JP5056533B2 - ミキサ回路 - Google Patents

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Description

本発明は、信号のミキシングを行うミキサ(mixer)回路に関する。
ミキサ回路は、2つの異なる周波数の信号を乗算して、新たな周波数の信号を作り出す周波数変換回路であり、携帯電話端末などの無線通信機器に主に搭載される。例えば、IF(Intermediate Frequency)周波数をRF(Radio Frequency)周波数に変換するアップコンバージョン・ミキサ、RF周波数をIF周波数に変換するダウンコンバージョン・ミキサとして使用される。
また、携帯電話端末は電池駆動であるため、小型、軽量化および消費電力の低減化のために低電源電圧動作が必要であり、ミキサ回路も低電源電圧で精度よく動作することが求められている。
従来のミキサ回路として、出力部にトランジスタを2段設置した回路(特許文献1)および出力部のトランジスタを1段で構成した回路(特許文献2)が提案されている。
特開2003−234619号公報(段落番号〔0015〕〜〔0017〕,第1図) 特開平10−275193号公報(段落番号〔0022〕、〔0023〕,第2図)
従来、低電源電圧で無線通信機器を動作させる場合、機器内部のミキサ回路のO1CP(Output 1dB Compression Point)が低下して、ミキサ出力が劣化してしまうといった問題があった。
O1CPとは、線形性(直線性)が1dB損なわれる出力振幅レベルのポイントのことである。入力レベルが小さければ、回路の出力レベルは入力の増加にしたがって上昇し(線形特性)、入力レベルをさらに大きくして行くと非線形特性を示すようになる。
非線形領域では、線形領域で想定される出力レベルよりも実際の出力レベルは小さくなるが、特に、O1CPを超えると、すなわち、想定される線形性を示す特性曲線に対して、この特性曲線のレベルから1dB低下するポイントを実出力レベルが超えると、出力信号に歪みが顕著に現れて特性劣化が著しくなる。
O1CPは、線形性を示す指標であって、O1CPの値が高いほど、出力の線形領域は広い。また、O1CPは、機器の電源電圧を低くして動作させた場合、低くなる前の電源電圧と比べれば、O1CPも当然低くなって低下の方向に進むが、低電源電圧で動作させる場合であっても、O1CPの低下を極力抑制して、線形領域があまり狭くならないように回路を設計することが必要である。
次に上記の従来技術(特開2003−234619号公報、特開平10−275193号公報)の問題点について説明する。なお、以降では、特開2003−234619号公報を従来技術1、特開平10−275193号公報を従来技術2と呼ぶ。
図30は従来技術1の回路構成を示す図である。最初に従来技術1のミキサ回路(ミキサ回路100とする)の接続構成を記すと、RF入力端子(RFin)は、トランジスタMP1のゲートに接続し、RF入力端子(RFinX)は、トランジスタMP2のゲートに接続する。LO入力端子(LOin)は、トランジスタMN1、MN4のゲートに接続し、LO入力端子(LOinX)は、トランジスタMN2、MN3のゲートに接続する。
電源Vddは、トランジスタMP4、MP3のソースと、抵抗RL1、RL2の一端と接続する。トランジスタMP4のゲートは、トランジスタMP4のドレインと、トランジスタMP3のゲートと、トランジスタMN7のドレインと接続する。
トランジスタMP3のドレインは、トランジスタMP1、MP2のソースと接続する。トランジスタMP1のドレインは、トランジスタMN1、MN2のソースと、トランジスタMN5のドレインと接続する。トランジスタMP2のドレインは、トランジスタMN3、MN4のソースと、トランジスタMN6のドレインと接続する。
IF出力端子(IFout)は、抵抗RL1の他端と、トランジスタMN1、MN3のドレインと接続し、IF出力端子(IFoutX)は、抵抗RL2の他端と、トランジスタMN2、MN4のドレインと接続する。バイアス端子は、トランジスタMN5〜7のゲートに接続し、トランジスタMN5〜7のソースはGNDに接続する。
動作としては、高周波信号RFは、トランジスタMP1、MP2により差動の電流信号に変換されて、電流源であるトランジスタMN5、MN6によって、トランジスタMN1、MN2のトランジスタ差動対と、トランジスタMN3、MN4のトランジスタ差動対とへ折り返され、その電流パスを、ローカル信号LOに応じて、トランジスタMN1〜MN4によってスイッチングすることにより、高周波信号RFとローカル信号LOの乗算結果を、抵抗RL1、RL2の一端から差動のIF信号として出力するものとしている。
上記のような従来技術1は、ミキサ回路として一般的に広く用いられているギルバート・セル(Gilbert cell)を応用したものであるが、ギルバート・セルは、出力部に2段のトランジスタを縦積み接続(カスコード接続)することを特徴としているため、線形範囲が限定されるという欠点を持ち、そのことはミキサ回路100にも同様に現れる。
ミキサ回路100の出力部では、MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタMN1、MN2の差動対とMOSトランジスタMN5とがカスコード接続し、MOSトランジスタMN3、MN4の差動対とMOSトランジスタMN6とがカスコード接続している。
ここで、NチャネルMOSトランジスタが飽和領域で動作するには、一般的にVds(ドレイン−ソース間電圧)が400mVpp程度は必要となる。図31はIds−Vds特性を示す図である。縦軸はIds(ドレイン電流)、横軸はVds)である。グラフからわかるように、MOSトランジスタのVdsが400mV以上であるならば、ドレイン電流Idsはほとんど変わらないため、そのトランジスタは電流源として本来の機能を駆動させることができるが(飽和領域での動作)、Vdsが400mVを下回る場合は、Idsに電圧依存性が生じくることになり、そのトランジスタは電流源として働かなくなる(抵抗のように見えてしまう)。
したがって、ミキサ回路100の電源電圧Vddを、例えば、1.2Vの低電源電圧とした場合、トランジスタMN5のVdsは400mVpp、トランジスタMN1のVdsも400mVppは必要であるために、抵抗RL1による電圧降下分の出力レベルは、400mVpp(=1.2V−400mVpp−400mVpp)となる。
また、もう片方の抵抗RL2側も同様なトランジスタの接続構成であるので、結局、ミキサ回路100の出力線形範囲は差動で、800mVpp(=(1.2V−400mVpp−400mVpp)×2)となる。
このように、ギルバート・セル型のミキサ回路では、出力部にカスコード接続されたトランジスタが配置される分、出力線形範囲が狭められてしまう(O1CPが低くなってしまう)といった問題があった。
図32は従来技術2の回路構成を示す図である。最初に従来技術2のミキサ回路(ミキサ回路110とする)の接続構成を記すと、入力端子Vy(+)は、トランジスタMn9、Mn10のゲートと接続し、入力端子Vy(−)は、トランジスタMn11、Mn12のゲートと接続する。トランジスタMn9〜Mn12のドレインはVccと接続する。
入力端子Vx(+)は、トランジスタMn5、Mn7のゲートと接続し、入力端子Vx(−)は、トランジスタMn6、Mn8のゲートと接続する。Io1出力端子は、トランジスタMn2、Mn3のドレインと接続し、Io2出力端子は、トランジスタMn1、Mn4のドレインと接続する。
また、トランジスタMn1〜Mn8のソースはGNDと接続し、トランジスタMn12のソースは、トランジスタMn4のゲートとトランジスタMn8のドレインと接続する。トランジスタMn11のソースは、トランジスタMn3のゲートとトランジスタMn7のドレインと接続する。
さらに、トランジスタMn9のソースは、トランジスタMn1のゲートとトランジスタMn5のドレインと接続し、トランジスタMn10のソースは、トランジスタMn2のゲートとトランジスタMn6のドレインと接続する。
動作としては、MOSトランジスタMn1に−Vx+Vy、MOSトランジスタMn2にVx+Vy、MOSトランジスタMn3に−Vx−Vy、MOSトランジスタMn4にVx−Vyといった入力信号の組み合わせによる加減算信号が供給され、MOSトランジスタMn1、Mn4のドレイン電流の加算値と、MOSトランジスタMn2、Mn3のドレイン電流の加算値との平均電流を出力端子から送出することで、Io1出力端子およびIo2出力端子から、VxとVyとの積算値の項を含む電流値を出力してミキシングを行うものとしている。
ここで、ミキサ回路110に対して仮に、Io1端子と、トランジスタMn2、Mn3のドレイン接続点との間に抵抗Raを設置し、Io2端子と、トランジスタMn1、Mn4のドレイン接続点との間に抵抗Rbを設置して、電圧出力とした場合を考える(Io1端子およびIo2端子は電流出力となっているので、抵抗Ra、Rbを接続して電圧出力にした)。
Vcc=1.2Vの場合、トランジスタMn2のVdsが400mVpp必要であるならば、抵抗Raの電圧降下分の出力レベルは、800mVpp(=1.2V−400mVpp)となる。
また、もう片方の抵抗Rb側も同様なトランジスタの接続構成であるので、結局、ミキサ回路110の出力線形範囲は差動で、1.6Vpp(=(1.2V−400mVpp)×2)となって、ギルバート・セル型のミキサ回路100と比べて、1.2Vの低電源電圧の動作であっても、出力線形範囲は広くなり、高いO1CPをとることが可能になっている。
このように、ミキサ回路110では、出力段にMOSトランジスタが1段配置されるのみなので、出力線形範囲は広くはとれる。しかし、レール・トゥ・レール(Rail to Rail)で振れるローカル信号(LOクロック)を用いると、従来技術2のミキサ回路110の構成では、出力の線形性が確保できずに、正常動作しないという問題があった。以下その説明を行う。
なお、レール・トゥ・レールとは、出力電圧が電源電圧いっぱいのフルスイング状態のことを意味し、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)ロジック回路ならば、Highが電源、LowがGND(0V)で出力信号が振れる状態である。
ミキサ回路110のVxにレール・トゥ・レールで振れるCMOSレベルのLOクロックを入力し、Vyに差動の信号(RF信号)を入力したとする。電源電圧(Vcc)が1.2Vであった場合、LOクロックがHighであればVxは1.2V(=+Vx)、LowであればVxは0V(=−Vx)である。
このとき、Vyに+0.1Vの信号が入力されたとすると(+Vy=+0.1V、−Vy=−0.1V、)、加減算信号の各値は、Vx−Vy=1.2−0.1=1.1V、Vx+Vy=1.2+0.1=1.3V、−Vx−Vy=0−0.1=−0.1V、−Vx+Vy=0+0.1=0.1Vとなる。
しかし、動作電圧は、0V〜1.2Vであるから、電源電圧より高い電圧は出力できず、またGNDより低い電圧も出力できないので、クリッピングがかかり、線形な出力は得られないことになる。
ここで、電源電圧より高い電圧は出力できないことと、GNDより低い電圧は出力できないこと、さらにVxがレール・トゥ・レールで振れるLOクロックであることを前提にしたとき、出力信号に線形性が確保できるための入力信号Vyの条件は、以下の式(1a)〜(1d)がすべて成り立つことが必要である。
Vx−Vy=1.2−Vy≦1.2・・・(1a)
Vx+Vy=1.2+Vy≦1.2・・・(1b)
−Vx−Vy=0−Vy≧0・・・(1c)
−Vx+Vy=0+Vy≧0・・・(1d)
式(1a)、(1b)または式(1c)、(1d)より、0≦Vy≦0となり、結局、Vy=0が求まる。これはつまり、従来技術2のミキサ回路110にはレール・トゥ・レールで振れるLOクロックを用いると、出力信号には線形領域は現れず、回路が正常に動作しないということを示している。
一般にミキサ回路で使用されるLOクロックに対し、電源電圧の上限および下限よりも小さな中間レベルのLOクロックを使用すると、位相雑音などにもとづく雑音混入の影響を受けやすくなる。このため、近年のミキサ回路では、雑音混入を回避するために、レール・トゥ・レールで振れるLOクロックを使用することが多いが、ミキサ回路110では、レール・トゥ・レールで振れるLOクロックを入力すると、出力の線形性を確保できなくなってしまう。
