JP5054730B2 - ソーラーシステム用フレネルレンズ及びソーラーシステム - Google Patents

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Description

本願の発明は、ソーラーシステム用フレネルレンズ及びこのフレネルレンズを備えたソーラーシステムに関するものである。
地球温暖化防止等を背景として、太陽光エネルギーの利用が盛んに検討されており、太陽光発電の分野では、住宅用を始めとして普及が進んでいる。太陽光を利用する場合、そのまま利用する場合もあるが、光を集光したり屈折させたりしながら利用する場合もある。例えば、太陽光エネルギーにより試料を加熱するシステムでは太陽光を大規模に集光して加熱温度を1800〜2500℃程度にすることが検討されている。このような太陽光を利用する装置一般を、本明細書ではソーラーシステムと呼ぶ。
特開平4−127101号公報
太陽光を集光したり屈折させたりしながら利用するソーラーシステムでは、多くの場合、フレネルレンズを用いることが検討されている。特に、太陽光を大きなエリアで受光して集光する大規模ソーラーシステムでは、フレネルレンズ以外のレンズを使用することは現実的に不可能であると考えられる。
フレネルレンズは、通常のレンズを多数のプリズム状のセグメントに分割し、セグメントを平面上に並べることでシート状又はプレート状に変換した光学部品である。したがって、フレネルレンズは、プリズム部を同一平面上に多数並べて設けたものとなっている。
フレネルレンズを使用したソーラーシステムでは、フレネルレンズを太陽光の入射方向に対して垂直に配置し、レンズ作用を生じさせる。
このようなソーラーシステムでは、より大きなエリアで光を集めて集光点でのエネルギー密度を高めるため、より大面積のフレネルレンズを使用することが好ましい。しかしながら、フレネルレンズが限度以上に大面積化すると、自重により撓んでしまう問題がある。撓みにより、必要な光学特性が得られなくなる問題に加え、破損も生じやすくなり、システムの信頼性の点で問題となる。
複数のフレネルレンズを同一平面上に並べて配置し、それらフレネルレンズ全体で一つのレンズ作用を生じさせるようにすれば、個々のフレネルレンズをそれほど大きくすることなく受光エリアを大きくして集光点のエネルギー密度を高くすることが可能である。しかしながら、複数のフレネルレンズを保持する枠が必要であり、枠の部分での光のロスが大きくなる欠点がある。
本願の発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、自重による撓みが生じにくい構造のソーラーシステム用フレネルレンズを提供し、受光エリアの大きなソーラーシステムを好適に構成できるようにする技術的意義を有するものである。
上記課題を解決するため、本願の請求項1記載の発明は、光軸に対して太陽光が平行に入射する姿勢で配置されるソーラーシステム用フレネルレンズであって、多数のプリズム部が基準面に沿って並べられた構造を有しているとともに、多数のプリズム部が全体として一つのレンズ作用を為すよう設けられており、
基準面は、光軸に対して斜めに延びた面となっており、
多数のプリズム部は、基準面に沿って他方の側から一方の側に下降して延びる階段状を成しており、
前記多数のプリズム部の各々の入射面は、集光レンズ面となっているとともに、前記一方の側に徐々に低くなっていて一方の側の端部は前記他方の側の端部に比べて低い位置となっているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、前記請求項1の構成において、前記基準面は、太陽光の入射側に凸である凸面であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発明は、前記請求項2の構成において、前記基準面は、太陽光の入射側に凸である半球面であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、前記請求項1乃至3いずれかの構成において、前記多数のプリズム部の各々は、前記入射面とは反対側で突出しているプリズム面を有しており、プリズム面は、光軸から遠い側の第一の面と、光軸に近い側の第二の面とから成っており、各第一の面は、前記一つのレンズ作用を為すよう光軸に対する距離に応じて角度が漸次変化しているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項5記載の発明は、前記請求項1乃至4いずれかの構成において、前記多数のプリズム部の各々は、前記集光レンズ面である入射面で集光された光を平行光に戻すコリメータ部を有しているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項6記載の発明は、前記請求項5の構成において、記多数のプリズム部の各々は、前記入射面とは反対側で突出しているプリズム面を有しており、プリズム面は、光軸から遠い側の第一の面と、光軸に近い側の第二の面とから成っており、前記コリメータ部は、第一の面に形成されているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項7記載の発明は、前記請求項1乃至6いずれかの構成において、前記多数のプリズム部の各々は、前記入射面とは反対側で突出しているプリズム面を有しており、プリズム面は、光軸から遠い側の第一の面と、光軸に近い側の第二の面とから成っており、
