JP5050990B2 - 線材自動引張試験装置 - Google Patents

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Description

本発明は、線材の試験片を引張試験機本体に自動的に供給する線材自動引張試験装置に関する。
従来より、オートハンド装置を用いて線材の試験片を試験機本体に供給し、試験機本体でこの試験片をチャッキングして引張力を負荷するようにした装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1記載の装置では、上下一対のオートハンドつかみ具により線材試験片を把持し、試験機本体に供給する。
特開平7−333124号公報
しかしながら、例えばコイル状に巻回された線材を所定長さに切断して試験片を得る場合、試験片に曲がりが発生し、試験片を良好に把持できないおそれがある。
本発明による線材自動引張試験装置は、曲がり状態の線材試験片を保持する線材保持手段と、保持手段により保持された線材試験片を曲がり矯正手段に供給する線材供給手段と、線材試験片に張力を付与して線材試験片の曲がりを矯正する曲がり矯正手段と、曲がり矯正手段により曲がりが矯正された線材試験片を試験機本体に搬送する搬送手段と、搬送手段により搬送された線材試験片に引張試験力を負荷する負荷手段と、を備え、曲がり矯正手段は、線材試験片の両端部を把持する第1の把持装置と、線材試験片の長さ方向に第1の把持装置を移動して、線材試験片に張力を付与する移動手段とを有し、搬送手段は、第1の把持装置により線材試験片を把持したまま第1の把持装置を試験機本体側に搬送し、負荷手段は、試験機本体に設けられた第2の把持装置を介して線材試験片に引張試験力を負荷することを特徴とする。
本発明によれば、線材試験片に張力を付与して曲がりを矯正するとともに、曲がりが矯正された線材試験片を試験機本体に搬送し、引張試験力を負荷するようにしたので、曲がり状態の線材試験片の引張試験を良好に行うことができる。
以下、図面を参照して本発明による線材自動引張試験装置の一実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る線材自動引張試験装置の全体構成を示す正面図であり、図2は平面図(図1の矢視II図)である。なお、説明の便宜上、図示のように前後左右方向を定義し、以下ではこの定義にしたがって各部の構成を説明する。試験対象である試験片TPは、例えばコイル状の線材を切断して得られた線材試験片であり、本実施の形態では、この試験片TPの曲がりを自動的に矯正して引張試験を行う。
図1,2に示すように線材自動引張試験装置は、線材試験片TPをストックするマガジンラック1と、マガジンラック1を所定の試験片供給位置に移動するラック移動装置2と、試験片供給位置に移動されたマガジンラック1から線材試験片TPを取り出し、試験片TPに張力を付与して試験片TPの曲がりを矯正する曲がり矯正装置3と、曲がり矯正装置3により曲がりが矯正された試験片TPを図の左方向に搬送する搬送装置4と、搬送装置4により搬送された試験片TPの引張試験を行う試験機本体5とを備える。
まず、マガジンラック1の構成を説明する。図3(a),(b)は、マガジンラック1の全体構成を示す側面図および正面図であり、図4は要部斜視図である。マガジンラック1は、複数本のパイプ10をケース11内に立設してなる。ケース11は、左右方向に延設された下部支持部材12と、下部支持部材12の左右両端部に立設された一対の支柱13,14と、支柱13,14の上端部に架設された上部支持部材15とにより構成される。パイプ10は左右の支柱13,14の間に並設され、各パイプ10の上下端部は、それぞれ上部支持部材15および下部支持部材12を貫通して支持されている。パイプ10の上端は開放され、パイプ10の下端は閉塞されている。
