JP5059679B2 - ポンプ構造 - Google Patents

ポンプ構造 Download PDF

Info

Publication number
JP5059679B2
JP5059679B2 JP2008110172A JP2008110172A JP5059679B2 JP 5059679 B2 JP5059679 B2 JP 5059679B2 JP 2008110172 A JP2008110172 A JP 2008110172A JP 2008110172 A JP2008110172 A JP 2008110172A JP 5059679 B2 JP5059679 B2 JP 5059679B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pump
fluid
blade
impeller
volute
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008110172A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009257285A (ja
Inventor
祐介 中林
昌樹 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asmo Co Ltd filed Critical Asmo Co Ltd
Priority to JP2008110172A priority Critical patent/JP5059679B2/ja
Publication of JP2009257285A publication Critical patent/JP2009257285A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5059679B2 publication Critical patent/JP5059679B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

本発明は、インペラの回転により流体をポンプ室内に吸入すると共に、昇圧してポンプ室外へ吐出させるポンプ構造に関する。
従来、燃料の吸入口及び吐出口が形成されたポンプ室内にインペラ(羽根)を回転可能に設け、インペラの回転によって、吸入口からポンプ室内に導入された燃料を昇圧して吐出口から吐出させる燃料ポンプがある。このような燃料ポンプでは、燃料内に異物が混入したとき、ポンプ室内壁とインペラとの間に異物が噛み込んでポンプがロックされることのないように、ポンプ室内壁とインペラとの間に所定のクリアランスを設けている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の燃料ポンプは、断面略矩形状のインペラを用いており、ポンプ室内壁の一部にインペラの側面とのクリアランスを最小とする狭窄部が形成されている。
特開2005−240643号公報
しかし、特許文献1の燃料ポンプは、ポンプ室の内壁とインペラの端部とのクリアランスが、非狭窄部の方が狭窄部よりも大きいため、燃料に作用する圧力の高い場所(狭窄部)と低い場所(非狭窄部)が形成される。これにより、燃料が圧力の高い場所から低い場所へ移動することになり、圧力の高い状態で燃料を圧送することができず、燃料の送出効率が低下していた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、ポンプ室の送出口から効率良く流体を圧送することができるポンプ構造を得ることを目的とする。
本発明の請求項1に係るポンプ構造は、回転駆動される回転軸部材から径方向へ張り出した板状の羽根部と、前記羽根部の軸方向端部に形成され、前記羽根部より径方向へ張り出す張出し部と、を有する羽根部材と、前記羽根部材を収容し、前記羽根部材の回転により流体が流入する流入口と、前記羽根部材の回転により流体を送出する送出口とが設けられたポンプ室と、前記張出し部と対向する前記ポンプ室の内壁よりも、前記羽根部と対向する前記ポンプ室の内壁が径方向に突出した突出部と、を有する。
上記構成によれば、ポンプ室の流入口から流入した流体は、羽根部材が回転することにより送出口から送出される。ここで、ポンプ室の内壁には、張出し部と対向する部位よりも羽根部と対向する部位が径方向に突出した突出部が設けられているため、内壁の内径が一定のものと比較して、ポンプ室の内壁と羽根部の端部とのクリアランスが小さくなる。
これにより、羽根部の回転で流体に作用する圧力が高くなり、送出口から効率良く流体を圧送することができる。
本発明の請求項2に係るポンプ構造は、前記突出部が、前記送出口の開口周縁部に設けられている。
上記構成によれば、突出部が送出口の開口周縁部の壁部となるため、流体が開口周縁部から外側へ移動するのを抑えられ、送出口の開口周縁部の流体の圧力が高まる。これにより、送出口へ効率良く流体を圧送することができる。
本発明の請求項3に係るポンプ構造は、前記突出部の端部が、前記送出口の開口縁部に沿って形成されている。