以上説明したように、従来技術1では、回路構成によって線形領域が制限されるために、低電源電圧で動作させた場合には、出力線形性が狭まって出力の安定性が失われるおそれがあり、従来技術2でも、LOクロックをレール・トゥ・レールの振幅で入力すると線形性を確保できない(従来技術2は、出力の線形性を確保して正常動作させるためには、レール・トゥ・レールの振幅でLOクロックを入力することができない)といった問題があり、いずれの技術に対しても、低電源電圧の動作時に、適切な線形性領域を確保して、高精度に動作させる回路としては、最適な回路構成であるとはいえない。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、低電源電圧の動作時であっても、適切に線形性領域を確保し、かつCMOSレベルのレール・トゥ・レールの入力に対して高精度に動作するミキサ回路を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、信号のミキシングを行うミキサ回路が提供される。このミキサ回路は、入力端子部、ローカル信号端子部、出力端子部、第1の入力部〜第4の入力部、正極側出力部および負極側出力部から構成される。
ここで、入力端子部は、差動入力信号の正極信号が入力する正極入力端子と、差動入力信号の負極信号が入力する負極入力端子とを含む。ローカル信号端子部は、差動のローカル信号が入力される、正極ローカル端子および負極ローカル端子を含む。出力端子部は、ミキシング後の差動出力信号が出力される、正極出力端子および負極出力端子を含む。
また、第1の入力部は、正極入力端子がゲートに接続する第1のトランジスタと、負極ローカル端子がゲートに接続する第2のトランジスタとを含み、第1のトランジスタのドレインと第2のトランジスタのドレインとの第1の接続点に、第1の負荷抵抗の一端が接続して構成される。
第2の入力部は、負極入力端子がゲートに接続する第3のトランジスタと、正極ローカル端子がゲートに接続する第4のトランジスタとを含み、第3のトランジスタのドレインと第4のトランジスタのドレインとの第2の接続点に、第2の負荷抵抗の一端が接続して構成される。
第3の入力部は、正極入力端子がゲートに接続する第5のトランジスタと、正極ローカル端子がゲートに接続する第6のトランジスタとを含み、第5のトランジスタのドレインと第6のトランジスタのドレインとの第3の接続点に、第3の負荷抵抗の一端が接続して構成される。
第4の入力部は、負極入力端子がゲートに接続する第7のトランジスタと、負極ローカル端子がゲートに接続する第8のトランジスタとを含み、第7のトランジスタのドレインと第8のトランジスタのドレインとの第4の接続点に、第4の負荷抵抗の一端が接続して構成される。
さらに、正極側出力部は、正極出力端子にドレインが接続する第9のトランジスタと、正極出力端子にドレインが接続する第10のトランジスタとを含み、第9のトランジスタのドレインと第10のトランジスタのドレインとの第5の接続点に、第5の負荷抵抗の一端が接続して構成され、第1の接続点を介して、第1の入力部から送信される第1の信号で第9のトランジスタが駆動し、第2の接続点を介して、第2の入力部から送信される第2の信号で第10のトランジスタが駆動する。
負極側出力部は、負極出力端子にドレインが接続する第11のトランジスタと、負極出力端子にドレインが接続する第12のトランジスタとを含み、第11のトランジスタのドレインと第12のトランジスタのドレインとの第6の接続点に、第6の負荷抵抗の一端が接続して構成され、第3の接続点を介して、第3の入力部から送信される第3の信号で第11のトランジスタが駆動し、第4の接続点を介して、第4の入力部から送信される第4の信号で第12のトランジスタが駆動する。
低電源電圧の動作時であっても、適切な出力線形性領域を確保し、かつCMOSレベルのレール・トゥ・レールの入力に対して、高精度にミキシング動作することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1はミキサ回路のブロック構成を示す図である。ミキサ回路10は、入力端子部11、ローカル信号端子部12、出力端子部13、第1の入力部〜第4の入力部(入力部14−1〜14−4)、正極側出力部15−1および負極側出力部15−2から構成される。なお、図中のトランジスタM1〜M12にはすべて、NチャネルのMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)を使用した場合の例を示しており、接地形式はソース接地増幅である。
入力端子部11は、差動入力信号の正極信号が入力する正極入力端子11(+)と、差動入力信号の負極信号が入力する負極入力端子11(−)とを含む。ローカル信号端子部12は、差動のローカル信号が入力される、正極ローカル端子12(+)および負極ローカル端子12(−)を含む。出力端子部13は、ミキシング後の差動信号が出力される、正極出力端子13(+)および負極出力端子13(−)を含む。
入力部14−1は、正極入力端子11(+)がゲートに接続する第1のトランジスタ(トランジスタM1)と、負極ローカル端子12(−)がゲートに接続する第2のトランジスタ(トランジスタM2)とを含み、トランジスタM1のドレインとトランジスタM2のドレインとの接続点である第1の接続点(Mid1)に、第1の負荷抵抗(抵抗R1)の一端が接続して構成される。
入力部14−2は、負極入力端子11(−)がゲートに接続する第3のトランジスタ(トランジスタM3)と、正極ローカル端子12(+)がゲートに接続する第4のトランジスタ(トランジスタM4)とを含み、トランジスタM3のドレインとトランジスタM4のドレインとの接続点である第2の接続点(Mid2)に、第2の負荷抵抗(抵抗R2)の一端が接続して構成される。
入力部14−3は、正極入力端子11(+)がゲートに接続する第5のトランジスタ(トランジスタM5)と、正極ローカル端子12(+)がゲートに接続する第6のトランジスタ(トランジスタM6)とを含み、トランジスタM5のドレインとトランジスタM6のドレインとの接続点である第3の接続点(Mid3)に、第3の負荷抵抗(抵抗R3)の一端が接続して構成される。
入力部14−4は、負極入力端子11(−)がゲートに接続する第7のトランジスタ(トランジスタM7)と、負極ローカル端子12(−)がゲートに接続する第8のトランジスタ(トランジスタM8)とを含み、トランジスタM7のドレインとトランジスタM8のドレインとの接続点である第4の接続点(Mid4)に、第4の負荷抵抗(抵抗R4)の一端が接続して構成される。
正極側出力部15−1は、ポイントMid1にゲートが接続するトランジスタM9と、ポイントMid2にゲートが接続するトランジスタM10とを含み、トランジスタM9のドレインとトランジスタM10のドレインとの接続点である第5の接続点(Mid5)に第5の負荷抵抗(抵抗R5)の一端が接続して構成され、ポイントMid5に正極出力端子13(+)が接続される。
また、ポイントMid1を介して、入力部14−1から送信される第1の信号(信号s1)でトランジスタM9が駆動し、ポイントMid2を介して、入力部14−2から送信される第2の信号(信号s2)でトランジスタM10が駆動する。
なお、信号s1とは、トランジスタM1がONしたときに、トランジスタM1にドレイン電流が流れ、抵抗R1で生じた電圧信号のことであり、信号s2とは、トランジスタM3がONしたときに、トランジスタM3にドレイン電流が流れ、抵抗R3で生じた電圧信号のことである。
負極側出力部15−2は、ポイントMid3にゲートが接続するトランジスタM11と、ポイントMid4にゲートが接続するトランジスタM12とを含み、トランジスタM11のドレインとトランジスタM12のドレインとの接続点である第6の接続点(Mid6)に第6の負荷抵抗(抵抗R6)の一端が接続して構成され、ポイントMid6に負極出力端子13(−)が接続される。
また、ポイントMid3を介して、入力部14−3から送信される第3の信号(信号s3)でトランジスタM11が駆動し、ポイントMid4を介して、入力部14−4から送信される第4の信号(信号s4)でトランジスタM12が駆動する。
なお、信号s3とは、トランジスタM5がONしたときに、トランジスタM5にドレイン電流が流れ、抵抗R3で生じた電圧信号のことであり、信号s4とは、トランジスタM7がONしたときに、トランジスタM7にドレイン電流が流れ、抵抗R4で生じた電圧信号のことである。
次にミキサ回路10の構成および動作について詳しく説明する。図2はミキサ回路10の構成を示す図である。最初に回路素子の接続構成について記す。
入力端子RFin(+)は、トランジスタM1、M5のゲートに接続し、入力端子RFin(−)は、トランジスタM3、M7のゲートに接続する。ローカル入力端子LOin(−)、LOin(+)は、LOバッファ12aに入力し、LOバッファ12aの出力部LO(−)は、トランジスタM2、M8のゲートに接続し、LOバッファ12aの出力部LO(+)は、トランジスタM4、M6のゲートに接続する。
なお、LOバッファ12aは、ローカル信号LOの出力レベルをCMOSレベルで出力するバッファであり、ローカル入力端子LOin(−)、LOin(+)から直接CMOSレベルのローカル信号LOが入力されるのであれば特に必要はない。
電源電圧であるVDDは、抵抗R1〜R6の一端に接続し、GNDであるVSSは、トランジスタM1〜M12のソースに接続する。抵抗R1の他端は、トランジスタM1、M2のドレイン、トランジスタM9のゲートに接続し、抵抗R2の他端は、トランジスタM3、M4のドレイン、トランジスタM10のゲートに接続する。
抵抗R3の他端は、トランジスタM5、M6のドレイン、トランジスタM11のゲートに接続し、抵抗R4の他端は、トランジスタM7、M8のドレイン、トランジスタM12のゲートに接続する。
抵抗R5の他端は、トランジスタM9、M10のドレイン、出力端子IFout(+)に接続し、抵抗R6の他端は、トランジスタM11、M12のドレイン、出力端子IFout(−)に接続する。
次にミキサ回路10の動作を説明する前に、一般的なミキシングの概要について説明する。図3はミキシングを説明するための図である。入力信号と、矩形波のローカル信号とを乗算して、乗算後の電圧出力が得られる様子を示している。なお、入力信号の周波数を3Hz、ローカル信号の周波数を2Hzとする。
〔位置p1〕入力信号の極性が0なので、入力信号とローカル信号との乗算後の出力信号の極性は0となる。
〔区間t1〕入力信号の極性は正(+)、ローカル信号の極性は正(+)であるので、正極性同士の乗算により乗算結果は(+)となる。また、入力信号の極性(+)は、乗算結果の極性(+)と同じなので、出力信号には、区間t1における入力信号のそのままの波形(正転波形)が出力される。
〔位置p2〕入力信号の極性は0なので、入力信号とローカル信号との乗算後の出力信号の極性は0となる。
〔区間t2〕入力信号の極性は負(−)、ローカル信号の極性は正(+)なので、負極性と正極性との乗算により乗算結果は(−)となる。また、入力信号の極性(−)は、乗算結果の極性(−)と同じなので、出力信号には、区間t2における入力信号の正転波形が出力される。
〔区間t3〕入力信号の極性は負(−)、ローカル信号の極性は負(−)なので、負極性と負極性との乗算により乗算結果は(+)となる。また、入力信号の極性(−)は、乗算結果の極性(+)と異なるので、出力信号には、区間t3における入力信号が反転された波形(反転波形)が出力される。
〔位置p3〕入力信号の極性が0なので、入力信号とローカル信号との乗算後の出力信号の極性は0となる。
〔区間t4〕入力信号の極性は正(+)、ローカル信号の極性は負(−)なので、正極性と負極性との乗算により乗算結果は(−)となる。また、入力信号の極性(+)は、乗算結果の極性(−)と異なるので、出力信号には、区間t4における入力信号の反転波形が出力される。
〔位置p4〕入力信号の極性が0なので、入力信号とローカル信号との乗算後の出力信号の極性は0となる。
〔区間t5〕入力信号の極性は負(−)、ローカル信号の極性は正(+)なので、負極性と正極性との乗算により乗算結果は(−)となる。また、入力信号の極性(−)は、乗算結果の極性(−)と同じなので、出力信号には、区間t5における入力信号の正転波形が出力される。以降同様である。
このようにして、3Hzの入力信号と、2Hzのローカル信号とを乗算することにより、図に示す点線波形の1Hzの出力信号が得られることになる(ミキサ出力周波数=入力信号周波数−ローカル信号周波数)。
なお、上記では、入力信号とローカル信号とが乗算される様子を明確にするために、電圧極性が変化する毎に区間を分割して、区間毎にミキシングされる動作を説明したが、簡単に見れば、ミキシング動作としては、ローカル信号が正ならば、出力信号には入力信号の正転波形が現れ、ローカル信号が負ならば、出力信号には入力信号の反転波形が現れるということである。
次にミキサ回路10の動作について説明する。図4は信号の伝達経路を示す図である。図2のミキサ回路10における、入力端子から出力端子までの信号の伝達経路(パス)を示している。
