JP5056131B2 - インプリント用金型及びこれを備えたインプリント装置 - Google Patents

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Description

本発明は、昇降温を行うことによりパターンを樹脂に転写するインプリント用金型及びこれを備えたインプリント装置に関し、詳しくは、金型の高速昇降温を可能にしてサイクルタイムの短縮化を図り得るようにしたインプリント用金型及びこれを備えたインプリント装置に関する。
近年、光ディスク等の量産技術に利用されているプレス加工技術を発展させ、その解像度をより高めたナノインプリント技術が注目を浴びている。ナノインプリント技術は、電子線描画装置等を用いてSi等の基板の表面に所望の微細形状をパターニングし、それをエッチングすることによって金型本体を作成し、その金型本体の微細形状を被成形体に転写するものであり、10nmレベルのナノ構造体でも安価に生産でき、且つ高アスペクトパターンの転写も可能であることから、半導体素子や光素子あるいはナノ構造材料形成への応用展開が試みられている。
かかるナノインプリント技術の一つに、被成形体として熱可塑性樹脂を用い、転写時に昇温することによって金型本体のパターンを転写する方法が知られている。この方法は、プレス時に熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上に昇温してプレス状態を保持し、熱可塑性樹脂を軟化させることによって微細形状に合わせて変形させて転写させ、その後、降温冷却して熱可塑性樹脂を硬化させた後に離型を行うもので、熱式ナノインプリントとも呼ばれている。
このような熱式ナノインプリントにおいては、金型本体を支持する金型ホルダー内にヒーターを埋設し、このヒーターへの通電を制御することにより、金型ホルダーを介して金型本体の温度を制御するものが一般的である(特許文献1、2)。
ところで、ナノインプリント技術における課題の一つにスループットの向上がある。金型本体表面の微細形状が転写された被成形物を速く大量に製造することが問われているためである。熱式ナノインプリントにおいては、このスループットの向上のために、金型本体を所定温度まで素早く昇温・降温させて被成形体を得るサイクルタイムを如何に短縮させるかが重要となってくる。
特開2004−288811号公報 特開2007−19451号公報
金型本体を所定温度まで素早く昇温・降温させるため、本発明者は、図7に示されるように、表面に所望の微細形状がパターニングされた金型本体100を支持する金型ホルダー101における金型本体100と反対面に、加熱用のヒーターを内蔵したヒータープレート102を添設すると共に、内部に冷却水を流す流路103を形成することにより、この金型ホルダー101を介して金型本体100の加熱の他に冷却を積極的に行うようにすることで、金型本体100の降温時間を短縮させる方法を考案した。なお、図中、104は金型本体100を金型ホルダー101に固定するための固定部材、105は断熱材、200は被成形体の樹脂、201は被成形体を固定するための固定部材である。
しかし、この場合、金型を構成する部品数が多い上に、被成形体である樹脂200と直接接する金型本体100には、金型ホルダー101を介してヒータープレート102からの熱が加えられることになるため、伝熱距離が大きく、熱利用効率、伝達効率が悪い。特に、金型ホルダー101内には冷却水を流すための流路103も形成されるため、必然的に厚みが大きくなり、金型ホルダー101に奪われる熱量が多くなる分、伝熱ロスが大きくなってしまう。
これをカバーするため、ヒーターの容量を大きくすることが考えられるが、逆に、離型時に所定の温度まで降温させるのに要する時間が長くかかってしまう問題がある。しかも、ヒーターに大電流を流すことになるため、ヒーター寿命が短くなってしまう問題もある。
金型本体を効率良く、且つ素早く昇温させるためには、ヒータープレートを金型本体の裏面に面接触させ、広い面積で熱伝達を行うことが必要である。
このため、本発明者は、図8に示されるように、ヒーターを内蔵したヒータープレート106を金型本体100の裏面に直接添設して金型本体100の加熱を行うことで、伝熱効率の向上を図ることにより、金型本体100の昇温時間の短縮化を図ると共に、ヒータープレート106とその裏面に添設される断熱材105との間に冷却用空気の流路107を形成し、冷却時にはこの流路107に冷却用空気を供給する方法を考案した。