上記構成によれば、送出口付近の流体が、送出口の開口縁部に沿って形成された突出部に案内されて送出口に送り込まれるため、送出口と突出部との間にポンプ室の内壁があるものと比較して、流体の送出口への移動が邪魔されにくくなり、送出口から効率良く流体を圧送できる。
本発明の請求項4に係るポンプ構造は、前記突出部が、前記回転軸部材の軸方向から見てインボリュート曲線となっている。
上記構成によれば、突出部が回転軸部材の軸方向から見て真円状のものと比較して、送出口までの流体の加圧区間を長くとることができ、流体を十分に加圧して送出口へ送り込むことができる。
本発明の請求項5に係るポンプ構造は、前記突出部が、前記回転軸部材の軸方向から見て真円となっている。
上記構成によれば、突出部が回転軸部材の軸方向から見て真円であるので、羽根部とポンプ室内壁とのクリアランスが周方向でほぼ一定となり、流体を均一な圧力で昇圧することができる。
本発明の請求項6に係るポンプ構造は、前記羽根部材と前記ポンプ室の内壁とのクリアランスが一定である。
上記構成によれば、ポンプ室の内壁に対する羽根部のクリアランス及び張出し部のクリアランスが同じになるので、羽根部材の周方向で圧力が流体に均等に作用し、送出口から効率良く流体を圧送できる。
本発明のポンプ構造の第1実施形態を図面に基づき説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に係るポンプ構造10が適用された流体ポンプ装置P1の全体構成が示されている。流体ポンプ装置P1は、例えば、自動車のエンジンを冷却するために、LLC(Long Life Coolant:冷却液)を循環させる電動ウォータポンプとして好適に用いられるものであり、モータ軸線方向(Z1又はZ2)に並んで配置されたポンプ部12及びモータ部14を備えている。
ポンプ部12は、略円筒状のポンプハウジング16を有している。一方、モータ部14は、略円筒状のポンプボディ18と、ポンプボディ18の一端に固定されたモータハウジング20を有している。ポンプハウジング16とポンプボディ18は、溶着により固定されている。また、ポンプハウジング16及びポンプボディ18の略中央部には、モータ軸線方向に沿って、モータシャフト22の両端が固定されている。モータシャフト22には、軸受部材23が外挿されている。
ポンプハウジング16の内側には、ポンプ室24が設けられている。また、ポンプハウジング16には、モータ軸線方向に所定の距離で離間配置され、モータ軸線方向と交差する接線方向に沿って延出した吸入口26及び送出口28が設けられている。吸入口26及び送出口28は、それぞれポンプ室24の内壁に形成された開口部30、32を介してポンプ室24と連通されている。
ポンプ室24内には、複数の羽根で構成されたインペラ34が配設されている。インペラ34は、軸受部材23を介してモータシャフト22から径方向へ張り出した板状の羽根部34Aと、羽根部34Aの軸方向端部に形成され、羽根部34Aの側面よりも径方向外側へ距離d1(図2(b)参照)で張り出した張出し部34Bとを有しており、モータシャフト22を回転中心として回転可能となっている。なお、軸受部材23とインペラ34は、予め嵌合及び接着により一体化されている。
一方、モータ部14は、前述のポンプボディ18及びモータハウジング20に、ステータ36と、ロータ38と、制御回路40とが設けられている。
ステータ36は、モータ軸線方向に形成された貫通孔42を有する環状に構成されており、内部にコア及びコイル等を一体的に備えている。ステータ36のモータハウジング20側には、モータハウジング20側に突出する環状の周壁部44が形成されており、周壁部44には、径方向(板厚方向)に貫通する係合孔46が形成されている。
ポンプボディ18は、内筒部48と外筒部49を備えている。内筒部48の底部50には、支持部52が設けられており、支持部52には、前述のモータシャフト22が支持されている。また、ポンプボディ18において、内筒部48と外筒部49との間には、環状の収容穴53が設けられている。収容穴53には、ステータ36の貫通孔42に内筒部48が圧入された状態でステータ36が圧入収容されている。
ロータ38は、マグネットを備え、インペラ34の張出し部34Bからポンプボディ18の内筒部48内に非接触で延出している。なお、ロータ38は、インペラ34と一体となっており、モータシャフト22に軸受部材23を介して回転可能に支持されている。
制御回路40は、ステータ36に設けられたコイルと電気的に接続されており、モータハウジング20に設けられたコネクタ54を介して外部制御装置(図示省略)に接続されている。ここで、制御回路40は、外部制御装置から入力された制御信号に応じて、ステータ36のコイルに電流を供給する構成とされている。
ここで、流体ポンプ装置P1では、外部制御装置から制御信号が出力されると、ステータ36が回転磁界を発生し、この回転磁界によってロータ38と共にインペラ34が回転する。そして、インペラ34の回転により、ポンプ室24内に低圧部が発生し、流体ポンプ装置P1の外部から吸入口26を介してポンプ室24へ流体が吸入される。同時に、インペラ34の回転により、ポンプ室24内の流体が遠心力で昇圧され、送出口28を介して外部へ送出される構成とされている。
