JP5058570B2 - 殺ダニ方法 - Google Patents

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Description

本発明は、殺ダニ方法および殺ダニ剤に関し、特に、衣料、寝具類に存在するダニの殺傷に好適な殺ダニ方法および殺ダニ剤に関する。
衣料、寝具類、ぬいぐるみ、家具、室内環境などには、ダニやダニ由来物(ダニの糞、死骸、代謝物等)等のダニアレルゲンが多数存在している。これらは、アトピー性皮膚炎(AD)や喘息を引き起こしたり増悪化する原因の一つであることが知られており、その改善が望まれている(非特許文献1〜4参照)。
ダニアレルゲンによる汚染の改善は、特に寝具類において重要である。
寝具類へのダニアレルゲン汚染の予防策として、たとえば防ダニ布団が利用されている。防ダニ布団を用いることによって、喘息やADの改善が確認されている。
しかしながら、防ダニ布団は、防ダニのために繊維が緻密に織られており、そのため、使用時において蒸れ易い。また、上掛け用途の防ダニ布団は種類が少なく、睡眠時の寒暖の調節が困難である。さらに長期間の使用によって再度ダニアレルゲン汚染が生じてしまう場合がある。そのため、使用者の生活の質(QOL)を満足させるに至っていないのが現状である。
寝具類よりダニアレルゲンを除去する手法として、水道水、井戸水、工業用水などの水を用いた洗浄(一般洗浄)による除去が期待され、その検討が行われている。
また、特許文献1〜4には、特定の有機化合物を含有する水溶液を用いて対象物からダニ等のアレルゲンを除去する方法が記載されている。
また、非特許文献5には、50℃以上の熱水で加熱することによりダニの殺傷(殺ダニ)が可能であることが報告されている。
幸寺,「皮膚」,vol.39,24(1997) 桑原,「皮膚」,vol.39,52(1997) 高岡,「埼玉県衛生研究所報告書」,vol.27,63(1994) 榎本,「耳展」,vol.45,488(2002) G.Lindy,「J.Allergy Clin. Immnol.」,vol.90,599(1992) 特開2003−336100号公報 特開2003−336099号公報 特開2003−334237号公報 特開2003−334504号公報
しかし、一般洗浄や特許文献1〜4記載の方法では、ダニアレルゲンはある程度除去されるものの、ダニが完全には死滅せずに残存しているため、生き残ったダニによって新たにダニアレルゲンが増加してしまう。
また、一般家庭で50℃以上の熱水を用いて寝具等の処理を行うことは困難である。
したがって、一般家庭等においても実施可能な、簡便かつ優れた殺ダニ効果を有する殺ダニ方法および殺ダニ剤に対する要求がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、簡便かつ優れた殺ダニ効果を有する殺ダニ方法および殺ダニ剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、有機過酸前駆体および無機過酸化物、および/または有機過酸を、水の存在下でダニに接触させることにより優れた殺ダニ効果が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、水下記(A)成分とを含有し、前記(A)成分に由来する無機過酸化物の濃度が20ppm以上100,000ppm以下である処理液をダニと接触させることを特徴とする殺ダニ方法である。
(A)下記式(I)で表される化合物および下記一般式(II)で表される化合物から選ばれる有機過酸前駆体と、無機過酸化物とからなり、前記有機過酸前駆体と前記無機過酸化物との含有量の比(質量比)が、有機過酸前駆体/無機過酸化物=1/5〜1/1000の範囲内である。
RCOO−X−COOM …(I)
RCOO−X−SO M …(II)
[式(I)および(II)において、Rは炭素数5〜13の直鎖または分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基を表し、Xは置換基を有していてもよいベンゼン環を表し、Mは水素原子または塩形成カチオンを表す。]
本発明によれば、優れた殺ダニ効果を有する殺ダニ方法および殺ダニ剤を提供できる。
以下本発明について詳細に説明する。
<殺ダニ方法>
本発明の殺ダニ方法は、水の存在下で、下記(A)成分および/または(B)成分とダニとを接触させることを特徴とする。
(A)有機過酸前駆体および無機過酸化物
(B)有機過酸
[(A)成分]
『有機過酸前駆体』
有機過酸前駆体は、過加水分解により有機過酸を生成する化合物である。
