JP5058741B2 - 蛍光表示管 - Google Patents

蛍光表示管 Download PDF

Info

Publication number
JP5058741B2
JP5058741B2 JP2007251672A JP2007251672A JP5058741B2 JP 5058741 B2 JP5058741 B2 JP 5058741B2 JP 2007251672 A JP2007251672 A JP 2007251672A JP 2007251672 A JP2007251672 A JP 2007251672A JP 5058741 B2 JP5058741 B2 JP 5058741B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
envelope
fluorescent display
display tube
circuit board
anode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007251672A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009085987A (ja
Inventor
景太 阿部
貞夫 高野
栄二 森元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Futaba Corp
Original Assignee
Futaba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Futaba Corp filed Critical Futaba Corp
Priority to JP2007251672A priority Critical patent/JP5058741B2/ja
Publication of JP2009085987A publication Critical patent/JP2009085987A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5058741B2 publication Critical patent/JP5058741B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)

Description

本発明は、例えばマトリクス状に構成されてスイッチング素子で選択される複数の陽極導体と各陽極導体を覆う蛍光体層とを有する回路基板が外囲器の内面に取り付けられ、外囲器内の電子源から放出された電子を、スイッチング素子で選択した陽極導体の蛍光体層に射突させて所望のグラフィック表示を行うアクティブマトリクス駆動タイプの蛍光表示管に係り、特に放熱能力が高いために蛍光体の発光効率が高く、駆動回路の誤動作が少なく、輝度寿命が長いという効果が得られ、さらに外囲器の内面に対する回路基板の位置決め精度が高い蛍光表示管に関するものである。
下記特許文献1には、駆動回路が外囲器内に一体化されたアクティブマトリクス駆動タイプの蛍光表示管の一構造例が開示されている。この蛍光表示管では、外囲器1内にカソード2、駆動回路基板3、グリッド4が設置されており、駆動回路基板3は外囲器基板5上に設置されている。駆動回路基板3上には駆動回路6、蛍光体7が形成されている。そしてヒートシンクを兼ねた固定治具8が外囲器1の一部を構成する側板で固定され、かつ駆動回路基板3の側面のうち、駆動回路および蛍光体が形成された領域の近傍の側面に接するように設置されている。固定治具8はばねによる力で駆動回路基板3を外囲器基板5上に固定すると共に、一部の固定治具は駆動回路基板3上の端子に接して外部引き出し端子の役目も担っている。かかる構成を備えた蛍光表示管によれば、長時間動作させても駆動回路基板3の温度上昇を抑えることができ、駆動回路を安定して動作させることができるものとされている。
特開平8−153481号公報
前記特許文献1に記載の蛍光表示管によれば、駆動回路基板の蛍光体に射突した電子のエネルギーのうち発光に寄与したもの以外は熱となり、また駆動回路基板の駆動回路自体も熱を生じる。温度が高くなると蛍光体の発光効率が低下し、輝度寿命が低下し、駆動回路が誤作動しやすくなるので、駆動回路基板の放熱が重要となる。ところが、前記蛍光表示管によれば、固定治具8は駆動回路基板3の側面にばね力で機械的な接触をしているため、次に示すような問題(1)(2)があった。
(1)駆動回路基板との接触面積に制限があり、最大でも駆動回路基板の側面の面積にしかならないため、固定治具による放熱は必ずしも十分でない。
(2)固定治具が接触する駆動回路基板の側面の平坦度によって、固定治具による放熱効果にばらつきが生じる。
