JP5052726B2 - 金属イオンキレートとの胆汁酸複合体及びその使用 - Google Patents
金属イオンキレートとの胆汁酸複合体及びその使用 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、常磁性金属のイオンをキレート化できる新規な化合物、及び「磁気共鳴映像法」(MRI)として知られている手法における造影剤としてのその使用に関する。詳細には、本発明は、胆汁酸残基よりなる担体の、キレート化能のある分子との結合により生じる化合物、更には二価及び三価常磁性金属のイオンとのその錯体キレート、その塩並びにMRI用造影剤としてのその使用に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献は、MRI用造影剤としての、直鎖状及び環状のポリアミノポリカルボン酸リガンドの、常磁性金属とのキレートに関する特許及び特許出願を数多く報告している。これらの化合物の幾つかは、既に臨床的に使用されている(Gd−DTPA、ジエチレントリアミノ五酢酸とのガドリニウム錯体のN−メチルグルカミン塩、マグネビスト(MAGNEVIST)(登録商標)、シェーリング(Schering);Gd−DOTA、ガドリニウム/1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸錯体のN−メチルグルカミン塩、ドタレム(DOTAREM)(登録商標)、ゲルベ(Guerbet);Gd−HPDO3A、10−(2−ヒドロキシプロピル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸とのガドリニウム錯体、プロハンス(PROHANCE)(登録商標)、ブラッコ(BRACCO))。これらの造影剤は、投与後、主として細胞外腔に分布するため、専ら全身用に設計されている。
【0003】
これに対して、肝組織転移のような小病変の場合でさえ診断上有用な情報を提供できる造影剤は、前記の臓器の実質の細胞内腔に選択的に蓄積するはずである。細胞内肝胆道剤は、洞様血管膜を通って肝細胞に入ることができ、主として胆汁により排出される。これらのキレート化単位の親油性が、肝細胞による優先的な摂取を担っていると考えられる(Lauffer, R.B.;Chem. Rev. 87, 901-927, 1987;Lauffer, R.B.ら;Magn. Reson. Med. 4, 582-590, 1987)。
【0004】
コール酸は、コレステロール異化により生じる胆汁酸の1つである;これは、肝細胞により胆汁中に排出される(Elliot, W.H.;ステロールと胆汁酸(Sterols and bile acids);H. DanielssonとJ. Sjoevall編;pp 231-278, Elsevier, New York, 1985)。
【0005】
スペーシング鎖により胆汁酸残基に結合されたキレート化剤の残基を含むMRI造影剤は、WO 95/01958に開示されている。前記の造影剤は、肝臓と胆管のイメージングに特に有用であると述べられている。
【0006】
また、胆汁酸残基が、それを含むキレート化剤を血漿タンパク質と相互作用できるようにして、これらとの非共有結合を形成することが発見されている。したがって、イタリア特許出願MI98A002802(参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる)に開示されているように、胆汁酸残基を含む造影剤はまた、脈管系のNMRイメージングにおいても特に有用である。
【0007】
EP 279,307(アボット(Abbott))は、造影剤として、異なる基体、とりわけ胆汁酸と結合した、金属イオンを錯化できる他のポリアミノポリカルボン酸キレート化剤を開示している。この特許出願に開示された唯一の化合物は、EDTAの官能基化誘導体が、アミド結合によりコール酸のカルボン酸官能基に結合している結合体の111In錯体である。MRIにおける使用のために、常磁性金属のイオンをキレート化する見込みについては、何ら言及されていない。
【0008】
Betebenner David A.らは、Bioconjugate Chem. 2: 117-123, 1991において、コール酸と結合したEDTA誘導体、及び対応する111Inとのキレート化錯体の製造及び性状解析を開示している。結合形成は、コール酸エステルと、EDTAの官能性誘導体の末端アミノ基を通じて、既にキレート化単位をタンパク質に結合させるのに使用された反応によって起こる(Westerberg, D.A.ら, J. Med. Chem. 32, 236-243, 1989;Brechbiel, M.W.ら, Inorg. Chem. 25, 2772-2781, 1986)。この化合物で行われた生体分布及びシンチグラフィーイメージング試験は、肝臓による摂取後、これが急速に腸管中を通過することを示している。
【0009】
胆汁酸の残基を含む全ての既知物質は、単一のキレート化単位の存在を特徴としており、そのためこの物質自体の各分子あたりに配位している単一の金属イオンを特徴とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも2つの金属イオンをキレート化できる化合物に関する。前記の化合物は、胆汁酸残基よりなる担体の、2個のキレート化分子との結合形成により得られるが、前記の結合形成は、中心の反応性多官能性基体又は中心のシントン(synton)により起こる。特に、本発明の中心のシントンとキレート化単位との間の結合は、前記のキレート化単位が、金属イオンに配位するその能力を変更せずに保持できるように、及び生じるキレートの安定性が低下しないように、適切に選択された官能基によって得られる。
【0011】
更に詳細には、本発明は、一般式(I):
【0012】
【化9】
【0013】
〔式中、
Aは、場合により分岐した開鎖を有する脂肪族、又は脂環式、若しくはN、O及び/若しくはSを含む複素環式、又は芳香族若しくは複素環式芳香族であってよい、任意の多価有機残基から誘導される、少なくとも3つの官能基を含む、多官能性反応性基体であり;
Zは、胆汁酸残基であり;
Y1及びY2は、同一であっても異なっていてもよく、20〜31の間、39、42、43、44、49、及び57〜83の間の範囲の原子番号を有する、二−三価(bi-trivalent)の金属イオンのキレート化剤の残基であり;
L1、L2及びL3は、同一であっても異なっていてもよく、Y1とA、Y2とA及び/又はZとAの官能基の間の単結合、あるいは多くとも20個の炭素原子を含むスペーサーである〕で示される化合物に関する。
【0014】
本明細書の胆汁酸は、コレステロール、特にコール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、ウルソデオキシコール酸、リトコール酸並びにタウリン及びグリシンとの誘導体を含むこれらの誘導体の、生物変換反応又は合成修飾により得られる、全ての胆汁酸を意味する。前記の残基は、L3基に、場合によりコラン骨格の3位でアミノ基に変換しているか、又はコラン骨格の24位でカルボキシ基に変換している、ヒドロキシ基を伴う共有結合により、結合している。
【0015】
好ましい化合物は、L1及びL2が、同一であっても異なっていてもよく、式(II):
【0016】
【化10】
【0017】
〔式中、
Qは、場合により1〜3個のOH基で置換されている、C1−C8アルキル鎖であり;
sは、0〜5の整数であり;
R1は、H原子、又はC1−C5アルキル基であり;
Xは、下記式:
【0018】
【化11】
【0019】
である〕で示されるスペーサー鎖であり;
L3が、式(III):
【0020】
【化12】
【0021】
〔式中、
X及びsは、上記と同義である(ただし、sが、0と異なるとき、CO及びXは、存在する)〕で示される基である化合物である。
【0022】
特に好ましいものは、L1及びL2が、式(IV)、(V)、(VI):
【0023】
【化13】
【0024】
で示される基から選択され、
L3が、Z及びA官能基の間の単結合又は下記式:
【0025】
【化14】
【0026】
〔式中、
nは、1〜8の整数であり、そして
R1は、上記と同義である〕で示される基である化合物である。
【0027】
本発明はまた、式(I)の前記の化合物の、20〜31の間、39、42、43、44、49、及び57〜83の間の範囲の原子番号を有する金属元素の二価及び三価イオンとの錯体キレート、更には第1級、第2級、第3級アミン若しくは塩基性アミノ酸から選択される生理学的に適合性の有機塩基、又はカチオンが、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム若しくはこれらの混合物である無機塩基、あるいは例えば、アセタート、スクシナート、シトラート、フマラート、マレアート、オキサラートから選択される生理学的に許容しうる有機酸のアニオン、又はハロ酸のイオン(即ち、塩化物、臭化物、ヨウ化物)のような無機酸のアニオンと、のその塩に関する。
【0028】
本発明はまた、一般式(I)の化合物、更にはその錯塩及び診断的使用のため、特にMRI造影剤のための製剤の製造のためのその使用に関する。
【0029】
更には、本発明の化合物は、場合により適切な高分子と化学結合すること、又は適切な担体中に球状に包み込むことができる。
