う受信特性の変化を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態に係る送信電力制御システムを示す図である。 無線端末装置の構成例を示す図である。 受信ダイバーシチを動作状態から停止状態に切り替える場合の処理手順を示すフローチャートである。 受信ダイバーシチを停止状態から動作状態に切り替える場合の処理手順を示すフローチャートである。 上り信号のスロットのビットフィールドを示す図である。 受信ダイバーシチ状態を動作状態から停止状態に切り替える場合の電力制御シーケンスを示す図である。 受信ダイバーシチ状態を停止状態から動作状態に切り替える場合の電力制御シーケンスを示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る、受信ダイバーシチ状態を停止状態から動作状態に切り替える場合の電力制御シーケンスを示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る無線端末装置の構成例を示す図である。
符号の説明
2 送信電力制御システム
4、41、42・・・4N 基地局
6 無線端末装置
20 受信ダイバーシチ機能部
22 ダイバーシチ切替部
24 電力情報生起部
26 電力情報付加部
48 切替スイッチ
52 SIR判定・TPCビット生成部
60 受信制御部
〔第1の実施の形態〕
本発明の第1の実施の形態について、図4を参照する。図4は、無線端末装置による基地局の送信電力制御システムを示す図である。
この送信電力制御システム2は、複数の基地局41、42、43・・・4N(以下、特定の基地局を指す場合には単に「基地局4」と称する)と無線接続されることが可能な無線端末装置6(以下「端末装置6」と称する)の受信ダイバーシチのON又はOFFに基づき、基地局4の送信信号例えば、下り信号の送信電力を制御するシステムである。
各基地局41、42・・・4Nのそれぞれにはアンテナ8、送受信部10、送信電力制御(TPC:Transmit Power Control)部12が備えられ、端末装置6に向けて下り信号を送信し、端末装置6から送信された上り信号を受信する。
TPC部12は、端末装置6から受けた上り信号に重畳されている電力制御情報を参照し、下り信号の送信電力を制御する送信電力制御手段である。このTPC部12には、W−CDMA技術の一つである送信電力制御(TPC)機能を用いることができる。W−CDMAでは、制御情報である上りDPCCH (Dedicated Physical Common Control Channel)の送信スロット(15slot= 1Frame ,1Frame=10ms) のフォーマットの中にTPCビットが存在しているので、基地局4は、端末装置6から送出されるTPCビットの内容により、下りの送信電力を上げるか(UP)又は下げるか(DOWN)をTPC部12で判断し、送信電力を制御する。
端末装置6は送受信アンテナ16、受信アンテナ18、受信ダイバーシチ機能部20、ダイバーシチ切替部22、電力情報生起部24、電力情報付加部26を備えている。受信ダイバーシチでは送受信アンテナ16及び受信アンテナ18の双方が用いられ、受信ダイバーシチを用いない場合には、個別受信のため、送受信アンテナ16のみを使用する。送受信アンテナ16は、下り信号の受信、上り信号の送信の双方に用いられる。
受信ダイバーシチ機能部20は、送受信アンテナ16、受信アンテナ18の双方を用いて受信信号のRAKE合成をする手段である。ダイバーシチ切替部22は、受信ダイバーシチを動作状態又はその停止状態に切り替える切替手段である。受信ダイバーシチの動作状態は、送受信アンテナ16及び受信アンテナ18の双方を用いた受信であり、受信ダイバーシチの停止状態は送受信アンテナ16のみを用いた単独受信である。ダイバーシチ受信の選択では、フェージングの影響を軽減し、受信特性が改善される。
電力情報生起部24は、受信ダイバーシチの切替えに応動し、受信特性の急激な変動に対応する電力情報を生起する手段である。電力情報付加部26は、上り信号に電力制御情報としてTPCビットを付加する手段である。付加されたTPCビットを備える上り信号は、送受信アンテナ16を通して基地局4に送信される。