図3(b)に示すように下部支持部材12の左右両端部には、それぞれ上下方向に向けて一対のピン孔12aが開口され、さらにこのピン孔12aの左右内側にも上下方向に向けて一対のピン孔12bが開口されている。ピン孔12aおよび12bには、それぞれ後述(図6)のチェーンコンベヤ20のピン211およびリフター25のピン262が挿入される。支柱13の右側面には、上下方向にわたって複数のねじ穴16が穿設されている。ねじ穴16には、マガジンラック1を識別するための識別用ネジ17が取り付けられる。
このように構成されたマガジンラック1のパイプ10内には、図4に示すようにそれぞれ所定長さの線材試験片TPが収容支持される。試験片TPの長さはパイプ10の全長よりも長く形成されており、試験片TPをパイプ10の上端面から最下部に至るまで挿入したとき、試験片TPの上端部は、図示のように湾曲した状態でパイプ10の上端面から突出する。なお、パイプ10は、上部支持部材15に設けられた貫通穴に挿入されて固定されるが、パイプ抜け防止のため貫通穴は途中で細くなり、パイプ10の上端部は貫通穴の途中に位置する。貫通穴から挿入された試験片TPがパイプ10の上端部に引っ掛からないようにパイプ10の内径は貫通穴の内径よりも大きい。
ラック移動装置2の構成を説明する。図5(a)は、ラック移動装置2の構成を示す平面図であり、図5(b)は、側面図(図1の矢視V図)、図6は、図5(b)のVI-VI線断面図である。図5に示すようにラック移動装置2は、ラック1を前方に移動するチェーンコンベヤ20と、ラック1を昇降するリフター25とを有する。なお、図5(a)ではラック1およびチェーンコンベヤ20のチェーン21の図示を省略している。
チェーンコンベヤ20は、ベースフレーム200(図1)上に搭載され、モータ22の駆動によりチェーン21が移動する。図6に示すようにチェーン21の表面には左右一対のピン211が突設され、ピン211がラック1のピン孔12aに挿入され、ピン211を介してチェーン21上にラック1が立設されている。図5(b)に示すようにピン211は、前後方向にかけて複数本突設され、これらピン211を介してチェーン上に複数のラック1が並設されている。なお、図5(b)では、リフター25の前方および後方にラック1を示しているが、初期状態ではリフター25の後方にラック1が配置される。
リフター25は、チェーンコンベヤ20の前後方向中央部に設けられている。図6に示すようにリフター25は、エアシリンダ26と、エアシリンダ26の上端部に設けられたブラケット261と、ブラケット261の上面に突設された左右一対のピン262と、エアシリンダ26の左右両側に配設された左右一対のガイドロッド263とを有する。ガイドロッド263は、ブラケット261を介しエアシリンダ25に追随して上下動し、ブラケット261の傾きを防止する。エアシリンダ26が伸張すると、ラック1底面のピン孔12bにピン262が挿入され、ラック1が所定量ΔLだけ上昇(リフトアップ)する。
リフター25の左右両側には、ラック1を挟むように支柱27,28が立設されている。支柱27,28はフレーム200上に立設され、支柱27,28の高さは、ラック1が所定量ΔLだけ上昇したときの高さにほぼ等しい。各支柱27,28の上端部にはそれぞれガイド部271,281が設けられている。図7(a)はガイド部281の構成を示す平面図(図6の矢視VII図)であり、図7(b)は図7(a)のb−b線断面図である。なお、ガイド部271の構成はガイド部281の構成と同様であり、図示を省略する。
図7(a)に示すようにガイド部281は上方から見ると略コ字形状をなしている。図7(a)の点線は、ガイド部281の下端角部の形状を示しており、ガイド部281の内側面には下方から上方にかけてテーパ面282,283が形成されている。これによりガイド部281の内側の空間284は下方では広く、上方にいくほど狭くなる。このため、ラック1を上昇させると、ラック1はガイド部281で前後左右方向の位置が規制され、ラック1を精度よく試験片供給位置に配置できる。
図5(a)に示すように支柱28には、チェーンコンベヤ20により前方移動するラック1の通過を検出する透過型のマガジン通過センサ291が装着されている。マガジン通過センサ291がオンしたときに、エアシリンダ26を伸張すると、ピン孔12bにピン262が挿入され、ラック1がリフトアップする。
