JP5057404B2 - 飛行体用翼、飛行体用翼複合材およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、飛行体用翼、飛行体用翼複合材およびその製造方法、特に翼の翼舷方向に対する高い可撓性と翼の翼幅方向に対する高い耐荷重能力と高い翼型維持能力を両立し空気力の大きい高速域で使用可能なモーフィング技術を適用することが出来る飛行体用翼、飛行体用翼複合材およびその製造方法に関する。
鳥のように翼形を任意に変化させて航空機の飛行性能および飛行特性を向上させる技術(以下、「モーフィング技術」という。)の研究開発が米国を中心に行われている。そのモーフィング技術を適用することが可能な飛行体用翼に対しては、翼の翼舷方向に対する高い可撓性と翼の翼幅方向に対する高い翼型維持能力を両立することが要求されている。
従来、翼の翼舷方向に対する高い可撓性と翼の翼幅方向に対する高い翼型維持能力を両立するために、気密性を有する織物基材で成形された上部外皮および下部外皮によって翼の外部が構成され且つ翼の内部が気密性を有する織物基材で成形された織物ウェブによって構成されると共にその上部外皮と下部外皮と織物ウェブによって複数の中空セルが形成され、その中空セルに圧縮空気を供給または排気することによって翼の高さ及び形状の双方を可変にする空気入り適用翼、または上部外皮や下部外皮や織物ウェブに気密性を有する空気溜りチャンネルを設けその空気溜りチャンネルに圧縮空気を供給または排気することによって翼の高さ及び形状の双方を可変にする空気入り適用翼が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
また、翼がゴム系の素材で構成され、内部に管を挿通しその管を通して内部に空気を供給または排気することによって翼の内圧を調節し翼の断面形状を変える空気入り適用翼も公知である。
更には、翼が形状記憶合金または圧電性材料によって構成され、形状および角度を可変にする適用翼も公知である。
特表平11−512998号公報
上記空気入り適用翼では、翼内部に充填される空気圧を調節することによって翼舷方向に対し可撓性を確保することは可能であるが、空気は圧縮性の流体であるため、翼幅方向に対しても同様に可撓性を有し、翼の翼舷方向に対する高い可撓性と翼の翼幅方向に対する高い翼型維持能力を両立するには至っていない。その他の適用翼も上記空気入り適用翼と同様に翼の翼舷方向に対する高い可撓性と翼の翼幅方向に対する高い翼型維持能力を両立するには至っていない。
ところで、翼舷方向に対する高い可撓性と翼幅方向に対する高い翼型維持能力を両立する観点から、上記織物基材またはゴム系素材ではなく炭素繊維強化プラスチック(以下、「CFRP」という。)等の異方性を有する複合材によって翼を構成することが容易に考案される。すなわち、翼幅方向に炭素繊維が一方向に並んだ一方向炭素繊維強化プラスチック材で翼が構成されると、炭素繊維の異方性により翼幅方向に対する曲げ剛性(Ds)は高く且つ翼幅方向と直交する翼舷方向に対する曲げ剛性(Dc)は低下するようになる。
しかし、上記CFRP材で構成された翼は翼幅方向の剛性を上げると翼舷方向の剛性も上がり、逆に翼舷方向の剛性を下げると翼幅方向の剛性も下がる。結果的に、剛性比(Dc:Ds)の最適値は高々1:15であり、モーフィング技術を適用可能な翼に対する剛性要求(Dc:Ds=1:100以上)を満足できず、翼舷方向に対する強度も不足する問題がある。
また、一方向強化プラスチック材ではなく一方向強化ゴム材例えば炭素繊維強化ゴム(CFRR)によって翼を構成することが容易に考案される。すなわち、翼幅方向に繊維が一方向に並んだ一方向炭素繊維強化ゴム材で翼が構成されると、翼幅方向に対しては炭素繊維の異方性により剛性が高くなる一方、翼舷方向に対してはゴムの弾性作用で剛性は低くなる。結果的に、剛性比は1:100以上とすることが可能になる。
しかし、一方向強化ゴム材は繊維方向すなわち翼幅方向の圧縮強度が低いため、上記CFRRで構成された翼は空気力の大きい高速域では空気力による曲げ力によって耐荷重能力を失う問題があった。
そこで、本発明は、上記実情に鑑み創案されたものであって、翼の翼舷方向に対する高い可撓性と翼の翼幅方向に対する高い耐荷重能力と高い翼型維持能力を両立し空気力の大きい高速域で使用可能なモーフィング技術を適用することが出来る飛行体用翼、飛行体用翼複合材およびその製造方法を提供することを目的とする。