ここで、「有機過酸」は、−OH(水酸基)を含む酸性基(カルボキシ基、スルホ基等)を有する有機化合物において、その−OHが−OOHで置換された化合物を意味し、たとえば−C(=O)OOH(過カルボキシ基)を有する過カルボン酸、−S(=O)OOHを有するペルオキソスルホン酸等が挙げられる。
有機過酸前駆体としては、過加水分解により有機過酸を生成するものであれば如何なるものでもよく、例えば従来漂白活性化剤として提案されているもののうち、有機過酸を生成するものが使用できる。
本発明において有機過酸前駆体として利用できる漂白活性化剤としては、たとえば、O−アシル基(R’CO−O−)および/またはN−アシル基(R’CO−N−)[式中、R’は炭化水素基を表す。]、および/または所望により置換されたベンゾイル基を有する化合物が挙げられる。
より具体的には、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)等のポリアシル化アルキレンジアミン;
1,5−ジアセチル−2,4−ジオキソヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン(DADHT)等のアシル化トリアジン誘導体;
1,3,4,6−テトラアセチルグリコルリル(TAGU)等のアシル化グリコルリル;
N−ノナノイルスクシンイミド(NOSI)等のN−アシルイミド;
トリエチル−O−アセチルシトレート(TEOC)等のアシル化ヒドロカルボン酸;
フタル酸無水物、イサト酸無水物、コハク酸無水物等のカルボン酸無水物;
N−メチルジアセトアミド、グリコリド等のカルボン酸アミド;
トリアセチン、エチレングリコールジアセテート、イソプロペニルアセテート、2,5−ジアセトキシ−2,5−ジヒドロフランおよびエノールエステル(ドイツ特許出願公開第DE19616693号明細書および第DE19616767号明細書から既知である)、アセチル化ソルビトール、アセチル化マンニトールおよびこれらの混合物(欧州特許出願公開第EP0525239号明細書に記載)等のアシル化多価アルコール;
ペンタアセチルグルコース(PAG)、ペンタアセチルフルクトース、テトラアセチルキシロースおよびオクタアセチルラクトース、およびアセチル化し、所望によりN−アルキル化したグルカミンおよびグルコノラクトン等のアシル化糖誘導体;
トリアゾールまたはトリアゾール誘導体;
粒状カプロラクタムおよび/またはカプロラクタム誘導体(好ましくはN−ベンゾイルカプロラクタムおよびN−アセチルカプロラクタム(これらは、国際公開第WO−A−94/27970号パンフレット、第WO−A−94/28102号パンフレット、第WO−A−94/28103号パンフレット、第WO−A−95/00626号パンフレット、第WO−A−95/14759号パンフレットおよび第WO−A−95/17498号パンフレットから既知である)等のN−アシル化ラクタム)等が挙げられる。これらの中でも、供給性の点で、TAEDが好ましい。
また、置換された親水性アシルアセタール(ドイツ特許出願公開第DE−A−19616769号明細書から既知である);アシルラクタム(ドイツ特許出願公開第DE−A−19616770号明細書および国際公開第WO−A−95/14075号パンフレットに記載);ドイツ特許出願公開第DE−A−4443177号明細書から既知である通常の有機過酸前駆体の組合せ等を使用することもできる。
さらに、シアノピリジン、N−アルキルアンモニウムアセトニトリル等のニトリル誘導体;シアナミド誘導体;N−メチルモルホリニウムアセトニトリル(MMA)等も使用することができる。
また、4−スルホ(1−4−スルホフェニル)安息香酸などのベンゾイルオキシベンゼンスルホン酸エステルを使用することも好ましい。
本発明において、有機過酸前駆体としては、特に、下記式(I)で表される化合物(以下、化合物(I)という。)、および/または下記一般式(II)で表される化合物(以下、化合物(II)という。)が好ましく用いられる。
RCOO−X−COOM …(I)
RCOO−X−SOM …(II)
[式(I)および(II)において、Rは直鎖または分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基を表し、Xは置換基を有していてもよいベンゼン環を表し、Mは水素原子または塩形成カチオンを表す。]
化合物(I)および(II)は、中性〜アルカリ性領域において過酸化水素により分解して有機過酸を生成する。
このとき、化合物(I)から生成する有機過酸は、式RCOOOH、RCOOO又はCOOOMで表される脂肪族ペルオキソカルボン酸であり、このとき同時に、化合物(I)から−X−COOMが脱離して、式X−COOMで表される有機酸(塩)が生成する。
化合物(II)から生成する有機過酸は、化合物(I)と同様、式RCOOOH、RCOOO又はCOOOMで表される脂肪族ペルオキソカルボン酸であり、このとき同時に、化合物(II)から−X−SOOMが脱離して、式X−SOOMで表される有機酸(塩)が生成する。
