JP5055898B2 - スルホニルクロライド化合物の製造方法 - Google Patents

スルホニルクロライド化合物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド化合物およびイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド化合物の製造方法に関する。
イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド化合物およびイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド化合物は、例えばスルホニル尿素系除草剤の中間体として有用な化合物である(例えば、特許文献1および2参照。)。
これらの化合物の製造方法としては、スルホン化剤と塩素化剤とを用いて、対応するイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物をクロロスルホニル化する方法、およびそれに引き続いてアンモニアと反応させてスルホンアミド化する方法が知られている(特許文献3参照。)。しかしながら、クロロスルホニル化後の反応混合物からイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド化合物を精製するために、シリカゲルカラムクロマトグラフィー処理が施されていた(特許文献3参考例20参照。)。また、かかる処理を行うことなくアンモニアとの反応を実施した場合、イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド化合物の収率が十分なものではなかった(例えば、特許文献3参考例4参照。)。
特公平5−36439号公報 特許第2736381号公報 特開2004−123690号公報
このような状況のもと、本発明者は、イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド化合物の製造方法について鋭意検討を行ったところ、対応するイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物をスルホン化剤および塩素化剤と反応させた後に、比較的簡便な後処理を施すだけで、十分な純度の目的物が得られることを見出した。また、かくして得られたイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド化合物は、さらなる精製処理を施さなくても、そのままアンモニアと反応させれば、収率よくスルホンアミド化反応が進行することも見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、
<1>式(1)
Figure 0005055898

(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、カルバモイル基、アミノ基、アルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基を表す。RおよびRはそれぞれ同一または相異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基を表す。Rは水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、カルバモイル基、アミノ基、アルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基を表す。)
で示されるイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物とスルホン化剤とを反応させ、次いで、該反応混合物と塩素化剤とを反応させた後、得られた反応混合物を塩基水溶液で処理する式(2)
Figure 0005055898
(式中、R〜Rはそれぞれ上記と同一の基を表す。)
で示されるイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド化合物の製造方法。
<2>塩基水溶液処理後の水層のpHが0〜2の範囲である1項に記載の製造方法。
<3>水との相溶性がない有機溶媒の存在下に塩基水溶液処理を実施する1項または2項に記載の製造方法。
<4>塩素化剤との反応により得られた反応混合物と、塩基水溶液とを、反応容器中に同時並行的に加えていきながら混合する1項〜3項のいずれかに記載の製造方法。
<5>反応容器が、pH緩衝作用を示す物質の水溶液を含む反応容器である4項に記載の製造方法。
<6>塩素化剤との反応により得られた反応混合物と塩基水溶液とを混合中の水層のpHが0〜2の範囲である4項または5項に記載の製造方法。
<7>式(1)で示されるイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物とスルホン化剤との反応を、反応に不活性な溶媒の非存在下に実施する1項に記載の製造方法。
<8>式(1)で示されるイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物とスルホン化剤との反応後の混合物中に不活性ガスを流通させた後、該反応混合物と塩素化剤とを反応させる1項に記載の製造方法。
<9>スルホン化剤が、クロロスルホン酸である1項に記載の製造方法。
<10>式(1)で示されるイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物とスルホン化剤との反応混合物と、塩素化剤との反応を、反応に不活性な溶媒の非存在下に実施する1項、7項または8項に記載の製造方法。
<11>塩素化剤が、常圧で沸点90℃以下の塩素化剤である10項に記載の製造方法。
<12>常圧で沸点90℃以下の塩素化剤が、塩化チオニルである11項に記載の製造方法。
<13>式(1)で示されるイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物とスルホン化剤との反応混合物と、塩素化剤との反応温度が、塩素化剤の沸点以上、120℃以下の範囲である11項に記載の製造方法。
<14>式(2)で示されるイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド化合物とアンモニアとを反応させ、式(3)
Figure 0005055898
(式中、R〜Rはそれぞれ上記と同一の基を表す。)
で示されるイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド化合物を製造する工程を含む1項に記載の製造方法。
<15>アンモニアガスを用いる14項に記載の製造方法、
を提供するものである。
本発明の方法によれば、イミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物のクロロスルホニル化により得られるイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド化合物を簡便な操作で単離することができ、得られた化合物は、さらなる精製処理を施さなくても、そのスルホンアミド化を効率よく実施することができるため、工業的に有利である。
以下、本発明を詳細に説明する。まず、式(1)で示されるイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物(以下、イミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物(1)と略記する。)とスルホン化剤との反応(以下、スルホン化反応と略記する。)について説明する。
イミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物(1)において、R〜Rで示されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子が挙げられる。
無置換のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基が挙げられる。また、ハロゲン原子で置換されたアルキル基とは、前記無置換のアルキル基の炭素原子上に前記ハロゲン原子が1以上置換したものであり、例えばフルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、トリフルオロメチル基、1−クロロエチル基、1−ブロモエチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、1−クロロプロピル基、1−ブロモプロピル基、1,1,1−トリフルオプロピル基等が挙げられる。