次に、ポンプ室24の構造について説明する。
図2(a)、(b)及び図3(a)、(b)に示すように、ポンプ室24の内側壁24Aには、インペラ34の側面に向けて突出されたボリュート部55が設けられている。ボリュート部55は、インペラ34の張出し部34Bと対向する第1ボリュート部56と、羽根部34Aと対向する第2ボリュート部58とで構成されている。
第1ボリュート部56は、張出し部34Bと対向する側壁56Aを有している。また、第1ボリュート部56の側壁56Aは、送出口28の開口部32の周縁に配置された端部を巻き始め位置Aとし、インペラ34の回転方向下流側の周方向端部を巻き終り位置Cとして渦巻き状に形成されており、モータシャフト22の軸方向から見てインボリュート曲線となっている。
なお、側壁56Aと張出し部34Bとの間隔は、巻き始め位置Aの付近で距離d2となっており、巻き終り位置Cに近づくほど間隔が大きくなっている。また、第1ボリュート部56の側壁56Aの下部は、羽根部34Aの側面との間隔が、距離d1+距離d2となっている。
第2ボリュート部58は、第1ボリュート部56の側壁56Aの下端部から羽根部34Aに向けて、張出し部34Bの張り出し量と同じ距離d1で突出した突出部となっており、羽根部34Aと対向する側壁58Aを有している。また、第2ボリュート部58の側壁58Aは、送出口28の開口部32の周縁に配置された端部を巻き始め位置Bとし、インペラ34の回転方向下流側の周方向端部を巻き終り位置Cとして渦巻き状に形成されており、モータシャフト22の軸方向から見てインボリュート曲線となっている。
なお、側壁58Aと羽根部34Aとの間隔は、巻き始め位置Bの付近で距離d3となっており、巻き終り位置Cに近づくほど間隔が大きくなっている。本実施形態では、d2=d3としている。
図3(a)及び図3(b)に示すように、第1ボリュート部56の巻き始め位置A側の側壁56B、及び第2ボリュート部58の巻き始め位置B側の側壁58Bは、送出口28の開口部32の周に沿った円弧状となっている。これにより、第2ボリュート部58は、開口部32の周上で水平方向最も下流側にある位置Dよりも、上流側へ距離d5だけ長く延びている。さらに、第2ボリュート部58の上部に位置する第1ボリュート部56は、巻き始め位置Bよりも上流側へ距離d4だけ長く延びている。
ここで、インペラ34、ポンプ室24、及び第2ボリュート部58によって、ポンプ構造10が構成されている。
次に、本発明の第1実施形態の作用について説明する。
本発明の第1実施形態に係るポンプ構造10の作用効果をより明確にするために比較例と比較する。なお、比較例において、本発明の第1実施形態と基本的に同一の部品には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図4(a)〜(c)には、比較例としての流体ポンプ100が示されている。流体ポンプ100は、本発明の第1実施形態の流体ポンプ装置P1のポンプハウジング16に換えて、ポンプハウジング110を用いたものである。
ポンプハウジング110の内側には、ポンプ室112が設けられている。また、ポンプハウジング110には、吸入口26及び送出口28が設けられている。吸入口26及び送出口28は、それぞれポンプ室112の内壁に形成された開口部30、32を介してポンプ室112と連通されている。ポンプ室112内には、インペラ34が回転可能に設けられている。
ポンプ室112の内側壁112Aには、インペラ34の側面に向けて突出されたボリュート部114が設けられている。ボリュート部114の側壁114Aは、送出口28の開口部32の周縁に配置された端部を巻き始め位置Dとし、インペラ34の回転方向下流側の周方向端部を巻き終り位置Eとして渦巻き状に形成されており、モータシャフト22の軸方向から見てインボリュート曲線となっている。
ボリュート部114の側壁114Aと張出し部34Bとの間隔は、巻き始め位置Dの付近で距離d6となっており、巻き終り位置Cに近づくほど間隔が大きくなっている。また、側壁114Aと羽根部34Aとの間隔は、巻き始め位置Dの付近で距離d7となっており、巻き終り位置Cに近づくほど間隔が大きくなっている。ここで、d7=d1+d6である。
ボリュート部114の巻き始め位置D側の端面114Bは、送出口28の開口部32の周に沿っておらず、開口部32と独立した平面となっている。これにより、ポンプ室112の内側壁112Aには、開口部32の周縁とボリュート部114の端面114Bとで挟まれた略三角形状の壁部S1、S2が存在している。
次に、本発明の第1実施形態の流体ポンプ装置P1と、比較例としての流体ポンプ100の作用を比較する。
図4(a)〜(c)、及び図5(a)に示すように、比較例の流体ポンプ100では、モータシャフト22が回転してインペラ34が矢印R方向に回転すると、流体に遠心力が作用する。この遠心力により、流体は、径方向に移動すると共にボリュート部114の側壁114Aに沿って移動し、昇圧される。