化合物(I)または(II)から生成する脂肪族ペルオキソカルボン酸の殺ダニ効果は、化合物(I)、(II)におけるRCOO−の炭素数が大きいほど高い傾向にある。一方、化合物(I)、(II)におけるRCOO−の炭素数が小さいほど、脂肪族ペルオキソカルボン酸の生成率や安定性が高い傾向がある。これらを考慮すると、式(I)および(II)におけるRのアルキル基またはアルケニル基の炭素数は、RCOO−の炭素数が2〜14となる炭素数が好ましく、6〜14となる炭素数がより好ましく、8〜14となる炭素数がさらに好ましい。すなわち、Rのアルキル基またはアルケニル基の炭素数は、1〜13であることが好ましく、5〜13がより好ましく、7〜13がさらに好ましい。
Xのベンゼン環には、少なくともRCOO−および−COOMが結合している。当該ベンゼン環は、それら以外に任意の置換基を有していてもよく、置換基としては、水酸基(−OH)、ニトリル基(−NO)、アミノ基(−NH)、スルホニル基(−SO)、スルホン酸基(−SOM’[M’は水素原子または塩形成カチオン])等が挙げられる。
M、M’における塩形成カチオンとしては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属のイオン;アンモニウムイオン、ジエタノールアミン等の2級アミンのイオン、トリエタノールアミン等の3級アミンのイオン等が挙げられる。
本発明において好ましく用いられる有機過酸前駆体は、式(I)および(II)におけるRが炭素数5〜13の直鎖または分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基である化合物、ならびにTAEDからなる群から選択される1種または2種以上の化合物である。
特に、式(I)および(II)におけるRが炭素数7〜13の直鎖または分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基である化合物からなる群から選択される1種または2種以上の化合物が好ましい。
『無機過酸化物』
無機過酸化物は、水に溶解した際に当該水中に過酸化水素を供給する化合物である。そして、無機過酸化物より発生した過酸化水素は、有機過酸前駆体に作用して有機過酸を生成させる。
無機過酸化物としては、反応系中に過酸化水素を供給できるものであれば良く、過酸化水素自体であってもよく、水中で過酸化水素を発生する化合物であってもよい。水中で過酸化水素を発生する化合物としては、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、過リン酸水素ナトリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等が挙げられる。
(A)成分中の有機過酸前駆体と無機過酸化物との含有量の比(質量比)は、有機過酸の発生効率等を考慮すると、有機過酸前駆体/無機過酸化物=10/1〜1/1000の範囲内であることが好ましく、1/1〜1/1000の範囲内であることがより好ましい。
ここで、水の存在下で(A)成分とダニとを接触させることにより殺ダニ効果が得られる理由としては、以下の理由が考えられる。すなわち、水中において、有機過酸前駆体は、無機過酸化物により供給された過酸化水素により過加水分解し、それによって有機過酸が生成することが知られている。つまり、水の存在下で(A)成分とダニとを接触させることは、水の存在下で(B)成分とダニとを接触させるのと同様、有機過酸をダニに接触させることになり、この有機過酸によって殺ダニ効果が発揮されると考えられる。
有機過酸がダニの殺傷に有効である理由は、定かではないが、有機過酸がダニの細胞を破壊しているのではないかと考えられる。
なお、これまで、有機過酸および有機過酸前駆体は、漂白効果を有することは知られている(特開昭55−27333公報、特開平08−231994公報、特開2003−171697公報等を参照。)が、殺ダニ効果についての報告はない。
[(B)成分]
『有機過酸』
本発明において(B)成分として用いられる有機過酸としては、特に制限はなく、これまで提案されている任意の有機過酸が利用でき、たとえば、ジパーオキシドデカンジ酸、ジパーオキシセバシン酸、ジパーオキシアゼライン酸、ジパーオキシアジピン酸、p−ニトロパーオキシ安息香酸、モノパーオキシイソフタル酸、フタロイルアミノパーオキシカプロン酸、スルホニルビスパーオキシ安息香酸、スルホニルビスパーオキシプロピオン酸、モノ過フタル酸マグネシウム6水和物、特開平2−196771号、特開平2−1473号、特開平2−76850号に記載のフタールイミドパーカルボン酸、過酢酸などが挙げられる。
[任意成分]