なお、リフトアップ状態では、後述するように試験片SPが順次ラック1から取り出され、試験片SPが全て取り出されると、エアシリンダ26が縮退して空のラック1がリフトダウンする。この空ラック1はチェーンコンベヤ20によりリフター25の前方に搬送される。図5(a)に示すようにチェーンコンベヤ20の前端部には、全ての試験片TPがラック1から取り出されてリフター25の前方にラック1が移動した状態、すなわち空ラック21の満杯状態を検出する空ラック満杯センサ292が装着されている。
図6に示すように支柱27には、ラック1に設けたねじ穴16に対応して、識別用ネジ17の有無を検出する近接センサ293がそれぞれ装着されている。本実施の形態では、線径や材質が等しい同一種類の試験片TPをそれぞれ同一のラック1内に収容する。したがって、例えばラック1毎に識別用ネジ17の取付位置を異なったものとすれば、あるいは同一種類の試験片TPが複数のラック1に収容されている場合には、試験片の種類毎に識別用ネジ17の取付位置を異なったものとすれば、近接センサ293からの信号によりラック毎の試験片TPの種類を識別できる。
曲がり矯正装置3の構成を説明する。図8は、曲がり矯正装置3の構成を示す図1の要部拡大図であり、図9は平面図(図8の矢視IX図)である。曲がり矯正装置3は、試験片TPの上下両端部を把持する上把持装置31および下把持装置32と、上把持装置31を下把持装置32に対し相対的に昇降させる第1昇降シリンダ33と、上把持装置31と下把持装置32を一体に昇降させる第2昇降シリンダ34とを有する。
図8に示すように第1昇降シリンダ33のシリンダチューブ331の下端部は支持ブラケット35に固定されている。第1昇降シリンダ33のシリンダロッド332の下端部には上把持装置31が取り付けられ、支持ブラケット35の下端部には下把持装置32が取り付けられている。第1昇降シリンダ33を最大に伸張させた状態では、上把持装置31は下把持装置32に近接した下端位置(実線)にあり、第1昇降シリンダ34を最大に縮退した状態では、上把持装置31は下把持装置32から最大に離間した上端位置(鎖線)にある。把持装置31,32の先端部は、左方にかけて水平に延設されている。
支持ブラケット35の前方には、ベースフレーム200上に立設された支柱410(図11)を介して支持フレーム40が立設されている。支持ブラケット35は第2昇降シリンダ34により支持され、第2昇降シリンダ34は支持フレーム40から支持されている。これにより第2昇降シリンダ34を伸縮すると、支持ブラケット35と第1シリンダ33が支持フレーム40に対して一体に昇降する。
支持フレーム40の後面には、上下一対のレール41が左右方向にわたって延設されている。図9に示すように支持ブラケット35の前方には、上下のレール41に沿ってスライド可能なスライド部材36が設けられ、上下の把持装置31,32と昇降シリンダ33,34は、スライド部材36を介し一体となって左右方向に移動可能である。
把持装置31,32の構成について説明する。図10(a)は下把持装置32の概略構成を示す正面図であり、図10(b)は平面図である。なお、上把持装置31の構成も下把持装置31の構成と同様であり、図示を省略する。把持装置32は、前後方向に拡縮可能に設けられた前フィンガ311および後フィンガ312と、フィンガ311,312を前後方向に拡縮駆動するエアチャック313とを有する。
後フィンガ312の上面および下面には、それぞれ前方に突出した突起部314、315が設けられ、突起部314と315の間に凹部316が形成されている。前フィンガ311の後面には、凹部316に嵌合するように凸部317が形成されている。突起部314,315の前面にはそれぞれV字状の溝318が形成されている。なお、上把持装置31のフィンガ311,312には、滑り止め用のV溝加工が施されている。下把持装置32の把持力は、レギュレータにより調整可能であり、上把持装置31の把持力よりも弱く設定されている。
