JP5059937B2 - 表示装置 - Google Patents
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Description
図15は実質的な点光源である発光素子6を用いた例を示す。発光素子6は発散性の光を出射し、表示素子1を通った発散性の光は、結像素子2を通って収束性の光となって観察者の瞳4に入射する。この場合、発散性の光が表示素子1に照射されるので、結像素子2は表示素子1に近い位置に配置される必要がある。しかし、結像素子2は表示素子1に近い位置に配置されるため、収差が大きくなって画像の品質が低下する。このために、図16に示されるように、表示の品質を向上するために複数の結像素子2、2aを設けることが必要になる。そのため、表示装置全体が大型化し、重くなるという問題点がある。
本発明のさらなる目的は、画像を観察者の目の直ぐ前で見ることができ、かつ、観察者の側頭部と干渉しないように構成されることのできる表示装置を提供することである。
さらに、本発明による表示装置は、観察者の目の前方に配置する表示装置であって、表示素子と、該表示素子から発射された光を集光させる結像素子と、該結像素子を通った光が入射する入射面を有する導光体と、該導光体を通った光を受けるように該導光体に設けられる凹面鏡とからなり、該凹面鏡は第1の焦点及び第2の焦点を有する楕円体の一部として形成され、該結像素子を通った光が該導光体の内部で複数回反射して光があたかも第2の焦点P2から該凹面鏡に入射するように該凹面鏡に入射し、該凹面鏡によって反射された光は第1の焦点に又はその近傍に集光され、観察者の目に入射するようにしたことを特徴とするものである。
図3は本発明に係わる観察者の目の直ぐ前方で見るヘッドマウントディスプレイ又は眼鏡型ディスプレイと呼ばれる表示装置10を示している。この表示装置10は観察者12の顔に装着される眼鏡タイプの表示装置である。表示装置10は、表示装置10を観察者12の顔に装着するための眼鏡状の本体構造と、本体構造に組み込まれた光学系とを有する。例においては、表示装置の本体構造は、眼鏡又はゴーグルとして示されている。しかし、本発明は眼鏡又はゴーグル状の本体構造をもった表示装置に限定されるものではない。表示装置の本体構造は、例えば、頭を取り巻くベルトや、ヘルメット、カチャーシャのような構造や、耳掛けタイプのもの,眼鏡へクリップで装着するもの等種々のものを採用することができる。
図2は図1の光学系14の変形例を示す図である。図2の光学系14は図1の光学系14と同様の部材を含み、図2の光学系14の作用は図1の光学系14の作用とほぼ同様である。図2では、発光素子16は点光源である発光ダイオードからなり、表示素子18は偏光子18a、18bで挟まれた液晶パネルからなる。光学素子22は結像素子20の第1の焦点20aよりも表示素子18の近くに配置されている。従って、図2の光学系14は図1の光学系14よりも短くすることができる。
図8は図6の光学系14の変形例を示す図である。図8の光学系14は図6の光学系14と同様の部材を含み、図8の光学系14の作用は図6の光学系14の作用とほぼ同様である。図8では、偏光子18aが表示素子18の光入射面側に配置されている。この例は、強誘電液晶のように反射型液晶パネルと1枚の偏光子で表示可能な表示素子18の場合に適用できる。
図12及び図13は発光素子16の発光点の位置を調節する機能を備えた光学系の例を示す図である。図12はある状態にある光学系を示し、図13は他の状態にある図12の光学系を示す。光学系は透明なプラスチックからなる導光板42を含み、導光板42の途中に偏光ビームスプリッタ34を形成している。発光素子16は導光板42の一端部に配置され、結像素子20及び表示素子18は導光板42の他端部に配置される。
図13では、点線で示された瞳24が実線で示された瞳24の位置に移動している。そこで、左のLED16aが選択され、このLED16aから発射された光は導光板42及び偏光ビームスプリッタ34を通り、結像素子20を通り、表示素子18で反射して、逆の経路を通り、偏光ビームスプリッタ34で反射して観察者12の瞳24に入射する。このようにして、光が一点に結像されるタイプの表示装置でも、視域を広くすることができる。なお、発光素子16は1次元のLEDアレイとして形成されているが、2次元のLEDアレイとして形成されることもできる。