第1の観点による飛行体用翼では、少なくとも1つの異方性を有する第1強化材から成り且つ前記異方性の中で最大異方性が波方向に対し直交または略直交するように波状に成形された翼内板と、少なくとも異方性を有する第2強化材から成り且つ前記異方性の中で最大異方性が前記翼内板の最大異方性と等しくされた翼外板とを具備し、前記翼内板は波方向を翼の翼舷方向に対し平行または略平行にして配向され、前記翼内板の凹部に弾性部材が充填されていることを特徴とする飛行体用翼を提供する。
上記第1の観点による飛行体翼では、翼内板と翼外板の最大異方性は等しく波方向に対し直交しており且つ翼内板の波方向が翼舷方向に対し平行に配向されているので、翼幅方向に対する剛性は翼内板と翼外板の最大異方性によって向上する。また、翼内板は波状に成形されているので弾性作用を有し、その結果、翼舷方向に対する剛性は低下し可撓性を有するようになる。これにより、翼舷方向に対する高い可撓性と翼幅方向に対する高い翼型維持能力を両立することが可能となり、空気力の大きい高速域で使用することが可能となる。
また、翼内板の凹部に弾性部材が充填されているので、弾性部材の弾性作用によって翼幅方向に対する剛性はそのままで翼舷方向に対する剛性はより低下しより可撓性を有するようになる。これにより、翼舷方向に対する高い可撓性と翼幅方向に対する高い翼型維持能力を両立することが可能となり、空気力の大きい高速域で使用することが可能となる。
第2の観点では、本発明は、少なくとも1つの異方性を有する第3強化材から成り且つ前記異方性の中で最大異方性が前記翼内板と等しくされた補強部材を前記翼内板の凹部に配設した上記構成の飛行体用翼を提供する。
上記第2の観点による飛行体用翼では、最大異方性が翼内板と等しくされた補強部材が翼内板の凹部に配設されるので、翼舷方向に対する剛性はそのままで翼幅方向に対する剛性はより向上する。
第3の観点では、本発明は、前記第1強化材、前記第2強化材または前記第3強化材の少なくとも1つは繊維強化材である上記構成の飛行体用翼を提供する。
上記第3の観点による飛行体翼では、繊維強化材は軸方向に対する最大異方性を有しているため、この特性を長軸物、翼内板または翼外板翼の少なくとも1つの成形に適用することにより、翼の翼舷方向に対する高い可撓性と翼の翼幅方向に対する高い翼型維持能力を両立することが可能となり、空気力の大きい高速域で使用することが可能となる。
第4の観点では、本発明は、少なくとも1つの異方性を有する第1強化材から成り且つ前記異方性の中で最大異方性が波方向に対し直交または略直交するように波状に成形された内板と、少なくとも異方性を有する第2強化材から成り且つ前記異方性の中で最大異方性が前記内板の最大異方性と等しくされた外板とを具備し、前記内板の凹部に弾性部材が充填されていることを特徴とする飛行体用翼複合材を提供する。
上記第4の観点による飛行体用翼複合材では、上記第1の観点による飛行体用翼を好適に成形することが出来る。
第5の観点では、本発明は、少なくとも1つの異方性を有する第3強化材から成り且つ前記異方性の中で最大異方性が前記内板と等しくされた補強部材を前記内板の凹部に配設した上記構成の飛行体用翼複合材を提供する。
上記第5の観点による飛行体用翼複合材では、上記第2の観点による飛行体用翼を好適に成形することが出来る。
第6の観点では、本発明は、前記第1強化材、前記第2強化材または前記補強部材の少なくとも1つは繊維強化材である上記構成の飛行体用翼複合材を提供する。
上記第6の観点による飛行体用翼複合材では、上記第3の観点による飛行体用翼を好適に成形することが出来る。
第7の観点では、本発明は、少なくとも1つの異方性を有する第1強化材を前記異方性の中で最大異方性が波方向に対し直交または略直交するように波状に成形し波板とし、次に少なくとも1つの異方性を有する第2強化材から平面状に成形し平板とし、次に前記平板の最大異方性を前記波板の最大異方性と等しくして接合し、前記波板の凹部に弾性部材を充填することを特徴とする飛行体用翼複合材の製造方法を提供する。
上記第7の観点による飛行体用翼複合材の製造方法では、上記第4の観点による飛行体用翼複合材を好適に製造することが出来る。
第8の観点では、本発明は、少なくとも1つの異方性を有する第3強化材から前記異方性の中で最大異方性を前記波板の最大異方性と等しくして補強部材を成形し、次に前記補強部材を前記波板の凹部に配設する上記構成の飛行体用翼複合材の製造方法を提供する。
