JP5061090B2 - ろ過装置及び加圧水型原子力発電所の1次系冷却水の処理方法 - Google Patents

ろ過装置及び加圧水型原子力発電所の1次系冷却水の処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、ろ過処理技術に関し、特に、加圧水型原子力発電所の1次系冷却水のろ過処理に適するろ過装置及び加圧水型原子力発電所の1次系冷却水の処理方法に関する。
加圧水型原子力発電所の1次系冷却水ろ過装置は、1次系冷却水中の微粒子成分を捕捉し、系統の線量上昇抑制、1次系冷却水ポンプの軸封水の浄化、1次系構成部材表面への腐食生成物の付着防止等を図ることを目的に運用されている。そして、上記ろ過装置に装填されるろ過フィルタは、系統水中の微粒子成分を捕捉することにより次第にろ過圧力損失が上昇し、予め設定された差圧に到達した時点で交換され、使用済みのろ過フィルタは、放射性廃棄物として廃棄される。かかるろ過フィルタとしては、例えば、特許文献1、特許文献2に開示されたろ過フィルタに類似したものが用いられている。
特開昭52−37272号公報 特開平8−71316号公報
特許文献1に示された2重筒式のろ過フィルタは、外筒と内筒を構成する金属製多孔板の間にろ過膜構造体を充填し、外側から内側へと原水を通過させることによりろ過するもので、圧力損失が上昇した場合には、外筒と内筒を分解し、ろ過膜構造体を洗浄し、再度、組み立てて使用するのが通常である。しかしながら、分解するには、ろ過フィルタ全体をろ過塔より取り出して作業を行う必要がある。従って、分解可能なろ過フィルタを用いた場合であっても、分解するには、ろ過フィルタを構成する外筒等への接触が不可欠であり、また、分解作業時間も相当要する。このため、加圧水型原子力発電所の1次系冷却水ろ過装置のろ過塔に使用した場合には、たとえ、このような分解可能なろ過フィルタであっても、作業者や周辺環境の放射能汚染を防ぐ必要があるため、分解せずにろ過フィルタ自体をそのまま廃棄処分せざるを得ないのが現状である。このため、加圧水型原子力発電所においては、廃棄処分されるろ過フィルタの減容化が問題となっている。
特許文献2に開示されたろ過フィルタは、円筒型のろ材(ろ過膜構造体)を支持枠体に対してリング状部材を介して固定し、該リング状部材を取り外すことにより該ろ材を交換可能な構成としている。しかしながら、リング状部材はろ材に連結されているわけではなく、独立した部材であり、該リング状部材をろ過塔内で取り外したのでは、ろ材の抜き出し作業が困難となる。従って、特許文献2においても、ろ材の交換作業は、ろ材、支持枠体及びリング状部材を含むろ過フィルタ全体をろ過塔から引き抜いた後、分解して行うことが前提となっている。このため、上記特許文献1の場合と同様に、分解、交換作業の迅速性の点で課題があり、加圧水型原子力発電所の1次系冷却水ろ過装置のろ過フィルタにおいて、ろ材のみを交換可能にする構造として用いるには不十分である。
また、ろ過フィルタの交換作業や廃棄作業を行う際には、ろ過膜構造体に捕捉された放射性微粒子による周辺環境汚染の防止や作業者の安全性確保などに十分な注意を払う必要があり、放射線防護のための作業準備に多大な労力を要し、作業効率の低下を招く要因となっている。
本発明は上記した点に鑑みなされたものであり、ろ過フィルタの交換作業や廃棄作業中における周辺環境や作業環境の汚染を低減し、放射線防護のための作業準備を簡素化でき、作業効率の向上が期待できるろ過装置及び加圧水型原子力発電所の1次系冷却水の処理方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1記載の本発明では、支持枠体により保持される円筒型のろ過膜構造体を備え、内周中空部の下端開口部が閉塞されてろ過塔内に配設されるろ過フィルタと、
前記ろ過フィルタの外周とろ過塔内周との間に、ろ過フィルタの外周を取り囲んで固定配設され、ろ過塔内に導入される被処理水を、前記ろ過膜構造体の上部に位置し、前記支持枠体を構成する上部支持部材に形成した流入口へ案内し、該流入口を経てろ過膜構造体の内周中空部へ導入し、ろ過膜構造体の内側から外側へと被処理水を通過させてろ過し、ろ過膜構造体の外周との間に形成された処理水通過間隙を経て処理水を排出部へと案内する隔壁部材と
を具備することを特徴とするろ過装置を提供する。
請求項2記載の本発明では、前記隔壁部材は、