本発明においては、(A)成分および/または(B)成分とダニとを接触させる際に、必要に応じて、(A)成分および/または(B)成分以外の任意成分を併用してもよい。
任意成分としては界面活性剤、カルシウム捕捉剤、アルカリ、酸、酵素、蛍光剤、漂白剤、高分子ポリマー、色素、香料等が挙げられる。
特に、無機過酸化物として過酸化水素自体を用いる場合、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ケイ酸ナトリウム等のアルカリを併用することが好ましい。これにより、有機過酸の生成効率を高めることができる。これらは何れか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。その使用量は、過酸化水素の使用量に対して、無機過酸化物:過酸化水素の比(質量比)が1:100〜100:1となる量が好ましい。
[処理方法]
(A)成分および/または(B)成分とダニとを接触させる方法としては、水の存在下(水を含む反応系)において行われるものであれば特に制限はなく、対象物に応じて適宜選択すればよい。好ましい処理方法としては、たとえば下記方法(1)〜(2)等が例示できる。
方法(1)は、(A)成分および/または(B)成分と水とを含有する処理液を用いる方法である。
より具体的には、寝具、衣類、カーペット、じゅうたん、たたみ、ぬいぐるみ、いす、マット、家具等の対象物を処理液中に浸漬する方法;処理液をスプレー容器等に収納して対象物に噴霧する方法;対象物を洗濯する際に、漬置工程、洗い工程、すすぎ工程等の各工程中、または各工程の前または後において処理液を用いる方法(たとえばすすぎ工程で処理液を用いてすすぎを行う等);塗布等が挙げられる。
上記処理液は、上記各成分を、少なくとも水を含む溶剤に溶解または分散させることにより調製できる。
処理液の調製は、特に、処理を行う直前(たとえば処理液とダニとを接触させる前の約120分以内)に行うことが好ましい。
処理液の調製においては、すべての成分を混合した状態のものを溶剤に溶解または分散してもよく、また、各成分の何れか1種または2種以上の混合物を含む溶液または分散液を調製するか、予め溶液または分散液とされているものを用意し、それらを混合しても良い。特に、処理液が(A)成分を含有する場合、有機過酸前駆体と無機過酸化物とはそれぞれ別々に溶液とし、処理を行う直前に混合することが好ましい。
方法(2)は、対象物を含む水中に(A)成分および/または(B)成分を直接添加する方法である。
より具体的には、たとえば上記洗濯の際に、洗い工程において洗剤と併用してもよく、また、すすぎ工程において、すすぎ用の水中に(A)成分および/または(B)成分を添加してもよい。
反応系は、水を含むものであれば特に制限されないが、一般家庭での使用等を考慮すると、基本的に、水から構成されることが好ましい。
反応系は、本発明の効果を損なわない範囲で、水以外の溶剤を含有してもよい。水以外の溶剤としては、メタノール、エタノール等のアルコール、石油溶剤、テトラクロロエチレンなどのクリーニング溶剤、ヘキサン、クロロホルム、アセトン等が挙げられる。
ダニと接触させる際の反応系中の(A)成分および/または(B)成分の濃度(含有量)は、殺ダニ効果が発揮される濃度であれば特に制限はない。
当該濃度において殺ダニ効果が得られるかどうかは、たとえば、試料溶液として、特定の濃度で(A)成分および/または(B)成分を含有する水溶液を調製し、該試料溶液中に、ダニアレルゲンとなるコナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae)やヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides pteronyssinus)を入れ、一定時間後にダニを回収し、実態顕微鏡を用いてダニの致死を観察することにより確認できる。
本発明においては、殺ダニ効果に優れることから、(A)成分および/または(B)成分を、反応系中の有機過酸換算量としての濃度が、0.001ppm以上となる量を使用することが好ましく、0.1ppm以上がより好ましく、1ppm以上がさらに好ましく、5ppm以上が特に好ましい。
上限としては、特に制限はないが、溶解性等を考慮すると、10,000ppm以下が好ましく、1,000ppm以下がより好ましい。
ここで、「有機過酸換算量」とは、(A)成分を単独で使用する場合には、(A)成分から生成しうる有機過酸の量(理論量)であり、(B)成分を単独で使用する場合には(B)成分の量であり、(A)成分と(B)成分とを併用する場合には(A)成分から生成しうる有機過酸の量と(B)成分の量とを加算した値である。すなわち、反応系中に含まれる有機過酸の量と、有機過酸前駆体から生成しうる有機過酸の量との合計である。