図18は図3の表示装置の光学系の第2実施例を示す図である。この例の光学系14は2つの等価な楕円体51、52に基づいて形成されている。第1の楕円体51は第1の焦点P1及び第2の焦点P2を有し、第2の楕円体52は第3の焦点P3及び第4の焦点P4を有する。第2の焦点P2と第3の焦点P3とは共通の位置に配置されている。第1の凹面鏡53が第1の楕円体51の一部に配置され、第2の凹面鏡54が第2の楕円体52の一部に配置されている。
このように、第2の焦点P2と第3の焦点P3とが共通の位置に配置された第1の楕円体51及び第2の楕円体52を用いて第1の凹面鏡53及び第2の凹面鏡54を形成することにより、より好ましくは第1の楕円体51及び第2の楕円体52を等価の回転楕円体とすることにより、光学系の対称性を向上させることができる。よって、従来のように複雑な複数の偏心レンズを用いる必要がなくなり、装置全体を小型、軽量なものとすることができる。
図19及び図20は図18の光学系14の変形例を示す図である。図19においては、第1の焦点P1、第2の焦点P2、第3の焦点P3、及び第4の焦点P4(又は導光体内の反射を展開した第1から第4の焦点P1〜P4に対応する焦点)は、一直線上に配置されており、第1の凹面鏡53は光学系14の上記焦点を通る線に対して第2の凹面鏡54の同じ側に配置されている。そして、導光体58が第1の凹面鏡53と第2の凹面鏡54との間に設けられている。
図21は導光体58の変形例を示す図である。この導光体58では、第1の凹面鏡53及び第2の凹面鏡54は導光体58の反対側に配置され、光は矢印LI の方向に導光体58に入射し、導光体58内で偶数回反射して、矢印LO の方向に導光体58から出射する。
図23は図18から図23までを参照して説明した表示装置の第1の楕円体51及び第2の楕円体52を示す図である。図23においては、第1の楕円体51及び第2の楕円体52は例えばX−Y平面内に配置されている。
図29から図31は本発明の光学系のさらなる変形例を示す図である。
図29においては、図1に示される第1の光学系と図22に示される第2の光学系とを組み合わせた光学系を示す。すなわち、第1の光学系は、発光素子16と、光学素子22と、透過型表示素子18と、結像素子20とからなる。アパーチャ66が結像素子20の第2の焦点の位置に配置される。第2の光学系は、第1の凹面鏡53と、第2の凹面鏡54と、導光体58とからなる。図18において、表示素子55の発散光を第1の焦点P1を通って第1の凹面鏡53に向かって照射したのと同様に、アパーチャ66を通った発散光を第1の凹面鏡53に向かって照射する。アパーチャ66は第2の光学系の第1の焦点P1に位置する。これによって、アパーチャ66において認識された画像と同様の画像を瞳24において認識することができる。
図31においては、表示素子は、発光素子16とマイクロミラー68とによって構成される。発光素子16はレーザー等とすることができる。発光素子16はマイクロミラー68に向かって微小な光線を発射する。マイクロミラー68はMEMS(Micro Electro Mechanical System )のような角度が可変できるデバイスであって、光線をスキャニングすることができる。このスキャニングに合わせて発光素子16の光量を変調すれば、画像となる。マイクロミラー68は液晶パネルと比べて非常に小さく、小型の表示素子を実現できる。図では1つのマイクロミラー68が示されているが、単純なMEMSを2個用いてXY方向にスキャニングさせてもよい。
光入射面71cは、表示素子55から発射され、結像素子56を通った光が光入射面71cに垂直に入射するように、平坦な表面71a、71bに対する傾きで形成されるのが望ましい。しかし、楕円形の凹面鏡72での光の反射は光軸の両側において反射角度が変わるため、瞳24に入射する画像にひずみが生じることがある。光入射面71cの角度を調整すること、または、ひずみ補正レンズを表示素子55と光入射面71cとの間に挿入することによって、画像のひずみを緩和することが可能になる。また、小型で軽量の表示装置を実現することができる。
図36及び図37は第1及び第2の反射鏡77、79の配置の例を示す図である。図36においては、第1及び第2の反射鏡77、79は柱状のガラス又はアクリル樹脂等のプラスチックからなる導光体80の両端に配置されている。光は導光体80の内部を平行光として伝播する。導光体80は型を使用した成型により作り、第1及び第2の反射鏡77、79は導光体80の両端にアルミニウムを蒸着する。
