JP2003069493A - 無線通信システム、無線通信システムの端末局及び基地局、並びにその送信電力制御方法 - Google Patents

無線通信システム、無線通信システムの端末局及び基地局、並びにその送信電力制御方法

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JP2003069493A
JP2003069493A JP2001257157A JP2001257157A JP2003069493A JP 2003069493 A JP2003069493 A JP 2003069493A JP 2001257157 A JP2001257157 A JP 2001257157A JP 2001257157 A JP2001257157 A JP 2001257157A JP 2003069493 A JP2003069493 A JP 2003069493A
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power
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terminal station
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Hiroyasu Sano
裕康 佐野
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Mitsubishi Electric Corp
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    • H04W52/04TPC
    • H04W52/38TPC being performed in particular situations
    • H04W52/42TPC being performed in particular situations in systems with time, space, frequency or polarisation diversity
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B7/00Radio transmission systems, i.e. using radiation field

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  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の基地局からそれぞれ送信された複数の
無線信号を端末局で受信し、これらをサイトダイバーシ
チ合成して受信データを得る無線通信システムにおい
て、低電力受信信号による干渉の影響を低減させること
が可能な送信電力制御を実現する。 【解決手段】 複数の基地局各々の無線信号の電力値を
測定する受信電力測定手段と、ダイバーシチ合成に用い
る合成信号を選択する合成信号選択手段と、当該合成信
号と合成信号の選外となった干渉信号との受信電力差に
基づき、干渉信号の送信電力を抑圧指示する送信電力抑
圧コマンドを生成する干渉信号抑圧制御手段と、該送信
電力抑圧制御コマンドを各基地局に送出する送信処理手
段とを有する端末局と、各々自局宛ての送信電力抑圧コ
マンドを受信した場合に前記端末局に対する送信電力を
所定の減衰量だけ抑圧制御させる複数の基地局とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基地局から端末局
に送信される無線信号の送信電力を、該端末局の受信品
質に応じて制御する無線通信システムに関するものであ
り、特に、複数の基地局各々から、それぞれ所定の電力
で送信された無線信号を、端末局においてダイバーシチ
合成する無線通信システム、該無線通信システムに適用
される端末局及び基地局、及びその送信電力制御方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】移動体無線通信システムでは、端末局に
おける受信信号品質向上のため、複数の基地局から同一
端末局に対して同一のデータを送信し、端末局において
複数の基地局各々からの信号を受信して、これらを合成
する「サイトダイバーシチ方式」が採用される場合があ
る。サイトダイバーシチ方式では、各基地局それぞれか
ら送信された信号の受信強度のバラツキを低減させて、
端末局における復調性能を向上させるため、各基地局そ
れぞれからの信号送信電力を制御する「送信電力制御」
が必要となる。
【0003】図13は、例えば「W−CDMA下りリン
クセル間サイトダイバーシチにおける各基地局独立送信
電力制御法」(森本他、電子情報通信学会 信学技報、
RCS2000-1632000年11月)に記載された従来のサ
イトダイバーシチ方式の送信電力制御の概要を示した無
線通信システムの構成図である。以下で、図13に従
い、従来の送信電力制御の方法について説明する。
【0004】まず、2つの基地局BS_1及びBS_2
からCDMA方式により同一周波数帯で多重化送信され
た無線信号は、端末局100の復調処理部1に入力さ
れ、各基地局BS_1及びBS_2の無線信号各々につ
いて別個に逆拡散処理が行われた後に、複数の受信信号
がダイバーシチ合成されて受信データが再生される。
【0005】一方、各基地局BS_1、BS_2から多
重化送信された無線信号は、端末局100が接続する複
数の基地局BS_1、BS_2各々にそれぞれ対応した
複数の受信電力測定部3に入力される。各受信電力測定
部3は、それぞれ対応する基地局に関する受信電力値を
算出する。
【0006】次に、各基地局BS_1、BS_2の受信
電力値は、目標電力制御部104に入力される。該目標
電力制御部104には、各基地局BS_1、BS_2に
おける送信電力の公称値が予め保存されており、各基地
局BS_1、BS_2それぞれについて、公称送信電力
値と前記受信電力値とを比較することにより、各基地局
BS_1、BS_2の受信信号の伝搬路損失が算出され
る。
【0007】次に目標電力制御部104は、上記各基地
局BS_1、BS_2の伝搬路損失に基づいて、各基地
局BS_1、BS_2それぞれについて目標受信電力値
を決定する。この際、伝搬損失が小さな基地局の目標受
信電力値が大きく、逆に伝搬損失の大きい基地局の目標
受信電力値が小さくなるように、目標電力値の設定が行
われる。
【0008】次に、基地局BS_1、BS_2各々に対
応した複数の送信電力コマンド生成部105はそれぞれ
に、対応する基地局の受信電力値と、当該基地局に関す
る目標受信電力値とを比較する。その結果、受信電力値
が目標受信電力値未満であった場合には、当該基地局の
送信電力を増大させる送信電力制御コマンドを生成す
る。一方、前記受信電力値が目標電力値を上回っていた
場合には、当該基地局に対する送信電力増大の送信電力
制御コマンドを生成しない。
【0009】各基地局BS_1、BS_2それぞれにつ
いて生成された送信電力制御コマンドは、復調処理さ
れ、端末局100から各基地局BS_1、BS_2に対
して無線伝送される。各基地局BS_1、BS_2の送
信電力制御コマンド読出し部6は、それぞれに端末局1
00から送信された無線信号から自局宛ての送信電力制
御コマンドを抽出する。その結果、自局宛の送信電力制
御コマンドが抽出された場合には、各送信電力制御部7
は、当該端末局100に対する無線信号の送信電力を、
予め定められた所定の増幅量(例えば+1dB)だけ増
幅させる。一方、予め定められた所定時間内に、自局宛
の送信電力制御コマンドが抽出されなかった場合には、
送信電力制御部7は、当該端末局100に対する無線信
号の送信電力を、予め定められた所定の減衰量(例えば
−1dB)だけ減衰させる。
【0010】以上の通り従来の無線通信システムでは、
端末100において複数の基地局BS_1、BS_2そ
れぞれについて伝搬路損失を考慮して受信信号の目標電
力値を設定し、基地局BS_1、BS_2各々について
別個独立に送信電力制御を行って、所望の受信電力値を
得る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、例えば基地局
1局当りのセル半径が数百メートル以下のマイクロセル
を、多数配置してサービスエリアを展開する無線通信シ
ステムでは、端末局100において多数の基地局からの
信号が受信される。また、マイクロセルを展開する各基
地局BS_1、BS_2の送信電力は、広域なセル(例
えば半径数Km程度)を展開する基地局の送信電力より
も低いため、端末局100に受信される多数の基地局か
らの無線信号には、十分な復調性能を得られる受信電力
値未満の無線信号が相当数含まれる。このような低電力
受信信号は、サイトダイバーシチ合成において品質向上
に寄与しないため、端末局100における復調処理に利
用することができない。さらに、受信電力値が大きな無
線信号の復調処理において干渉成分として作用し、復調
性能を劣化させる要因となる。
【0012】このような場合、上記従来無線通信システ
ムでは、低電力受信信号を送信する基地局の送信電力を
高めるように送信電力制御を行うが、実際にはマイクロ
セル基地局の送信電力には上限が有り、端末局100で
所望の受信電力を得られない場合がある。また、端末局
100において十分な復調性能が得られない程度にまで
受信電力が低下した複数の低電力受信信号各々ついて送
信電力制御を継続し、基地局の送信電力を一様に増幅さ
せることは、システム全体の消費電力の増大させるとい
った問題がある。
【0013】本発明は、以上の問題を解決するためにな
されたものであり、端末局100に多数の基地局からの
無線信号が受信され、これらの受信信号をサイトダイバ
ーシチ合成して受信データを得る無線通信システムにお