無置換のアルケニル基としては、例えばエテニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、1,2−プロパジエニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、1−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、1−シクロヘキセニル基エテニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基等の炭素数2〜6の直鎖状、分岐状および環状のアルケニル基が挙げられる。また、ハロゲン原子で置換されたアルケニル基とは、前記無置換のアルケニル基の炭素原子上に前記ハロゲン原子が1以上置換したものであり、例えば2−クロロー1−プロペニル基、2,2−ジクロロエテニル基、2−クロロー2−フルオロエテニル基、3−ブロモ−1−メチル−1−プロペニル基等が挙げられる。
無置換のアルキニル基としては、例えばエチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、2−ペンチニル基、4−メチル−2−ペンチニル基等の炭素数2〜6の直鎖状および分岐状のアルキニル基が挙げられる。また、ハロゲン原子で置換されたアルキニル基とは、前記無置換のアルキニル基の炭素原子上に前記ハロゲン原子が置換したものであり、例えば3−クロロ−1−プロピニル基、1−フルオロ−2−プロピニル基等が挙げられる。
無置換のアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6の直鎖状または分岐状のアルコキシ基が挙げられる。ハロゲン原子で置換されたアルコキル基とは、前記無置換のアルコキシ基の炭素原子上に前記ハロゲン原子が1以上置換したものであり、例えばフルオロメトキシ基、クロロメトキシ基、ブロモメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、1−クロロエトキシ基、1−ブロモエトキシ基、1,1,1−トリフルオロエトキシ基、1−クロロプロポキシ基、1−ブロモプロポキシ基、1,1,1−トリフルオプロポキシ基等が挙げられる。
アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アルキルアミノ基およびジアルキルアミノ基におけるアルキル基としては、前記した無置換のアルキル基が挙げられる。かかるアルキルチオ基としては、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロプロピルチオ基、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等が挙げられ、アルコキシカルボニル基としては、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、シクロプロピルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられ、アルキルスルホニル基としては、例えばメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、sec−ブチルスルホニル基、tert−ブチルスルホニル基、ペンチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、シクロプロピルスルホニル基、シクロペンチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基等が挙げられ、アルキルアミノ基としては、例えばメチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、シクロプロピルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基等が挙げられる。また、ジアルキルアミノ基の2つのアルキル基は、互いに同一であっても相異なっていてもよく、かかるジアルキルアミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基、ジシクロプロピルアミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、メチルエチルアミノ基、エチルイソプロピルアミノ基等が挙げられる。また、ジアルキルアミノ基の2つのアルキル基が結合し、その結合窒素原子とともに環構造を形成していてもよく、かかる環状のジアルキルアミノ基としては、例えばアジリジノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基等が挙げられる。
イミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物(1)としては、例えばイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、2−メチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、2−エチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、2−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、2−トリフルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、2−エチルスルホニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、2−シアノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、2−メトキシイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、2−エトキシカルボニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、2−カルバモイルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−イソプロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−エチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−メチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−エチルチオイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−メトキシイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−ブチル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−イソブチル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−エチル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−シクロプロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−エテニル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−(1−プロペニル)−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−エチニル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−プロピル−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−ブチル−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−イソブチル−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−エチル−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−シクロプロピル−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−エテニル−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−(1−プロペニル)−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−エチニル−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、