図43は図40の表示装置の光学系の変形例を示す図である。この例は、図40の光学系に図1に示される第1の光学系の発光素子16と、光学素子22とを加えたものである。発光素子16及び光学素子22は平行光をつくり出し、表示素子55及び結像素子56を通った光はアパーチャ82で集光され、アパーチャ82を通った発散光を導光体80に導き、第1の凹面鏡77で反射された光が瞳24に入射する。よって、アパーチャ82において認識された画像と同様の画像を瞳24において認識することができる。
図46は図43の表示装置の光学系の変形例を示す図である。図31の場合と同様に、図46においては、表示素子は、発光素子16とマイクロミラー68とによって構成される。発光素子16はレーザー等とすることができる。発光素子16はマイクロミラー68に向かって微小な光線を発射する。マイクロミラー68はMEMSのような角度が可変できるデバイスであって、光線をスキャニングすることができる。このスキャニングに合わせて発光素子16の光量を変調すれば、画像となる。図では1つのマイクロミラー68が示されているが、単純なMEMSを2個用いてXY方向にスキャニングさせてもよい。
(付記)
以上の説明から把握される本発明の技術思想は以下の通りである。
3.該表示素子は透過型の表示素子であり、該光学素子は該表示素子の一方の側に配置され、該結像素子は該表示素子の反対の側に配置されることを特徴とする付記2に記載の表示装置。
5.表示素子と、結像素子と、該表示素子から発射されて該結像素子を通った光が通る第1の焦点及び第2の焦点を有する第1の楕円体の一部として形成された第1の凹面鏡と、該第2の焦点と共通の位置に配置される第3の焦点及び第4の焦点を有する第2の楕円体の一部として形成された第2の凹面鏡とを備え、該表示素子から発射された光が該第1の焦点の近傍に集光され、該第1の焦点を通った光が該第1の凹面鏡によって反射されて共通の第2及び第3の焦点に向かって進み、該第2及び第3の焦点を通った光又はそれと同等の光が該第2の凹面鏡によって反射されて該第4の焦点の近傍に集光され、観察者の目が該第4の焦点の近傍に配置されるようにして、観察者の目の前方に形成された表示を見ることができるようにしたことを特徴とする表示装置。
7.該第1の焦点、該第2の焦点、該第3の焦点、及び該第4の焦点は一直線上にあることを特徴とする付記5に記載の表示装置。
8.該第1の焦点、該第2の焦点、該第3の焦点、及び該第4の焦点は一直線上にないことを特徴とする付記5に記載の表示装置。
10.観察者の目の前方に配置する表示装置であって、発光素子と、該発光素子で照明される表示素子と、該表示素子を通った光を通過させる結像素子とからなり、該表示素子は該結像素子と該結像素子の第1の焦点との間で該第1の焦点に近い位置に配置され、よって該結像素子によって該表示素子の虚像が形成され、さらに、該発光素子から照射された光が該結像素子の第2の焦点で集光されるようにし、
該結像素子の第2の焦点と共通な第3の焦点及び第4の焦点を有する第1の楕円体の一部として形成された第1の凹面鏡と、該第4の焦点と共通の位置に配置される第5の焦点及び第6の焦点を有する第2の楕円体の一部として形成された第2の凹面鏡とを備え、該表示素子から発射された光が該第3の焦点の近傍に集光され、該第3の焦点を通った光が該第1の凹面鏡によって反射されて共通の第4及び第5の焦点に向かって進み、該第4及び第5の焦点を通った光又はそれと同等の光が該第2の凹面鏡によって反射されて該第6の焦点の近傍に集光され、観察者の目が該第6の焦点の近傍に配置されるようにして、観察者の目の前方に形成された表示を見ることができるようにしたことを特徴とする表示装置。
13.観察者の目の前方に配置する表示装置であって、表示素子と、該表示素子に照射する光あるいは該表示素子を通った光を略平行光にする光学素子と、該光学素子を通った光が入射する凹面鏡とからなり、該凹面鏡は回転放物面の一部として形成され、該凹面鏡によって反射された光は該回転放物面の焦点に又はその近傍に集光され、観察者の目に入射するようにしたことを特徴とする表示装置。
15.該凹面鏡及び該さらなる凹面鏡は導光体に設けられていることを特徴とする付記14に記載の表示装置。
18 表示素子
20 結像素子
22 光学素子
24 瞳
28 虚像
32 ハーフミラー
34 偏光ビームスプリッタ
40 導光板
43、44 目位置センサ
51、52 楕円体
53、54 凹面鏡
55 表示素子
56 結像素子
58 導光体
71 導光体