略筒状に形成されると共に、
底壁から上方に突出し、ろ過フィルタの内周中空部の下端開口部を閉塞する端壁部と、処理水の排出部に連通する開口部が形成された周壁部とを備えた内筒部を有することを特徴とする請求項1記載のろ過装置を提供する。
請求項3記載の本発明では、加圧水型原子力発電所の1次系冷却水のろ過処理に用いられることを特徴とする請求項1又は2記載のろ過装置を提供する。
請求項4記載の本発明では、ろ過塔内に、内周中空部の下端開口部が閉塞され、支持枠体により保持された円筒型のろ過膜構造体を備えたろ過フィルタを配設し、ろ過塔内に配設したガイド部材により、前記ろ過膜構造体の内周中空部へ加圧水型原子力発電所の1次系冷却水を導入し、ろ過膜構造体の内側から外側へ該1次系冷却水を通過させてろ過処理し、排出部へと案内する加圧水型原子力発電所の1次系冷却水の処理方法であって、
前記ガイド部材として、前記ろ過フィルタの外周とろ過塔内周との間に、ろ過フィルタの外周を取り囲んで固定配設され、ろ過塔内に導入される前記1次系冷却水を、前記ろ過膜構造体の上部に位置し、前記支持枠体を構成する上部支持部材に形成した流入口へ案内し、該流入口を経てろ過膜構造体の内周中空部へ導入し、ろ過膜構造体の内側から外側へと該1次系冷却水を通過させてろ過し、ろ過膜構造体の外周との間に形成された処理水通過間隙を経て処理水を排出部へと案内する隔壁部材を用いることを特徴とする加圧水型原子力発電所の1次系冷却水の処理方法を提供する。
本発明のろ過装置又は加圧水型原子力発電所の1次系冷却水の処理方法は、被処理水をろ過膜構造体の内周中空部へ導入し、ろ過膜構造体の内側から外側へと通過させてろ過する構成である。このため、放射性微粒子がろ過膜構造体の内面側に多く捕捉されることになり、交換作業時、廃棄作業時における周辺環境、作業環境への放射能汚染を低減できる。従って、これら周辺環境等への汚染を防止するための準備作業の簡素化が図れ、作業効率が向上する。
この場合、ろ過フィルタとして、ろ過膜構造体が支持枠体の上部支持部材のみに連結されたものを用いると、格子状内筒部材、格子状外筒部材及び下部支持部材をろ過塔内に固定した状態で、ろ過膜構造体をこれらから分離して着脱でき、ろ過フィルタのコストの低減、放射性廃棄物容量の低減等を図る効果も期待できる。
以下、図面に示した実施形態に基づき、本発明をさらに詳細に説明する。図1及び図2は、ろ過フィルタ10を用いたろ過装置100を示す図である。ろ過装置100は、略円筒型の胴部120と、該胴部120の上部開口を開閉する上蓋130とを備えたろ過塔110を有して構成される。胴部120には、被処理水の導入部121とろ過処理された処理水の排出部122が設けられている。排出部122は、胴部120の底壁部123に断面略L字状に形成されると共に、底壁部123の上面から上方に突出する排出管部122aを備えている。なお、導入部121や排出部122の形成位置や構造はあくまで一例であり、図示した態様に限定されるものではない。
ろ過フィルタ10は、ろ過塔110内に、下端開口部が排出部122の排出管部122aに嵌合連結するように配設される。より具体的には、ろ過塔110の上蓋130を開口し、ろ過フィルタ10を挿入してその下端開口部を排出管部122aに嵌合させ、上蓋130を閉じて配設する。この際、ろ過フィルタ10の上部支持部材33と上蓋130との間にコイルスプリング等の弾性部材140を介在させて配設する。これにより、弾性部材140の押圧力が機能し、ろ過フィルタ10がろ過塔110内に押圧固定される。また、後述のように、本発明においては、ろ過フィルタ10を構成するろ過膜構造体20と支持枠体30の上部支持部材33とを格子状内筒部材31等から分離可能な構造としているため、かかる弾性部材140を配設することにより、ろ過膜構造体20が格子状内筒部材31と格子状外筒部材32との間に確実に装填される。弾性部材140は、かかる機能を果たすものであればよく、コイルスプリングのほか、他の金属スプリングあるいはゴム等を用いることもできる。また、配設時の作業時間の短縮、作業の容易化のため、弾性部材140は、予め上蓋130の内面に一方の端部を固定しておくこともできる。また、弾性部材140に代えて、ボルト等を用いて、例えば、ろ過塔110に、内側に向かって突出するフランジ部(図示せず)を設け、該フランジ部に固定する構成とすることも可能であるが、配設時の作業時間とを考慮すると、上記のような弾性部材140を用いることが好ましい。
