JP5059807B2 - 射出成形型 - Google Patents

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本発明は、複数種類の樹脂材料部分から成る射出成形品の製造に好適な射出成形型に関する。
従来、例えば、2色成形品等の複数種類の樹脂材料から成る製品を射出成形法で成形する場合、特許文献1に開示されているような射出成形型が用いられている。
この射出成形型は、可動側金型と固定側金型を接合した状態で成形空間を形成し、さらに、この成形空間を2つに仕切る移動駒型をこの成形空間内に出し入れ可能に設けている。移動駒型を成形空間内に進出させて2つの成形空間を形成して一方の成形空間にのみ溶融樹脂を流し込むことにより1種類目の樹脂成形が行なわれる。次に、移動駒型を退出させて他方の成形空間に2種類目の溶融樹脂を流し込むことにより、可動側金型と固定側金型とを接合させたままの状態で2種類目の樹脂を1種類目の樹脂と一体化させた成形品ができ上がるようになっている。
ところで、この種の射出成形型では、前記移動駒型を往復摺動させる駆動手段として、油圧シリンダ等の機械駆動手段を用いている。従って、この機械駆動手段が射出成形型を大型化すると共に、構造を複雑化し、射出成形型の全体的なコストを大幅にアップさせる原因となっている。
そこで、機械駆動手段を用いないで移動駒型を移動させるようにした射出成形型が提案されている(特許文献2)。この射出成形型は、成形空間の一部を形成する移動駒型を固定側金型に埋め込んだ状態にしており、この移動駒型を付勢部材により成形空間の容積を減少させる方向である可動側金型に向かう方向に付勢している。
この移動駒型を進出移動させて可動側金型に接触させることにより第1成形空間を形成し、移動駒型を最後退位置まで移動させることにより第1成形空間に連続する第2成形空間が形成されるようになっている。そして、可動側金型及び固定側金型により第1成形空間に溶融樹脂を流入させる第1ランナを形成し、移動駒型における可動側金型との対向面に第2成形空間の一部となる凹部を形成すると共に、この凹部内に溶融樹脂を注入する第2ランナを固定側金型に形成している。
付勢手段による押圧付勢により移動駒型を可動側金型に接触させることで、この移動駒型の外側に第1成形空間が形成され、前記凹部と可動側金型とにより溶融樹脂の圧力を受ける受圧室が形成される。そして、第1成形空間に第1ランナから1種類目の溶融樹脂を流入させて射出成形を行なう。
次に移動駒型の凹部と可動側金型とにより形成される受圧室内に第2ランナから2種類目の溶融樹脂を注入する。凹部に溶融樹脂が注入され続けると、樹脂の圧力で移動駒型が付勢部材の付勢力に抗して第1成形空間と連通する最後退位置まで後退し、第1成形空間で成形された成形部分と第2成形空間で形成される成形部分とが一体化された樹脂成形物が得られる。
特開2003−326564号公報 実開平4−109120号公報
特許文献2の射出成形型では、移動駒型を移動させるための機械駆動手段は無くすことができるが、受圧室内に溶融樹脂を注入して、樹脂の圧力で移動駒型を後退移動させるようにしているため、所定の容積の第2成形空間が形成されるまでは、第2成形空間の容積が変動しながら樹脂が流入されていく。そのため、第2成形空間で形成された樹脂成形品に層状部分が発生したり、第1成形空間で成形された成形部分との間の接合強度が弱くなって境界部分で割れが生じたりする問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、その目的は、簡単な構成で複数種類の材料を一体成形可能で、しかも、品質の良好な成形品を成形できる射出成形型を提供することにある。
本発明に係る射出成形型は、接合状態で成形空間を形成する複数の金型と、前記金型に対して往復移動可能に設けられ、前記成形空間の容積を変化させる移動部材と、当該移動部材を前記成形空間の容積が減少する方向に押圧付勢する付勢部材とを備え、
前記成形空間は、前記移動部材が前記付勢部材に押圧されて最進出位置にある時に形成される第1成形空間と、前記移動部材が最進出位置から最後退位置まで移動して形成される第2成形空間とからなり、
第1成形空間に溶融樹脂を流入する第1ランナと、第2成形空間に溶融樹脂を流入する第2ランナとを有し、
前記移動部材は、その一部に第2ランナを第2成形空間に対して連通又は遮断可能とする流通規制部を有しており、当該流通規制部は第2ランナに注入された溶融樹脂の圧力を受ける受圧面を有し、前記流通規制部により第2ランナと第2成形空間との間を遮断しながら、前記受圧面が溶融樹脂の圧力を受けることにより前記付勢部材の付勢力に抗して前記移動部材を後退させて第2成形空間を形成し、第2成形空間が形成されると第2ランナと第2成形空間とが連通されて溶融樹脂が第2成形空間に流入する構成となっていることを特徴とする。