さらに、前記特許文献1に記載の蛍光表示管によれば、駆動回路基板3と外囲器基板5の接触面にそれぞれ溝を設け、両溝内にガラス製の小玉等の固定治具を設置し、固定治具8を駆動回路基板3の側面にばね力で機械的に接触させて駆動回路基板を外囲器基板5上の所定位置に固定しているが、次に示すような問題(3)があった。
(3)各基板に形成する溝の位置精度や固定治具の加工精度により外囲器基板に対する駆動回路基板の位置決めにはばらつきが生じ、また溝等の加工コストや固定治具の部品コストが必要となってしまう。また、外囲器基板に対する駆動回路基板の固定を固定治具のばね力によっているため、外囲器基板に対する駆動回路基板の位置がずれやすい。
本発明は、このような従来の技術における課題を解決するためになされたものであり、陽極と駆動回路が作り込まれた回路基板を外囲器の内面に固定した構造の蛍光表示管において、回路基板の放熱能力が高いために蛍光体の発光効率が高く、輝度寿命が長く、駆動回路の誤動作が少ないという効果が得られ、さらに外囲器の内面に対する回路基板の位置決め精度が高い蛍光表示管を提供することを目的としている。
請求項1に記載された蛍光表示管は、
外囲器と、前記外囲器の内面に取り付けられた回路基板と、前記回路基板の表面に形成された複数の陽極導体と各陽極導体を制御する制御素子と各陽極導体に設けられた蛍光体層からなる陽極と、前記外囲器の内部において前記陽極の上方に設けられた電子源とを有し、前記制御素子で選択した前記陽極導体の前記蛍光体層に前記電子源からの電子を射突させて所望の表示を行う蛍光表示管において、
前記外囲器の内面に形成されたアルミニウム薄膜と、
前記アルミニウム薄膜の上面に設けられており、前記回路基板と前記外囲器の内面の間から前記回路基板の外方にある前記外囲器の内面に連続して設けられ、前記回路基板を前記外囲器の内面に接着する金属粒子を含む接着材料と、
前記回路基板の外方にある前記接着材料の上面に設けられた金属粒子とガラスを含む接触材料と、
内端部が前記接触材料に固定されて前記外囲器を気密に貫通して設けられた放熱リードと、
を有することを特徴としている。
請求項2に記載された蛍光表示管は、請求項1記載の蛍光表示管において、
前記放熱リードが、所定間隔をおいて配置され前記外囲器の封着部分を気密に貫通する複数本の細線状部材からなることを特徴としている。
請求項3に記載された蛍光表示管は、請求項1記載の蛍光表示管において、
前記放熱リードが、所定間隔をおいて配置され前記外囲器の封着部分を気密に貫通する複数本の細線状部材と、複数本の前記細線状部材の各先端を連結する前記内端部としての帯状体からなることを特徴としている。
請求項4に記載された蛍光表示管は、請求項2又は3に記載の蛍光表示管において、
前記放熱リードの前記内端部が前記接触材料に向けて屈曲されており、前記内端部の少なくとも一部が前記接触材料の内部に埋没していることを特徴としている。
請求項5に記載された蛍光表示管は、請求項1乃至4のいずれか一つに記載の蛍光表示管において、
前記放熱リードがアースされたことを特徴としている。
請求項1に記載された蛍光表示管によれば、蛍光表示管の発光駆動に伴って蛍光体層乃至回路基板の温度が上昇してくるが、回路基板の熱は、熱伝導性に優れた金属粒子を含む接着材料に広い面積で効率的に伝達され、さらに熱伝導性に優れた金属粒子と固着力に優れたガラスを含む接触材料を介して放熱リードに伝えられ、外囲器の外に放熱されるので、回路基板の有害な温度上昇は抑制される。また、回路基板は外囲器の内面に対して接着材料で確実に固定されるので、位置ずれの可能性は小さく、また固定に要するコストも小さい。
請求項2に記載された蛍光表示管によれば、請求項1記載の蛍光表示管による効果を、所定間隔をおいて配置され外囲器の封着部分を気密に貫通する複数本の細線状部材からなる放熱リードの構成によって達成することができる。
請求項3に記載された蛍光表示管によれば、請求項1記載の蛍光表示管による効果を、所定間隔をおいて配置され外囲器の封着部分を気密に貫通する複数本の細線状部材と、複数本の細線状部材の各先端を連結する帯状体からなる放熱リードの構成によって達成することができ、帯状体と接触材料の接触面積が大きいことから一層高い放熱効果を得ることができる。
請求項4に記載された蛍光表示管によれば、請求項2又は3に記載の蛍光表示管における効果において、放熱リードの内端部を接触材料に向けて屈曲することにより内端部の少なくとも一部を接触材料の内部に埋没させることができるので、放熱リードの接触部材に対する固定が一層確実であり、接触部材に対する放熱リードの接触面積が一層大きくなって一層高い放熱効果が得られる。
請求項5に記載された蛍光表示管によれば、請求項1乃至4のいずれか一つに記載の蛍光表示管における効果において、さらに、放熱リードをアースすることにより蛍光表示管に電波シールド効果を与えることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
