JP5052012B2 - セメント原料の調製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鋭角廃棄物をセメント原料として利用するための新規な方法に関する。詳しくは、セメント主原料をベルトコンベアで粉砕機に移送して粉砕を行うセメント原料の調製方法において、セメント原料の一部として鋭角廃棄物を使用するための好適な方法を提供するものである。
セメント製造設備において、セメント原料或いは燃料の一部として廃棄物を利用する傾向は、埋立等の廃棄処理が制限を受ける中で、近年急速に高まってきている。一般に、廃プラスチック等の可燃性廃棄物は、その燃焼熱を有効に利用するため、小片に破砕した後、セメント原料を焼成するためのロータリーキルンの窯前バーナーより(特許文献1)、或いは、仮焼炉に、燃料の一部として投入されるのが一般的である。また、タイヤ等の粗大な可燃性廃棄物は、ロータリーキルンの窯尻より投入される。
一方、無機系の廃棄物はセメント原料として利用されている。このような無機系の廃棄物は、本来のセメント主原料、例えば、天然鉱物、高炉スラグのような副産物等と均一に焼成を行うため、これらセメント主原料と同等の大きさまで微粉砕を行うことが好ましい。そのため、受け入れられた上記無機系の廃棄物は、セメント主原料と同じ粉砕設備を利用して微粉砕されている(例えば、非特許文献1〜3参照)。即ち、かかる廃棄物は、一般に、貯留場よりセメント主原料と共にベルトコンベアで移送され、セメント主原料と共に、ミル等の粉砕機で粉砕される。このように無機系の廃棄物は、セメント主原料と共に、設備上安価なベルトコンベアにより移送されている。
近年、廃棄物をリサイクルする要求が一層高まり、廃棄物の形状を問わず、様々な廃棄物をセメント製造設備において再利用できるような要望が高まっている。例えば、廃棄物のうち、硬度が高い、セメント成形板、スレート等のセメント成型体などの廃棄物は、無機物を多く含むものであり、セメント原料としての使用が期待される。このような硬度が高い、セメント成形板、スレート等のセメント成型体などの廃棄物は、一般に破砕物としてセメント製造設備に受け入れられることが考えられる。
しかしながら、前記のようなセメント成形板、スレート等のセメント成型体などの廃棄物を破砕した破砕物は、硬度が高く、角が鋭利な廃棄物(鋭角廃棄物)となる。この鋭角廃棄物を前記セメント原料の一部として使用するため、セメント主原料と共に、ベルトコンベアによって粉砕機に投入しようとした場合、移送用のベルトコンベアが鋭角廃棄物の鋭利な角によって損傷を受け、その寿命を著しく短縮するという問題が生じることが判明した。また、鋭角廃棄物は、ベルトコンベアからこぼれて作業場の床に散乱した場合、作業者にとっても危険であり、その対策が求められていた。
特開平8−21613号公報 「リサイクル原燃料の利用状況について」 第55回セメント技術大会講演要旨2001 社団法人セメント協会 p370−371 「大型キルンによる多品種クリンカーの焼成」 セメントコンクリートNo620 Oct 1998、p40−41 セメント協会ホームページ セメント産業における環境対策 産業廃棄物の活用、「online」、「平成18年2月3日検索」、インターネット<http://www.jcassoc.jp/Jca/Image/Uj_03_020.pdf>