〔パスP1〕入力端子RFin(+)から入力したRF信号(RF信号(+))は、トランジスタM1のゲートに入力して、トランジスタM1をONする。トランジスタM1がONすることでドレイン電流が流れて、抵抗R1によって、RF信号(+)の電圧に比例した電圧がポイントMid1に生じ、トランジスタM9のゲートに印加して、トランジスタM9がONする。トランジスタM9がONするとドレイン電流が流れて、抵抗R5によって、RF信号(+)の電圧に比例した電圧が生じて、出力端子IFout(+)から出力する。
〔パスP2〕入力端子RFin(−)から入力したRF信号(RF信号(−))は、トランジスタM7のゲートに入力して、トランジスタM7をONする。トランジスタM7がONすることでドレイン電流が流れて、抵抗R4によって、RF信号(−)の電圧に比例した電圧が、ポイントMid4に生じ、トランジスタM12のゲートに印加し、トランジスタM12はONする。トランジスタM12がONするとドレイン電流が流れて、抵抗R6によって、RF信号(−)の電圧に比例した電圧が生じて、出力端子IFout(−)から出力する。
〔パスP3〕入力端子RFin(−)から入力したRF信号(−)は、トランジスタM3のゲートに入力して、トランジスタM3をONする。トランジスタM3がONすることでドレイン電流が流れて、抵抗R2によって、RF信号(−)の電圧に比例した電圧が、ポイントMid2に生じ、トランジスタM10のゲートに印加し、トランジスタM10はONする。トランジスタM10がONするとドレイン電流が流れて、抵抗R5によって、RF信号(−)の電圧に比例した電圧が生じて、出力端子IFout(+)から出力する。
〔パスP4〕入力端子RFin(+)から入力したRF信号(+)は、トランジスタM5のゲートに入力して、トランジスタM5をONする。トランジスタM5がONすることでドレイン電流が流れて、抵抗R3によって、RF信号(+)の電圧に比例した電圧が、ポイントMid3に生じ、トランジスタM11のゲートに印加して、トランジスタM11がONする。トランジスタM11がONするとドレイン電流が流れて、抵抗R6によって、RF信号(+)の電圧に比例した電圧が生じて、出力端子IFout(−)から出力する。
図5はローカル信号LOの論理によって選択されるパスを示す図である。以下、ローカル信号LOの論理状態に応じてパスが選択される動作(ミキシング動作)について説明する。なお、わかりやすいように、図6〜図9に回路内に生成される各パスを太実線で記す。
(1)ローカル信号LOが正論理の場合。
ローカル信号LOが正論理(LOin(+)=High、LOin(−)=Low)で入力した場合、LOバッファ12aの出力部は、CMOSレベルで、LO(+)=High、LO(−)=Lowとなる。
(トランジスタのON/OFF状態)
LO(−)=Lowのとき、トランジスタM2はOFFとなり、トランジスタM1はRFin(+)の入力でONする。また、トランジスタM8はOFFとなり、トランジスタM7はRFin(−)の入力でONする。
LO(+)=Highのとき、トランジスタM4がONとなり、トランジスタM4と対になっているトランジスタM3はOFFとなる。また、トランジスタM6がONとなり、トランジスタM6と対になっているトランジスタM5はOFFとなる。
(パスP1が選択される流れ:図5の欄L1および図6)
LO(−)=Lowで、(M1、M2)=(ON(RFin(+)の入力による)、OFF)であり、LO(+)=Highで、(M5、M6)=(OFF、ON)であるので、入力端子RFin(+)に入力したRF信号(+)は、パスP4の伝達はなくなって、パスP1を伝達することで出力端子IFout(+)から出力する。
また、このとき、IFout(+)=A1×RFin(+)と表せる。ただし、A1=(gmM1×R1)×(gmM9×R5)である。ただし、gmαは、トランジスタ(MOSFET)αの相互コンダクタンスのことであり、ゲート電圧を微小変動させたときのドレイン電流の変化量である(gm=ΔIds/ΔVgs)。
なお、ローカル信号LOが正論理の場合、LO(+)=Highのときには、トランジスタM4はONとなるのでポイントMid2の電圧は非常に低くなる。ポイントMid2の電圧は、ONした状態のトランジスタM4のインピーダンスと、抵抗R2の値とによって決まるが、トランジスタM10のしきい値電圧Vtよりも低くなるように設計しておけば、トランジスタM10は、トランジスタM4がONになってもOFFの状態となる。すなわち、パスP1の選択時、トランジスタM4はONするが、トランジスタM4がONしても、トランジスタM10がONすることはない。
(パスP2が選択される流れ:図5の欄L2および図7)
LO(−)=Lowで、(M7、M8)=(ON(RFin(−)の入力による)、OFF)であり、LO(+)=Highで、(M3、M4)=(OFF、ON)であるので、入力端子RFin(−)に入力したRF信号(−)は、パスP3の伝達はなくなって、パスP2を伝達することで出力端子IFout(−)から出力する。
また、このとき、IFout(−)=A2×RFin(−)と表せる。ただし、A2=(gmM7×R4)×(gmM12×R6)である。
なお、ローカル信号LOが正論理の場合、LO(+)=Highのときには、トランジスタM6はONとなるのでポイントMid3の電圧は非常に低くなる。ポイントMid3の電圧は、ONした状態のトランジスタM6のインピーダンスと、抵抗R3の値とによって決まるが、トランジスタM11のしきい値電圧Vtよりも低くなるように設計しておけば、トランジスタM11は、トランジスタM6がONになってもOFFの状態となる。すなわち、パスP2の選択時、トランジスタM6はONするが、トランジスタM6がONしても、トランジスタM11がONすることはない。
上記のように、ローカル信号LOが正論理(LOin(+)=High、LOin(−)=Low)で入力した場合は、入力端子RFin(+)に入力したRF信号(+)は、出力端子IFout(+)から出力し、入力端子RFin(−)に入力したRF信号(−)は、出力端子IFout(−)から出力することになる(図3で説明したローカル信号がHighのときのミキシングで、入力信号の正転波形が出力されることと同じ状態を意味している)。
(2)ローカル信号LOが負論理の場合。
ローカル信号LOが負論理(LOin(+)=Low、LOin(−)=High)で入力した場合、LOバッファ12aの出力部は、CMOSレベルで、LO(+)=Low、LO(−)=Highとなる。
(トランジスタのON/OFF状態)
LO(−)=Highのとき、トランジスタM2がONとなり、トランジスタM2と対になっているトランジスタM1はOFFとなる。また、トランジスタM8がONとなり、トランジスタM8と対になっているトランジスタM7はOFFとなる。
LO(+)=Lowのとき、トランジスタM4はOFFとなり、トランジスタM3はRFin(−)の入力でONする。また、トランジスタM6はOFFとなり、トランジスタM5はRFin(+)の入力でONする。
(パスP3が選択される流れ:図5の欄L3および図8)
LO(−)=Highで、(M7、M8)=(OFF、ON)であり、LO(+)=Lowで、(M3、M4)=(ON(RFin(−)の入力による)、OFF)であるので、入力端子RFin(−)に入力したRF信号(−)は、パスP2の伝達はなくなって、パスP3を伝達することで出力端子IFout(+)から出力する。
また、このとき、IFout(+)=A3×RFin(−)と表せる。ただし、A3=(gmM3×R2)×(gmM10×R5)である。
なお、ローカル信号LOが負論理の場合、LO(−)=Highのときには、トランジスタM2はONとなるのでポイントMid1の電圧は非常に低くなる。ポイントMid1の電圧は、ONした状態のトランジスタM2のインピーダンスと、抵抗R1の値とによって決まるが、トランジスタM9のしきい値電圧Vtよりも低くなるように設計しておけば、トランジスタM9は、トランジスタM2がONしてもOFFの状態となる。すなわち、パスP3の選択時、トランジスタM2はONするが、トランジスタM2がONしても、トランジスタM9がONすることはない。
(パスP4が選択される流れ:図5の欄L4および図9)
LO(−)=Highで、(M1、M2)=(OFF、ON)となり、LO(+)=Lowで、(M5、M6)=(ON(RFin(+)の入力による)、OFF)であるので、入力端子RFin(+)に入力したRF信号(+)は、パスP1の伝達はなくなって、パスP4を伝達することで出力端子IFout(−)から出力する。
また、このとき、IFout(−)=A4×RFin(+)と表せる。ただし、A4=(gmM5×R3)×(gmM11×R6)である。
なお、ローカル信号LOが負論理の場合、LO(−)=Highのときには、トランジスタM8はONとなるのでポイントMid4の電圧は非常に低くなる。ポイントMid4の電圧は、ONした状態のトランジスタM8のインピーダンスと、抵抗R4の値とによって決まるが、トランジスタM12のしきい値電圧Vtよりも低くなるように設計しておけば、トランジスタM12は、トランジスタM8がONしてもOFFの状態となる。すなわち、パスP4の選択時、トランジスタM8はONするが、トランジスタM8がONしても、トランジスタM12がONすることはない。
上記のように、ローカル信号LOが負論理(LOin(+)=Low、LOin(−)=High)で入力した場合は、入力端子RFin(−)に入力したRF信号(−)は、出力端子IFout(+)から出力し、入力端子RFin(+)に入力したRF信号(+)は、出力端子IFout(−)から出力することになる(図3で説明したローカル信号がLowのときのミキシングで、入力信号の反転波形が出力されることと同じ状態を意味している)。
次にミキサ回路10のミキシング動作を示すシミュレーション結果について図10〜図12を用いて説明する。図10はミキサ回路10の入力信号およびローカル信号を示す図である。上段のグラフが差動入力信号、下段のグラフが差動ローカル信号であり、縦軸はレベル、横軸は時間である。
また、図11はミキサ回路10の出力信号を示す図である。上段のグラフが差動出力信号、下段のグラフがIFout(+)−IFout(−)の信号であり、縦軸はレベル、横軸は時間である。
なお、図10のグラフの時間軸は0.1nsステップ幅、図11のグラフの時間軸は1ns幅である。さらに、図12は出力信号の周波数スペクトルを示す図である。縦軸はレベル、横軸は周波数である。
ミキサ回路10の入力端子RFin(+)に、5GHzの正転RF信号を入力し、入力端子RFin(−)に5GHzの反転RF信号を入力させる(図10の上段のグラフ)。また、ローカル入力端子LOin(+)に4.5GHzの正転ローカル信号を入力し、ローカル入力端子LOin(−)に4.5GHzの反転ローカル信号を入力する(図10の下段のグラフ)。
このとき、出力端子IFout(+)からは500MHz(=5GHz−4.5GHz)の正転信号が出力され、出力端子IFout(−)からは500MHzの反転信号が出力されている(図11の上段のグラフ)。
出力端子IFout(+)からの正転出力信号と、出力端子IFout(−)からの反転出力信号との減算を行って、1つの出力信号(IFout(+)−IFout(−)を生成して(図11の下段のグラフ)、スペクトルアナライザによって、フーリエ変換を行うと、500MHzの周波数成分のレベルが最も高いことが測定されている(図12)。
次にミキサ回路10のO1CPのシミュレーション測定した場合の結果について図13、図14を用いて説明する。図13、図14は入出力振幅特性を示す図である。縦軸は出力振幅(dBV)、横軸は入力振幅(mVpp)である。
図13は、上述した従来技術1のミキサ回路100を電源電圧1.2Vで駆動したときの入出力振幅特性のグラフを示している。このグラフから差動のO1CPV(O1CPを電力表記する場合はO1CPVとなる)は、およそ−9.2dBVであることがわかる(理想的な線形出力振幅よりも1dBだけ低くなる出力振幅(O1CPV)は、−9.2dBVが読み取れる)。これを真数に変換すれば10^(−9.2/20)≒0.69Vppとなる。
一方、図14は、ミキサ回路10を電源電圧1.2Vで駆動したときの入出力振幅特性のグラフを示しており、このグラフから差動のO1CPVは、およそ−2.7dBVであり、これを真数に変換すれば10^(−2.7/20)≒1.47Vppとなる。
ミキサ回路10のO1CPVは、従来技術1のO1CPVよりも高い値を取得できており(従来技術1よりも2倍以上改善されている)、低電源電圧の動作でも十分な出力線形性を得られることがわかる。