ここで、開口部32の付近でボリュート部114の端部では、インペラ34の張出し部34Bと側壁114Aの間隔(距離d6)よりも、羽根部34Aと側壁114Aの間隔(距離d7)の方が大きく、即ち、流路の空間が大きくなっているため、流体に作用する圧力が低くなる。このため、開口部32へ向けて昇圧され高圧状態にある流体(矢印LA)の一部(矢印LB)が、低圧状態の側壁114Aと羽根部34Aの間に流入することとなり、本来の流体の送出量に対する損失が発生する。この損失により、流体ポンプ100のポンプ効率η(η=単位時間当たりに流体ポンプが行う仕事P/インペラの回転に用いられる仕事P0で定義)は低下することなる。
また、流体ポンプ100では、ボリュート部114の端面114Bが、開口部32に沿って形成されていないため、開口部32へ移動する流体の一部が壁部S1、S2(図4(c)参照)に衝突して滞留する。これにより、さらにポンプ効率ηが低下してしまう。
一方、図2、図3、及び図5(b)に示すように、本発明の第1実施形態の流体ポンプ装置P1では、モータシャフト22が回転してインペラ34が矢印R方向に回転すると、ポンプ室24内の流体に遠心力が作用する。この遠心力により、流体は、径方向に移動すると共に第1ボリュート部56の側壁56A及び第2ボリュート部58の側壁58Aに沿って移動し、昇圧される。
ここで、開口部32の付近で第1ボリュート部56及び第2ボリュート部58の端部では、インペラ34の張出し部34Bと対向する側壁56Aよりも、羽根部34Aと対向する側壁58Aが径方向に突出しており、且つ張出し部34Bと側壁56Aの間隔(距離d2)と、羽根部34Aと側壁58Aの間隔(距離d3)とが等しくなっている。このため、比較例の流体ポンプ100と比較すると、開口部32付近の第1ボリュート部56及び第2ボリュート部58とインペラ34との隙間空間が狭く(クリアランスが小さく)、圧力が下がりにくくなっており、結果的に、流体に作用する圧力が高くなっている。
これにより、開口部32へ向けて昇圧され高圧状態にある流体(矢印LA)の一部(矢印LB)が、側壁56A及び側壁58Aと羽根部34Aの間に流入しにくくなり、流体は、矢印LA+矢印LBでまとまって開口部32に圧送される。この結果、本発明の第1実施形態の流体ポンプ装置P1の方が、比較例の流体ポンプ100よりもポンプ効率が高くなる。
また、流体ポンプ装置P1では、第1ボリュート部56及び第2ボリュート部58の端部が開口部32に沿って形成され、それぞれ開口部32の壁部となっているため、開口部32付近の流体が、第1ボリュート部56及び第2ボリュート部58の端部に案内されて送出口28に送り込まれる。このため、比較例の流体ポンプ100のように流体が壁部S1、S2に衝突して滞留することが無く、開口部32付近での流体の圧力低下が抑えられるので、送出口28へ効率良く流体を圧送することができる。
さらに、流体ポンプ装置P1では、第1ボリュート部56及び第2ボリュート部58の端部が、開口部32に沿って形成されていることにより、巻き始めの位置が開口部32にかかる位置まで延びている。これにより、流体ポンプ100のようにボリュート部114が開口部32に沿って形成されていないものと比較して、各ボリュート部の全長(流体の昇圧区間に相当)が長くなっており、流体を十分に加圧して送出口28へ送り込むことができる。
また、流体ポンプ装置P1では、第1ボリュート部56及び第2ボリュート部58が、モータシャフト22の軸方向から見てインボリュート曲線形状となっているため、ポンプ室の内壁がモータシャフトの軸方向から見て真円状のものと比較して、送出口28までの流体の昇圧(加圧)区間を長くとることができ、流体を十分に加圧して送出口28へ送り込むことができる。
次に、本発明の第1実施形態に係る流体ポンプ装置P1のインペラ34及び第2ボリュート部58の変形例について説明する。なお、前述した部品と基本的に同一の部品には、同一の符号を付与してその説明を省略する。
図6(a)には、変形例の第1例としてのポンプ室60が示されている。ポンプ室60には、インペラ34が回転可能に設けられており、インペラ34と径方向で対向する位置に第1ボリュート部56が設けられている。第1ボリュート部56の下部には、第2ボリュート部62が設けられている。
第2ボリュート部62は、第1ボリュート部56の側壁56Aの下端部から羽根部34Aに向けて、張出し部34Bの張出し量と同じ距離d1で突出した突出部であり、羽根部34Aと対向する側壁62Aを有している。また、第2ボリュート部62の上部には、傾斜面62Bが形成されている。
ここで、張出し部34Bと側壁56Aが対向する領域の隙間と、羽根部34Aと側壁62Aが対向する領域の隙間は、共に距離d2となっているものの、羽根部34Aと傾斜面62Bが対向する領域の隙間は、距離d2よりも大きくなっている。しかし、全体的には、傾斜面62Bの領域が狭く、距離d2の隙間の範囲が広いため、流体の圧力は低下しにくくなっている。このように、流体ポンプ装置は、第2ボリュート部の一部でインペラ34との隙間が広くなっているもので構成してもよい。