72 凹面鏡
73 回転楕円体
74 反射膜
76、78 回転放物面
77、79 凹面鏡
80 導光体
81 レンズ
Claims (7)
- 表示素子と、結像素子と、該表示素子から発射されて該結像素子を通った光が通る第1の焦点及び第2の焦点を有する第1の楕円体の一部として形成された第1の凹面鏡と、該第2の焦点と共通の位置に配置される第3の焦点及び第4の焦点を有する第2の楕円体の一部として形成された第2の凹面鏡とを備え、該表示素子から発射された光が該第1の焦点の近傍に集光され、該第1の焦点を通った光が該第1の凹面鏡によって反射されて共通の第2及び第3の焦点に向かって進み、該第2及び第3の焦点を通った光又はそれと同等の光が該第2の凹面鏡によって反射されて該第4の焦点の近傍に集光され、観察者の目が該第4の焦点の近傍に配置されるようにして、観察者の目の前方に形成された表示を見ることができるようにし、前記第1の楕円体及び第2の楕円体は等価の回転楕円体として形成され、前記第1の焦点、第2の焦点、第3の焦点、及び第4の焦点は一直線上に配置されることを特徴とする表示装置。
- 該第1の凹面鏡及び該第2の凹面鏡は、導光体に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 該第2の凹面鏡は光透過性を有することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 観察者の目の前方に配置する表示装置であって、発光素子と、該発光素子で照明される表示素子と、該表示素子を通った光を通過させる結像素子とからなり、該表示素子は該結像素子と該結像素子の第1の焦点との間で該第1の焦点に近い位置に配置され、よって該結像素子によって該表示素子の虚像が形成され、さらに、該発光素子から照射された光が該結像素子の第2の焦点で集光されるようにし、
該結像素子の第2の焦点と共通な第3の焦点及び第4の焦点を有する第1の楕円体の一部として形成された第1の凹面鏡と、該第4の焦点と共通の位置に配置される第5の焦点及び第6の焦点を有する第2の楕円体の一部として形成された第2の凹面鏡とを備え、該表示素子から発射された光が該第3の焦点の近傍に集光され、該第3の焦点を通った光が該第1の凹面鏡によって反射されて共通の第4及び第5の焦点に向かって進み、該第4及び第5の焦点を通った光又はそれと同等の光が該第2の凹面鏡によって反射されて該第6の焦点の近傍に集光され、観察者の目が該第6の焦点の近傍に配置されるようにして、観察者の目の前方に形成された表示を見ることができるようにしたことを特徴とする表示装置。 - 観察者の目の前方に配置する表示装置であって、表示素子と、該表示素子から発射された光を集光させる結像素子と、該結像素子を通った光が入射する入射面を有する導光体と、該導光体を通った光を受けるように該導光体に設けられる凹面鏡とからなり、該凹面鏡は第1の焦点及び第2の焦点を有する楕円体の一部として形成され、該結像素子を通った光が該導光体の内部で複数回反射して光があたかも第2の焦点P2から該凹面鏡に入射するように該凹面鏡に入射し、該凹面鏡によって反射された光は第1の焦点に又はその近傍に集光され、観察者の目に入射するようにしたことを特徴とする表示装置。
- 該導光体は一対の対向する平坦な表面と、該平坦な表面に対して傾斜した傾斜面とを有し、該結像素子を通った光は該傾斜面上で集光され、該一対の対向する平坦な表面によって反射されることを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
- 観察者の目の前方に配置する表示装置であって、
表示素子と、
結像素子と、
第1の焦点を有する第1の回転放物面の一部として形成された第1の凹面鏡と、
第2の焦点を有する第2の回転放物面の一部として形成された第2の凹面鏡と
を備え、
前記第1の回転放物面及び第2の回転放物面は、同じ焦点距離を有し且つ中心軸が互いに一致するように配置され、前記表示素子から出射された光が前記第1の焦点に又は該第1の焦点の近傍に集光され、該第1の焦点を通った光が、前記第1の凹面鏡によって反射されることによって平行光に変換され、該平行光が前記第2の凹面鏡に入射し、該第2の凹面鏡によって反射された光が前記第2の焦点に又は該第2の焦点の近傍に集光されて観察者の目に入射することを特徴とする表示装置。
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