前記多数のプリズム部の各々は、光軸に近い側の第一の群のプリズム部と、光軸から遠い側の第二の群のプリズム部とから成っており、
第一の群のプリズム部では、前記入射面から入射した光が第一の面で屈折しながら出射して前記レンズ作用を為すよう第一の面が形成されており、
第二の群のプリズム部では、前記入射面から出射した光が第一の面で全反射した後、第二の面で屈折しながら出射して前記レンズ作用を為すよう第一及び第二の面が形成されているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項記載の発明は、前記請求項1乃至いずれかの構成において、前記複数のプリズム部の各々は、各プリズム部が並んだ方向の幅であるピッチ幅を有しており、光軸から遠い側のプリズム部は、光軸に近い側のプリズム部に比べてピッチ幅が短いという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項9記載の発明は、請求項1乃至いずれかに記載のフレネルレンズを備えており、フレネルレンズにより太陽光を集光して利用するものであるという構成を有する。
以下に説明する通り、本願の請求項1記載の発明によれば、大きな受光エリアを得るために大型化させても撓みの問題が少ない。このため、製品としての信頼性が高く、またロスの少ないフレネルレンズとなる。また、各入射面が集光レンズ面となっているので、ドラフト角を付与したり頂角を鈍化させたりすることが可能となる他、各入射面に汚れが付着しにくくなるので、ロスも少なくなるという効果が得られる。さらに、各入射面に汚れが付着しにくくなるので、ロスも少なくなるという効果が得られる。
また、請求項2又は3記載の発明によれば、上記効果に加え、自重により撓もうとする力と形状自体からくる内部応力が相殺した状態となるので、より撓みが少なくなる。
また、請求項5又は6記載の発明によれば、上記効果に加え、各プリズム部がコリメータ面を有しているので、各入射面の曲率を自由に定めることができ、より狭く光を絞ることで上記効果をより高く得るようにすることができる。
また、請求項7記載の発明によれば、上記効果に加え、多数のプリズム部が屈折系と全反射系とから成るので、より大きな受光エリアを確保しつつより短い焦点距離のフレネルレンズとすることが可能となる。
また、請求項記載の発明によれば、上記効果に加え、フレネルレンズ全体をコンパクトにできる。
また、請求項記載の発明によれば、上記効果を得つつ、太陽光を集光して高エネルギー密度として利用することができる。
第一の参考例に係るフレネルレンズの断面概略図である。 参考例のソーラーシステム用フレネルレンズの効果について模式的に示した図である。 図1に示す参考例のフレネルレンズにおけるケラレ低減の効果について示した図である。 本願発明の第一の実施形態に係るフレネルレンズの断面概略図である。 第二の実施形態に係るフレネルレンズの断面概略図である。 第二の参考例に係るフレネルレンズの断面概略図である。 第三の参考例に係るフレネルレンズの断面概略図である。 実施形態のソーラーシステムの側面概略図である。
次に、本願発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態)について参考例を参考にしつつ説明する。まず、ソーラーシステム用フレネルレンズの発明の実施形態について説明する。
図1は、第一の参考例に係るソーラーシステム用フレネルレンズの断面概略図である。図1に示すフレネルレンズは、多数のプリズム部11、12を、一つの面(以下、基準面)10上に並べた構造を有する。各プリズム部11、12は、入射面2と、入射面2とは反対側に突出しているプリズム面とから成っている。尚、図1では、基準面10の形状を上側に示し、一部のプリズム部11,12を抜粋して拡大して下側に示している。
第一の参考例のフレネルレンズの大きな特徴点は、図1に示すように、基準面10が光軸Aに垂直な平面ではなく、光軸Aに対して斜めの(非垂直の)面となっている点である。より具体的に説明すると、参考例のフレネルレンズは、基準面10は半球面となっている。半球面とはいっても、厳密な意味の半球面ではなく、図1に示すように、全球面に対して1/3〜1/4程度の半球面となっている。
そして、参考例のフレネルレンズは、上記半球面状の基準面10に沿って各プリズム部11,12が並べられており、各プリズム部11,12は階段状となっている。即ち、光軸A上に位置するプリズム部11は最も高い位置にあり、各プリズム部11,12は光軸Aから遠ざかるに従って徐々に低い位置に位置している。各プリズム部11,12の境界部分には、段差が形成されている。
