JP5051426B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ステアリング装置に関する。
ステアリング装置には、いわゆるセンタテイクオフ型のステアリング装置がある。このタイプのステアリング装置では、車輪につながるタイロッドが、車体の左右方向についての中央位置からとり出されている(例えば、特許文献1〜6参照。)。
上述のステアリング装置では、操舵機構は、ラック軸と、これを受ける長尺の筒状のラックハウジングとを有している。長手方向についてのラックハウジングの中間部には、長孔が形成されている。この長孔を通じて、ラック軸とタイロッドとが互いに連結されている。また、長孔は、ダストカバーにより覆われている。
特開2001−151120号公報 特開2001−247045号公報 特開2001−304416号公報 特開平10−338156号公報 特開2000−198454号公報 特開2000−85602号公報
ところで、上述の操舵機構では、ラック軸にスライダが固定され、スライダに取付ブラケットを介してタイロッドが連結されている。スライダには、凸部が設けられている。凸部の先端が、ダストカバーの孔を貫通した状態で、この孔の周縁が、スライダの凸部の周囲にある平面と、取付ブラケットの平面との間に挟持されている。
特許文献1,2,3では、ダストカバーの孔の周縁に、環状リブが形成され、この環状リブの背面側部分に環状の凹部が形成されている。しかし、環状リブがスライダと取付ブラケットとにより挟持されるときに、環状リブの余肉が凹部内に逃げ易いので、面圧が高まり難く、封止性能が低下してしまう。
また、特許文献4,5では、ダストカバーの孔の周縁の環状リブの背面側部分が平面に形成されている。しかし、この平面を形成するには、ダストカバーの肉厚を部分的に変化させる必要があり、製造コストが高くなる。
そこで、本発明の目的は、ダストカバーの封止性を高めることができる安価なステアリング装置を提供することである。
本発明は、ラック軸の直線変位を受けて車輪を転舵させるための一対のタイロッドを車体の左右方向の略中央位置から取り出すようにしたセンタテイクオフ型パワーステアリング装置において、上記ラック軸を軸長方向に摺動可能に支持し、長手方向に延びる長孔を有するラックハウジングと、ラックハウジングに被せられ、少なくとも上記長孔を覆う弾性を有する筒状のダストカバーと、各タイロッドの内端をラック軸に取り付けるための取付ブラケットと、各タイロッドに対応する一対のスペーサと当該一対のスペーサを互いに連結する連結部材とを組み合わせることによって構成されていて、取付ブラケットとラック軸との間に介在し、上記長孔の内周を摺動するスライダと、取付ブラケットおよびスライダを貫通してラック軸に固定された固定部材とを備え、各スペーサに設けられた凸部がダストカバーの孔を挿通する状態で、凸部の頂部が取付ブラケットに直接突き当てられており、ダストカバーの孔の周縁は、上記凸部の周囲で取付ブラケットとスライダとの間に挟持されており、ダストカバーの孔の周縁は、取付ブラケットに向けて突出する環状リブと、環状リブの背部に設けられた環状凹溝とを含み、スライダに、上記環状凹溝に嵌合する環状突起が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、環状突起が環状凹溝に嵌合して環状リブの背部を受けているので、環状リブの余肉が環状凹溝内に逃げることが抑制される。その結果、面圧を高くでき、高い封止性を得ることができる。また、環状凹溝を環状リブの背部に設けることで、ダストカバーの製造方法にブロー成形を採用でき、安価な製造が可能となる。しかも、スライダに環状突起を形成するのみの簡単な構造で、安価に封止性を高めることが可能となる。
また、この場合、スライダを実用的に構成することができる。
また、本発明において、ダストカバーの上記孔の周縁は、上記凸部の周囲で取付ブラケットと連結部材との間に挟持されており、上記環状突起は、連結部材に設けられている場合がある。この場合、ダストカバーは、連結部材とスペーサとの間を封止できるので、異物の侵入を確実に防止することができる。
また、本発明において、上記連結部材は、各スペーサの凸部を挿通させる一対の挿通孔を有し、各スペーサの凸部は、連結部材の対応する挿通孔を通して連結部材から突出している場合がある。この場合、ダストカバーは、連結部材とスペーサとの間を封止できるので、異物の侵入をより一層確実に防止することができる。