また、ミキサ回路10の出力段のトランジスタM9〜M12のVdsが400mVで、負荷抵抗R5、R6によって生じる電圧降下分の出力信号の出力レベルは、計算上では差動で、1.6Vpp(=(1.2−0.4)×2)であるので、シミュレーション結果によるミキサ回路10のO1CPV=1.47Vppは、理論値とほぼ等しい値が得られている。
以上説明したように、ミキサ回路10では、出力部を1段のトランジスタで構成することにより、低電源電圧の動作時であっても、適切な線形性領域を確保することが可能になる。
また、ミキサ回路10の回路構成では、CMOSレベルのレール・トゥ・レールのローカル信号を入力して、ミキシング動作を実行することができるので、位相雑音などによる雑音混入を防止することが可能になる(従来技術2のように、中間レベルのローカル信号を用いる必要がない)。
次にミキサ回路10の第1〜第3の変形例について説明する。なお、いずれの変形例も、回路内のトランジスタのゲート電圧のレベルシフトを行うもので、回路設計において柔軟性を持たせたり、出力の安定化を図るものである。
図15はミキサ回路10の第1の変形例の構成を示す図である。第1の変形例のミキサ回路10aは、差動入力信号(RF信号)のDCレベルシフトを行うレベルシフト回路2−1をあらたに有する。その他の回路構成は図2と同じなので、異なる箇所のみ説明する。
レベルシフト回路2−1は、AC結合部21と、バイアス部22とから構成される。AC結合部21は、正極側コンデンサであるコンデンサC(+)と、負極側コンデンサであるコンデンサC(−)を含む。バイアス部22は、抵抗R7〜R9、トランジスタM0、コンデンサC0から構成される。
コンデンサC(+)の一端は、入力端子RFin(+)と接続し、コンデンサC(+)の他端は、トランジスタM1、M5のゲートと、抵抗R8の一端と接続する。コンデンサC(−)の一端は、入力端子RFin(−)と接続し、コンデンサC(−)の他端は、トランジスタM3、M7のゲートと、抵抗R9の一端と接続する。
抵抗R7の一端は、VDDに接続し、抵抗R7の他端は、コンデンサC0の一端と、トランジスタM0のゲートおよびドレインと、抵抗R8、R9の他端と接続する。コンデンサC0の他端は、トランジスタM0のソースと、VSSとに接続する。
ここで、コンデンサC(+)は、入力端子RFin(+)と、トランジスタM1、M5のゲートとのAC結合を行い、RF信号(+)のDC成分をカットして、入力端子RFin(+)からはAC振幅のみを入力するようにする。また、コンデンサC(−)は、入力端子RFin(−)と、トランジスタM3、M7のゲートとのAC結合を行い、RF信号(−)のDC成分をカットして、入力端子RFin(−)からはAC振幅のみを入力するようにする。
また、バイアス部22では、トランジスタM0のドレイン電流によって抵抗R7には電圧信号(DCバイアス)が生成し、そのDCバイアスを、抵抗R8を介して、トランジスタM1、M5のゲート電圧として印加し、また、抵抗R9を介して、トランジスタM3、M7のゲート電圧として印加する。
このように、コンデンサC(+)、C(−)で差動入力信号のDCカットを行って、外部のバイアス部22から任意に設定したDCバイアス(ゲート電圧)を、トランジスタM1、M5およびトランジスタM3、M7に印加することで、差動入力信号のDCレベルに対して、自由度を与えることが可能になる。
次に第2の変形例について説明する。上述したように、ポイントMid1〜Mid4の線形領域の範囲を大きくとろうとすると、例えば、トランジスタM1〜M8が線形動作に必要な400mVと、電源電圧が1.2Vとした場合を考慮した場合、DCレベルは800mV程度がよい。
この場合、出力部のトランジスタM9〜M12のしきい値電圧VTが100mVと低いものを使うと、800mVではトランジスタM9〜M12のゲート電圧としては高すぎてしまい、トランジスタの劣化が生じてしまう。
このため、トランジスタM9〜M12には、しきい値電圧Vtが600mV程度と高いものを用いる対策が考えられるが、他の場所で使用するトランジスタのしきい値電圧VTが200mVのものを使っていたとすると、異なるしきい値電圧Vtを持つトランジスタが混在してしまうことになり、コストがかかることになる。
このようなことを回避するために、第2の変形例では、出力部のトランジスタM9〜M12のゲート電圧のDCシフトを行うものである。これにより、回路内のトランジスタすべてに、同じ特性のトランジスタを用いても、制御箇所の異なるトランジスタに対しては、任意のゲート電圧を印加することができる。なお、出力部のトランジスタM9〜M12のゲート電圧には、出力のコモンレベル(出力信号IF(+)と出力信号IF(−)の平均レベル)が800mVになるように制御する。
図16、図17はミキサ回路10の第2の変形例の構成を示す図である。第2の変形例のミキサ回路10bは、信号s1〜s4のレベルシフトを行うレベルシフト回路2−2をあらたに有する。その他の回路構成は図2と同じなので、異なる箇所のみ説明する。
レベルシフト回路2−2は、AC結合部23と、コモンモードフィードバック部24とから構成される。AC結合部23は、コンデンサC1〜C4を含む。また、コモンモードフィードバック部24は、抵抗R11〜R17、コンデンサC5、オペアンプ24aから構成される。
コンデンサC1の一端は、ポイントMid1と接続し、コンデンサC1の他端は、トランジスタM9のゲートと抵抗R11の一端と接続する。コンデンサC2の一端は、ポイントMid2と接続し、コンデンサC2の他端は、トランジスタM10のゲートと抵抗R12の一端と接続する。コンデンサC3の一端は、ポイントMid3と接続し、コンデンサC3の他端は、トランジスタM11のゲートと抵抗R13の一端と接続する。コンデンサC4の一端は、ポイントMid4と接続し、コンデンサC4の他端は、トランジスタM12のゲートと抵抗R14の一端と接続する。
抵抗R15の一端は、抵抗R5の他端と、トランジスタM9、M10のドレインと、出力端子IFout(+)と接続し、抵抗R16の一端は、抵抗R6の他端と、トランジスタM11、M12のドレインと、出力端子IFout(−)と接続する。
抵抗R15の他端は、抵抗R16の他端とオペアンプ24aの入力端子(+)と接続する。オペアンプ24aの入力端子(−)は、設定電圧端子Voutrefと接続し、オペアンプ24aの出力端子は、抵抗R17の一端と接続する。抵抗R17の他端は、コンデンサC5の一端と抵抗R11〜R14の他端と接続し、コンデンサC5の他端は、VSSと接続する。
ここで、コンデンサC1は、ポイントMid1とトランジスタM9のゲートとのAC結合を行い、ポイントMid1からトランジスタM9のゲートへ送出される信号s1のDC成分をカットして、トランジスタM9のゲートには、信号s1のAC振幅のみを入力するようにする。
コンデンサC2は、ポイントMid2とトランジスタM10のゲートとのAC結合を行い、ポイントMid2からトランジスタM10のゲートへ送出される信号s2のDC成分をカットして、トランジスタM10のゲートには、信号s2のAC振幅のみを入力するようにする。
コンデンサC3は、ポイントMid3とトランジスタM11のゲートとのAC結合を行い、ポイントMid3からトランジスタM11のゲートへ送出される信号s3のDC成分をカットして、トランジスタM11のゲートには、信号s3のAC振幅のみを入力するようにする。
コンデンサC4は、ポイントMid4とトランジスタM12のゲートとのAC結合を行い、ポイントMid4からトランジスタM12のゲートへ送出される信号s4のDC成分をカットして、トランジスタM12のゲートには、信号s4のAC振幅のみを入力するようにする。
一方、コモンモードフィードバック部24では、モニタ抵抗R15、R16の抵抗比によって得られる、出力信号IF(+)と出力信号IF(−)との同相DC電圧(平均値)V1が、オペアンプ24aの入力端子(+)に印加され、設定電圧端子Voutrefから、基準電圧Vrがオペアンプ24aの入力端子(−)に印加されて、オペアンプ24aは、同相電圧V1と、基準電圧Vrとの差分電圧Voを出力する。
差分電圧Voは、抵抗R17、コンデンサC5で構成されるローパスフィルタで積分されて平滑化される。そして、フィルタリング後の差分電圧Voは、抵抗R11を介して、トランジスタM9のゲート電圧として印加され、抵抗R12を介して、トランジスタM10のゲート電圧として印加され、抵抗R13を介して、トランジスタM11のゲート電圧として印加され、抵抗R14を介して、トランジスタM12のゲート電圧として印加される。
このように、差分電圧Voは、出力部のトランジスタM9〜M12にフィードバックされて、同相電圧V1と基準電圧Vrとが同じ値になるように、トランジスタM9〜M12のゲート電圧が調整される。
これにより、出力信号IF(+)および出力信号IF(−)の出力DC電圧を安定化させる。すなわち、基準電圧Vrを800mVとすれば、出力信号IF(+)と出力信号IF(−)のコモンレベルが800mVになるようにフィードバック制御されることになる(なお、正転、反転の信号電圧の平均値が所定値になるようにフィードバックをかけることをコモンモードフィードバックと呼ぶ)。
次に第3の変形例について説明する。第3の変形例は、ソースフォロワを用いて、信号s1〜s4のレベルシフトを行うものである。
図18、図19はミキサ回路10の第3の変形例の構成を示す図である。第3の変形例のミキサ回路10cは、信号s1〜s4のレベルシフトを行うレベルシフト回路2−3をあらたに有する。その他の回路構成は図2と同じなので、異なる箇所のみ説明する。
レベルシフト回路2−3は、ソースフォロワ25−1〜25−4と、バイアス部26とから構成される。ソースフォロワ25−1は、ドレイン接地増幅部のトランジスタM21と、ソース接地増幅部のトランジスタM31を含む。ソースフォロワ25−2は、ドレイン接地増幅部のトランジスタM22と、ソース接地増幅部のトランジスタM32を含む。
ソースフォロワ25−3は、ドレイン接地増幅部のトランジスタM23と、ソース接地増幅部のトランジスタM33を含む。ソースフォロワ25−4は、ドレイン接地増幅部のトランジスタM24と、ソース接地増幅部のトランジスタM34を含む。また、バイアス部26は、抵抗R7、トランジスタM0、コンデンサC0から構成される。
トランジスタM21のドレインは、VDDに接続し、トランジスタM21のゲートは、ポイントMid1に接続し、トランジスタM21のソースは、トランジスタM31のドレインとトランジスタM9のゲートと接続する。トランジスタM22のドレインは、VDDに接続し、トランジスタM22のゲートは、ポイントMid2に接続し、トランジスタM22のソースは、トランジスタM32のドレインとトランジスタM10のゲートと接続する。
トランジスタM23のドレインは、VDDに接続し、トランジスタM23のゲートは、ポイントMid3に接続し、トランジスタM23のソースは、トランジスタM33のドレインとトランジスタM11のゲートと接続する。トランジスタM24のドレインは、VDDに接続し、トランジスタM24のゲートは、ポイントMid4に接続し、トランジスタM24のソースは、トランジスタM34のドレインとトランジスタM12のゲートと接続する。
抵抗R7の一端は、VDDに接続し、抵抗R7の他端は、コンデンサC0の一端と、トランジスタM0のドレインと、トランジスタM0のゲートと、トランジスタM31〜M34のゲートと接続する。コンデンサC0の他端は、トランジスタM0のソースとVSSと接続する。
ここで、ソースフォロワ25−1において、トランジスタM21の出力負荷として、トランジスタM31が電流源として接続しており、外部のバイアス部26から供給されるDCバイアスがトランジスタM31のゲートに与えられると、ソースフォロワ25−1からは一定電圧分レベルシフトした出力信号Voutが生成し、出力信号Voutは、トランジスタM9のゲート電圧として印加される。
ここで、トランジスタM21のしきい値電圧をVth、トランジスタM21のドレイン電流をI、チャネル長で決まるトランジスタM21の電流パラメータをβとすれば、シフトする電圧Vshiftは、Vth+((21/2×I)/β)となる。すなわち、信号s1の電圧をVinとすれば、Vout=Vin−Vshiftである。ソースフォロワ25−2〜25−4についても同様である。
次にミキサ回路の他の実施の形態について説明する。図20はミキサ回路のブロック構成を示す図である。ミキサ回路30は、入力端子部31、ローカル信号端子部32、出力端子部33、第1の入力部〜第4の入力部(入力部34−1〜34−4)、第1の出力部(出力部35)、第2の出力部(出力部36)から構成される。なお、図中のトランジスタm1〜m12にはすべて、NチャネルMOSFETを使用した場合の例を示しており、接地形式をソース接地増幅としている。