図6(b)には、変形例の第2例としてのポンプ室64が示されている。ポンプ室64には、インペラ66が回転可能に設けられている。インペラ66は、軸受部材23を介してモータシャフト22から径方向へ張り出した板状の羽根部66Aと、羽根部66Aの軸方向端部に形成され、羽根部66Aの側面よりも径方向外側へ張り出した張出し部66Bと、羽根部66A及び張出し部66Bの間に形成された傾斜面66Cと、を有しており、モータシャフト22を回転中心として回転可能となっている。
また、インペラ66と径方向で対向する位置に第1ボリュート部56が設けられている。第1ボリュート部56の下部には、第2ボリュート部68が設けられている。
第2ボリュート部68は、第1ボリュート部56の側壁56Aの下端部から羽根部66Aに向けて、張出し部66Bの張出し量と同じ距離で突出した突出部であり、羽根部66Aと対向する側壁68Aを有している。また、第2ボリュート部68の上部で傾斜面66Cと対向する位置には、傾斜面66Cと同じ傾斜角度の傾斜面68Bが形成されている。
ここで、張出し部66Bと側壁56Aが対向する領域の隙間、傾斜面66Cと傾斜面68Bが対向する領域の隙間、及び羽根部66Aと側壁68Aが対向する領域の隙間は、全て距離d2となっている。このため、流体の圧力は低下しにくくなっている。このように、流体ポンプ装置を、各ボリュート部とインペラ34との隙間を一定としたもので構成してもよい。
次に、本発明のポンプ構造の第2実施形態を図面に基づき説明する。なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部品には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図7(a)、(b)には、本発明の第2実施形態に係るポンプ構造70が適用された流体ポンプ装置P2の全体構成が示されている。流体ポンプ装置P2は、モータ軸線方向に並んでポンプ部72及びモータ部(前述のモータ部14に相当)が設けられている。
ポンプ部72は、略円筒状のポンプハウジング74を有している。ポンプハウジング74の内側には、ポンプ室76が設けられている。また、ポンプハウジング74には、吸入口26及び送出口28が設けられている。吸入口26及び送出口28は、それぞれポンプ室76の内壁に形成された開口部30、32を介してポンプ室76と連通されている。
ポンプ室76内には、複数の羽根で構成されたインペラ78が配設されている。インペラ78は、軸受部材23を介してモータシャフト22から径方向へ張り出した板状の羽根部78Aと、羽根部78Aの軸方向端部に形成され、羽根部78Aの側面よりも径方向外側へ距離d8で張り出した張出し部78Bとを有しており、モータシャフト22を回転中心として回転可能となっている。
なお、軸受部材23とインペラ78は、予め嵌合及び接着により一体化されている。また、羽根部78Aの側面と張出し部78Bの側面の間には、円弧状の凹部78Cが形成されている。
ここで、流体ポンプ装置P2では、外部制御装置から制御信号が出力されると、ステータ(図示省略)が回転磁界を発生し、この回転磁界によってロータ(図示省略)と共にインペラ78が回転する。そして、インペラ78の回転により、ポンプ室76内に低圧部が発生し、流体ポンプ装置P2の外部から吸入口26を介してポンプ室76へ流体が吸入される。同時に、インペラ78の回転により、ポンプ室76内の流体が遠心力で昇圧され、送出口28を介して外部へ送出される構成とされている。
ポンプ室76の内側壁76Aには、インペラ78の側面に向けて突出された円弧部80が設けられている。円弧部80は、インペラ78の張出し部78Bと対向する第1円弧部82と、羽根部78Aと対向する第2円弧部84とで構成されている。
第1円弧部82は、張出し部78Bと対向する側壁82Aを有している。また、第1円弧部82の側壁82Aは、送出口28の開口部32の周縁に配置された端部を巻き始め位置Dとし、インペラ78の回転方向下流側の周方向端部を巻き終り位置Fとして、インペラ78を囲んで形成されており、モータシャフト22の軸方向から見て真円となっている(巻き始め位置Dと巻き終り位置Fの間を除く)。このため、側壁82Aと張出し部78Bとの間隔は、巻き始め位置Dから巻き終り位置Fまで距離d9で一定となっている。
第2円弧部84は、第1円弧部82の側壁82Aの下端部から羽根部78Aに向けて、張出し部78Bの張り出し量と同じ距離d8で突出した突出部となっており、羽根部78Aと対向する側壁84Aを有している。側壁82Aと側壁84Aの間には、前述の凹部78Cと同じ曲率の円弧からなる凸部84Bが、凹部78Cと対向して設けられている。
また、第2円弧部84の側壁84Aは、送出口28の開口部32の周縁に配置された端部を巻き始め位置Eとし、インペラ78の回転方向下流側の周方向端部を巻き終り位置Fとして、インペラ78を囲んで形成されており、モータシャフト22の軸方向から見て真円となっている(巻き始め位置Eと巻き終り位置Fの間を除く)。このため、側壁84Aと羽根部78Aとの間隔は、巻き始め位置Eから巻き終り位置Fまで距離d9で一定となっている。