いて、基地局各々の伝搬路損失を考慮し低電力受信信号
による干渉の影響を低減させることが可能な送信電力制
御を実現することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決し、目
的を達成するために、本発明に係る無線通信システムの
端末局にあっては、複数の基地局各々からそれぞれ所定
の電力で送信された無線信号を受信しダイバーシチ合成
する、無線通信システムの端末局において、前記複数の
基地局各々からの無線信号の受信電力をそれぞれ測定す
る複数の受信電力測定手段と、前記複数の無線信号各々
の受信電力の測定結果に基づいて、ダイバーシチ合成に
用いる所定数の無線信号を合成信号として選択する合成
信号選択手段と、前記合成信号として選択されなかった
他の無線信号を干渉信号として特定し、該干渉信号と前
記合成信号との受信電力差を算出し、該受信電力差に応
じて送信電力の抑圧を指示する送信電力抑圧コマンドを
生成する干渉信号抑圧制御手段と、干渉信号を送信する
基地局に対し、前記送信電力抑圧コマンドを変調処理し
て送信する送信処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】次の発明に係る無線通信システムの端末局
にあっては、干渉信号抑圧制御手段は、干渉信号を複数
の電力差クラスに分類するための複数の受信電力差の閾
値を予め保存し、干渉信号の受信電力差を前記複数の閾
値と比較して前記複数の電力差クラスのいずれかに分類
するとともに、分類された電力差クラスを特定するため
の所定の情報系列を含む送信電力抑圧コマンドを生成す
る構成とされたことを特徴とする。
【0016】次の発明に係る無線通信システムの端末局
にあっては、受信電力測定手段は、各無線信号の受信電
力値に代えて、無線信号各々に含まれる所定の既知系列
に関する信号電力対干渉電力比を測定し、合成信号選択
手段は、前記無線信号各々の信号電力対干渉電力比に基
づいて合成信号の選択を行い、干渉信号抑圧制御手段
は、干渉信号と前記合成信号との信号電力対干渉電力比
の差分量を算出し、当該差分量に基づいて送信電力抑圧
コマンドを生成する構成とされたことを特徴とする。
【0017】次の発明に係る無線通信システムの端末局
にあっては、干渉信号抑圧制御手段は、送信電力の抑圧
制御を指示するか否かを決定するための受信電力差の閾
値である減衰指示閾値を予め保存し、干渉信号の受信電
力差を前記減衰指示閾値と比較するとともに、受信電力
差が前記減衰指示閾値以上である場合には、該干渉信号
の送信電力の抑圧を指示する送信電力抑圧コマンドを生
成する構成とされたことを特徴とする。
【0018】次の発明に係る無線通信システムの端末局
にあっては、干渉信号抑圧制御手段は、合成信号として
選択されなかった他の複数の無線信号をそれぞれ干渉信
号として特定し、各干渉信号それぞれについて前記合成
信号との受信電力差を各々算出し、各干渉信号それぞれ
について該受信電力差に応じ送信電力の抑圧を指示する
送信電力抑圧コマンドを生成し、送信処理手段は、干渉
信号を送信する基地局各々に対し、前記送信電力抑圧コ
マンドを変調処理して送信する構成とされたことを特徴
とする。
【0019】次の発明に係る無線通信システムの基地局
にあっては、複数の基地局各々からそれぞれ所定の電力
で送信された無線信号を、端末局で受信しダイバーシチ
合成する無線通信システムの基地局において、前記端末
局から自局宛に送信電力抑圧コマンドが送信された場合
には、当該端末局に対し送信される無線信号の送信電力
を、所定の減衰量だけ抑圧制御させる送信電力制御手段
を備えたこをと特徴とする。
【0020】次の発明に係る無線通信システムの基地局
にあっては、送信電力制御手段は、端末局において干渉
信号の送信電力差に基づいて決定された該干渉信号の電
力差クラスを特定するための所定の情報系列を含む、自
局宛の送信電力抑圧コマンドを抽出し、前記情報系列に
より特定された、電力差クラスの受信電力差の大きさに
基づいて、端末局に送信される無線電力の減衰量を決定
する構成とされたことを特徴とする。
【0021】次の発明に係る無線通信システムの基地局
にあっては、送信電力制御手段は、送信電力の抑圧制御
を行うか否かを決定するための受信電力差の閾値である
抑圧閾値を予め保存し、送信電力抑圧コマンドに含まれ
た情報系列により特定された電力差クラスの受信電力差
が、前記抑圧閾値より小さい場合には、送信電力の減衰
量を縮小させ、前記受信電力差が前記抑圧閾値より大き
い場合には、送信電力の減衰量を増大させる減衰指示信
号を出力するコマンド解析部と、前記減衰指示信号を所
定時間に亘って積算処理し、該減衰指示信号の積算値に
従って端末局に送信される無線信号の減衰量を算出す
る、減衰量決定部とを備える構成とされたことを特徴と
する。
【0022】次の発明に係る無線通信システムの基地局
にあっては、送信電力制御手段は、送信電力抑圧コマン
ドに基づいて決定された送信電力の減衰量を順次入力
し、所定時間に亘り当該減衰量の移動平均値を算出する
平均化手段をさらに備え、該平均化処理後の減衰量に従
い、端末局に対する送信電力を抑圧制御させる構成とさ
れたことを特徴とする。
【0023】次の発明に係る無線通信システムの基地局
にあっては、送信電力制御手段は、平均化手段に代え
て、所定の周波数特性を有する低域通過フィルタを備
え、フィルタリング処理後の送信電力の減衰量に従い、
端末局に対する送信電力を抑圧制御させる構成とされた
ことを特徴とする。
【0024】次の発明に係る無線通信システムの基地局
にあっては、干渉信号抑圧制御手段は、所定時間の間に
前記端末局から自局宛に送信された送信電力抑圧コマン
ドを保存するコマンド保存部と、該コマンド保存部に保
存された送信電力抑圧コマンドの総数をカウントし、該
カウント値に基づいて、前記端末局に送信される無線信
号の送信電力の減衰量を決定する、減衰量決定部とを備
える構成とされたことを特徴とする。
【0025】次の発明に係る無線通信システムにあって
は、複数の基地局各々からそれぞれ所定の電力で送信さ
れた無線信号を、端末局で受信しダイバーシチ合成す
る、無線通信システムにおいて、上記段落「0014」
ないし「0016」、若しくは上記段落「0018」の
いずれかに記載の端末局と、上記段落「0019」ない
し「0023」のいずれかに記載の複数の端末局とを備
え、前記複数の基地局局は、それぞれに、前記端末局か
ら自局宛に送信電力抑圧コマンドが送信された場合に、
前記端末局に対して送信される無線信号の送信電力を所
定の減衰量だけ抑圧制御させる構成とされたことを特徴
とする。
【0026】次の発明に係る無線通信システムにあって
は、端末局の干渉信号抑圧制御手段は、冗長性のある所
定の情報系列を送信電力抑圧コマンドとして生成し、各
基地局の送信電力制御手段は、前記端末局から送信され
る可能性のある前記情報系列を予め保存し、実際に端末
局から送信された情報系列と前記予め保存された情報系
列との間の相関値を算出して、該相関値に基づき最尤の
情報系列を送信電力抑圧コマンドとして特定する構成と
されたことを特徴とする。
【0027】次の発明に係る無線通信システムにあって
は、複数の基地局各々からそれぞれ所定の電力で送信さ
れた無線信号を、端末局で受信しダイバーシチ合成す
る、無線通信システムにおいて、上記段落「0017」
または「0018」に記載の端末局と、上記段落「00
24」に記載の複数の端末局とを備える構成とされたこ
とを特徴とする。
【0028】次の発明に係る無線通信システムの送信電
力制御方法にあっては、複数の基地局各々からそれぞれ
所定の電力で送信された無線信号を、端末局で受信しダ
イバーシチ合成する無線通信システムの送信電力制御方
法であって、前記端末局において、前記複数の基地局各
々からの無線信号の受信電力をそれぞれ測定する複数の
受信電力測定工程と、前記複数の無線信号各々の受信電
力の測定結果に基づいて、ダイバーシチ合成に用いる所
定数の無線信号を合成信号として選択する合成信号選択
工程と、前記合成信号として選択されなかった他の無線
信号を干渉信号として特定し、干渉信号と前記合成信号
との受信電力差を算出し、該受信電力差に応じ送信電力
の抑圧を指示する送信電力抑圧コマンドを生成する干渉
信号抑圧制御工程と、干渉信号を送信する基地局に対
し、前記送信電力抑圧コマンドを変調処理して送信する
送信処理工程と、前記複数の基地局各々において、前記
端末局から自局宛に送信電力抑圧コマンドが送信された
場合には、当該端末局に対し送信される無線信号の送信
電力を、所定の減衰量だけ抑圧制御させる送信電力制御
工程とを備えたことを特徴とする。
【0029】次の発明に係る無線通信システムの送信電
力制御方法にあっては、干渉信号抑圧制御工程は、各干
渉信号を複数の電力差クラスに分類するための複数の受
信電力差の閾値を予め保存し、干渉信号の受信電力差を
前記複数の閾値と比較して前記複数の電力差クラスのい
ずれかに分類するとともに、該分類された電力差クラス
を特定するための所定の情報系列を含む送信電力抑圧コ
マンドを生成し、各基地局の送信電力制御手段は、自局
宛の送信電力抑圧コマンドに含まれた前記電力差クラス
を特定する情報系列に基づいて、前記端末局に送信され
る無線信号の送信電力の減衰量を決定することを特徴と
する。
【0030】次の発明に係る無線通信システムの送信電
力制御方法にあっては、送信電力制御工程は、送信電力
の抑圧制御を行うか否かを決定するための受信電力差の
閾値である抑圧閾値を予め保存し、電力差クラスの受信
電力差が該抑圧閾値より小さい場合には、送信電力の減
衰量を縮小させ、電力差クラスの受信電力差が前記抑圧
閾値より大きい場合には、送信電力の減衰量を増大させ
る減衰指示信号を出力する、コマンド解析工程と、前記
減衰指示信号を所定時間に亘って積算処理し、該減衰指
示信号の積算値に従って端末局に送信される無線信号の
減衰量を算出する減衰量決定工程とを備えることを特徴
とする。