本発明によれば、前記移動部材の一部に第2ランナを第2成形空間に対して連通又は遮断可能とする流通規制部を形成し、この流通規制部の前記受圧面が第2ランナに注入された溶融樹脂の圧力を受けることにより、前記移動部材を付勢部材の付勢力に抗して後退させることができる。即ち、前記付勢部材による付勢力と、前記流通規制部の受圧面が受ける溶融樹脂の圧力とにより前記移動部材を進退移動させるので、油圧シリンダなどの機械駆動手段を用いることなく簡単な構成で前記移動部材を進退移動させることができる。
さらに、前記移動部材の流通規制部により第2成形空間が形成されるまでは第2ランナと第2成形空間との間を遮断して第2成形空間に溶融樹脂を流入させず、所定の大きさの第2成形空間が形成された後に、第2ランナから第2成形空間に2種類目の溶融樹脂を流入させる。その結果、第1成形空間で成形した第1成形部分と第2成形空間で成形した第2成形部分との境界でせん断力が生じることはなく、層状の樹脂ムラも発生することがないので、異質材料間の接着強度が良好で品質の安定した成形品が得られる。
また、本発明の射出成形型は、前記金型が固定側金型と可動側金型を有し、前記移動部材が前記可動側金型の型開閉方向と直交する方向に移動可能に設けられており、第2ランナの一部が前記可動側金型と前記移動部材との間に形成され、前記流通規制部は、前記移動部材における可動側金型との対向面に形成される凸部により構成され、前記可動側金型に前記凸部が進退移動可能に収納される凹部を形成して、この凹部に前記凸部を収納することにより第2ランナの一部となる容積変動室を構成し、前記凸部が前記容積変動室に流入する溶融樹脂の圧力を受けることにより前記移動部材が最進出位置から最後退位置に移動するまでは前記凸部により第2ランナを第2成形空間に対して遮断する構成とすることが好ましい。
このような構成により、前記移動部材に形成した前記凸部を流通規制部とし、前記可動側金型に前記凸部が進退移動可能に収納される凹部を形成して、この凹部に前記凸部を収納することにより第2ランナの一部となる容積変動室を構成して、この容積変動室に溶融樹脂を流入させることで移動部材を後退させて第2成形空間を形成することができる。しかも、前記凸部を最後退位置まで移動させるまでは、第2ランナを第2成形空間に対して遮断しておくことができる。その結果、一つの移動部材を用いるだけの簡単な構成で、所定の容積の第2成形空間が形成された後に、この第2成形空間に溶融樹脂を流入させて2種類の材料からなる成形品が得られる。
さらに、本発明の射出成形型は、前記金型が固定側金型と可動側金型とを有し、前記移動部材が前記可動側金型の型開閉方向と同方向に移動可能に設けられる第1移動部材及び第2移動部材と、型開閉方向と直交する方向に移動可能に設けられる第3移動部材とを備え、第1移動部材は、前記付勢部材により前記成形空間の容積が減少する方向に押圧付勢され、この付勢部材による付勢力に抗して移動することにより第2成形空間を形成し、第2移動部材は、往復移動により第2ランナを第2成形空間に対して連通又は遮断可能とする流通規制部となり、前記受圧面が型開閉方向と同方向に作用するように設けられており、第3移動部材は、第1移動部材とテーパー面同士で当接されると共に、第2移動部材ともテーパー面同士で当接しており、第2移動部材が樹脂圧を受けて移動することにより、各テーパー面同士の押圧により第1移動部材を付勢部材による付勢力に抗して移動させる構成とすることもできる。
このような構成により、各移動部材に形成したテーパー面同士の押圧により、第2移動部材が樹脂圧を受けて移動するのに伴って簡単に第3移動部材を介して第1移動部材を後退させ、第2成形空間が形成された後に、この第2成形空間に溶融樹脂を流入させて2種類の材料からなる成形品が得られる。
本発明の射出成形型によれば、前記付勢部材による付勢力と、前記流通規制部の受圧面が受ける溶融樹脂の圧力とにより前記移動部材を進退移動させるので、油圧シリンダなどの機械駆動手段を用いることなく簡単な構成で前記移動部材を進退移動させることができる。
しかも、前記移動部材の流通規制部により第2成形空間が形成されるまでは第2ランナから第2成形空間に溶融樹脂を流入させないので、所定の大きさの第2成形空間が形成された後に、第2成形空間に2種類目の溶融樹脂を流入させることができる。その結果、第1成形空間で成形した第1成形部分と第2成形空間で成形した第2成形部分との境界でせん断力が生じることはなく、層状の樹脂ムラも発生することがないので、異質材料間の接着強度が良好で品質の安定した成形品の成形が可能となる。
本発明の実施形態1に係る射出成形型であって、可動側金型の部分平面図である。 本発明の実施形態1に係る射出成形型の第2移動部材が最進出位置にある状態を示す部分断面図である。 本発明の実施形態1に係る射出成形型の第2移動部材が最後退位置にある状態を示す部分断面図である。 本発明の実施形態1に係る射出成形型の第2ランナに溶融樹脂が注入される前の容積変動室の状態を示す説明図である。 本発明の実施形態1に係る射出成形型の第2ランナに溶融樹脂が注入されて、流通規制部が樹脂圧により後退し始めたときの容積変動室の状態を示す説明図である。 本発明の実施形態1に係る射出成形型の溶融樹脂の圧力により流通規制部が最後退位置まで移動したときの容積変動室の状態を示す説明図である。 本発明の実施形態2に係る射出成形型の第2ランナに溶融樹脂が注入される前の状態を示す部分断面図である。 本発明の実施形態2に係る射出成形型の第2ランナに溶融樹脂が注入されて第2移動部材が樹脂圧により移動し始めた状態を示す部分断面図である。 本発明の実施形態2に係る射出成形型の溶融樹脂の圧力により第2移動部材が最後退位置まで移動した状態を示す部分断面図である。