ろ過フィルタ10は、ろ過膜構造体20と支持枠体30とを備えて構成される。ろ過膜構造体20は、膜状に形成されたろ材であり、プリーツ状などに加工され、円筒型に形成されている。材質は限定されるものではなく、例えば、シリカ系材料から形成されるものや、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド等の有機高分子材料から形成されるものを用いることができる。但し、廃棄時の更なる減容化のためには有機高分子材料などの可燃性材料を用いることが好ましい。また、ろ過膜構造体20は、図1(a),(c)に示したように、その下端に、環状のシール部材21が固定されていることが好ましい。これにより、後述の格子状内筒部材31及び格子状外筒部材32間にろ過膜構造体20を挿入するだけで、該シール部材21が下部支持部材34に密着し、装着作業を容易化できる。
支持枠体30は、上記ろ過膜構造体20の形状を維持する機能を果たすものであり、円筒型に形成されたろ過膜構造体20の内側に位置する格子状内筒部材31、外側に位置する格子状外筒部材32、上側に位置する上部支持部材33及び下側に位置する下部支持部材34を有してなる。すなわち、ろ過膜構造体20は、格子状内筒部材31及び格子状外筒部材32の間に装填され、支持枠体30によって保持される。支持枠体30は、ろ過膜構造体20の形状、特に長さ方向の寸法維持の機能を果たすことから、少なくとも格子状内筒部材31及び格子状外筒部材32は、金属材料などから形成される。もちろん、所定の強度を有する限り、金属材料に限定されるものではない。
格子状内筒部材31及び格子状外筒部材32は、被処理水が、ろ過膜構造体20を外周から内周に向かって厚み方向に通過可能な多数の孔部を備えて形成される。なお、「格子状」といっても、孔部形状を限定する意味ではなく、液体が通過可能である限り、種々の形状、大きさの孔部を含む意味であることはもちろんであり、格子状のほか、例えば、網目状、スリット(長孔)状、多孔状等とすることができる。網目状とした場合の目付け、多孔状とした場合の孔形状ももちろん限定されるものではない。
上部支持部材33は、図1(a),(b)に示すように略円盤状に形成され、下面に環状に形成された溝部33aに、ろ過膜構造体20の上部が連結される。また、上面の略中央部には、コイルスプリング等の弾性部材140を受けるバネ受け部33bが形成されている。上部支持部材33は、このようにろ過膜構造体20と連結されて一体化されるため、図2に示したように、上部支持部材33を格子状内筒部材31の上縁31a及び格子状外筒部材32の上縁32aから引き離すことにより、ろ過膜構造体20を抜き取ることができる。上部支持部材33は、取り外した後、ろ過膜構造体20から分離して再使用することも可能であるが、交換作業、廃棄作業を速やかに行うためには、上部支持部材33もそのまま廃棄処分することが好ましい。また、上部支持部材33は、ろ過膜構造体20と同じ材質から形成すると、廃棄処分の際に、ろ過膜構造体20と一緒に廃棄できる。例えば、上部支持部材33とろ過膜構造体20とを共に可燃性材料から形成すると、一緒に焼却処理することもできる。
下部支持部材34は、例えば、金属製材料等から形成され、格子状内筒部材31及び格子状外筒部材32間の環状下端部を閉塞する。なお、下部支持部材34は、格子状内筒部材31又は格子状外筒部材32のいずれか一方と、あるいは両方と一体に成形することもできる。また、下部支持部材34の下面には、処理水の排出部122を構成する排出管部122aの外面に密接させるためのOリングなどのシール部材34aが設けられている。シール部材34aは、被処理水が排出部122にろ過されずに直接浸入することを防止するものであり、ろ過塔110の内径、ろ過フィルタ10の外径との関係等によっては、例えば、ろ過塔110の胴部120の内面とろ過フィルタ10の格子状外筒部材32の外面との間に、Oリングなどのシール部材(図示せず)を配設するようにしてもよい。
次に、ろ過装置100の作用を説明する。このろ過装置100は、加圧水型原子力発電所の1次系冷却水のろ過用として配設される。被処理水である1次系冷却水が導入部121からろ過塔110内に導入されると、ろ過膜構造体20の外面から内面へと貫通し、ろ過処理される。ろ過された処理水は、ろ過フィルタ10の内周中空部を通過し、排出管部122aを経て排出部122から排出される。通常のろ過処理はかかる工程が繰り返されるが、所定の差圧に至った場合には、ろ過膜構造体20を交換する。