6−プロピル−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−ブチル−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−イソブチル−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−エチル−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−シクロプロピル−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−エテニル−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−(1−プロペニル)−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−エチニル−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−プロピル−2−メチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−イソプロピル−2−メチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−エチルチオ−2−メチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−プロピル−2−エチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−イソプロピル−2−エチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、2,6−ジプロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−プロピル−2−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−プロピル−2−エチルスルホニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−プロピル−2−シアノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−プロピル−2−メトキシイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−プロピル−2−エトキシカルボニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−プロピル−2−カルバモイルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−クロロ−2,8−ジメチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6,7−ジプロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6,8−ジプロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6,7,8−トリプロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−プロピル−2,7−ジクロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−プロピル−2,8−ジクロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン、6−プロピル−2,7,8−トリクロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン等が挙げられる。また、これらの化合物は、例えば塩酸塩、硫酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、リン酸塩、酢酸塩等の塩として用いることもできる。
かかるイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物(1)は、市販のものを用いてもよいし、例えば、特開平1−316379号公報や特開2004−123690号公報等に記載された方法に準じて製造したものを用いてもよい。
スルホン化剤としては、例えばクロロスルホン酸、発煙硫酸、無水硫酸等が挙げられ、好ましくはクロロスルホン酸である。これらのスルホン化剤は、通常、市販のものを用いることができる。その使用量はイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物(1)に対し1モル倍以上であれば、本発明の目的を達成することができる。溶媒を兼ねて大過剰量を用いてもよい。好ましくは2〜10モル倍の範囲である。
溶媒の存在下または非存在下のいずれにおいても、スルホン化反応は実施可能である。
溶媒としては、反応に不活性なものであれば特に限定されず、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル溶媒;などが挙げられ、好ましくは脂肪族炭化水素溶媒であり、なかでも炭素数5〜7の脂肪族炭化水素溶媒がより好ましい。その使用量は特に限定されないが、経済性の観点から、通常はイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物(1)に対して100重量倍以下である。また、上述のようにスルホン化剤を溶媒として用いてもよい。
反応温度は、通常30〜150℃、好ましくは80〜110℃の範囲である。混合順序は特に限定されないが、スルホン化剤にイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物(1)を加えていくことが好ましい。また、スルホン化反応の進行に従い、通常、塩化水素や硫酸ガス等の酸性ガスが発生するが、これらが反応系内に滞留すると、スルホン化反応および次工程の塩素化剤との反応に悪影響を与えるおそれがあるので、酸性ガスの滞留を抑制することが好ましい。かかる目的において、反応を実施する方法として好ましくは、例えば、溶媒の非存在下に反応を実施する方法、溶媒を用いて還流条件下にて反応を実施する方法、不活性ガスを吹き込みながら反応を実施する方法、等が挙げられる。なかでも、溶媒の非存在下に反応を実施する方法が、より好ましい。
反応時間は通常10分〜24時間程度の範囲である。スルホン化反応は、ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、NMR、IR等の通常の分析手段により、その進行状況を確認することができる。この段階では、酸性ガスの滞留抑制が十分に行われているとはいえないため、必ずしもイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物(1)が消失している必要はなく、例えば、イミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物(1)の消失が進行しなくなった時点で、塩素化剤との反応に供することができる。
得られた反応混合物は、反応終了後に何ら処理することなく、そのまま塩素化剤との反応に用いることもできるが、上述した酸性ガスの滞留を抑制する目的において、不活性ガスを流通させてから用いることが好ましい。また、スルホン化反応に溶媒を用いた場合は、溶媒を留去した後の反応混合物を用いることが好ましい。
不活性ガスとしては、例えば窒素ガス、アルゴンガス等が挙げられる。その流通速度および流通時間は、酸性ガスの滞留量を減少させるという目的が達成できる範囲であれば、特に制限されない。流通温度は、通常30〜110℃、好ましくは60〜80℃の範囲である。
次に、イミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物(1)とスルホン化剤との反応混合物(以下、スルホン化反応混合物と略記する。)と塩素化剤との反応(以下、塩素化反応と略記する。)について説明する。
塩素化剤としては、例えば塩化チオニル、塩化スルフリル、ホスゲン、塩化オキサリル、オキシ塩化リン、五塩化リン、三塩化リン等が挙げられ、好ましくは常圧で沸点90℃以下の塩素化剤(例えば塩化チオニル、塩化スルフリル、ホスゲン、塩化オキサリル、三塩化リン等)であり、さらに好ましくは塩化チオニルである。これらの塩素化剤は、通常、市販のものを用いることができる。その使用量は、イミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物(1)に対し1モル倍以上であれば、通常は本発明の目的を達成することができる。また、溶媒を兼ねて大過剰量用いてもよいが、経済性の観点からは、イミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物(1)に対して100重量倍以下の範囲である。
反応に不活性な溶媒の存在下または非存在下のいずれにおいても、塩素化反応は実施可能であるが、上述したように、酸性ガスの滞留を抑制する目的において、反応に不活性な溶媒の非存在下に実施することが好ましい。