各プリズム面は、この参考例では、断面がほぼ三角形状の部位を形成しており、第一の面3と第二の面4とから成っている。第一の面3は、入射面2から入射した光が最初に到達する面である。各プリズム部11,12において、第一の面3は光軸Aから遠い側にあり、第二の面4は光軸Aに近い位置にある。また、各プリズム部11,12は、円周状に延びた形状(即ち、円環状)であり、光軸Aを中心として同心上に配置されている。
この参考例では、各プリズム部11,12の入射面2は光軸Aに対して垂直な平面となっている。したがって、各入射面2も階段状を成している。参考例のソーラーシステム用フレネルレンズは、光軸Aが太陽光の入射方向に対して平行になるように配置される。したがって、各プリズム部11,12において、入射面2には太陽光が垂直に入射する。
プリズム面は、フレネルレンズ全体として一つのレンズ作用が得られる形状とされる。この参考例では、太陽光を集光して利用することが想定されており、フレネルレンズ全体として集光レンズ作用が得られるよう各プリズム面が形成されている。各プリズム面の構成は幾つか考えられるが、この参考例では、大きな受光エリアを形成しつつ短焦点のものにするため、屈折系と全反射系とを組み合わせ構成を採用している。
即ち、各プリズム部11,12は、光軸Aに近い側に位置する第一の群のプリズム部11と、光軸Aから遠い側に位置する第二の群のプリズム部12とから成っている。第一の群のプリズム部11は、第一の面3での屈折を利用してレンズ作用を為させるのに対し、第二の群のプリズム部12は、第一の面3での全反射を利用してレンズ作用を為させるものとなっている。図1において、第一の群と第二の群との境界線を、一点鎖線6で示す。
より具体的に説明すると、この参考例のフレネルレンズは、前述したように全体として集光レンズ作用を為すものである。集光レンズには色々なものがあるが、参考例のフレネルレンズは、出射側が凸である平凸レンズと等価なものとなっており、平行な太陽光を一点に集光するものとなっている。
このうち、第一の群のプリズム部11は、第一の面3が、平凸レンズの凸面に等価となっており、各第一の面3をつなげてくと平凸レンズの凸面に近似する面を形成するようになっている。一方、第二の群の各プリズム部12では、第一の面3が全反射であって第二の面4が屈折面であり、これらの面により得られる作用が、第一の群の各プリズム部11で得られる作用と合わせて、フレネルレンズ全体として平凸レンズの作用を為すよう構成されている。即ち、第二の群の各プリズム部12は、第一の面3で全反射して第二の面4で屈折して出射した光が、第一の群の各プリズム部11から出射した光と同じ位置(即ち、焦点)に集まるよう構成されている。
上記説明から解るように、第一の群の各プリズム部11では第一の面3の角度は入射光が全反射しない角度に設定され、第二の群の各プリズム部12では第一の面3の角度は入射光が全反射する角度に設定される。以下、各プリズム部11,12の材質がPMMA樹脂である場合を例にし、上記の点をさらに具体的に説明する。
光がPMMA樹脂の媒体内から外部(空気中)に出射する場合、臨界角は42度程度であり、入射角が42度を超えると全反射する。したがって、第一の群のプリズム部11は、入射角が42度を超えないようになっている。各プリズム部11,12において、光は入射面2に垂直に入射するので、第一の面3への光の入射角θiは、第一の面3が入射面2と平行な面に対して成す角(立ち上がり角θu)に等しい。したがって、第一の群の各プリズム部11は、立ち上がり角θuが42度を超えないようになっている。
第一の群のプリズム部11は第一の面3での屈折により前記レンズ作用を為すから、最も中央の(光軸A上の)プリズム部11において第一の面3の立ち上がり角θuは0度であり、光軸Aから遠ざかるにしたがって、徐々に立ち上がり角θuが大きくなっている。そして、42度を超えない範囲で最も大きな立ち上がり角θuのプリズム部11が、第一の群において最外周に位置するものとなる。以下、このプリズム部11を、第一群最外周部と呼ぶ。第一群最外周部11における立ち上がり角θuは、例えば38度程度に設定される。
プリズム面から出射する光が入射面2と平行な面に対して成す角(以下、単に「出射角」と呼ぶ)θeは、光軸A上のプリズム部11において最も大きい角度(90度)となり、光軸Aから遠ざかるに従って徐々に小さくなる。
第二の群の各プリズム部12では、第二の面4から出射する光が第一の群の各プリズム部11からの光と同じ位置(焦点)に結ぶことと、第一の面3の立ち上がり角θuが臨界角より大きいことの二つを条件とする以外、本質的に制限はない。したがって、これら二つの条件を満たすよう第一第二の各面3,4を設計すればよい。
第二の群のプリズム部12から出射する光の出射角θeは、図1に示すように、最も光軸Aに近い位置に位置するプリズム部(以下、第二群最内周部)12において最も大きく、光軸Aから遠ざかるに従って徐々に小さくなる。そして、第二群最内周部12における出射角θeは、第一群のプリズム部11のうちの最も光軸から遠い位置のプリズム部11における出射角θeから僅かに小さいのみであり、出射角θeの漸次減少がシームレスにつながるようになっている。