【0031】次の発明に係る無線通信システムの送信電
力制御方法にあっては、干渉信号抑圧制御工程は、送信
電力の抑圧制御を指示するか否かを決定するための受信
電力差の閾値である減衰指示閾値を予め保存し、干渉信
号の受信電力差と前記減衰指示閾値とを比較して、受信
電力差が前記減衰指示閾値以上である場合には、該干渉
信号の送信電力の抑圧を指示する送信電力抑圧コマンド
を生成し、送信電力制御工程は、所定時間の間に前記端
末局から自局宛に送信された送信電力抑圧コマンドを保
存するコマンド保存工程と、該コマンド保存部に保存さ
れた送信電力抑圧コマンドの総数をカウントし、該カウ
ント値に基づいて、前記端末局に送信される無線信号の
送信電力の減衰量を決定する減衰量決定工程とを備える
ことを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本実施の形
態1の無線通信システムの構成図である。図1におい
て、100は端末局、BS_1〜BS_nは端末局10
0に対し、同一のデータを送信する複数の基地局であ
る。端末局100と各基地局BS_1〜BS_nは、C
DMA方式を採用し各局はそれぞれ別個の拡散符号で送
信データを拡散変調処理して無線伝送している。端末局
100は、複数の基地局BS_1〜BS_nそれぞれか
ら送信された複数の無線信号を受信し、サイトダイバー
シチ合成を行って受信データを再生する。
【0033】端末局100において、1は複数の基地局
BS_1〜BS_nの無線信号をそれぞれ別個に逆拡散
処理して復調信号を生成し、これらをダイバーシチ合成
して下り受信データを再生する復調処理部、2は各基地
局BS_1〜BS_nからの制御情報に基づいて送信電
力制御の対象となる基地局の特定を行う割当制御部、3
は複数の基地局BS_1〜BS_n各々に対応し、それ
ぞれ各基地局の無線信号の受信電力値を別個に測定す
る、複数の受信電力測定部、4は複数の各受信電力測定
部3によって測定された各基地局BS_1〜BS_nの
受信電力値に基づいて、各基地局BS_1〜BS_nそ
れぞれに対する送信電力制御コマンドを生成する受信電
力監視制御部、8は当該端末局100から基地局に対し
て送信される上り送信データに、受信電力監視制御部4
で生成された各基地局BS_1〜BS_n宛の送信電力
コマンドを多重化する送信データ多重化部、9は多重化
された上り送信データを端末局100に固有の拡散符号
により拡散変調処理して各基地局BS_1〜BS_nに
送信する変調処理部である。
【0034】一方、複数の基地局BS_1〜BS_nに
おいて、6は前記端末局100から送信された無線信号
を逆拡散復調処理し、自局宛ての送信電力制御コマンド
を抽出する送信電力制御コマンド読出部、7は前記送信
電力制御コマンドに従い、端末局100に対する無線信
号の送信電力を制御する送信電力制御部である。
【0035】なお、図1では複数の基地局のうちBS_
1及びBS_nのみが示されているが、実際には、端末
局100は図1に示されていない複数の基地局からも無
線信号を受信し、サイトダイバーシチ合成を行って、下
り受信データを再生するものとし、各基地局BS_1〜
BS_nはそれぞれに同一の構成を有するものとする。
【0036】次に、上記の通り構成される本実施の形態
1の無線通信システムの動作について説明する。まず、
各基地局BS_1〜BS_nには通信ネットワーク(図
1に示さず)を介して端末局100に送信されるべき同
一の下り送信データが保存されている。
【0037】各基地局BS_1〜BS_nは、図2に示
す下り無線回線のスロットフォーマットに従い、端末局
100に対する下りデータを送信する。図2は、下り無
線回線のスロットフォーマットを示した説明図である。
図2において、1つのスロットは、端末局100−各基
地局BS_1〜BS_n間の同期を確立するために挿入
された既知のパイロット系列からなる共通パイロットチ
ャネル11、各基地局BS_1〜BS_nから端末局1
00に対する制御信号の伝送に用いられる制御チャネル
12、及び、各基地局に接続する端末局100への下り
データを個別に伝送するための個別データチャネル13
とからなる。
【0038】共通パイロットチャネル11は、基地局B
S_1〜BS_n各々から予め定められた電力で送信さ
れており、端末局100では当該共通パイロットチャネ
ル11の受信電力を測定して、該受信電力値を既知の送
信電力と比較することで、端末局100−各基地局BS
_1〜BS_n間の伝搬路損失を推定することができ
る。
【0039】各基地局はBS_1〜BS_nは、互いに
スロット同期を保持しつつ、それぞれに複数の個別デー
タチャネル13を符号多重化して送信しており(図2に
示す例では、BS_1は#0〜#p、BS_2は#0〜
#q)、端末局100では各基地局BS_1〜BS_n
各々から送信された複数の個別データチャネル13のう
ち、特定の個別データチャネル(例えば#0)を選択的
に復調しサイトダイバーシチ合成を行うことで、下り受
信データを再生することができる。
【0040】制御チャネル12は、個別データチャネル
の割当て情報やサイトダイバーシチに使用可能な周辺基
地局を特定するための情報や、各基地局BS_1〜BS
_nの共通パイロットチャネルの送信電力値等を、各基
地局BS_1〜BS_nから端末局100に通知するた
めに用いられる。
【0041】端末局100において、復調処理部1は共
通パイロットチャネル11に含まれる既知のパイロット
系列を検出し、各基地局BS_1〜BS_nとの同期を
確立した後に、制御チャネル12を受信してサイトダイ
バーシチを行うために必要な制御情報を取得し、当該制
御情報を割当制御部2及び受信電力監視制御部4に送信
する。
【0042】割当制御部2は、上記制御情報から当該端
末局100に対して下りデータを送信している複数の基
地局BS_1〜BS_nを特定し、当該基地局BS_1
〜BS_n各々に対応する受信電力測定部3を割当て
る。複数の受信電力測定部3は、それぞれ対応する基地
局BS_1〜BS_nの共通パイロットチャネルの受信
電力を毎スロット繰り返して測定し、該受信電力値を受
信電力監視制御部4に通知する。受信電力監視制御部4
は、受信電力値の測定が行われる都度、以下に示す通
り、各基地局BS_1〜BS_nに対する送信電力制御
を行う。
【0043】図3は、受信電力監視部4の構成図であ
る。図3において、15は各基地局BS_1〜BS_n
に関する受信電力値をソートする受信電力比較部、16
は受信電力比較部15によるソート結果に基づいて、当
該端末局100が実際にサイトダイバーシチに用いる所
定数の基地局を特定する合成信号選択部、17は当該端
末局100に割当てられた複数の基地局BS_1〜BS
_nのうち、合成信号選択部16により選出されなかっ
た基地局の送信電力の抑圧制御を行う干渉信号制御部で
ある。
【0044】まず、受信電力比較部15は、上記算出さ
れた各基地局各基地局BS_1〜BS_nの受信電力値
を大きい順にソートし、当該ソート結果を受信合成信号
選択16に通知する。受信電力比較部15による受信電
力値のソート処理は、上記受信電力測定部3により受信
電力が測定される毎に行われる。
【0045】次に、合成信号選択部16は、受信電力値
のソート結果に基づいて受信信号のサイトダイバーシチ
に使用する基地局の選択を行う。該合成信号選択部16
には、サイトダイバーシチに使用する基地局数K(例え
ばK=3局)が予め保存されており、受信電力値が最大
の基地局から第K番目までの基地局を、サイトダイバー
シチ合成に使用する「合成基地局」として特定する。こ
こでサイトダイバーシチに使用される基地局数Kは、当
該端末局100の復調処理において所望の復調性能を得
るために十分な値が、予め実験的に求められるものとす
る。
【0046】合成信号選択部16は、上記の通り特定さ
れたK個の合成基地局に対する送信電力制御のコマンド
として、該合成基地局を特定する情報(例えば各基地局
固有のCS−ID)と、現在の送信電力の維持を指示す
る情報(例えば「1111」)とからなる「送信電力維
持コマンド」を生成する。
【0047】一方、合成信号選択部16によって合成基
地局として選択されなかった基地局の無線信号は、当該
端末局100におけるサイトダイバーシチ合成には使用
されず干渉信号としてのみ作用する。そこで、合成信号
選択部16は合成基地局の選外となった基地局(以下、
干渉基地局と呼ぶ)を特定する情報を干渉信号抑圧制御
部17に通知する。
【0048】次に、干渉信号抑圧制御部17は、干渉基
地局各々の送信電力を抑圧制御する送信電力制御コマン
ドの生成を行う。図4は、干渉信号抑圧制御部17によ
る送信電力の抑圧制御の概要を示した説明図である(こ
こで、全基地局数n=9)。まず、干渉信号抑圧制御部
17は、各干渉基地局#4〜#9それぞれについて、受
信電力値と、上記受信電力値のソート結果で第K番目と
なった合成基地局#3(以下、最小合成基地局と呼ぶ)
の受信電力値とを比較し、両電力値の差(以下、受信電
力差と呼ぶ)を順次算出する。
【0049】一方、干渉信号抑圧制御部17には、干渉
基地局を複数のクラスに分類する干渉電力差の閾値が予
め保存されている。図4に示す例では、3dB、6d
B、9dBという3つの受信電力差の閾値が保存されて
いる。干渉信号抑圧制御部17は、当該複数の閾値に従
い、干渉基地局#4〜#9を複数のクラスに分類する。
図4に示す例では、受信電力差が0〜3dBのクラスと
して干渉基地局#4、受信電力差が3〜6dBのクラス
として干渉基地局#5、#6、受信電力差が6〜9dB
のクラスとして干渉基地局#7、#8、受信電力差が9
dBより大きなのクラスとして干渉基地局#9がそれぞ
れ特定される。
【0050】次に干渉信号抑圧制御部17は、上記の通
り特定された各クラスの干渉基地局それぞれについて、
該受信電力差のクラスを示す情報(以下、電力差クラス
情報)を生成する。このとき、当該電力差クラス情報を