1.第1実施形態(図1〜図3)
(1)構造
図1は第1実施形態に係る蛍光表示管の断面図、図2は同蛍光表示管の部分拡大断面図であり、図3は同蛍光表示管の容器部を封着する前段階における平面図である。
本例の蛍光表示管10は、内部が高真空状態とされた略箱型の容器である外囲器11を有している。外囲器11は、ガラス等の絶縁性材料からなる外囲器基板12と、外囲器基板12の内面側に封着される下面側が開放された蓋状の容器部13から構成されている。
図1に示すように、外囲器11の内部において、外囲器基板12の内面には、回路基板15が取り付けられている。この回路基板15は、矩形のシリコンウエハーからなり、その表面には発光表示部である陽極が作り込まれている。陽極は、回路基板15の上面にマトリクス状に配置され接続構成された複数の陽極導体(図示せず)と、各陽極導体ごとに設けられて当該陽極導体のON/OFFを選択するスイッチング素子等の制御素子(図示せず)と、さらに各陽極導体を覆って設けられた蛍光体層16を有している。
図1に示すように、前記回路基板15が設けられている部分を含めた外囲器基板12のより広い領域には、アルミニウム薄膜17が形成されている。このアルミニウム薄膜17は、その面積の20〜80%程度の抜き(アルミニウム薄膜17のない部分)を有しており、アルミニウム薄膜17の領域上に接着材料で回路基板15を接着する際に接着力が十分に発揮されるようになっている。すなわち、アルミニウム薄膜17を回路基板15の配置領域の全面積に設けると、かえって回路基板15を固定する接着材料の機能が十分に発揮されない。
図1に示すように、前記アルミニウム薄膜17の上面には、その全面に接着材料としてのダイボンド材18が所定の厚さで塗布されており、当該ダイボンド材18の一部の領域において、前記回路基板15が接着固定されている。すなわち、図1中に符号Xにて示すように、アルミニウム薄膜17及びダイボンド材18は、回路基板15と外囲器基板12の間だけでなく、これに連続して回路基板15の外側にある外囲器11の内面の領域Xにも設けられている。
前記ダイボンド材18は、導電性微粒子としての金属粒子と、有機金属を含むビークルから構成されているダイボンドペーストを約500℃で焼成して得られる。導電性微粒子は、粒径が0.1〜50μmの金属微粒子、例えばAg粒子、Au粒子、Cu粒子等があるが,中でもフレーク状のAg粒子が実験上伝熱性が良好であった。
有機金属は、Ti、Al、Si、In、Zr等の金属原子を含む有機物である。例としてTiの有機物としては次のようなものがある。
テトライソプロポキシチタン(TPT)、テトラ−n−ブトキシチタン(TBT)、テトラキス2エチルヘキソキシチタン(TOT)、テトラステアロキシチタン(TST)、ジイソプロポキシ・ビス・アセチルアセトナトチタン(TAA)、ジ−n−ブトキシ・ビス・トリエタノールアミナトチタン(TAT)、テトラキス2エチルヘキサンジオラトチタン(TOG)、ジヒドロキシ・ビスラクタトチタン(TLA)等が有機チタンとして使用できる。
これらの有機チタン化合物は、一般にそれ自身が液体か、あるいは溶媒に可溶であり、ぬれ性を有しペースト化することが可能である。また、前記有機チタン化合物は、熱分解反応により酸化チタンを形成することも知られている。したがってペースト中の機能材料であるAg粒子を焼成時に基板に固着させるバインダー作用を有している。
ビークル(Vehicle )は有機バインダーを揮発性成分である溶剤に溶解した粘稠な液体であり、有機溶剤としては炭化水素、エステル、ケトン、エーテル、アルコール等がある。
具体的には、たとえば、トリデカノール、ベンジルアルコール、テルピネオール、ドデカノール、ブチルカルビートル、酢酸ベンジル、トリメチルノナノン、n−ヘキシルエーテル等があり蒸発速度を調整するため選択(必要に応じて混合する)して使う。有機バインダーは粉体を安定に分散させ、ペーストに必要な流動性を与えるために加えるので、スクリーン印刷のメッシュや、膜厚等により混合量が変る。具体的には、エチルセルロール等のセルロース誘導体や、ポリビニルアセテート等の高分子化合物でもよい。焼成すると有機バインダーは分解して揮散してしまう性質がある。
次にダイボンド材18の具体的配合例を示す。
配合例1
有機チタン(TOG)25g
導電性粒子(Ag粒子)75g
ビークル(エチルセルロース)適量
配合例2
有機チタン(TOG)30g
導電性粒子(Ag粒子)70g
ビークル、(トリデカノール、テルピネオール)適量
前記有機金属(TOG)には、不純物として混入する塩素分が30ppm 以下にすると、蛍光表示管10の特性が良好となる。
次に、図1及び図2に示すように、回路基板15の外側の外囲器基板12上に延設されたダイボンド材18の上面には、金属粒子とガラスを含む接触材料20が設けられている。金属粒子はAg等の熱電導性に優れた金属の粒子であり、ガラスは加熱により固化して後述する放熱リード21を固定する機能を備えている。