以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。本実施形態では、ステアリング装置が電動パワーステアリング装置である場合に則して説明するが、これには限らず、例えば、マニュアル操舵のステアリング装置であってもよい。図1は、本発明の一実施形態のステアリング装置の概略構成を示す模式図である。
図1を参照し、ステアリング装置1は、車輪2を操舵するために操舵部材としてのステアリングホイール3に加えられる操舵トルクを伝達するステアリングシャフト4と、ステアリングシャフト4からの操舵トルクにより車輪2を操舵するための例えばラックアンドピニオン機構からなる操舵機構5と、ステアリングシャフト4および操舵機構5の間に設けられこの間において回転を伝達するための軸継手としての中間軸6とを有している。
ステアリングシャフト4は、ステアリングコラム7の内部を挿通して、ステアリングコラム7により回転自在に支持されている。ステアリングコラム7はブラケット8を介して車体9に支持されている。ステアリングシャフト4の一方の端部にステアリングホイール3が連結されていて、回転自在に支持されている。ステアリングシャフト4の他方の端部に中間軸6が連結されている。
中間軸6は、動力伝達軸10と、中間軸6の一方の端部に設けられた自在継手11と、中間軸6の他方の端部に設けられた自在継手12とを有している。
操舵機構5は、入力軸としてのピニオン軸13と、自動車の左右方向X(直進方向と直交する方向である。)に延びる転舵軸としてのラック軸14と、ピニオン軸13およびラック軸14を支持するラックハウジング15とを有している。ピニオン軸13のピニオン歯13aと、ラック軸14のラック歯14aとが互いに噛み合っている。
ピニオン軸13は、ラックハウジング15に回動自在に支持されている。また、ラック軸14は、ラックハウジング15に直線往復動自在に支持されている。ラックハウジング15は、車体9に固定されている。ラック軸14が、後述するタイロッド28およびナックルアーム(図示せず)を介して対応する車輪2に連結されている。
ステアリングホイール3が操舵されると、その操舵トルクがステアリングシャフト4および中間軸6を介して操舵機構5に伝達され、その回転がピニオン歯13aおよびラック歯14aによって、自動車の左右方向Xに沿ってのラック軸14の直線運動に変換される。これにより車輪2を操舵することができる。
ステアリング装置1は、操舵トルクに応じて操舵補助力を得られるようになっている。すなわち、ステアリング装置1は、操舵トルクを検出するトルクセンサ16と、制御部としてのECU(Electronic Control Unit :電子制御ユニット)17と、操舵補助用の電動モータ18と、歯車装置としての減速機19とを有している。
本実施形態では、電動モータ18および減速機19は、ステアリングコラム7に関連して設けられている。
ステアリングコラム7は、コラムチューブ20と、ハウジング21とを有している。ハウジング21が、トルクセンサ16を収容して支持し、電動モータ18を支持し、また、減速機19の一部を構成している。
ステアリングシャフト4は、入力軸22と、出力軸23と、トーションバー24とを有している。ステアリングシャフト4の軸方向下部が、入力軸22と、出力軸23とに分割されている。入力軸22および出力軸23は、トーションバー24を介して同一の軸線上で互いに連結されている。入力軸22は、ステアリングシャフト4の軸方向上部としての連結軸25を介して、ステアリングホイール3に連なっている。出力軸23は、中間軸6を介して、ピニオン軸13に連なっている。入力軸22に操舵トルクが入力されたときに、トーションバー24が弾性ねじり変形し、これにより、入力軸22および出力軸23が相対回転する。
トルクセンサ16は、ステアリングシャフト4のトーションバー24に関連して設けられ、トーションバー24を介する入力軸22および出力軸23間の相対回転変位量に基づいてトルクを検出する。トルク検出結果は、ECU17に与えられる。
ECU17は、上述のトルク検出結果や図示しない車速センサから与えられる車速検出結果等に基づいて、電動モータ18を制御する。