【0030】
好ましい化合物は、Zが、下記の胆汁酸又はタウリン及びグリシンとのその誘導体から誘導される残基である化合物である:
【0031】
【化15】
【0032】
Aは、好ましくはアミノ及び/又はカルボキシ基を有する、多官能性反応性基体である。基体Aの好ましい例は、表1に報告される。
【0033】
【化16】
【0034】
化合物(1)〜(17)は、そのままで、又はアミノ−若しくはカルボキシ保護若しくは活性化誘導体として使用することができる。
【0035】
Y1及びY2は、好ましくは、酸又はその誘導体の形態の、2つのポリアミノポリカルボン酸リガンドの残基である。更に詳細には、Y1及びY2は、好ましくは、ジエチレントリアミノ五酢酸(DTPA)、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸(DOTA)、10−(2−ヒドロキシプロピル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸(HPDO3A)、4−カルボキシ−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−1−フェニル−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−酸(BOPTA)の残基、又はN−〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕−3−(4−エトキシフェニル)プロピル〕−N−〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕グリシン(EOB−DTPA)及びN,N−ビス〔2−〔(カルボキシメチル)〔(メチルカルバモイル)メチル〕アミノ〕−エチル〕グリシン(DTPA−BMA)の残基である。
【0036】
特に好ましいのは、Zが、コール酸残基であり、Aが、式(1)、(2)、(3)、(4)及び(17)の基体から選択される多官能性基体であり、そしてY1及びY2が、同一であっても異なっていてもよく、下記表2に示される残基から選択される、化合物である:
【0037】
【化17】
【0038】
特に好ましいのは、下記化合物:
− 〔3α〔3(S),4(S)〕,5β,12α〕−3−〔〔〔トランス−3,4−ビス〔〔〔5−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−5−カルボキシペンチル〕アミノ〕カルボニル〕−1−ピロリジニル〕カルボニル〕オキシ〕−12−ヒドロキシコラン−24−酸;
− 〔3α〔3(S),4(S)〕,5β,12α〕−3−〔〔〔トランス−3,4−ビス〔〔〔2−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−2−カルボキシエチル〕アミノ〕カルボニル〕−1−ピロリジニル〕カルボニル〕オキシ〕−12−ヒドロキシコラン−24−酸;
− (3α,5β,12α)−3−〔〔〔トランス−3,4−ビス〔〔〔2−〔〔〔4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル〕アセチル〕アミノ〕エチル〕アミノ〕カルボニル〕−1−ピロリジニル〕カルボニル〕オキシ〕−12−ヒドロキシコラン−24−酸;
− 〔3α〔3(S),4(S)〕,5β,12α〕−3−〔〔〔トランス−3,4−ビス〔〔〔5−〔〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕(カルボキシメチル)アミノ〕−5−カルボキシペンチル〕アミノ〕カルボニル〕−1−ピロリジニル〕カルボニル〕オキシ〕−12−ヒドロキシコラン−24−酸;
− 〔3α〔1(S),2(S)〕,5β,7α,12α〕−3−〔〔〔〔シス−1,2−ビス〔〔〔5−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−5−カルボキシペンチル〕アミノ〕カルボニル〕−4−シクロ−ペンチル〕アミノ〕カルボニル〕オキシ〕−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸;
− 〔3α〔1(S)〕,5β,7α,12α〕−3−〔〔〔〔シス−1−〔〔〔5−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−5−カルボキシペンチル〕アミノ〕カルボニル〕−2−〔〔〔2−〔〔〔4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル〕アセチル〕アミノ〕エチル〕アミノ〕−カルボニル〕−4−シクロペンチル〕アミノ〕カルボニル〕オキシ〕−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸;
− 〔3β〔3(S),5(S)〕,5β,7α,12α〕−3−〔〔〔3,5−ビス〔〔4−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−4−カルボキシ−1−オキソブチル〕アミノ〕フェニル〕カルボニル〕アミノ〕−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸;
更にはキレート及び生理学的に適合性のその塩である。
【0039】
一般式(I)のキレート化剤との錯塩を形成するための適切なイオンは、20〜31の間、39、42、43、44、49、57〜83の間の範囲の原子番号を有する元素の二価又は三価イオンである;特に好ましいものは、Fe(2+)、Fe(3+)、Cu(2+)、Cr(3+)、Gd(3+)、Eu(3+)、Dy(3+)、La(3+)、Yb(3+)、又はMn(2+)、あるいはまた、51Cr、67Ga、68Ga、111In、99mTc、140La、175Yb、153Sm、166Ho、90Y、149Pm、177Lu、47Sc、142Pr、159Gd、212Biのような放射性同位体である。
【0040】
本発明の化合物は、良好な許容性、更には水溶性を示している。
【0041】
放射線医が観測できるMRIイメージングの改善、即ち健常及び患部組織の間のコントラストの上昇は、間違いなく診断の助けになる。前記の改善は、一般には患者に、適切に錯化された常磁性金属イオンのような適切な外来化合物(これらが接触する組織の水プロトンを外部磁場に曝すとき、前記のプロトンの緩和性を有意に変化させることができる)を投与することにより得られる。
【0042】
本発明の化合物の特徴である、投与物質1分子あたり2つの常磁性金属のイオンの存在により誘導される変化が有意に強化されて、既に診断上有用な、健常及び患部組織の間のコントラストが、より低用量の造影剤でも得られる。
【0043】
よって本発明の錯体キレートの利点は、これらが、造影剤のような外来物質の投与に不可避的に伴う毒性及び不快を顕著に低下させながら、高品質の画像を提供できる、低用量の診断用製剤中で使用できることである。
【0044】
よって本発明の化合物は、有利には0.005〜1.0mmol/kg、そして好ましくは0.01〜0.1mmol/kgの範囲の用量で投与することができる。
【0045】
胆汁酸残基のような担体の分子の存在のため、本発明の物質は、血漿タンパク質と相互作用して、これと非共有結合を形成することができる。そしてこの性質が、血清中での高い緩和性と、血管系のMRIイメージングに特に適切にさせるような血液中での長い持久性を提供する。
【0046】
驚くべきことに、緩和性及びシグナル強度に関する優位を伴う、存在する常磁性金属イオンの数が増大することに加えて、本発明の化合物における第2のキレート化単位の導入は、その排出機序において顕著な変化を誘導する。本発明の化合物は、実際、驚くべきことに糸球体濾過により腎経路を通ってほぼ完全に排出される。ラットにおける薬物動態学的スクリーニングの実験結果は、0〜480分の期間で投与化合物の36.2%が尿と共に排出され、注入用量のわずか0.175%が胆汁と共に排出されたことを示している。実験条件の、更には得られた結果の詳細な説明は、実験セクションに非限定的な例として含まれる。
【0047】
よって本発明の化合物は、1つのキレート化剤残基だけを含む先行技術の化合物とは反対に、胆汁酸残基の存在から誘導される性質に影響を及ぼさないまま、肝細胞内腔に入らず、そして非常に限定的にのみ胆汁を通って排出される。
【0048】
このことは、一方では、毒性に関する予想外の改善を伴うが、他方では、肝細胞による代謝の絶対的な欠如を伴う。
【0049】
更に別の観点から、本発明の物質は、肝細胞によって捕捉及び貪食されるのがごく低い程度であるため、血液中の半減期が顕著に増大している。この更に別の予想外の性質は、血清中の緩和性の上昇と共に、使用される用量が低いときでさえ、本発明の物質が、全身の血管系の、そして特に冠状血管のイメージングを特に適切なものにする一因となる。
【0050】
一般式(I)の化合物は、工業的手法において通常利用されている合成方法により製造することができる。
【0051】
詳細には、2つのキレート化単位が同一である化合物の製造は、実験セクションに詳述されるように、実施例1の化合物の合成を表す、下記スキームに例示される方法と同様な合成プロセスにより実行される。
【0052】
【化18】
【0053】