交換作業は、まず、ろ過塔110の上蓋130を開放する。これにより、支持枠体30の上部支持部材33及び上蓋130間に配設された弾性部材140の押圧力が解除される。次いで、支持枠体30の上部支持部材33を引き抜く。上部支持部材33にはろ過膜構造体20が連結されているため、上部支持部材33を引き抜くことにより、ろ過膜構造体20が、支持枠体30の格子状内筒部材31、格子状外筒部材32及び下部支持部材34をろ過塔110内に残したまま引き抜かれる。上部支持部材33と共に引き抜いたろ過膜構造体20はそのまま廃棄する。この際、従来のように、ろ過膜構造体と支持枠体とからなるろ過フィルタ全体を廃棄するものではないため、廃棄物容量の減容化を図ることができる。また、交換する部材は、上部支持部材33とこれに一体化されたろ過膜構造体20のみであるため、交換コスト、運用コストを低減することができる。交換用の新たなろ過膜構造体20は、ろ過塔110内に固定されたままの格子状内筒部材31及び格子状外筒部材32間に挿入し、上蓋130を閉じれば、該ろ過膜構造体20に連結された上部支持部材33と上蓋130との間に介在された弾性部材140によりろ過塔110内に再び固定配設される。
図3は、ろ過フィルタ10に対する被処理水の流路を変更した本発明の実施形態にかかるろ過装置100を示す図である。なお、図1及び図2に示した態様と同じ部材については同じ符号で示す。
本実施形態においては、ろ過フィルタ10の外周とろ過塔110の内周との間に、隔壁部材200を配設している。この隔壁部材200は、ろ過フィルタ10の外周を取り囲むと共に、ろ過フィルタ10の外周との間に処理水通過間隙210を形成できる長さ及び直径を備えた略筒状に形成されている。また、本実施形態の隔壁部材200は、下端縁に、内側にフランジ状に突出する底壁220を備えていると共に、該底壁220の内周縁から上方に立ち上がる内筒部230を備えている。内筒部230は、ろ過フィルタ10の内周中空部の下端開口部を閉塞できる直径を備えた端壁部231を有し、その周壁部232には、排出管部122aに連通する開口部232aが形成されている(図3(c)参照)。
かかる構成からなる隔壁部材200は、内筒部230を排出管部122aに嵌合させて配設され、上端部240をろ過フィルタ10の上部支持部材33にシール部材240aを介して密接させて配設される(図3(b),(c)参照)。また、被処理水が排出管部122aに未処理のまま直接浸入することを防止する必要があり、本実施形態では、隔壁部材200の底壁220とろ過塔110の底壁部123の上面との間にシール部材220aを装填している。なお、このシール部材220aの配設位置は限定されるものではなく、例えば、内筒部230の周壁部232と排出管部122aとの間に設けることもできる。
ろ過フィルタ10の構成は、図1及び図2に示した態様とほぼ同様であるが、該ろ過フィルタ10の内周中空部に被処理水を導入するため、上部支持部材33としては、例えば、その略中央部に、流入口33cが形成されたものを用いる。
本実施形態によれば、被処理水である加圧水型原子力発電所における1次系冷却水が導入部121からろ過塔110内に導入されると、図3の矢印で示したように、隔壁部材200の外面に接触し、ろ過塔110内で上方に案内される。上方に案内された被処理水は、上部支持部材33に設けた流入口33cからろ過フィルタ10の内周中空部に導入され、ろ過膜構造体20の内面から外面へと通水し、ろ過処理される。ろ過フィルタ10の外面に流出した処理水は、隔壁部材200の内面に接触し、処理水通過間隙210を経て下方へ向かい、隔壁部材200の内筒部230の周壁部232に形成された開口部232aから排出管部122aへ排出される。
このようにしてろ過処理を繰り返すことにより、所定の差圧に至った場合には、図1及び図2に示した態様と全く同様に、上部支持部材33及びろ過膜構造体20を、格子状内筒部材31及び格子状外筒部材32等をろ過塔110内に残したまま引き抜き、交換作業を実施する。この際、本実施形態によれば、被処理水である1次系冷却水がろ過膜構造体20の内面から外面へと通水して処理されるため、捕捉された放射性微粒子は、ろ過膜構造体20の内面側に集中する。このため、ろ過膜構造体20の外面から内面へと被処理水を貫通させる場合と比較して、交換作業時における周辺環境、作業環境への放射能汚染の広がりを低減でき、汚染防止のための準備作業の簡素化、作業効率の向上に資する。