減速機19は、減速機構であり且つギヤ機構としてのウォームギヤ機構を有している。このウォームギヤ機構は、駆動ギヤとしてのウォーム軸26と、従動ギヤとしてのウォームホイール27とを有している。ウォーム軸26は、電動モータ18により駆動される。ウォーム軸26は、ウォームホイール27に噛み合っている。ウォームホイール27は、出力軸23に一体回転できるように互いに固定されている。
ステアリングホイール3が操作されると、操舵トルクがトルクセンサ16により検出され、トルク検出結果および車速検出結果等に応じて電動モータ18が操舵補助力を発生させる。操舵補助力は、減速機19を介してピニオン軸13に伝達され、ステアリングホイール3の動きとともに操舵機構5に伝わり、車輪2が操舵される。具体的には、電動モータ18の出力回転は、伝動装置としての減速機19を介してピニオン軸13に伝達され、その間、減速機19により減速される。ピニオン軸13に伝達された回転はラック軸14の直線運動に変換されて、操舵が補助される。
本実施形態のステアリング装置1は、センターテイクオフ型のステアリング装置として構成されている。すなわち、一対のタイロッド28が、車体9の左右方向Xに関しての中央位置9aから導出されている。
操舵機構5は、上述のピニオン軸13と、ラック軸14と、ラックハウジング15と、一対のタイロッド28と、一対のタイロッド28およびラック軸14を互いに連結する連結部29と、ダストカバー30とを有している。
各タイロッド28は、ラック軸14の直線変位を受け、これに伴なって車輪2を転舵させるための棒状の連結部材であり、ラック軸14と対応する車輪2とを互いに連結している。各タイロッド28の外端28aは、車輪2に連結されている。各タイロッド28の内端28bは、車体9の左右方向Xについての車体9の略中央位置に配置され、ラック軸14の軸長方向X1についてのラック軸14の中間部に連結されている。
図2は、図1の操舵機構5の要部の一部断面図であり、図3のII−II断面を示す。図3は、図2の III− III断面の一部断面図である。図4は、操舵機構5の要部の分解斜視図である。図5は、図3の要部の拡大図である。
図1および図2を参照して、ラック軸14は、その軸長方向X1の中間部に、連結部29を取り付けるための一対の取付部31を有している。各取付部31は、連結部29の後述するスペーサ44を位置決め状態で受ける凹部31aと、凹部31aの底31bに形成されたねじ孔31cとを有している。このねじ孔31cには、連結部29の後述する固定部材41がねじ込まれている。
ラックハウジング15は、ラック軸14を、当該ラック軸14の軸長方向X1に沿って摺動自在に支持している。ラックハウジング15は、ピニオン軸13が収容されたギヤハウジング32と、ギヤハウジング32に連設された長尺の筒状の筒部33とを有している。筒部33の長手方向(ラックハウジング15の長手方向ともいう。)はラック軸14の軸長方向X1に平行に配置されている。筒部33の一方の端部が、ギヤハウジング32に固定されている。筒部33は、内部にラック軸14を収容し、ラック軸14を支持している。ラックハウジング15の長手方向に関しての筒部33の中間部は、長孔34を有している。
長孔34は、ラックハウジング15の長手方向に延びている。長孔34には、連結部29が通されている。ラック軸14が軸長方向X1に変位するのに伴なって、連結部29が移動できるように、連結部29の移動範囲に応じて長孔34が形成されている。
ダストカバー30は、一方向に延びる筒状をなしている。ダストカバー30が延びる方向(長手方向)が、ラックハウジング15の長手方向に平行に配置されている。ダストカバー30は、ラックハウジング15を周囲から取り囲むようにして、ラックハウジング15に被せられていて、ラックハウジング15の長手方向に関しての筒部33の中間部の全体を覆い、ラックハウジング15の長孔34を覆っている。なお、ダストカバー30は、少なくとも長孔34を覆っていればよい。
ダストカバー30は、ラックハウジング15の筒部33に固定された一対の固定部35と、連結部29に同行移動する可動部36と、可動部36および固定部35を接続し伸縮自在の一対の接続部37とを有している。これら各部35,36,37は、ダストカバー30の長手方向に並び、弾性部材としてのゴム部材または合成樹脂部材により一体に形成されている。また、ダストカバー30は、ブロー成形されてなる。