(実施形態1)
以下に、本発明の実施形態1について添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態1に係る射出成形型における可動側金型の部分平面図を示している。図2は、本実施形態1に係る射出成形型の部分断面図であって、第2移動部材が最進出位置にある状態を示している。図3は、本実施形態1に係る射出成形型の部分断面図であって、第2移動部材が最後退位置にある状態を示している。
本実施形態1に係る射出成形型1aは、図2及び図3に示すように、雌型を有する固定側金型2aと雄型を有する可動側金型3aを備えており、上側の固定側金型2aに対して下側の可動側金型3aを上下方向に移動させることにより、固定側金型2aに対して可動側金型3aを開閉するようになっている。固定側金型2aと可動側金型3aとを閉じることにより、内部に溶融樹脂が流入される成形空間が形成される。
本実施形態1では、成形空間は、図2に示すように、固定側金型2aと可動側金型3aと後述する移動部材8とで囲まれて形成される第1成形空間41aと、図3に示すように、移動部材8と可動側金型3aと第1成形空間41aで形成された第1成形部分11の端面とで囲まれて形成される第2成形空間42aとから成る。
そして、第1成形空間41aに溶融樹脂を流入させる第1ランナ5が固定側金型2aと可動側金型3aとの間に形成される。なお、図1には固定側金型2aを取り除いた状態の第1ランナ5が示されている。また、第2成形空間42aに溶融樹脂を流入させる第2ランナ6が移動部材8と可動側金型3aとの間、及び、固定側金型2aと可動側金型3aとの間に形成される。図1には、固定側金型2aを取り除いた状態の第2ランナ6が示されている。第1ランナ5及び第2ランナ6は、溶融樹脂の供給通路となる。なお、図1に示すように、第1ランナ5は第1ゲート50を介して第1成形空間41aに連通しており、第2ランナ6も第2ゲート60を介して第2成形空間42aに連通している。
さらに、可動側金型3aには、可動側金型3aの上下移動に伴いながら可動側金型3aの水平面を水平方向に摺動するスライドコア7と移動部材8とが設けられている。本実施形態1では、第2成形空間42aで形成される製品部分がアンダーカット部となるため、可動側金型3aを開いて成形品の型抜きを行なう際に支障が生じないようにするために移動部材8もスライドコアの一部となる。
スライドコア7は、固定側金型2aに取り付けられる斜めガイドピン(図示せず)に案内されて、可動側金型3aが型開方向に移動した際に、可動側金型3aの水平面に接触しながら水平方向に摺動するようなっている。
スライドコア7は、図1及び図2に示すように、3つの側面を有し、移動部材8の一部を受け入れる段部71が形成されており、この段部71の対向する1対の壁面が移動部材8を可動側金型3aの雄型部分に対して進退移動させる際のガイド面となる。さらに、この段部71の前記雄型部分に対向する壁面に、コイルバネ10の一端部を収納するバネ収納部72が3つ設けられている。
移動部材8は、図2に示すように可動側金型3aの雄型表面形状に沿って当接し、図3に示すように可動側金型3aから離れた位置で第2成形空間42aを形成する曲面81を有するブロック状に形成されている。移動部材8にも、スライドコア7のバネ収納部72に対向する側面にコイルバネ10の他端部を収納するバネ収納部82が形成されている。このコイルバネ10が、移動部材8を前記雄型部分に向かって第2成形空間42aの容積が減少する方向に押圧付勢する付勢部材となる。
移動部材8は、可動側金型3aが開いた際に、成形品をスムーズに型抜きできるようにするためスライドコア7と共に水平方向にスライドする構成となっている。そのため、移動部材8は、スライドコア7に対して所定の範囲内で摺動可能で、しかも、可動側金型3aが固定側金型2aから離れたときにスライドコア7から脱落しないように、スライドコア7に水平方向へ移動可能に取り付けられている。具体的には、移動部材8は、固定側金型2aと可動側金型3aとを閉じた状態で、可動側金型3aの雄型表面に当接する位置から、第2成形空間42aを形成する最後退位置まで移動可能にスライドコア7に取り付けられている。
また、移動部材8における可動側金型3aの水平面と対向する面には、直方体状の凸部が形成されており、この凸部が第2ランナ6を第2成形空間42aに対して連通又は遮断可能とする流通規制部83となる。