簡単に述べると、このスキームの合成プロセスは、下記工程を含むことを特徴とする:
1)適切な形態の中心の多官能性残基Aの合成(ここで、官能基は、独立して適切に保護又は活性化されていてよい);
2)適切に官能基化されたキレート化剤残基B、即ち、金属イオンを安定に配位結合させることができ、更に適切な官能基を通じて中心の多官能性残基に共有結合できるキレート化剤の合成;
3)中心の多官能性残基とキレート化剤残基との間の結合形成、及び中間体Cの単離;
4)適切な官能基を通じて中心の多官能性残基に安定に結合できる、適切に官能基化された胆汁酸Dの合成;
5)第3の官能性残基Aの場合による開裂及び/又は活性化、生じる化合物とDとの間の結合形成、並びにEの単離;
6)任意の保護基の開裂及びポリ酸Fの単離;
7)金属イオンの錯化及びキレート錯体Gの単離。
【0054】
化合物の2つのキレート化単位が異なるとき、本発明の造影剤は、適切な多官能性残基Aを第1のキレート化剤残基B1と反応させ、次に第2の官能基Aを活性化させて、これと第2のキレート化剤残基B2との間に結合形成することにより、中間体Cが製造される、同様な合成プロセスを用いることにより製造することができる。
【0055】
簡単に述べると、前記のプロセスは、下記合成工程を含むことを特徴とする:
1)適切な形態の中心の多官能性残基Aの合成(ここで、官能基は、独立して適切に保護又は活性化されていてよい);
2)適切に官能基化されたキレート化剤残基B1及びB2、即ち、金属イオンを安定に配位結合させることができ、更に適切な官能基を通じて中心の多官能性残基に共有結合できる2つのキレート化剤単位の合成;
3)多官能性残基と第1のキレート化剤残基B1との間の結合形成;第2の官能性残基Aの場合による開裂及び/又は活性化、これとキレート化単位B2の間の結合形成、及び中間体Cの単離;
4)適切な官能基を通じて中心の多官能性残基に安定に結合できる、適切に官能基化された胆汁酸Dの合成;
5)第3の官能性残基Aの場合による開裂及び/又は活性化、生じる化合物とDとの間の結合形成、並びにEの単離;
6)任意の保護基の開裂及びポリ酸Fの単離;
7)金属イオンの錯化及びキレート錯体Gの単離。
【0056】
前記の化合物、又はその適切な前駆体及び/又は官能性誘導体は、既知の合成法により容易に入手することができる。
【0057】
一例として、化合物(2)は、市販されており、アミノ基が適切に保護されている化合物(7)の誘導体は、J. Am. Chem. Soc. 1996, 118, 2567又はPolymer 1982, 23, 771に記載されるように;化合物(5)は、Tetrahedron Lett. 1993, 34, 4989に記載されるように;化合物(4)ジメチルエステルは、J. Org. Chem. 1989, 54, 5115に記載されるように;ベンジル誘導体として適切に保護されたアミノ残基を持つ化合物(1)ジメチルエステルは、Bull. Soc. Chim. Fr. 1988, 579に記載されるように;アミノ官能基が適切に保護された化合物(3)誘導体は、Chem. Commun. 1998, 1629に記載されるように;アミノ官能基が適切に保護された化合物(6)及び(8)ジメチルエステルは、それぞれJ. Chem. Soc. Perkin Trans. I 1991, 409及びTetrahedron Lett. 1994, 35, 4515に記載されるように;化合物(13)ジメチルエステルは、J. Med. Chem. 1990, 33, 1561に記載されるように;無水物(17)は、Chem. Pharm. Bull. 1984, 32, 805に記載されるように、製造することができる。
【0058】
表2の残基は、既知の手法を用いて製造することができる。残基(a)、(b)及び(c)は、例えば、Bioconjugate Chem. 1999, 10, 137に記載されるのと同様に製造することができる;残基(d)の製造は、WO 9601655に記載され、残基(e)の製造は、WO 9528967に、(f)の製造は、実験セクション、実施例4に記載される。
【0059】
本発明の化合物の製造に好ましい胆汁酸官能性誘導体は、例えば、対応する3α−ヒドロキシルから出発して、Synth. Commun. 1998, 28, 109に記載される合成プロセスにより得られる、その3β−アミノ誘導体である。
【0060】
また、好ましいものは、対応する3α−ヒドロキシルから、J. Am. Chem. Soc. 1997, 117, 640に記載される合成プロセスにより得られるクロロオルトホルマートである。
【0061】
引用された誘導体は両方とも、結合反応に直接に使用することができるか、あるいはこれらは、各官能基を適切な二官能性スペーサーと反応させることにより更に修飾することができる。
【0062】
特に好ましい胆汁酸官能性誘導体のリストは、本明細書に後述される。多くの化合物について、本リストは、その製造法に関する書誌事項も報告している。
【0063】
【化19】
【0064】
多官能性中心核とキレート化剤残基との間の結合形成は、例えば、キレート化剤上に存在する適切に官能基化されたアミノ基と多官能性中心残基上に存在するカルボン酸残基との間、又は逆に、適切なリガンドの官能性誘導体のカルボン酸残基と中心の多官能性残基のアミノ残基との間で起こすことができ、両方の場合にアミドが形成される。
【0065】
中心の多官能性残基と胆汁酸残基との間、例えば、胆汁酸残基の24位の酸基と中心の多官能性シントンに存在するアミノ基との間の結合形成は、広く報告されており、かつ例えばペプチドの製造において使用されている方法による、アミド結合の形成によって起こすことができる(Tetrahedron, 32, 2211, 1976)。
【0066】
あるいは、アミド結合は、胆汁酸3β−アミノ誘導体のアミノ基と中心の多官能性残基のカルボン酸基との間、又は胆汁酸クロロホルマートのクロロカルボニル残基と中心の多官能性残基のアミノ基との間に形成することができる。
【0067】
前記の結合形成に先だって、場合により反応に関与する中心単位の官能基の開裂及び/又は活性化が行われてもよい。
【0068】
アミノ官能基は、対応するベンジル、カルボベンジルオキシ(Cbz)又はtert−ブチルオキシカルボニル(BOC)誘導体へと変換することにより、通常保護される。最初の2つの場合に、例えば、適切な金属触媒、例えば、Pd/Cの存在下で、ベンジル又はCbz誘導体の水素化によって開裂反応を起こすことができる。第3の場合に、開裂は、酸性条件で、例えば、CF3COOHにより達成できる。
【0069】
カルボン酸残基は、適切なエステルへと変換することにより、通常保護される。これに続く2つのキレート化剤単位のカルボン酸官能基の脱保護は、ジオキサン、CH2Cl2若しくはCH3CN又はi−PrOHのようなアルコールなどの適切な有機溶媒中で、例えば、LiOH、CH3COOH又はヨードトリメチルシランでの、保護エステル基の加水分解により達成できる。
【0070】
本発明の化合物は、脈管内(例えば、静脈内、動脈内、冠動脈内、心室内経路など)、くも膜下、腹腔内、リンパ内及び腔内経路により投与できるため、広い範囲の応用を持つ。本化合物はまた、経口又は経腸投与にも適しており、よって胃腸管のイメージングにも適している。
【0071】
非経口投与には、本発明の化合物は、好ましくは6.0〜8.5の範囲のpHの、滅菌溶液又は水性懸濁液として好ましくは処方される。前記の水性溶液又は懸濁液は、0.002〜1.0molの範囲の濃度で投与することができる。得られる製剤は、凍結乾燥して、使用前に再構成すべくそのまま供給することができる。
【0072】
胃腸内使用には、又は体腔への注入には、これらの物質は、例えば、粘度を制御するために、適切な添加剤を含む溶液又は懸濁液として処方することができる。
【0073】
経口投与には、これらは製剤技術において日常的に使用される製造方法により、又は胃液の典型的pH値で通常起こるキレート化金属イオンの放出を阻害する、胃の酸性pHからの特別な保護を獲得するためのコーティング製剤として処方することができる。
【0074】
甘味料及び/又は着香剤のような他の添加剤も、製剤の既知の手法により加えることができる。
【0075】
本発明の化合物の溶液又は懸濁液はまた、エーロゾル−気管支造影法及び点滴注入法において使用されるエーロゾルとして処方することができる。
【0076】
診断イメージングに関する限り、本発明のキレートはまた、診断及び治療分野の両方で、核医学における放射性医薬品として使用することができる。しかしこの場合、キレート化される金属イオンは、51Cr、67Ga、68Ga、111In、99mTc、140La、175Yb、153Sm、166Ho、90Y、149Pm、177Lu、47Sc、142Pr、159Gd、212Biのような放射性同位体である。
【0077】
本発明の錯体キレートを塩化するために適切に使用できる、無機塩基の好ましいカチオンは、特にカリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム及びこれらの混合物のような、アルカリ又はアルカリ土類金属のイオンを含むことを特徴とする。
【0078】
上述の目的に適した有機塩基の好ましいカチオンは、数ある中で特に、エタノールアミン、ジエタノールアミン、モルホリン、グルカミン、N−メチルグルカミン、N,N−ジメチルグルカミンのような、第1級、第2級及び第3級アミンのカチオンを含むことを特徴とする。