上記第8の観点による飛行体用翼複合材の製造方法では、上記第5の観点による飛行体用翼複合材を好適に製造することが出来る。
第9の観点では、本発明は、前記第1強化材、前記第2強化材または前記第3強化材の少なくとも1つは繊維強化材である上記構成の飛行体用翼複合材の製造方法を提供する。
上記第9の観点による飛行体用翼複合材の製造方法では、上記第6の観点による飛行体用翼複合材を好適に製造することが出来る。
本発明の飛行体用翼によれば、翼の翼舷方向に対する高い可撓性と翼の翼幅方向に対する高い翼型維持能力を両立し空気力の大きい高速域においてモーフィング技術を適用することが可能になる。また、本発明の飛行体用翼複合材によれば、本発明の飛行体用翼を好適に成形することが可能になる。さらに、本発明の飛行体用翼複合材の製造方法によれば、本発明の飛行体用翼複合材を好適に製造することが可能になる。
参考例に係る飛行体用翼複合材の要部断面を示す斜視図である。 参考例に係る飛行体用翼の要部断面を示す斜視図である。 実施例1に係る飛行体用翼複合材の要部断面を示す斜視図である。 実施例1に係る飛行体用翼の要部断面を示す斜視図である。 実施例2に係る飛行体用翼複合材の要部断面を示す斜視図である。 実施例2に係る飛行体用翼の要部断面を示す斜視図である。 実施例3に係る飛行体用翼複合材の要部断面を示す斜視図である。 実施例3に係る飛行体用翼の要部断面を示す斜視図である。 実施例4に係る飛行体用翼複合材の要部断面を示す斜視図である。 実施例4に係る飛行体用翼の要部断面を示す斜視図である。 実施例5に係る飛行体用翼複合材の要部断面を示す斜視図である。 実施例5に係る飛行体用翼の要部断面を示す斜視図である。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
参考例
図1は、参考例に係る飛行体用翼複合材10の要部断面を示す斜視図である。
この飛行体用翼複合材10は、炭素繊維強化プラスチック材(以下、「CFRP」という。)で波状に成形されたCFRP波板1と、CFRPで平板に成形されたCFRP薄板2とを具備して構成されている。
この飛行体用翼複合材10は、波状の型内に異方性を波方向に直交するように炭素繊維織物などの強化体を配向してプラスチック樹脂を注入して含浸・硬化させてCFRP波板1を製造し、次にCFRP薄板2を異方性の向きをCFRP波板1と同じくしてCFRP波板1の表面に接着材で接合することによって得られる。
図2は、参考例に係る飛行体用翼100の要部断面を示す斜視図である。
この飛行体用翼100は、CFRP波板1およびCFRP薄板2の異方性の向きが翼の横幅方向に対し平行になるように上記飛行体用翼複合材10から成形されたものである。
上記飛行体用翼100によれば、CFRP波板1の異方性の向きは翼の翼幅方向に対し平行になっているため翼の翼幅方向に対する剛性は向上する。また、CFRP波板1の弾性作用によって翼舷方向に対する可撓性は向上する共に圧縮強度も向上する。これにより、翼の翼舷方向に対する高い可撓性と翼の翼幅方向に対する高い翼型維持能力を両立し空気力の大きい高速域においてモーフィング技術を適用することが可能になる。
図3は、実施例1に係る飛行体用翼複合材20の要部断面を示す斜視図である。
この飛行体用翼複合材20は、CFRPで波状に成形されたCFRP波板1と、表面の凹部に充填され平滑面を形成する弾性部材3とを具備して構成されている。弾性部材3は、例えばシリコンゴムである。
この飛行体用翼複合材20は、波状の型内に異方性を波方向に直交するように炭素繊維織物などの強化体を配向して高分子を後から注入しCFRP波板1を製造し、次にそのCFRP波板1の表面の凹部に弾性部材3を含浸・硬化させることによって得られる。
図4は、実施例1に係る飛行体用翼200の要部断面を示す斜視図である。
この飛行体用翼200は、CFRP波板1の異方性の向きは横幅方向に対し平行になるように上記飛行体用翼複合材20から成形されたものである。
上記飛行体用翼200によれば、CFRP波板1の異方性の向きは翼の翼幅方向に対し平行になっているため翼幅方向に対する剛性は向上する。また、CFRP波板1および弾性部材3の弾性作用によって翼舷方向に対する可撓性は向上すると共に圧縮強度も向上する。特に、圧縮強度が大きいため翼の可動範囲が大きくなる。