第2ランナ6は、固定側金型2aと可動側金型3aとの間で形成される入口側通路61と、移動部材8と可動側金型3aとの間に形成される上流側通路62、容積変動室63及び下流側通路64から構成される。上流側通路62は一端が入口側通路61に連続し、他端が容積変動室63内に連通している。下流側通路64は一端が容積変動室63内に連通し、他端が第2ゲート60を介して第2成形空間42aに連通している。容積変動室63は、可動側金型3aにコの字状の段部31(本発明の凹部)を形成し、この段部31に、移動部材8に形成される流通規制部83を嵌め込んで形成される。
次に、容積変動室63について図4から図6に基づいて具体的に説明する。なお、図4は第2ランナ6に溶融樹脂が注入される前の容積変動室63の状態、図5は第2ランナ6に溶融樹脂が注入されて容積変動室63の容積が増大し始めた状態、図6は第2ランナ6に溶融樹脂が注入されて容積変動室63の容積が最大になり、第2成形空間42aに溶融樹脂が流入した状態を示す。
容積変動室63は、図1及び図6に示すように、段部31の奥側の第1壁面32が第2成形空間42aの近くに形成され、移動部材8の摺動方向と直交する方向に延びるように形成されている。そして、上流側通路62は、第1壁面32の上部から容積変動室63に連通するように形成されている。また、下流側通路64は、段部31の第1壁面32に隣接し、入口側通路61と反対側に形成される第2壁面33の上部から最大容積となった容積変動室63に連通するように形成されている。さらに、下流側通路64は、容積変動室63へ開口する部分の通路断面積が最も小さくなるように容積変動室63への連通部が先細り状に形成されている。
本実施形態1では、移動部材8における流通規制部83の第1壁面32と対向する壁面は受圧面84となり、段部31と受圧面84と移動部材8の下面とで囲まれて容積変動室63が形成される。図4に示した第2ランナ6に溶融樹脂が注入されていない状態から、図5に示すように、第2ランナ6に溶融樹脂が注入されて上流側通路62から容積変動室63内に溶融樹脂が流入すると、樹脂の圧力を受圧面84が受ける。そして、図6に示すように、この樹脂圧で移動部材8がコイルバネ10の付勢力に抗して可動側金型3aの雄型部分から離れる方向に最後退位置まで移動する。
本実施形態1では、段部31における水平方向に開放する部分はスライドコア7の側面で閉鎖するようになっており、段部31は、その開放部分をスライドコア7で閉鎖した状態で流通規制部83が最進出位置から最後退位置まで進退移動できる大きさに形成されている。移動部材8は、樹脂圧で後退する場合、流通規制部83における受圧面84とは反対側の面がスライドコア7の側面に当接して移動が規制されるのであって、移動部材8の曲面81が可動側金型3aの雄型部分に接触する位置が最進出位置となり、流通規制部83がスライドコア7に接触する位置が最後退位置となる。
なお、コイルバネ10の強さは、第2ランナ6に溶融樹脂が注入されていない状態で移動部材8を最進出位置に向けて円滑に摺動させることができ、かつ、容積変動室63内に溶融樹脂が流入して移動部材8の受圧面84が樹脂の圧力を受けたときには、移動部材8がコイルバネ10の押圧付勢力に抗して最後退位置まで摺動できる強さに設定している。このように、コイルバネ10の付勢力を適正に設定するだけで、移動部材8を所定範囲に亘り円滑に往復摺動させることができる。尚、コイルバネ10は、本実施形態1では、3つ設けたが、コイルバネ10の強さに応じて、一つだけ設けることもできるし、2つでもよい。
次に、本実施形態1に係る射出成形型1aを用いて2種類の樹脂から成る成形品を成形する工程について説明する。まず、図4に示すように、第2ランナ6に溶融樹脂が注入されていない状態では、移動部材8がコイルバネ10に押圧されて最進出位置になっている。
この時、移動部材8の曲面81が可動側金型3aの雄型表面に当接するので第2成形空間42aは形成されず、第1成形空間41aのみが形成される。この状態で、第1ランナ5から1種類目の溶融樹脂を注入すると、図2に示すように第1成形空間41a内において1種類目の樹脂の射出成形が行なわれ第1成形部分11が成形される。なお、図2及び図4に示すように、移動部材8が最進出位置にあるときは、流通規制部83が下流側通路64を塞いだ状態になっており、第2ランナ6の上流側通路62と下流側通路64とが流通規制部83により連通が遮断された状態になっている。
そして、図5に示すように、第2ランナ6に溶融樹脂が注入されると、入口側通路61及び上流側通路62から容積変動室63内に溶融樹脂が流入して流通規制部83の受圧面84が樹脂の圧力を受け、移動部材8がコイルバネ10の押圧付勢力に抗して後退し始める。このとき、下流側通路64は、流通規制部83がほぼ最後退位置となるまで、この流通規制部83で封鎖された状態になっており、下流側通路64が流通規制部83によって封鎖されている間は、第2成形空間42aは、移動部材8の後退により徐々に容積が増大していくが溶融樹脂は第2成形空間42aには流入しない。