この参考例では、前述した通り基準面10が平面ではなく半球面になっており、光軸Aから遠いプリズム部11,12ほど第一の面3や第二の面4が下に下がっている。各プリズム部11,12において、第一の面3や第二の面4は、上記のように各出射光が一点に集光するよう角度が設定され、且つ光軸から遠ざかるに従って徐々に下がった位置となっている。
参考例のソーラーシステム用フレネルレンズは、図1中不図示の保持枠に嵌め込んだ状態でソーラーシステムに搭載される。搭載されたフレネルレンズは、各入射面2が太陽光の入射側に位置するので、全体としては上側に凸の状態となる。後述するように、フレネルレンズは、姿勢制御装置によって太陽光に追従して姿勢を変える場合が多いが、この場合も、太陽に向かって斜め上側に凸の姿勢を維持する。
参考例のソーラーシステム用フレネルレンズによれば、光軸Aに垂直な面に対して斜めに延びた基準面10に沿って各プリズム部11,12が配置され、各プリズム部11,12が階段状を成しているので、大きな受光エリアのものであっても撓みの問題が少ない。特に、この参考例では、基準面10が上に凸の曲面であるので、撓み防止の効果が著しい。このような効果について、図2を使用して模式的に説明する。図2は、参考例のソーラーシステム用フレネルレンズの効果について模式的に示した図である。
図2(1)には、従来の平板状のフレネルレンズの場合が示され、(2)には参考例の場合が示されている。図2(1)に点線で示すように、平板状のフレネルレンズの場合、大きな受光エリアとなるように大型化させていくと、自重により撓み易い。撓みにより必要な光学特性が得られなくなる問題の他、耐衝撃性や経時的な機械強度が低下して破損等の事故が生じ易くなる問題が発生する。これらの問題を解決するには、補強用のフレームでフレネルレンズを支えるようにすることが考えられるが、フレームの部分が光を遮ってしまうので、大きなロスが生じる。
一方、図2(2)に示すように、参考例のフレネルレンズでは、基準面10が上に凸の曲面であり、フレネルレンズ全体としても断面形状が上に凸の曲板状であるので、大きな受光エリアを得るために大型化させても撓みの問題が少ない。このため、製品としての信頼性が高く、またロスの少ないフレネルレンズとなる。
このような参考例の効果は、程度の差こそあれ、基準面10が上記のように上の凸の曲面で無い場合でも得られる。基準面10が光軸Aに対して垂直な面である従来のものと比較すると、基準面10を光軸Aに垂直な面に対して斜めに延びた面とすることで上記の効果が得られる。例えば、基準面10が光軸Aに垂直な面に対して斜めになっている平面でも良い。
曲面である場合、上記以外の構成としては、断面が半円弧状で一方向に延びている形状(樋状)が考えられる。この場合、太陽光は、フレネルレンズが延びる方向に沿って直線状に集光されることになる。
また、基準面10が曲面である場合、上に凸になっている形状は撓み防止の点からより好適である。即ち、容易に理解できるように、基準面10が上に凸であると、自重により撓もうとする力と形状自体からくる内部応力が相殺した状態となるので、より撓みが少なくなる。
尚、屈折系と全反射系とを組み合わせた構成を採用し、光軸Aから遠い第二の群のプリズム部11,12を全反射系としている構成は、前述したように、大きな受光エリアを形成しつつもより短焦点のフレネルレンズが得られる効果がある。短焦点とすることは、ソーラーシステム全体をコンパクトにする意義がある。
また、参考例のフレネルレンズは、いわゆるケラレの問題を低減した効果もある。この点について、図3を使用して説明する。図3は、図1に示す参考例のフレネルレンズにおけるケラレ低減の効果について示した図である。
上述したように、光軸Aから遠い第二の群のプリズム部12を全反射系とすると、より大きな受光エリアを形成しつつもより短焦点にできるメリットがあるが、ケラレの問題も生じやすくなる。ケラレとは、第二の群のプリズム部12において、出射した光が、光軸A側に隣接したプリズム部12によって遮蔽される問題を指している。
図3(1)に示すように、基準面10が光軸Aに対して垂直な平面であり、この面に沿って各プリズム部12が配置されていると、光軸Aから遠い位置のプリズム部12においてケラレの問題が生じ易くなる。即ち、フレネルレンズ全体の焦点距離を短くしようとすると、第二の群のプリズム部12において、第二の面4から出射する光の出射角θeは、光軸Aから遠いプリズム部12ほど小さくなる。出射角θeが小さくなると、出射した一部の光が、光軸A側に隣接した別のプリズム部12の第一の面3に達してしまうことになり、第一の面3からこの別のプリズム部12内に入射するか第一の面3で全反射する。いずれにしても、この光は焦点には達せずロスとなる。
一方、図3(2)に示すように、基準面10が上に凸の曲面であり、光軸Aから遠ざかるに従って各プリズム部12の位置が徐々に下に下がっていると、ケラレの問題が防止できる。即ち、各プリズム部12の位置が徐々に下に下がっているので、第二の面における光の出射位置も徐々に下の位置となる。このため、出射角θeが小さくなってきても、出射した光が光軸A側のプリズム部12に達してしまうことが無くなる。このため、短焦点としつつも光の利用効率の高いフレネルレンズとなる。
