JP5055383B2 - 脆性材料基板のクラック形成方法 - Google Patents
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Description
本発明は、レーザスクライブ加工によって脆性材料基板にクラックを形成する方法に関し、さらに詳細には第一のクラックを形成した後に、第一のクラックと交差する第二のクラックを、第一のクラックとの交差点まで形成する方法に関する。
ここで、「レーザスクライブ加工」とは、基板にレーザビームを照射してビームスポットを形成するとともに、このビームスポットを基板に対して相対移動するようにして基板を軟化点以下の温度で局所加熱し、次いでビームスポットが通過した軌跡に沿って前記基板を冷却することにより発生させた熱応力を利用してクラックを形成する加工をいう。
また、「クラック」は、基板を完全に分断するブレイク処理を実行する前に、基板上の分断予定の位置に予め形成しておく線状の亀裂をいう。クラックは、基板の裏面まで到達していない亀裂からなり、クラックに沿って厚さ方向に曲げモーメントを与えるブレイク処理を実行することによって、クラックが基板の厚さ方向に進展し、クラック先端が裏面に到達した段階で完全に分断された分断ラインとなる。
また、「脆性材料」には、ガラス基板の他に、セラミックス、単結晶シリコン、半導体ウエハ、サファイア等の材料が含まれる。
また、「クラック」は、基板を完全に分断するブレイク処理を実行する前に、基板上の分断予定の位置に予め形成しておく線状の亀裂をいう。クラックは、基板の裏面まで到達していない亀裂からなり、クラックに沿って厚さ方向に曲げモーメントを与えるブレイク処理を実行することによって、クラックが基板の厚さ方向に進展し、クラック先端が裏面に到達した段階で完全に分断された分断ラインとなる。
また、「脆性材料」には、ガラス基板の他に、セラミックス、単結晶シリコン、半導体ウエハ、サファイア等の材料が含まれる。
ガラス基板等の脆性材料基板は、適宜の大きさや形状に分断することにより、種々の製品に使用されている。
脆性材料基板を分断する方法として、レーザ加熱と加熱直後の冷却とによってクラックを形成するレーザスクライブ加工と、レーザスクライブ加工で形成したクラックに沿って曲げモーメントを加えるブレイク処理とを実行することにより分断する方法が実用化されている。レーザスクライブ加工とブレイク処理とによる分断を行うことにより、優れた品質の分断面を得ることができる。
脆性材料基板を分断する方法として、レーザ加熱と加熱直後の冷却とによってクラックを形成するレーザスクライブ加工と、レーザスクライブ加工で形成したクラックに沿って曲げモーメントを加えるブレイク処理とを実行することにより分断する方法が実用化されている。レーザスクライブ加工とブレイク処理とによる分断を行うことにより、優れた品質の分断面を得ることができる。
レーザスクライブ加工は、互いに交差する複数の直線クラックを基板上に形成するとき(クロススクライブという)に利用されることがある。例えば大型基板から、製品となる多数の小型方形基板を切り出す際に、基板を縦横に分断するクロスカットが実行されるが、このときレーザスクライブ加工によるクロススクライブが行われる。
一般に、レーザスクライブ加工では、加工幅を狭く、かつ、加熱効率を高めるために、ビームスポットの形状を楕円形、長円形等の長軸を有する形状にして、長軸方向を走査方向に向けるようにしている。さらに加熱直後に冷却を行う冷却領域(冷却スポットという)を、ビームスポットに追随して移動するようにしている(特許文献1参照)。
また、レーザスクライブ加工において、加熱直後に冷媒を噴射して冷却する際に、気体冷媒よりも液体冷媒を用いることにより、基板の切断速度を向上することが開示されている(特許文献2参照)。
これによれば、急速加熱された基板に液体冷媒として、水(純水)を用いることが好ましく、また、エタノール、エチレングリコール、メタノール、アセトン、界面活性剤のいずれかと水とを混合した液体冷媒を用いることにより、気体の物理的特性を有する冷媒を用いたときに比べて、早い切断速度で切断できることが開示されている。さらに、気体の物理的性質を有する冷媒であるシリコンオイル(比熱がフレオンガスと同程度に小さい)を用いると、切断速度が低下し、冷媒として好ましくないことが開示されている。