さらに、流通規制部83の受圧面84が樹脂の圧力を受け、移動部材8が最後退位置まで後退すると、第2成形空間42aも最大容積となり、下流側通路64が容積変動室63と連通して、溶融樹脂が下流側通路64そして第2ゲート60を介して第2成形空間42aに流入し、第2成形空間42aによる射出成形が行なわれ、第2成形部分12が成形される。なお、下流側通路64は、移動部材8の最後退位置の手前で容積変動室63と連通するが、下流側通路64の容積変動室63への連通部が先細り状に形成され、下流側通路64の長さは移動部材8が最後退位置に至った時点で溶融樹脂が第2ゲート60に到達しない長さとしているので、移動部材8が最後退位置に至った後に、第2成形空間42aに溶融樹脂を流入させることができる。
本実施形態1では、図3及び図6に示すように、移動部材8が最後退位置まで移動したときに、既に成形されている第1成形部分11の端面と可動側金型3aと移動部材8の曲面81とで囲まれた空間により第2成形空間42aが形成され、第2成形空間42aに流入した溶融樹脂は第1成形部分11と一体化し、第2成形部分12が成形される。
以上のように、本実施形態1に係る射出成形型1aは、第2ランナ6に溶融樹脂が注入されると流通規制部83が溶融樹脂の圧力を受けることによりコイルバネ10の付勢力に抗して移動部材8が最進出位置から後退していくようになっている。
すなわち、第1ランナ5から1種類目の溶融樹脂を第1成形空間41aに流入させるときには移動部材8が最進出位置にあり、第2成形空間42aは形成されずに第1成形空間41aのみでの成形が行なわれる。
そして、図5に示すように、上流側通路62から2種類目の溶融樹脂が容積変動室63内に流入していくと、流通規制部83の受圧面84が溶融樹脂の圧力を受けて移動部材8が最進出位置から後退していき、図6に示すように、移動部材8が最後退位置に到達する直前に、流通規制部83により塞がれていた下流側通路64が容積変動室63内と連通して、下流側通路64から最大容積となった第2成形空間42aに溶融樹脂が流入して射出成形が行なわれる。
本実施形態1の射出成形型1aによれば、コイルバネ10により進出させておいた移動部材8を第2成形空間42aに流入させる溶融樹脂を容積変動室63に流し込むようにして後退させる簡単な構成で、移動部材8を進退移動させることができる。その結果、移動部材8を駆動させるために油圧シリンダのような機械駆動手段を設ける場合に比べて、極めて簡単に射出成形型を構成することができる。
しかも、樹脂圧を利用して移動部材8を後退させる際に、第2成形空間42aが最大容積になるまでは、第2成形空間42aに溶融樹脂が流入しないので、最初に成形した第1成形部分11と後から成形した第2成形部分12との境界で生じるせん断によって割れが生じたり、層状の樹脂ムラが発生したりすることを阻止することができ、異質材料間の接着強度を向上でき、品質の安定した2種同時成形が可能となる。
(実施形態2)
前記実施形態1の射出成形型1aは、可動側金型3aに型開閉方向と直交する方向に進退移動するようにスライドコア7及び移動部材8を取り付けて第1成形空間41aと第2成形空間42aを形成するようにした。本実施形態2の射出成形型1bは、固定側金型2bに対して型開閉方向に進退移動する第1移動部材8a及び第2移動部材8bと、型開閉方向と直交する方向に進退移動する第3移動部材8cを取り付けて第1成形空間41bと第2成形空間42bを形成するようにしている。
以下に、本発明の実施形態2について添付図面を参照しながら説明する。
図7は、実施形態2に係る射出成形型1bの部分断面図であって、第1移動部材8aが最進出位置にある状態を示している。図8は、実施形態2に係る射出成形型1bの部分断面図であって、第1移動部材8aが後退している途中の状態を示している。図9は、本実施形態2に係る射出成形型1bの部分断面図であって、第1移動部材8aが最後退位置にある状態を示している。
本実施形態2に係る射出成形型1bは、図7から図9に示すように、固定側金型2bと可動側金型3bとを備えており、上側の固定側金型2bに対して下側の可動側金型3bを上下方向に移動させることにより、固定側金型2bに対して可動側金型3bを開閉するようになっている。固定側金型2bと可動側金型3bとを閉じることにより、内部に溶融樹脂が流入される成形空間が形成される。
本実施形態2では、成形空間は、図7に示すように、固定側金型2bと可動側金型3bと後述する第1移動部材8aの側面とで囲まれて形成される第1成形空間41bと、図8及び図9に示すように、固定側金型2bと可動側金型3bと第1移動部材8aの下面と第1成形空間41bで形成された第1成形部分11の端面とで囲まれて形成される第2成形空間42bとから成る。本実施形態2では、第1移動部材8aを進出させて固定側金型2bと可動側金型3bとで形成される成形空間を2分割し、一方の成形空間を第1成形空間41bとしている。
そして、第1成形空間41bに溶融樹脂を流入させる第1ランナ5が固定側金型2bと可動側金型3bとの間に形成される。また、第2成形空間42bに溶融樹脂を流入させる第2ランナ6が、固定側金型2bと可動側金型3bとの間と、第2移動部材8bと可動側金型3bとの間に形成される。なお、本実施形態2も、第1ランナ5は第1ゲート50を介して第1成形空間41bに連通しており、第2ランナ6も第2ゲート60を介して第2成形空間42bに連通している。