なお、図示は省略するが、第1円弧部82の巻き始め位置D側の側面、及び第2円弧部84の巻き始め位置E側の側面は、送出口28の開口部32の周に沿った円弧状となっている。また、インペラ78、ポンプ室76、及び第2円弧部84によって、ポンプ構造70が構成されている。
次に、本発明の第2実施形態の作用について説明する。
図7(a)、(b)及び図8に示すように、流体ポンプ装置P2では、モータシャフト22が回転してインペラ78が矢印R方向に回転すると、ポンプ室76内の流体に遠心力が作用する。この遠心力により、流体は、径方向に移動すると共に第1円弧部82の側壁82A及び第2円弧部84の側壁84Aに沿って移動し、昇圧される。
ここで、開口部32の付近で第1円弧部82及び第2円弧部84の端部では、インペラ78の張出し部78Bと対向する側壁82Aよりも、羽根部78Aと対向する側壁84Aが径方向に突出しており、且つ張出し部78Bと側壁82Aの間隔が、羽根部78Aと側壁84Aの間隔と等しくなっている。このため、開口部32付近の第1円弧部82及び第2円弧部84とインペラ78との隙間空間が狭く(クリアランスが小さく)、圧力が下がりにくくなっており、結果的に、流体に作用する圧力が高くなっている。
これにより、開口部32へ向けて昇圧され高圧状態にある流体(矢印LA)の一部(矢印LB)が、側壁82A及び側壁84Aと張出し部78B及び羽根部34Aとの間に流入しにくくなり、流体は、矢印LA+矢印LBでまとまって開口部32に圧送される。この結果、ポンプ効率が高くなる。
また、流体ポンプ装置P2では、第1円弧部82及び第2円弧部84の端部が開口部32に沿って形成され、それぞれ開口部32の壁部となっているため、開口部32付近の流体が、第1円弧部82及び第2円弧部84の端部に案内されて送出口28に送り込まれる。このため、開口部32付近での流体の圧力低下が抑えられるので、送出口28へ効率良く流体を圧送することができる。
さらに、第1円弧部82及び第2円弧部84の端部が、開口部32に沿って形成されていることにより、巻き始めの位置が開口部32にかかる位置まで延びている。これにより、各円弧部の全長(流体の昇圧区間に相当)が長くなっており、流体を十分に加圧して送出口28へ送り込むことができる。
また、流体ポンプ装置P2では、円弧部84がモータシャフト22の軸方向から見て真円であるので、羽根部78Aとポンプ室76内壁とのクリアランスが周方向でほぼ一定となり、流体を均一な圧力で昇圧することができる。さらに、ポンプ室76の内壁に対する羽根部78Aのクリアランス及び張出し部78Bのクリアランスが同じなので、インペラ78の周方向で圧力が流体に均等に作用し、送出口から効率良く流体を圧送できる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されない。
インペラ34、78は、図示された4枚以外に、2枚以上の複数枚で羽根の枚数を適宜設定してよい。また、モータシャフト22の軸方向から見た一枚のインペラ34、78の形状は、矩形状だけでなく、円弧状としてもよい。
突出部(第2ボリュート部58、第2円弧部84)の形状は、突出部と対向するインペラの羽根部最外端面の形状に合わせて適宜変更されるものであり、例えば、羽根部最外端面が2段以上の複数の段差を有する形状となっているときは、突出部も羽根部と同じ数の段差を有する形状で構成すればよい。
本発明の第1実施形態に係る流体ポンプ装置の全体構成を示す側面断面図である。 (a)本発明の第1実施形態に係るポンプ部の模式図である。(b)本発明の第1実施形態に係るインペラ及びボリュート部の部分断面図である。 (a)本発明の第1実施形態に係る開口部周縁の構成を示す斜視図である。(b)本発明の第1実施形態に係るポンプハウジングの部分断面図である。 (a)比較例の流体ポンプの模式図である。(b)比較例の流体ポンプのインペラ及びボリュート部の部分断面図である。(c)比較例のポンプハウジングの部分断面図である。 (a)比較例の流体ポンプの開口部付近の流体の流れを示す模式図である。(b)本発明の第1実施形態に係る流体ポンプ装置の開口部付近の流体の流れを示す模式図である。 本発明の第1実施形態に係るインペラ及びボリュート部の変形例を示す部分断面図である。 (a)本発明の第2実施形態に係る流体ポンプ装置の模式図である。(b)本発明の第2実施形態に係る流体ポンプ装置のインペラ及びボリュート部の部分断面図である。 本発明の第2実施形態に係る流体ポンプ装置の開口部付近の流体の流れを示す模式図である。
符号の説明
10,70…ポンプ構造、22…モータシャフト(回転軸部材)、24,76…ポンプ室、26…吸入口(流入口)、28…送出口、34,78…インペラ(羽根部材)、34A,78A…羽根部、34B,78B…張出し部、58…第2ボリュート部(突出部)、84…第2円弧部(突出部)