【0079】
本発明の錯体キレートの塩化に適切に使用できる、無機酸の好ましいアニオンは、特に、塩化物、臭化物、ヨウ化物のようなハロゲン化水素酸(hydrohalo acid)のアニオン、又はスルファートのような他のアニオンを含むことを特徴とする。
【0080】
上述の目的に適した有機酸の好ましいアニオンは、アセタート、スクシナート、シトラート、マレアート及びフマラートのような、塩基性物質の塩化のために製剤技術において日常的に使用される酸のアニオンを含むことを特徴とする。
【0081】
アミノ酸の好ましいカチオン及びアニオンは、例えば、タウリン、グリシン、リシン、アルギニン、オルニチン又はアスパラギン酸及びグルタミン酸のカチオン及びアニオンを含むことを特徴とする。
【0082】
本発明の化合物は、封入するか、リポソーム中にするか又はその化学構造の成分を形成して、ユニラメラ又はマルチラメラ小胞として使用することができる。
【0083】
本発明の化合物はまた、高分子と結合させるか、あるいは適切な担体中に球状に包み込むか、又は適切な担体と化合することができる。
【0084】
下記では、本発明の好ましい化合物の限定することのないリストが報告される。
【0085】
【化20】
【0086】
実験セクション
実施例1
ナトリウムで塩化(1:5)された〔3α〔3(S),4(S)〕,5β,12α〕−3−〔〔〔トランス−3,4−ビス〔〔〔5−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−5−カルボキシペンチル〕アミノ〕カルボニル〕−1−ピロリジニル〕カルボニル〕オキシ〕−12−ヒドロキシコラン−24−酸のガドリニウム錯体
【0087】
【化21】
【0088】
a)トランス−1−(フェニルメチル)−3,4−ピロリジンジカルボン酸
トランス−1−(フェニルメチル)−3,4−ピロリジンカルボン酸ジメチルエステル(13.4g;48.3mmol)(Bull. Soc. Chim. Fr. 1988, 579に記載されるように製造)をEtOH(220mL)とH2O(35mL)の混合物に溶解して、1N NaOH(96.4mL)で鹸化した。次にこの溶液を濃縮して、残渣をH2O 100mLにとった。この溶液を6N HClでpH1.8まで酸性にして、酸を沈殿させ、これを白色の固体(10g;40.11mmol)として単離した。
収率:83%
融点:140〜145℃
HPLCアッセイ:99.5%(領域%中)
元素分析:
%計算値: C 62.24; H 6.07; N 5.62。
%実測値: C 63.77; H 6.15; N 5.63。
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSスペクトルは、示された構造と一致した。
【0089】
b)N2,N2−ビス〔2−〔ビス〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕アミノ〕エチル〕−N6−〔(フェニルメトキシ)カルボニル〕−L−リシンメチルエステル
N6−〔(フェニルメトキシ)カルボニル〕−L−リシンメチルエステル塩酸塩(10.6g;32.2mmol)(市販製品)及びN−(2−ブロモエチル)−N−〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕グリシン 1,1−ジメチルエチルエステル(Rapoport, J. Org. Chem. 1993, 58, 1151により製造)(27.2g;77.1mmol)をCH3CN(160mL)に溶解した。次にこの混合物に、2Mリン酸緩衝液(pH8)(160mL)を加え、2時間撹拌した。次に相を分離し、水層を新鮮な緩衝液(160mL)で置換して、この混合物を更に70時間撹拌した。次に有機相を分離して溶媒を留去し、残渣をCH2Cl2(150mL)にとった。生じたメチレン溶液をH2Oで洗浄して、残渣になるまで溶媒を留去し、油状物を得て、これをシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。この均質な画分から溶媒を留去して、標題化合物を黄色の油状物(18.1g;21.7mmol)として得た。
収率:67%
HPLCアッセイ:97.8(領域%中)
TLC:担体:シリカゲルプレート60F 254 Merck
溶離剤:n−ヘキサン/AcOEt=1:1。
検出:1M NaOH中1% KMnO4;Rf=0.58
元素分析:
%計算値: C 61.70; H 8.67; N 6.69;
%実測値: C 61.85; H 8.74; N 6.34。
比旋光力:〔α〕20 D = −27.05;(c 5.1,CHCl3)。
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSスペクトルは、示された構造と一致した。
【0090】
c)N2,N2−ビス〔2−〔ビス〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕アミノ〕エチル〕−L−リシンメチルエステル
MeOH(700mL)中の工程b)からの中間体(40g;47.5mmol)の溶液に、パラジウム担持炭素(4g;5% Pd)を加えた。この懸濁液を室温で水素雰囲気下4時間撹拌し、次にミリポア(Millipore)(登録商標)HA 0.45μmフィルターにより濾過して、触媒をMeOHで洗浄した。この溶液から溶媒を留去することにより、所望の生成物を黄色の油状物(32.5g;46.2mmol)として得た。
収率:97%
HPLCアッセイ:99(領域%中)
TLC:担体:シリカゲルプレート 60F 254 Merck
溶離剤:n−ヘキサン/AcOEt=1:1。
検出:1M NaOH中1% KMnO4;Rf=0.13
元素分析:
%計算値: C 59.80; H 9.46; N 7.97; H2O
%実測値: C 57.89; H 9.44; N 7.39; H2O 0.98。
比旋光力:〔α〕20 D = −28.68;(c 5.0,CHCl3)
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSスペクトルは、示された構造と一致した。
【0091】
d)N6,N6'−〔〔トランス−1−(フェニルメチル)−3,4−ピロリジンジイル〕ビスカルボニル〕ビス〔N2,N2−ビス〔2−〔ビス〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕アミノ〕エチル〕−L−リシン〕ジメチルエステル
0℃に冷却して窒素雰囲気下で保持した、CH3CN(110mL)中の工程a)からの化合物(4.0g;16.0mmol)の溶液に、トリエチルアミン(4.9mL;35.3mmol)及び次に塩化ピバロイル(4.4mL;35.3mmol)を加えた。20分後生じた混合物に、CH3CN(90mL)中の工程c)からの化合物(24.8g;35.3mmol)の溶液を滴下により加えた。次にこの混合物を室温で温めて、この条件下で1時間保持し、次に溶媒を留去した。残渣をAcOEt(300mL)中にとり、H2Oで洗浄して濃縮した。生じた粗油状物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製することによって、標題生成物を黄色の油状物(17.5g;10.9mmol)として得た。
収率:68%
HPLCアッセイ:98.4%(領域%中)
TLC:担体:シリカゲルプレート 60F 254 Merck
溶離剤:n−ヘキサン/AcOEt=1:1。
検出:1M NaOH中1% KMnO4;Rf=0.24
元素分析:
%計算値: C 61.57; H 8.90; N 7.79;
%実測値: C 61.58; H 8.99: N 7.48。
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSスペクトルは、示された構造と一致した。
【0092】
e)N6,N6'−〔〔トランス−3,4−ピロリジンジイル〕ビスカルボニル〕ビス〔N2,N2−ビス〔2−〔ビス〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕アミノ〕エチル〕−L−リシン〕ジメチルエステル
EtOH(250mL)中の工程d)からの化合物(21.6g;13.4mmol)の溶液に、パラジウム担持炭素(2.2g;5% Pd)を加えて、この懸濁液を激しく撹拌しながら水素雰囲気下で4時間保持した。次にこの混合物をミリポア(登録商標)FH 0.5μmフィルターにより濾過し、残渣になるまで溶媒を留去して、還元生成物を黄色の油状物(18.2g;11.9mmol)として得た。
収率:90%
HPLCアッセイ:99%(領域%中)
元素分析:
%計算値: C 59.70; H 9.03; N 8.24;
%実測値: C 59.12; H 9.38; N 7.72。
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSスペクトルは、示された構造と一致した。
【0093】
f)(3α,5β,12α)−3−〔(クロロカルボニル)オキシ〕−12−ヒドロキシコラン−24−酸メチルエステル