図2(b)に示すように、前記接触材料20には、放熱リード21の内端部21aが接触して少なくともその一部が埋没しており、接触材料20の固化したガラス成分により固定されている。この放熱リード21の内端部21aは、接触材料20に向けて屈曲されており、後述する封着工程において内端部21aが接触材料20に食い込むようになっている。この放熱リード21は、外囲器11を構成するガラス材料と熱膨張係数が同等である金属材料である42−6合金(42%Ni、6%Cr、残りFe等)などからなり、外囲器11の外囲器基板12と容器部13との封着部分を気密に貫通して外部に導出されている。
図3に示すように、本例の放熱リード21は、所定間隔をおいて配置され、外囲器11の封着部分を気密に貫通する複数本の細線状部材22からなり、各細線状部材22の内端部は、前述したようにダイボンド材18の縁部の上面に帯状に設けられた接触材料20に固定されている。また、各細線状部材22の外端部は、帯状の連結部材23によって一体に接続されている。このように、回路基板15は、熱導電性の良好なダイボンド材18と、ダイボンド材18と同様に熱導電性の良好な接触材料20を介して放熱リード21に熱的に接続され、さらに放熱リード21は外囲器11を貫通して外部に導出されて外囲器11内の回路基板15の熱を外に放出するように構成されている。
なお、実際に本例の蛍光表示管10を使用する場合には、外囲器11の裏面(表示側と反対側)にヒートシンクを取り付け、さらに放熱リード21の外端部(連結部材23)を該ヒートシンクに接続して効率的に放熱が行われるようにすることが好ましい。
図示しないが、前記外囲器11の内部には、回路基板15の陽極の上方に、電子源が設けられている。電子源はフィラメント状のものでも良いし、回路基板15と対面する容器部13の内面に面状に形成されたものでもよい。
(2)製造工程
次に、以上のような構成の蛍光表示管10の製造工程を説明する。
1)外囲器基板12上に20〜80%程度の抜きを有するパターンでアルミニウム薄膜17を形成する。アルミニウム薄膜17の全体の外形は、固定しようとする回路基板15の外形から突出し、放熱リード21の接続領域である前記領域Xとなる部分を有している。このアルミニウム薄膜17の全面に領域Xも含めてダイボンド材18を塗布する。
2)陽極がすでに作り込まれた回路基板15をダイボンド材18上に密着させる。
3)外囲器基板12を480℃〜500℃で焼成し、ダイボンド材18を介して回路基板15を外囲器基板12に固定する。
4)回路基板15の外側にある固化したダイボンド材18の上に、接触材料20を所定パターンで塗布する。
5)外囲器基板12を480℃で焼成し、接触材料20を一旦固化する。
6)図2(a)に示すように、放熱リード21の内端部21aが接触材料20に当接するように放熱リード21を外囲器基板12の外縁に配置し、開口部に封着ガラス(図示せず)を有する容器部13を、該放熱リード21を挟んで外囲器基板12の上面に取り付ける。そして、500℃で焼成しながら外囲器11内を排気し、外囲器11の封着を完了する。
この工程において、図2(b)に示すように、放熱リード21の内端部21aは軟化した接触材料20に食い込むので、放熱リード21と接触材料20との接触面積は増大し、工程後に固化したガラスによって機械的接続が確実になるとともに、熱的接続も十分な状態となる。これによって、多数の放熱リード21の接触材料20に対する接触のばらつきが低減する。
この工程において、放熱リード21を、外囲器基板12上に配置する他の金属部品(例えばフィラメント状陰極を調節する一対の金属部品等)と共に枠体の内部に連結して一体化したマウント構成部品としておけば、放熱リード21を外囲器基板12上に配置する作業は新たな工程を設けることなく、前記他の金属部品を外囲器基板12上に配置するマウント工程として行うことができる。
(3)効果
以上の構成によれば、回路基板15に作り込まれた制御回路の制御素子に表示信号を入力して所望の陽極導体を選択し、当該陽極導体に相当する位置にある蛍光体層16に前記電子源からの電子を射突させれば、画素として選択された蛍光体の発光部分の発光時間が長く、輝度の高いスタティック駆動による所望のグラフィック表示を行うことができる。
本例の蛍光表示管10は、上のようにスタティック駆動による高輝度の発光表示を行えるが、駆動回路基板15の蛍光体に射突した電子のエネルギーのうち発光に寄与したもの以外は熱となり、また駆動回路基板15の駆動回路自体も熱を生じるので、回路基板15には相応の熱が生じる。