Claims (6)

  1. 回転駆動される回転軸部材から径方向へ張り出した板状の羽根部と、前記羽根部の軸方向端部に形成され、前記羽根部より径方向へ張り出す張出し部と、を有する羽根部材と、
    前記羽根部材を収容し、前記羽根部材の回転により流体が流入する流入口と、前記羽根部材の回転により流体を送出する送出口とが設けられたポンプ室と、
    前記張出し部と対向する前記ポンプ室の内壁よりも、前記羽根部と対向する前記ポンプ室の内壁が径方向に突出した突出部と、
    を有するポンプ構造。
  2. 前記突出部が、前記送出口の開口周縁部に設けられている請求項1に記載のポンプ構造。
  3. 前記突出部の端部が、前記送出口の開口縁部に沿って形成されている請求項2に記載のポンプ構造。
  4. 前記突出部が、前記回転軸部材の軸方向から見てインボリュート曲線となっている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のポンプ構造。
  5. 前記突出部が、前記回転軸部材の軸方向から見て真円となっている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のポンプ構造。
  6. 前記羽根部材と前記ポンプ室の内壁とのクリアランスが一定である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のポンプ構造。
JP2008110172A 2008-04-21 2008-04-21 ポンプ構造 Active JP5059679B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008110172A JP5059679B2 (ja) 2008-04-21 2008-04-21 ポンプ構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008110172A JP5059679B2 (ja) 2008-04-21 2008-04-21 ポンプ構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009257285A JP2009257285A (ja) 2009-11-05
JP5059679B2 true JP5059679B2 (ja) 2012-10-24