入力端子部31は、差動入力信号の正極信号が入力する正極入力端子31(+)と、差動入力信号の負極信号が入力する負極入力端子31(−)とを含む。ローカル信号端子部32は、差動のローカル信号が入力される、正極ローカル端子32(+)および負極ローカル端子32(−)を含む。出力端子部33は、ミキシング後の差動信号が出力される、正極出力端子33(+)および負極出力端子33(−)を含む。
入力部34−1は、正極入力端子31(+)がゲートに接続し、第1の負荷抵抗(抵抗R21)の一端がドレインに接続する第1のトランジスタ(トランジスタm1)を含む。
入力部34−2は、負極入力端子31(−)がゲートに接続し、第2の負荷抵抗(抵抗R22)の一端がドレインに接続する第2のトランジスタ(トランジスタm2)を含む。
入力部34−3は、正極入力端子31(+)がゲートに接続し、第3の負荷抵抗(抵抗R23)の一端がドレインに接続する第3のトランジスタ(トランジスタm3)を含む。
入力部34−4は、負極入力端子31(−)がゲートに接続し、第4の負荷抵抗(抵抗R24)の一端がドレインに接続する第4のトランジスタ(トランジスタm4)を含む。
出力部35は、第1の正極側出力部(正極側出力部35−1)、第2の正極側出力部(正極側出力部35−2)および第5の負荷抵抗(抵抗R25)を含む。
正極側出力部35−1は、負極ローカル端子32(−)がゲートに接続する第5のトランジスタ(トランジスタm5)と、正極出力端子33(+)がドレインに接続する第6のトランジスタ(トランジスタm6)とを含み、トランジスタm6のドレインに抵抗R25の一端が接続する。
また、負極ローカル端子32(−)の入力信号でトランジスタm5が駆動し、第1の接続点(ポイントmid1)を介して、入力部34−1から送信される信号s1でトランジスタm6が駆動する。
正極側出力部35−2は、正極ローカル端子32(+)がゲートに接続する第7のトランジスタ(トランジスタm7)と、正極出力端子33(+)がドレインに接続する第8のトランジスタ(トランジスタm8)とを含み、トランジスタm8のドレインに抵抗R25の一端が接続する。
また、正極ローカル端子32(+)からの入力信号でトランジスタm7が駆動し、第2の接続点(ポイントmid2)を介して、入力部34−2から送信される信号s2でトランジスタm8が駆動する。
出力部36は、第1の負極側出力部(負極側出力部36−1)、第2の負極極側出力部(負極側出力部36−2)および第6の負荷抵抗(抵抗R26)を含む。
負極側出力部36−1は、正極ローカル端子32(+)がゲートに接続する第9のトランジスタ(トランジスタm9)と、負極出力端子33(−)がドレインに接続する第10のトランジスタ(トランジスタm10)とを含み、トランジスタm10のドレインに抵抗R26一端が接続する。
また、正極ローカル端子32(+)からの入力信号でトランジスタm9が駆動し、第3の接続点(ポイントmid3)を介して、入力部34−3から送信される信号s3でトランジスタm10が駆動する。
負極側出力部36−2は、負極ローカル端子32(−)がゲートに接続する第11のトランジスタ(トランジスタm11)と、負極出力端子33(−)がドレインに接続する第12のトランジスタ(トランジスタm12)とを含み、トランジスタm12のトランジスタのドレインに抵抗R26の一端が接続する。
また、負極ローカル端子32(−)からの入力信号でトランジスタm11が駆動し、第4の接続点(ポイントmid4)を介して、入力部34−4から送信される信号s4でトランジスタm12が駆動する。
次にミキサ回路30の構成および動作について詳しく説明する。図21はミキサ回路30の構成を示す図である。最初に回路素子の接続構成について記す。
入力端子RFin(+)は、トランジスタm1、m3のゲートに接続し、入力端子RFin(−)は、トランジスタm2、m4のゲートに接続する。ローカル入力端子LOin(−)、LOin(+)は、LOバッファ32aに入力し、LOバッファ32aの出力部LO(−)は、トランジスタm5、m11のゲートに接続し、LOバッファ32aの出力部LO(+)は、トランジスタm7、m9のゲートに接続する。
電源電圧VDDは、抵抗R21〜R26の一端に接続し、GNDであるVSSは、トランジスタm1〜m12のソースに接続する。抵抗R21の他端は、トランジスタm1、m5のドレインと、トランジスタm6のゲートに接続する。抵抗R22の他端は、トランジスタm2、m7のドレインと、トランジスタm8のゲートに接続する。抵抗R23の他端は、トランジスタm3、m9のドレインと、トランジスタm10のゲートに接続する。抵抗R24の他端は、トランジスタm4、m11のドレインと、トランジスタm12のゲートに接続する。
抵抗R25の他端は、トランジスタm6、m8のドレインおよび出力端子IFout(+)に接続し、抵抗R26の他端は、トランジスタm10、m12のドレインおよび出力端子IFout(−)に接続する。
次にミキサ回路30の動作について説明する。図22は信号の伝達経路を示す図である。ミキサ回路30における、入力端子から出力端子までの信号の伝達経路(パス)を示している。
〔パスp1〕入力端子RFin(+)から入力したRF信号(+)は、トランジスタm1のゲートに入力して、トランジスタm1をONする。トランジスタm1がONすることでドレイン電流が流れて、抵抗R21によって、RF信号(+)の電圧に比例した電圧がポイントmid1に生じ、トランジスタm6のゲートに印加して、トランジスタm6がONする。トランジスタm6がONするとドレイン電流が流れて、抵抗R25によって、RF信号(+)の電圧に比例した電圧が生じて、出力端子IFout(+)から出力する。
〔パスp2〕入力端子RFin(−)から入力したRF信号(−)は、トランジスタm4のゲートに入力して、トランジスタm4をONする。トランジスタm4がONすることでドレイン電流が流れて、抵抗R24によって、RF信号(−)の電圧に比例した電圧が、ポイントmid4に生じ、トランジスタm12のゲートに印加し、トランジスタm12はONする。トランジスタm12がONするとドレイン電流が流れて、抵抗R26によって、RF信号(−)の電圧に比例した電圧が生じて、出力端子IFout(−)から出力する。
〔パスp3〕入力端子RFin(−)から入力したRF信号(−)は、トランジスタm2のゲートに入力して、トランジスタm2をONする。トランジスタm2がONすることでドレイン電流が流れて、抵抗R22によって、RF信号(−)の電圧に比例した電圧が、ポイントmid2に生じ、トランジスタm8のゲートに印加し、トランジスタm8はONする。トランジスタm8がONするとドレイン電流が流れて、抵抗R25によって、RF信号(−)の電圧に比例した電圧が生じて、出力端子IFout(+)から出力する。
〔パスp4〕入力端子RFin(+)から入力したRF信号(+)は、トランジスタm3のゲートに入力して、トランジスタm3をONする。トランジスタm3がONすることでドレイン電流が流れて、抵抗R23によって、RF信号(+)の電圧に比例した電圧が、ポイントmid3に生じ、トランジスタm10のゲートに印加して、トランジスタm10がONする。トランジスタm10がONするとドレイン電流が流れて、抵抗R26によって、RF信号(+)の電圧に比例した電圧が生じて、出力端子IFout(−)から出力する。
図23はローカル信号LOの論理によって選択されるパスを示す図である。以下、ローカル信号LOの論理状態に応じてパスが選択される動作(ミキシング動作)について説明する。なお、わかりやすいように、図24〜図27には回路内に生成されるパスを太実線で示す。
(1)ローカル信号LOが正論理の場合。
ローカル信号LOが正論理(LOin(+)=High、LOin(−)=Low)で入力した場合、LOバッファ32aの出力部は、CMOSレベルで、LO(+)=High、LO(−)=Lowとなる。
(トランジスタのON/OFF状態)
LO(−)=Lowのとき、トランジスタm5はOFFとなり、トランジスタm6はRFin(+)の入力でONする。また、トランジスタm11はOFFとなり、トランジスタm12はRFin(−)の入力でONする。
LO(+)=Highのとき、トランジスタm7がONとなり、トランジスタm7と対になっているトランジスタm8はOFFとなる。また、トランジスタm9がONとなり、トランジスタm9と対になっているトランジスタm10はOFFとなる。
(パスp1が選択される流れ:図23の欄L11および図24)
LO(−)=Lowで、(m5、m6)=(OFF、ON(RFin(+)の入力による))であり、LO(+)=Highで、(m9、m10)=(ON、OFF)であるので、入力端子RFin(+)に入力したRF信号(+)は、パスp4の伝達はなくなって、パスp1を伝達することで出力端子IFout(+)から出力する。
また、IFout(+)=A11×RFin(+)と表せる。ただし、A11=(gmm1×R21)×(gmm6×R25)である。なお、gmαは、トランジスタ(MOSFET)αの相互コンダクタンスのことである。
(パスp2が選択される流れ:図23の欄L12および図25)
LO(−)=Lowで、(m11、m12)=(OFF、ON(RFin(+)の入力による)で、LO(+)=Highで、(m7、m8)=(ON、OFF)であるので、入力端子RFin(−)に入力したRF信号(−)は、パスp3の伝達はなくなって、パスp2を伝達することで出力端子IFout(−)から出力する。また、IFout(−)=A12×RFin(−)と表せる。ただし、A12=(gmm4×R24)×(gmm12×R26)である。
上記のように、ローカル信号LOが正論理(LOin(+)=High、LOin(−)=Low)で入力した場合は、入力端子RFin(+)に入力したRF信号(+)は、出力端子IFout(+)から出力し、入力端子RFin(−)に入力したRF信号(−)は、出力端子IFout(−)から出力することになる(図3で説明したローカル信号がHighのときのミキシングで、入力信号の正転波形が出力されることと同じ状態を意味している)。
(2)ローカル信号LOが負論理の場合。
ローカル信号LOが負論理(LOin(+)=Low、LOin(−)=High)で入力した場合、LOバッファ32aの出力部は、CMOSレベルで、LO(+)=Low、LO(−)=Highとなる。
(トランジスタのON/OFF状態)
LO(−)=Highのとき、トランジスタm5がONとなり、トランジスタm5と対になっているトランジスタm6はOFFとなる。また、トランジスタm11がONとなり、トランジスタm11と対になっているトランジスタm12はOFFとなる。
LO(+)=Lowのとき、トランジスタm7はOFFとなり、トランジスタm8はRFin(−)の入力でONする。また、トランジスタm9はOFFとなり、トランジスタm10はRFin(+)の入力でONする。
(パスp3が選択される流れ:図23の欄L13および図26)
LO(−)=Highで、(m11、m12)=(ON、OFF)であり、LO(+)=Lowで、(m7、m8)=(OFF、ON(RFin(−)の入力による)であるので、入力端子RFin(−)に入力したRF信号(−)は、パスP2の伝達はなくなって、パスP3を伝達することで出力端子IFout(+)から出力する。また、IFout(+)=A13×RFin(−)と表せる。ただし、A13=(gmm2×R22)×(gmm8×R25)である。
(パスp4が選択される流れ:図24の欄L14および図27)
LO(−)=Highで、(m5、m6)=(ON、OFF)となり、LO(+)=Lowで、(m9、m10)=(OFF、ON(RFin(+)の入力による))であるので、入力端子RFin(+)に入力したRF信号(+)は、パスp1の伝達はなくなって、パスp4を伝達することで出力端子IFout(−)から出力する。また、IFout(−)=A14×RFin(+)と表せる。ただし、A14=(gmm3×R23)×(gmm10×R26)である。
上記のように、ローカル信号LOが負論理(LOin(+)=Low、LOin(−)=High)で入力した場合は、入力端子RFin(+)に入力したRF信号(+)は、出力端子IFout(−)から出力し、入力端子RFin(−)に入力したRF信号(−)は、出力端子IFout(+)から出力することになる(図3で説明したローカル信号がLowのときのミキシングで、入力信号の反転波形が出力されることと同じ状態を意味している)。
次にミキサ回路30の変形例について説明する。図28、図29はミキサ回路30の変形例の構成を示す図である。変形例のミキサ回路30aは、信号s1〜s4のレベルシフトを行うレベルシフト回路4をあらたに有する。その他の回路構成は図21と同じなので、異なる箇所のみ説明する。
レベルシフト回路4は、AC結合部41と、コモンモードフィードバック部42とをあらたに有する。
AC結合部41は、コンデンサC11〜C14を含む。また、コモンモードフィードバック部42は、抵抗R31〜R37、コンデンサC15、オペアンプ42aから構成される。