次に、端末装置6におけるTPCビットの値の決定には、基地局4の下り信号を用いる。即ち、下り信号をスロット単位で端末装置6で測定し、その信号対干渉比(SIR:Signal to Interference Ratio)を算出する。送信電力制御には、インナーループ(inner loop)送信電力制御又はアウターループ(outer loop)送信電力制御のいずれを用いてもよいが、インナーループ送信電力制御では、算出したSIR値と、基地局4側から指示される、TargetSIR値とを比較し、このSIR値がTargetSIR値より低い場合は送信電力を上げる(UP)設定を行い、TargetSIR値より高い場合には送信電力を下げる(DOWN)設定を行うことにより、下り送信電力の制御を行う。3GPP(3rd Generation Partnership Project)規格によれば、スロット毎の電力制御ステップは、0.5、1、1.5、2〔dB〕の4段階である。
また、アウターループ送信電力制御では、端末装置6で同期検波・合成を行った基地局4からのデータを復号することによる巡回符号による誤り検出(CRC:Cyclic Redundancy Check )結果から得られるブロック誤り率(BLER:Block Error Rate)とTargetBLERとを比較しながら、ある程度長い時間間隔での受信特性を計算するもので、特性が劣化したときには、TargetSIR値そのものを変更すればよい。
この送信電力制御システム2では、端末装置6の受信ダイバーシチの切替えに対応し、既述の送信電力制御機能を用いることによって基地局4の下りの送信電力の制御を行う。
(1) 受信ダイバーシチをONからOFFに切り替える場合
端末装置6の動作時、送受信アンテナ16及び受信アンテナ18の受信から単独の送受信アンテナ16のみの受信に切り替えられると、受信のためのアンテナ数が減少し、その減少分だけ端末装置6側では、受信利得が急激に低下し、受信信号の電力が低下することになる。そこで、予測される電力低下分に相当する電力値に対応し、受信ダイバーシチをOFFにする直前のスロットまでにTPCビットに電力を増加(UP)させる設定を連続して行う。このような電力制御を行えば、端末装置6側の受信品質の低下を防止できる。
(2) 受信ダイバーシチをOFFからONに切り替える場合
動作時、送受信アンテナ16のみの受信状態から送受信アンテナ16及び受信アンテナ18の受信に切り替えられると、アンテナ数が増加するので、その分だけ端末装置6の受信利得が急激に増加し、受信信号の電力が増加することになる。そこで、受信ダイバーシチがONになってからできるだけ速やかに基地局4からの下り送信電力を適切な値(即ち、過剰品質とならない程度の値)まで低下させる。この場合、TPCビットに送信電力の低減(DOWN)の設定を連続して行い、下り送信電力を低下させる。
斯かる構成によれば、受信ダイバーシチの切替えに応じて端末装置6から送出される電力制御情報(TPCビット)を用いて基地局4の下り信号の送信電力が最適値に制御され、受信品質が過剰にならず、かつ受信品質を低下させることなく、消費電力の低減を図ることができる。
次に、端末装置6について、図5を参照する。図5は、端末装置の第1の実施形態を示す図である。図5において、図4と同一部分には同一符号を付してある。
この端末装置6では、複数の受信系統として受信1系28、受信2系30と、例えば、単一の送信系統として送信系32を備えており、受信1系28及び送信系32には第1のアンテナとして送受信アンテナ16、受信2系30には第2のアンテナとして受信アンテナ18が設置されており、送受信アンテナ16と受信アンテナ18とによるダイバーシチ受信、送受信アンテナ16又は受信アンテナ18による個別アンテナ受信が可能である。
無線・自動利得制御(RF・AGC:Radio Frequency ・Automatic Gain Control)部34は、送受信アンテナ16で受信した無線信号を増幅し、その受信信号レベルを一定に制御する。RF・AGC部36も同様に、受信アンテナ18で受信した無線信号を増幅し、その受信信号レベルを一定に制御する。