しかしながら、図7の場合よりは改善されたものの、ヒータープレート106と金型本体100との接触面での伝熱効率は必ずしも良好であるとはいえなかった。しかも、金型本体100の冷却はヒータープレート106を介して行われる。これは、金型本体100を効率良く昇温させるためには、金型本体100とヒータープレート106とを面接触させる必要があり、この境界部分に冷却用空気の流路を形成することはできないからである。このため、冷却用空気はヒータープレート106の背面側から行わなくてはならず、冷却すべき熱容量が大きくなり、降温時間の短縮化を図ることは困難であった。
本発明は、かかる従来事情に鑑みてなされたもので、金型の更なる高速昇降温を可能にしてサイクルタイムの短縮化を図り得るようにしたインプリント用金型及びこれを備えたインプリント装置を提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
請求項1記載の発明は、金型本体と、該金型本体の裏面側を支持する金型ホルダーとを有し、前記金型本体を昇降温させることにより該金型本体の表面に形成されたパターンを樹脂に転写するインプリント用金型において、前記金型本体の裏面に、昇温用の電気抵抗部が埋設されており、前記金型ホルダーに、前記金型本体の裏面との間で降温用の冷却用空気の流路を形成する溝が形成されていると共に、該溝内に冷却用空気を供給するための供給路が貫通形成されていることを特徴とするインプリント用金型である。
請求項2記載の発明は、前記電気抵抗部は、前記金型本体の裏面と略同一面になるように埋設されていることを特徴とする請求項1記載のインプリント用金型である。
請求項3記載の発明は、前記電気抵抗部は、前記金型本体の表面に形成されたパターンの領域に対応する位置に埋設されていることを特徴とする請求項1又は2記載のインプリント用金型である。
請求項4記載の発明は、前記金型ホルダーに、前記金型本体の前記電気抵抗部と当接して通電を行うための接点が設けられていることを特徴とする請求項1、2又は3記載のインプリント用金型である。
請求項記載の発明は、前記供給路は、前記金型本体の表面に形成されたパターンの領域に対応する裏面に向けて開口していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインプリント用金型である。
請求項記載の発明は、前記電気抵抗部と前記金型本体との間に、電気的絶縁層を設けたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のインプリント用金型である。
請求項記載の発明は、前記金型本体において前記電気抵抗部が埋設される溝内面は、円弧形状であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のインプリント用金型である。
請求項記載の発明は、前記電気抵抗部は、PtもしくはPt系合金であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のインプリント用金型である。
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれかに記載のインプリント用金型を備えることを特徴とするインプリント装置である。
本発明によれば、金型の更なる高速昇降温を可能にしてサイクルタイムの短縮化を図ることのできるインプリント用金型及びこれを備えたインプリント装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係るインプリント用金型の一例を示す断面図、図2は金型本体を裏面側から見た図である。
インプリント用金型1は、インプリント時に、被成形体である樹脂(図示せず)に直接接触し、所定の荷重で押し付けられる金型本体2と、この金型本体2の裏面側を支持する金型ホルダー3とを有して構成されている。
金型本体2は平板からなり、樹脂と直接接触する表面(図1における上面)には、該樹脂に転写すべきnmオーダーの微細形状が形成されている。2aは微細形状が形成されたパターン領域である。
金型本体2に用いられる材質としては、例えばSi、SiO、SiC、Ni、NiP、Al合金、ステンレス鋼等を用いることができる。中でも、半導体製造加工法や電鋳等の微細加工法の適用容易性の点で、Si、SiO、Ni、NiPを用いることが好ましい。
金型本体2の裏面(図1における下面)には、金型本体2の表面のパターン領域2aに対応する位置に電気抵抗部4が埋設されている。電気抵抗部4は、通電することにより発熱する発熱体であり、パターン領域2aの裏面側を含み、且つ該パターン領域2aよりも広い領域に亘って蛇行状に形成されている。4a、4bは電気抵抗部4の両端部に形成された通電用の接点部である。