次に、本願発明の第一の実施形態のソーラーシステム用フレネルレンズについて説明する。図4は、第一の実施形態のソーラーシステム用フレネルレンズの断面概略図である。図4に示すフレネルレンズも、図1に示すフレネルレンズと同様、基準面(図4中不図示)が上に凸の半球面となっており、多数のプリズム部11、12が基準面に沿って並べられていて階段状を成している。
本実施形態のフレネルレンズが第一の参考例と異なるのは、図4に示すように、各プリズム部11,12において入射面2が平面ではなく、曲面になっている点である。特に、本実施形態では、各入射面2は入射側に凸の曲面となっており、集光レンズ面となっている。即ち、各入射面2から入射する光が集光される構成となっている。
各入射面2は、図4に示すように断面が円弧状であり、最頂部は、光軸A側の端部付近に設定されている。入射面2から入射した光は、図4に示すように集光されながら、第一の面3で屈折して出射する(第一の群)か、第一の面3で全反射した後に第二の面4で屈折しながら出射する(第二の群)かして、集光点に集光される。この実施形態では、集光レンズ面である各入射面2の焦点の位置が、フレネルレンズ全体の焦点の位置と同じ位置になるよう各入射面2の曲率が設定されている。
このように各入射面2を曲面とすることは、幾つかの顕著な効果がある。
まず第一に、第二の面4に対してドラフト角を付与することができる効果がある。ドラフト角とは、第二の面4が光軸Aに対して成す角である。前述したように、ソーラーシステム用フレネルレンズは、一般的に、太陽光が光軸Aに対して平行に入射する姿勢で配置される。この場合、第一の面3に最大限光を入射させるために、第二の面4を光軸Aに対して平行にすることが多い。即ち、ドラフト角がゼロの設計である。
しかしながら、ドラフト角がゼロであると、フレネルレンズの製作の際の離型性が悪いという問題がある。多くのフレネルレンズは、熱間プレス成型や射出成型のような型を用いた形成方法によって製作される。この場合、成型後に製品を型から引き離す際、型を、光軸Aとなる方向に沿って移動させる。この際、ドラフト角が無いと、即ち製品のある面が型の移動方向に沿っていると、その面で型が製品から離れにくくなり、製品の寸法精度が悪くなったり成型に時間がかかったりする問題がある。一方、ある程度のドラフト角が付与されていると(即ち、型の引き離し方向に対して製品の面が斜めになっていると)、離型性が良くなるので、上記のような問題はない。
ドラフト角の付与は、上記のように製造の際の離型性を向上させるメリットがあるが、その一方で、使用時に光のロスを生じさせる問題がある。即ち、入射面2から光が平行に入射する構成では、第二の面4にドラフト角が付与されていると、第二の面4寄りの位置から入射した光が第二の面4で全反射してしまう。この光は、第一の面3に達するものの、第一の面3には、設計とは異なる入射角で入射するため、第一の面3において設計通りの屈折又は全反射が生じず、ロスになる。
一方、本実施形態のように、入射面2を集光レンズ面にしておくと、光が少しずつ絞られながら第一の面3に達するので、図4に示すように第二の面4にドラフト角θdを付与しても、光が第二の面4に達しないようにすることができ、第一の面3において期待された屈折又は全反射が全ての光に対して生じるようにすることができる。このため、ロスは無くなる。
入射面2を集光レンズ面とすることのさらに別のメリットは、プリズム部11,12の頂角を鈍化させることができる点である。図3(1)から解るように、入射面2が平坦面である場合、光を最大限に利用しようとすると、第一の面3において、第二の面4との交点(頂角)の位置まで最大に利用する必要がある。即ち、原理的には、入射面2から入射して第二の面4に沿って進む光まで第一の面3に到達させる必要がある。言い換えると、第一の面3と第二の面4とが交差した部分、第一の面3と第二の面4とが成す角のまま鋭利なものとしておく必要がある。
しかしながら、鋭利な頂角のプリズム部11,12は、幾つかの問題がある。一つは、製造上の問題である。鋭利な頂角のプリズム部11,12は、それに合わせて鋭利な凹部を有する型によって成型する必要があり、鋭利な凹部の型は、鋭利なバイトで切削して製作することになる。しかしながら、鋭利なバイトは耐久性が低く、一つの型を製作するのに多くのバイトを消耗してしまい、型の製作コストが高くなってしまう問題がある。また、鋭利なバイトをして鋭利な凹部を得ても、型の寸法精度はそれほど高くすることができず、成型したプリズム部11,12の頂角は、僅かではあるが丸みを帯びて鈍化し易い。この点は、熱間プレス成型等に比べて量産性に優れた射出成型の場合に顕著である。頂角が丸みを帯びて鈍化してしまった場合、その部分では必要な特性は得られなくなり、光の損失が大きくなってしまう。
さらに、製造後の製品上の問題として、プリズム部11,12の頂角が鋭利である場合、運搬時や使用時等のちょっとした弾みで頂部が欠け易いという問題がある。頂角が欠けてしまうと、上記説明から解る通り、即それは性能低下につながる。即ち、製品としての耐久性や信頼性の点で問題となる。このように、入射面2を平坦面とする構造は、製造コストが高くなり易く、また製品としての耐久性や信頼性の点でも問題がある。