(A)成分から生成しうる有機過酸の量は、使用した有機過酸前駆体の量から算出できる。
本発明においては、(A)成分および(B)成分のうち、(A)成分を単独で用いることが好ましい。(A)成分は、固体の状態において安定性が高く、取り扱いやすい。また、(A)成分は、水に溶解した時点から、無機過酸化物から供給された過酸化水素により有機過酸前駆体が過加水分解して有機過酸を生成するため、反応系中に経時的に有機過酸が発生することで、有機過酸が無駄なく殺ダニのために消費され、効率よく高い殺ダニ効果が期待できる。
(A)成分を単独で使用する場合、その使用量は、反応系中の有機過酸前駆体の濃度が、上述した有機過酸換算量となる量が好ましい。
分解した際に有機過酸とならない部分(たとえば上記化合物(I)の−COOMや、化合物(II)の−X−SOOM等;以下、この部分を脱離基ということがある。)の構造等によっても異なるが、反応系中の有機過酸前駆体の濃度が、1ppm以上であることが好ましく、5ppm以上であることがより好ましく、10ppm以上がより好ましく、20ppm以上がさらに好ましく、50ppm以上が特に好ましい。上限としては、10,000ppm以下が好ましく、1,000ppm以下がより好ましい。
このとき、反応系中の無機過酸化物の濃度は、本発明の効果のためには、20ppm以上であることが好ましく、100ppm以上がより好ましく、200ppm以上がさらに好ましい。上限値としては、特に制限はないが、溶解性を考慮すると、100,000ppm以下が好ましく、10,000ppm以下がより好ましい。
ここで、反応系中の有機過酸前駆体の濃度とは、溶解した時点における有機過酸前駆体の濃度である。
反応系中に溶解した有機過酸前駆体は、上述したように、過酸化水素により経時的に分解して有機過酸となる。また、殺ダニの反応に用いられなかった有機過酸は、不安定な化合物であるため、時間がたつとさらに分解して有機酸となる。
したがって、溶解した時点における有機過酸前駆体の濃度(有機過酸前駆体の使用量)は、反応系中の有機過酸前駆体(未分解の有機過酸前駆体)の濃度と、分解により生じた有機過酸の濃度から求めた有機過酸前駆体の濃度と、有機過酸の分解により生じた有機酸の濃度から求めた有機過酸前駆体の濃度との合計量として求めることができる。
反応系中の未分解の有機過酸前駆体の濃度は、公知の方法により測定でき、たとえば上述した化合物(I)、(II)のようにベンゼン環を含む脱離基を有する化合物である場合、210nmの吸光度測定を行うことによって定量することができる。当該定量は、たとえば、pHが2.5となるようにリン酸を添加した蒸留水に対してメタノールを蒸留水:メタノール=40:60の体積比率で混合した展開溶媒を用いて、ODSカラム(Develosil ODS UG−3、カラム長さ150mm、充填剤粒子径3μm)を通過させ、210nmの吸光度測定を行うことによって行うことができる。
また、分解により生じる有機過酸、および有機酸の濃度についても、同様の手法により求めることができる。そして、それらの濃度を、上述したように、有機過酸前駆体の濃度に換算する。このようにして求められる有機過酸前駆体の濃度を加算することにより、分解した有機過酸前駆体の濃度を求めることができる。
そして、この分解した有機過酸前駆体の濃度と、上記で求めた未分解の有機過酸前駆体の濃度とを加算することによって、溶解した時点における有機過酸前駆体の濃度(有機過酸前駆体の使用量)を求めることができる。
反応系中の有機過酸の実際の濃度は、反応系中に存在する未反応の過酸化水素をカタラーゼで分解した後、酢酸を添加して溶液のpHを酸性とした後、ヨウ化カリウムを添加し、これによって生成するヨウ素をチオ硫酸ナトリウムで滴定することにより求めることができる。
(A)成分および/または(B)成分とダニとを接触させる時間は、特に制限はない。殺ダニ効果に優れることから、0.01〜10時間が好ましく、0.1〜1時間がより好ましい。
[温度]
本発明においては、(A)成分および/または(B)成分とダニとの接触を、ダニと接触させている間の反応系の温度が高いほど殺ダニ効果が向上することから、15℃以上の温度条件下で行うことが好ましく、25℃以上がより好ましく、35℃以上がさらに好ましい。上限としては、特に制限はないが、60℃を越える温度であると、その熱による殺ダニ効果が得られるため、(A)成分および/または(B)成分による殺ダニの必要性が低くなり、また、コストや手間もかかる。そのため、60℃以下が好ましく、50℃以下がより好ましい。
[pH]
本発明においては、(A)成分および/または(B)成分とダニとの接触を、pHが低いほど殺ダニ効果が高まる傾向にあることから、10.6以下のpH条件下で行うことが好ましく、より好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜9、最も好ましくは1〜8である。