反応に不活性な溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル溶媒;などが挙げられ、好ましくは脂肪族炭化水素溶媒であり、なかでも炭素数5〜7の脂肪族炭化水素溶媒がより好ましい。その使用量は特に限定されないが、経済性の観点から、通常はイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物(1)に対して100重量倍以下である。かかる溶媒をスルホン化反応に用いた場合は、そのまま塩素化反応の溶媒として用いてもよい。また、上述のように塩素化剤を溶媒として用いてもよい。
塩素化反応は、第三級アミンの存在下に実施してもよい。かかる第三級アミンとしては、例えばトリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン等が挙げられる。第三級アミンの使用量は、イミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物(1)に対し、通常0.01〜2モル倍であり、好ましくは0.05〜1モル倍程度の範囲である。反応に不活性な溶媒の非存在下に塩素化反応を実施するときは、塩の析出により操作性が悪化する場合があるので、第三級アミンを用いない方が好ましい。
反応温度は、塩素化剤の種類によって異なるが、通常0〜120℃の範囲である。酸性ガスの滞留を抑制する目的において好ましい実施態様としては、例えば、冷却管を備えた反応容器を用いて、系の沸点以上の温度で液を還流させつつ酸性ガスを含む気体を排出しながら反応を行う方法が挙げられる。したがって、反応に不活性な溶媒の非存在下に塩素化反応を実施する場合の好ましい反応温度は、塩素化剤の沸点以上、120℃以下の範囲である。
混合順序は特に限定されないが、スルホン化反応混合物に塩素化剤を加えていくことが好ましい。
反応時間は通常10分〜24時間程度の範囲である。塩素化反応は、ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、NMR、IR等の通常の分析手段により、その進行状況を確認することができる。
塩素化反応により得られた反応混合物(以下、塩素化反応混合物と略記する。)には、式(2)で示されるイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド化合物(以下、クロロスルホニル化合物(2)と略記する。)が含まれており、かかる塩素化反応混合物を塩基水溶液で処理することにより、不純物の少ないクロロスルホニル化合物(2)を得ることができる。以下、当該処理操作を、単に塩素化後処理と記すこともある。
塩素化後処理は、通常、塩素化反応混合物と塩基水溶液とを混合することにより実施される。混合終了後のpHは−1〜5の範囲であることが好ましく、より好ましくは0〜2の範囲である。本発明において、pHの測定は、通常、校正処理を施したpHメータを用い、pH電極を水層に接触させて実施する。
塩基水溶液に用いる塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。水溶液の濃度は特に限定されず、その使用量は、塩素化後処理後のpHが上記範囲となる量であれば、特に制限されない。
塩素化反応混合物は、塩素化反応後の混合物をそのまま用いてもよいし、濃縮処理を施した混合物として用いてもよいし、水との相溶性がない有機溶媒を加えた混合物として用いてもよい。反応に不活性な溶媒を用いることなく塩素化反応を実施した場合は、塩素化反応後に水との相溶性がない有機溶媒を加えた混合物として用いることが好ましい。
水との相溶性がない有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒;などが挙げられる。その使用量は特に限定されないが、経済性の観点から、通常はイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物(1)に対して100重量倍以下である。
塩素化後処理温度は、通常5〜50℃程度の範囲である。
塩素化反応混合物と塩基水溶液との混合順序は特に限定されないが、通常、クロロスルホニル化合物(2)の分解抑制を目的として、混合中の水層のpHが−1〜5、好ましくは0〜2の範囲となるように調整しながら混合する。この目的において、塩素化反応混合物と塩基水溶液とを同時並行的に加えていきながら混合することが好ましい。より好ましくは、pH緩衝作用を示す物質の水溶液に、塩素化反応混合物と塩基水溶液とを同時並行的に加えていきながら混合する。また、水との相溶性がない有機溶媒を含まない塩素化反応混合物を用いる場合は、水との相溶性がない有機溶媒と塩素化反応混合物と塩基水溶液とを同時並行的に滴下するか、あるいは水との相溶性がない有機溶媒と、pH緩衝作用を示す物質の水溶液との混合物中に、塩素化反応混合物と塩基水溶液とを同時並行的に加えていきながら混合することが好ましい。水との相溶性がない有機溶媒としては、上述した有機溶媒が例示される。
pH緩衝作用を示す物質としては、特に限定されないが、例えば、炭酸、リン酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸等の酸;前記酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等の塩;が挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、混合物として用いてもよい。水溶液の濃度は、pH緩衝作用を示す範囲であれば特に限定されず、また、その使用量も特に制限されない。
混合時間は特に限定されず、例えば、全ての塩素化反応混合物と任意の量の塩基水溶液とを混合し、pHが−1〜5、好ましくは0〜2の範囲で安定した値を示せば終了とすることができる。
塩素化後処理後は、有機層と水層を分離することにより、クロロスルホニル化合物(2)を含む有機層が得られる。有機層と水層とが混濁していて分離が困難な場合には、濾過助剤を用いて濾過した後に、分離すればよい。有機層と水層の分離手段としては、例えば分液処理等が挙げられる。
濾過助剤は、塩素化後処理前、塩素化後処理途中、塩素化後処理後、いずれの段階で混合してもよい。かかる濾過助剤としては、例えばラヂオライト(登録商標)、セライト(登録商標)、アルミナ等が挙げられ、その使用量は、有機層と水層の分離が容易となる量であれば、特に限定されない。
得られた有機層は、そのままの状態で、十分な純度のクロロスルホニル化合物(2)を含むものであり、必要に応じて、濃縮等の処理を施すことにより単離することができる。もちろん、蒸留、再結晶等の処理を施すことにより、さらに精製してもよい。
かくして得られるクロロスルホニル化合物(2)としては、例えばイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、2−メチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、2−エチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、2−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、2−トリフルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、2−エチルスルホニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、2−シアノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、2−メトキシイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、2−エトキシカルボニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、2−カルバモイルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−イソプロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−ブチルルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−エチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−メチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−エチルチオイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−メトキシイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−ブチル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−イソブチル