コンデンサC11の一端は、ポイントmid1と接続し、コンデンサC11の他端は、トランジスタm5のドレインと、トランジスタm6のゲートと、抵抗R31の一端と接続する。コンデンサC12の一端は、ポイントmid2と接続し、コンデンサC12の他端は、トランジスタm7のドレインと、トランジスタm8のゲートと、抵抗R32の一端と接続する。
コンデンサC13の一端は、ポイントmid3と接続し、コンデンサC13の他端は、トランジスタm9のドレインと、トランジスタm10のゲートと、抵抗R33の一端と接続する。コンデンサC14の一端は、ポイントmid4と接続し、コンデンサC14の他端は、トランジスタm11のドレインと、トランジスタm12のゲートと、抵抗R34の一端と接続する。
抵抗R35の一端は、抵抗R25の他端と、トランジスタm6、m8のドレインと、出力端子IFout(+)と接続し、抵抗R36の一端は、抵抗R26の他端と、トランジスタm10、m12のドレインと、出力端子IFout(−)と接続する。
抵抗R35の他端は、抵抗R36の他端とオペアンプ42aの入力端子(+)と接続する。オペアンプ42aの入力端子(−)は、設定電圧端子Voutrefと接続し、オペアンプ42aの出力端子は、抵抗R37の一端と接続する。抵抗R37の他端は、コンデンサC15の一端と抵抗R31〜R34の他端と接続し、コンデンサC15の他端は、VSSと接続する。なお、レベルシフト回路の動作については図16、図17と同じであり上述したので説明は省略する。
なお、上記の説明では、NチャネルのMOSトランジスタで回路を構成したが、ゲートとドレインに印加する極性を逆にしてPチャネルのMOSトランジスタで回路を構成してもよい。
また、ミキサ回路30のレベルシフトの変形例として、コモンモードフィードバックで出力部のゲート電圧を調整する構成のみ示したが、図19、図20で示したソースフォロワを用いてもよい。また、図15で示した入力部でのレベルシフトを行うことも可能である。
(付記1) NチャネルのMOSトランジスタで構成されて、信号のミキシングを行うミキサ回路において、
差動入力信号の正極信号が入力する正極入力端子と、前記差動入力信号の負極信号が入力する負極入力端子とを含む入力端子部と、
差動のローカル信号が入力される、正極ローカル端子および負極ローカル端子を含むローカル信号端子部と、
ミキシング後の差動出力信号が出力される、正極出力端子および負極出力端子を含む出力端子部と、
前記正極入力端子がゲートに接続する第1のトランジスタと、前記負極ローカル端子がゲートに接続する第2のトランジスタとを含み、前記第1のトランジスタのドレインと前記第2のトランジスタのドレインとの第1の接続点に、第1の負荷抵抗の一端が接続して構成される第1の入力部と、
前記負極入力端子がゲートに接続する第3のトランジスタと、前記正極ローカル端子がゲートに接続する第4のトランジスタとを含み、前記第3のトランジスタのドレインと前記第4のトランジスタのドレインとの第2の接続点に、第2の負荷抵抗の一端が接続して構成される第2の入力部と、
前記正極入力端子がゲートに接続する第5のトランジスタと、前記正極ローカル端子がゲートに接続する第6のトランジスタとを含み、前記第5のトランジスタのドレインと前記第6のトランジスタのドレインとの第3の接続点に、第3の負荷抵抗の一端が接続して構成される第3の入力部と、
前記負極入力端子がゲートに接続する第7のトランジスタと、前記負極ローカル端子がゲートに接続する第8のトランジスタとを含み、前記第7のトランジスタのドレインと前記第8のトランジスタのドレインとの第4の接続点に、第4の負荷抵抗の一端が接続して構成される第4の入力部と、
前記正極出力端子にドレインが接続する第9のトランジスタと、前記正極出力端子にドレインが接続する第10のトランジスタとを含み、前記第9のトランジスタのドレインと前記第10のトランジスタのドレインとの第5の接続点に、第5の負荷抵抗の一端が接続して構成され、前記第1の接続点を介して、前記第1の入力部から送信される第1の信号で前記第9のトランジスタが駆動し、前記第2の接続点を介して、前記第2の入力部から送信される第2の信号で前記第10のトランジスタが駆動する正極側出力部と、
前記負極出力端子にドレインが接続する第11のトランジスタと、前記負極出力端子にドレインが接続する第12のトランジスタとを含み、前記第11のトランジスタのドレインと前記第12のトランジスタのドレインとの第6の接続点に、第6の負荷抵抗の一端が接続して構成され、前記第3の接続点を介して、前記第3の入力部から送信される第3の信号で前記第11のトランジスタが駆動し、前記第4の接続点を介して、前記第4の入力部から送信される第4の信号で前記第12のトランジスタが駆動する負極側出力部と、
を有することを特徴とするミキサ回路。
(付記2) 前記正極側出力部内の、前記第9のトランジスタのゲートは、前記第1の接続点に接続し、前記第10のトランジスタのゲートは、前記第2の接続点に接続し、
前記負極側出力部内の、前記第11のトランジスタのゲートは、前記第3の接続点に接続し、前記第12のトランジスタのゲートは、前記第4の接続点に接続することを特徴とする付記1記載のミキサ回路。
(付記3) 前記ローカル信号が正論理であって、前記正極ローカル端子がHigh、前記負極ローカル端子がLowとなる場合に、
前記第1の入力部の前記第1のトランジスタがON、前記第2のトランジスタがOFFとなり、前記第3の入力部の前記第5のトランジスタがOFF、前記第6のトランジスタがONとなることで、前記第1の信号が、前記正極側出力部の前記第9のトランジスタのゲートに印加し、前記第9のトランジスタがONすることで、前記正極入力端子から前記正極出力端子への信号伝達経路である第1のパスが生成し、
前記第2の入力部の前記第3のトランジスタがOFF、前記第4のトランジスタがONとなり、前記第4の入力部の前記第7のトランジスタがON、前記第8のトランジスタがOFFとなることで、前記第4の信号が、前記負極側出力部の前記第12のトランジスタのゲートに印加し、前記第12のトランジスタがONすることで、前記負極入力端子から前記負極出力端子への信号伝達経路である第2のパスが生成し、
前記ローカル信号が負論理であって、前記正極ローカル端子がLow、前記負極ローカル端子がHighとなる場合に、
前記第2の入力部の前記第3のトランジスタがON、前記第4のトランジスタがOFFとなり、前記第4の入力部の前記第7のトランジスタがOFF、前記第8のトランジスタがONとなることで、前記第2の信号が、前記正極側出力部の前記第10のトランジスタのゲートに印加し、前記第10のトランジスタがONすることで、前記負極入力端子から前記正極出力端子への信号電圧経路である第3のパスが生成し、
前記第1の入力部の前記第1のトランジスタがOFF、前記第2のトランジスタがONとなり、前記第3の入力部の前記第5のトランジスタがON、前記第6のトランジスタがOFFとなることで、前記第3の信号が、前記負極側出力部の前記第11のトランジスタのゲートに印加し、前記第11のトランジスタがONすることで、前記正極入力端子から前記負極出力端子への信号伝達経路である第4のパスが生成して、
前記差動入力信号と前記ローカル信号とのミキシングが行われることを特徴とする付記1記載のミキサ回路。
(付記4) 前記正極入力端子の入力時の前記正極信号のレベルをRFin(+)、前記負極入力端子の入力時の前記負極信号のレベルをRFin(−)、前記正極出力端子から出力されるミキシング・増幅後の信号出力のレベルをIFout(+)、前記負極出力端子から出力されるミキシング・増幅後の信号出力のレベルをIFout(−)、前記第1の負荷抵抗から前記第6の負荷抵抗のそれぞれの抵抗値をR1〜R6、第Nのトランジスタの相互コンダクタンスをgmNとした場合に、
前記第1のパスを伝達するときのRFin(+)とIFout(+)との関係を、
IFout(+)=A1×RFin(+)
1=(gmM1×R1)×(gmM9×R5)とし、
前記第2のパスを伝達するときのRFin(−)とIFout(−)との関係を、
IFout(−)=A2×RFin(−)
2=(gmM7×R4)×(gmM12×R6)とし、
前記第3のパスを伝達するときのRFin(−)とIFout(+)との関係を、
IFout(+)=A3×RFin(−)
3=(gmM3×R2)×(gmM10×R5)とし、
前記第4のパスを伝達するときのRFin(+)とIFout(−)との関係を、
IFout(−)=A4×RFin(+)
4=(gmM5×R3)×(gmM11×R6)とする、
ことを特徴とする付記2記載のミキサ回路。
(付記5) 前記第4のトランジスタのインピーダンスと、前記第4の負荷抵抗の値とによって決まる、前記第10のトランジスタのゲートに印加される電圧を、前記第10のトランジスタのしきい値電圧よりも低くして、前記第4のトランジスタがONした場合であっても、前記第10のトランジスタをOFFの状態とし、
前記第6のトランジスタのインピーダンスと、前記第3の負荷抵抗の値とによって決まる、前記第11のトランジスタのゲートに印加される電圧を、前記第11のトランジスタのしきい値電圧よりも低くして、前記第6のトランジスタがONした場合であっても、前記第11のトランジスタをOFFの状態とし、
前記第2のトランジスタのインピーダンスと、前記第1の負荷抵抗の値とによって決まる、前記第9のトランジスタのゲートに印加される電圧を、前記第9のトランジスタのしきい値電圧よりも低くして、前記第2のトランジスタがONした場合であっても、前記第9のトランジスタをOFFの状態とし、
前記第8のトランジスタのインピーダンスと、前記第4の負荷抵抗の値とによって決まる、前記第12のトランジスタのゲートに印加される電圧を、前記第12のトランジスタのしきい値電圧よりも低くして、前記第8のトランジスタがONした場合であっても、前記第12のトランジスタをOFFの状態とする、
ことを特徴とする付記1記載のミキサ回路。
(付記6) 前記差動入力信号のレベルシフトを行うレベルシフト回路をさらに有し、前記レベルシフト回路は、
前記正極入力端子と、前記第1のトランジスタのゲートおよび前記第5のトランジスタのゲートとの間に配置される正極側コンデンサと、前記負極入力端子と、前記第3のトランジスタのゲートおよび前記第7のトランジスタのゲートとの間に配置される負極側コンデンサと、を含むAC結合部と、
前記AC結合部の出力段に接続して、前記第1のトランジスタのゲートおよび前記第5のトランジスタのゲートと、前記第3のトランジスタのゲートおよび前記第7のトランジスタのゲートと、に任意のバイアスを印加するバイアス部と、
から構成されることを特徴とする付記1記載のミキサ回路。
(付記7) 前記第1の信号から第4の信号のレベルシフトを行うレベルシフト回路をさらに有し、前記レベルシフト回路は、
前記第1の接続点と前記第9のトランジスタのゲートとの間に配置される第1のコンデンサと、前記第2の接続点と前記第10のトランジスタのゲートとの間に配置される第2のコンデンサと、前記第3の接続点と前記第11のトランジスタのゲートとの間に配置される第3のコンデンサと、前記第4の接続点と前記第12のトランジスタのゲートとの間に配置される第4のコンデンサと、を含むAC結合部と、
前記正極出力端子からの出力信号の電圧および前記負極出力端子からの出力信号の電圧から生成した分圧が、設定電圧と等しくなるような電圧信号を生成して、前記第9のトランジスタから前記第12のトランジスタのゲートに、前記電圧信号を印加するコモンモードフィードバック部と、
から構成されることを特徴とする付記1記載のミキサ回路。
(付記8) 前記第1の信号から第4の信号のレベルシフトを行うレベルシフト回路をさらに有し、前記レベルシフト回路は、
ドレイン接地された第1のドレイン接地トランジスタと、ソース接地されて、前記第1のドレイン接地トランジスタのソースに、ドレインが接続する第1のソース接地トランジスタとを含み、前記第1のドレイン接地トランジスタのゲートは、前記第1の接続点と接続し、前記第1のドレイン接地トランジスタのソースは、前記正極側出力部の前記第9のトランジスタのゲートに接続する第1のソースフォロワと、
ドレイン接地された第2のドレイン接地トランジスタと、ソース接地されて、前記第2のドレイン接地トランジスタのソースに、ドレインが接続する第2のソース接地トランジスタとを含み、前記第2のドレイン接地トランジスタのゲートは、前記第2の接続点と接続し、前記第2のドレイン接地トランジスタのソースは、前記正極側出力部の前記第10のトランジスタのゲートに接続する第2のソースフォロワと、