トルエン(100mL)中の20%ホスゲンの溶液を、無水CH2Cl2中の(3α,5β,12α)−3,12−ジヒドロキシコラン−24−酸メチルエステル(14.7g;36mmol)(市販製品)の溶液中に0℃で窒素雰囲気下で滴下した。この溶液を3時間撹拌し、次に残渣になるまで溶媒を留去して、所望の生成物を白色の固体(15.2g;32.4mmol)として得た。
収率:90%。
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSスペクトルは、示された構造と一致した。
【0094】
g)〔3α〔3(S),4(S)〕,5β,12α〕−3−〔〔〔トランス−3,4−ビス〔〔〔5−〔ビス〔2−〔ビス〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕アミノ〕エチル〕アミノ〕−6−メトキシ−6−オキソヘキシル〕アミノ〕カルボニル〕−1−ピロリジニル〕カルボニル〕オキシ〕−12−ヒドロキシコラン−24−酸メチルエステル
0℃に冷却したCH2Cl2(150mL)中の工程f)からの化合物(5.5g;11.7mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(4.5mL)の溶液に、窒素下、CH2Cl2(50mL)中の工程e)からの化合物(17.8g;11.7mmol)の溶液を滴下した。生じた混合物を室温で3時間撹拌し、次にH2Oで洗浄して濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を黄色の油状物(17.0g;8.7mmol)として得た。
収率:74%
HPLCアッセイ:94.4%(領域%中)
TLC:担体:シリカゲルプレート60F 254 Merck
溶離剤:n−ヘキサン/AcOEt=1:1
検出:1M NaOH中1% KMnO4;Rf=0.29
元素分析:
%計算値: C 62.46; H 9.10; N 6.43;
%実測値: C 62.15; H 9.16; N 6.32。
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSスペクトルは、示された構造と一致した。
【0095】
h)〔3α〔3(S),4(S)〕,5β,12α〕−3−〔〔〔トランス−3,4−ビス〔〔〔5−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−5−カルボキシペンチル〕アミノ〕カルボニル〕−1−ピロリジニル〕カルボニル〕オキシ〕−12−ヒドロキシコラン−24−酸
1,4−ジオキサン(190mL)中の工程g)からのポリエステル(14.0g;7.1mmol)の溶液に、室温で、2M LiOH水溶液(190mL)を滴下した。26時間後、この溶液を濃縮し、2M HCl水溶液を加えて最終pH1.8(175mL)とすることによって、酸を沈殿させ、これを濾過し、水で洗浄して、乾燥することにより、標題生成物を白色の固体(8.7g;5.9mmol)として得た。
収率:83%
融点:210〜215℃
HPLCアッセイ:98.9%(領域%中)
TLC:担体:シリカゲルプレート60F 254 Merck
溶離剤:CHCl3/MeOH/水性 NH4OH=5:4:2
検出:1M NaOH中1% KMnO4;Rf=0.38
元素分析:
%計算値: C 54.74; H 7.33; N 8.57; H2O
%実測値: C 51.72; H 7.51; N 8.27, H2O 4.96。
比旋光力:〔α〕20 D = +16.17;(c 1;NaOH 1M)
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSスペクトルは、示された構造と一致した。
【0096】
i)ナトリウムで塩化(1:5)された〔3α〔3(S),4(S)〕,5β,12α〕−3−〔〔〔トランス−3,4−ビス〔〔〔5−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−5−カルボキシペンチル〕アミノ〕カルボニル〕−1−ピロリジニル〕カルボニル〕オキシ〕−12−ヒドロキシコラン−24−酸のガドリニウム錯体
工程h)からのリガンドを水に懸濁して、NaOH(32mL)の添加により溶解した。生じた溶液に、1M NaOH(17.5mL)の添加によりpHを6.5に保持しながら、H2O(20mL)中のGdCl3(3.5g;9.6mmol)を加えた。この混合物を室温で1時間保持し、次にCH3CN/H2O勾配で溶出するアンバーライト(Amberlite)XAD(登録商標)16.00カラムに装填した。生成物を含む画分から溶媒を留去することによって、これを白色の固体(8.3g;4.4mmol)として得た。
収率:92%
融点:>300℃
HPLCアッセイ:100%(領域%中)
元素分析:
%計算値: C 42.60; H 5.12; N 6.67; Gd 16.65; Na 6.09; H2O
%実測値: C 37.68; H 5.90; N 5.90; Gd 14.67; Na 6.47; H2O 9.90。
比旋光力:〔α〕20 D = −12.32;(c 2;H2O)
IR及びMSスペクトルは、示された構造と一致した。
【0097】
実施例2
3−〔〔(フェニルメトキシ)カルボニル〕アミノ〕−N−tert−ブトキシカルボニル−L−アラニンメチルエステル(Chem. Pharm. Bull. 1985, 33,509)から出発して、実施例1に記載された方法により、〔3α〔3(S),4(S)〕,5β,12α〕−3−〔〔〔トランス−3,4−ビス〔〔〔2−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−2−カルボキシエチル〕−アミノ〕カルボニル〕−1−ピロリジニル〕カルボニル〕オキシ〕−12−ヒドロキシコラン−24−酸のガドリニウム錯体を製造した。
【0098】
実施例3
1,4,7−トリス−〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕−10−〔〔2−〔2−アミノエチル〕アミノ〕−2−オキソエチル〕−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン(WO 95/28967、実施例2)から出発して、実施例1に記載された方法により、(3α,5β,12α)−3−〔〔〔トランス−3,4−ビス〔〔〔2−〔〔〔4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル〕アセチル〕アミノ〕エチル〕アミノ〕カルボニル〕−1−ピロリジニル〕カルボニル〕オキシ〕−12−ヒドロキシコラン−24−酸のガドリニウム錯体を製造した。
【0099】
実施例4
錯化のためにMnCl2を使用して、実施例1に記載された方法により、〔3α〔3(S),4(S)〕,5β,12α〕−3−〔〔〔トランス−3,4−ビス〔〔〔5−〔〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕(カルボキシメチル)アミノ〕−5−カルボキシペンチル〕アミノ〕カルボニル〕−1−ピロリジニル〕カルボニル〕オキシ〕−12−ヒドロキシコラン−24−酸のマンガン錯体を製造した。
【0100】
この場合に使用したキレート化剤単位は、N2−〔2−〔ビス〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕アミノ〕エチル〕−N2−〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕−L−リシンメチルエステルであり、この合成法は、下記に記載した:
【0101】
a)N2−〔2−〔ビス〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕アミノ〕エチル〕−N2−〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕−N6−〔(フェニルメトキシ)カルボニル〕−L−リシンメチルエステル
CH3CN(25mL)中のN−(2−ブロモエチル)−N−〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕グリシン1,1−ジメチルエチルエステル(21.1g;60mmol)の溶液を、CH3CN(250mL)中のN6−〔(フェニルメトキシ)カルボニル〕−L−リシンメチルエステル塩酸塩(20g;60.4mmol)(市販製品)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(12.6mL)の混合物中に滴下した。室温で120時間後、ブロモ酢酸tert−ブチル(18.8g;101.6mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(17.7mL)を加えた。この混合物を更に24時間撹拌し、次に溶媒を留去して、残渣をEt2Oに溶解して濾過した。このエーテル溶液を0.1M HCl水溶液で洗浄し、乾燥して残渣になるまで溶媒を留去して、これをフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。この均質な画分を合わせて、所望の生成物を褐色の油状物(13g;19mmol)として得た。
収率:32%