図5は、実施例2に係る飛行体用翼複合材30の要部を示す斜視図である。
この飛行体用翼複合材30は、CFRPで波状に成形されたCFRP波板1と、表面および裏面の凹部に空洞を形成しながら平滑面を形成する弾性部材3とを具備して構成されている。弾性部材3は、例えば合成ゴムである。
この飛行体用翼複合材30は、波状の型内に異方性を波方向に直交するように炭素繊維織物などの強化体を配向して高分子を後から注入しCFRP波板1を製造し、次にCFRP波板1の表面および裏面の凹部の深部に空気を内包しながら入り口部に弾性部材3の前駆体を含浸・硬化させることによって得られる。
図6は、実施例2に係る飛行体用翼300の要部断面を示す斜視図である。
この飛行体用翼300は、CFRP波板1の異方性の向きは翼の横幅方向に対し平行になるように上記飛行体用翼複合材30から成形されたものである。
上記飛行体用翼300によれば、CFRP波板1の異方性の方向は翼の翼幅方向に対し平行になっているため翼幅方向に対する剛性は向上する。また、CFRP波板1と弾性部材3の弾性作用および内包する空気の圧縮性によって翼舷方向に対する可撓性は向上すると共に圧縮強度も向上する。特に、圧縮強度が大きいため、翼の可動範囲が大きくなる。
図7は、実施例3に係る飛行体用翼複合材40の要部断面を示す斜視図である。
この飛行体用翼複合材40は、CFRPで波状に成形されたCFRP波板1と、表面および裏面の凹部に配設されるCFRPロッド4と、表面の凹部に充填される弾性部材3とを具備して構成されている。弾性部材3は、例えばシリコンゴムである。
この飛行体用翼複合材40は、波状の型内に異方性を波方向に直交するように炭素繊維織物などの強化体を配向して高分子を後から注入しCFRP波板1を製造し、次に炭素繊維を軸方向に配向してCFRPロッド4を製造し、次にCFRP波板1の表面および裏面の凹部にCFRPロッド4を配設し、次に表面の凹部に弾性部材3の前駆体を含浸・硬化させることによって得られる。
図8は、実施例3に係る飛行体用翼400の要部断面を示す斜視図である。
この飛行体用翼400は、CFRP波板1の異方性の向きが翼の横幅方向に対し平行になるように上記飛行体用翼複合材40から成形されたものである。
上記飛行体用翼400によれば、CFRP波板1およびCFRPロッド4の異方性の向きは翼の翼幅方向に対し平行になっているため翼幅方向に対する剛性はより向上する。また、CFRP波板1および弾性部材3の弾性作用によって翼舷方向に対する可撓性は向上する。
図9は、実施例4に係る飛行体用翼複合材50の要部断面を示す斜視図である。
この飛行体用翼複合材50は、CFRPで波状に成形されたCFRP波板1と、表面および裏面の凹部に配設されているCFRPロッド4と、表面および裏面の凹部に空洞を形成すると共に平滑面を形成する弾性部材3とを具備して構成されている。弾性部材3は、例えば合成ゴムである。
この飛行体用翼複合材50は、波状の型内に異方性を波方向に直交するように炭素繊維織物などの強化体を置いて高分子を後から注入してCFRP波板1を製造し、次に炭素繊維を軸方向に配向してCFRPロッド4を製造し、次にCFRP波板1の表面および裏面の凹部にCFRP材ロッド1を配設し、次にCFRP波板1の表面および裏面の凹部の深部に空気を内包しながら入り口部に弾性部材3の前駆体を含浸・硬化させることによって得られる。
図10は、実施例4に係る飛行体用翼500の要部断面を示す斜視図である。
この飛行体用翼500は、CFRP波板1の異方性の向きが翼の横幅方向に対し平行になるように上記飛行体用翼複合材50から成形されたものである。
上記飛行体用翼500によれば、CFRP波板1およびCFRPロッド4の異方性の向きは翼の翼幅方向に対し平行になっているため翼幅方向に対する剛性は向上する。また、CFRP波板1と弾性部材3の弾性作用および内包する空気の圧縮性によって翼舷方向に対する可撓性はより向上する共に圧縮強度も向上する。
図11は、実施例5に係る飛行体用翼複合材60の要部断面を示す斜視図である。
この飛行体用翼複合材60は、CFRPで波状に成形されたCFRP波板1と、CFRP波板1の表面および裏面の凹部に配設されるCFRPロッド4と、表面の平滑面を形成するCFRP薄板2とを具備して構成されている。