ドレイン接地された第3のドレイン接地トランジスタと、ソース接地されて、前記第3のドレイン接地トランジスタのソースに、ドレインが接続する第3のソース接地トランジスタとを含み、前記第3のドレイン接地トランジスタのゲートは、前記第3の接続点と接続し、前記第3のドレイン接地トランジスタのソースは、前記負極側出力部の前記第11のトランジスタのゲートに接続する第3のソースフォロワと、
ドレイン接地された第4のドレイン接地トランジスタと、ソース接地されて、前記第4のドレイン接地トランジスタのソースに、ドレインが接続する第4のソース接地トランジスタとを含み、前記第4のドレイン接地トランジスタのゲートは、前記第4の接続点と接続し、前記第4のドレイン接地トランジスタのソースは、前記負極側出力部の前記第12のトランジスタのゲートに接続する第4のソースフォロワと、
前記第1のソース接地トランジスタから前記第4のソース接地トランジスタのゲートに、任意のバイアスを印加するバイアス部と、
から構成されることを特徴とする付記1記載のミキサ回路。
(付記9) NチャネルのMOSトランジスタで構成されて、信号のミキシングを行うミキサ回路において、
差動入力信号の正極信号が入力する正極入力端子と、前記差動入力信号の負極信号が入力する負極入力端子とを含む入力端子部と、
差動のローカル信号が入力される、正極ローカル端子および負極ローカル端子を含むローカル信号端子部と、
ミキシング後の差動出力信号が出力される、正極出力端子および負極出力端子を含む出力端子部と、
前記正極入力端子がゲートに接続し、第1の負荷抵抗の一端がドレインに接続する第1のトランジスタを含む第1の入力部と、
前記負極入力端子がゲートに接続し、第2の負荷抵抗の一端がドレインに接続する第2のトランジスタを含む第2の入力部と、
前記正極入力端子がゲートに接続し、第3の負荷抵抗の一端がドレインに接続する第3のトランジスタを含む第3の入力部と、
前記負極入力端子がゲートに接続し、第4の負荷抵抗の一端がドレインに接続する第4のトランジスタを含む第4の入力部と、
前記負極ローカル端子がゲートに接続する第5のトランジスタと、前記正極出力端子がドレインに接続する第6のトランジスタとを含み、前記第6のトランジスタのドレインに第5の負荷抵抗の一端が接続して構成され、前記負極ローカル端子からの入力信号で前記第5のトランジスタが駆動し、前記第1の入力部から送信される第1の信号で前記第6のトランジスタが駆動する第1の正極側出力部と、前記正極ローカル端子がゲートに接続する第7のトランジスタと、前記正極出力端子がドレインに接続する第8のトランジスタとを含み、前記第8のトランジスタのドレインに前記第5の負荷抵抗の一端が接続して構成され、前記正極ローカル端子からの入力信号で前記第7のトランジスタが駆動し、前記第2の入力部から送信される第2の信号で前記第8のトランジスタが駆動する第2の正極側出力部と、から構成される第1の出力部と、
前記正極ローカル端子がゲートに接続する第9のトランジスタと、前記負極出力端子がドレインに接続する第10のトランジスタとを含み、前記第10のトランジスタのドレインに第6の負荷抵抗の一端が接続して構成され、前記正極ローカル端子からの入力信号で前記第9のトランジスタが駆動し、前記第3の入力部から送信される第3の信号で前記第10のトランジスタが駆動する第1の負極側出力部と、前記負極ローカル端子がゲートに接続する第11のトランジスタと、前記負極出力端子がドレインに接続する第12のトランジスタとを含み、前記第12のトランジスタのドレインに前記第6の負荷抵抗の一端が接続して構成され、前記負極ローカル端子からの入力信号で前記第11のトランジスタが駆動し、前記第4の入力部から送信される第4の信号で前記第12のトランジスタが駆動する第2の負極側出力部と、から構成される第2の出力部と、
を有することを特徴とするミキサ回路。
(付記10) 前記第1の正極側出力部内の、前記第5のトランジスタのドレインおよび前記第6のトランジスタのゲートは、前記第1のトランジスタのドレインと前記第1の負荷抵抗との第1の接続点に接続し、
前記第2の正極側出力部内の、前記第7のトランジスタのドレインおよび前記第8のトランジスタのゲートは、前記第2のトランジスタのドレインと前記第2の負荷抵抗との第2の接続点に接続し、
前記第1の負極側出力部内の、前記第9のトランジスタのドレインおよび前記第10のトランジスタのゲートは、前記第3のトランジスタのドレインと前記第3の負荷抵抗との第3の接続点に接続し、
前記第2の負極側出力部内の、前記第11のトランジスタのドレインおよび前記第12のトランジスタのゲートは、前記第4のトランジスタのドレインと前記第4の負荷抵抗との第4の接続点に接続する、
ことを特徴とする付記9記載のミキサ回路。
(付記11) 前記ローカル信号が正論理であって、前記正極ローカル端子がHigh、前記負極ローカル端子がLowとなる場合に、
前記第1の入力部の前記第1のトランジスタがONして、前記第1の信号が、前記第1の正極側出力部の前記第6のトランジスタのゲートに印加し、前記第1の正極側出力部の前記第5のトランジスタがOFF、前記第6のトランジスタがONし、かつ前記第1の負極側出力部の前記第9のトランジスタがON、前記第10のトランジスタがOFFすることで、前記正極入力端子から前記正極出力端子への信号伝達経路である第1のパスが生成し、
前記第4の入力部の前記第4のトランジスタがONして、前記第4の信号が、前記第4の負極側出力部の前記第12のトランジスタのゲートに印加し、前記第4の負極側出力部の前記第11のトランジスタがOFF、前記第12のトランジスタがONし、かつ前記第2の正極側出力部の前記第7のトランジスタがON、前記第8のトランジスタがOFFすることで、前記負極入力端子から前記負極出力端子への信号伝達経路である第2のパスが生成し、
前記ローカル信号が負論理であって、前記正極ローカル端子がLow、前記負極ローカル端子がHighとなる場合に、
前記第2の入力部の前記第2のトランジスタがONして、前記第2の信号が、前記第2の正極側出力部の前記第8のトランジスタのゲートに印加し、前記第2の正極側出力部の前記第7のトランジスタがOFF、前記第8のトランジスタがONし、かつ前記第4の負極側出力部の前記第11のトランジスタがON、前記第12のトランジスタがOFFすることで、前記負極入力端子から前記正極出力端子への信号伝達経路である第3のパスが生成し、
前記第3の入力部の前記第3のトランジスタがONして、前記第3の信号が、前記第1の負極側出力部の前記第10のトランジスタのゲートに印加し、前記第1の負極側出力部の前記第9のトランジスタがOFF、前記第10のトランジスタがONし、かつ前記第1の正極側出力部の前記第5のトランジスタがON、前記第6のトランジスタがOFFすることで、前記正極入力端子から前記負極出力端子への信号伝達経路である第4のパスが生成して、
前記差動入力信号と前記ローカル信号とのミキシングが行われることを特徴とする付記9記載のミキサ回路。
(付記12) 前記正極入力端子の入力時の前記正極信号のレベルをRFin(+)、前記負極入力端子の入力時の前記負極信号のレベルをRFin(−)、前記正極出力端子から出力されるミキシング・増幅後の信号出力のレベルをIFout(+)、前記負極出力端子から出力されるミキシング・増幅後の信号出力のレベルをIFout(−)、前記第1の負荷抵抗から前記第6の負荷抵抗のそれぞれの抵抗値をR21〜R26、第Nのトランジスタの相互コンダクタンスをgmNとした場合に、
前記第1のパスを伝達するときのRFin(+)とIFout(+)との関係を、
IFout(+)=A11×RFin(+)
11=(gmm1×R21)×(gmm6×R25)とし、
前記第2のパスを伝達するときのRFin(−)とIFout(−)との関係を、
IFout(−)=A12×RFin(−)
12=(gmm4×R24)×(gmm12×R26)とし、
前記第3のパスを伝達するときのRFin(−)とIFout(+)との関係を、
IFout(+)=A13×RFin(−)
13=(gmm2×R22)×(gmm8×R25)とし、
前記第4のパスを伝達するときのRFin(+)とIFout(−)との関係を、
IFout(−)=A14×RFin(+)
14=(gmm3×R23)×(gmm10×R26)とする、
ことを特徴とする付記9記載のミキサ回路。
(付記13) 前記第1の信号から第4の信号のレベルシフトを行うレベルシフト回路をさらに有し、前記レベルシフト回路は、
前記第1の接続点と前記第6のトランジスタのゲートとの間に配置される第1のコンデンサと、前記第2の接続点と前記第8のトランジスタのゲートとの間に配置される第2のコンデンサと、前記第3の接続点と前記第10のトランジスタのゲートとの間に配置される第3のコンデンサと、前記第4の接続点と前記第12のトランジスタのゲートとの間に配置される第4のコンデンサと、を含むAC結合部と、
前記正極出力端子からの出力信号の電圧および前記負極出力端子からの出力信号の電圧から生成した分圧が、設定電圧と等しくなるような電圧信号を生成して、前記第6のトランジスタのゲート、前記第8のトランジスタのゲート、前記第10のトランジスタのゲートおよび前記第12のトランジスタのゲートのそれぞれに、前記電圧信号を印加するコモンモードフィードバック部と、
から構成されることを特徴とする付記9記載のミキサ回路。
ミキサ回路のブロック構成を示す図である。 ミキサ回路の構成を示す図である。 ミキシングを説明するための図である。 信号の伝達経路を示す図である。 ローカル信号の論理によって選択されるパスを示す図である。 回路内に生成されるパスを示す図である。 回路内に生成されるパスを示す図である。 回路内に生成されるパスを示す図である。 回路内に生成されるパスを示す図である。 ミキサ回路の入力信号およびローカル信号を示す図である。 ミキサ回路の出力信号を示す図である。 出力信号の周波数スペクトルを示す図である。 入出力振幅特性を示す図である。 入出力振幅特性を示す図である。 ミキサ回路の第1の変形例の構成を示す図である。 ミキサ回路の第2の変形例の構成を示す図である。 ミキサ回路の第2の変形例の構成を示す図である。 ミキサ回路の第3の変形例の構成を示す図である。 ミキサ回路の第3の変形例の構成を示す図である。 ミキサ回路のブロック構成を示す図である。 ミキサ回路の構成を示す図である。 信号の伝達経路を示す図である。 ローカル信号の論理によって選択されるパスを示す図である。 回路内に生成されるパスを示す図である。 回路内に生成されるパスを示す図である。 回路内に生成されるパスを示す図である。 回路内に生成されるパスを示す図である。 ミキサ回路の変形例の構成を示す図である。 ミキサ回路の変形例の構成を示す図である。 従来技術の回路構成を示す図である。 Ids−Vds特性を示す図である。 従来技術の回路構成を示す図である。
符号の説明
10 ミキサ回路
11 入力端子部
11(+) 正極入力端子
11(−) 負極入力端子
12 ローカル信号端子部
12(+) 正極ローカル端子
12(−) 負極ローカル端子
13 出力端子部
13(+) 正極出力端子
13(−) 負極出力端子
14−1〜14−4 第1〜第4の入力部
15−1 正極側出力部
15−2 負極側出力部
M1〜M12 トランジスタ(N−MOSFET)
R1〜R6 負荷抵抗

Claims (8)

  1. NチャネルのMOSトランジスタで構成されて、信号のミキシングを行うミキサ回路において、
    差動入力信号の正極信号が入力する正極入力端子と、前記差動入力信号の負極信号が入力する負極入力端子とを含む入力端子部と、
    差動のローカル信号が入力される、正極ローカル端子および負極ローカル端子を含むローカル信号端子部と、
    ミキシング後の差動出力信号が出力される、正極出力端子および負極出力端子を含む出力端子部と、
    前記正極入力端子がゲートに接続する第1のトランジスタと、前記負極ローカル端子がゲートに接続する第2のトランジスタとを含み、前記第1のトランジスタのドレインと前記第2のトランジスタのドレインとの第1の接続点に、第1の負荷抵抗の一端が接続して構成される第1の入力部と、
    前記負極入力端子がゲートに接続する第3のトランジスタと、前記正極ローカル端子がゲートに接続する第4のトランジスタとを含み、前記第3のトランジスタのドレインと前記第4のトランジスタのドレインとの第2の接続点に、第2の負荷抵抗の一端が接続して構成される第2の入力部と、
    前記正極入力端子がゲートに接続する第5のトランジスタと、前記正極ローカル端子がゲートに接続する第6のトランジスタとを含み、前記第5のトランジスタのドレインと前記第6のトランジスタのドレインとの第3の接続点に、第3の負荷抵抗の一端が接続して構成される第3の入力部と、
    前記負極入力端子がゲートに接続する第7のトランジスタと、前記負極ローカル端子がゲートに接続する第8のトランジスタとを含み、前記第7のトランジスタのドレインと前記第8のトランジスタのドレインとの第4の接続点に、第4の負荷抵抗の一端が接続して構成される第4の入力部と、