図8に示すようにラック1がリフター25により上昇されると、ラック1の上端面が下把持装置32に近接する。このため、試験片TPの上端部が曲がっていても、試験片TPの上端部は図10(b)に示すように前フィンガ311と後フィンガ318の間に位置する。この状態で、エアチャック313の駆動により後フィンガ312の凹部316に前フィンガ311の凸部317を嵌合させると、図10(c)に示すように試験片TPは凸部317によって溝318の奥方に押し込まれ、前後のフィンガ311,312の間に挟持される。この場合、試験片TPの上端部はそれぞれ上下2カ所の突起部314,315に押し込まれて挟持され、これにより試験片TPを上下方向にまっすぐに把持できる。
図11に示すように第1昇降シリンダ33のシリンダチューブ311の表面には、シリンダロッド332の伸縮位置を検出する位置検出センサ391〜393が装着されている。位置検出センサ391〜393は、それぞれ上把持装置31の下端位置、上端位置、および上端位置よりやや下方の把持位置に対応して設けられ、これにより上把持装置31の位置が検出される。
ここで、把持位置とは、下把持装置32により試験片TPを把持する位置である。本実施の形態では、下端位置で試験片TPの上端部を把持して上把持装置31を把持位置まで上昇させた後、下把持装置32により試験片TPの下端部を把持し、さらに上把持装置31を上端位置まで上昇させる。これにより、下把持装置32の把持力は上把持装置31の把持力よりも弱いため、試験片TPは上把持装置31が把持位置から上端位置まで上昇する間に、下把持装置32のフィンガ間を滑りながら上把持装置31により引っ張られる。その結果、試験片TPに張力が付与され、試験片TPの曲がりが矯正される。
搬送装置4の構成について説明する。図11に示すように上下のレール41の間には、左右方向にボールねじ42が延設されている。曲がり矯正装置3には上下のスライド部材36の間にナット37が設けられ、ボールねじ42にナット37が取り付けられている。ボールねじ42の端部にはプーリ43が連結され、図9に示すようにプーリ43はチェーン44を介してサーボモータ45に連結されている。これによりサーボモータ45が回転すると、チェーン44およびプーリ43を介してボールねじ42が回転し、ボールねじ42の回転によりナット37を介して曲がり矯正装置3(把持装置31,32や昇降シリンダ33,34)が左右方向にスライド移動する。なお、サーボモータ45にはモータ45の回転量を検出するエンコーダが組み込まれ、エンコーダからの信号により把持装置31,32の移動量が制御される。
試験機本体5の構成について説明する。図12は試験機本体5の正面図である。試験機本体5は、試験片TPの上端部および下端部を把持する上把持装置51および下把持装置52と、一方の把持装置(例えば下把持装置52)を介して試験片TPに引張力を負荷する負荷アクチュエータ53とを有する。負荷アクチュエータ53は例えばサーボモータにより構成され、サーボモータの回転に応じて下把持装置52が昇降する。なお、負荷アクチュエータ53をエアシリンダ等により構成することもできる。
図13は把持装置51,52の拡大図である。把持装置51,52はそれぞれ前フィンガ501および後フィンガ502を有し、これらフィンガ501,502はエアチャック503によりアーム504を介して前後方向に拡縮可能とされている。アーム504の内側にはフィンガ挿入空間SPが形成され、各空間SPには、搬送装置4により搬送された把持装置31,32の先端部が挿入される。これにより試験片TPの両端部は、把持装置31,32の上下方向内側で、把持装置51,52により把持される。
図14は、本実施の形態に係る線材自動引張試験装置の構成を示すブロック図である。コントローラ60は、CPU,ROM,RAM,その他の周辺回路を含んで構成される。コントローラ60には、マガジン通過センサ291と、空ラック満杯センサ292と、近接センサ293と、位置検出センサ391〜393と、チェーンコンベヤ用モータ22と、エアシリンダ26と、第1昇降シリンダ33と、第2昇降シリンダ34と、エアチャック313,323と、サーボモータ45と、エアチャック503と、負荷アクチュエータ53とが接続されている。