Family

ID=41384994

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008110172A Active JP5059679B2 (ja) 2008-04-21 2008-04-21 ポンプ構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5059679B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6357766B2 (ja) * 2013-12-16 2018-07-18 株式会社デンソー 液体ポンプ

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58131320U (ja) * 1982-03-01 1983-09-05 株式会社東芝 空気調和機のフアンケ−シング
JP3257966B2 (ja) * 1997-07-10 2002-02-18 株式会社荻原製作所 自吸式遠心ポンプ
JP4699942B2 (ja) * 2006-05-18 2011-06-15 アスモ株式会社 流体ポンプ用樹脂製インペラ及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009257285A (ja) 2009-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5652863B2 (ja) 遠心ファン
JP4396750B2 (ja) 燃料ポンプ
JP2006257978A (ja) 流体ポンプ
JP5059679B2 (ja) ポンプ構造
JP4630123B2 (ja) 流体ポンプ
JP6927435B2 (ja) 電動コンプレッサ
JP2010144609A (ja) 燃料ポンプ
CN111608937B (zh) 送风机
US20200291954A1 (en) Centrifugal Pump
JP6128525B2 (ja) 渦流ファン
US20070134083A1 (en) Regenerative pump
JP5172115B2 (ja) 渦流式圧縮機及び渦流式圧縮機の製造方法
US10233881B2 (en) Fuel pump
JP2020148111A (ja) 遠心ポンプ
JP2014145269A (ja) 車両用ポンプ装置
JP6078303B2 (ja) 遠心式流体機械
JP5795217B2 (ja) 流体ポンプ
KR101115665B1 (ko) 송풍 장치
JP2004360678A (ja) 燃料ポンプ
JP4146471B2 (ja) 人工心臓ポンプ
JP6757461B2 (ja) 遠心圧縮機のインペラ及び遠心圧縮機
JP2010540823A (ja) タンクから内燃機関に燃料を圧送するための燃料ポンプ
JP2021152356A (ja) ポンプ
KR20220086832A (ko) 연료 펌프의 흡입측 커버 및 이를 갖는 연료 펌프
JP2020133585A (ja) 遠心ファン

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120725

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120731

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120802

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5059679

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250