これによれば、急速加熱された基板に液体冷媒として、水(純水)を用いることが好ましく、また、エタノール、エチレングリコール、メタノール、アセトン、界面活性剤のいずれかと水とを混合した液体冷媒を用いることにより、気体の物理的特性を有する冷媒を用いたときに比べて、早い切断速度で切断できることが開示されている。さらに、気体の物理的性質を有する冷媒であるシリコンオイル(比熱がフレオンガスと同程度に小さい)を用いると、切断速度が低下し、冷媒として好ましくないことが開示されている。
一方、ガラス基板を閉曲線に沿って切り出す加工も行われている。例えば、円形太陽電池装置を製造する工程において、矩形の大型基板上に間隔をあけて配置される複数の円形の亀裂外周線(亀裂外周線の内側に円形太陽電池装置が形成される)が形成され、隣接する円形亀裂外周線の間、および、大形基板の外周と円形亀裂外周線との間に、線状の亀裂を形成することにより円形基板を加工する方法が開示されている(特許文献3参照)。
これによれば、CO2レーザを用いて円形の亀裂外周線を形成する。続いて、円形基板(太陽電池装置)の上はCO2レーザのビームスポットが遮断されるようにしつつ、CO2レーザを直線状に走査し、大型基板の外周から近接する亀裂外周線に至る線状の亀裂を形成し、隣接する亀裂外周線間にも線状の亀裂を形成する。以上の工程により、円形基板を容易に分離することができるようにしている。
特表平8−509947号公報
特開2002−346995号公報
特開2002−87836号公報
これによれば、CO2レーザを用いて円形の亀裂外周線を形成する。続いて、円形基板(太陽電池装置)の上はCO2レーザのビームスポットが遮断されるようにしつつ、CO2レーザを直線状に走査し、大型基板の外周から近接する亀裂外周線に至る線状の亀裂を形成し、隣接する亀裂外周線間にも線状の亀裂を形成する。以上の工程により、円形基板を容易に分離することができるようにしている。
図1は、レーザスクライブ加工を利用して、方形のガラス基板Gから円形部材10をくり抜くときの典型的な加工手順を示す模式図である。図1(a)に示すように、円形部材10の外周をなす円形クラック(R−1)を形成するとともに、複数の直線クラック(X−1、X−2、Y−1、Y−2)が形成される。この直線クラックは「捨て切り」と呼ばれ、円形部材10を分離しやすくするために必要な本数が形成される。
この場合、図1(b)に加工順を丸数字で示すように、最初に円形クラック(R−1)(第一クラック)を形成し、続いて円形クラック(R−1)と交差する位置まで、それぞれの直線クラック(X−1、Y−1、X−2、Y−2)(第二クラック)を形成することになる。
この場合、図1(b)に加工順を丸数字で示すように、最初に円形クラック(R−1)(第一クラック)を形成し、続いて円形クラック(R−1)と交差する位置まで、それぞれの直線クラック(X−1、Y−1、X−2、Y−2)(第二クラック)を形成することになる。
このときクラックは加熱領域(ビームスポット)と冷却領域(冷却スポット)との境界付近で形成されるが、加熱領域と冷却領域との微妙なバランスによってクラックの発生位置が微妙に変化する。また基板の内部状態によって応力分布が微妙に変化することによってもクラックの発生位置が変化する。したがって、直線クラックを円形クラックとの交差点で正確に停止させることは非常に困難である。その結果、図1(c)に示すように、クラックの停止位置がずれて、直線クラック(X−1、Y−1、X−2)が円形クラックとの交差点を越えて進行してしまったり、直線クラック(Y−1)が円形クラックに到達しなかったりすることがある。
このような不具合を防ぐための一つの方法として、上述した特許文献3に記載されているように、円形部材10の上はビームスポットが遮断されるようにしておき、直線クラックを形成する際に、ビームスポットの一部が交差点を超えて円形部材10に到達しても、円形部材10自体は直接加熱されないようにすることが考えられる。