固定部35は、ダストカバー30の長手方向についてのダストカバー30の両端部に配置されていて、筒状に形成されている。
接続部37は、ダストカバー30の長手方向について可動部36の両側に配置されていて、じゃばら状の筒状に形成され、伸縮自在なベローズを構成している。
可動部36は、ダストカバー30の長手方向についてのダストカバー30の中央部に配置されていて、筒状に形成されている。
図3と図4を参照して、可動部36は、断面円弧状をなす湾曲部36aと、湾曲部36aの両円弧端同士を互いに接続する平坦部36bとを有している。平坦部36bは、ラックハウジング15の長孔34を通して、ラック軸14の取付部31に対向し、長孔34を覆っている。平坦部36bは、可動部36の周方向の一部に設けられていて、可動部36の筒状の内側および外側に配置された互いに平行な一対の平面36g,36hと、平坦部36bを内外に貫通する一対の孔36cとを有している。
一対の孔36cは、一対のタイロッド28に対応して設けられている。一対の孔36cは、互いに独立して形成され、ラック軸14の軸長方向X1に沿って所定距離を離して並んでいる。各孔36cは、円形に形成されている。孔36cは、タイロッド28およびラック軸14を互いに連結するために設けられ、連結部29の後述するスライダ38および固定部材41により貫通されている。
図5を参照して、ダストカバー30の各孔36cの周縁36dは、後述する連結部29の取付ブラケット39に向けて平面36hから突出する環状リブ36eと、環状リブ36eの背部に設けられ平面36gに窪んで形成された環状凹溝36fとを有している。環状リブ36eは、孔36cを取り囲んで全周にわたって無端状に連続して形成されている。環状凹溝36fは、孔36cを取り囲んで全周にわたって無端状に連続して形成されている。非拘束状態において、環状リブ36eと、環状凹溝36fとは、孔36cの中心軸線に沿う方向から見たときに、互いに同心に配置され、環状リブ36eの一部と、環状凹溝36fの全体とが互いに重なり合って配置されている。
図2および図4を参照して、連結部29は、ラック軸14と一体に移動しつつラックハウジング15の長孔34の内周34aを摺動するスライダ38と、スライダ38に一対のタイロッド28を取り付けるための取付ブラケット39と、取付ブラケット39と一対のタイロッド28とを揺動自在にそれぞれ連結している一対の継手40と、取付ブラケット39およびスライダ38をラック軸14に固定している複数、例えば2つの固定部材41とを有している。タイロッド28の内端28bは、継手40、取付ブラケット39、スライダ38を介して、ラック軸14に連結されている。
継手40は、ボールと、このボールを受ける凹湾曲形状をなす受け部材とを有していて、ボールジョイントを構成している。
取付ブラケット39は、各タイロッド28の内端28bをラック軸14に取り付けるために設けられている。取付ブラケット39は、スライダ38に対向する基部39aと、基部39aから突出した腕部39bとを有している。
腕部39bは、ラック軸14から遠ざかる向きに、基部39aから延びている。腕部39bに、継手40が連結されている。
基部39aは、スライダ38に固定部材41により固定されている。基部39aは、当該基部39aを貫通した一対の挿通孔39cと、ダストカバー30に対向する平面状の対向部39dとを有している。挿通孔39cを固定部材41が挿通している。対向部39dの一部が、ダストカバー30に当接している。
固定部材41は、取付ブラケット39およびスライダ38を貫通してラック軸14に固定されている。固定部材41は、具体的には、ボルトであり、頭部41aと、雄ねじが形成された軸部41bとを有している。固定部材41の軸部41bの雄ねじが、ラック軸14の取付部31のねじ孔31cにねじ込まれている。固定部材41の頭部41aとラック軸14の取付部31の凹部31aの底31bとの間に、取付ブラケット39と、スライダ38とが挟持されている。
スライダ38は、ラック軸14と一体に移動できるようにこのラック軸14の取付部31に固定されている。スライダ38は、取付ブラケット39とラック軸14との間に介在し、これら両者14,39を連結する。スライダ38は、ダストカバー30の可動部36を、一体に移動できるように保持している。