セル検出・パス検出部38は、基地局4と通話できるキャリアであるセル(cell)を検出し、そのパスを検出する。セル検出・パス検出部40も同様に、基地局4と通話できるキャリアであるセルを検出し、そのパスを検出する。
逆拡散・同期検波部42は、送信符号に同期した拡散符号を発生させ、受信した搬送波を用いて同期検波を行い、受信信号を検出する。逆拡散・同期検波部44も同様の処理をする。
RAKE合成部46は、ダイバーシチ受信の場合の信号合成手段であって、受信1系28からの受信信号と、受信2系30からの受信信号とを受け、分散、遅延した受信信号を合成し、フェージングを軽減するためのパスダイバーシチ受信処理を行う。この場合、受信2系30からの受信信号は、ダイバーシチ受信時、切替部としての切替スイッチ48を通してRAKE合成部46に加えられる。即ち、受信ダイバーシチ機能部20(図4)は、受信1系28、受信2系30及びRAKE合成部46で構成される。
復号・CRC(Cyclic Redundancy Check )判定部50は、RAKE合成部46で得た合成信号から送信符号を復号し、既述のCRC判定により符号の誤り判定を行う。
SIR判定・TPCビット生成部52は、RAKE合成部46で得られた合成受信信号と、復号・CRC判定部50の出力とを受け、既述のSIR判定を行い、基地局4に対する電力制御情報を表すTPCビットを生成する。送信データ生成部54は、復号・CRC判定部50の出力に基づき、送信データを生成する。この送信データには、SIR判定・TPCビット生成部52に生成させたTPCビットを重畳させる。この送信データは、送信系32から送受信アンテナ16を通して基地局4に送信される。
受信2系30とRAKE合成部46との間に介在させた切替スイッチ48はダイバーシチ切替部22の一例であって、ダイバーシチ受信か否かのダイバーシチ切替手段であるとともに、信号選択手段である。ダイバーシチ受信の場合には受信2系30の受信信号がRAKE合成部46に加えられ、ダイバーシチ受信以外の場合にはRAKE合成部46に対して受信2系30の受信信号が遮断される。即ち、ダイバーシチ受信の場合には受信2系30の受信信号はa側(ダイバーシチ受信)に切り替えられ、ダイバーシチ受信以外の場合には受信2系30の受信信号はb側(個別アンテナ受信)に切り替えられる。
他セル情報受信部56は、個別アンテナ受信の際、受信2系30からの受信信号を切替スイッチ48を通して受け、セル検出・パス検出部40で得たセル情報を取得し、切替要求を出力する。
受信ダイバーシチ切替制御部58は、切替スイッチ48の制御手段であって、他セル情報受信部56の切替要求を受け、切替スイッチ48をa側又はb側に切り替える。
受信制御部60は、復号・CRC判定部50から制御情報として受信ダイバーシチ切替情報を受けるとともに、他セル情報受信部56からの出力を受け、ダイバーシチ受信か個別アンテナ受信かの受信制御を行うとともに、受信ダイバーシチ切替えの所定時間前の時点からカウンタ62のカウント開始制御信号を出力する。
カウンタ62は、受信制御部60からカウント開始制御信号を受け、下り信号のスロット数をカウントする。このカウンタ62から読み出されたカウント値(=スロット数)は受信制御部60に加えられるとともに、TPCビット生成制御部64に加えられている。
TPCビット生成制御部64は、SIR判定・TPCビット生成部52の制御手段であって、カウンタ62のカウント値に応じて送信電力制御情報であるTPCビットをSIR判定・TPCビット生成部52に生成させる。即ち、電力情報生起部24(図4)は、TPCビット生成制御部64及びSIR判定・TPCビット生成部52で構成され、TPCビットは、SIR判定・TPCビット生成部52から送信系32に伝送される。また、電力情報付加部26(図4)は、SIR判定・TPCビット生成部52及び送信系32で構成される。
このような端末装置6では、送受信アンテナ16、受信アンテナ18により入力された基地局4からの信号をRF・AGC部34、36を通し、セル検出・パス検出部38、40によりセル検出・パス検出を行い、逆拡散・同期検波部42、44により逆拡散・同期検波を行った後、受信ダイバーシチ状態に応じてRAKE合成部46によりRAKE合成される。