従って、本発明の目的は、鋭角廃棄物をセメント原料の一部として安全に使用できること、及び、該鋭角廃棄物をセメント原料の一部として使用しながら、セメント主原料を移送するベルトコンベアの損傷をなくし、安定してセメント原料を調整することができるセメント原料の調整方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた。その結果、鋭角廃棄物を、セメント主原料を粉砕する粉砕設備まではセメント主原料と共に取扱わず、該鋭角廃棄物を直接、該粉砕設備に投入し、セメント主原料と共に微粉砕することにより、前記問題が全て解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、セメント主原料をドライヤーで乾燥する乾燥工程、該乾燥工程より得られる乾燥セメント主原料を粉砕機で粉砕する粉砕工程を含み、各工程のセメント主原料の移送をベルトコンベアによって行うセメント原料の調整方法において、セメント原料の一部として、セメント成形体、陶磁器、ガラス成形体、無機フィラー充填プラスチック成形体よりなる群から選ばれた少なくとも一種の成形体を長径50mm以下に予備破砕した破砕物である鋭角廃棄物を使用し、かつ、前記セメント主原料を移送するベルトコンベアとは別の経路から、該鋭角廃棄物を前記粉砕工程の粉砕機に投入して粉砕することを特徴とするセメント原料の調整方法である。
本発明の方法によれば、セメント原料として有用な成分を含有する鋭角廃棄物を、セメント主原料の移送手段であるベルトコンベアを損傷すること無く、しかも、こぼれにより作業環境を悪化させることなくセメント原料の一部として利用することが可能である。そのため、セメント主原料の供給を中断することなく、セメント原料の調整が可能となり、セメントの製造を安定して行なうことができる。
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1、図2は、本発明のセメント原料の調製方法の一態様を示す概略図である。すなわち、本発明の方法は、セメント主原料を、必要に応じて、ドライヤー1で乾燥する乾燥工程により乾燥し、次いで、粉砕機2で粉砕する粉砕工程を含み、上記各工程へのセメント主原料の移送をベルトコンベア3、4によって行われる。
尚、乾燥工程は上記のように必要に応じて別途設けてセメント原料の乾燥を行ってもよいが、粉砕工程において、粉砕と乾燥とを同時に実施してもよい。
本発明において、セメント主原料とは、下記に詳述する鋭角廃棄物を除く、セメントの製造原料として使用できるものを示し、また、セメント原料とは、該セメント主原料に該鋭角廃棄物を含ませたものを示すものとする。
本発明は、セメント主原料と鋭角廃棄物から、セメント原料を調整する方法に関するものである。
先ず本発明のセメント主原料について説明する。
本発明において、前記セメント主原料は、公知のセメント原料の種類、組成が特に制限なく採用される。具体的には、セメント主原料として、天然鉱物が挙げられる。これら天然鉱物として、シリカ源としては、軟ケイ石、ケイ砂等が、また、カルシウム源としては、石灰石、ドロマイト等が、更に、アルミニウム源としては、粘土、けつ岩、ローム、が、更にまた、鉄成分として砂鉄、赤泥が一般に使用される。これらの天然鉱物は、セメント原料の主成分となるものであり、通常、20μm〜50mmの大きさに破砕されたものが、セメント製造設備に受け入れられ、前記乾燥工程を経て粉砕工程で微粉砕される。尚、これら天然鉱物は、本発明においてセメント原料の一部として別途使用される鋭角廃棄物や、必要に応じて使用されるその他の原料成分を含めて、目的とするセメント組成となるように適宜配合される。
また、他のセメント主原料としては、副産物や廃棄物が利用され始めている。例えば、鋳物砂、石炭灰、廃貝殻、高炉スラグや製鋼スラグなどの鉱滓、石炭灰や下水汚泥焼却灰などの燃え殻、上水汚泥、下水汚泥などの汚泥、汚染土壌、建設発生土、銅カラミ等が挙げられる。
尚、これらの他のセメント原料の供給箇所は、本発明と同じでなくともよく、従来から知られている供給箇所が制限なく採用される。
次に本発明における乾燥工程について説明する。