該当基地局に送信する際、無線区間において伝搬誤りが
発生しても、できるだけ正しく送信電力制御ができるよ
う、当該電力差クラス情報として、例えばウォルッシュ
コードのように相互に直交性を有し、冗長性ある情報系
列を使用する。具体的な例として、0〜3dBのクラス
に属する干渉基地局#4については、電力差クラス情報
として情報系列「0000」を用い、3〜6dBのクラ
スには「0011」、6〜9dBのクラスには「010
1」、9dBより大きなクラスには「0110」がそれ
ぞれ電力差クラス情報として割当てられる。
【0051】干渉信号抑圧制御部17は、各干渉基地局
#4〜#9それぞれについて、当該干渉基地局を特定す
る情報(例えば基地局固有のBS−ID)と、上記電力
差クラス情報とを含む「送信電力抑圧コマンド」を生成
する。
【0052】以上の通り、全ての合成基地局及び干渉基
地局について「送信電力維持コマンド」若しくは「送信
電力抑圧コマンド」(以下、これらをまとめて単に送信
電力制御コマンド呼ぶ)が生成されると、送信データ多
重化部8は、図5に示す様な上りスロットフォーマット
に従い、各基地局BS_1〜BS_Nに対する送信電力
制御コマンドと、当該端末局100から各基地局BS_
1〜BS_Nに送信されるべき上り送信データとを多重
化する。変調処理部9は、スロットデータに多重化され
た上り送信データを拡散変調処理して各基地局に送信す
る。
【0053】各基地局BS_1〜BS_Nは、端末局1
00から送信された無線信号を受信する。各基地局BS
_1〜BS_Nの送信電力制御コマンド読出部6は、端
末局100からの無線信号を逆拡散復調処理し、前記上
り送信データに多重化された複数の送信電力制御コマン
ドを読出し、各送信電力制御コマンドに含まれるCS−
IDに基づいて自局宛の送信電力制御コマンドのみを抽
出し、送信電力制御部7に通知する。
【0054】送信電力制御部7は、送信電力制御コマン
ドに基づいて端末局100に割当てた個別データチャネ
ル13の送信電力制御を行う。図6は、送信電力制御部
7の構成図である。図6において、20は当該基地局か
ら送信される複数の個別データチャネル#1〜#pそれ
ぞれのチャネルデータを生成する複数の個別チャネルデ
ータ生成部、21は制御チャネル12で送信される制御
情報を生成する制御チャネルデータ生成部、22はそれ
ぞれに対応する個別データチャネル#1〜#pの重み係
数を算出し送信電力を制御する複数の重み係数算出部、
23はそれぞれに所定の重み付けがされた複数の個別チ
ャネルデータ#1〜#pと、前記制御データチャネル1
2とを多重化する多重化部、24は共通パイロットチャ
ネル11に挿入される既知のパイロット系列を生成する
共通パイロット生成部、25は多重化部23から出力さ
れた多重化データと前記パイロット系列とを入力し、上
述した図2に示す下りスロットデータを生成するスロッ
ト合成部である。
【0055】また、図7は各重み係数算出部22の構成
図である。図7において、31は送信電力コマンドに挿
入された情報系列を抽出し、各個別データチャネル13
に関する重み係数の減衰量を出力するコマンド解析部、
33は対数値として算出された重み係数の減衰量を真数
値に変換する真数変換部、35は減衰量の移動平均値を
順次出力する平均化部、39は対応する個別データチャ
ネル13に関し予め定められた重み係数のデフォルト値
を保存しておく重み係数初期値保存部である。
【0056】送信電力制御コマンド読出部6から通知さ
れた送信電力制御コマンドは、重み係数算出部22のコ
マンド解析部31に入力される。コマンド解析部31
は、送信電力制御コマンドから「送信電力維持コマン
ド」を示す特定の情報系列(例えば「1111」)、若
しくは「送信電力抑圧コマンド」の電力差クラス情報
(「0000」、「0011」、「0101」、「01
10」)を抽出する。
【0057】ここで、端末局100から受信された送信
電力制御コマンドには、無線回線上で伝送誤りが付加さ
れて、上記情報系列(「1111」、「0000」、
「0011」、「0101」、「0110」)の何れと
も一致しない場合がある。そこで、コマンド解析部31
は、前記送信電力制御コマンドから抽出された伝送誤り
が含まれる可能性のある情報系列と、前記所望の情報系
列(「1111」、「0000」、「0011」、「0
101」、「0110」)各々との相関値を算出し、最
も高い相関を示す情報系列を当該送信電力制御コマンド
に含まれた情報系列として判定する。
【0058】その結果、前記抽出された送信電力制御コ
マンドが「送信電力抑圧コマンド」であると判定される
(当該基地局が干渉基地局である)場合には、当該「送
信電力抑圧コマンド」に含まれる電力差クラス情報に従
い、当該個別データチャネル13の重み係数の減衰量を
決定する。
【0059】例えば、上述した図4に示す通り、電力差
クラス情報が「0000」(受信電力差:0〜3dB)
である場合には送信電力の減衰量を−1dB、電力差ク
ラス情報がが「0011」(受信電力差:3〜6dB)
である場合には送信電力の減衰量を−3dB、電力差ク
ラス情報が「0101」(受信電力差:6〜9dB)で
ある場合には送信電力の減衰量を−5dB、電力差クラ
ス情報が「0110」(受信電力差:9dB以上)であ
る場合には送信電力の減衰量を−7dBというように、
前記「送信電力抑圧コマンド」に含まれた電力差クラス
情報に応じ、当該個別データチャネル13の重み係数の
減衰量を決定する。
【0060】このように、受信電力差が小さな場合には
送信電力の重み係数の減衰量を小さく設定し(受信電力
差:0〜3dBのクラスで減衰量:−1dB)、受信電
力差が大きな場合ほど減衰量を大きく設定(受信電力
差:9dB以上のクラスで減衰量:−7dB)すること
により、受信電力差が小さい干渉基地局の送信電力号を
緩やかに抑圧制御し、逆に、受信電力差が大きい干渉基
地局の送信電力を高速に抑圧制御する。
【0061】これに対し、前記抽出された送信電力制御
コマンドが「送信電力維持コマンド」であると判定され
る(当該基地局が合成基地局である)場合には、コマン
ド解析部31は、当該個別データチャネル13の重み係
数の減衰量を0dBとする。
【0062】次に真数変換部33は、対数値として演算
された重み係数の減衰量(0dB、−1dB、−3d
B、−5dB)を真数値に変換する。真数値に変換され
た重み係数の減衰量は、平均化部35に入力され、所定
の平均化時間に亘り移動平均化処理される。図7の例で
は平均化部28は、M段のシフトレジスタ36と、シフ
トレジスタ36各段に保持された減衰量の総和を算出す
る加算機37と、該加算機37の出力をシフトレジスタ
の段数Mで除算処理する除算器38を備え、前記重み係
数の減衰量をMスロット時間に亘って移動平均化処理し
て、重み係数の急激な変動を抑制する。
【0063】次に重み係数初期値保存部39に予め保存
されている当該個別データチャネルの送信電力の重み係
数のデフォルト値と、平均化処理された重み係数の減衰
量とが乗算され、当該個別データチャネル13に関する
重み係数が算出される。複数の重み係数算出22は、そ
れぞれ対応する個別データチャネル#0〜#pについ
て、別個独立に重み係数の算出を行う。
【0064】次に、個別チャネルデータ生成部20によ
って生成された複数の個別データチャネル#0〜#pの
チャネルデータは、それぞれに対応する重み係数が乗算
されて多重化部23に入力される。ここで、端末局10
0から「送信電力抑圧コマンド」が送信された個別デー
タチャネル13は、上記の通り重み係数が減衰されて、
該基地局からの送信電力が抑圧制御される。一方、端末
局100から「送信電力維持コマンド」が送信された個
別データチャネル13は、上記重み係数がデフォルト値
に維持されて、該基地局からの送信電力が抑圧されな
い。
【0065】多重化部23は、重み付け処理された各個
別データチャネル#0〜#pの送信データと、制御チャ
ネルデータ生成部21から出力された制御情報とを入力
し、これらを符号多重化して出力する。更にスロット合
成部25は、上記多重化データに共通パイロットチャネ
ル11を挿入して下りスロットデータを順次生成し、拡
散変調処理をおこなって端末局100に送信する。
【0066】以上の通り、本実施の形態1の無線通信シ
ステムでは、端末局100において、各基地局BS_1
〜BS_nの受信電力値に基づいてサイトダイバーシチ
に使用する合成基地局を選定するとともに、合成基地局
として選出されなかった他の干渉基地局については、当
該端末局100に対する無線信号の送信電力を抑圧する
ような送信電力制御を行うような構成とした。したがっ
て、干渉基地局から送信される無線信号による干渉の影
響を低減させて、端末局100における復調性能を向上
させることができる。また、無線通信システム全体の無
線資源を有効活用することにより該無線通信システム全
体としての端末局収容能力を高めることができるととも
に、無線通信システム全体の低消費電力化を図ることが
できるといった効果を奏する。
【0067】更に、受信電力差が小さな干渉基地局は送
信電力の減衰量を小さく設定し、受信電力差が大きな干
渉基地局ほど送信電力の減衰量を大きく設定することに
より、受信電力差が大きい干渉基地局からの干渉信号を
高速に抑圧制御することができる。また、端末局100
の移動に伴ってサイトダイバーシチの対象となる合成基
地局の切り替わりが発生した場合であっても、基地局切
替えに伴う通信品質の劣化を低減させることも可能であ
る。
【0068】また、端末局100から各基地局BS_1
〜BS_nに送信される送信電力制御コマンドとして、
所定の冗長性を有する情報系列を採用しているため、無
線回線上において発生する伝送誤りの影響を低減させ、
正確に送信電力制御を行うことができる。
【0069】なお、本実施の形態1の無線通信システム
において、端末局100の受信電力測定部3は各基地局
BS_1〜BS_nの受信電力値を測定し、受信電力監