受信ダイバーシチ(RxDiv)がOFFの場合(RxDiv=OFF)、1系のみRAKE合成となる。即ち、受信1系28のみのRAKE合成となる。受信ダイバーシチ(RxDiv)がONの場合(RxDiv=ON)、受信1系28及び受信2系30の双方の受信信号のRAKE合成が行われる。
RAKE合成した信号に対してSIR判定・TPCビット生成部52によりSIR判定を行い、それによりTPCビットを決定し、TPCビットを生成する。その他の送信データビットとともにビットフィールドに載せて、基地局4への送信を行う。受信ダイバーシチの状態に応じて、TPCビットの設定を以下のように変更する。
この実施の形態では、スロット毎の電力ステップを1〔dB〕ステップとしているが、これに限定されるものではない。
(1) 受信ダイバーシチON→OFFの場合
切り替え後のスロットよりおおよそ−3〔dB〕前後の電力低下が考えられるため、切り替え時に+3〔dB〕となるように制御を行う。即ち、+1〔dB〕ステップの増加で+3〔dB〕となる区間(図9のT1 =3slot)と、TPCビットに設定した値が、基地局4から送信される下りデータで有効になる区間(図9のT2 =3slot)を考慮した、6slot前より従来のTPC制御を取りやめ、連続して3slot区間で+1〔dB〕設定を行うように制御する。この場合、+3〔dB〕だけ電力を増加させた後、通常通りのTPC制御に戻す。区間T2 は現状の3GPP規格では3slotsとしているが、3slotsを超える区間を設定してもよく、区間は増減可能であり、区間長は任意である。
(2) 受信ダイバーシチOFF→ONの場合
切り替え後のスロットよりおおよそ+3〔dB〕前後の電力増加が考えられるため、切り替え時に−3〔dB〕となるように制御を行う。即ち、−1〔dB〕ステップの減少で−3〔dB〕となる区間T3 (=3slot)と、TPCビットに設定した値が、基地局4から送信される下りデータで有効になる区間T4 (=3slot)を考慮した、6slot前より従来のTPC制御を取りやめ、連続して3slot区間で−1〔dB〕設定を行うように制御する。この場合、−3〔dB〕電力低下させた後、通常通りのTPC制御に戻す。区間T4 は現状の3GPP規格では3slotsとしているが、同様に、3slotsを超える区間を設定してもよく、区間は増減可能であり、区間長は任意である。
次に、TPC制御及び受信ダイバーシチの切替え制御について、図6及び図7を参照する。図6は、受信ダイバーシチ状態から単独アンテナ受信への切替え時のフローチャートであり、図7は、単独アンテナ受信から受信ダイバーシチ状態への切替え時のフローチャートである。
受信ダイバーシチ状態から単独アンテナ受信への切替えの場合では、TPC情報の下り信号への反映タイミングが上り信号より一定のスロット数として例えば、3スロットの遅延があるとすれば、また、1スロット毎に1〔dB〕ずつ電力を増加させるものとすれば、所定の電力の増加として例えば、3〔dB〕の電力増加を実行するには、さらに、3スロットの遅延が必要となり、この結果、所定の遅延時間として例えば、6スロットの経過を待って受信ダイバーシチ状態から単独アンテナ受信への切替えが行われる。
そこで、この処理手順では、図6に示すように、カウンタ62のカウント値を0にし、カウンタ62を起動する(ステップS1)。カウンタ62のリセット及びその起動は、受信ダイバーシチの切替えタイミングに応動し、その切替えの所定時間前からカウントを開始する。例えば、1カウントはスロットSLを表す約660〔μs〕である。
カウンタ62を起動させると、現在のTPCに対し、+1〔dB〕制御を実行し(ステップS2)、カウンタ62のカウント値がカウント値=3であるか否かを判定し(ステップS3)、カウント値=3でなければ(ステップS3のNO)、カウンタ62の現在のカウント値をインクリメントし(カウント値=カウント値+1)(ステップS4)、ステップS2に戻る。
ステップS3において、カウント値=3であれば(ステップS3のYES)、TPCの通常制御とし(ステップS5)、カウンタ62のカウント値がカウント値=6であるか否かを判定し(ステップS6)、カウント値=6でなければ(ステップS6のNO)、カウンタ62の現在のカウント値をインクリメントし(カウント値=カウント値+1)(ステップS7)、ステップS5に戻る。