本実施形態においても、ろ過フィルタ10は、上部支持部材33と共にろ過膜構造体20のみを交換可能な構成とすることが廃棄物の減容化のために好ましい。しかしながら、従来と同様のろ過フィルタ、すなわち、ろ過膜構造体を、支持枠体を構成する格子状内筒部材及び格子状外筒部材と分離できないろ過フィルタを用いた場合でも、隔壁部材200を用いることにより、交換作業時における放射能汚染の低減を図ることは可能である。
また、本実施形態においては、被処理水である加圧水型原子力発電所における1次系冷却水の流路を隔壁部材200を用いてろ過フィルタ10の内周中空部へ導入するガイド部材として用いているが、被処理水をろ過フィルタ10の内面から外面へと貫通するように案内できる限り、ガイド部材として他の構造を採用することもできる。但し、既設のろ過塔110に極めて容易に取り付けられると共に、ろ過膜構造体20の引き抜き作業を妨げることもないことから、本実施形態のように、ろ過フィルタ10を取り囲む略筒状の構造の隔壁部材200を用いることが好ましい。
図1(a)は、本発明の実施形態に適用されるろ過フィルタを用いたろ過装置の全体構造を示す図であり、図1(b)は、図1(a)のA部拡大図であり、図1(c)は、図1(a)のB部拡大図である。 図2は、上記態様に係るろ過フィルタの交換作業工程を説明するための図である。 図3(a)は、本発明の実施形態に係るろ過装置の全体構造を示す図であり、図3(b)は、図3(a)のC部拡大図であり、図3(c)は、図3(a)のD部拡大図である。
符号の説明
10 ろ過フィルタ
20 ろ過膜構造体
30 支持枠体
31 格子状内筒部材
32 格子状外筒部材
33 上部支持部材
33c 流入口
34 下部支持部材
100 ろ過装置
110 ろ過塔
120 胴部
121 導入部
122 排出部
123 底壁部
200 隔壁部材
230 内筒部
231 端壁部
232 周壁部

Claims (4)

  1. 支持枠体により保持される円筒型のろ過膜構造体を備え、内周中空部の下端開口部が閉塞されてろ過塔内に配設されるろ過フィルタと、
    前記ろ過フィルタの外周とろ過塔内周との間に、ろ過フィルタの外周を取り囲んで固定配設され、ろ過塔内に導入される被処理水を、前記ろ過膜構造体の上部に位置し、前記支持枠体を構成する上部支持部材に形成した流入口へ案内し、該流入口を経てろ過膜構造体の内周中空部へ導入し、ろ過膜構造体の内側から外側へと被処理水を通過させてろ過し、ろ過膜構造体の外周との間に形成された処理水通過間隙を経て処理水を排出部へと案内する隔壁部材と
    を具備することを特徴とするろ過装置。
  2. 前記隔壁部材は、
    略筒状に形成されると共に、
    底壁から上方に突出し、ろ過フィルタの内周中空部の下端開口部を閉塞する端壁部と、処理水の排出部に連通する開口部が形成された周壁部とを備えた内筒部を有することを特徴とする請求項1記載のろ過装置。
  3. 加圧水型原子力発電所の1次系冷却水のろ過処理に用いられることを特徴とする請求項1又は2記載のろ過装置。
  4. ろ過塔内に、内周中空部の下端開口部が閉塞され、支持枠体により保持された円筒型のろ過膜構造体を備えたろ過フィルタを配設し、ろ過塔内に配設したガイド部材により、前記ろ過膜構造体の内周中空部へ加圧水型原子力発電所の1次系冷却水を導入し、ろ過膜構造体の内側から外側へ該1次系冷却水を通過させてろ過処理し、排出部へと案内する加圧水型原子力発電所の1次系冷却水の処理方法であって、
    前記ガイド部材として、前記ろ過フィルタの外周とろ過塔内周との間に、ろ過フィルタの外周を取り囲んで固定配設され、ろ過塔内に導入される前記1次系冷却水を、前記ろ過膜構造体の上部に位置し、前記支持枠体を構成する上部支持部材に形成した流入口へ案内し、該流入口を経てろ過膜構造体の内周中空部へ導入し、ろ過膜構造体の内側から外側へと該1次系冷却水を通過させてろ過し、ろ過膜構造体の外周との間に形成された処理水通過間隙を経て処理水を排出部へと案内する隔壁部材を用いることを特徴とする加圧水型原子力発電所の1次系冷却水の処理方法。
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