視制御部4は当該受信電力値にしたがって送信電力制御
をおこなったが、送信電力制御は受信電力値のみに基づ
いて行われるものではない。例えば、前記受信電力測定
部3において、共通パイロットチャネル11に含まれる
パイロット系列のシンボル信号を2乗加算し、これを当
該パイロット系列のシンボル数で除して得られる平均電
力値と、当該パイロット系列のシンボル毎の受信電力値
の分散として得られる干渉電力値をそれぞれ算出し、当
該平均電力値と干渉電力値との比率である信号電力対干
渉電力比(SIR)を、基地局BS_1〜BS_n各々
について順次出力し、受信電力監視制御部4は、各基地
局BS_1〜BS_nそれぞれの信号電力対干渉電力比
に基づいて、上記と同様に合成基地局の選択と、干渉基
地局に関する送信電力の抑圧制御とを行うような構成で
あってもよい。
【0070】また、受信電力測定部3は各下りスロット
毎に受信電力値の測定を行ったが、これはこのような構
成に限定されるものではなく、予め定められた複数スロ
ットに関する、受信電力値や信号電力対干渉電力比の平
均値を算出し、受信電力監視制御部4は当該平均値に基
づいて送信電力制御コマンドを生成するような構成であ
ってもよい。さらに受信電力測定部3に、予め実験的に
決定されたカットオフ周波数を有する低域通過フィルタ
を備え、前記受信電力値又は信号電力対干渉電力比をフ
ィルタリング処理し、当該フィルタ出力値に基づいて送
信電力制御コマンドを生成するような構成であってもよ
い。このような構成とすることで、フェージング等によ
る受信電力値の瞬時変動の影響を軽減し、端末局100
−各基地局BS_1〜BS_n間の伝搬路損失の影響を
精度よく補償することが可能な送信電力制御を実現する
ことができる。
【0071】また、端末局100の送信データ多重化部
8は、上述の図5に示す上りスロットフォーマットに従
い、複数の基地局BS_1〜BS_n各々に対する送信
電力制御コマンドを各上りスロットにおいて上り送信デ
ータに多重化したが、上りスロットフォーマットはこの
ような構成に限定されるものではなく、例えば、第1番
目の上りスロットに基地局BS_1に対する送信電力制
御コマンド、第2番目の上りスロットに基地局BS_2
に対する送信電力制御コマンドというように、各上りス
ロットに所定数の基地局に対する送信電力制御コマンド
を順番に挿入し、複数の上りスロットで全ての基地局B
S_1〜BS_n各々に対する送信電力制御コマンドを
送信するような構成であってもよい。
【0072】実施の形態2.上記実施の形態1では、干
渉基地局の送信電力制御部7は、各個別データチャネル
13の送信電力の抑圧制御のみを行ったが、本実施の形
態2では、送信電力制御部7は既に抑圧制御されている
各個別データチャネル13に関する送信電力の減衰量
を、端末局100からの指示に応じて減少させる(即ち
抑圧制御された送信電力を増大させる)制御を行う。な
お本実施の形態2の無線通信システムは、前記実施の形
態1の無線通信システムとは基地局BS_1〜BS_n
各々の重み係数決定部22の構成のみが異なるものであ
り、その他の構成は全く同一であるため、以下では重み
係数算出部22の構成及びその動作のみについて説明
し、その他の構成については同一の符号を付して説明を
省略する。
【0073】端末局100より送信された送信電力制御
コマンドは、各基地局BS_1〜BS_nの送信電力制
御コマンド6に抽出され、送信電力制御部7に通知され
る。当該送信電力制御コマンドには、前記実施の形態1
と同様に、合成基地局に対し送信電力維持を指示する
「送信電力維持コマンド」と、複数の干渉基地局各々が
属する干渉電力差のクラスを示す電力差クラス情報(0
〜3dBのクラスは「0000」、3〜6dBのクラス
は「0011」、6〜9dBのクラスは「0101」、
9dBより大きなクラスは「0110」)を含む「送信
電力抑圧コマンド」とがある。各基地局BS_1〜BS
_nの送信電力制御部7は、当該「送信電力抑圧コマン
ド」の情報系列を読出すことにより、端末局100にお
ける個別データチャネル13の受信電力差を把握するこ
とができる。
【0074】図8は、本実施の形態2における送信電力
制御部7の重み係数算出部22の構成図である。図8に
おいて、31は送信電力コマンドに挿入されている送信
電力制御に関する情報系列を抽出し、各個別データチャ
ネル13に関する重み係数の減衰指示信号を出力するコ
マンド解析部、32は該減衰指示信号に従い当該個別デ
ータチャネル13の重み係数の減衰量を決定する減衰量
決定部である。
【0075】まず、端末局100からの送信電力制御コ
マンドが受信されると、コマンド解析部31は「送信電
力維持コマンド」から送信電力維持を指示する特定の情
報系列(「1111」)を抽出し、「送信電力抑圧コマ
ンド」から各個別データチャネル13の電力差クラス情
報(「0000」、「0011」、「0101」、「0
011」のいずれか)を抽出する。
【0076】次にコマンド解析部31は、送信電力制御
コマンドが受信される毎に、抽出された情報系列に従
い、個別データチャネル13の重み係数の変化量を決定
し、減衰指示信号として出力する。以下で、コマンド解
析部31における重み係数の変化量算出の方法につい
て、図9に従って説明する。図9は、コマンド解析部3
1における送信電力抑圧制御の概要を示した説明図であ
る。
【0077】コマンド解析部31には、端末局100に
対する送信電力の抑圧制御を行うか否かを決定するため
受信電力差の閾値(以下、抑圧閾値)が予め保存されて
いる。各基地局BS_1〜BS_nの抑圧閾値は、端末
局100に置いて所望の復調性能を得る為に適切な値が
予め実験的に求められるものとする。以下では、抑圧閾
値として3dBが設定されている場合について説明す
る。
【0078】コマンド解析部31は、前記電力差クラス
情報に対応する受信電力差と当該抑圧閾値とを比較す
る。例えば、干渉基地局#4ではコマンド解析部31で
抽出される情報系列が「0000」となるが、コマンド
解析部31は、該情報系列「0000」によって特定さ
れる受信電力差(0〜3dB)と前記抑圧閾値(3d
B)とを比較する。この場合、受信電力差は抑圧閾値以
下となるため、コマンド解析部31は、端末局の移動に
伴い、当該干渉基地局#4が合成基地局として選択され
る可能性があるものと判断し、当該個別データチャネル
13に関する重み係数のデフォルト値に近づける、正の
変化量「+δdB」を減衰指示信号として出力する。
【0079】次に干渉基地局#5〜#9では、コマンド
解析部31に入力される情報系列がそれぞれの干渉電力
差のクラスに応じ、情報系列「0011」、「010
1」、「0110」が入力される。この場合、受信電力
差(3dB〜)は何れも抑圧閾値を上回るため、コマン
ド解析部31は、当該干渉基地局#5〜#9が合成基地
局として選択される可能性は低いものと判断し、当該個
別データチャネル13の送信電力を抑圧するために、重
み係数の負の変化量「−δdB」を減衰指示信号とし
て出力する。
【0080】ここで、減衰指示信号として出力される重
み係数の変化量「+δdB」及び「−δdB」の大
きさは、各干渉基地局#4〜#9に関する送信電力制御
の要求応答性能に依存し、予め実験的に定められる。
【0081】一方、合成基地局#1〜#3では、コマン
ド解析部31に入力される情報系列が送信電力維持を指
示する「1111」となる。この場合、コマンド解析部
31は、当該個別データチャネル13の送信電力を維持
すべく、重み係数の変化量「0dB」を減衰指示信号と
して出力する。
【0082】次に減衰量決定部32は、前記減衰指示信
号を積算し当該個別データチャネル13に関する重み係
数の減衰量を決定する。ここで、減衰量決定部32には
減衰量の許容設定範囲(−R〜0dB)が予め記憶され
ており、前記積算値が当該許容設定範囲外となった場合
には、許容設定範囲内(−R〜0dB)に収まるよう丸
め込み処理される。
【0083】真数変換部33は、対数値として演算され
た重み係数減衰量(−R〜0dB)を真数値に変換す
る。次に、重み係数初期値保存部39に予め保存されて
いる当該個別データチャネルの送信電力の重み係数のデ
フォルト値と、上記真数値に変換された重み係数の減衰
量とが乗算され、当該個別データチャネル13に関する
重み係数が算出される。
【0084】以上のように、受信電力差が前記抑圧閾値
以下の干渉基地局#4は、送信電力の重み係数が予め定
められたデフォルト値に近づくよう、送信電力の減衰量
に正の変化量「+δdB」を加算する。したがって、
端末局100のサイトダイバーシチ合成処理に使用され
る可能性がある干渉基地局#4について、既に抑圧制御
がなされている場合であっても、当該干渉基地局#4の
送信電力を増大させて、合成基地局の切替え時に発生す
る通信品質の劣化を低減させることができる。一方、受
信電力差が前記抑圧閾値より大きな干渉基地局#5〜#
9は、送信電力を抑圧制御するために送信電力の減衰量
に負の変化量「−δdB」を与えることにより、合成
基地局として選択される可能性が低い干渉基地局の送信
電力を迅速に抑圧制御することができ、端末局100に
おける復調性能の向上を図ることができる。
【0085】また、減衰量決定部32において減衰指示
信号を積算処理して重み係数量を決定するような構成と
したことにより、雑音やフェージング等による受信電力
値の瞬時変動による影響を抑圧し、各基地局BS_1〜
BS_nそれぞれの受信電力差を反映した送信電力制御
を正確に行うことが可能である。
【0086】実施の形態3.上記実施の形態1の無線通
信システムにおいて、受信電力監視制御部4は、複数の
干渉基地局を受信電力値に基づいて複数のクラスにそれ
ぞれ分類し、各クラス毎に所定の「送信電力抑圧コマン
ド」を生成して送信電力制御を行ったが、本実施の形態
3では、端末局100の受信電力監視制御部4に、基地
局の送信電力を抑圧指示するための受信電力差の閾値を