しかしながら、回路基板15は熱伝導性の良好な金属粒子を含むダイボンド材18に下面全面で接触しているので、回路基板15の熱は効果的にダイボンド材18に伝導し、さらに熱伝導性の良好な金属粒子を含む接触材料20を介してダイボンド材18から放熱リード21に伝導し、外囲器11の外に効率的に排出される。従って、発光駆動中であっても回路基板15の温度は十分に低く保持されるので、高温によって蛍光体の発光効率が低下することはなく、蛍光体の輝度寿命が低下することもなく、高温によって駆動回路が誤作動することもない。すなわち、高輝度によるアクティブマトリックス蛍光表示管10において、高い発光効率、輝度寿命の向上、駆動回路の誤作動の低減を実現することができる。なお、発光効率の向上については、本発明者等が行った実験によれば、例えばアノード電圧45V、フィラメント−アノード距離1mmの条件において、4.97lm/Wから5.29lm/Wに向上したというデータが得られた。
また、本例によれば、放熱に関わる放熱リード21と接触材料20の接触面積を大きくすることができ、また均一な接触状態を得ることが構造上容易なので、放熱効果が大きいだけでなく、製品による放熱効果のばらつきが小さい。
次に示す表1は、本例の蛍光表示管10(放熱リード21有り)と、従来のアクティブマトリクスタイプの蛍光表示管(放熱リード無し)とについて、ジャンクション温度(℃)を測定して比較したものである。ここで、ジャンクション温度とは、温度測定用に回路基板上に設けたダイオードの端子を外囲器外に引き出し、この端子から10mA程度の定電流を加えて電圧を測定し、これを温度に換算した値であって回路基板の温度を示すものである。本例及び従来例の供試体は、アノード電源を用意し、ヒートシンクを大中小3種類用意して本例及び従来例共に外囲器に取り付け、本例については放熱リードもヒートシンクに接続した。これらの組合せによって得られる合計9種類の供試体について前記ジャンクション温度の測定を行った。
Figure 0005058741
上記表1に示す測定結果によれば、本例の蛍光表示管10は、従来例に比べて7℃〜13℃程度温度が低くなっており、放熱に関して従来に比べ高い効果が得られていることがわかった。このため、実験に供した各蛍光表示管の性能を実測したところによると、本例の蛍光表示管10は、蛍光体の発光効率が従来例に比べて5〜10%程度向上しており、輝度寿命が従来に比べて5%程度向上した。さらに駆動回路の誤動作が従来例に比べて少ないという効果が得られた。
また、本例の蛍光表示管10によれば、回路基板15と外囲器基板12はダイボンド材18で確実に固定することができるので、回路基板15の位置ずれはほとんど生じず、蛍光体が発光する画素位置の制御が非常に容易になる。
また、本例の蛍光表示管10によれば、放熱リード21をアースすることにより、蛍光表示管10に電波シールドの効果を付与することができ、電波により誤作動しにくい蛍光表示管10とすることができる。
また、本例の蛍光表示管10によれば、製造工程は従来のアクティブマトリクスタイプの蛍光表示管(放熱リード無し)と変わらず、コスト的にはわずかに放熱リード21とダイボンド材18及び接触材料20の材料コストが増加するのみであり、発光効率向上等の顕著な効果を考慮するとコストパフォーマンスは極めて良好である。
2.第2実施形態(図4)
図4は、第2実施形態の蛍光表示管10の部分拡大図であり、本例では第1実施形態と構造の異なる部分を中心として説明し、その他の部分については第1実施形態の説明を援用して説明を省略する。
図4に示すように、本例の放熱リード25は、所定間隔で配置されて外囲器11の封着部分を気密に貫通する複数本の細線状部材22と、複数本の細線状部材22の各内端部を連結する内端部としての帯状体24と、複数本の細線状部材22の各外端部を連結する帯状の連結部材23とを有している。
本例によれば、第1実施形態と略同一の効果を得ることができるが、帯状体24と接触材料20の接触面積が第1実施形態の場合よりも大きいことから、放熱効果は第1実施形態よりも一層高い。
なお、図3及び図4に示す連結部材23は、蛍光表示管10が完成した後に同図中Zで示す切断線にて切り落とし、細線状部材22を各々独立させてもよい。さらに細線状部材22を半田メッキ処理すれば、ダイボンド材を通してアース用リードとして用いる場合、アースとの電気的接続がより確実になる。
図1は第1実施形態に係る蛍光表示管の断面図である。 図2は同蛍光表示管の部分拡大断面図である。 図3は同蛍光表示管の容器部を封着する前段階における平面図である。 図4は第2実施形態に係る蛍光表示管の容器部を封着する前段階における平面図である。 従来のアクティブマトリクスタイプの蛍光表示管を示す図である。
符号の説明
10…蛍光表示管
11…外囲器
12…外囲器基板
13…容器部
15…回路基板
16…蛍光体層
17…アルミニウム薄膜
18…接着材料としてのダイボンド材
20…接触材料
21,25…放熱リード
21a…内端部
22…細線状部材
23…連結部材
24…内端部としての帯状体