本実施形態2では、固定側金型2bに、可動側金型3bの開閉方向と同方向に移動し、第2成形空間42bの一部を形成する第1移動部材8aと、可動側金型3bの開閉方向と同方向に移動し、第2ランナ6を第2成形空間42bに対して連通遮断する第2移動部材8bと、第1移動部材8aと第2移動部材8bの動きに連動して可動側金型3bの開閉方向と直交する方向に移動する第3移動部材8cとが組みつけられている。
第1移動部材8aは、縦長の直方体状のブロックからなり、固定側金型2bに形成する第1装着穴21に型開閉方向に進退移動可能で、長手方向が進退方向となるように装着される。この第1移動部材8aは、長手方向における可動側金型3bとは反対側の端面に凹部85が形成され、この凹部85にコイルバネ10が装着されている。このコイルバネ10は、固定側金型2bの一部となる板部材22によって一端が受け止められており、第1移動部材8aを可動側金型3bに向かって押圧付勢する。このコイルバネ10が、第1移動部材8aを可動側金型3bに向かって第2成形空間42bの容積が減少する方向に押圧付勢する付勢部材となる。
さらに、第1移動部材8aは、長手方向の途中に開口形状が矩形の貫通穴86が形成されている。この貫通穴86は、可動側金型3b側に配置される内面が金型開閉方向と直交する方向に延びる平面で形成され、この内面と対向する内面(第1テーパー面87)がテーパーに形成されている。この貫通穴86における開口面積が大きい側から第3移動部材8cの一部を挿入するようになっている。
第2移動部材8bは、一端側にテーパー面(第2テーパー面88)が形成され、他端が可動側金型3bと接触可能な平面を有する棒状のブロックからなり、長手方向の途中に段部89が形成されている。第2移動部材8bは、固定側金型2bに形成する第2装着穴23に型開閉方向に進退移動するように装着される。第2装着穴23には、第2移動部材8bの段部89を受け止める段部24が形成されている。第2移動部材8bの段部89を固定側金型2bの段部24で受け止めることにより、第2移動部材8bがそれよりも下方、即ち、可動側金型3b側に移動しないようになっている。また、第2移動部材8bの第2テーパー面88は、第1移動部材8a側に向くように形成されている。本実施形態2では、第2移動部材8bが第2ランナ6を第2成形空間42bに対して連通又は遮断可能とする流通規制部90となる。
第3移動部材8cは、第1移動部材8aの貫通穴86の第1テーパー面87と当接する第3テーパー面92と、第2移動部材8bの第2テーパー面88と当接する第4テーパー面93とを有するブロックからなる。第3移動部材8cは、その平坦な下面が固定側金型2bの第1装着穴21と第2装着穴23との間に形成される受け部25で受け止められ、この受け部25に接触しながら、水平方向に移動するようになっている。なお、固定側金型2bには、第1装着穴21と第2装着穴23の上方に、これらに連通し、第1移動部材8aの上部と第3移動部材8cとが配置される空間が板部材22で閉鎖されて形成される。第3移動部材8cは、受け部25と板部材22とにより型開閉方向への移動が規制され、第2移動部材8bが可動側金型3bから離れる方向(上方)に移動すると、第2移動部材8bの第2テーパー面88に押されて、第1移動部材8a側に摺動するようになっている。
また、第3移動部材8cは、常に、第1移動部材8aの第1テーパー面87と当接しており、第3移動部材8cが第2移動部材8bに押されて第1移動部材8a側に摺動すると、コイルバネ10の付勢力に抗して第1移動部材8aを可動側金型3bから離れる方向に押し上げるようになっている。さらに、第3移動部材8cの第3テーパー面92により、第1移動部材8aの第1テーパー面87を常に受け止めているので、可動側金型3bが固定側金型2bから離れても、第1移動部材8aが第1装着穴21から脱落することはない。また、第3移動部材8cは、第3テーパー面92より上方の上部側面が第1移動部材8aの側面に当接すると第1移動部材8a側への移動が規制され、この時点で第2移動部材8bも上方への移動が規制される。第2移動部材8bの上方への移動が規制された位置が第2移動部材8bの最後退位置となる。
第2ランナ6は、固定側金型2bと可動側金型3bとの間で形成される入口側通路65と、固定側金型2bの第2装着穴23と第2移動部材8bの下面と可動側金型3bの上面との間に形成される容積変動室66と、固定側金型2bと可動側金型3bとの間で形成されて第2成形空間42bに連通する出口側通路67とから構成される。容積変動室66は一端が入口側通路65に連通し、他端が出口側通路67に連通している。
容積変動室66は、図7に示すように、第2移動部材8bが固定側金型2bの段部24によって受け止められた状態では、第2移動部材8bの下面と可動側金型3bとの間に隙間が形成されるようになっている。そして、第2ランナ6に溶融樹脂が注入されると、図8に示すように、入口側通路65からこの隙間で形成される容積変動室66内に流入するようになっている。