予め保存し、当該閾値に基づいて干渉基地局に対する送
信電力制御を簡易に実現する。なお、本実施の形態3の
無線通信システムは、上述した実施の形態1とは、端末
局100の受信電力監視制御部4における送信電力制御
コマンドの生成処理、及び各基地局BS_1〜BS_n
の送信電力制御部7における個別データチャネル13の
送信電力制御処理のみが異なり、その他の制御方法は全
く同一であるため、以下では、受信電力監視制御部4及
び送信電力制御部7の送信電力制御方法について説明
し、その他の処理方法については説明を省略する。また
実施の形態1と同一の構成については同一の符号を付し
て説明を省略する。
【0087】図10は本実施の形態3における受信電力
監視制御部4及び送信電力制御部7の送信電力抑圧制御
の概要を示した説明図である。以下図10に従って、本
実施の形態3の受信電力監視制御部4の送信電力制御コ
マンド生成の方法について説明する。
【0088】受信電力測定部3によって各基地局BS_
1〜BS_nそれぞれの受信電力値が測定されると、受
信電力監視制御部4は上述した実施の形態1と同様に、
受信電力値の大きい順にK局の基地局#1〜#3(K=
3の場合)を合成基地局として選定するとともに、該合
成基地局以外の基地局を干渉基地局#4〜#9として特
定する。
【0089】受信電力監視制御部4には抑圧基地局を特
定するために、最小合成基地局#3の受信電力値と干渉
基地局の受信電力値との受信電力差の閾値λd(以下、
減衰指示閾値と呼ぶ)が予め保存されている。図10の
例では、減衰指示閾値λd=6dBが予め設定されてお
り、受信電力監視制御部4は受信電力差が減衰指示閾値
λd以上である干渉基地局#7〜#9を、送信電力の抑
圧制御を指示する干渉基地局(以下、抑圧基地局と呼
ぶ)として特定する。
【0090】次に受信電力監視制御部4は、各基地局B
S_1〜BS_nの受信電力値測定が行われる各スロッ
ト毎に、各基地局BS_1〜BS_nそれぞれに対する
送信電力制御コマンドを生成する。
【0091】まず、合成基地局#1〜#3、及び前記抑
圧基地局以外の干渉基地局#4〜#6については、各基
地局を特定する情報(例えば基地局固有のBS−ID)
と送信電力維持を指示する特定の情報系列(例えば「0
0」)とからなる「送信電力維持コマンド」を生成す
る。
【0092】一方、前記抑圧基地局#7〜#9について
は、各基地局の特定情報と送信電力の抑圧を指示する特
定の情報系列(例えば「11」)とからなる「送信電力
抑圧コマンド」を生成する。ここで、送信電力の制御に
関する情報は、抑圧若しくは維持の何れかを表示すれば
足りるため1ビットデータ(「0」若しくは「1」)で
通知可能であるが、本実施の形態3では、送信電力制御
に関する情報として、それぞれに冗長性を有する情報系
列(「11」及び「00」)が使用される。
【0093】各基地局BS_1〜BS_nそれぞれにつ
いて生成された送信電力制御コマンドは、上述の実施の
形態1と同様に送信データ多重化部によって上り送信デ
ータと多重化処理されて、各基地局BS_1〜BS_n
に対して送信される。
【0094】各基地局BS_1〜BS_nの送信電力制
御コマンド読出部6は、端末局100から送信された上
り無線信号から当該基地局に対する送信電力制御コマン
ドを読出して送信電力制御部7に入力する。送信電力制
御部7の複数の重み係数算出部22は、それぞれに上記
送信電力制御コマンドに従って、対応する個別データチ
ャネル13各々についてチャネルデータの重み係数を決
定する。
【0095】図11は、各重み係数算出部22の構成図
である。図11において、41は各個別データチャネル
13に関する送信電力制御コマンドから送信電力の維持
・抑圧に関する情報系列を抽出し、シリアル/パラレル
変換する変換器、42はパラレル変換された前記情報系
列を入力し、当該情報系列間で順次OR演算を行って送
信電力の減衰を指示する減衰指示信号を出力する演算
器、43は該減衰指示信号を保持するL段のシフトレジ
スタ、44はシフトレジスタ43に保持された過去Lス
ロット分の減衰指示信号を加算し、当該個別データチャ
ネルのに関する重み係数の減衰量(−L〜0dB)を算
出する加算器である。
【0096】まず、シリアル/パラレル変換器41は、
各送信電力制御コマンドそれぞれに含まれる送信電力制
御に関する情報系列を抽出する。当該情報系列には、
「送信電力維持コマンド」を表す情報系列「00」若し
くは「送信電力抑圧コマンド」を示す情報系列「11」
のいずれかが含まれるが、これらの情報系列の他に、無
線回線上で発生する伝送誤りの影響により「01」、
「10」なる無効な情報系列が含まれる場合がある。
【0097】次にシリアル/パラレル変換器41は、当
該情報系列の第1ビットと第2ビットを分離してパラレ
ルデータに変換し、OR演算器42は前記情報系列の第
1ビットと第2ビットとの間でOR演算行う。その結
果、実際に受信された送信電力制御コマンドに含まれる
前記情報系列(「00」、「01」、「10」、「1
1」)は、送信電力抑圧を指示する「1」と送信電力維
持を指示する「0」とからなる情報(以下、減衰指示信
号と呼ぶ)に変換される。具体的には、冗長性を有する
2ビット長の送信電力に関する情報系列「00」、「0
1」、「10」、「11」は、それぞれ「0」、
「1」、「1」、「1」なる減衰指示信号に変換され
る。
【0098】OR演算器42から出力された減衰指示信
号はL段シフトレジスタ43に順次入力される。加算器
44はシフトレジスタに新たな減衰指示信号が入力され
る毎に、該シフトレジスタ43に保存された減衰指示信
号の総和を算出し、これを当該個別データチャネルに関
する重み係数の減衰量(−L〜0dB)として出力す
る。当該重み係数の減衰量(−L〜0dB)は対数値と
して算出されるが、真数変換部33によって真数値に変
換される。
【0099】一方、重み係数初期値保存部39には重み
係数のデフォルト値が予め設定されており、端末局10
0から送信電力制御が行われていない初期状態において
は、当該デフォルト値を個別データチャネル13の重み
係数として出力している。前記の通り真数変換部33か
ら真数値に変換された重み係数の減衰量が出力される
と、当該減衰量と前記送信電力の重み係数のデフォルト
値とが乗算され、当該個別データチャネル13に関する
重み係数が算出される。その結果、端末局100より
「送信電力抑圧コマンド」の送信があった個別データチ
ャネルについて当該基地局からの送信電力が抑圧され
る。
【0100】前記図10の例では、「送信電力抑圧コマ
ンド」が送信された抑圧基地局#7〜#9について端末
局100における受信電力が抑圧制御される。一方、
「送信電力維持コマンド」が送信された基地局#1〜#
6では、送信端末局100における受信電力が維持され
る。
【0101】以上の通り、本実施の形態3の無線通信シ
ステムでは、端末局100において送信電力の抑圧制御
を指示するための減衰指示閾値を予め保存し、受信電力
差が当該減衰指示閾値より大きな干渉基地局を抑圧基地
局として特定して、該抑圧基地局に対して送信電力を抑
圧制御する「送信電力抑圧コマンド」を送信するととも
に、当該抑圧基地局において、当該端末局100に対す
る個別データチャネル13の送信電力を抑圧するような
制御を行うような構成としたため、端末局100におい
てサイトダイバーシチ合成に利用される可能性が低い干
渉基地局の送信電力を迅速に低減させることが可能であ
る。また、無線通信システム全体の消費電力を低減する
とともに、該システム内で生じる干渉電力の低減を図る
ことができる。
【0102】また、端末局100においてサイトダイバ
ーシチ合成に用いられている合成基地局の他にも、受信
電力差が前記減衰指示閾値λd未満である干渉基地局の
送信電力を維持するように「送信電力維持コマンド」を
送信しているため、当該端末局100の移動に伴いサイ
トダイバーシチの合成基地局切替えが発生した場合であ
っても、端末局100における受信品質の劣化を押さえ
ることが可能である。
【0103】なお本実施の形態3において、各基地局B
S_1〜BS_nの重み係数算出部22は、シリアル/
パラレル変換器41によってパラレルデータに変換され
た送信電力制御に関する情報系列を、OR演算器42で
各1ビット長の減衰指示信号に変換したが、減衰指示信
号への変換手段としてOR演算器42に代えて、AND
演算器を用いる構成であってもよい。この場合、冗長性
を有する送信電力制御に関する情報系列「00」、「0
1」、「10」、「11」は、それぞれ「0」、
「0」、「0」、「1」なる減衰指示信号に変換され
る。したがって前記情報系列に伝送誤りが発生した場合
(「01」、「10」)には、送信電力維持を示す減衰
指示信号「0」に変換されるので、伝送誤りに基づいて
個別データチャネル13の送信電力が不当に抑圧制御さ
れるのを回避することができる。
【0104】また、端末局100の受信電力測定部3及
び受信電力監視制御部4は、各基地局BS_1〜BS_
nそれぞれの受信電力値を基に送信電力制御コマンドを
生成したが、これはこのような構成に限定されるもので
はなく、各基地局BS_1〜BS_nの受信電力値に代
えて、信号電力対干渉電力比(SIR)を用い、合成基
地局及び抑圧基地局の特定及び各基地局BS_1〜BS
_nそれぞれに対する送信電力制御コマンドの生成処理
を行うような構成であってもよい。
【0105】さらに本実施の形態3では、端末局100
は各下りスロット毎に受信電力値の測定及び送信電力制
御コマンドの生成、送信を行い、各基地局BS_1〜B
S_nは各上りスロット毎に各個別データチャネル13
の重み係数の算出と送信電力制御を行ったが、これはこ
のような方法に限定されるものではなく、例えば、端末
局100で予め定められた所定数のスロット毎に1回、
受信電力値の測定と送信電力制御コマンドの生成を行
い、各基地局BS_1〜BS_nにおいて、前記所定上