本発明において、乾燥工程で使用されるドライヤー1は、セメント原料の乾燥に使用される公知の構造のものが特に制限なく使用される。例えば、原料投入口と原料排出口とを有し、撹拌しながらセメント主原料を原料投入口から原料排出口へと移動させ、セメント主原料を加熱するためのプレヒーター(図示せず)より得られる排ガスを乾燥用ガスとして該セメント主原料の流れと並行して供給するタイプのものが一般的である。
上記乾燥工程における乾燥条件も、公知の条件が特に制限なく採用される。一般には、セメント主原料中の水分を0.5重量%となるように乾燥が行われる。また、乾燥用ガスの温度は、200〜400℃が好適である。
次に、本発明における粉砕工程について説明する。
本発明の粉砕工程において、粉砕機2は特に制限されるものではなく、セメント主原料の粉砕に使用される公知のものが特に制限なく使用される。かかる粉砕機としてはチューブミルや竪型ミルが挙げられる。
上記粉砕機は、後述する鋭角廃棄物を直接投入するためのシュート12を接続する開口部を、既存の投入口とは別に、原料入口側に設けてもよい(図2参照)。
本発明において、粉砕工程では、セメント原料(セメント主原料と鋭角廃棄物を含むもの)の32μm篩残量が50%以下になるまで粉砕することが好ましく、粉砕したセメント原料の粒度を調整するためにセパレーターが好適に用いられる。セパレーターのタイプとしてターボ式、サイクロン式、スターテバンド式が挙げられる。
また、前記乾燥工程を設けない場合は、粉砕工程にて粉砕と同時に乾燥が行われる。この場合、粉砕機としては、その内部に前記した乾燥用ガスを導入する構造を有する粉砕機が使用される。例えば、縦(竪)型破砕機 等の粉砕機が好適である。
次に、セメント主原料の移送について説明する。
本発明において、セメント主原料の各工程への供給は、ベルトコンベアによって行われる。即ち、セメント主原料は、セメント製造設備の近傍に設けられた各原料ヤードからベルトコンベア3を使用して乾燥工程の乾燥機(例えば、ドライヤー1)に送られ、乾燥される。また、乾燥工程を経た乾燥セメント主原料も、ベルトコンベア4によって粉砕工程における粉砕機2に供給される。
一般に、セメント主原料は船で輸送され、港湾のストックヤードに荷揚げされるため、上記ベルトコンベアにより上記工程に移送されるセメント主原料の移送距離は、約400m以上の長さにおよぶ場合が多く、複数のベルトコンベアを順次配列して移送路が形成される。
ところが、一般に、ベルトコンベアはゴム製であり、本発明の対象とする鋭角廃棄物をセメント主原料と同じように処理しようとすれば、該鋭角廃棄物がベルトコンベア上に落下した際、或いは、こぼれ防止のためのスラセに挟まった際に、ベルトが損傷を受け、ベルトコンベアの寿命を大幅に縮めるという問題が生じる。また、ベルトコンベアからこぼれた鋭角廃棄物は、作業環境をも悪化する。このようにセメント主原料を移送する経路において、ベルトコンベアの損傷、作業環境の悪化が生じると、セメントの生産自体に大きな影響を与えてしまう。特に、乾燥工程および粉砕工程に、鋭角廃棄物とセメント主原料とを同じ経路で移送する場合には、鋭角廃棄物の移送距離が長くなり、ベルトコンベアの損傷が生じやすくなる。セメント主原料を移送するベルトコンベヤに損傷が生じると、その修繕等に時間がかかり、セメントの生産性を低下させてしまう。本発明者等の検討によれば、下記に詳述する鋭角廃棄物を、セメント主原料と共にベルトコンベアによって移送したところ、ベルトコンベアの寿命は、鋭角破砕廃棄物との接触により、セメント主原料のみを移送する場合と比較して、40%程度低減する場合があった。そのため、セメントの生産に大きな影響を及ぼす可能性があり、本発明は、それを改善したものである。
次に、本発明の対象となる鋭角廃棄物について説明する。
本発明は、鋭角破砕物をセメント原料の一部として、効率良く使用できるようにしたものである。