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−エチル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−シクロプロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−エテニル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−(1−プロペニル)−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−エチニル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−プロピル−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−ブチル−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−イソブチル−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−エチル−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−シクロプロピル−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−エテニル−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−(1−プロペニル)−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−エチニル−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、
6−プロピル−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−ブチル−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−イソブチル−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−エチル−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−シクロプロピル−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−エテニル−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−(1−プロペニル)−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−エチニル−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−プロピル−2−メチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−イソプロピル−2−メチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−エチルチオ−2−メチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−プロピル−2−エチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−イソプロピル−2−エチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、2、6−ジプロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−プロピル−2−トリフルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−プロピル−2−エチルスルホニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−プロピル−2−シアノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−プロピル−2−メトキシイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−プロピル−2−エトキシカルボニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−プロピル−2−カルバモイルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−クロロ−2,8−ジメチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6,7−ジプロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6,8−ジプロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6,7,8−トリプロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−プロピル−2,7−ジクロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−プロピル−2,8−ジクロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド、6−プロピル−2,7,8トリクロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド等が挙げられる。
スルホン化反応および塩素化反応により得られたクロロスルホニル化合物(2)とアンモニアとを反応させること(以下、アミド化反応と略記する。)により、式(3)で示されるイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド化合物(以下、スルホンアミド化合物(3)と略記する。)が得られる。
クロロスルホニル化合物(2)としては、塩素化後処理後に得られた有機層をそのまま用いてもよいし、かかる有機層に、例えば酸性水洗浄、濃縮、蒸留、再結晶等の処理を施して得られる有機層または結晶を用いてもよい。
アンモニアは、水溶液またはガスのいずれも用いることができるが、アンモニアガスを用いることが好ましい。アンモニアの使用量は、クロロスルホニル化合物(2)に対して1モル倍以上用いれば、通常、アミド化反応の目的を達することができる。アンモニア水溶液を用いる場合は、クロロスルホニル基の加水分解を抑制する目的において、濃アンモニア水が好ましく、クロロスルホニル化合物(2)に対して通常10モル倍以下の範囲で用いる。アンモニアガスを用いる場合は、特にその使用量の上限はない。
アミド化反応は通常、反応に不活性な溶媒中で実施される。かかる反応に不活性な溶媒としては、例えば、水;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル溶媒;メタノール、エタノール等のアルコール溶媒;およびこれらの混合溶媒などが挙げられる。これらは、塩素化反応および塩素化後処理時に加えられたものをそのまま用いてもよいし、アミド化反応において新たに加えてもよい。
反応温度は−60〜100℃の範囲である。反応時間は0.5〜24時間程度である。アミド化反応は、ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、NMR、IR等の通常の分析手段により、その進行状況を確認することができる。
反応終了後、中和、水洗、濃縮等の処理を施すことにより、スルホンアミド化合物(3)を単離することができる。もちろん、蒸留、再結晶等の操作を施すことにより、さらに精製してもよい。