HPLC純度:91%(領域%中)
TLC:担体:シリカゲルプレート 60F 254 Merck
溶離剤:n−ヘキサン/AcOEt=7:3
検出:1M NaOH中1% KMnO4;Rf=0.4
元素分析:
%計算値: C 61.83; H 8.45; N 6.18;
%実測値: C 61.70; H 8.52; N 5.84。
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSスペクトルは、示された構造と一致していた。
【0102】
b)N2−〔2−〔ビス〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕アミノ〕エチル〕−N2−〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕−L−リシンメチルエステル
MeOH(120mL)中の工程a)からの化合物(12.3g;18.1mmol)の溶液に、パラジウム担持炭素(1.3g;5% Pd)を加え、この懸濁液を水素雰囲気下で激しく撹拌しながら3時間保持した。次に混合物をミリポア(登録商標)FH 0.5μmフィルターにより濾過し、残渣になるまで溶媒を留去することにより、還元生成物を得て、これを直接使用した。
【0103】
実施例5
ナトリウムで塩化(1:5)された〔3α〔1(S),2(S)〕,5β,7α,12α〕−3−〔〔〔〔シス−1,2−ビス〔〔〔5−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−5−カルボキシペンチル〕アミノ〕カルボニル〕−4−シクロペンチル〕アミノ〕カルボニル〕オキシ〕−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸のガドリニウム錯体
【0104】
【化22】
【0105】
a)N6,N6'−〔(シス−4−オキソ−1,2−シクロペンタンジイル)ビスカルボニル〕ビス〔N2,N2−ビス〔2−〔ビス〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕アミノ〕エチル〕−L−リシン〕ジtert−ブチルエステル
20℃に保持したTHF(30mL)中のシス−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ〔c〕フラン−1,3,5−トリオン(1.2g;7.8mmol)(Chem. Pharm. Bull. 1984, 32, 805に記載されるように入手)の懸濁液に、THF 20mL中のN2,N2−ビス〔2−ビス〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕アミノ〕エチル〕−L−リシンtert−ブチルエステル(5.8g;7.8mmol)(Bioconjugate Chem. 1999, 10, 137)の溶液を滴下により加えた。1時間後、−5℃に冷却した反応混合物に、トリエチルアミン(2.17mL;15.57mmol)及びクロロギ酸イソブチル(1mL;7.8mmol)(市販製品)を加えた。次にこの混合物を20℃に温めて、1時間後、THF(25mL)中のN2,N2−ビス〔2−〔ビス〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕アミノ〕エチル〕−L−リシンtert−ブチルエステル(5.8g;7.8mmol)をここに滴下した。この溶液を20℃で更に18時間保持し、次に濃縮した。残渣の油状物をCH2Cl2(75mL)及びH2O(75mL)にとった。有機相を分離し、乾燥してカラムフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(6g;3.7mmol)を得た。
収率:47%
TLC:担体:シリカゲルプレート60F 254 Merck
溶離剤:n−ヘキサン/AcOEt/2−PrOH=7:2:1
検出:1M NaOH中1% KMnO4;Rf=0.29
元素分析:
%計算値: C 61.31; H 9.17; N 6.89;
%実測値: C 61.02; H 9.04; N 6.83。
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSスペクトルは、示された構造と一致した。
【0106】
b)N6,N6'−〔(シス−4−ヒドロキシイミノ−1,2−シクロペンタンジイル)ビスカルボニル〕ビス〔N2,N2−ビス〔2−〔ビス〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕アミノ〕エチル〕−L−リシン〕ジtert−ブチルエステル
20℃に保持したH2O(10mL)及び2−プロパノール(150mL)中の工程a)からの化合物(14g;8.61mmol)の溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(2.69g;38.7mmol)及び酢酸ナトリウム(8.8g;64.6mmol)を加えた。この混合物を90℃まで2時間加熱し、濃縮して、残渣をCHCl3(100mL)及びH2O(100mL)にとった。相の分離後、この水性溶液をCHCl3(200mL)で抽出した。合わせた有機相を乾燥して、濃縮することにより、所望の生成物を白色の固体(11.8g;7.2mmol)として得た。
収率:84%
融点:210〜215℃
HPLCアッセイ:96.8%(領域%中)
TLC:担体:シリカゲルプレート60F 254 Merck
溶離剤:CHCl3/MeOH/水性 NH4OH=14:2:0.2
検出:1M NaOH中1% KMnO4;Rf=0.29
元素分析:
%計算値: C 60.75; H 9.15; N 7.68; H2O
%実測値: C 61.11; H 9.26; N 7.54; H2O 0.29
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSスペクトルは、示された構造と一致した。
【0107】
c)N6,N6'−〔(シス−4−アミノ−1,2−シクロペンタンジイル)ビスカルボニル〕ビス〔N2,N2−ビス〔2−〔ビス〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕アミノ〕エチル〕−L−リシン〕ジtert−ブチルエステル
CH3OH(60mL)中の工程b)からの化合物(10g;6.1mmol)の溶液に、ラネー−Ni(1.2g)を加え、この懸濁液を30℃及び30気圧の水素で18時間保持した。15℃に冷却後、溶液を濃縮して、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を油状物(7.1g;4.4mmol)として得た。
収率:72%
HPLCアッセイ:97.1%(領域%中)
K.F.:<0.1%
TLC:担体:シリカゲルプレート60F 254 Merck
溶離剤:CHCl3/MeOH/水性 NH4OH=14:2:0.2
検出:1M NaOH中1% KMnO4;Rf=0.52。
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSスペクトルは、示された構造と一致した。
【0108】
d)〔3α〔1(S),2(S)〕,5β,7α,12α〕−3−〔〔〔〔シス−1,2−ビス〔〔〔5−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−5−カルボキシペンチル〕アミノ〕カルボニル〕−4−シクロペンチル〕アミノ〕カルボニル〕オキシ〕−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸
0℃に冷却した、CH2Cl2(150mL)中の(3α,5β,7α,12α)−3−〔(クロロカルボニル)オキシ〕−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸メチルエステル(5g;10.3mmol)(J. Am. Chem. Soc. 1997, 117, 640に記載されるように入手)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(5mL)の溶液中に、窒素下、CH2Cl2(50mL)中の工程c)からの化合物(16.8g;10.3mmol)の溶液を滴下した。生じた混合物を室温で3時間撹拌し、次にH2Oで洗浄して濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生じた生成物を1,4−ジオキサン(200mL)に溶解して、ここに2M LiOH(200mL)の水性溶液を滴下した。24時間後、この溶液を濃縮して、2M HCl水溶液でpH1.8まで酸性にして酸を沈殿させ、これを濾過し、水で洗浄して、乾燥することにより、所望の生成物を白色の固体(6.8g;4.5mmol)として得た。
収率:44%
HPLCアッセイ:98.4%(領域%中)
元素分析:
%計算値: C 54.43; H 7.32; N 8.40;
%実測値: C 54.33; H 7.25; N 8.35。
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSスペクトルは、示された構造と一致した。
【0109】