本発明において、該鋭角廃棄物は、少なくとも一の角が90°以下となる鋭利な形状を持ち合わせる廃棄物であり、セメント原料に有効であれば、特に制限されるものではない。中でも、本発明のセメント原料の調整方法は、その鋭角廃棄物のビッカース硬度が20以上であるものを取り扱う場合に、顕著な効果を発揮することができる。鋭利な形状であって、ビッカース硬度が20以上の鋭角廃棄物は、ベルトコンベアの損傷が酷く、また取扱時に危険性が伴うため、このような鋭角廃棄物を取り扱う場合に、本発明のセメント原料の調整方法がより効果的に採用される。尚、鋭角廃棄物の硬度の上限は、特に制限されるものではないが、一般的に処理される廃棄物を考慮すると2000以下であることが好ましい。
また、本発明において、かかる鋭角廃棄物を具体的に例示すれば、セメント成形体、陶磁器、ガラス成形体、無機フィラー充填プラスチック成形体よりなる群から選ばれた少なくとも一種の成形体の破砕物が挙げられる。前記にあげるセメント成形体としては例えば、建築物や土木に使用されるコンクリート塊の他、セメント管、サイディングやスレート(波板・ボード)などのセメント板等が挙げられる。この他鋭利な形状となるケイ酸カルシウム板、スラグ石膏板やパーライト板、パルプセメント板、セメント屋根瓦等も挙げられる。陶磁器物としては、陶器、磁器であれば特に制限される物ではなく、日常で用いられる陶磁器、便器、洗面台の他、絶縁体に用いられる碍子、焼き瓦なども挙げられる。ガラス成形体としては、例えば、日常で用いられるガラス器具の他、瓶、容器、テレビブラウン管及びガラス板、窓ガラス、ウオールガラス、めがね、蛍光灯ガラス等が挙げられるが、この限りではない。無機フィラー充填プラスチック成形体としては例えば、自動車内外装材、ランプハウジング、シート、タイル、化粧板、絶縁部品、家電部品等が挙げられるが、この限りではない。その他、金属物や木片等の他、上記を含む廃棄物も、特に制限無く使用される。これら鋭角廃棄物は、通常、ビッカース硬度が20以上のものである。
本発明において、かかる鋭角廃棄物の大きさも、特に制限されるものではないが、セメント主原料が粉砕される粉砕機2に投入する前に、長径50mm以下、一般には、20μm〜40mmの大きさに予備破砕することが、粉砕機での粉砕効率を高めるために好ましい。上記予備破砕は、例えば、ハンマークラッシャー、インパクトミル、ボールミル、ローラーミル、1軸破砕機、2軸破砕機、多軸破砕機、横型破砕機、縦(竪)型破砕機、ジョークラッシャー、ロールハンマークラッシャー、シュレッダーなどの破砕機を使用して行うことができる。その他、上記破砕機を備えた移動式重機や、バケット、クラムシェルバケット、圧破機、カッター、カム、フォークグラップル等を備えたバックフォーなどの重機による破砕の他、人手による破砕も用いる事ができる。鋭角廃棄物の大きさが、50mm以下となることにより、鋭角廃棄物1個あたりの重量が軽くなる。その結果、移送手段を損傷しにくくなり、ベルトコンベヤのような移送手段を使用することも可能となる。また、移送手段としてベルトコンベヤを使用する場合、ベルトコンベヤからの落下を少なくすることもできる。更に、鋭角廃棄物の大きさが50mm以下であることにより、セメント主原料と共に粉砕する際、効率良く粉砕され、両者が破砕と同時に混合され、均一に混合されたセメント原料を得ることが可能となる。即ち、前記に示した通り、粉砕前のセメント主原料の大部分を占める天然鉱物の破砕物とほぼ同じ大きさとなることから、取り扱いやすく、セメント主原料と共に破砕し易くなる。また、鋭角廃棄物を長径が50mm以下に破砕することにより、振動篩、風力選別機、磁力選別機等により異物を除去することが容易となる。