一方、図4に示すように、入射面2を集光レンズ面にして光を絞るようにすると、第一の面3は隅まで使用する必要がない。第一の面3のうちの中央部分でのみ屈折作用又は全反射作用があれば良い。このため、図4に示すように、頂角を鈍化させても何ら問題はない。したがって、型の製作に鋭利なバイトを使用する必要はなく、頂角が丸みを帯び易い射出成型法により製造したとしても、性能上の問題は生じない。そして、頂角を鈍化させておけば、欠ける恐れも少なくなるので、製品の耐久性や信頼性も高い。
また、各入射面2を曲面とする構成は、汚れ防止という別の効果も有する。即ち、ソーラーシステム用フレネルレンズでは、入射面2は外気に直接晒される構成とすることが多い。入射面2のさらに入射側に透光性のカバーを設けても良いが、カバーは太陽光の透過率が100%という訳にはいかず、カバーの部分でロスが生じる。ロスを無くすには、太陽光をそのままフレネルレンズに入射させるべきであり、そのため、フレネルレンズの入射面2は直接外気に晒された状態となる。
この場合に問題なのは、雨ジミのような外気による汚れである。雨ジミのような汚れが入射面2に付着すると、その部分で光が入射せずにロスになる。入射面2が平面であり、水平であると、どうしても雨水が溜まり易く、雨ジミが生じ易くなる。
一方、第一の実施形態のように各入射面2が曲面であると、雨水が流れ易くなる。このため、雨ジミのような汚れが付着しにくく、よりロスの少ないフレネルレンズとなる。加えて、第一の実施形態では、各入射面2は一方の側(ここでは光軸Aから遠い側)に徐々に低くなる斜面となっていると、雨水がより流れ易くなっている。このため、雨ジミのような汚れがより付着しにくくなっている。また、上記汚れ付着防止の効果は、各入射面2が曲面でなく平面であっても、一方の側に徐々に低くなっている斜面であれば同様に得られる。
次に、第二の実施形態のソーラーシステム用フレネルレンズについて説明する。図5は、第二の実施形態のソーラーシステム用フレネルレンズの断面概略図である。図5に示すフレネルレンズも、基準面(図5中不図示)が上に凸の半球面となっており、多数のプリズム部11、12が基準面に沿って並べられていて階段状を成している。そして、各入射面2が集光レンズ面となっている。
この第二の実施形態のフレネルレンズが上記参考例及び第一の実施形態と異なるのは、各入射面2で集光された光を平行光に戻すコリメータ部31が設けられている点である。第二の実施形態では、コリメータ部31は、各第一の面3に設けられている。即ち、第一の群のプリズム部11,12では、第一の面3には、屈折によりコリメート作用を為すコリメータ部31が設けられており、この部分はコリメータレンズの構成となっている。また、第二の群のプリズム部11,12では、第一の面3に全反射によりコリメート作用を為すコリメータ部31が設けられており、この部分はコリメータミラーの構成となっている。
第二の実施形態でも、全体としては、第一の面3での屈折又は全反射を利用して所定のレンズ作用が生ずるようになっている。そして、入射面2が集光レンズ面であるため、少しずつ絞られた光が第一の面3に達するようになっている。この際、第一の面3にコリメータ部31が形成されているため、第一の面3に達した光は、屈折又は全反射の際に平行光となる。このため、各プリズム部11,12から平行光が出射し、フレネルレンズ全体の集光点に達する。
このように各プリズム部11,12内で光を平行光に戻すようにすると、集光レンズ面である入射面2の曲率は、フレネルレンズ全体の焦点(集光位置)に依存せずに決めることができる。コリメータ部31が無いと、各入射面2の曲率をフレネルレンズ全体の焦点距離に応じて定める必要がある。この場合、あまり光を絞ることはできないため、第二の面4に対して大きなドラフト角を付与することができない。一方、この実施形態のようにコリメータ部31を設けておくと、フレネルレンズ全体の焦点に依存せずに曲率を決められるので、光を大きく絞るようにして大きなドラフト角を第二の面4に付与することができる。
また、光をより大きく絞ることができるということは、各第一の面3において屈折作用又は全反射作用をさせる部分をより小さくできることを意味する。したがって、各プリズム部11,12の頂角はさらに大きな領域で鈍化させることができ、前述した効果がさらに高く得られる。
尚、第二の実施形態において、第二の群のプリズム部12については、コリメータ部を第二の面4に設けることもできる。この場合、太陽光は入射面2により集光されながら第一の面3で全反射し、第二の面4に達して第二の面4で屈折して平行光になった状態で出射することになる。
また、図5に示す例では、各コリメータ部31は各入射面2による光の集光位置の手前側に位置していたが、後ろ側に位置していても良い。即ち、各入射面2により一旦一点に集光された後に広がる光を平行光に戻すようにしても良い。いずれにしても、コリメータ部は、各入射面による焦点の位置の前後近傍に配置することが望ましい。コリメータ部を小さくすることができるからである。
次に、第二の参考例のソーラーシステム用フレネルレンズについて説明する。図6は、第二の参考例のソーラーシステム用フレネルレンズの断面概略図である。