しかしながら、この方法を採用するとなると、予めレーザ遮断用の被膜を円形部材10の上に形成しておくか、円形クラックを形成した後に円形部材10の上にマスク部材を位置決めしながら取り付ける必要がある。前者の場合は直線クラックを形成した後、被膜を除去する工程が必要になる。後者の場合は位置決め工程が必要になり、いずれも工程が増え、手間がかかる。
その上、たとえ被膜形成やマスク部材の取り付けによって円形部材10自体は直接加熱されないようにした場合でも、後方の冷却領域(冷却スポット)で発生した引張応力が前方に伝達され、直線クラックの先端が、円形クラックとの交差点を越えて進行する現象(詳細は後述する)が発生する場合があり、直線クラックを確実に停止させることはできなかった。
同様の不具合は、直線状のレーザスクライブ加工を行う場合でも生じる。図2はレーザスクライブ加工を利用して、ガラス基板Gから複数の短冊部材11を切り出すときの典型的な加工手順を示す模式図である。ガラス基板Gの大きさと短冊部材11の大きさとの関係により端材部12が形成される場合に、端材部12を他の目的で有効利用したいとき、図2(a)に示すように、ガラス基板Gに対し、第一方向に直線状の第一クラック(X−1)と、第一方向と直交する第二方向に複数の第二クラック(Y−1〜Y−5)が形成される。
この場合、図2(b)に加工順を丸数字で示すように、最初に第一クラック(X−1)を形成し、続いて第二クラック(Y−1〜Y−5)を第一クラック(X−1)と交差する位置まで形成することになる。
この場合、図2(b)に加工順を丸数字で示すように、最初に第一クラック(X−1)を形成し、続いて第二クラック(Y−1〜Y−5)を第一クラック(X−1)と交差する位置まで形成することになる。
このときも第二クラック(Y−1〜Y−5)の先端を、第一クラック(X−1)との交差点で正確に停止させることは非常に困難である。その結果、図2(c)に示すように、第二クラック(Y−1〜Y−4)の停止位置がずれ、第一クラック(X−1)との交差点を越えて進行してしまったり、第二クラック(Y−5)が第一クラックとの交差点に到達しなかったりすることになる。
そこで、本発明はレーザスクライブ加工を利用して、第一のクラックを形成し、続いて第一クラックと交差する方向に第一クラックとの交差点まで第二のクラックを形成する際に、第二クラックを確実に交差点で停止させることができる脆性材料基板のクラック形成方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明のクラック形成方法は、第一のレーザスクライブ加工により第一クラックを形成する。続いて、第一クラックの亀裂内に摩擦係数を下げる摩擦係数降下剤を付着させてから、第二のレーザスクライブ加工により第二クラックを前記第一クラックと交差する方向に第一クラックとの交差点まで形成する。
このように、第一クラックを形成した後に、第一クラックの亀裂内に摩擦係数降下剤を付着させておくことにより、第一クラックの亀裂内で両側の面が滑るようになる。この状態で第二のレーザスクライブ加工を行ったときに、第二クラックが第一クラックとの交差点に到達すると、交差点の手前側においては第二クラックの亀裂が交差点まで進行するが、交差点で第一クラックの亀裂に交差すると、引張応力によって第二クラックの亀裂が広がる方向が、第一クラックの亀裂面の滑る方向に一致するため、第二クラックの亀裂の進行が滑り作用によって途切れることになる。その結果、交差点で第二クラックの亀裂の進行が停止することになる。その後、交差点より前方に、多少の加熱や冷却がなされたとしても、この部分に初期亀裂が形成されない限り、第二クラックが前方に進行することはない。
本発明によれば、第一クラックの亀裂内に摩擦係数を下げる摩擦係数降下剤を付着させたことにより、亀裂内で亀裂両側の面が滑るようになり、その結果、第二クラックの進行が第一クラックとの交差点で停止され、第二クラックを確実に停止させることができる。
(その他の課題を解決するための手段及び効果)
摩擦係数降下剤は、潤滑オイルを含有するのが好ましい。特にシリコーンオイルを含有するようにするのが好ましい。
摩擦係数降下剤は、第一クラックの亀裂内で亀裂両側面の摩擦係数を下げることができる材料であればよいが、例えば、潤滑剤を含有させればよい。好ましくはシリコーンオイルを適当に含有させれば、摩擦係数降下剤として利用することができる。