本発明において、鋭角廃棄物は、前記セメント主原料と共に粉砕機へ投入する前に、乾燥しておくことが好ましい。前記に具体的に示した通り、本発明の対象となる鋭角廃棄物は、廃棄物としてセメント製造設備に回収されるため、水分を含んでいる場合がある。鋭角廃棄物が水分を含んでいると、セメント主原料と共に粉砕する際に、セメント原料が粉砕機へ付着するなどの粉砕効率が低下する場合がある。そのため、セメント主原料と共に粉砕機で粉砕する前に、鋭角廃棄物の水分量を20質量%以下、好ましくは、10質量%以下にすることが好ましい。上記乾燥は、例えば、天日干、ドライヤー乾燥機、水分吸収材や生石灰などの乾燥助剤を添加することによって行うことができる。尚、この乾燥は、鋭角廃棄物を予備破砕する前であっても良いし、予備破砕した後、セメント主原料と共に図1、図2の粉砕機2に入れる前に行ってもよい。
次に、本発明の鋭角廃棄物の移送方法について説明する。
本発明のセメント原料の調整方法において、最大の特徴は、前記セメント主原料を移送するベルトコンベアとは別の経路から、該鋭角廃棄物を、セメント主原料を粉砕する粉砕工程の粉砕機に投入して粉砕することである。
本発明において、前記鋭角廃棄物は、前記セメント主原料を移送するベルトコンベア3、4とは別の経路から、セメント主原料を粉砕する粉砕工程の粉砕機2に投入される。前記鋭角廃棄物は、セメント主原料を乾燥する乾燥工程に投入することも考えられるが、乾燥工程へ投入してしまうと、乾燥工程から粉砕工程へ移送する際、ベルトコンベア4を損傷させてしまう。そのため、前記鋭角廃棄物は、直接、セメント主原料とは別の経路から粉砕機2へ投入されなければならない。尚、粉砕工程において、前記鋭角廃棄物は、セメント主原料と共に粉砕され、セメント原料として32μm篩残量が50%以下になるまで粉砕されるため、粉砕後のこのセメント原料は、例えば、ベルトコンベア10で移送しても何ら問題ないものとなる。
本発明において、前記鋭角廃棄物を粉砕機2へ投入するための移送は、前記セメント主原料を移送するベルトコンベアとは別の経路でなければならない。前記の通り、セメント主原料を移送するベルトコンベアにより鋭角廃棄物を同時に移送する場合には、鋭角廃棄物の種類、大きさ等にもよるが、ベルトコンベヤの損傷が激しく、セメント主原料のみを移送する場合と比較して、ベルトコンベヤの寿命が約40%と短くなる場合があった。このようにセメント主原料のベルトコンベアの平均寿命が短くなると、セメントの製造(生産)に大きな影響を与える。一方、鋭角廃棄物のような廃棄物の受け入れも増加する傾向にある。そのため、セメントの製造に著しく影響を与えず、鋭角廃棄物の受け入れも可能とするため、鋭角廃棄物を移送するのは、前記セメント主原料を移送するベルトコンベアとは別の経路とすれば効果的であることが分かった。
セメント主原料においては、その移送が途絶えてしまうと、セメントの生産自体ができなくなる。しかしながら、鋭角廃棄物においては、その量自体が主原料と比較して少ないため、その移送経路にトラブルが生じたとしても、他の材料で代替できる。そこでセメント主原料を移送する経路とは別の経路で鋭角廃棄物を粉砕工程に移送することにより、セメントの生産に著しく影響を与えず、鋭角廃棄物の受け入れを可能とすることができる。
本発明においては、前記鋭角廃棄物を、セメント主原料を移送するベルトコンベアとは別の経路で移送して粉砕機へ投入すれば、その移送手段は特に制限されるものではなく、移送に使用される公知の手段を使用することができる。中でも、こぼれにより作業環境を悪化させることなくセメント原料の一部として利用できる移送手段が好ましく使用される。具体的な手段を例示すれば、移送の手段は、クレーンでの移送、空気移送、エアースライダー、チェーンコンベア、バケットコンベア、パイプコンベア等が挙げられる。また、その経済性・メンテナンス性において、ベルトコンベアの使用が優れる場合には、移送に影響のない範囲でベルトコンベアの使用もできる。ベルトコンベアを使用する場合には、前記の通り、鋭角廃棄物の大きさを50mm以下とすることが好ましい。
より具体的に本発明の好適な対応例を以下に示す。その詳細を図1、図2を用いて説明する。