得られるスルホンアミド化合物としては、例えばイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、2−メチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、2−エチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、2−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、2−トリフルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、2−エチルスルホニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、2−シアノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、2−メトキシイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、2−エトキシカルボニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、2−カルバモイルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−イソプロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−ブチルルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−エチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−メチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−エチルチオイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−メトキシイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−ブチル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−イソブチル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−エチル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−シクロプロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−エテニル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−(1−プロペニル)−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−エチニル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−プロピル−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−ブチル−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−イソブチル−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−エチル−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−シクロプロピル−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−エテニル−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−(1−プロペニル)−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−エチニル−2−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、
6−プロピル−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−ブチル−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−イソブチル−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−エチル−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−シクロプロピル−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−エテニル−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−(1−プロペニル)−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−エチニル−2−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−プロピル−2−メチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−イソプロピル−2−メチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−エチルチオ−2−メチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−プロピル−2−エチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−イソプロピル−2−エチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、2,6−ジプロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−プロピル−2−トリフルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−プロピル−2−エチルスルホニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−プロピル−2−シアノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−プロピル−2−メトキシイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−プロピル−2−エトキシカルボニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−プロピル−2−カルバモイルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−クロロ−2,8−ジメチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6,7−ジプロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6,8−ジプロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6,7,8−トリプロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−プロピル−2,7−ジクロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−プロピル−2,8−ジクロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド、6−プロピル−2,7,8トリクロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド等が挙げられる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
各実施例の塩素化後処理におけるpHの測定は、次に記載のpH電極を備えたpHメータを用い、pH標準液(pH4、pH7、pH9)にて校正を行った後に実施した。
pHメータ: 東亜ディーケーケー株式会社製HM−30G
pH電極 : 東亜ディーケーケー株式会社製GST−5727
pH標準液: 株式会社堀場製作所製標準液(pH4、pH7、pH9)
pH4: 0.05mol/L フタル酸水素カリウム水溶液
pH7: 0.025mol/L リン酸一カリウム −
0.025mol/L リン酸二ナトリウム水溶液
pH9: 0.01mol/L ホウ酸ナトリウム水溶液
また、各実施例において、含量分析は高速液体クロマトグラフィー内部標準法を用い、純度分析は高速液体クロマトグラフィー面積百分率法を用いることにより、それぞれ実施した。
参考例1(6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジンの製造)
窒素置換した500mL4ツ口セパラブルフラスコに2,6−ジクロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン20.17g(含量:99.2重量%)およびキシレン190.5gを仕込んだ(溶液1)。キシレン4mLと1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン0.22gの溶液とナフテン酸ニッケル(II)のトルエン溶液(含量:5重量%)0.62gとを混合して得られた溶液を溶液1中に仕込み、内温20〜30℃にて臭化プロピルマグネシウム/テトラヒドロフラン溶液(含量:22.2重量%)63.4gを約2時間かけて滴下した。この反応液を3重量%硫酸水溶液40.4gおよびラヂオライト(登録商標、昭和化学工業株式会社製)1.0gの混合液中に滴下後、撹拌、ろ過して得られたろ液を分液し、油層を水約40gで2回洗浄した。得られた油層を濃縮して、6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン20.9g(純度:93.2%)を得た。