出口側通路67は、固定側金型2bと可動側金型3bとの間に形成され、固定側金型2bの第2装着穴23の壁面に開口させており、第2移動部材8bが上方に移動して最後退位置の手前まで至ると、最大容積となった容積変動室66に連通するように形成されている。さらに、出口側通路67は、容積変動室66へ開口する部分の通路断面積が最も小さくなるように容積変動室66への連通部が先細り状に形成されている。
本実施形態2では、流通規制部90となる第2移動部材8bの下面が受圧面91となり、固定側金型2bの第2装着穴23と受圧面91と可動側金型3bとで囲まれて容積変動室66が形成される。図7に示した第2ランナ6に溶融樹脂が注入されていない状態から、図8に示すように、第2ランナ6に溶融樹脂が注入されて入口側通路65から容積変動室66内に溶融樹脂が流入すると、樹脂の圧力を受圧面91が受けて、第2移動部材8bがコイルバネ10の付勢力に抗して可動側金型3bから離れる方向に移動する。そして、図9に示すように、樹脂圧で第2移動部材8bが最後退位置まで移動するようになっている。
本実施形態2においてもコイルバネ10の強さは、第2ランナ6に溶融樹脂が注入されていない状態で第2移動部材8bを最進出位置に向けて円滑に摺動させることができ、かつ、容積変動室66内に溶融樹脂が流入して第2移動部材8bの受圧面91が樹脂の圧力を受けたときには、第2移動部材8bがコイルバネ10の押圧付勢力に抗して最後退位置まで摺動できる強さに設定している。尚、本実施形態2も、コイルバネ10は、一つに限らず、コイルバネ10の強さに応じて複数設けることができる。
次に、本実施形態2に係る射出成形型1bを用いて2種類の樹脂から成る成形品を成形する工程について説明する。まず、図7に示すように、第2ランナ6に溶融樹脂が注入されていない状態では、第1移動部材8aがコイルバネ10に押圧されて最進出位置になっている。
この時、第1移動部材8aの下面が可動側金型3bに当接して第1成形空間41bが形成される。この状態で、第1ランナ5から1種類目の溶融樹脂を注入すると、図7に示すように第1成形空間41b内に1種類目の樹脂の射出成形が行なわれ第1成形部分11が成形される。なお、図7に示すように、第1移動部材8aが最進出位置にあるときは、第2移動部材8bも最進出位置にあり、流通規制部90となる第2移動部材8bが出口側通路67を塞いだ状態になっており、第2ランナ6は第2移動部材8bにより連通が遮断された状態になっている。
そして、図8に示すように、第2ランナ6に溶融樹脂が注入されると、入口側通路65から容積変動室66内に溶融樹脂が流入して第2移動部材8bの受圧面91が樹脂の圧力を受け、第2移動部材8bがコイルバネ10の押圧付勢力に抗して後退し始める。このとき、出口側通路67は、第2移動部材8bがほぼ最後退位置となるまで、この第2移動部材8bで封鎖された状態になっており、出口側通路67が第2移動部材8bによって封鎖されている間は、第2成形空間42bは、第1移動部材8aの後退により徐々に容積が増大していくが溶融樹脂は第2成形空間42bには流入しない。
さらに、第2移動部材8bの受圧面91が樹脂の圧力を受け、図9に示すように、第2移動部材8bが最後退位置まで後退すると、第1移動部材8aも第3移動部材8cの動きに伴って最後退位置まで移動し、第2成形空間42bが最大容積となる。そして、出口側通路67が容積変動室66と連通して、溶融樹脂が出口側通路67そして第2ゲート60を介して第2成形空間42bに流入し、第2成形空間42bによる射出成形が行なわれ、第2成形部分12が成形される。なお、出口側通路67は、第2移動部材8bの最後退位置の手前で容積変動室66と連通するが、出口側通路67の容積変動室66への連通部が先細り状に形成され、出口側通路67の長さは第2移動部材8bが最後退位置に至った時点で溶融樹脂が第2成形空間42b内に流入しない長さとしている。従って、第2移動部材8bが最後退位置に至った後に、第2成形空間42bに溶融樹脂を流入させることができる。
本実施形態2では、図9に示すように、第2移動部材8bが最後退位置まで移動したときに、既に成形されている第1成形部分11の端面と可動側金型3bと第1移動部材8aの下面と固定側金型2bとで囲まれた空間により最大容積の第2成形空間42bが形成され、第2成形空間42bに流入した溶融樹脂は第1成形部分11と一体化し、第2成形部分12が成形される。
以上のように、本実施形態2に係る射出成形型1bは、第2ランナ6に溶融樹脂が注入されると流通規制部90となる第2移動部材8bが溶融樹脂の圧力を受けることによりコイルバネ10の付勢力に抗して第1移動部材8a及び第2移動部材8bが最進出位置から後退していくようになっている。
すなわち、第1ランナ5から1種類目の溶融樹脂を第1成形空間41bに流入させるときには第1移動部材8a及び第2移動部材8bを最進出位置に位置させて第1成形空間41bを形成し、この第1成形空間41bで射出成形が行なわれる。
そして、図8に示すように、第2ランナ6の入口側通路65から2種類目の溶融樹脂が容積変動室66内に流入していくと、第2移動部材8bは、受圧面91が溶融樹脂の圧力を受けて最進出位置から後退していき、図9に示すように、第2移動部材8bが最後退位置に到達する直前に、第2移動部材8bにより塞がれていた出口側通路67が容積変動室66内と連通して、出口側通路67から最大容積となった第2成形空間42bに溶融樹脂が流入して射出成形が行なわれる。