    前記正極出力端子にドレインが接続する第9のトランジスタと、前記正極出力端子にドレインが接続する第10のトランジスタとを含み、前記第9のトランジスタのドレインと前記第10のトランジスタのドレインとの第5の接続点に、第5の負荷抵抗の一端が接続して構成され、前記第1の接続点を介して、前記第1の入力部から送信される第1の信号で前記第9のトランジスタが駆動し、前記第2の接続点を介して、前記第2の入力部から送信される第2の信号で前記第10のトランジスタが駆動する正極側出力部と、
    前記負極出力端子にドレインが接続する第11のトランジスタと、前記負極出力端子にドレインが接続する第12のトランジスタとを含み、前記第11のトランジスタのドレインと前記第12のトランジスタのドレインとの第6の接続点に、第6の負荷抵抗の一端が接続して構成され、前記第3の接続点を介して、前記第3の入力部から送信される第3の信号で前記第11のトランジスタが駆動し、前記第4の接続点を介して、前記第4の入力部から送信される第4の信号で前記第12のトランジスタが駆動する負極側出力部と、
    を有することを特徴とするミキサ回路。
  2. 前記正極側出力部内の、前記第9のトランジスタのゲートは、前記第1の接続点に接続し、前記第10のトランジスタのゲートは、前記第2の接続点に接続し、
    前記負極側出力部内の、前記第11のトランジスタのゲートは、前記第3の接続点に接続し、前記第12のトランジスタのゲートは、前記第4の接続点に接続することを特徴とする請求項1記載のミキサ回路。
  3. 前記ローカル信号が正論理であって、前記正極ローカル端子がHigh、前記負極ローカル端子がLowとなる場合に、
    前記第1の入力部の前記第1のトランジスタがON、前記第2のトランジスタがOFFとなり、前記第3の入力部の前記第5のトランジスタがOFF、前記第6のトランジスタがONとなることで、前記第1の信号が、前記正極側出力部の前記第9のトランジスタのゲートに印加し、前記第9のトランジスタがONすることで、前記正極入力端子から前記正極出力端子への信号伝達経路である第1のパスが生成し、
    前記第2の入力部の前記第3のトランジスタがOFF、前記第4のトランジスタがONとなり、前記第4の入力部の前記第7のトランジスタがON、前記第8のトランジスタがOFFとなることで、前記第4の信号が、前記負極側出力部の前記第12のトランジスタのゲートに印加し、前記第12のトランジスタがONすることで、前記負極入力端子から前記負極出力端子への信号伝達経路である第2のパスが生成し、
    前記ローカル信号が負論理であって、前記正極ローカル端子がLow、前記負極ローカル端子がHighとなる場合に、
    前記第2の入力部の前記第3のトランジスタがON、前記第4のトランジスタがOFFとなり、前記第4の入力部の前記第7のトランジスタがOFF、前記第8のトランジスタがONとなることで、前記第2の信号が、前記正極側出力部の前記第10のトランジスタのゲートに印加し、前記第10のトランジスタがONすることで、前記負極入力端子から前記正極出力端子への信号電圧経路である第3のパスが生成し、
    前記第1の入力部の前記第1のトランジスタがOFF、前記第2のトランジスタがONとなり、前記第3の入力部の前記第5のトランジスタがON、前記第6のトランジスタがOFFとなることで、前記第3の信号が、前記負極側出力部の前記第11のトランジスタのゲートに印加し、前記第11のトランジスタがONすることで、前記正極入力端子から前記負極出力端子への信号伝達経路である第4のパスが生成して、
    前記差動入力信号と前記ローカル信号とのミキシングが行われることを特徴とする請求項1記載のミキサ回路。
  4. 前記正極入力端子の入力時の前記正極信号のレベルをRFin(+)、前記負極入力端子の入力時の前記負極信号のレベルをRFin(−)、前記正極出力端子から出力されるミキシング・増幅後の信号出力のレベルをIFout(+)、前記負極出力端子から出力されるミキシング・増幅後の信号出力のレベルをIFout(−)、前記第1の負荷抵抗から前記第6の負荷抵抗のそれぞれの抵抗値をR1〜R6、第Nのトランジスタの相互コンダクタンスをgmNとした場合に、
    前記第1のパスを伝達するときのRFin(+)とIFout(+)との関係を、
    IFout(+)=A1×RFin(+)
    1=(gmM1×R1)×(gmM9×R5)とし、
    前記第2のパスを伝達するときのRFin(−)とIFout(−)との関係を、
    IFout(−)=A2×RFin(−)
    2=(gmM7×R4)×(gmM12×R6)とし、
    前記第3のパスを伝達するときのRFin(−)とIFout(+)との関係を、
    IFout(+)=A3×RFin(−)
    3=(gmM3×R2)×(gmM10×R5)とし、
    前記第4のパスを伝達するときのRFin(+)とIFout(−)との関係を、
    IFout(−)=A4×RFin(+)
    4=(gmM5×R3)×(gmM11×R6)とする、
    ことを特徴とする請求項記載のミキサ回路。
  5. 前記第4のトランジスタのインピーダンスと、前記第の負荷抵抗の値とによって決まる、前記第10のトランジスタのゲートに印加される電圧を、前記第10のトランジスタのしきい値電圧よりも低くして、前記第4のトランジスタがONした場合であっても、前記第10のトランジスタをOFFの状態とし、
    前記第6のトランジスタのインピーダンスと、前記第3の負荷抵抗の値とによって決まる、前記第11のトランジスタのゲートに印加される電圧を、前記第11のトランジスタのしきい値電圧よりも低くして、前記第6のトランジスタがONした場合であっても、前記第11のトランジスタをOFFの状態とし、
    前記第2のトランジスタのインピーダンスと、前記第1の負荷抵抗の値とによって決まる、前記第9のトランジスタのゲートに印加される電圧を、前記第9のトランジスタのしきい値電圧よりも低くして、前記第2のトランジスタがONした場合であっても、前記第9のトランジスタをOFFの状態とし、
    前記第8のトランジスタのインピーダンスと、前記第4の負荷抵抗の値とによって決まる、前記第12のトランジスタのゲートに印加される電圧を、前記第12のトランジスタのしきい値電圧よりも低くして、前記第8のトランジスタがONした場合であっても、前記第12のトランジスタをOFFの状態とする、
    ことを特徴とする請求項1記載のミキサ回路。
  6. 前記第1の信号から第4の信号のレベルシフトを行うレベルシフト回路をさらに有し、前記レベルシフト回路は、
    前記第1の接続点と前記第9のトランジスタのゲートとの間に配置される第1のコンデンサと、前記第2の接続点と前記第10のトランジスタのゲートとの間に配置される第2のコンデンサと、前記第3の接続点と前記第11のトランジスタのゲートとの間に配置される第3のコンデンサと、前記第4の接続点と前記第12のトランジスタのゲートとの間に配置される第4のコンデンサと、を含むAC結合部と、
    前記正極出力端子からの出力信号の電圧および前記負極出力端子からの出力信号の電圧から生成した分圧が、設定電圧と等しくなるような電圧信号を生成して、前記第9のトランジスタから前記第12のトランジスタのゲートに、前記電圧信号を印加するコモンモードフィードバック部と、
    から構成されることを特徴とする請求項1記載のミキサ回路。
  7. NチャネルのMOSトランジスタで構成されて、信号のミキシングを行うミキサ回路において、
    差動入力信号の正極信号が入力する正極入力端子と、前記差動入力信号の負極信号が入力する負極入力端子とを含む入力端子部と、
    差動のローカル信号が入力される、正極ローカル端子および負極ローカル端子を含むローカル信号端子部と、
    ミキシング後の差動出力信号が出力される、正極出力端子および負極出力端子を含む出力端子部と、
    前記正極入力端子がゲートに接続し、第1の負荷抵抗の一端がドレインに接続する第1のトランジスタを含む第1の入力部と、
    前記負極入力端子がゲートに接続し、第2の負荷抵抗の一端がドレインに接続する第2のトランジスタを含む第2の入力部と、
    前記正極入力端子がゲートに接続し、第3の負荷抵抗の一端がドレインに接続する第3のトランジスタを含む第3の入力部と、
    前記負極入力端子がゲートに接続し、第4の負荷抵抗の一端がドレインに接続する第4のトランジスタを含む第4の入力部と、
    前記負極ローカル端子がゲートに接続する第5のトランジスタと、前記正極出力端子がドレインに接続する第6のトランジスタとを含み、前記第6のトランジスタのドレインに第5の負荷抵抗の一端が接続して構成され、前記負極ローカル端子からの入力信号で前記第5のトランジスタが駆動し、前記第1の入力部から送信される第1の信号で前記第6のトランジスタが駆動する第1の正極側出力部と、前記正極ローカル端子がゲートに接続する第7のトランジスタと、前記正極出力端子がドレインに接続する第8のトランジスタとを含み、前記第8のトランジスタのドレインに前記第5の負荷抵抗の一端が接続して構成され、前記正極ローカル端子からの入力信号で前記第7のトランジスタが駆動し、前記第2の入力部から送信される第2の信号で前記第8のトランジスタが駆動する第2の正極側出力部と、から構成される第1の出力部と、
    前記正極ローカル端子がゲートに接続する第9のトランジスタと、前記負極出力端子がドレインに接続する第10のトランジスタとを含み、前記第10のトランジスタのドレインに第6の負荷抵抗の一端が接続して構成され、前記正極ローカル端子からの入力信号で前記第9のトランジスタが駆動し、前記第3の入力部から送信される第3の信号で前記第10のトランジスタが駆動する第1の負極側出力部と、前記負極ローカル端子がゲートに接続する第11のトランジスタと、前記負極出力端子がドレインに接続する第12のトランジスタとを含み、前記第12のトランジスタのドレインに前記第6の負荷抵抗の一端が接続して構成され、前記負極ローカル端子からの入力信号で前記第11のトランジスタが駆動し、前記第4の入力部から送信される第4の信号で前記第12のトランジスタが駆動する第2の負極側出力部と、から構成される第2の出力部と、
    を有することを特徴とするミキサ回路。
  8. 前記ローカル信号が正論理であって、前記正極ローカル端子がHigh、前記負極ローカル端子がLowとなる場合に、
    前記第1の入力部の前記第1のトランジスタがONして、前記第1の信号が、前記第1の正極側出力部の前記第6のトランジスタのゲートに印加し、前記第1の正極側出力部の前記第5のトランジスタがOFF、前記第6のトランジスタがONし、かつ前記第1の負極側出力部の前記第9のトランジスタがON、前記第10のトランジスタがOFFすることで、前記正極入力端子から前記正極出力端子への信号伝達経路である第1のパスが生成し、
    前記第4の入力部の前記第4のトランジスタがONして、前記第4の信号が、前記第の負極側出力部の前記第12のトランジスタのゲートに印加し、前記第2の負極側出力部の前記第11のトランジスタがOFF、前記第12のトランジスタがONし、かつ前記第2の正極側出力部の前記第7のトランジスタがON、前記第8のトランジスタがOFFすることで、前記負極入力端子から前記負極出力端子への信号伝達経路である第2のパスが生成し、
    前記ローカル信号が負論理であって、前記正極ローカル端子がLow、前記負極ローカル端子がHighとなる場合に、
    前記第2の入力部の前記第2のトランジスタがONして、前記第2の信号が、前記第2の正極側出力部の前記第8のトランジスタのゲートに印加し、前記第2の正極側出力部の前記第7のトランジスタがOFF、前記第8のトランジスタがONし、かつ前記第の負極側出力部の前記第11のトランジスタがON、前記第12のトランジスタがOFFすることで、前記負極入力端子から前記正極出力端子への信号伝達経路である第3のパスが生成し、
    前記第3の入力部の前記第3のトランジスタがONして、前記第3の信号が、前記第1の負極側出力部の前記第10のトランジスタのゲートに印加し、前記第1の負極側出力部の前記第9のトランジスタがOFF、前記第10のトランジスタがONし、かつ前記第1の正極側出力部の前記第5のトランジスタがON、前記第6のトランジスタがOFFすることで、前記正極入力端子から前記負極出力端子への信号伝達経路である第4のパスが生成して、
    前記差動入力信号と前記ローカル信号とのミキシングが行われることを特徴とする請求項7記載のミキサ回路。
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