ステップS6において、カウント値=6であれば(ステップS6のYES)、受信ダイバーシチ状態の切替えを行い、ダイバーシチ状態から単独アンテナ受信に切り替え(ステップS8)、処理を終了する。
斯かる処理手順によれば、受信ダイバーシチから単独アンテナ受信に切り替えられた際に、例えば、3〔dB〕の利得低減が生じるものとすれば、受信ダイバーシチから単独アンテナ受信への切替えタイミングの所定時間前即ち、6スロット目から電力を増強する制御を3スロット間で連続的に段階的に行い、その制御結果が切替えタイミングの3スロット目から切替えタイミングにかけて実行されるので、切替えタイミングで発生する利得低減が電力の増強によって補完される。その結果、受信特性の急激な変化による接続遮断等の不都合を回避し、通信特性の安定化を図ることができる。
また、単独アンテナ受信から受信ダイバーシチ状態への切替えの処理手順では、受信ダイバーシチ状態から単独アンテナ受信への切替えの場合と異なり、受信利得が増強されるので、下り信号の送信電力の増加前に単独アンテナ受信から受信ダイバーシチ状態への切替えを行う。即ち、TPC情報の下り信号への反映タイミングが上り信号より一定のスロット数として例えば、3スロットの遅延があるとすれば、また、1スロット毎に1〔dB〕ずつ電力を低減させるものとすれば、所定の電力の低減として例えば、−3〔dB〕の電力低減を実行するには、所定の遅延時間として例えば、3スロットの経過を待って単独アンテナ受信から受信ダイバーシチへの切替えが行われる。受信ダイバーシチ状態では受信利得が高いので、下り信号の電力低減が遅延しても切断等の不都合は生じない。
そこで、この処理手順では、図7に示すように、カウンタ62のカウント値を0にし、カウンタ62を起動する(ステップS11)。カウンタ62を起動させると、現在のTPCに対し、−1〔dB〕制御を実行し(ステップS12)、カウンタ62のカウント値がカウント値=3であるか否かを判定し(ステップS13)、カウント値=3でなければ(ステップS13のNO)、カウンタ62の現在のカウント値をインクリメントし(カウント値=カウント値+1)(ステップS14)、ステップS12に戻る。
ステップS13において、カウント値=3であれば(ステップS13のYES)、受信ダイバーシチ状態の切替えを行い、単独アンテナ受信からダイバーシチ状態に切り替え(ステップS15)、処理を終了する。
斯かる処理手順によれば、単独アンテナ受信から受信ダイバーシチに切り替えられた際に、例えば、3〔dB〕の利得増加が生じるものとすれば、単独アンテナ受信から受信ダイバーシチへの切替えタイミングの所定時間前即ち、3スロット目から電力を低減する制御を3スロット間で連続的に段階的に行い、単独アンテナ受信から受信ダイバーシチに切り替えれば、その切替えタイミングで発生する利得増加を送信電力の低減によって補完することができる。その結果、受信特性の急激な変化による過剰な受信品質や無駄な電力消費を低減でき、通信特性の安定化を図ることができる。
次に、上り回線上のDPCCHのスロットのビットフィールドについて、図8を参照する。図8は、上り回線の物理チャネルのフレーム構成例を示し、Aは、DPDCH(Dedicated Physical Data Channel )、Bは、DPCCH(Dedicated Physical Control Channel)、Cは、1フレーム構成を示す図である。
データ変調は上り回線がBPSK(Binary Phase Shift Keying )変調、下り回線が直交位相変調(QPSK:Quadrature Phase Shift Keying )となっているため、物理チャネルのフレーム構成は上り回線と下り回線では異なっている。上り回線の物理チャネルのフレーム構成は、ユーザ情報であるDPDCHと、制御情報であるDPCCHとを備えており、DPDCH及びDPCCHは、拡散変調によってI(In-Phase)軸と、Q(Quadrature Phase)軸上にI/Q多重化される。