図6に示すフレネルレンズも、基準面(図6中不図示)が上に凸の半球面となっており、多数のプリズム部11、12が基準面に沿って並べられていて階段状を成している。
この第二の参考例のフレネルレンズも、同様に撓み防止等の効果を有するが、加えて、第二の面4へのドラフト角付与や頂角の鈍化を別の構成により可能とした効果を有している。即ち、この第二の参考例では、各入射面2は、平面ではあるものの、光軸Aに垂直な平面に対して斜めの面となっている。この斜めの平面である入射面2は、入射太陽光を光軸Aから遠ざかる向きに少し屈折させており、これによって、ドラフト角付与や頂角鈍化を可能とさせている。
図6に示すように、各プリズム部11,12において、入射面2は、光軸Aに近い側が低く、光軸Aから遠い側が高い斜めの面となっている。このため、各入射面2に入射した太陽光は、各入射面2で屈折して光軸Aから遠ざかる向きに進む。このため、図6に示すように、各第二の面4に対してドラフト角を付与することができている。また、頂角についても鈍化させることができている。
尚、各入射面2において光軸Aから遠い側の端部付近から入射した太陽光は、さらに遠い側に向けて屈折するため、外側に隣接したプリズム部11,12に進入することになる。この光は、図6に示すように、隣接したプリズム部11,12の第一の面3に達して屈折又は全反射をするので、実質的にはロスになる光ではない。
各入射面2が光軸Aに垂直な面に対して成す角(以下、傾角と呼び、図6にθtで示す)は、すべてのプリズム部11,12において同じ角度となっている。但し、傾角θtを異なる角としてもよく、例えば、傾角θtを光軸Aから遠ざかるに従って徐々に大きくしても良い。この場合は、入射面2は、全体として凹レンズ面に近似した面を成すことになる。
尚、本願発明の範囲に含まれるものではないが、基準面が光軸Aに対して垂直な平面であるフレネルレンズにおいて上記のように各入射面2を光軸Aに対して斜めの形状にしても良い。この場合も、第二の面4にドラフト角を付与したり頂角を鈍化させたりすることができるようになる効果が同様に得られる。
次に、第三の参考例のソーラーシステム用フレネルレンズについて説明する。図7は、第三の参考例のソーラーシステム用フレネルレンズの断面概略図である。
図7に示すフレネルレンズも、多数のプリズム部11、12が基準面(図7中不図示)に沿って並べられていて階段状を成している。この第三の参考例のフレネルレンズも、同様に撓み防止等の効果を有するが、加えて、光軸Aから遠い側のプリズム部のピッチ幅を、光軸Aに近い側のプリズム部のピッチ幅に比べて短くしている。この参考例では、第二の群のプリズム部12のピッチ幅を第一の群のプリズム部11に比べて短くしている。ピッチ幅は、各プリズム部11,12が並んだ方向における各プリズム部11,12の幅のことである(図7にpで示す)。
ピッチ幅pを短くすると、第一の面3及び第二の面4から成る凸面(プリズム面)の高さがその分だけ低くなる。このため、フレネルレンズ全体を厚さをより薄くすることができる。このため、フレネルレンズ全体をコンパクトにできる。特に、各プリズム部11,12を階段状に並べていった場合、フレネルレンズ全体の高さ(光軸方向の全体の幅)はどうしても高くなってしまう。上記のように光軸から遠い側のプリズム部12においてピッチ幅pを狭くすると、プリズム面の高さが低くなるので、光軸Aから遠くなっても、プリズム面の突出高さはそれほど高くはならず、フレネルレンズ全体の高さを低くするのに貢献することになる。
この参考例では、単純に第二のプリズム部12においてピッチ幅を第一のプリズム部11の半分としたが、他の構成であっても全体のコンパクト化には貢献できる。例えば、第一の群及び第二の群のプリズム部11,12を通して、より光軸Aから遠ざかるに従ってピッチ幅pが漸減する構造であっても良い。
上述した各参考例及び各実施形態のソーラーシステム用フレネルレンズについて、具体的な寸法例を示すと、フレネルレンズ全体としては100〜300mm角の正方形の板状で、全体としては焦点距離100〜200mm程度の集光レンズを成す場合、一つのプリズム部11,12の幅(ピッチ幅)は、0.1〜1.0mm程度である。この場合、光軸Aから半径50〜150mm程度までの領域については第一のプリズム部11が形成され、それよりも遠い領域には第二のプリズム部12が形成される。尚、第三の参考例の場合、第二のプリズム部12のピッチ幅は上記の半分となる。
そして、基準面10は、曲率半径が120〜600mm程度の半球状とされ、円弧の角度(図1のθc)は70〜170度程度、より好ましくは70〜150度程度とされる。
このような寸法例において、例えば第一の実施形態の構造を採用する場合、各プリズム部11,12の各入射面2は、曲率半径が0.2〜1.0mm程度の凸レンズの構成とされる。
尚、基準面10が半球面状である場合、第一の参考例では全球に対して1/3〜1/4程度の半球面であるとしたが、厳密な意味の半球面(1/2球面)であっても良く、厳密な意味の半球面と中心角が同じか又はそれより小さい角度であれば良い。
次に、ソーラーシステムの発明の実施形態について説明する。