本実施形態2の射出成形型によれば、コイルバネ10により進出させておいた第1移動部材8aを第2成形空間42bに流入させる溶融樹脂を容積変動室66に流し込むようにして第2移動部材8b及び第3移動部材8cを移動させることで簡単に後退させることができる。
しかも、樹脂圧を利用して各移動部材を移動させる際に、第2成形空間42bが最大容積になるまでは、第2成形空間42bに溶融樹脂が流入しないので、最初に成形した第1成形部分11と後から成形した第2成形部分12との境界で生じるせん断によって割れが生じたり、層状の樹脂ムラが発生したりすることを阻止することができ、異質材料間の接着強度を向上でき品質の安定した2種同時成形が可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態に係る射出成形型に限定されるもではなく、本発明の技術的範囲において種々の変形が可能である。また、本発明は、単数の製品を成形するものに限らず、複数の製品を一度に形成するものにも適用できる。
1a 射出成形型
1b 射出成形型
2a 固定側金型
2b 固定側金型
3a 可動側金型
3b 可動側金型
5 第1ランナ
6 第2ランナ
7 スライドコア
8 移動部材
8a 第1移動部材
8b 第2移動部材
8c 第3移動部材
10 コイルバネ
11 第1成形部分
12 第2成形部分
41a 第1成形空間
41b 第1成形空間
42a 第2成形空間
42b 第2成形空間
61 入口側通路
62 上流側通路
63 容積変動室
64 下流側通路
65 入口側通路
66 容積変動室
67 出口側通路
81 曲面
83 流通規制部
84 受圧面
90 流通規制部
91 受圧面

Claims (3)

  1. 接合状態で成形空間を形成する複数の金型と、前記金型に対して往復移動可能に設けられ、前記成形空間の容積を変化させる移動部材と、当該移動部材を前記成形空間の容積が減少する方向に押圧付勢する付勢部材とを備え、
    前記成形空間は、前記移動部材が前記付勢部材に押圧されて最進出位置にある時に形成される第1成形空間と、前記移動部材が最進出位置から最後退位置まで移動して形成される第2成形空間とからなり、
    第1成形空間に溶融樹脂を流入する第1ランナと、第2成形空間に溶融樹脂を流入する第2ランナとを有し、
    前記移動部材は、その一部に第2ランナを第2成形空間に対して連通又は遮断可能とする流通規制部を有しており、当該流通規制部は第2ランナに注入された溶融樹脂の圧力を受ける受圧面を有し、前記流通規制部により第2ランナと第2成形空間との間を遮断しながら、前記受圧面が溶融樹脂の圧力を受けることにより前記付勢部材の付勢力に抗して前記移動部材を後退させて第2成形空間を形成し、第2成形空間が形成されると第2ランナと第2成形空間とが連通されて溶融樹脂が第2成形空間に流入する構成となっていることを特徴とする射出成形型。
  2. 請求項1に記載の射出成形型において、
    前記金型が固定側金型と可動側金型を有し、前記移動部材が前記可動側金型の型開閉方向と直交する方向に移動可能に設けられており、
    第2ランナの一部が前記可動側金型と前記移動部材との間に形成され、
    前記流通規制部は、前記移動部材における可動側金型との対向面に形成される凸部により構成され、
    前記可動側金型に前記凸部が進退移動可能に収納される凹部を形成して、この凹部に前記凸部を収納することにより第2ランナの一部となる容積変動室を構成し、前記凸部が前記容積変動室に流入する溶融樹脂の圧力を受けることにより前記移動部材が最進出位置から最後退位置に移動するまでは前記凸部により第2ランナを第2成形空間に対して遮断する構成としている射出成形型。
  3. 請求項1に記載の射出成形型において、
    前記金型が固定側金型と可動側金型とを有し、前記移動部材が前記可動側金型の型開閉方向と同方向に移動可能に設けられる第1移動部材及び第2移動部材と、型開閉方向と直交する方向に移動可能に設けられる第3移動部材とを備え、
    第1移動部材は、前記付勢部材により前記成形空間の容積が減少する方向に押圧付勢され、この付勢部材による付勢力に抗して移動することにより第2成形空間を形成し、
    第2移動部材は、往復移動により第2ランナを第2成形空間に対して連通又は遮断可能とする流通規制部となり、前記受圧面が型開閉方向と同方向に作用するように設けられており、
    第3移動部材は、第1移動部材とテーパー面同士で当接されると共に、第2移動部材ともテーパー面同士で当接しており、第2移動部材が樹脂圧を受けて移動することにより、各テーパー面同士の押圧により第1移動部材を付勢部材による付勢力に抗して移動させる構成としている射出成形型。
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