電気抵抗部4は、これら接点部4a、4bから通電が行われることにより発熱し、金型本体2自体を昇温させる。このため、金型本体2におけるパターン領域2aの全体を、その裏面側から効率良く昇温させることができ、金型本体2を所定温度まで昇温させるのに要する時間を短縮することができる。
また、電気抵抗部4は金型本体2の裏面において、パターン領域2aに対応する位置に設けられるため、表面に形成される微細形状のパターン領域2aを集中して昇温させることが可能であり、金型本体2の昇温時の温度分布を最適化させ、成形精度の向上を図ることができる。
金型本体2の厚さは、伝熱効率を考慮して薄い方が好ましいが、この電気抵抗部4を埋設するため、1〜5mmとすることが好ましい。1mmより薄いと電気抵抗部4を埋設することが困難となる上に、変形や割れの発生が懸念される。また、5mmよりも厚くすると、電気抵抗部4から金型本体2の表面までの距離が大きくなり、それだけ伝熱ロスが大きくなる。より好ましくは、2〜3mmの厚さとすることである。
電気抵抗部4は、金型本体2の裏面と略同一面となるように埋設されていることが好ましい。すなわち、図3に示すように、金型本体2の裏面に、電気抵抗部4を埋設するための凹溝2bを形成し、この凹溝2b内に電気抵抗部4を埋設する。電気抵抗部4は、凹溝2b内に完全に没するように設けられていてもよいが、金型本体2の裏面から突出しない程度に形成されていればよい。
電気抵抗部4が金型本体2の裏面と略同一面に形成されることにより、金型ホルダー3を介して金型本体2の裏面に押圧力を作用させる際、部分的に応力が集中することがなく、金型本体2の変形や割れ等の不具合の発生を防止することができる。
電気抵抗部4に用いることができる発熱体の材質としては、通電することにより発熱する材質であれば特に問わないが、耐腐食性に優れる点でPtもしくはPt系合金を用いることが好ましい。電気抵抗部4の形成方法は、金属ペーストを用いて凹溝2b内に充填させた後、焼成することによって埋設させる方法が、金型本体2の裏面と略同一面となるように埋設する際の作業性が良好である点で好ましい。
電気抵抗部4の幅は、0.5〜2mm、深さは、0.1〜1mmが適当である。
金型本体2が導電体材料又は半導電体材料からなる場合、金型本体2と電気抵抗部4との間に電気的絶縁層5が設けられる。電気絶縁層5としては、SiO、Al、AlN、NiO等が挙げられる。その厚みは、絶縁性の点で、1〜100μmが好ましい。
かかる電気抵抗部4が埋設される金型本体2の凹溝2bの内面形状は円弧形状であることが好ましい。すなわち、図3に示されるように、凹溝2bの溝内面には互いに交叉する平面がないR形状を呈している。従って、凹溝2bの溝内面には角部が形成されず、断面が全体として連続する曲面によって形成される。このため、金型本体2の昇温による熱膨張又は降温による熱収縮の際に、金型本体2と電気抵抗部4との境界部分に部分的に応力が集中することを防ぎ、電気抵抗部4の剥離を防止して長期に亘って発熱体としての機能を維持することができる。
図4は、かかる金型本体2の製造方法の一例を示している。
所定サイズ、所定厚みに形成された平板からなる金型本体2を用意し(図4(a))、その裏面から、表面に予定される微細形状のパターン領域2aを含み、且つこのパターン領域2aよりも広い領域に亘るように凹溝2bを形成する(図4(b))。ここでは、金型本体2は、30mm×30mm×厚さ2mmのSi基板であり、凹溝2bは、幅1mm、深さ0.2mm、R0.5mmの形状であるものとする。
凹溝2bを形成する方法は、研削加工や放電加工による方法が簡単で精度良く凹溝2bを形成できる点で好ましい。研削手段としては、例えば球形砥石を用いた数値制御加工方法がある。また、加工プロセスで生じる切削力によりSi等の硬脆材料は割れやすいため、総型電極による放電加工が好ましい。
凹溝2bの形成後、凹溝2b内に電気的絶縁層5を形成する(図4(c))。電気的絶縁層5は、例えば蒸着法、スパッタリング法等によって、凹溝2bの内面を含む金型本体2の裏面全面に対して被覆形成することができる。ここでは厚さ1μmでSiOを蒸着した。
電気的絶縁層5を形成した後、金型本体2の裏面全面に対して電気抵抗部4を形成するための発熱体ペースト40を一定厚みで塗布し(図4(d))、スキージSによって余剰の発熱体ペースト40を金型本体2の裏面から除去することで、凹溝2b内に発熱体ペースト40を残留させる。凹溝2b内に残留した発熱体ペースト40が電気抵抗部4となる(図4(e))。