pHの調整は、一般的にpH調整剤として用いられているものを用いて行うことができ、たとえばpHを低下させるためには、リンゴ酸およびその塩、クエン酸およびその塩、リン酸水素一ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、無機ホウ素化合物およびその塩、珪酸塩、炭酸水素塩、炭酸塩、グリシン、塩酸、水酸化ナトリウムなどを用いることができる。また、pHの変動を防止するための緩衝剤の使用も可能である。
ここで、有機過酸前駆体からの有機過酸の生成は、中性〜アルカリ性領域において生じやすい傾向がある。そのため、中性〜アルカリ領域のpHにおいて有機過酸を生成させた後、そのpHを低下させてもよい。これにより、効率よく有機過酸を発生させることができるとともに優れた殺ダニ効果を発揮させることができる。
具体例を挙げると、例えば洗濯において、(A)成分を含む溶液を調製し、その後pHを低下させる成分を含む洗剤などを添加し、その溶液に衣類などを接触させて洗濯を行なうことにより殺ダニ効果を向上させることができる。
また、洗い工程がアルカリ性で行なわれる場合は、例えば洗濯時に洗剤と共に(A)成分を併用すると、洗い工程においては、アルカリ性のために効率よく有機過酸が生成する。そして、すすぎ工程ですすぎを行なうと、pHが中性付近に変化するため、生成した有機過酸による殺ダニ効果が向上する。
処理対象であるダニの種類に特に制限はなく、たとえばアシナガダニに代表される背気門、カタダニに代表される四気門、ヤマトマダニ、ツバメヒメダニに代表される後気門、イエダニ、スズメサシダニ代表される中気門、クワガタツメダニ、ナミホコリダニに代表される前気門、ケナガコナダニ、コナヒョウヒダニに代表される無気門、イエササラダニ、カザリヒワダニに代表される隠気門等のいずれの種類でも対象となり得るが、室内塵中、特に寝具類に多く、アレルギー疾患の原因となるチリダニ科、ヒョウヒダニ類に特に効果があり、中でも、コナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae)やヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides pteronyssinus)の殺傷に有効である。
上述した本発明の殺ダニ方法によれば、ダニを簡単な方法で殺傷でき、たとえば、衣料および寝具類などを(A)成分および/または(B)成分を含有する処理液中に存在させることにより殺ダニを行うことが可能である。また、当該処理液を、ダニが存在する場所に噴霧したり塗布することによって、衣料、寝具、家具、室内環境などの殺ダニも可能である。
したがって、本発明の殺ダニ方法は、ダニおよびダニアレルゲンを原因とするアトピー性皮膚炎や喘息の予防および/または改善に有用である。
さらに、本発明によれば、50℃未満の水でも殺ダニを行うことができる。そのため、家庭等においても容易に実施できる。
<殺ダニ剤>
本発明の殺ダニ剤は、下記(A)成分および/または(B)成分を含有するものである。
(A)有機過酸前駆体および無機過酸化物
(B)有機過酸
(A)成分、(B)成分については、上記本発明の殺ダニ方法で説明したのと同様である。
本発明の殺ダニ剤は、家庭用として用いる場合、(A)成分を含有し、かつ(B)成分を含有しないことが好ましい。これは、有機過酸前駆体が、有機過酸に比べて安定性や安全性が高く、取り扱い易いためである。
本発明の殺ダニ剤は、固体製剤であっても液体製剤であってもよいが、固体製剤であることが好ましい。これは、溶液中での(A)成分および/または(B)成分の安定性が低いためで、たとえば(A)成分を含有する場合でも、(A)成分を水に溶解して水溶液とすると、その時点から、有機過酸前駆体が過加水分解して有機過酸を生成しはじめるが、固体製剤であれば、安定性が高く、取り扱いやすいものとなる。
固体製剤の形状としては、特に制限はなく、粉末、顆粒、タブレット、カプセル剤等が挙げられ、水への溶解性を考慮すると、粉末または顆粒が好ましい。
液体製剤とする場合は、pHを酸性〜中性とすることが好ましい。これにより、液体製剤中における(A)成分および/または(B)成分の安定性が向上する。
殺ダニ剤中の(A)成分および/または(B)成分の含有量は、当該殺ダニ剤の総固形分に対し、0.1〜100質量%が好ましく、5〜60質量%がより好ましい。上記範囲内であると、上述した本発明の殺ダニ方法において、反応系中の(A)成分および/または(B)成分の含有量を容易に所望の濃度とすることができる。