ここでシリコーンオイルでも多くの種類があるが、水溶性(冷媒としての水とともに吹き付ける場合)、浸透性(亀裂内への浸透しやすさ)、潤滑性(摩擦係数の下げやすさ)を考慮して、クラックに入りやすく、摩擦係数を下げやすい材料を選択する方がより好ましい。具体的にはシリコーンオイルの中でも、潤滑性を高めた変性シリコーンオイルが好ましい。
摩擦係数降下剤は、潤滑オイルを含有するのが好ましい。特にシリコーンオイルを含有するようにするのが好ましい。
摩擦係数降下剤は、第一クラックの亀裂内で亀裂両側面の摩擦係数を下げることができる材料であればよいが、例えば、潤滑剤を含有させればよい。好ましくはシリコーンオイルを適当に含有させれば、摩擦係数降下剤として利用することができる。
ここでシリコーンオイルでも多くの種類があるが、水溶性(冷媒としての水とともに吹き付ける場合)、浸透性(亀裂内への浸透しやすさ)、潤滑性(摩擦係数の下げやすさ)を考慮して、クラックに入りやすく、摩擦係数を下げやすい材料を選択する方がより好ましい。具体的にはシリコーンオイルの中でも、潤滑性を高めた変性シリコーンオイルが好ましい。
シリコーンオイル等の潤滑オイル以外の材料では、例えば、アルキル基を持つ材料、具体的にはアルキルアルコール、アルキルエーテル、脂肪酸アルキルエステルをアルコール添加により溶液にした材料を、摩擦係数降下剤として利用することができる。なかでもアルキル基を持つ材料が、炭素数1〜30の直鎖又は分岐アルキル基をもつアルキルアルコール、アルキルエーテル、脂肪酸アルキルエステルであれば、摩擦係数降下剤として優れており好ましい。
また、摩擦係数降下剤は、第一のレーザスクライブ加工で基板を冷却する際に、冷媒とともに吹き付けるようにしてもよい。
レーザスクライブ加工では、加熱後の冷却時および冷却直後に大きな引張応力が働き、クラックの亀裂が広がるので、基板を冷却する際に冷媒とともに吹き付けることで、確実に亀裂内に摩擦係数降下剤を付着させることができ、しかも冷媒吹き付けと同時に付着させることができるので、新たな工程を追加する必要もなくなる。
レーザスクライブ加工では、加熱後の冷却時および冷却直後に大きな引張応力が働き、クラックの亀裂が広がるので、基板を冷却する際に冷媒とともに吹き付けることで、確実に亀裂内に摩擦係数降下剤を付着させることができ、しかも冷媒吹き付けと同時に付着させることができるので、新たな工程を追加する必要もなくなる。
冷媒として、シリコーンオイルを含有した水を用いるようにしてもよい。
従来から冷却剤として窒素ガスや圧縮空気とともに噴射させていた水(水蒸気)、アルコール等の冷媒は、単独では摩擦係数降下剤としては機能しない。これらの液体にシリコーンオイルを含有させることにより、噴射可能な摩擦係数降下剤として利用することができる。
従来から冷却剤として窒素ガスや圧縮空気とともに噴射させていた水(水蒸気)、アルコール等の冷媒は、単独では摩擦係数降下剤としては機能しない。これらの液体にシリコーンオイルを含有させることにより、噴射可能な摩擦係数降下剤として利用することができる。
摩擦係数降下剤は、第一のレーザスクライブ加工で基板を冷却した直後に、交差点近傍に塗布または吹き付けるようにしてもよい。
冷却直後に、冷却剤とは別途に、塗布または吹き付けることにより、第一クラック全体のうち、必要な交差点近傍のみに摩擦係数降下剤を付着させることができる。これにより、摩擦係数降下剤の使用量を減らすことができ、また、不要な箇所に摩擦係数降下剤が付着することを抑制することができる。
冷却直後に、冷却剤とは別途に、塗布または吹き付けることにより、第一クラック全体のうち、必要な交差点近傍のみに摩擦係数降下剤を付着させることができる。これにより、摩擦係数降下剤の使用量を減らすことができ、また、不要な箇所に摩擦係数降下剤が付着することを抑制することができる。
10 円形部材
11 短冊部材
BS ビームスポット
CS 冷却スポット
L0 分断予定ライン
L1 太いクラック
L2 細いクラック
L3 ブラインドクラック
F 交差点
X−1 第一クラック
Y−1 第二クラック
11 短冊部材
BS ビームスポット
CS 冷却スポット
L0 分断予定ライン
L1 太いクラック
L2 細いクラック