Claims (5)

  1. 外囲器と、前記外囲器の内面に取り付けられた回路基板と、前記回路基板の表面に形成された複数の陽極導体と各陽極導体を制御する制御素子と各陽極導体に設けられた蛍光体層からなる陽極と、前記外囲器の内部において前記陽極の上方に設けられた電子源とを有し、前記制御素子で選択した前記陽極導体の前記蛍光体層に前記電子源からの電子を射突させて所望の表示を行う蛍光表示管において、
    前記外囲器の内面に形成されたアルミニウム薄膜と、
    前記アルミニウム薄膜の上面に設けられており、前記回路基板と前記外囲器の内面の間から前記回路基板の外方にある前記外囲器の内面に連続して設けられ、前記回路基板を前記外囲器の内面に接着する金属粒子を含む接着材料と、
    前記回路基板の外方にある前記接着材料の上面に設けられた金属粒子とガラスを含む接触材料と、
    内端部が前記接触材料に固定されて前記外囲器を気密に貫通して設けられた放熱リードと、
    を有することを特徴とする蛍光表示管。
  2. 前記放熱リードが、所定間隔をおいて配置され前記外囲器の封着部分を気密に貫通する複数本の細線状部材からなることを特徴とする請求項1記載の蛍光表示管。
  3. 前記放熱リードが、所定間隔をおいて配置され前記外囲器の封着部分を気密に貫通する複数本の細線状部材と、複数本の前記細線状部材の各先端を連結する前記内端部としての帯状体からなることを特徴とする請求項1記載の蛍光表示管。
  4. 前記放熱リードの前記内端部が前記接触材料に向けて屈曲されており、前記内端部の少なくとも一部が前記接触材料の内部に埋没していることを特徴とする請求項2又は3に記載の蛍光表示管。
  5. 前記放熱リードがアースされたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の蛍光表示管。
JP2007251672A 2007-09-27 2007-09-27 蛍光表示管 Expired - Fee Related JP5058741B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007251672A JP5058741B2 (ja) 2007-09-27 2007-09-27 蛍光表示管