図8は、実施形態のソーラーシステムの側面概略図である。図8に示すソーラーシステムは、フレネルレンズ100と、フレネルレンズ100を保持する保持枠71と、フレネルレンズ100の姿勢を制御する姿勢制御装置72とを備えている。
保持枠71は、フレネルレンズ100を周縁で支えて保持している。姿勢制御装置72は、フレネルレンズ100の各入射面2が太陽光の入射方向に対して常に垂直になるようにするものである。姿勢制御装置72は、太陽光の高度の変化に追従してフレネルレンズ100の傾斜角度を制御する高度追従制御機構721と、太陽の経度の変化に追従してフレネルレンズ100の水平方向の向きを制御する経度追従制御機構722とを含んでいる。
フレネルレンズ100は、前述したように全体として集光レンズの作用を為すものであり、集光点に太陽光が集光されるようになっている。集光点には、例えば温度計や照度計のような計測機が配置されたり、熱融解等を行うために試料を配置する試料容器が配置されたり、あるいは太陽電池(ソーラーセル)が配置されたする。このような計測機等の配置のために集光点には集光点台座73が設けられている。フレネルレンズ100の姿勢制御に伴い集光点も移動するが、集光点台座73には台座姿勢制御装置74が設けられており、フレネルレンズ100の姿勢制御に追従して集光点台座73を移動させ、常に集光点に位置するようになっている。
以上説明したように、本願発明のフレネルレンズは、太陽光を大きなエリアで受光するシステムに好適に利用することができる。
10 基準面
11 第一の群のプリズム部
12 第二の群のプリズム部
2 入射面
3 第一の面
31 コリメータ部
4 第二の面

Claims (9)

  1. 光軸に対して太陽光が平行に入射する姿勢で配置されるソーラーシステム用フレネルレンズであって、多数のプリズム部が基準面に沿って並べられた構造を有しているとともに、多数のプリズム部が全体として一つのレンズ作用を為すよう設けられており、
    基準面は、光軸に対して斜めに延びた面となっており、
    多数のプリズム部は、基準面に沿って他方の側から一方の側に下降して延びる階段状を成しており、
    前記多数のプリズム部の各々の入射面は、集光レンズ面となっているとともに、前記一方の側に徐々に低くなっていて一方の側の端部は前記他方の側の端部に比べて低い位置となっていることを特徴とするソーラーシステム用フレネルレンズ。
  2. 前記基準面は、太陽光の入射側に凸である凸面であることを特徴とする請求項1記載のソーラーシステム用フレネルレンズ。
  3. 前記基準面は、太陽光の入射側に凸である半球面であることを特徴とする請求項2記載のソーラーシステム用フレネルレンズ。
  4. 前記多数のプリズム部の各々は、前記入射面とは反対側で突出しているプリズム面を有しており、プリズム面は、光軸から遠い側の第一の面と、光軸に近い側の第二の面とから成っており、各第一の面は、前記一つのレンズ作用を為すよう光軸に対する距離に応じて角度が漸次変化していることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載のソーラーシステム用フレネルレンズ。
  5. 前記多数のプリズム部の各々は、前記集光レンズ面である入射面で集光された光を平行光に戻すコリメータ部を有していることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載のソーラーシステム用フレネルレンズ。
  6. 前記多数のプリズム部の各々は、前記入射面とは反対側で突出しているプリズム面を有しており、プリズム面は、光軸から遠い側の第一の面と、光軸に近い側の第二の面とから成っており、前記コリメータ部は、第一の面に形成されていることを特徴とする請求項5記載のソーラーシステム用フレネルレンズ。
  7. 前記多数のプリズム部の各々は、前記入射面とは反対側で突出しているプリズム面を有しており、プリズム面は、光軸から遠い側の第一の面と、光軸に近い側の第二の面とから成っており、
    前記多数のプリズム部の各々は、光軸に近い側の第一の群のプリズム部と、光軸から遠い側の第二の群のプリズム部とから成っており、
    第一の群のプリズム部では、前記入射面から入射した光が第一の面で屈折しながら出射して前記レンズ作用を為すよう第一の面が形成されており、
    第二の群のプリズム部では、前記入射面から出射した光が第一の面で全反射した後、第二の面で屈折しながら出射して前記レンズ作用を為すよう第一及び第二の面が形成されていることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載のソーラーシステム用フレネルレンズ。
  8. 前記複数のプリズム部の各々は、各プリズム部が並んだ方向の幅であるピッチ幅を有しており、光軸から遠い側のプリズム部は、光軸に近い側のプリズム部に比べてピッチ幅が短いことを特徴とする請求項1乃至いずれかに記載のソーラーシステム用フレネルレンズ。
  9. 請求項1乃至いずれかに記載のフレネルレンズを備えており、フレネルレンズにより太陽光を集光して利用するものであることを特徴とするソーラーシステム。
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