DPDCHは、ユーザ情報を表すデータで構成され、Ndatabitsで構成され、スロット長は、Tslot=2560chips,Ndata=10*2k bits(k=0..6)である。
DPCCHは、Pilot、TFCI(Transport Format Combination Indicator)、FBI(Feedback Information)、電力制御情報であるTPC(Transmit Power Control)で構成される。Pilotは、Npilot bits、TFCIは、NTFCI bits 、FBIは、NFBI bits、TPCは、NTPC bitsで構成され、スロット長は、Tslot=2560chips,10bitsである。
これらスロット(Slot)の集合体である1無線フレームは、15スロット(#0〜#14)で構成され、1無線フレームのフレーム長は、1 radio frame:Tf=10〔ms〕である。
次に、受信ダイバーシチの切替えに伴う下り信号の電力制御について、図9及び図10を参照する。図9は、RxDiv=ON→OFFの場合の電力制御シーケンスを示す図、図10は、RxDiv=OFF→ONの場合の電力制御のシーケンスを示す図である。
図9及び図10において、Aは、基地局4から端末装置6に送信され、端末装置6が受信する下り信号であり、Bは、端末装置6から基地局4に向けて送信され、基地局4側で受信する上り信号である。図9において、T1 は、受信ダイバーシチのON区間(RxDiv=ON)であり、T2 は、受信ダイバーシチのOFF区間(RxDiv=OFF)であり、図10において、T3 は、受信ダイバーシチのOFF区間(RxDiv=OFF)であり、T4 は、受信ダイバーシチのON区間(RxDiv=ON)である。
端末装置6では、受信した下り信号のSIR測定に基づくTPCビット設定が上り信号に設定され、その設定結果は既述の通り、3スロットの遅延により下り信号に反映される。
そこで、図9に示すように、上り信号のTPCビットフィールドf11、f12、f13に設定された+1〔dB〕毎の電力制御情報が下り信号のスロットSL11、SL12、SL13に反映され、スロットSL13では、+3〔dB〕の電力増加が図られる。即ち、受信ダイバーシチ状態から単独アンテナ受信に切り替えられる時点で端末装置6側に急激な受信特性の変動として−3〔dB〕の受信利得の低下が生じても、この受信利得の低下は下り信号の電力の増加で補完され、切断等の不都合が回避され、信頼性のある通信特性が得られる。
また、受信ダイバーシチがOFFからONに切り替えられる場合には、図10に示すように、上り信号のTPCビットフィールドf21、f22、f23に設定された−1〔dB〕毎の電力制御情報が下り信号のスロットSL21、SL22、SL23に反映され、スロットSL23では、−3〔dB〕の電力低減が図られる。即ち、単独アンテナ受信から受信ダイバーシチ状態に切り替えられる時点で端末装置6側に急激な受信特性の変動として+3〔dB〕の受信利得の増加が生じても、この受信利得の増加は下り信号の電力の低減で補完され、過剰な受信品質や不必要な消費電力の消費を回避でき、信頼性のある通信特性が得られる。
〔第2の実施の形態〕
本発明の第2の実施の形態について、図11を参照する。図11は、受信ダイバーシチの切替えに伴う下り信号の電力制御のシーケンスを示す図である。図11において、Aは、基地局4から端末装置6に送信され、端末装置6が受信する下り信号であり、Bは、端末装置6から基地局4に向けて送信され、基地局4側で受信する上り信号である。図11において、T5 は、受信ダイバーシチのOFF区間(RxDiv=OFF)であり、T6 は、受信ダイバーシチのON区間(RxDiv=ON)である。
第1の実施の形態では、RxDiv=OFF→ONの場合即ち、受信ダイバーシチ状態によって受信利得が増強される場合にも、単独アンテナ受信から受信ダイバーシチへの切替え時点の3スロット前から下り信号の送信電力を−1〔dB〕ずつ減少させ、電力制御の完了後に受信ダイバーシチの切替えを行っているが、この第2の実施の形態では、上り信号のTPCビットフィールドf31、f32、f33に設定された−1〔dB〕毎の電力制御情報が下り信号の各スロットSL31、SL32、SL33に反映され、スロットSL33では、−3〔dB〕の電力低減が図られるのは上記実施の形態と同様である。