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007251672A JP5058741B2 (ja) 2007-09-27 2007-09-27 蛍光表示管

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009085987A JP2009085987A (ja) 2009-04-23
JP5058741B2 true JP5058741B2 (ja) 2012-10-24

Family

ID=40659549

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007251672A Expired - Fee Related JP5058741B2 (ja) 2007-09-27 2007-09-27 蛍光表示管

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5058741B2 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62195964U (ja) * 1986-06-02 1987-12-12
JPS6366885U (ja) * 1986-10-21 1988-05-06
JPH0545009Y2 (ja) * 1987-04-06 1993-11-16
JPS63307643A (ja) * 1987-06-09 1988-12-15 Nec Corp 内部電極型蛍光表示管
JPS63202054U (ja) * 1987-06-15 1988-12-27
JPH08153481A (ja) * 1994-11-25 1996-06-11 Nec Corp 駆動回路一体型蛍光表示管
JPH10233473A (ja) * 1996-10-16 1998-09-02 Nkk Corp 半導体素子の放熱構造とその放熱方法
JP2002015838A (ja) * 2000-06-30 2002-01-18 K-Tech Devices Corp 抵抗発熱体及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009085987A (ja) 2009-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6754479B2 (ja) 電気素子搭載用パッケージ、アレイ型パッケージおよび電気装置
JP5463280B2 (ja) 半導体モジュール用回路基板
JP2002351346A (ja) フラットパネル型表示装置
US20060193116A1 (en) Package for high frequency usages and its manufacturing method
JP2006303400A (ja) 電子部品収納用パッケージおよび電子装置ならびに電子装置の実装構造
JP2007273602A (ja) 発光素子用配線基板および発光装置
EP3395477B1 (en) Metal powder sintering paste, method for producing the same, and method for producing conductive material
JP2007273603A (ja) 発光素子用配線基板および発光装置
JP6907546B2 (ja) パワーモジュール
US20220020905A1 (en) Semiconductor light emitting device
US9799812B2 (en) Light emitting element mounting substrate and light emitting device
JP5058741B2 (ja) 蛍光表示管
JP2011129487A (ja) 表示装置
KR910009991B1 (ko) 형광표시관 및 그의 제조방법
EP1048045A1 (en) Field emission device having a composite spacer
US10707388B2 (en) Semiconductor device, and method for manufacturing semiconductor device
JP6618745B2 (ja) 電子部品
US20240047415A1 (en) Systems and methods for fabricating silicon die stacks for electron emitter array chips
JP2018133460A (ja) セラミックパッケージ
JP4567041B2 (ja) 車載用蛍光表示管及びその製造方法
WO2003088300A1 (fr) Appareil d'affichage d'images et procede de fabrication
JP2014086581A (ja) 半導体素子収納用パッケージ
KR20060101547A (ko) 평면형의 화상 표시 장치
JP2008239430A (ja) ガラスの接合方法、画像表示装置、および画像表示装置の製造方法
JP2018190866A (ja) 半導体モジュール、及び半導体モジュールの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110927

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120710

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120801

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees