JP5056634B2 - 疲労特性に優れた溶接継手 - Google Patents

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Description

本発明は、造船、建築構造物、橋梁、建設機械などの分野に用いられる疲労強度に優れた溶接継手、特に引張強さが490〜570MPa級の溶接継手に関する。
近年、社会基盤を支える溶接構造物のライフサイクルコストを低減しようとする要求が強くなってきている。例えば、橋梁などでは100年を超える供用期間を可能にするべく、ライフサイクルコストの観点から維持・管理するという傾向が出てきている。
上記の要求に応えるためには、鋼材面からも今まで以上の長寿命化を進める必要がある。鋼材の母材自身の長寿命化はもちろん必要であるが、溶接構造物においては一般に溶接部が損傷の起点となることが多く、溶接継手の長寿命化技術が必要となる。特に、100年という期間を対象にした場合、溶接継手の疲労特性として超長寿命域での特性が重要となってくる。ここで、超長寿命とは、2E6(二百万)回以上の破断寿命に係る疲労寿命を指す。なお、従来は継手の疲労特性として、破断寿命2E6回未満の領域を主に検討されてきた。
従来、2E6回以上の超長寿命域を疲労設計上配慮する場合、2E6回迄の疲労試験結果を基に安全率も見込んで限界値を設定し、その限界値を超える応力が負荷されないように部材寸法を設定している。
しかしながら、2E6回程度迄の疲労試験結果で決定される継手疲労特性が、そのまま2E6回以上の超長寿命域の継手疲労特性を規定するものとして扱えるかどうか、根本的な課題が残されている。
継手疲労特性に関して、特許文献1には、鋼板溶接部の疲労強度の向上を図ることを目的とした技術が示されている。この文献では、疲労き裂の発生する溶接熱影響部の組織を規定している。具体的には、溶接熱影響部における疲労き裂の発生・伝ぱの抑制にフェライト面積率を高くすることが効果的であるとして、その面積率を15〜80%と規定している。
次に、特許文献2では、高張力溶接構造用鋼板について、母材組織がマルテンサイトを含んだベイナイト主体の組織が継手疲労特性向上に適しているとしている。そして、溶接熱影響部の組織が60%を超えるベイナイトからなる溶接継手とすることで、溶接継手の疲労強度に優れた高張力溶接構造用鋼板を開示している。
また、特許文献3には、長寿命域の疲労特性を向上させた溶接継手の発明が記載されている。この発明は、金属組織および化学組成を限定した耐疲労亀裂進展特性に優れた鋼材と、溶接部に対し溶接熱影響部における硬度値を制限し、かつ、溶接熱影響部における硬度値と母材あるいは溶接金属のいずれか硬度が低い側の硬度値との比を限定してなるものである。
特開平9-95754号公報 特開平10-1743号公報 特開2006-169602号公報
特許文献1の発明は、溶接熱影響部の組織に対しフェライト面積率を高くすることを規定している。しかしながら、フェライト面積率を高めると継手の引張強度を確保するのが困難であり、強度の制約が極めて大きいので、適用部位が大幅に限定されることが懸念される。したがって、疲労強度向上効果が発揮される鋼材の引張強度レンジが制約される。
特許文献2の発明では、母材組織をマルテンサイトとするために、相当量の合金元素を添加する必要があり、製造コストが上昇するという問題がある。さらに、合金元素を多量に添加すると溶接性を悪化せしめ、また、母材にマルテンサイトを生成させることに起因して加工性の悪化も顕著になる。
これらの特許文献1および2には、超長寿命域での継手疲労特性の向上についての記載はない。
そして、特許文献3の発明は、溶接断面における硬度の比を考慮しているので、当該溶接断面での継手疲労強度の向上が見込まれる。しかしながら、特定の溶接断面での硬度比を規定しているのに対し、溶接継手の疲労き裂の発生起点は、溶接線上の複数の最弱部となることが知られている。そのため、最弱部で律則される継手の疲労特性を、特定断面での測定だけで保証するのは困難で、溶接長の全長にわたり安定的に優れた継手疲労強度を得られるかは不明である。
本発明の目的は、このような状況に鑑み、超長寿命域で安定的に、すなわち、寿命ばらつきが少なく、かつ疲労特性に優れた溶接継手を提供することにある。
本発明者らは、次に述べるように、金属組織もしくは化学組成、またはその両者を限定した疲労き裂進展抵抗性に優れた鋼材と、溶接継手の表面における溶接金属と溶接熱影響部の境界の継手内における硬度値の分布を制限することにより、超長寿命域での継手疲労特性が著しく改善されることを見出した。
本発明者らは、まず、溶接長400mmの継手を製作し、そこから疲労試験体を機械加工し疲労試験を実施することによって、溶接継手の疲労試験片のき裂発生・伝ぱの状況をマクロおよびミクロの両面から詳細に観察した。その結果、次の知見を得た。
2E6回迄の通常の疲労寿命領域では、疲労き裂は、溶接金属と溶接熱影響部の境界から多数、ほぼ同時期に発生し、それらが合体・成長して最終破断に到り、き裂となる。
一方、超長寿命域においては、疲労き裂の発生部位には上記と相違がないものの、疲労き裂の発生箇所は1〜2箇所と少ない。発生箇所が少ないため合体による成長はなく、発生した疲労き裂が初期にはゆっくりと成長し、2E6回以上の繰返し負荷を経て、疲労破断に到る。
従来の疲労設計では主に、2E6回程度の寿命域での疲労試験で決定される継手疲労特性を用いてきたが、詳細に観察すると2E6回を超えて破断する超長寿命域の溶接継手には、このような破壊形態の違いがあったのである。
すなわち、2E6回以上の繰返し負荷で破断する超長寿命域疲労においては、負荷される応力が相対的低いレベルになるため、疲労き裂発生点は継手疲労試験片の溶接長中に1〜2箇所程度に押えられる。そして、その疲労き裂の発生と成長が、組織および成分を限定した疲労き裂進展抵抗性に優れた鋼材と、溶接継手の表面における溶接金属と溶接熱影響部の境界の硬度値の分布を限定することにより、それらの相乗効果として抑制され、超長寿命域での継手疲労特性が大きく改善されることが判明した。
ここで、溶接継手の表面における溶接金属と溶接熱影響部の境界の硬度値の継手内の最大値と最小値の差を規定することは、溶接継手のいわゆる、材質ノッチに起因する応力集中を緩和する効果があるとともに、溶接長中の疲労き裂発生に対する最弱部の発生を回避する効果がある。
また、鋼材の組織もしくは組成、またはその両者を限定することは、溶接によって生じる熱影響部の組織に影響し、熱影響部の硬度にも影響する。SMAW溶接やCO溶接などの溶接入熱が小さい場合には、溶接熱影響部の組織は母材組織の影響を受けて、母材における良好な疲労特性改善効果が溶接熱影響部にも引継がれると考えられる。
なお、本発明に係る溶接継手は、入熱の変動率を「(最大入熱実測値−最小入熱実測値)/入熱狙い値」で定義し、このパラメータの値を0.5以下とすることで製造することができる。このことは、溶接施工時の入熱の変動が大きい場合には、溶接継手の表面における溶接金属と溶接熱影響部の境界の硬度値の継手内の最大値と最小値の差を制御できないことに基づいている。すなわち、このパラメータが0.5以下となるような溶接施工を確保して初めて本発明が目指す疲労強度に優れる継手を実現できるのである。
本発明は、上記の知見を基礎として完成したものであって、その要旨は下記の溶接継手にある。
(1) 質量%で、C:0.01〜0.10%、Si:0.03〜0.6%、Mn:0.5〜2.0%、sol.Al:0.005%を超えて0.10%まで、N:0.0005〜0.02%を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、かつ、下記(a)式および(b)式を満足する化学組成を有し、面積率にて金属組織の90%以上がフェライトとベイナイトで構成され、金属組織のうちのパーライトの面積率が10%以下であり、かつ(110)面からのX線回折強度の半価幅が0.13度以上である鋼材を用いた溶接継手であって、溶接継手の表面における溶接金属と溶接熱影響部の境界の硬度値の最大値と最小値の差がHv 50以下であることを特徴とする溶接継手。
6≦20C+5Si+10Mn≦30 ・・・(a)
0.01≦C/{Mn+(1/10)Cu+(1/2)Ni+(1/4)Cr+Mo+20Nb+10Ti+5V}≦0.10・・(b)
ただし、(a)式および(b)式の中の元素記号は各元素の含有量(質量%)を表し、含有しない場合は、ゼロとして計算する。
(2) 質量%で、C:0.01〜0.10%、Si:0.03〜0.6%、Mn:0.3〜2.0%、sol.Al:0.005%を超えて0.10%まで、N:0.0005〜0.02%、B:0.0003〜0.0030%を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、かつ、下記(a)式〜(c)式をいずれも満足する化学組成を有し、面積率にて金属組織の90%以上がフェライトとベイナイトで構成され、金属組織のうちのパーライトの面積率が10%以下であり、かつ(110)面からのX線回折強度の半価幅が0.13度以上である鋼材を用いた溶接継手であって、溶接継手の表面における溶接金属と溶接熱影響部の境界の硬度値の最大値と最小値の差がHv 50以下であることを特徴とする溶接継手。
6≦20C+5Si+10Mn≦30 ・・・(a)
0.01≦C/{Mn+(1/10)Cu+(1/2)Ni+(1/4)Cr+Mo+20Nb+10Ti+5V}≦0.10・・(b)
0.01≦B/C≦0.05 ・・・(c)
ただし、(a)式〜(c)式の中の元素記号は各元素の含有量(質量%)を表し、含有しない場合は、ゼロとして計算する。
(3) 鋼材が、質量%で、さらに、Nb:0.08%以下、Ti:0.03%以下およびV:0.08%以下のうちの1種以上を含有することを特徴とする上記(1)または(2)の溶接継手。
(4) 鋼材が、質量%で、さらに、Cu:0.7%未満、Ni:3.0%以下、Cr:1.0%未満およびMo:0.8%以下のうちの1種以上を含有することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかの溶接継手。
(5) 鋼材が、質量%で、さらに、Ca:0.007%以下、Mg:0.007%以下、Ce:0.007%以下、Y:0.5%以下およびNd:0.5%以下のうちの1種以上を含有することを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかの溶接継手。
本発明に係る溶接継手は超長寿命域での疲労特性が改善されており、造船、建築構造物、橋梁、建設機械などの分野に用いることができる。そして、これらの溶接構造物の長期間使用とメンテナンス軽減に大きく寄与する。特に引張強さが490〜570MPa級の溶接継手として有用である。
本発明において、鋼材の金属組織や化学組成を限定する理由は次のとおりである。
1.金属組織
本発明にかかる溶接継手を構成する鋼(母材)の組織は、高強度の継手にも対応できるよう、面積率にて金属組織の90%以上がフェライトとベイナイトで構成される。
ここで、「ベイナイト」とは、上部ベイナイト、下部ベイナイト、アシキュラーフエライト、グラニュラーベイナイトなどの組織を含むものである。
また、「面積率にて金属組織の90%以上がフェライトとベイナイトで構成される」というのは、鋼の組織においてフェライトとベイナイトの組織の構成比率が合計で面積率にて90%以上であることを意味する。残りの金属組織は、特に限定するものではなく、パーライト、擬似パーライト組織など、通常観察される組織で構わない。
2.X線回折の半価幅
半価幅は、X線回折強度の分布において、回折強度がピーク強度の1/2となる部分の分布幅を回折角度で示した値である。高温で生成し、転位密度の小さな組織ほど、半価幅は小さいことが知られている。つまり、半価幅の大きな組織ほど初期転位密度が大きく、疲労き裂進展抵抗性に優れる。
X線回折を行う結晶面は、最も一般的に用いられている(110)面とした。本発明では、良好な疲労き裂進展抵抗性を得るために、(110)面での回折強度の半価幅が0.13度以上のものとする。引張強度490MPa級の鋼材の場合は、強度等のバランスとの観点から0.13〜0.24度とするのが望ましい。
図1は、X線回折における半価幅の解析法を説明する模式図である。図1(a)および(b)は、いずれも(110)面における回折強度を示すグラフである。図1に示すように、半価幅は回折強度のピ−クにおいて、回折強度が最も高い強度値の1/2のところでの分布の幅を角度で表したものである。ピークが2つに分かれている場合には、高い方のピークの1/2の値をとる。
上記の半価幅は、回折パターンでKαとKαのピークが独立して現れる時にはKαの値を測定し、そして、KαとKαの値が重なって現れる時にはそれらの合計の幅で測定する。なお、上記半価幅の測定は、厚さ方向で鋼材表面から1mm内部に入った部位において、圧延面と平行な面で行うものとする。
そして、このような母材組織のX線回折における半価幅を限定することは、結局、転位密度が高い緻密な組織を規定することを意味し、一方、パーライトの面積率を10%以下と限定することにより、急速加熱冷却される溶接熱影響部において、Cの高い組織を排除している。
なお、よく知られているように、パーライトとはフェライトとFeC(セメンタイト)との多層からなる層状組織であり、Fe−C状態図からは局部的に約0.8%のC含有量の組織と解せられる。このような組織は、溶接熱によっては十分にCが均一化されず、ミクロ的な硬化組織や島状マルテンサイト組織を生じる場合がある。そのような組織を生成することは、本発明の目的とする超長寿命域における溶接継手疲労特性改善には好ましくない。
3.(a)式、(b)式および(c)式について
(a)式にかかる「20C+5Si+10Mn」の値が6未満の場合は、フェライト+ベイナイト組織中のベイナイトの比率が十分でなく、後述のような製造条件で鋼板を製造しても適切な半価幅を得ることができず、よって良好な疲労き裂進展抵抗性が得られない。一方、その値が30を超える場合は、引張強度を490MPa級あるいは570MPa級にしようとすると、フェライト+ベイナイト組織中のフェライト組織を増加しなければならず、この場合もまた良好な疲労き裂進展抵抗性が得られない。
(b)式にかかる「C/{Mn+(1/10)Cu+(1/2)Ni+(1/4)Cr+Mo+20Nb+10Ti+5V}」の値が0.01未満の場合はベイナイト組織の硬度が不十分となり、良好な疲労き裂進展抵抗性が得られない。逆に0.10を超える場合は、変態の進行に対する冷却速度依存性が極端に大きくなり、鋼板全体において均一な疲労き裂進展抵抗性を得るのが容易ではない。
なお、(b)式に規定された元素のうち、鋼材中にその元素を含有しない場合はその元素の含有量をゼロとして計算する。
例えば、母材鋼板がNb,TiおよびVのいずれをも含まない場合には、(b)式にかかる上記の値は次式で計算される。
0.01≦C/(Mn+20Nb+10Ti+5V)≦0.10
そして、母材鋼板が、Cu,Ni,Cr,Mo,Nb,TiおよびVのいずれをも含まない場合は、(b)式にかかる上記の値は次式で計算される。
0.01≦C/Mn≦0.10
(c)式にかかる「B/C」の値が0.01未満の場合は、Bに対しCが多くなりすぎ、その結果、溶接継手の表面における溶接金属と溶接熱影響部の境界を含む広い領域において硬度値が極めて大きくなり、硬度値の最大値と最小値の差をHvで50以下にすることが困難となる。逆に0.05を超える場合は、Cに対しBが多くなりすぎ、Bの持つ焼入れ性向上効果により、溶接継手の表面における溶接金属と溶接熱影響部の境界の線上において硬度値が極めて大きくなり、硬度値の最大値と最小値の差をHvで50以下にすることが困難となる。
4.鋼の化学組成
鋼の各成分の作用効果および各成分の好ましい含有量は下記のとおりである。なお、含有量に関する「%」は「質量%」を意味する。
C:0.01〜0.10%
Cは、鋼の強度を高めるのに有効な元素であり、鋼の強度を得るために、0.01%以上含有させるのが望ましい。ただし、その含有量が0.10%を超えると、強度が高くなりすぎて靱性が劣化するおそれがあるので、これを避けるために0.10%以下とするのが望ましい。より望ましいのは0.03〜0.07%である。また、C含有量は、溶接熱影響部の硬さに大きな影響を与える。
Si:0.03〜0.6%
Siは、鋼の脱酸に有効な元素であり、その効果を得るために0.03%以上含有させるのが望ましい。ただし、0.6%を超えると、M−A組織の形成が促進されるおそれがある。M−A組織は、ベイナイト組織中に形成される島状マルテンサイトの一種で、残留オーステナイトを含むM−A変態生成物である。M−A組織は非常に硬度が高く、靱性を顕著に劣化させることが知られている。したがって、勒性劣化を避けるためにSi含有量は0.6%以下とするのが望ましい。より望ましいのは0.3〜0.5%である。
Mn:0.5〜2.0%または0.3〜2.0%
Mnは、焼入性向上に有効な元素であり、強度上昇と疲労き裂進展抵抗性を向上させるために、0.5%以上含有させるのが望ましい。一方、2.0%を超えると靱性が劣化するので、Mn含有量の上限は2.0%とするのが望ましい。ただし、後述するようにBを含有する場合にはBにより焼入れ性が助長されるので、Mn量の下限値が緩和され、含有量は0.3〜2.0%とするのが望ましい。
Sol.Al:0.005%を超えて0.10%まで
AlはSiとともに脱酸に必要な元素であり、その効果を得るために0.005%を超えるsol.Alを含有させるのが望ましい。他方、sol.Al含有量が0.10%を超えるとM−A比率(M−A組織の存在比率)が増加し勒性が劣化するおそれがある。これを避けるためにsol.Al含有量は0.10%以下とするのが望ましい。
N:0.0005〜0.02%
Nは、AlやTiと結合して析出物となり、オーステナイト粒の細粒化に寄与し靱性を改善する作用がある。この効果を得るために、Nは0.0005%以上含有させるのが望ましい。しかし、Nの含有量が0.02%を超えるとM−A比率が増加し、靱性が劣化するおそれがある。これを避けるためにN含有量の上限は0.02%とするのが望ましい。
B:0.0003〜0.0030%
Bは、その適量を含有させることによって、継手疲労特性を大きく改善させることができる。したがって、とくにこの効果を得たい場合には、0.0003%以上含有させることが望ましい。しかし、Bの含有量が0.0030%を超えると勒性が劣化するおそれがあるので、その上限は0.0030%とするのが望ましい。
本発明に係る溶接継手は、上記の成分のほか、必要に応じて、次の第1群から第3群までの少なくとも1群から選んだ1種以上の成分を含有させることができる。以下、これらの群に属する成分について述べる。
(1)第1群の成分:Nb、TiおよびV
Nb:0.08%以下
Nbは必須成分ではないが、細粒化作用を通じて靭性を向上させる効果がある。また、焼入性を増すので強度向上と疲労き裂進展抑制に有効である。したがって、これらの効果を得るために含有させることができる。ただし、その含有量が0.08%を超えると靭性が劣化するおそれがあるので、0.08%を上限とする。より好ましいのは0.06%以下である。なお、上記効果を確実に得るためには0.005%以上含有させるのが望ましい。
Ti:0.03%以下
Tiも必須成分ではないが、強度向上と疲労き裂進展抑制に有効であるので、これらの効果を得るために含有させることができる。ただし、0.03%を超えると靭性が劣化するおそれがあるので、その上限は0.03%とするのが望ましい。なお、上記効果を確実に得るためには0.005%以上含有させるのが望ましい。
V:0.08%以下
Vも必須成分ではないが、強度向上と疲労き裂進展抑制に有効であるので、これらの効果を得るために含有させることができる。ただし、0.08%を超えると靭性が劣化するおそれがあるので、その上限は0.08%とするのが望ましい。なお、上記効果を確実に得るためには0.005%以上含有させるのが望ましい。
(2)第2群成分:Cu、Ni、CrおよびMo
Cu:0.7%未満
Cuは、必須成分ではないが、鋼の強度を高める作用があるので、その目的で含有させることができる。ただし、その含有量が0.7%以上になると鋼の靱性が劣化するおそれがあるので、含有させる場合でもその上限は0.7%未満とする。より望ましいのは0.5%未満である。なお、上記効果を確実に得るためには0.1%以上の含有が望ましく、0.3%以上の含有がさらに望ましい。
Ni:3.0%以下
Niも必須成分ではないが、鋼の強度を高める作用があり、また、疲労き裂進展抑制にも有効である。従ってこれらの効果を得るために含有させることができる。ただし、その含有量が3.0%を超えると製造コスト上昇に見合うだけの高強度化と疲労き裂進展抑制効果が見られないので、含有させる場合でもその上限は3.0%とする。なお、上記効果を確実に得るためには0.2%以上の含有が望ましい。
Cr:1.0%未満
Crも必須成分ではないが、鋼の強度を高める作用があり、また、疲労き裂進展抑制にも有効である。従ってこれらの効果を得るために含有させることができる。ただし、Crを過剰に含有させると靱性が劣化するおそれがあるので、含有させる場合でも1.0%未満とする。なお、上記効果を確実に得るためには0.1%以上の含有が望ましく、0.3%以上がさらに望ましい。
Mo:0.8%以下
Moも必須ではない。しかし、Moは焼入れ性を高めて強度を改善するのに有効な元素である。ただし、Mo含有量が0.8%を超えると靱性の劣化を引き起こすおそれがあるばかりでなく、製造コストの上昇を招くため、その含有量の上限は0.8%とする。なお、Moを添加する場合、上記効果を確実に得るためには、その含有量を0.1%以上とするのが望ましく、0.2%以上とすることが一層望ましい。
第3群の成分:Ca、Mg、Ce、YおよびNd
Ca:0.007%以下
Caは、組織微細化を通して靭性改善に寄与する。ただし、その含有量が0.007%を超えるとCa介在物の量が過剰となりかえって靭性が劣化するおそれがある。従って、Caを添加する場合は、その含有量は0.007%以下とする。なお、その効果を確実に得るには0.0015%以上の含有が望ましい。より望ましい含有量は0.0020〜0.0030%である。
Mg:0.007%以下
Mgも組織微細化を通して靭性改善に寄与する。ただし、0.007%を超えるとMg介在物の量が過剰となって、Caと同様に靭性劣化を来すおそれがある。従ってMgを添加する場合は、その含有量は0.007%以下とする。なお、その効果を確実に得るには0.0005%以上の含有が望ましい。より望ましい含有量は0.0010〜0.0030%である。
Ce:0.007%以下
Ceは、組織微細化を通して靭性改善に寄与する。ただし、Ceの含有量が0.007%を超えるとCe介在物の量が過剰となり、かえって靭性が劣化するおそれがある。従ってCeを添加する場合、その含有量は0.007%以下とする。なお、その効果を確実に得るには0.0005%以上の含有が望ましい。より望ましい含有量は0.0008〜0.0030%である。
Y:0.5%以下
Yは、組織微細化を通して靭性改善に寄与する。ただし、その含有量が0.5%を超えるとY介在物の量が過剰となり、かえって靭性が劣化するおそれがある。従ってYを用いる場合、その含有量は0.5%以下とする。なお、その効果を確実に得るには0.01%以上の含有が望ましい。より望ましい含有量は0.02〜0.05%以下である。
Nd:0.5%以下
Ndは、組織の微細化を通して靭性改善に寄与する。ただし、Ndの含有量が0.5%を超えるとNd介在物の量が過剰となり、かえって靭性が劣化するおそれがある。従ってNdを添加する場合、その含有量は0.5%以下とする。その効果を確実に得るには0.01%以上含有させるのが望ましい。より望ましい含有量は0.02〜0.05%である。
5.溶接金属と溶接熱影響部の境界における硬度値
溶接継手の表面における溶接金属と溶接熱影響部の境界の硬度値の継手内の最大値と最小値の差がHv 50を超えるということは、溶接継手内に材質ノッチに基づく応力集中源が存在することを意味する。また、本発明の目的とする超長寿命域における溶接継手の疲労特性は、評価の対象としている溶接長の中の最弱部での疲労特性によって継手全体の疲労特性が律則されることが判明している。特定位置の硬度が極端に高いあるいは極端に低い場合、すなわち硬度値の差がHv 50を超える部位は、疲労き裂発生の観点から最弱部となることを見出した。
したがって、硬度値の継手内の最大値と最小値の差がHv 50以下に規定する必要がある。なお、Hvとはビッカース硬度を示す記号である。
前述のように、本技術の溶接継手を製造するに当たり、溶接継手の表面における溶接金属と溶接熱影響部の境界の硬度値の継手内の最大値と最小値の差がHv 50以下とするためには、入熱の変動率を「(最大入熱実測値-最小入熱実測値)/入熱狙い値」で定義し、このパラメータの値が0.5以下とすることで製造する必要がある。
6.溶接金属と溶接熱影響部の境界の硬さ測定法
図2に溶接金属と溶接熱影響部の境界における硬さの測定方法の一例を示す。この例では、継手形式は荷重非伝達型十字継手であって、図中の1は主板、2はリブ、3は溶接部を表す。硬さは、押付け荷重9.8Nで測定するものとする。継手内で溶融境界線すなわちFusion Line位置の硬度差がビッカース硬度で最大値と最小値の差が50以下であることが本発明の規定である。これを測定するには、表面に露出しているFusion Lineを1mmピッチで測定点分だけマーキングしておき、そのマーキング点を含むように切断して観察面とし、母材鋼板と溶接金属の境界線を含む領域を溶接線方向に研削・研磨して、最終的には測定面をバフ研磨で測定面を調整し、硬度測定する。硬度測定はJIS Z2244-2003に従って実施する。硬度測定は溶接長方向にすくなくとも5面は測定する。可能であれば10面程度が望ましい。
なお、実構造物の溶接継手についてこのような測定を実施することは困難なので、同材質の鋼材に実施鋼と同一の条件下で溶接を行い、その溶接部を測定することになる。
また、溶接金属と溶接熱影響部の境界の硬度が溶接線方向で差のない溶接継手を実現するためには、母材鋼板の製造段階において、鋼材表面の微視組織が板内で均質であることが好ましい。圧延後に鋼材表面の微視組織を均質に維持するためには、圧延前のスケールが均等に除去されていることが好ましい。圧延前のスケールは、高圧水にて除去される方式が一般的であるが、スケールを均等に除去するためには、高圧水の照射密度(鋼板表面の単位面積当たりの水量)を均等にすればよい。
7.製造方法
本発明に係る疲労特性に優れた溶接継手を構成する鋼材を製造する方法は、公知の熱間圧延設備、または公知の熱間圧延設備と公知の熱処理設備を使用して製造することができる。その製造条件は、以下に述べる条件が好適である。
前述の化学組成を有する鋳造スラブを1000〜1250℃に加熱した後に熱間圧延を施す。次いで、これを冷却するに際し、その冷却工程において650〜400℃の間の平均冷却速度を5℃/s以上、好ましくは5〜25℃/sとする加速冷却を施し、この加速冷却を400℃以下の温度で停止する。その後、復熱温度幅が70℃以下となるようにして冷却を終了する。ここで復熱温度幅とは、冷却を停止した時の表面到達温度と、冷却停止後に鋼板内部の熱で表面の温度が上昇し、安定した時の温度との差を意味する。
鋳造スラブの加熱温度が1000℃に満たない場合にはフェライト率が高くなり、き裂進展速度が大きくなる。一方、1250℃を超えると組織が粗大になり、靱性が劣化する。冷却過程の650〜400℃の間でのが5℃/sに満たない場合には、フェライト率が高くなり疲労き裂進展抵抗性が劣化する。なお、好ましい平均冷却速度は25℃/s以下である。加速冷却停止後、冷却終了までの間の復熱温度幅が70℃を超える場合には転位密度が減少して疲労き裂進展抵抗性が劣化する。加速冷却停止温度が400℃を超える温度の場合には、フェライト率が高くなり、疲労き裂進展抵抗性が劣化する。なお、好ましい停止温度は350℃以上である。
復熱温度幅を小さくするには、冷却中の鋼板表層と中心部の温度差を常に小さくするとともに、冷却終了時において、少なくとも表層部の相変態を終了させておくのが好ましい。鋼板表層と中心部の温度差を小さくするには、冷却帯で前段より後段の冷却能を大きくするのがよい。また、加速冷却停止時に表層部の相変態を完了させるには、加速冷却の停止温度を400℃以下にするのが好ましい。
表1に示す化学組成の鋼材を転炉で溶製してスラブとし、熱間圧延を行って16〜40mm厚、500〜2,000mm幅、1,500〜10,000mm長の板材を作製した。
上記のようにして準備した鋼板を用いて、基礎継手として代表的な荷重非伝達型の十字溶接継手を隅肉溶接で作製し、超長寿命疲労試験に供した。
図3に継手試験体の形状と寸法を示す。図中の1は主板、2はリブ、3は溶接部(溶接金属)である。ここで、試験体厚(16mm)を超える鋼板については、鋼板の両面から減厚加工を実施して板厚16mmとし試験体を作製した。
表3に溶接条件を示す。溶接施工時に、電流、電圧および溶接速度は各種の要因により変動する。そこで、電流、電圧、溶接速度を時々刻々記録し、各瞬間での溶接入力を実測することとした。そして、溶接評価部における最大入熱と最小入熱を記録した。さらに、「(最大入熱実測値−最小入熱実測値)/入熱狙い値」を算出し、これを入熱の変動率と定義した。
この小型継手に対し、大型構造物の疲労特性との相関が強いと言われている最大応力を350MPa一定とし、最小応力を変化させて応力範囲(Δσ)を設定して疲労試験を実施した。継手毎にSN曲線を作成し、1E7回疲労強度を導出した。なお、疲労試験に先立ち、継手の溶接部を用いて溶接線方向に溶接金属と溶接熱影響部の境界における硬度値を1mmピッチで10点測定し、平均値をΔHvとした。硬度測定はビッカース圧子を用い、押付け荷重は9.8Nとした。硬度測定はJIS Z2244-2003に従って実施した。