りスロット間隔で各個別データチャネル13の送信電力
制御を行うような方法であってもよい。
【0106】以上、発明の実施の形態において、端末局
100は各基地局BS_1〜BS_nそれぞれについて
受信電力値の測定を行い、各端末局BS_1〜BS_n
単位で送信電力制御を行う場合について説明した。これ
に対し、例えば図12に示すように、基地局BS_1は
無指向性の無線セル、BS_2は複数の無線ビーム#B
1〜#B4、基地局BS_3は複数のセクタ#S1〜#
S3を展開し、端末100で各無線基地局BS_1〜B
S_3からの無線信号を受信しサイトダイバーシチ合成
を行うような無線通信システムが想定されるが、このよ
うな無線通信システムにおいても、端末局100におい
て、無線セル、複数のセクタ#S1〜#S3及び無線ビ
ーム#B1〜#B4それぞれについて受信電力値の測定
を行い、各無線セル、セクタ及び無線ビーム単位で、上
述した実施の形態1〜3と同様の送信電力制御を適用す
ることも可能であり、この場合には基地局単位で送信電
力制御をおこなった場合と同様の効果を得ることができ
る。
【0107】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、端末局
において複数の基地局各々から送信された無線信号の受
信電力値を測定し、ダイバーシチ合成に用いる所定数の
合成信号を選択するとともに、合成基地局の選外となっ
た各干渉信号の受信電力差をそれぞれ算出し、当該受信
電力差に基づいて各干渉信号の送信電力の抑圧を指示す
る送信電力抑圧コマンドを生成して、該送信電力抑圧コ
マンドにより対応する基地局の送信電力を抑圧制御する
ような構成としたことにより、ダイバーシチ合成に用い
られない干渉信号の受信電力値を低減させて、端末局に
おける復調性能を高めることができるといった効果を奏
する。
【0108】また、次の発明によれば、端末局において
各干渉信号を複数の電力差クラスのいずれかに分類し
て、該電力差クラスを特定する情報系列を含む送信電力
抑圧コマンドを生成して各干渉基地局に送信し、干渉基
地局各々において、前記電力差クラスに対応した送信電
力の減衰量を決定する構成としたことにより、各干渉信
号の受信電力差に応じた送信電力の抑圧制御を行うこと
ができ、干渉信号の受信信号値を低減させて、端末局に
おける復調性能を高めることができるといった効果を奏
する。
【0109】また、次の発明によれば、干渉基地局各々
において、自局宛の送信電力抑圧コマンドに含まれる電
力差クラス各々の受信電力差の大きさに応じて送信電力
の減衰量を決定する構成としたことにより、送信電力抑
圧コマンドに含まれた電力差クラスの受信電力差が小さ
い場合には送信電力の減衰量を小さく設定して、端末局
の移動に伴い合成信号の切替が発生した際の復調性能の
劣化を低減させることができる。さらに、電力差クラス
の受信電力差が大きい場合には送信電力の減衰量を大き
く設定して、ダイバーシチ合成に用いられる可能性が低
い干渉信号の影響を低減させ、端末局における復調性能
を高めることができるといった効果を奏する。
【0110】また、次の発明によれば、干渉基地局各々
において、送信電力抑圧コマンドによって決定された送
信電力の減衰量の移動平均値を算出し、当該移動平均値
に基づいて送信電力を抑圧制御するような構成としたこ
とにより、フェージング等による端末局の受信信号値の
瞬時変動の影響を低減して、端末局−各基地局間の伝搬
路損失の影響を精度よく補償することが可能な送信電力
制御を実現できるといった効果を奏する。
【0111】また、次の発明によれば、前記移動平均値
の算出処理に代えて、送信電力の減衰量を指示する信号
から高域な周波数成分を除去する低域通過フィルタを備
え、送信電力抑圧コマンドによって決定された送信電力
の減衰量から受信信号の瞬時変動の影響を除去するよう
な構成としたことにより、端末局−各基地局間の伝搬路
損失の影響を精度よく補償することが可能な送信電力制
御を実現できるといった効果を奏する。
【0112】また、次の発明によれば、干渉基地局各々
において、前記電力差クラスの受信電力差が所定の抑圧
閾値より小さい場合には、送信電力の減衰量を縮小させ
て送信電力をデフォルト値に近づけるように制御すると
ともに、電力差クラスの受信電力差が前記抑圧閾値より
大きい場合には、送信電力の減衰量を増大させて当該干
渉信号の送信電力を抑圧制御するような構成としたこと
により、端末局の移動に伴い合成信号の切替が発生した
際の復調性能の劣化を低減させつつ、ダイバーシチ合成
に用いられる可能性が低い干渉信号の影響を低減させ、
端末局における復調性能を高めることができるといった
効果を奏する。
【0113】また、次の発明によれば、端末局におい
て、干渉信号の受信電力差が予め定められた減衰指示閾
値よりも大きい場合に送信電力抑圧コマンドを生成し、
複数の基地局各々において、前記端末局から所定時間内
に送信された送信電力抑圧コマンドを保存し、当該保存
された該送信電力抑圧コマンドの総数に応じて送信電力
の減衰量を決定する構成とされたことにより、送信電力
抑圧コマンドの情報量を抑制するとともに、簡易な送信
電力制御により、ダイバーシチ合成に用いられる可能性
が低い干渉信号の影響を低減させ、端末局における復調
性能を高めることができるといった効果を奏する。
【0114】また、次の発明によれば、端末局から干渉
基地局に送信される送信電力抑圧コマンドとして冗長性
ある情報系列を採用することにより、無線回線において
送信電力抑圧コマンドに伝送誤りが発生した場合であっ
ても、正確に送信電力制御を行うことができるといった
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の無線通信システムの
構成図である。
【図2】 本発明の実施の形態1の下り無線回線のスロ
ットフォーマット例を示した説明図である。
【図3】 本発明の実施の形態1の端末局の受信電力監
視部の構成図である。
【図4】 本発明の実施の形態1の干渉基地局の送信電
力の抑圧制御の概要を示した説明図である。
【図5】 本発明の実施の形態1の上り無線回線のスロ
ットフォーマット例を示した説明図である。
【図6】 本発明の実施の形態1の送信電力制御部の構
成図である。
【図7】 本発明の実施の形態1の重み係数算出部の構
成図である。
【図8】 本発明の実施の形態2の重み係数算出部の構
成図である。
【図9】 本発明の実施の形態2のコマンド解析部にお
ける送信電力の抑圧制御の概要を示した説明図である。
【図10】 本発明の実施の形態3の干渉基地局の送信
電力の抑圧制御の概要を示した説明図である。
【図11】 本発明の実施の形態3の重み係数算出部の
構成図である。
【図12】 本発明に係る、複数の無線セル、セクタ及
び無線ビームによってサービスエリアが展開された無線
通信システムの構成例を示した模式図である。
【図13】 従来の無線通信システムの構成図である。
【符号の説明】
1 復調処理部 2 割当制御部 3 受信電力測定部 4 受信電力監視制御部 6 送信電力制御コマンド読出部 7 送信電力制御部 8 送信データ多重化部 9 変調処理部 11 共通パイロットチャネル 12 制御チャネル 13 個別データチャネル 15 受信電力比較部 16 合成信号選択部 17 干渉信号抑圧制御部 20 個別チャネルデータ生成部 21 制御チャネルデータ生成部 22 重み係数算出部 23 多重化部 24 共通パイロット生成部 25 スロット合成部 31 コマンド解析部 32 減衰量決定部 33 真数変換部 35 平均化部 36、43 シフトレジスタ 37、44 加算機 38 除算器 39 重み係数初期値保存部 41 シリアル/パラレル変換器 42 OR演算器 100 端末局 104 目標電力制御部 105 送信電力制御コマンド生成部 BS_1〜BS_n 基地局

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の基地局各々からそれぞれ所定の電
    力で送信された無線信号を受信しダイバーシチ合成す
    る、無線通信システムの端末局において、 前記複数の基地局各々からの無線信号の受信電力をそれ
    ぞれ測定する複数の受信電力測定手段と、 前記複数の無線信号各々の受信電力の測定結果に基づい
    て、ダイバーシチ合成に用いる所定数の無線信号を合成
    信号として選択する合成信号選択手段と、 前記合成信号として選択されなかった他の無線信号を干
    渉信号として特定し、該干渉信号と前記合成信号との受
    信電力差を算出し、該受信電力差に応じて送信電力の抑
    圧を指示する送信電力抑圧コマンドを生成する干渉信号
    抑圧制御手段と、 干渉信号を送信する基地局に対し、前記送信電力抑圧コ
    マンドを変調処理して送信する送信処理手段とを備えた
    ことを特徴とする、無線通信システムの端末局。
  2. 【請求項2】 干渉信号抑圧制御手段は、干渉信号を複
    数の電力差クラスに分類するための複数の受信電力差の
    閾値を予め保存し、干渉信号の受信電力差を前記複数の
    閾値と比較して前記複数の電力差クラスのいずれかに分
    類するとともに、分類された電力差クラスを特定するた
    めの所定の情報系列を含む送信電力抑圧コマンドを生成
    する構成とされたことを特徴とする、請求項1に記載の
    無線通信システムの端末局。
  3. 【請求項3】 受信電力測定手段は、各無線信号の受信
    電力値に代えて、無線信号各々に含まれる所定の既知系
    列に関する信号電力対干渉電力比を測定し、 合成信号選択手段は、前記無線信号各々の信号電力対干
    渉電力比に基づいて合成信号の選択を行い、 干渉信号抑圧制御手段は、干渉信号と前記合成信号との
    信号電力対干渉電力比の差分量を算出し、当該差分量に
    基づいて送信電力抑圧コマンドを生成する構成とされた