この金型本体2を例えば800℃で焼成し、凹溝2b内に残留する電気抵抗部4を硬化させた後、金型本体2の表面及び裏面の全面を研磨する。
そして、この後、金型本体2の表面のパターン領域2aに、転写すべき所望の微細形状を形成する。本発明において微細形状の形成方法は特に問わないが、例えばレジスト塗布、電子線描画、エッチングの各工程を経て形成することができる。これにより、裏面に電気抵抗部4が埋設された金型本体2を得ることができる(図4(f))。
ここでは、金型本体2の裏面に電気抵抗部4を1つだけ埋設した例を挙げたが、金型本体2の表面に形成されるパターンの大きさ、金型本体2の厚み、金型本体2の使用材料等に応じて、複数埋設するようにしてもよい。
かかる金型本体2を裏面から支持する金型ホルダー3は、絶縁機能に加えて断熱機能を有していることが好ましく、例えば、ムライト(Al13Si)、アルミナ(Al)、ジルコニア(ZrO)、石英(SiO)により形成することができる。
金型ホルダー3には、金型本体2の裏面に埋設された電気抵抗部4の各接点部4a、4bと当接して、図示しない電源から通電を行うための2つの接点6a、6bが、金型本体2の裏面に当接支持する支持面3cから突出している。
各接点6a、6bは、図1に示されるように、金型ホルダー3の内部に形成された各接点収容室3a、3b内に収容され、それぞれ付勢ばね7a、7bによって支持面3cから先端側が突出するように付勢されている。従って、金型本体2を金型ホルダー3の支持面3cに固定した際、各接点6a、6bと電気抵抗部4の各接点部4a、4bとに加わる応力を付勢ばね7a、7bによって吸収すると共に、両者を安定して当接させることにより確実な電気的接続が図られる。
金型本体2は、このように電気抵抗部4の各接点部4a、4bが、各接点6a、6bと当接するように位置合わせされて、固定部材8及び取付けビス9によって金型ホルダー3の支持面3cに固定される。9aは取付けビス9のビス穴である。
金型ホルダー3の支持面3c側には溝3dが凹設され、この溝3d内に冷却用空気を供給するための供給路3eが金型ホルダー3を貫通するように形成されている。
図5は金型ホルダー3の平面図であり、同図に示されるように、溝3dは、支持面3cに開口する供給路3eから金型ホルダー3の側方に亘って蛇行状に凹設されている。従って、金型ホルダー3の支持面3cに金型本体2を位置合わせして固定すると、溝3dによって、金型本体2の裏面と金型ホルダー3との間で、供給路3eから金型ホルダー3の側方に抜ける冷却用空気の流路が形成される。
供給路3eは、図示しない例えばコンプレッサー等の冷却用空気の供給源と接続されており、供給路3eから溝3d内に冷却用空気を送り込むと、冷却用空気は金型本体2の裏面に直接接触して金型本体2の熱を強制的に奪いながら、溝3d内を通って外部に流出する。このため、金型本体2は冷却用空気が直接接触することによって効率的に冷却されるので、所定温度まで降温させるのに要する時間を短縮することができる。
図示例では、金型ホルダー3に4つの供給路3eが貫通形成され、各供給路3eから金型ホルダー3の側方に抜ける4つの溝3dが形成されている。各供給路3eは、支持面3cに固定される金型本体2の表面に形成された微細形状のパターン領域2aに対応する裏面に向けて開口している。従って、このパターン領域2aの裏面に集中的に冷却用空気を吹き付けることができ、金型本体2を効率良く降温させることができるようになっている。
供給路3eの数及び溝3dの形状は、金型本体2のサイズ、金型本体2に形成される微細形状の大きさ等の諸条件によって適宜設定することができる。
図6は、かかるインプリント用金型1が装着されたインプリント装置の一例を示す概略構成図である。
インプリント用金型1は、図示しない駆動機構によって上下方向に移動可能に設けられる金型装着部10に装着されている。
インプリント用金型1における金型本体2のパターン領域2aに対向する位置には、微細形状が転写される被成形体である樹脂11が、水平方向に位置調節可能に設けられたステージ12上に固定されている。
インプリント成形時、インプリント用金型1は図示しない電源から、金型本体2の裏面に埋設されている電気抵抗部4の各接点部4a、4bに、金型ホルダー3の各接点6a、6bを介して通電することにより、金型本体2を昇温させる。具体的には、樹脂11を、そのガラス転移温度以上の温度まで加温することができる温度まで昇温させる。この金型本体2の昇温は、金型本体2の裏面に埋設された電気抵抗部4によって直接的に加熱されるため、短時間で昇温される。