表4に試験条件とともに疲労試験結果など各種測定値を合わせて示す。
表4から、本発明に係る溶接継手の1E7回疲労強度で評価する超長寿命疲労強度が著しく高いことが明らかである。
以上に説明したとおり、本発明に係る溶接継手は、超長寿命であり疲労強度に優れている。したがって、造船、建築構造物、橋梁、建設機械などの分野に用いることができる。そして、これらの溶接構造物の長期間使用とメンテナンス軽減に大きく寄与する。
X線回折における半価幅の解析法を説明する模式図である。 溶接部の硬さの測定方法を示す図である。 疲労試験に供した荷重非伝達型十字継手の試験体の図である。
符号の説明
1 主板
2 リブ
3 溶接部(溶接金属)

Claims (5)

  1. 質量%で、C:0.01〜0.10%、Si:0.03〜0.6%、Mn:0.5〜2.0%、sol.Al:0.005%を超えて0.10%まで、N:0.0005〜0.02%を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、かつ、下記(a)式および(b)式を満足する化学組成を有し、面積率にて金属組織の90%以上がフェライトとベイナイトで構成され、金属組織のうちのパーライトの面積率が10%以下であり、かつ(110)面からのX線回折強度の半価幅が0.13度以上である鋼材を用いた溶接継手であって、溶接継手の表面における溶接金属と溶接熱影響部の境界の硬度値の最大値と最小値の差がHv 50以下であることを特徴とする溶接継手。
    6≦20C+5Si+10Mn≦30 ・・・(a)
    0.01≦C/{Mn+(1/10)Cu+(1/2)Ni+(1/4)Cr+Mo+20Nb+10Ti+5V}≦0.10・・(b)
    ただし、(a)式および(b)式の中の元素記号は各元素の含有量(質量%)を表し、含有しない場合は、ゼロとして計算する。
  2. 質量%で、C:0.01〜0.10%、Si:0.03〜0.6%、Mn:0.3〜2.0%、sol.Al:0.005%を超えて0.10%まで、N:0.0005〜0.02%、B:0.0003〜0.0030%を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、かつ、下記(a)式〜(c)式をいずれも満足する化学組成を有し、面積率にて金属組織の90%以上がフェライトとベイナイトで構成され、金属組織のうちのパーライトの面積率が10%以下であり、かつ(110)面からのX線回折強度の半価幅が0.13度以上である鋼材を用いた溶接継手であって、溶接継手の表面における溶接金属と溶接熱影響部の境界の硬度値の最大値と最小値の差がHv 50以下であることを特徴とする溶接継手。
    6≦20C+5Si+10Mn≦30 ・・・(a)
    0.01≦C/{Mn+(1/10)Cu+(1/2)Ni+(1/4)Cr+Mo+20Nb+10Ti+5V}≦0.10・・(b)
    0.01≦B/C≦0.05 ・・・(c)
    ただし、(a)式〜(c)式の中の元素記号は各元素の含有量(質量%)を表し、含有しない場合は、ゼロとして計算する。
  3. 鋼材が、質量%で、さらに、Nb:0.08%以下、Ti:0.03%以下およびV:0.08%以下のうちの1種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の溶接継手。
  4. 鋼材が、質量%で、さらに、Cu:0.7%未満、Ni:3.0%以下、Cr:1.0%未満およびMo:0.8%以下のうちの1種以上を含有することを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の溶接継手。
  5. 鋼材が、質量%で、さらに、Ca:0.007%以下、Mg:0.007%以下、Ce:0.007%以下、Y:0.5%以下およびNd:0.5%以下のうちの1種以上を含有することを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載の溶接継手。
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