本発明の殺ダニ剤は、(A)成分および/または(B)成分以外に、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、界面活性剤、カルシウム捕捉剤、アルカリ、酸、酵素、蛍光剤、漂白剤、高分子ポリマー、色素、香料等の任意成分を含有してもよく、これらを配合することにより、当該殺ダニ剤を、漂白剤、洗浄剤等とすることもできる。
特に、無機過酸化物として過酸化水素自体を用いる場合、上述したように、炭酸ナトリウム等のアルカリを含有することが好ましい。
本発明の殺ダニ剤は、上記本発明の殺ダニ方法に好適に使用でき、たとえば、当該殺ダニ剤を、上記殺ダニ方法の[処理方法]で説明した方法(1)、(2)において、「(A)成分および/または(B)成分」に代えて本発明の殺ダニ剤を用いることにより、本発明の殺ダニ方法を行うことができる。
次に、実施例及び比較例を挙げるが、本発明は下記例によって何ら限定されるものではない。
下記実施例および比較例において、ダニ死滅率は次のとおりに求めた。
<ダニ死滅率の測定方法>
各試料溶液30mLをコナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae)約50匹を入れた50mL容のガラスビンに入れ、一定温度で1時間放置した。
その後、アドバンテック社のろ紙No.131にて溶液中のダニをろ過し、その直後のろ紙上のダニ数(ろ過直後のろ紙上のダニ数)を実態顕微鏡(オリンパス社製、製品名:SZ61)を用いてカウントした。
続いて、ダニをろ過したろ紙を湿度70%、25℃で1日放置し、ろ紙上の不動のダニ数(1日後のろ紙上の不動のダニ数)をカウントした。
上記の結果から、コナヒョウヒダニの死滅率(%)を次の式より求めた。
死滅率(%)=1日後のろ紙上の不動のダニ数/ろ過直後のろ紙上のダニ数×100
下記表1〜4中の各略号は以下の意味を有する。
「OBS」:上述した一般式(II)で表され、Xが置換基を有さないベンゼン環であり、Mがナトリウムである化合物。
OBSの後ろに付された数字は、式(II)におけるRCOO−の炭素数nであり、OBSn(n=6,8,9,10,12,14)は、それぞれ、上述した一般式(II)において、RCOO−の炭素数が6,8,9,10,12,14の直鎖のアルキル基である化合物である。
「OBC」:上述した一般式(I)で表され、Xが置換基を有さないベンゼン環であり、Mが水素原子である化合物。
OBCの後ろに付された数字は、式(I)におけるRCOO−の炭素数mであり、OBCm(m=2,6,8,10,12,14)は、それぞれ、上述した一般式(I)において、RCOO−の炭素数が2,6,8,10,12,14の直鎖のアルキル基である化合物である。
参考例1、実施例2〜7、参考例8、実施例9〜13、比較例1>
表1に示す組成のうち、過炭酸ナトリウムを、最終濃度が1mg/mLとなるよう水に溶解して得た水溶液に、表1に示す有機過酸前駆体をメタノールに溶解して調製した有機過酸前駆体溶液を、表1に示す配合量となるよう添加して25℃の放置温度で10分間放置することにより試験溶液を調製した。試験溶液のpHはいずれも10.1〜10.6の範囲内であった。
得られた試料溶液を用い、上記<ダニ死滅率の測定方法>によりダニ死滅率を求めた。その結果を表1に併記する。
表1の結果から明らかなように、有機過酸前駆体と、過炭酸ナトリウム(無機過酸化物)とを含有する試験溶液を用いることにより、過炭酸ナトリウムのみを含有する試験溶液を用いた比較例1に比べて、ダニ死滅率は明らかに向上していた。
特に、有機過酸前駆体として、RCOO−の炭素数が6〜14の有機過酸前駆体を用いた実施例2〜7,9〜13では、ダニ死滅率が70%以上と高く、特にRCOO−の炭素数が8〜14の有機過酸前駆体を用いた実施例3〜7,10〜13では、ダニ死滅率が80%以上と非常に高かった。
Figure 0005058570
<実施例14〜24、比較例2〜4>
表2に示す組成のうち、OBS10以外の成分を水に溶解して得た水溶液に、OBS10をメタノールに溶解して調製した有機過酸前駆体溶液を、表2に示す配合量となるよう添加して25℃の放置温度で10分間放置することにより試験溶液を調製し、当該試験溶液を用いてダニ死滅率を求めた。その結果を表2に併記する。
表2の結果から明らかなように、OBS10(有機過酸前駆体)と、過炭酸ナトリウム(無機過酸化物)とを含有する試験溶液を用いることにより、ダニ死滅率は明らかに向上していた。
特に、その放置温度が高いほど殺ダニその効果が向上しており、たとえば実施例15と16とを比較すると、実施例15では、有機過酸前駆体の濃度を実施例16の半分にしたにもかかわらず、ダニ死滅率は高かった。同様に、実施例16と17とを比較すると、実施例16では、有機過酸前駆体の濃度を実施例17の1/5にしたにもかかわらず、ダニ死滅率は高かった。また、同じ組成で放置温度を変えた実施例18〜24を比較すると、処理温度が高いほどダニ死滅率が高かった。