L3 ブラインドクラック
F 交差点
X−1 第一クラック
Y−1 第二クラック
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。説明の便宜上、初めに一般的なレーザスクライブ加工により形成されるクラックについて説明しておく。
図3はレーザスクライブ加工中のガラス基板Gの状態を示す図であり、図3(a)は斜視図、図3(b)は基板表面の一部を拡大した平面図である。図3(c)は図4の各断面位置を示す図である。また図4は図3(c)に示した位置のクラックの発生状態を示す断面図である。
図3はレーザスクライブ加工中のガラス基板Gの状態を示す図であり、図3(a)は斜視図、図3(b)は基板表面の一部を拡大した平面図である。図3(c)は図4の各断面位置を示す図である。また図4は図3(c)に示した位置のクラックの発生状態を示す断面図である。
ガラス基板G上に分断予定ラインL0を定め、レーザビームを照射して楕円形のビームスポットBSを形成し、その長軸方向を分断予定ラインL0に向けて走査する。また図示しないノズルからビームスポットBSの後方に向けて、冷媒(例えば水を含む圧縮空気)を噴射することによって冷却スポットCSを形成し、ビームスポットBSを追随するように走査する。
具体的には、ビームスポットBSを形成するレーザビーム、および、冷却スポットCSを形成するノズルの位置を固定しておき、基板Gを分断予定ラインL0に沿って手前方向(図中矢印方向)に相対移動させることにより、ビームスポットBSおよび冷却スポットCSを分断予定ラインL0方向に沿って初期亀裂TRから走査する。
具体的には、ビームスポットBSを形成するレーザビーム、および、冷却スポットCSを形成するノズルの位置を固定しておき、基板Gを分断予定ラインL0に沿って手前方向(図中矢印方向)に相対移動させることにより、ビームスポットBSおよび冷却スポットCSを分断予定ラインL0方向に沿って初期亀裂TRから走査する。
このとき基板表面近傍に発生する圧縮応力および引張応力を図3(b)に示す。図では圧縮応力の大きさを破線矢印で示すとともに、引張応力の大きさを実線矢印で示す。
ビームスポットBSが通過するにつれて、圧縮応力が強くなっていく。続いて、ビームスポットBSの直後を冷却スポットCSが通過すると、圧縮応力から引張応力に一挙に反転する。その後は少しずつ引張応力が緩和するようになり、また、内部の熱が表面に伝導して再び弱い圧縮力に反転するようになり、亀裂が閉じる。
ビームスポットBSが通過するにつれて、圧縮応力が強くなっていく。続いて、ビームスポットBSの直後を冷却スポットCSが通過すると、圧縮応力から引張応力に一挙に反転する。その後は少しずつ引張応力が緩和するようになり、また、内部の熱が表面に伝導して再び弱い圧縮力に反転するようになり、亀裂が閉じる。
図4(a)は、ビームスポットBSが通過した直後の断面A−A’(図3(c)参照。以下に説明する各断面についても同じ)を示す図である。圧縮応力が働いているため、クラックは発生していない。図4(b)は冷却スポットCSが通過し、引張応力に反転した断面B−B’を示す図である。強い引張応力により太いクラックL1が発生し、しかも大きな引張応力により亀裂が広がろうとする状態になっている。図4(c)は冷却スポットが通過した後、引張応力が弱まっていく領域の断面C−C’を示す図である。弱い引張応力によって太いクラックL1よりは亀裂の幅が狭くなった細いクラックL2が残っている。図4(d)はさらに時間が経過し、引張応力が消失して、再び弱い圧縮応力に反転したときの断面D−D’を示す図である。この領域では弱い圧縮応力により、これまで見えていた細いクラックL2は眼に見えないクラックL3(ブラインドクラックという)になる。
次に、本発明のクラック形成方法について説明する。図5は本発明の一実施形態であるクラック形成方法の各工程を示す図である。本実施形態では、第一クラック形成工程、摩擦係数降下剤の付着工程、第二クラック形成の各工程を実行するが、第一クラック形成と摩擦係数降下剤の付着とを同時に行うようにしている。
図5(a)は、第一クラック形成工程および摩擦係数降下剤の付着工程を示す図である。第一クラック形成工程(および摩擦係数降下剤の付着工程)では、図3、図4で説明したレーザスクライブ加工を実行する。ただし、冷媒に摩擦係数降下剤である微量のシリコーンオイルを含めた点だけが異なる。