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載の無線通信
    システムの端末局。
  4. 【請求項4】 干渉信号抑圧制御手段は、送信電力の抑
    圧制御を指示するか否かを決定するための受信電力差の
    閾値である減衰指示閾値を予め保存し、干渉信号の受信
    電力差を前記減衰指示閾値と比較するとともに、受信電
    力差が前記減衰指示閾値以上である場合には、該干渉信
    号の送信電力の抑圧を指示する送信電力抑圧コマンドを
    生成する構成とされたことを特徴とする、請求項1に記
    載の無線通信システムの端末局。
  5. 【請求項5】 干渉信号抑圧制御手段は、合成信号とし
    て選択されなかった他の複数の無線信号をそれぞれ干渉
    信号として特定し、各干渉信号それぞれについて前記合
    成信号との受信電力差を各々算出し、各干渉信号それぞ
    れについて該受信電力差に応じ送信電力の抑圧を指示す
    る送信電力抑圧コマンドを生成し、 送信処理手段は、干渉信号を送信する基地局各々に対
    し、前記送信電力抑圧コマンドを変調処理して送信する
    構成とされたことを特徴とする、請求項1ないし4のい
    ずれかに記載の無線通信システムの端末局。
  6. 【請求項6】 複数の基地局各々からそれぞれ所定の電
    力で送信された無線信号を、端末局で受信しダイバーシ
    チ合成する無線通信システムの基地局において、 前記端末局から自局宛に送信電力抑圧コマンドが送信さ
    れた場合には、当該端末局に対し送信される無線信号の
    送信電力を、所定の減衰量だけ抑圧制御させる送信電力
    制御手段を備えたこをと特徴とする、無線通信システム
    の基地局。
  7. 【請求項7】 送信電力制御手段は、端末局において干
    渉信号の送信電力差に基づいて決定された該干渉信号の
    電力差クラスを特定するための所定の情報系列を含む、
    自局宛の送信電力抑圧コマンドを抽出し、前記情報系列
    により特定された、電力差クラスの受信電力差の大きさ
    に基づいて、端末局に送信される無線電力の減衰量を決
    定する構成とされたことを特徴とする、請求項6に記載
    の無線通信システムの基地局。
  8. 【請求項8】 送信電力制御手段は、送信電力の抑圧制
    御を行うか否かを決定するための受信電力差の閾値であ
    る抑圧閾値を予め保存し、 送信電力抑圧コマンドに含まれた情報系列により特定さ
    れた電力差クラスの受信電力差が、前記抑圧閾値より小
    さい場合には、送信電力の減衰量を縮小させ、前記受信
    電力差が前記抑圧閾値より大きい場合には、送信電力の
    減衰量を増大させる減衰指示信号を出力する、コマンド
    解析部と、 前記減衰指示信号を所定時間に亘って積算処理し、該減
    衰指示信号の積算値に従って端末局に送信される無線信
    号の減衰量を算出する、減衰量決定部とを備える構成と
    されたことを特徴とする、請求項7に記載の無線通信シ
    ステムの基地局。
  9. 【請求項9】 送信電力制御手段は、送信電力抑圧コマ
    ンドに基づいて決定された送信電力の減衰量を順次入力
    し、所定時間に亘り当該減衰量の移動平均値を算出する
    平均化手段をさらに備え、 該平均化処理後の減衰量に従い、端末局に対する送信電
    力を抑圧制御させる構成とされたことを特徴とする、請
    求項6ないし8のいずれかに記載の無線通信システムの
    基地局。
  10. 【請求項10】 送信電力制御手段は、平均化手段に代
    えて、所定の周波数特性を有する低域通過フィルタを備
    え、 フィルタリング処理後の送信電力の減衰量に従い、端末
    局に対する送信電力を抑圧制御させる構成とされたこと
    を特徴とする、請求項9に記載の無線通信システムの基
    地局。
  11. 【請求項11】 干渉信号抑圧制御手段は、 所定時間の間に前記端末局から自局宛に送信された送信
    電力抑圧コマンドを保存するコマンド保存部と、 該コマンド保存部に保存された送信電力抑圧コマンドの
    総数をカウントし、該カウント値に基づいて、前記端末
    局に送信される無線信号の送信電力の減衰量を決定す
    る、減衰量決定部とを備える構成とされたことを特徴と
    する、請求項6に記載の無線通信システムの基地局。
  12. 【請求項12】 複数の基地局各々からそれぞれ所定の
    電力で送信された無線信号を、端末局で受信しダイバー
    シチ合成する、無線通信システムにおいて、 請求項1ないし3、若しくは請求項5のいずれかに記載
    の端末局と、 請求項6ないし10のいずれかに記載の複数の端末局と
    を備え、 前記複数の基地局局は、それぞれに、前記端末局から自
    局宛に送信電力抑圧コマンドが送信された場合に、前記
    端末局に対して送信される無線信号の送信電力を所定の
    減衰量だけ抑圧制御させる構成とされたことを特徴とす
    る無線通信システム。
  13. 【請求項13】 端末局の干渉信号抑圧制御手段は、冗
    長性のある所定の情報系列を送信電力抑圧コマンドとし
    て生成し、 各基地局の送信電力制御手段は、前記端末局から送信さ
    れる可能性のある前記情報系列を予め保存し、実際に端
    末局から送信された情報系列と前記予め保存された情報
    系列との間の相関値を算出して、該相関値に基づき最尤
    の情報系列を送信電力抑圧コマンドとして特定する構成
    とされたことを特徴とする、請求項12に記載の無線通
    信システム。
  14. 【請求項14】 複数の基地局各々からそれぞれ所定の
    電力で送信された無線信号を、端末局で受信しダイバー
    シチ合成する、無線通信システムにおいて、請求項4ま
    たは5に記載の端末局と、請求項11に記載の複数の端
    末局とを備える構成とされたことを特徴とする無線通信
    システム。
  15. 【請求項15】 複数の基地局各々からそれぞれ所定の
    電力で送信された無線信号を、端末局で受信しダイバー
    シチ合成する無線通信システムの送信電力制御方法であ
    って、 前記端末局において、前記複数の基地局各々からの無線
    信号の受信電力をそれぞれ測定する複数の受信電力測定
    工程と、 前記複数の無線信号各々の受信電力の測定結果に基づい
    て、ダイバーシチ合成に用いる所定数の無線信号を合成
    信号として選択する合成信号選択工程と、 前記合成信号として選択されなかった他の無線信号を干
    渉信号として特定し、干渉信号と前記合成信号との受信
    電力差を算出し、該受信電力差に応じ送信電力の抑圧を
    指示する送信電力抑圧コマンドを生成する干渉信号抑圧
    制御工程と、 干渉信号を送信する基地局に対し、前記送信電力抑圧コ
    マンドを変調処理して送信する送信処理工程と、 前記複数の基地局各々において、前記端末局から自局宛
    に送信電力抑圧コマンドが送信された場合には、当該端
    末局に対し送信される無線信号の送信電力を、所定の減
    衰量だけ抑圧制御させる送信電力制御工程と、を備えた
    ことを特徴とする無線通信システムの送信電力制御方
    法。
  16. 【請求項16】 干渉信号抑圧制御工程は、各干渉信号
    を複数の電力差クラスに分類するための複数の受信電力
    差の閾値を予め保存し、干渉信号の受信電力差を前記複
    数の閾値と比較して前記複数の電力差クラスのいずれか
    に分類するとともに、該分類された電力差クラスを特定
    するための所定の情報系列を含む送信電力抑圧コマンド
    を生成し、 各基地局の送信電力制御手段は、自局宛の送信電力抑圧
    コマンドに含まれた前記電力差クラスを特定する情報系
    列に基づいて、前記端末局に送信される無線信号の送信
    電力の減衰量を決定することを特徴とする、請求項15
    に記載の無線通信システムの送信電力制御方法。
  17. 【請求項17】 送信電力制御工程は、 送信電力の抑圧制御を行うか否かを決定するための受信
    電力差の閾値である抑圧閾値を予め保存し、 電力差クラスの受信電力差が該抑圧閾値より小さい場合
    には、送信電力の減衰量を縮小させ、電力差クラスの受
    信電力差が前記抑圧閾値より大きい場合には、送信電力
    の減衰量を増大させる減衰指示信号を出力する、コマン
    ド解析工程と、 前記減衰指示信号を所定時間に亘って積算処理し、該減
    衰指示信号の積算値に従って端末局に送信される無線信
    号の減衰量を算出する減衰量決定工程とを備えることを
    特徴とする、請求項16に記載の無線通信システムの送
    信電力制御方法。
  18. 【請求項18】 干渉信号抑圧制御工程は、 送信電力の抑圧制御を指示するか否かを決定するための
    受信電力差の閾値である減衰指示閾値を予め保存し、干
    渉信号の受信電力差と前記減衰指示閾値とを比較して、
    受信電力差が前記減衰指示閾値以上である場合には、該
    干渉信号の送信電力の抑圧を指示する送信電力抑圧コマ
    ンドを生成し、 送信電力制御工程は、 所定時間の間に前記端末局から自局宛に送信された送信
    電力抑圧コマンドを保存するコマンド保存工程と、 該コマンド保存部に保存された送信電力抑圧コマンドの
    総数をカウントし、該カウント値に基づいて、前記端末
    局に送信される無線信号の送信電力の減衰量を決定す
    る、減衰量決定工程とを備えることを特徴とする、請求
    項15に記載の無線通信システムの送信電力制御方法。
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