Figure 0005058570
<実施例25〜33、比較例5>
表3に示す組成のうち、過炭酸ナトリウムを、最終濃度が表1に示す配合量となるよう水に溶解して得た水溶液に、OBS10をメタノールに溶解して調整した有機過酸前駆体溶液を、表3に示す配合量となるよう添加して25℃の放置温度で10分間放置した。この時点でのpHは、いずれの例においても10.6であった。
上記有機過酸前駆体溶液に、1/10量(容量/容量)の0.5MのpH緩衝液(下記pH緩衝液A〜Cのいずれか)を加えて50mMとして試験溶液を調製した。
pH緩衝液A:クエン酸を約0.4Mとなるように溶解し、5N水酸化ナトリウム溶液を添加してpHを調整した後に0.5Mにメスアップしたもの。
pH緩衝液B:リン酸1ナトリウム及びリン酸2ナトリウムをそれぞれ0.5Mとなるように調製し、両液を混合し、pH7に調整したもの。
pH緩衝液C:ホウ酸を約0.4Mとなるように溶解し、5N水酸化ナトリウム溶液を添加してpHを調整した後に0.5Mにメスアップしたもの。
pH緩衝液Aは実施例25〜27に用い,pH緩衝液Bは実施例28,32,33に用い、pH緩衝液Cは実施例29〜31に用いた。
得られた試料溶液を用い、上記<ダニ死滅率の測定方法>によりダニ死滅率を求めた。その結果を表3に併記する。
表3の結果から明らかなように、pHが10以下であると、たとえば比較例5に比べてダニ死滅率が格段に高かった。特に、pH以外は同じ組成の試験溶液を用いた実施例25〜31を比較すると、pHを9以下、さらには8以下、さらには7以下とすることにより、ダニ死滅率が明らかに向上していた。
さらに、pHを7.0とした実施例32〜33では、OBS10の濃度を1ppm、無機過酸化物の濃度を20〜50ppmに低減しても、良好なダニ死滅率が得られた。
Figure 0005058570
参考例34〜37、比較例6>
表4に示す各成分を、上述したpH試験液Bを希釈して50mMとした溶液に溶解させて試験溶液を調製した。
得られた試料溶液を用い、上記<ダニ死滅率の測定方法>によりダニ死滅率を求めた。その結果を表4に併記する。
表4の結果から、3種いずれの有機過酸によっても、優れたダニ死滅率が得られたことは明らかである。
Figure 0005058570
さらに、上記参考例1、実施例2〜7、参考例8、実施例9〜33、参考例34〜37で調製した試料溶液を用い、コナヒョウヒダニをヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides pteronyssinus)に変更した以外は同様にしてヤケヒョウヒダニのダニ死滅率を求めた。その結果、コナヒョウヒダニの場合と同様の結果を得た。
さらに、上記参考例1、実施例2〜7、参考例8、実施例9〜33、参考例34〜37で調製した試料溶液に代えて、次亜塩素酸ナトリウム溶液(濃度:1,000ppm)や0.1質量%過酸化水素水溶液を用いてダニ死滅率を求めたところ、比較例1〜7の結果と比較して、有意な死滅率の向上は認められなかった。
また、有機過酸および有機過酸前駆体による殺ダニ処理を行うことによって、衣料に付着するダニの洗浄力が向上した。

Claims (5)

  1. 下記(A)成分とを含有し、前記(A)成分に由来する無機過酸化物の濃度が20ppm以上100,000ppm以下である処理液をダニと接触させることを特徴とする殺ダニ方法。
    (A)下記式(I)で表される化合物および下記一般式(II)で表される化合物から選ばれる有機過酸前駆体と、無機過酸化物とからなり、前記有機過酸前駆体と前記無機過酸化物との含有量の比(質量比)が、有機過酸前駆体/無機過酸化物=1/5〜1/1000の範囲内である。
    RCOO−X−COOM …(I)
    RCOO−X−SO M …(II)
    [式(I)および(II)において、Rは炭素数5〜13の直鎖または分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基を表し、Xは置換基を有していてもよいベンゼン環を表し、Mは水素原子または塩形成カチオンを表す。]
  2. 前記処理液とダニとの接触を、15℃以上の温度条件下で行う請求項1に記載の殺ダニ方法。
  3. 前記処理液のpHが10.6以下である請求項1または2に記載の殺ダニ方法。
  4. 前記処理液を、該処理液とダニとを接触させる前の120分以内に調製する請求項1〜3のいずれか一項に記載の殺ダニ方法。
  5. 前記処理液を、pH10.1〜10.6となるように調製し、その後、pH調整剤によりpH1〜9に調整する請求項1〜4のいずれか一項に記載の殺ダニ方法。
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