すなわち、レーザビームLBを基板Gに照射して楕円のビームスポットBSを形成する。また、冷却ノズルCNから冷媒を噴射して冷却スポットCSを形成する。ビームスポットBSと冷却スポットCSとの位置は固定し、基板Gを載置するテーブル(不図示)を駆動して、基板GをX方向に向いた分断予定ラインL0に沿って移動することにより、ビームスポットBSおよび冷却スポットCSを、初期亀裂TRから基板Gを横断するように走査する。これにより第一クラック(X−1)を形成する。
すなわち、レーザビームLBを基板Gに照射して楕円のビームスポットBSを形成する。また、冷却ノズルCNから冷媒を噴射して冷却スポットCSを形成する。ビームスポットBSと冷却スポットCSとの位置は固定し、基板Gを載置するテーブル(不図示)を駆動して、基板GをX方向に向いた分断予定ラインL0に沿って移動することにより、ビームスポットBSおよび冷却スポットCSを、初期亀裂TRから基板Gを横断するように走査する。これにより第一クラック(X−1)を形成する。
冷媒には、摩擦係数降下剤であるシリコーンオイルを1%以下、たとえば0.4%として水(本来の冷却剤)に含有させておき、圧縮空気とともにノズルから吹き付け可能な状態にしておく。シリコーンオイルの濃度を高くすると、ノズルから噴射できなくなるため、含有濃度はかなり薄くしてある。
このようにして、冷媒とともに摩擦係数降下剤を噴射させる。冷媒が噴射された直後には、太いクラックL1が形成される。図4(b)で説明したように、太いクラックL1では大きな引張応力によって亀裂が広がっており、亀裂内にシリコーンオイルが付着しやすい。その後、時間経過につれて、細いクラックL2を経て、眼に見えないクラックL3(ブラインドクラック)となるが、亀裂内の摩擦係数は、付着したシリコーンオイルにより低下している。続いて、第二クラック形成工程を実行する。
図5(b)は、第二クラック形成工程を示す図である。第二クラック形成工程では、基板Gの走査方向をY方向に向けて、図3、図4で説明したレーザスクライブ加工を実行する。このときの冷媒には摩擦係数降下剤を含める必要はないので、水と圧縮空気だけの冷媒を用いればよいが、シリコーンオイル(摩擦係数降下剤)による悪影響がない限り、第一クラック形成工程(および摩擦係数降下剤の付着工程))で用いた冷媒をそのまま用いればよい。第二クラック形成工程では、第一クラック(X−1)との交差点Fに冷却スポットCSが到達し、さらに第一クラックを超えるまで走査を続ける。
図6は冷却スポットCSの先端が第一クラック(X−1)に到達した状態を示す図であり、図6(a)は斜視図、図6(b)は平面図である。また、図6(c)〜図6(d)はそれぞれ図6(b)の領域Sについての異なる状態の拡大図である。このうち図6(c)は冷却スポットCSが領域Sに到達する前の領域Sの状態、図6(d)は第一クラック(X−1)にシリコーンオイルが付着しているときの図6(b)の領域S、図6(e)は比較例として、第一クラック(X−1)にシリコーンオイルが付着していないときの図6(b)の領域Sである。
図6(c)〜図6(e)には、4つのマーカP1〜P4を図示してある。これらは第二クラック形成工程による基板の位置変化を、マーカの移動によって説明するために、便宜上付されたマーカである。
図6(c)〜図6(e)には、4つのマーカP1〜P4を図示してある。これらは第二クラック形成工程による基板の位置変化を、マーカの移動によって説明するために、便宜上付されたマーカである。
このとき第一クラック(X−1)は、眼に見えないクラックL3(ブラインドクラック)になっているが、亀裂内にはシリコーンオイル(摩擦係数降下剤)が付着している。
図6(c)に示すように、冷却スポットCSが領域Sに到達する前は、Y方向の分断予定ライン(L0)には、クラックが発生していない。このときの4つのマーカP1〜P4は、第一クラック(X−1)と分断予定ライン(L0)との交差点Fから等距離に付されている。
図6(c)に示すように、冷却スポットCSが領域Sに到達する前は、Y方向の分断予定ライン(L0)には、クラックが発生していない。このときの4つのマーカP1〜P4は、第一クラック(X−1)と分断予定ライン(L0)との交差点Fから等距離に付されている。