e)ナトリウムで塩化(1:5)された〔3α〔1(S),2(S)〕,5β,7α,12α〕−3−〔〔〔〔シス−1,2−ビス〔〔〔5−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−5−カルボキシペンチル〕アミノ〕カルボニル〕−4−シクロペンチル〕アミノ〕カルボニル〕オキシ〕−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸のガドリニウム錯体
工程d)からのリガンド(6g;4mmol)を水に懸濁して、NaOHで溶解した。生じた溶液に、1M NaOHの添加によりpHを6.5に保持しながら、H2O(20mL)中のGdCl3(2.97g;8mmol)を加えた。この混合物を室温で2時間保持し、次にCH3CN/H2O勾配で溶出するアンバーライトXAD(登録商標)16.00カラムに装填した。生成物を含む画分から溶媒を留去することにより、標題化合物を白色の固体(6.7g;3.5mmol)として得た。収率:88%
融点.:>300℃
HPLCアッセイ:100%(領域%中)
元素分析:
%計算値: C 42.56; H 5.15; N 6,57; Gd 16.39; Na 5.99;
%実測値: C 42.42; H 5.10; N 6.45; Gd 16.28; Na 5.87。
IR及びMSスペクトルは、示された構造と一致した。
【0110】
実施例6
シス−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ〔c〕フラン−1,3,5−トリオン、1,4,7−トリス−〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕−10−〔〔2−〔2−アミノエチル〕アミノ〕−2−オキソエチル〕−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン(WO 95/28967、実施例2)及びN2,N2−ビス〔2−〔ビス〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕アミノ〕エチル〕−L−リシンtert−ブチルエステル(Bioconjugate Chem. 1999, 10, 137)から出発して、実施例5に記載された方法により、〔3α〔1(S)〕,5β,7α,12α)−3−〔〔〔〔シス−1−〔〔〔5−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−5−カルボキシペンチル〕アミノ〕カルボニル〕−2−〔〔〔2−〔〔〔4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル〕アセチル〕アミノ〕エチル〕アミノ〕カルボニル〕−4−シクロペンチル〕アミノ〕カルボニル〕オキシ〕−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸のガドリニウム錯体を製造した。
【0111】
実施例7
ナトリウムで塩化(1:5)された〔3β〔3(S),5(S)〕,5β,7α,12α〕−3−〔〔〔3,5−ビス〔〔4−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−4−カルボキシ−1−オキソブチル〕アミノ〕フェニル〕カルボニル〕アミノ〕−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸のガドリニウム錯体
【0112】
【化23】
【0113】
a)(3β,5β,7α,12α)−3−〔〔(3,5−ジアミノフェニル)カルボニル〕アミノ〕−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸二塩酸塩メチルエステル
3,5−ジ(tert−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸(3.16g;10mmol)(Chem. Commun. 1998, 1629に記載されるように製造)をDMF(150mL)に溶解して、生じた溶液に0℃でトリエチルアミン(3mL)及びジエチルシアノホスホナート(1.8g;11mmol)(市販製品)を加えた。生じた混合物に、(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸メチルエステル(4.22g;10mmol)(Synth. Commun. 1998, 28, 109に記載されるように入手)を30分で滴下した。室温で8時間後、この溶液から溶媒を留去して、生じた残渣をシリカゲルでフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生じた生成物をHCl飽和MeOH(100mL)で処理することにより、標題生成物を白色の固体(2.7g;4.3mmol)として沈殿させた。
収率:43%HPLCアッセイ:97%(領域%中)元素分析:%計算値.: C 61.14; H 8.18; N 6.68; Cl 11.28;
%実測値: C 60.98; H 8.11; N 6.59; Cl 11.22。
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSスペクトルは、示された構造と一致した。
【0114】
b)〔3β〔3(S),5(S)〕,5β,7α,12α〕−3−〔〔〔3,5−ビス〔〔4−〔ビス〔2−〔ビス〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕アミノ〕エチル〕アミノ〕−5−(1,1−ジメチルエトキシ)−1,5−ジオキソペンチル〕アミノ〕フェニル〕カルボニル〕アミノ〕−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸
0℃に保持した、DMF中の工程a)からの生成物(2.5g;4mmol)、N,N−ビス〔2−〔ビス〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル〕アミノ〕エチル〕−L−グルタミン酸tert−ブチルエステル(3g;4mmol)(Bioconjugate Chem. 1999, 10, 137)及びジエチルシアノホスホナート(0.72g;4.4mmol)の溶液に、トリエチルアミン(0.7mL)を滴下により加えた。0℃で1時間及び室温で5時間後、反応混合物から溶媒を留去して、残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を油状物(5.79g;2.9mmol)として得た。
収率:73%
HPLCアッセイ:98%(領域%中)
元素分析:
%計算値: C 64.18; H 9.10; N 4.94:
%実測値: C 64.03; H 8.99; N 4.95。
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSスペクトルは、示された構造と一致した。
【0115】
c)〔3β〔3(S),5(S)〕,5β,7α,12α〕−3−〔〔〔3,5−ビス〔〔4−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−4−カルボキシ−1−オキソブチル〕アミノ〕フェニル〕カルボニル〕アミノ〕−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸
1,4−ジオキサン(100mL)中の工程b)からのポリエステル(5.5g;2.8mmol)の溶液中に、室温で2M LiOH水性溶液(100mL)を滴下した。24時間後、この溶液を濃縮し、2M HCl水溶液を加えて、最終pH1.8として、酸を沈殿させてこれを濾過し、水で洗浄して乾燥することにより、標題生成物を白色の固体(3.6g;2.2mmol)として得た。
収率:80%
HPLCアッセイ:99%(領域%中)
元素分析:
%計算値: C 61.92; H 5.93; N 5.95;
%実測値: C 61.85; H 5.88; N 5.90。
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSスペクトルは、示された構造と一致した。
【0116】
d)ナトリウムで塩化(1:5)された〔3β〔3(S),5(S)〕,5β,7α,12α〕−3−〔〔〔3,5−ビス〔〔4−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−4−カルボキシ−1−オキソブチル〕アミノ〕フェニル〕カルボニル〕アミノ〕−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸のガドリニウム錯体
工程c)からのリガンド(3.5g;2.1mmol)をH2Oに懸濁して、1M NaOHの添加により溶解した。次に1M NaOHの添加によりpHを6.8に保持しながら、H2O(20mL)中のGdCl3(1.56g;4.2mmol)をこの溶液中に滴下した。この混合物を室温で4時間撹拌し、次にCH3CN/H2O勾配で溶出するアンバーライトXAD(登録商標)16.00カラムに装填した。生成物を含む画分から溶媒を留去することにより、標題化合物を白色の固体(4.1g;2mmol)として得た。
収率:95%
融点:>300℃
HPLCアッセイ:100%(領域%中)