収率:94%
参考例2(6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジンの製造)
窒素置換した500mL4ツ口セパラブルフラスコに2,6−ジクロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン20.4g(含量:92重量%)、トルエン150mL、塩化1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンニッケル(II)0.27g(含量:94重量%)を入れ、20℃〜30℃で臭化プロピルマグネシウム/テトラヒドロフラン溶液(濃度:2モル/L)50mLを滴下した。この反応液を10重量%硫酸水溶液75g中に滴下後、撹拌、分液し、有機層を10重量%硫酸水溶液、5重量%炭酸ナトリウム水溶液、水で順に洗浄し、得られた有機層を濃縮して、6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン20.7g(純度:94.0%)を得た。
収率:99%
実施例1−1 (スルホン化工程)
冷却管を備えた200mLの4ツ口フラスコにクロロスルホン酸52.6gを仕込み、65℃まで昇温後、参考例1と同様にして得られた6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン(融点:85℃)30.0g(純度:93.2%)を溶解し、内温65〜85℃の範囲で滴下した。全量滴下後、内温100℃まで昇温し、同温度で1時間攪拌した。
実施例1−2 (塩素化工程)
実施例1−1で得られた反応混合物の全量に、内温100℃に保ちながら塩化チオニル45.0gを滴下した。全量滴下後、同温度にて4時間攪拌した。反応混合物を常温まで冷却した後、キシレン193.95gを加えた。
実施例1−3 (塩素化後処理)
2重量%リン酸二水素ナトリウム水溶液96.98gとラヂオライト(登録商標、昭和化学工業株式会社製)7.78gとを混合し、10℃に冷却した。そこに、実施例1−2で得られた反応混合物の全量と29重量%水酸化ナトリウム水溶液とを内温5〜15℃、pH0〜2の範囲に保ちながら同時並行的に加えていきながら混合した。用いた水酸化ナトリウム水溶液は92gであり、全量混合後のpHは0.5であった。得られた混合物を内温10〜15℃で30分攪拌し、次いで濾過操作によりラヂオライト(登録商標)を除去した後、分液操作により有機層を得た。該有機層を5重量%硫酸水溶液116gで洗浄した。得られた有機層を部分濃縮(内温40〜75℃/10.7MPa)し、残存水分とともにキシレン80gを留去した。残渣として得られた溶液の重量は255.19gであった。該溶液には6−プロピル−2−クロロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライドが15.97重量%含まれていた。
収率:97%(6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン基準)
純度:93.2%
実施例1−4 (アミド化工程)
500mLのセパラブルフラスコに、実施例1−3で得られた6−プロピル−2−クロロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライドを15.97重量%含むキシレン溶液200gおよびテトラヒドロフラン16.4gを仕込み、内温17〜23℃の範囲で、アンモニアガス(純度:99%以上)8.2Lを12時間かけて吹き込みながら攪拌した。アンモニアガスの吹き込み終了後、さらに同温度で4時間攪拌した。
実施例1−5 (アミド化後処理)
実施例1−4で得られた反応混合物の全量に水108gを仕込んだのち、内温40℃まで昇温し、同温度で1時間攪拌した。内温10℃まで冷却後、同温度で1時間攪拌したのち、20重量%硫酸水溶液18gを滴下し、pH6.0〜7.5とした。
析出した固体を濾過操作により取り出し、キシレン72g、50重量%メタノール水 72g、水108gで順次洗浄した。得られた固体を減圧乾燥(内温:90〜100℃/6.7kPa)し、6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミドを主成分とする薄茶色の粉末を32.7g得た。
収率:95%(6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド基準)
純度:97.8%
実施例2−1 (スルホン化工程)
冷却管を備えた50mLの4ツ口フラスコにクロロスルホン酸1.48gを仕込み、65℃まで昇温後、参考例1で得られた6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン(融点:85℃)1.0g(純度:93.2%)を溶解し、内温65〜85℃の範囲で滴下した。全量滴下後、内温85℃で窒素ガスを吹き込みながら2時間攪拌した。高速液体クロマトグラフィーによる分析の結果、6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジンの80%以上が消失したことを確認した。
実施例2−2 (塩素化工程)
実施例2−1で得られた反応混合物の全量を内温100℃に昇温した後、内温100℃を保ちながら塩化チオニル3.3gを滴下した。全量滴下後、同温度にて20時間攪拌した。反応混合物を常温まで冷却した後、キシレン8.0gを加えた。
実施例2−3 (塩素化後処理)
2重量%リン酸二水素ナトリウム水溶液5.0gとラヂオライト(登録商標、昭和化学工業株式会社製)0.2gとを混合し、10℃に冷却した。そこに、実施例2−2で得られた反応混合物の全量と29重量%水酸化ナトリウム水溶液とを内温5〜15℃、水層のpH0〜2の範囲に保ちながら同時並行的に加えていきながら混合した。用いた水酸化ナトリウム水溶液は0.3gであり、全量混合後のpHは0.5であった。得られた混合物を内温10〜15℃で30分攪拌し、次いで濾過操作によりラヂオライト(登録商標)を除去した後、分液操作により有機層を得た。該有機層を5重量%硫酸水溶液15gで洗浄した。得られた有機層を部分濃縮(内温40〜75℃/10.7MPa)し、残存水分とともにキシレン2.0gを留去した。残渣として得られた溶液の重量は8.5gであった。該溶液には6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライドが16.14重量%含まれていた。
収率:98%(6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン基準)
純度:93.0%
実施例3−1 (スルホン化工程)
冷却管を備えた200mLの4ツ口フラスコにクロロスルホン酸9.61gを仕込み、65℃まで昇温後、参考例1で得られた6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン(融点:85℃)5.40g(純度:93.2%)を溶解し、内温65〜85℃の範囲で滴下した。全量滴下後、内温100℃まで昇温し、同温度で1時間攪拌した。
実施例3−2 (塩素化工程)
実施例3−1で得られた反応混合物の全量に、内温100℃に保ちながらオキシ塩化リン10.12gを滴下した。全量滴下後、同温度にて4時間攪拌した。反応混合物を常温まで冷却した後、キシレン37.59gを加えた。
実施例3−3 (塩素化後処理)
2重量%リン酸二水素ナトリウム水溶液18.79gとラヂオライト(登録商標、昭和化学工業株式会社製)1.50gとを混合し、10℃に冷却した。そこに、実施例3−2で得られた反応混合物の全量と29重量%水酸化ナトリウム水溶液とを内温5〜15℃、pH0〜2の範囲に保ちながら同時並行的に加えていきながら混合した。用いた水酸化ナトリウム水溶液は20.53gであり、全量混合後のpHは0.3であった。得られた混合物を内温10〜15℃で30分攪拌し、次いで濾過操作によりラヂオライト(登録商標)を除去した後、分液操作により有機層を得た。該有機層を5重量%硫酸水溶液116gで洗浄した。得られた有機層を部分濃縮(内温40〜75℃/10.7MPa)し、残存水分とともにキシレン7.55gを留去した。残渣として得られた溶液の重量は43.16gであった。該溶液には6−プロピル−2−クロロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライドが15.57重量%含まれていた。
収率:89%(6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン基準)
純度:90.3%
実施例4−1 (塩素化工程)
実施例3−1と同様にして得られた反応混合物の全量に、内温100℃に保ちながら塩化オキサリル8.72gを滴下した。全量滴下後、同温度にて4時間攪拌した。反応混合物を常温まで冷却した後、キシレン37.59gを加えた。