この飛行体用翼複合材60は、波状の型内に異方性を波方向に直交するように炭素繊維織物などの強化体を配向して高分子を後から注入しCFRP波板1を製造し、次に炭素繊維を軸方向に配向してCFRPロッド4を製造し、次にCFRP波板1の表面および裏面の凹部にCFRPロッド4を配設し、次にCFRP薄板2を異方性の向きをCFRP波板1と同じくしてCFRP波板1の表面に接着材で接合することによって得られる。
図12は、実施例5に係る飛行体用翼600の要部断面を示す斜視図である。
この飛行体用翼600は、CFRP波板1、CFRPロッド4およびCFRP薄板2の異方性の向きは翼の横幅方向に対し平行になるように上記飛行体用翼複合材60から成形されたものである。
上記飛行体用翼600によれば、CFRP波板1、CFRPロッド4およびCFRP薄板2の異方性の向きは翼の翼幅方向に対し平行になっているため翼幅方向に対する剛性はより向上する。また、CFRP波板の弾性作用によって翼舷方向に対する可撓性は向上すると共に圧縮強度も向上する。
上記実施例3から5において、CFRPロッド4に変えてCFRP角棒を使用しても良い。
なお、翼全体を上記飛行体用翼複合材で構成する必要はなく、翼舷方向に対する可撓性を必要とする部分(例えば、後縁側部分)のみを上記飛行体用翼複合材で構成しても良い。また、必要に応じて翼舷方向に対してロッドまたは補強部材または弾性部材の分布を変化させて翼舷方向に対する曲げ剛性が変化するようにしても良い。
本発明に係る飛行体用翼は、航空機その他の飛行体用翼、特に飛行中に翼形を変形させることが可能なモーフィング技術を有する航空機その他の飛行体用翼において好適に利用可能である。また、本発明に係る飛行体用翼複合材およびその製造方法は、上記飛行体用翼を製造することに好適に利用可能である。
1 CFRP波板
2 CFRP薄板
3 弾性部材
4 CFRPロッド

Claims (9)

  1. 少なくとも1つの異方性を有する第1強化材から成り且つ前記異方性の中で最大異方性が波方向に対し直交または略直交するように波状に成形された翼内板と、少なくとも異方性を有する第2強化材から成り且つ前記異方性の中で最大異方性が前記翼内板の最大異方性と等しくされた翼外板とを具備し、前記翼内板は波方向を翼の翼舷方向に対し平行または略平行にして配向され、前記翼内板の凹部に弾性部材が充填されていることを特徴とする飛行体用翼。
  2. 少なくとも1つの異方性を有する第3強化材から成り且つ前記異方性の中で最大異方性が前記翼内板と等しくされた補強部材を前記翼内板の凹部に配設した請求項1に記載の飛行体用翼。
  3. 前記第1強化材、前記第2強化材または前記第3強化材の少なくとも1つは繊維強化材である請求項1又は2に記載の飛行体用翼。
  4. 少なくとも1つの異方性を有する第1強化材から成り且つ前記異方性の中で最大異方性が波方向に対し直交または略直交するように波状に成形された内板と、少なくとも異方性を有する第2強化材から成り且つ前記異方性の中で最大異方性が前記内板の最大異方性と等しくされた外板とを具備し、前記内板の凹部に弾性部材が充填されていることを特徴とする飛行体用翼複合材。
  5. 少なくとも1つの異方性を有する第3強化材から成り且つ前記異方性の中で最大異方性が前記内板と等しくされた補強部材を前記内板の凹部に配設した請求項4に記載の飛行体用翼複合材。
  6. 前記第1強化材、前記第2強化材または前記補強部材の少なくとも1つは繊維強化材である請求項4又は5に記載の飛行体用翼複合材。
  7. 少なくとも1つの異方性を有する第1強化材を前記異方性の中で最大異方性が波方向に対し直交または略直交するように波状に成形し波板とし、次に少なくとも1つの異方性を有する第2強化材から平面状に成形し平板とし、次に前記平板の最大異方性を前記波板の最大異方性と等しくして接合し、前記波板の凹部に弾性部材を充填することを特徴とする飛行体用翼複合材の製造方法。
  8. 少なくとも1つの異方性を有する第3強化材から前記異方性の中で最大異方性を前記波板の最大異方性と等しくして補強部材を成形し、次に前記補強部材を前記波板の凹部に配設する請求項7に記載の飛行体用翼複合材の製造方法。
  9. 前記第1強化材、前記第2強化材または前記第3強化材の少なくとも1つは繊維強化材である請求項7又は8に記載の飛行体用翼複合材の製造方法。
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