その後、冷却スポットCSが領域Sに到達すると、図6(d)に示すように、分断予定ライン(L0)に沿って第二クラック(Y−1)が形成される。冷却スポットCSが通過した直後は強い引張応力が発生し、第二クラック(Y−1)は太いクラックL1となっている。このとき第二クラック(Y−1)の先端は交差点Fで停止する。これは第一クラック(X−1)の亀裂内の摩擦係数がシリコーンオイルの付着によって低下しており、P1側(P2側)に発生している引張応力が交差点Fを越えてP4側(P3側)に伝達されないためである。このときP1側(P2側)の亀裂面がP4側(P3側)の亀裂面に対し矢印方向に滑ることにより、クラックの進行が停止される。
このときビームスポットBSは交差点Fを越えて前方(P3,P4側)に到達しているが圧縮応力を与えているだけでクラックを進行させることはない。交差点Fに初期亀裂TRが形成されていない限り、P4側(P3側)に多少の加熱が行われてもクラックは進行できない。
図6(e)は比較例として、第一クラック(X−1)の亀裂内にシリコーンオイルを付着させなかったときに、冷却スポットCSが領域Sに到達した場合である。
第一クラック(X−1)の亀裂面には圧縮応力が生じているため摩擦により、P1側(P2側)の亀裂面が第一クラックの方向に沿って移動すると、P4側(P3側)の亀裂面は摩擦力で引きずられるように移動する。すなわち、P1側の動きに連動してP4側が移動し、P2側の動きに連動してP3側が移動する。
したがって、第二クラック形成工程で、冷却スポットCSが通過した直後に強い引張応力が発生し、第二クラック(Y−1)が太いクラックL1となって広がると、交差点Fを超えて太いクラックL1が伝達され、クラックL1と同じ亀裂幅で広がる太いクラックL4が形成される。すなわち、交差点で停止することなく、クラックが前方に進行してしまう。
第一クラック(X−1)の亀裂面には圧縮応力が生じているため摩擦により、P1側(P2側)の亀裂面が第一クラックの方向に沿って移動すると、P4側(P3側)の亀裂面は摩擦力で引きずられるように移動する。すなわち、P1側の動きに連動してP4側が移動し、P2側の動きに連動してP3側が移動する。
したがって、第二クラック形成工程で、冷却スポットCSが通過した直後に強い引張応力が発生し、第二クラック(Y−1)が太いクラックL1となって広がると、交差点Fを超えて太いクラックL1が伝達され、クラックL1と同じ亀裂幅で広がる太いクラックL4が形成される。すなわち、交差点で停止することなく、クラックが前方に進行してしまう。
(実験)
冷媒に摩擦係数降下剤としてシリコーンオイルを含有させた場合と、含有させなかった場合との比較実験を行った。
実験条件を以下に示す。
ガラス基板 無アルカリガラス(コーニング社製 ♯1737)
レーザ出力 160W
走査速度 200mm/sec
冷媒噴射量 2ml/min
亀裂深さ 125μm
冷媒 水99.6%
シリコーンオイル0.4%(信越化学工業株式会社製KF−643)
上記混合比で圧縮空気とともに噴射させる
冷媒に摩擦係数降下剤としてシリコーンオイルを含有させた場合と、含有させなかった場合との比較実験を行った。
実験条件を以下に示す。
ガラス基板 無アルカリガラス(コーニング社製 ♯1737)
レーザ出力 160W
走査速度 200mm/sec
冷媒噴射量 2ml/min
亀裂深さ 125μm
冷媒 水99.6%
シリコーンオイル0.4%(信越化学工業株式会社製KF−643)
上記混合比で圧縮空気とともに噴射させる
以上の条件下で、レーザスクライブ加工を行った。まず、X方向に第一クラックを形成し、その後Y方向に第二クラックを形成し、第二クラックを形成する際に、ビームスポットBSおよび冷却スポットCSが第一クラックとの交差点を越えるまで走査するようにした。
その結果、第二クラックは交差点で完全に停止し、第一クラックを超えて前方に進行することはなかった。
その結果、第二クラックは交差点で完全に停止し、第一クラックを超えて前方に進行することはなかった。