そこで、この第2の実施の形態では、スロットSL31での−1〔dB〕の電力低減時点で単独アンテナ受信から受信ダイバーシチへの切替えを行う構成としてもよい。斯かる構成では、単独アンテナ受信から受信ダイバーシチへの切替えを行った場合、3〔dB〕の受信利得が増強されるが、その増強分は−1〔dB〕だけ電力低減を行うことができ、過剰な消費電力を抑制でき、通信品質の低下を来すこともない。
なお、スロットSL32の時点で受信ダイバーシチ状態を切り替える構成としてもよく、同様の効果が得られる。
〔第3の実施の形態〕
本発明の第3の実施の形態について、図12を参照する。図12は、無線端末装置による基地局の送信電力制御システムを示す図である。図12において、図5と同一部分には同一符号を付してある。
この実施の形態では、ダイバーシチ切替制御手段と受信2系30の電源制御手段として電源制御・ダイバーシチ切替制御部66が設置されており、ダイバーシチ状態を単独アンテナ受信に切り替えた際に、受信2系30のRF・AGC部36、セル検出・パス検出部40及び逆拡散・同期検波部44の動作を停止させる構成としたものである。
斯かる構成とすれば、使用しない受信2系30の給電を停止させることにより、端末装置6の電力消費を抑制することができる。
〔他の実施の形態〕
受信系統が複数あることを利用し、ダイナミックに受信ダイバーシチをOFFし、片ブランチで通信中、他方のブランチである受信2系30を用いて受信1系28及び送信系32の通信中の周波数とは異なる周波数での信号強度測定を行う構成としてもよい。
上記実施の形態では、カウンタ62でスロット数をカウントしたが、他の制御信号やクロック信号をカウントし、そのカウント値に応じて受信ダイバーシチを切り替える構成としてもよい。
上記実施の形態では、受信ダイバーシチの切替えタイミングを設定し、その所定時間前からスロットをカウントし、そのカウント値が所定数に到達したとき、受信ダイバーシチを切り替える構成としたが、切替えタイミングを任意にし、任意に下り信号のスロットをカウントし、そのカウント値が所定値に到達したとき、受信ダイバーシチを切り替える構成としてもよい。
以上述べたように、本発明の最も好ましい実施の形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、請求の範囲に記載され、又は明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
本発明は、受信ダイバーシチ機能を搭載した通信端末装置と基地局や基地局としての通信衛星との通信等に幅広く利用することができ、有用である。

Claims (13)

  1. 受信ダイバーシチ機能を有する端末装置が無線接続される基地局の送信電力制御システムであって、
    受信ダイバーシチ状態の切替えの際に、前記端末装置の受信特性の変動に対応して受信信号の電力増加分又は減少分を予測し、受信ダイバーシチ状態の切替時点の、上り信号の送信電力制御が下り信号に反映するまでの遅延時間を考慮して設定された所定時間前から、下り信号の送信電力を段階的に増加又は減少させる送信電力制御情報を生起させる電力情報生起手段と、
    前記送信電力制御情報に基づき下り信号の前記送信電力を段階的に増加又は減少させ、前記切替時点において、予測された前記受信信号の電力減少分に相当する分だけ前記送信電力を増加させ、又は予測された前記受信信号の電力増加分に相当する分だけ前記送信電力を減少させる制御を行う送信電力制御手段とを備えることを特徴とする、送信電力制御システム。
  2. 請求の範囲1の送信電力制御システムにおいて、
    前記端末装置から基地局に送信される上り信号に前記送信電力制御情報を付加する電力情報付加手段を備えることを特徴とする、送信電力制御システム。
  3. 請求の範囲1の送信電力制御システムにおいて、
    前記電力情報生起手段は、受信ダイバーシチを動作状態から停止状態に移行させる場合、前記下り信号の前記送信電力を増加させる前記送信電力制御情報を生起し、受信ダイバーシチを停止状態から動作状態に移行させる場合、前記下り信号の前記送信電力を減少させる前記送信電力制御情報を生起することを特徴とする、送信電力制御システム。
  4. 請求の範囲1の送信電力制御システムにおいて、
    前記端末装置の受信ダイバーシチ状態の切替えに対応して前記下り信号の送信電力の制御を開始した後又はその制御を完了した後、前記端末装置の前記受信ダイバーシチ状態を切り替えるダイバーシチ切替手段を備えることを特徴とする、送信電力制御システム。
  5. 受信ダイバーシチ機能を有する端末装置が無線接続される基地局の送信電力制御方法であって、
    受信ダイバーシチ状態の切替えの際に、前記端末装置の受信特性の変動に対応して受信信号の電力増加分又は減少分を予測し、受信ダイバーシチ状態の切替時点の、上り信号の送信電力制御が下り信号に反映するまでの遅延時間を考慮して設定された所定時間前から、下り信号の送信電力を段階的に増加又は減少させる送信電力制御情報を生起させる段階と、
    前記送信電力制御情報に基づき下り信号の前記送信電力を段階的に増加又は減少させ、前記切替時点において、予測された前記受信信号の電力減少分に相当する分だけ前記送信電力を増加させ、又は予測された前記受信信号の電力増加分に相当する分だけ前記送信電力を減少させる制御を行う段階とを含むことを特徴とする、送信電力制御方法。
  6. 請求の範囲の送信電力制御方法において、
    端末装置から基地局に送信される上り信号に前記送信電力制御情報を付加する段階を含むことを特徴とする、送信電力制御方法。
  7. 請求の範囲の送信電力制御方法において、
    受信ダイバーシチを動作状態から停止状態に移行させる場合、前記下り信号の前記送信電力を増加させる前記送信電力制御情報を生起し、受信ダイバーシチを停止状態から動作状態に移行させる場合、前記下り信号の前記送信電力を減少させる前記送信電力制御情報を生起させる段階を含むことを特徴とする、送信電力制御方法。
  8. 請求の範囲の送信電力制御方法において、
    前記端末装置の受信ダイバーシチ状態の切替えに対応して前記下り信号の送信電力の制御を開始した後又はその制御を完了した後、前記端末装置の前記受信ダイバーシチ状態を切り替える段階を含むことを特徴とする、送信電力制御方法。
  9. 基地局と無線接続され、受信ダイバーシチ機能を有する端末装置であって、
    前記端末装置に生起する受信ダイバーシチ状態の切替えの際に、下り信号の送信電力の変動に対応して受信信号の電力増加分又は減少分を予測し、受信ダイバーシチ状態の切替時点の、上り信号の送信電力制御が下り信号に反映するまでの遅延時間を考慮して設定された所定時間前から、下り信号の送信電力を段階的に増加又は減少させる送信電力制御情報を生起させる電力情報生起部を備えることを特徴とする、端末装置。
  10. 請求の範囲の端末装置において、
    端末装置から基地局に送信される上り信号に前記送信電力制御情報を付加する電力情報付加部を備えることを特徴とする、端末装置。
  11. 請求の範囲の端末装置において、
    前記電力情報生起部は、受信ダイバーシチを動作状態から停止状態に移行させる場合、前記下り信号の前記送信電力を増加させる前記送信電力制御情報を生起し、受信ダイバーシチを停止状態から動作状態に移行させる場合、前記下り信号の前記送信電力を減少させる前記送信電力制御情報を生起することを特徴とする、端末装置。
  12. 請求の範囲の端末装置において、
    前記端末装置の受信ダイバーシチ状態の切替えに対応して前記下り信号の送信電力の制御を開始した後又はその制御を完了した後、前記端末装置の前記受信ダイバーシチ状態を切り替えるダイバーシチ切替部を備えることを特徴とする、端末装置。
  13. 請求の範囲の端末装置において、
    受信ダイバーシチ状態の切替えの所定時間前から前記下り信号の送信電力制御情報を含むスロット数を計数するカウンタを備え、前記電力情報生起部は、前記カウンタの計数値に応じて前記送信電力制御情報を生成させることを特徴とする、端末装置。
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