元素分析:
%計算値: C 49.39; H 4.19; N 4.74; Gd 15.21 ; Na 5.56;
%実測値: C 49.27; H 4.02: N 4.70; Gd 15.18; Na 5.48。
IR及びMSスペクトルは、示された構造と一致した。
【0117】
実施例8
ラットにおける薬物動態学的スクリーニング
材料と方法
本実験は、実施例1の錯化合物により行った。
【0118】
本スクリーニングは、麻酔をかけたオスのCD(SD)BRラット(チャールズ・リバー・イタリア(Charles River Italia))で行った。
【0119】
ラットは、イタリア法DL116/92に包含されるように、EECカウンシル指示86/605により維持した(実験的類型学KIN3)。
【0120】
造影剤は、0.1mmol・kg-1の単回用量、6mL・分-1の注入速度で伏在静脈に注入した。
【0121】
錯化合物の投与後、麻酔をかけたラットにおける生物学的流体の回収は、膀胱及び胆管のカニューレ挿入により実施した。尿は、注入後0〜60、60〜120、120〜240、240〜480分の時点で;胆汁は、注入後−30〜0、0〜15、15〜30、30〜60、60〜120、120〜240、240〜480分の時点で回収した。
【0122】
ラットは、腹部大動脈からの放血により試験の最後に屠殺した。
【0123】
血液、肝臓及び腎臓は、誘導結合プラズマ原子分光分析ICP−AESによるガドリニウムの測定のため、屠殺後に回収した。
【0124】
結果
麻酔をかけたラットへの静脈内投与後、ガドリニウムは、尿と共に、及び痕跡量で胆汁と共に排泄された。0〜480分の期間では、胆汁及び尿排出が、それぞれIDの0.175%及び36%を占めた。投与の480分後では、肝臓、腎臓及び血漿における残留含量は、それぞれ注入用量の2.564%、6.7%、及び14.3%であった。
【0125】
【表1】
Claims (10)
- 式(I):
L1及びL2は、単結合であり、
L3は、下記式:
Aは、下記式(1)〜(14):
Zは、コール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、ウルソデオキシコール酸又はリトコール酸に由来する基であり、
Y1及びY2は、同一であっても異なっていてもよく、下記残基(a)〜(f):
Y1−L1−Aの結合は、上記残基a〜fにおけるアミノ基又はカルボキシル基と、上記式(1)〜(14)におけるカルボン酸基又はアミノ基との間で形成したアミド結合であり、
Y2−L2−Aの結合は、上記残基a〜fにおけるアミノ基又はカルボキシル基と、上記式(1)〜(14)におけるカルボン酸基又はアミノ基との間で形成したアミド結合であり、
Aは、上記式(1)〜(14)におけるアミノ基でL3と結合してアミド結合を形成しており、
L3は、Zにおけるコラン骨格の3位のアミノ基若しくはヒドロキシ基、又は24位のカルボキシ基で、Zと結合している〕で示される化合物;
〔3α〔1(S),2(S)〕,5β,7α,12α〕−3−〔〔〔〔シス−1,2−ビス〔〔〔5−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−5−カルボキシペンチル〕アミノ〕カルボニル〕−4−シクロペンチル〕アミノ〕カルボニル〕オキシ〕−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸;
〔3α〔1(S)〕,5β,7α,12α〕−3−〔〔〔〔シス−1−〔〔〔5−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−5−カルボキシペンチル〕アミノ〕カルボニル〕−2−〔〔〔2−〔〔〔4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル〕アセチル〕アミノ〕エチル〕アミノ〕カルボニル〕−4−シクロペンチル〕アミノ〕カルボニル〕オキシ〕−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸;
〔3β〔3(S),5(S)〕,5β,7α,12α〕−3−〔〔〔3,5−ビス〔〔4−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−4−カルボキシ−1−オキソブチル〕アミノ〕フェニル〕カルボニル〕アミノ〕−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸;
更には20〜31の間、39、42、43、44、49、及び57〜83の間の範囲の原子番号を有する金属元素のイオンとのその錯体キレート、並びに第1級、第2級、第3級アミン若しくは塩基性アミノ酸から選択される有機塩基、又はカチオンが、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム若しくはこれらの混合物である無機塩基、あるいは生理学的に許容しうる有機酸又は無機酸のアニオンと、のその塩。 - 下記:
− 〔3α〔3(S),4(S)〕,5β,12α〕−3−〔〔〔トランス−3,4−ビス〔〔〔5−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−5−カルボキシペンチル〕アミノ〕カルボニル〕−1−ピロリジニル〕カルボニル〕オキシ〕−12−ヒドロキシコラン−24−酸;
− 〔3α〔3(S),4(S)〕,5β,12α〕−3−〔〔〔トランス−3,4−ビス〔〔〔2−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−2−カルボキシエチル〕アミノ〕カルボニル〕−1−ピロリジニル〕−カルボニル〕オキシ〕−12−ヒドロキシコラン−24−酸;
− (3α,5β,12α)−3−〔〔〔トランス−3,4−ビス〔〔〔2−〔〔〔4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル〕アセチル〕アミノ〕エチル〕アミノ〕カルボニル〕−1−ピロリジニル〕カルボニル〕オキシ〕−12−ヒドロキシコラン−24−酸;
− 〔3α〔3(S),4(S)〕,5β,12α〕−3−〔〔〔トランス−3,4−ビス〔〔〔5−〔〔2−〔ビス(カルボキシ−メチル)アミノ〕エチル〕(カルボキシメチル)アミノ〕−5−カルボキシペンチル〕アミノ〕カルボニル〕−1−ピロリジニル〕カルボニル〕オキシ〕−12−ヒドロキシコラン−24−酸;
− 〔3α〔1(S),2(S)〕,5β,7α,12α〕−3−〔〔〔〔シス−1,2−ビス〔〔〔5−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−5−カルボキシペンチル〕アミノ〕カルボニル〕−4−シクロペンチル〕アミノ〕カルボニル〕オキシ〕−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸;
− 〔3α〔1(S)〕,5β,7α,12α〕−3−〔〔〔〔シス−1−〔〔〔5−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−5−カルボキシペンチル〕アミノ〕カルボニル〕−2−〔〔〔2−〔〔〔4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル〕アセチル〕アミノ〕エチル〕アミノ〕カルボニル〕−4−シクロペンチル〕アミノ〕カルボニル〕オキシ〕−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸;
− 〔3β〔3(S),5(S)〕,5β,7α,12α〕−3−〔〔〔3,5−ビス〔〔4−〔ビス〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕−4−カルボキシ−1−オキソブチル〕アミノ〕フェニル〕カルボニル〕アミノ〕−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸
から選択される、請求項1記載の化合物。 - キレート化剤残基Y1及びY2と錯化される二価又は三価の金属イオンが、Fe(2+)、Fe(3+)、Gd(3+)、Eu(3+)、Dy(3+)、La(3+)、Yb(3+)及びMn(2+)から選択される、請求項1記載の化合物。
- 塩化する有機塩基が、エタノールアミン、ジエタノールアミン、モルホリン、グルカミン、N,N−ジメチルグルカミン、N−メチルグルカミン、リシン、アルギニン、オルニチンから選択される、請求項1記載の化合物。
- 塩化する無機酸のアニオンが、ヨウ化物、臭化物及び塩化物から選択されるハロ酸イオンである、請求項1記載の化合物。
- 請求項1記載のキレート少なくとも1種又は生理学的に適合性のあるその塩を含む、造影診断用薬剤組成物。
- MRIの使用による、ヒト又は動物の臓器及び/又は組織のイメージングのための、請求項6記載の薬剤組成物。
- MRIの使用による、ヒト又は動物の臓器及び/又は組織の視覚化のための診断用製剤を製造するための、請求項1記載の式(I)の化合物及び/又は生理学的に適合性のあるその塩のキレートの使用。
- 血管系の視覚化のための、請求項8記載の使用。
- 冠状血管の視覚化のための、請求項8記載の使用。
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