スライダ38は、ラック軸14に固定状態で連結される第1の連結部38aと、取付ブラケット39に固定状態で連結される第2の連結部38bと、ハウジングの長孔34の内周34aに摺動自在に嵌合される摺接部38cと、取付ブラケット39に対向しダストカバー30を挟持状態で保持するための保持部38dと、固定部材41が挿通する挿通孔38eとを有している。
図2と図5を参照して、保持部38dは、平面をなしダストカバー30に当接する平坦部38fと、この平坦部38fから突出し挿通孔38eを取り囲む環状突起38gとを有している。環状突起38gは、平坦部38fに一体に形成されている。環状突起38gは、ダストカバー30の環状凹溝36fに嵌合している。環状突起38gは、非拘束状態のダストカバー30の環状凹溝36fと同じ大きさか、環状凹溝36fよりも若干大きく形成されている。例えば、環状突起38gおよび環状凹溝36fの断面形状は、互いに同じか、互いに相似形状の関係にある。環状突起38gの突出量は、環状凹溝36fの深さと等しいか、この深さよりも大きくされている。また、環状突起38gは、挿通孔38eを取り囲んで全周にわたって無端状に連続して形成されている。環状突起38gと挿通孔38eの軸線との距離は、環状凹溝36fと孔36cの軸線との距離と、等しくされている。環状突起38gは、端面44cと、挿通孔38eの軸線に沿って見たときに重なり合うように配置されている。
図2と図4を参照して、スライダ38は、主体部42と、2つの凸部43とを有している。2つの凸部43は、互いに同様に形成されている。
主体部42は、保持部38dよりもラック軸14寄りに配置されていて、ダストカバー30の可動部36の平坦部36bの内面36gよりも内側に配置されていて、一方向に長く形成されている。主体部42の長手方向が、ラック軸14の軸長方向X1に平行に配置されている。主体部42は、上述の第1の連結部38aと、摺接部38cと、保持部38dとを有している。
凸部43は、スライダ38において保持部38dよりも先端側にある部分により構成されていて、ダストカバー30の可動部36の平坦部36bの内面36gよりも外側に配置され、ラック軸14の軸長方向X1に直角に交差する方向に主体部42から突出している。凸部43は、第2の連結部38bを有している。凸部43は円柱形状をなしている。この円柱の軸線が、ラック軸14の軸長方向X1に直角に交差する方向に延びている。
具体的には、スライダ38は、各タイロッド28に対応する一対のスペーサ44と、一対のスペーサ44を互いに連結する連結部材45とを有している。一対のスペーサ44と、連結部材45とは、互いに別体で形成されていて、組み合わされることにより、スライダ38を構成している。
スペーサ44は、ラックハウジング15内にあるラック軸14と、ラックハウジング15外にある取付ブラケット39の基部39aとを、互いに離隔させた状態で、互いに一体に移動できるように連結している。スペーサ44は、ラック軸14寄りに配置された相対的に大径の第1の部分44aと、第1の部分44aよりも取付ブラケット39寄りに配置された相対的に小径の第2の部分44bとを有している。第1の部分44aと第2の部分44bとは、一体に形成されている。第1および第2の部分44a,44bを挿通孔38eが貫通している。
第1の部分44aは、第1の連結部38aを有している。第1の部分44aは、ラック軸14と連結部材45とを、互いに近接する方向に位置決めしつつ、固定部材41の軸線の回りに互いに回り止めしている。
第2の部分44bは、第2の連結部38bを有している。第2の部分44bの外周面は、円筒面に形成されていて、端面44cを介して、第1の部分44aの外周面に接続されている。第1の部分44aとは反対側にある第2の部分44bの端部は、取付ブラケット39に当接している。
連結部材45は、摺動抵抗の小さな合成樹脂部材により形成されている。連結部材45は、一対のスペーサ44をそれぞれ保持する一対の環状部45bと、一対の環状部45bを互いに連結する接続部45cとを有している。各環状部45bは、スペーサ44の端面44cで受けられている。各環状部45bは挿通孔45aを有している。各挿通孔45aには、対応する凸部43としてのスペーサ44の第2の部分44bの先端部が挿通している。連結部材45は、摺接部38cと、保持部38dとを有している。