金型本体2を所定温度まで昇温させた後、金型装着部10は、インプリント用金型1を樹脂11に向けて下降させ、金型本体2の表面に形成される微細形状を樹脂11表面に所定の荷重で押し付ける。この状態を所定時間維持することにより樹脂11を軟化溶融させ、金型本体2に形成された微細形状に合わせて変形させる。
この後、電気抵抗部4への通電を停止し、押圧状態を維持したまま、今度は金型ホルダー3に形成された供給路3eを通って溝3dによって形成される流路内に冷却用空気を供給することにより、金型本体2を強制的に冷却する。冷却用空気は、金型本体2の裏面に直接接触するため、金型本体2の熱を素早く奪うことができ、短時間で所定温度まで降温される。
この金型本体2の冷却により樹脂11は冷却されて硬化し、金型装着部10を上昇させて離型することにより、金型本体2に形成された微細形状が転写された成形品が得られる。
以上、本発明によれば、金型本体2の裏面に、昇温用の電気抵抗部4が埋設されているので、金型本体2の昇温を短時間で行うことができ、金型本体2の高速昇降温が可能となり、サイクルタイムの短縮化を図ることができる。
また、金型ホルダー3に、金型本体2の裏面との間で降温用の冷却用空気の流路を形成する溝3dを形成し、該溝3d内に冷却用空気を供給するための供給路3eを貫通形成することにより、金型本体2の降温を更に短時間で行うことができ、金型本体2の一層の高速昇降温が可能となり、サイクルタイムの更なる短縮化を図ることができる。
本発明に係るインプリント用金型の一例を示す断面図 本発明に係るインプリント用金型の金型本体を裏面側から見た図 金型本体における電気抵抗部の部分拡大断面図 (a)〜(f)は金型本体の製造方法の一例を示す説明図 金型ホルダーの平面図 本発明に係るインプリント装置の一例を示す概略構成図 従来のインプリント用金型を示す断面図 従来のインプリント用金型を示す断面図
符号の説明
1:インプリント用金型
2:金型本体
2a:微細形状のパターン領域
2b:凹溝
3:金型ホルダー
3a、3b:接点収容室
3c:支持面
3d:溝
3e:供給路
4:電気抵抗部
4a、4b:接点部
40:発熱体ペースト
5:電気的絶縁層
6a、6b:接点
7a、7b:付勢ばね
8:固定部材
9:取付けビス
9a:ビス穴
10:金型装着部
11:樹脂
12:ステージ
S:スキージ

Claims (9)

  1. 金型本体と、該金型本体の裏面側を支持する金型ホルダーとを有し、前記金型本体を昇降温させることにより該金型本体の表面に形成されたパターンを樹脂に転写するインプリント用金型において、
    前記金型本体の裏面に、昇温用の電気抵抗部が埋設されており、
    前記金型ホルダーに、前記金型本体の裏面との間で降温用の冷却用空気の流路を形成する溝が形成されていると共に、該溝内に冷却用空気を供給するための供給路が貫通形成されていることを特徴とするインプリント用金型。
  2. 前記電気抵抗部は、前記金型本体の裏面と略同一面になるように埋設されていることを特徴とする請求項1記載のインプリント用金型。
  3. 前記電気抵抗部は、前記金型本体の表面に形成されたパターンの領域に対応する位置に埋設されていることを特徴とする請求項1又は2記載のインプリント用金型。
  4. 前記金型ホルダーに、前記金型本体の前記電気抵抗部と当接して通電を行うための接点が設けられていることを特徴とする請求項1、2又は3記載のインプリント用金型。
  5. 前記供給路は、前記金型本体の表面に形成されたパターンの領域に対応する裏面に向けて開口していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインプリント用金型。
  6. 前記電気抵抗部と前記金型本体との間に、電気的絶縁層を設けたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のインプリント用金型。
  7. 前記金型本体において前記電気抵抗部が埋設される溝内面は、円弧形状であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のインプリント用金型。
  8. 前記電気抵抗部は、PtもしくはPt系合金であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のインプリント用金型。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載のインプリント用金型を備えることを特徴とするインプリント装置。
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