比較例として、冷媒を100%水(シリコーンオイル0%)に変えて同様のレーザスクライブ加工を行った結果、第二クラックは交差点で停止することなく第一クラックを超えて前方に進行した。
以上の結果から、微量のシリコーンオイル(摩擦係数降下剤)を第一クラックの亀裂内に付着させることにより、交差点でクラックの進行を抑えることができることがわかった。
以上の結果から、微量のシリコーンオイル(摩擦係数降下剤)を第一クラックの亀裂内に付着させることにより、交差点でクラックの進行を抑えることができることがわかった。
また、シリコーンオイル以外の材料についても、摩擦係数降下剤として作用する材料の検討を行った。その結果、アルキル基を持つ材料であるアルキルアルコール、アルキルエーテル、脂肪酸アルキルエステル(炭素数1〜30の直鎖又は分岐アルキル基をもつもの)をアルコール添加により溶液にした材料を、摩擦係数降下剤として冷媒に含有させた場合も、亀裂の進行を停止させる効果が得られた。
(変形実施形態)
上記実施形態では、冷却ノズルを利用して、冷媒とともにシリコーンオイル(摩擦係数降下剤)を噴射させたが、冷却ノズルの後方に、第二のノズルを設けて、シリコーンオイル(摩擦係数降下剤)を必要な箇所だけに噴射するようにしてもよい。すなわち、交差点Fの近傍だけにシリコーンオイルを付着させるようにする。このようにすることで、シリコーンオイルの付着が気になる用途の場合に、シリコーンオイルの影響を最小限に抑えることができる。
上記実施形態では、冷却ノズルを利用して、冷媒とともにシリコーンオイル(摩擦係数降下剤)を噴射させたが、冷却ノズルの後方に、第二のノズルを設けて、シリコーンオイル(摩擦係数降下剤)を必要な箇所だけに噴射するようにしてもよい。すなわち、交差点Fの近傍だけにシリコーンオイルを付着させるようにする。このようにすることで、シリコーンオイルの付着が気になる用途の場合に、シリコーンオイルの影響を最小限に抑えることができる。
また、上記実施形態ではノズルからの噴射によりシリコーンオイルを付着させたが、塗布によって付着させてもよい。その場合であっても、冷却直後に塗布する方が亀裂内に入りやすい。
また、第二クラック形成工程で、ビームスポットが第一クラックとの交差点に到達したときに、レーザ照射を停止してビームスポットを消去すれば、クラックの進行を停止する以外に、加熱による基板への悪影響を抑えることもできる。その場合は、交差点まで冷却スポットを移動させてから冷却スポットの移動を停止することにより、第二クラックは確実に交差点まで形成するようにする。
本発明のクラック形成方法は、ガラス基板等の脆性材料基板の分断に利用することができる。
Claims (7)
- 脆性材料基板にレーザビームを照射してビームスポットを形成し、前記ビームスポットを相対移動させて前記基板が軟化する温度以下で加熱し、次いで前記ビームスポットが通過した軌跡に沿って前記基板を冷却するレーザスクライブ加工によりクラックを形成する脆性材料基板のクラック形成方法であって、
第一のレーザスクライブ加工により第一クラックを形成し、
前記第一クラックの亀裂内に摩擦係数を下げる摩擦係数降下剤を付着させてから、第二のレーザスクライブ加工により第二クラックを前記第一クラックと交差する方向に第一クラックとの交差点まで形成し、
前記第一クラックとの交差点で第二クラックの進行を停止させることを特徴とする脆性材料基板のクラック形成方法。 - 前記摩擦係数降下剤は、潤滑オイルを含有する請求項1に記載のクラック形成方法。
- 前記摩擦係数降下剤は、シリコーンオイルを含有する請求項2に記載のクラック形成方法。
- 前記摩擦係数降下剤は、アルキルアルコール、アルキルエーテル、脂肪酸アルキルエステルのいずれかを含有する請求項1に記載のクラック形成方法。
- 前記摩擦係数降下剤は、第一のレーザスクライブ加工で基板を冷却する際に、冷媒とともに吹き付けられる請求項1に記載のクラック形成方法。
- 前記冷媒として、シリコーンオイルを含有した水を用いる請求項5に記載のクラック形成方法。
- 前記摩擦係数降下剤は、第一のレーザスクライブ加工で基板を冷却した直後に、前記交差点近傍に塗布または吹き付けられる請求項1に記載のクラック形成方法。
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