図2と図5を参照して、スライダ38に設けられた凸部43がダストカバー30の可動部36の平坦部36bの孔36cを挿通する状態で、凸部43の頂部としての第2の連結部38bが取付ブラケット39の対向部39dに直接突き当てられている。ダストカバー30の孔36cの周縁36dは、凸部43の周囲で取付ブラケット39の基部39aの対向部39dとスライダ38の連結部材45の保持部38dとの間に挟持されている。
これにより、ダストカバー30の孔36cの周縁36dの環状リブ36eが弾性圧縮変形した状態で、環状リブ36eの先端が取付ブラケット39の対向部39dに密着している。ダストカバー30の孔36cの周縁36dの平面36hは、取付ブラケット39の対向部39dとの間に隙間を開けて対向している。また、ダストカバー30の孔36cの周縁36dの環状凹溝36fと、スライダ38の保持部38dの環状突起38gとが、互いに嵌合して、互いに当接している。ダストカバー30の孔36cの周縁36dの平面36gと、スライダ38の保持部38dの平坦部38fとは、互いに当接している。
本実施形態では、ラック軸14の直線変位を受けて車輪2を転舵させるための一対のタイロッド28を車体9の左右方向Xの略中央位置9aから取り出すようにしたセンタテイクオフ型パワーステアリング装置において、上記ラック軸14を軸長方向X1に摺動可能に支持し、長手方向(左右方向Xに平行である)に延びる長孔34を有するラックハウジング15と、ラックハウジング15に被せられ、少なくとも上記長孔34を覆う弾性を有する筒状のダストカバー30と、各タイロッド28の内端28bをラック軸14に取り付けるための取付ブラケット39と、取付ブラケット39とラック軸14との間に介在し、上記長孔34の内周34aを摺動するスライダ38と、取付ブラケット39およびスライダ38を貫通してラック軸14に固定された固定部材41とを備えている。スライダ38に設けられた凸部43がダストカバー30の孔36cを挿通する状態で、凸部43の頂部としての第2の連結部38bが取付ブラケット39に直接突き当てられている。ダストカバー30の孔36cの周縁36dは、上記凸部43の周囲で取付ブラケット39とスライダ38との間に挟持されている。ダストカバー30の孔36cの周縁36dは、取付ブラケット39に向けて突出する環状リブ36eと、環状リブ36eの背部に設けられた環状凹溝36fとを含んでいる。スライダ38に、上記環状凹溝36fに嵌合する環状突起38gが形成されている。
本実施形態によれば、環状突起38gが環状凹溝36fに嵌合した状態で、環状突起38gが環状リブ36eの背部としての環状凹溝36fの底を受けているので、環状リブ36eの余肉が環状凹溝36f内に逃げることが抑制される。その結果、面圧を高くできるので、高い封止性を得ることができ、ステアリング装置1の信頼性を高めることができる。
しかも、スライダ38に環状突起38gを形成するのみの簡単な構造で、安価に封止性を高めることが可能となる。また、環状突起38gが、スライダ38の連結部材45に一体に形成された場合には、部品点数も削減できて、製造コストの低減に寄与する。
また、環状凹溝36fを環状リブ36eの背部に設けることで、ダストカバー30の肉厚の部分的な変化を小さく抑制できる。その結果、ダストカバー30の製造方法にブロー成形を採用することも可能となり、ひいては、製造コストを低減することもできる。
環状突起38gが、環状凹溝36fと同じ大きさか、これよりも大きい場合には、環状リブ36eの余肉の移動を確実に規制できるので、封止性を高めるのに好ましい。
また、本実施形態では、スライダ38は、各タイロッド28に対応する一対のスペーサ44と、一対のスペーサ44を互いに連結し、ラックハウジング15の長孔34の内周34aを摺動する連結部材45とを含むようにしている。この場合、スライダ38を簡素な構造で部品点数が少なく実用的に構成することができる。
また、本実施形態では、ダストカバー30の孔36cの周縁36dは、凸部43の周囲で取付ブラケット39と連結部材45との間に挟持されている。この場合、ダストカバー30は、連結部材45とスペーサ44との間を封止できるので、異物の侵入をより一層確実に防止することができ、内部部品(例えば、ラック軸)の錆や劣化を防ぎ、ステアリング装置の性能や信頼性を維持することができる。