本発明においては、トラック等により受け入れた鋭角廃棄物を鋭角廃棄物の貯留場に置く(図示はしていない)。そして、クレーン5等により破砕機6に投入し、好ましくは、長径が50mm以下となるように破砕する(以下、破砕した鋭角廃棄物を鋭角破砕廃棄物とする)。この鋭角破砕廃棄物を上記移送手段、例えば、ベルトコンベヤ(図1)、シュート(図2)等により、粉砕機2に投入する。尚、図示はしていないが、破砕機6と粉砕機2との間に振動篩、風力選別機、磁力選別機を設け、不純物を除去することもできる。これら装置を用いた際も、各装置間は、上記の直接粉砕機2に投入するのと同じ移送手段を使用することができる。また、鋭角破砕廃棄物を一次貯留し、鋭角破砕廃棄物の供給量を調整する定量供給機8を設けることもできる。この定量供給機8を設けた場合には、該定量供給機8から上記の移送手段、例えば、ベルトコンベア9(図1)、シュート12(図2)等により、鋭角破砕廃棄物を直接粉砕機2に投入してやればよい。この定量供給機8を設けることにより、破砕機6から定量供給機8までの移送手段(ベルトコンベヤ7(図1)、シュート11(図2))が損傷した場合でも、セメント原料として鋭角破砕廃棄物を供給することができる。また、この定量供給機8から粉砕機2までの移送手段(ベルトコンベヤ9(図1)、シュート12(図2))が損傷した場合でも、鋭角破砕廃棄物の受入れを行うことができる。更に、図示はしていないが、定量供給機8から供給される鋭角破砕廃棄物は、計量機、例えば、重量式計量器や定容積計量器等により計量した後、粉砕機2に投入することもできる。尚、図1、2に示した通り、セメント主原料は、ベルトコンベヤ3、乾燥工程(ドライヤー1)、ベルトコンベヤ4を経て、別の経路から粉砕機2に投入してやればよい。また、粉砕機2より得られるセメント原料は、微粉砕されたものであり、例えば、ベルトコンベヤ10により移送することができる。
以上の通り、図1、図2に示す態様をとることにより、セメント主原料と鋭角廃棄物を別々の工程で移送することができ、粉砕工程で両者を粉砕することが可能となる。
本発明のセメント原料の調製方法の一態様を示す概略図 本発明のセメント原料の調整方法の他の態様を示す概略図
符号の説明
1 ドライヤー(乾燥機)
2 粉砕機
3 ベルトコンベア(セメント主原料移送手段)
4 ベルトコンベア(セメント主原料移送手段)
5 クレーン
6 破砕機
7 ベルトコンベヤ(鋭角破砕廃棄物移送手段)
8 定量供給機
9 ベルトコンベヤ(鋭角破砕廃棄物移送手段)
10 ベルトコンベヤ(セメント原料移送手段)
11 シュート(鋭角破砕廃棄物移送手段)
12 シュート(鋭角粉砕廃棄物移送手段)

Claims (4)

  1. セメント主原料をドライヤーで乾燥する乾燥工程、該乾燥工程より得られる乾燥セメント主原料を粉砕機で粉砕する粉砕工程を含み、各工程へのセメント主原料の移送をベルトコンベアによって行うセメント原料の調整方法において、セメント原料の一部として、セメント成形体、陶磁器、ガラス成形体、無機フィラー充填プラスチック成形体よりなる群から選ばれた少なくとも一種の成形体を長径50mm以下に予備破砕した破砕物である鋭角廃棄物を使用し、かつ、前記セメント主原料を移送するベルトコンベアとは別の経路から、該鋭角廃棄物を前記粉砕工程の粉砕機に投入して粉砕することを特徴とするセメント原料の調整方法。
  2. 予備破砕後に、振動篩、風力選別機及び/又は磁力選別機により異物を除去する工程を有する請求項1に記載のセメント原料の調整方法。
  3. 鋭角廃棄物のビッカース硬度が20以上である請求項1又は2に記載のセメント原料の調整方法。
  4. 鋭角廃棄物のビッカース硬度が2000以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のセメント原料の調整方法。
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