実施例4−2 (塩素化後処理)
2重量%リン酸二水素ナトリウム水溶液18.79gとラヂオライト(登録商標、昭和化学工業株式会社製)1.50gとを混合し、10℃に冷却した。そこに、実施例4−2で得られた反応混合物の全量と29重量%水酸化ナトリウム水溶液とを内温5〜15℃、pH0〜2の範囲に保ちながら同時並行的に加えていきながら混合した。用いた水酸化ナトリウム水溶液は15.92gであり、全量混合後のpHは0.4であった。得られた混合物を内温10〜15℃で30分攪拌し、次いで濾過操作によりラヂオライト(登録商標)を除去した後、分液操作により有機層を得た。該有機層を5重量%硫酸水溶液116gで洗浄した。得られた有機層を部分濃縮(内温40〜75℃/10.7MPa)し、残存水分とともにキシレン7.08gを留去した。残渣として得られた溶液の重量は43.80gであった。該溶液には6−プロピル−2−クロロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライドが16.08重量%含まれていた。
収率:94%(6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン基準)
純度:92.8%
実施例5−1 (スルホン化工程)
冷却管を備えた200mLの4ツ口フラスコにクロロスルホン酸160.09gを仕込み、65℃まで昇温後、参考例1と同様にして得られた6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン(融点:85℃)53.76g(純度:93.2%)を溶解し、内温65〜85℃の範囲で滴下した。全量滴下後、内温100℃まで昇温し、同温度で1時間攪拌した。
実施例5−2 (塩素化工程)
実施例5−1で得られた反応混合物の全量に、内温100℃に保ちながら塩化チオニル58.85gを滴下した。全量滴下後、同温度にて8時間攪拌した。反応混合物を常温まで冷却した後、キシレン376.34gを加えた。得られた反応溶液を含量分析したところ、6−プロピル−2−クロロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライドの収率は98%(6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン基準)であった。
実施例5−3 (塩素化後処理)
2重量%リン酸二水素ナトリウム水溶液225.81gを10℃に冷却し、そこに、実施例5−2で得られた反応混合物の全量と29重量%水酸化ナトリウム水溶液とを内温5〜15℃、pH0〜2の範囲に保ちながら同時並行的に加えていきながら混合した。用いた水酸化ナトリウム水溶液は261.3gであり、全量混合後のpHは1.0であった。得られた混合物を内温10〜15℃で30分静置した後、分液操作により有機層を得た。該有機層を10重量%硫酸水溶液225.81gで洗浄した。
実施例6−1 (アミド化工程)
500mLのセパラブルフラスコに、テトラヒドロフラン16.8gを仕込み、内温 17〜23℃の範囲で、実施例1−3と同様にして得られた6−プロピル−2−クロロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライドを15.97重量%含むキシレン溶液200.00gを12時間かけて滴下し、それと同時に、反応溶液中にアンモニアガス(純度:99%以上)8.2Lを12時間かけて吹き込みながら攪拌した。滴下終了後、さらに同温度でアンモニアガス(純度:99%以上)7.2Lを12時間かけて吹き込みながら攪拌した。
実施例6−2 (アミド化後処理)
実施例6−1で得られた反応混合物の全量に水108gを仕込んだのち、内温40℃まで昇温し、同温度で1時間攪拌した。内温10℃まで冷却後、同温度で1時間攪拌したのち、20重量%硫酸水溶液24gを滴下しpH6.0〜7.5とした。
析出した固体を濾過操作により取り出し、キシレン72g、50重量%メタノール水 72g、水108gで順次洗浄した。得られた固体を減圧乾燥(内温:90〜100℃/6.7kPa)し、6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミドを主成分とする薄茶色の粉末を34.8g得た
収率:93%(6−プロピル−2−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド基準)
純度:93.8%

Claims (15)

  1. 式(1)
    Figure 0005055898

    (式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、カルバモイル基、アミノ基、アルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基を表す。RおよびRはそれぞれ同一または相異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基を表す。Rは水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、カルバモイル基、アミノ基、アルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基を表す。)
    で示されるイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物とスルホン化剤とを反応させ、次いで、該反応混合物と塩素化剤とを反応させた後、得られた反応混合物を塩基水溶液で処理する式(2)
    Figure 0005055898
    (式中、R〜Rはそれぞれ上記と同一の基を表す。)
    で示されるイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド化合物の製造方法。
  2. 塩基水溶液処理後の水層のpHが0〜2の範囲である請求項1に記載の製造方法。
  3. 水との相溶性がない有機溶媒の存在下に塩基水溶液処理を実施する請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 塩素化剤との反応により得られた反応混合物と、塩基水溶液とを、反応容器中に同時並行的に加えていきながら混合する請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 反応容器が、pH緩衝作用を示す物質の水溶液を含む反応容器である請求項4に記載の製造方法。
  6. 塩素化剤との反応により得られた反応混合物と塩基水溶液とを混合中の水層のpHが0〜2の範囲である請求項4または5に記載の製造方法。
  7. 式(1)で示されるイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物とスルホン化剤との反応を、反応に不活性な溶媒の非存在下に実施する請求項1に記載の製造方法。
  8. 式(1)で示されるイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物とスルホン化剤との反応後の混合物中に不活性ガスを流通させた後、該反応混合物と塩素化剤とを反応させる請求項1または7に記載の製造方法。
  9. スルホン化剤が、クロロスルホン酸である請求項1に記載の製造方法。
  10. 式(1)で示されるイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物とスルホン化剤との反応混合物と、塩素化剤との反応を、反応に不活性な溶媒の非存在下に実施する請求項1に記載の製造方法。
  11. 塩素化剤が、常圧で沸点90℃以下の塩素化剤である請求項10に記載の製造方法。
  12. 常圧で沸点90℃以下の塩素化剤が、塩化チオニルである請求項11に記載の製造方法。
  13. 式(1)で示されるイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物とスルホン化剤との反応混合物と、塩素化剤との反応温度が、塩素化剤の沸点以上、120℃以下の範囲である請求項11に記載の製造方法。
  14. 式(2)で示されるイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホニルクロライド化合物とアンモニアとを反応させ、式(3)
    Figure 0005055898
    (式中、R〜Rはそれぞれ上記と同一の基を表す。)
    で示されるイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルスルホンアミド化合物を製造する工程を含む請求項1に記載の製造方法。
  15. アンモニアガスを用いる請求項14に記載の製造方法。
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