また、凸部43は、各スペーサ44に設けられ、連結部材45は、各スペーサ44の凸部43を挿通させる一対の挿通孔45aを有し、各スペーサ44の凸部43は、連結部材45の対応する挿通孔45aを通して連結部材45から突出している。この場合、ダストカバー30は、連結部材45とスペーサ44との間を確実に封止できるので、異物の侵入をより一層確実に防止することができる。
また、本実施形態について、以下のような変形例を考えることができる。以下の説明では、上述の実施形態と異なる点を中心に説明し、同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
例えば、スライダ38において、環状突起38gが複数設けられて環状に配列される場合も考えられる。また、環状突起38gが、平坦部38fとは別体に形成されていて、平坦部38fに固定されていてもよい。また、環状リブ36eが圧縮変形して、ダストカバー30の平面36hが、取付ブラケット39の対向部39dに接触していてもよい。
また、上述のステアリング装置1は、操舵補助力を得る駆動源として電動モータを用いていたが、液圧アクチュエータとしての油圧パワーシリンダを利用してもよい。また、操舵補助力を得るための駆動源を、ステアリングコラム7の他、ラックハウジング15に設けてもよい。その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
本発明の一実施形態のステアリング装置の概略構成を示す模式図である。 図1の操舵機構の要部の一部断面図であり、図3のII−II断面を示す。 図2の III− III断面の一部断面図である。 図1の操舵機構の要部の分解斜視図である。 図3の要部の拡大図である。
符号の説明
1…ステアリング装置、2…車輪、9…車体、9a…中央位置、14…ラック軸、15…ラックハウジング、28…タイロッド、28b…(タイロッドの)内端、30…ダストカバー、34…長孔、34a…(長孔の)内周、36c…(ダストカバーの)孔、36d…(ダストカバーの孔の)周縁、36e…環状リブ、36f…環状凹溝、38…スライダ、38b…第2の連結部(凸部の頂部)、38g…環状突起、39…取付ブラケット、41…固定部材、43…凸部、44…スペーサ、45…連結部材、45a…挿通孔、X…車体の左右方向(ラックハウジングの長手方向)、X1…軸長方向

Claims (3)

  1. ラック軸の直線変位を受けて車輪を転舵させるための一対のタイロッドを車体の左右方向の略中央位置から取り出すようにしたセンタテイクオフ型パワーステアリング装置において、
    上記ラック軸を軸長方向に摺動可能に支持し、長手方向に延びる長孔を有するラックハウジングと、
    ラックハウジングに被せられ、少なくとも上記長孔を覆う弾性を有する筒状のダストカバーと、
    各タイロッドの内端をラック軸に取り付けるための取付ブラケットと、
    各タイロッドに対応する一対のスペーサと当該一対のスペーサを互いに連結する連結部材とを組み合わせることによって構成されていて、取付ブラケットとラック軸との間に介在し、上記長孔の内周を摺動するスライダと、
    取付ブラケットおよびスライダを貫通してラック軸に固定された固定部材とを備え、
    各スペーサに設けられた凸部がダストカバーの孔を挿通する状態で、凸部の頂部が取付ブラケットに直接突き当てられており、
    ダストカバーの孔の周縁は、上記凸部の周囲で取付ブラケットとスライダとの間に挟持されており、
    ダストカバーの孔の周縁は、取付ブラケットに向けて突出する環状リブと、環状リブの背部に設けられた環状凹溝とを含み、
    スライダに、上記環状凹溝に嵌合する環状突起が形成されていることを特徴とするステアリング装置。
  2. 請求項において、ダストカバーの上記孔の周縁は、上記凸部の周囲で取付ブラケットと連結部材との間に挟持されており、上記環状突起は、連結部材に設けられていることを特徴とするステアリング装置。
  3. 請求項において
    記連結部材は、各スペーサの凸部を挿通させる一対の挿通孔を有し、
    各スペーサの凸部は、連結部材の対応する挿通孔を通して連結部材から突出していることを特徴とするステアリング装置。
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