本実施の形態に係る線材自動引張試験装置の主要な動作を説明する。
まず、図4に示すように所定長さの複数の試験片TPをラック1のパイプ内にそれぞれ挿入する。各ラック1の側面には識別用ネジ17を取り付け、ネジ17と試験片TPの種類との関係を予めコントローラ60に記憶しておく。次いで、図5(b)に示すようにピン211を介してリフター25よりも後方のチェーンコンベヤ20上に、複数のラック1を配設する。なお、初期状態では、図8に示すように把持装置31,32は最も右側かつ下側に位置する。
この状態で、図示しない試験開始スイッチがオンされると、コントローラ60はチェーンコンベヤ用モータ22を駆動し、チェーンコンベヤ20によりラック1が前方に搬送される。マガジン通過センサ291によりリフター25の上方のラック1の通過が検出されると、コントローラ60はモータ22の駆動を停止し、エアシリンダ26を伸張する。これによりラック1が押し上げられ、ラック1は試験片供給位置に移動する。この際、ラック1はガイド部271,281に沿って上昇するため、ラック1を曲げ矯正装置3に対して精度良く位置決めできる。
ラック1が試験片供給位置まで上昇すると、コントローラ60はエアチャック323を駆動し、試験片TPの上端部を下把持装置32で把持する。この際、試験片TPは下把持装置32の上下2カ所の突起部314,315を介して挟持されるため、試験片TPをまっすぐにして把持できる。次いで、コントローラ60はエアチャック313を駆動し、上把持装置31により試験片TPの上端部を把持した後、エアチャック323を駆動し、下把持装置32を開放する。この場合、下把持装置32を開放する前にエアチャック313を駆動するため、上把持装置31は試験片TPをまっすぐな状態で把持することができ、試験片TPの把持が容易である。
その後、コントローラ60は、第1昇降シリンダ33を駆動し、上把持装置31を上昇させる。位置検出センサ393により上把持装置31の把持位置までの上昇が検出されると、コントローラ60はエアチャック323を駆動し、下把持装置32により試験片TPを把持する。この状態でさらに上把持装置31を上端位置まで上昇させる。これにより試験片TPに張力が付与され、試験片TPの曲がりを矯正できる。
位置検出センサ392により上把持装置31の上端位置までの上昇が検出されると、コントローラ60は第1昇降シリンダ33の駆動を停止するとともに、第2昇降シリンダ34を駆動し、上把持装置31と下把持装置32を一体に所定量上昇させる。これにより試験片TPが完全にパイプ10から抜き出され、試験片TPの上下端部がそれぞれ把持装置31,32により把持される。
第2昇降シリンダ34により把持装置31,32が所定量上昇すると、コントローラ60はサーボモータ45を駆動する。これによりボールねじ42が回転し、試験片TPは把持装置31,32により把持されたままレール41に沿って左側に搬送される。コントローラ60には、予め把持装置31,32から把持装置51,52内の空間SPまでの距離とサーボモータ45の回転量との関係が記憶されており、図13に示すように試験片TPが空間SP内に挿入すると、コントローラ60はサーボモータ45の駆動を停止する。
次いで、コントローラ60はエアチャック503を駆動し、把持装置31,32の上下内側で、把持装置51,52により試験片TPの両端部を把持する。把持装置51,52により試験片TPが把持されると、コントローラ60は把持装置31,32を開放し、サーボモータ45の駆動により把持装置31,32を試験機本体5の右側に退避させる。この場合、把持装置31,32を元の位置まで退避させるのではなく、次の試験片TPの取り出し位置、つまり元の位置よりもパイプ1ピッチ分だけ左側に退避させる。これにより左隣のパイプ10から順次試験片TPを取り出すことができる。
把持装置31,32の退避が終了すると、コントローラ60は負荷アクチュエータ53を駆動し、試験片TPに所定の引張試験力を負荷する。この際の試験データはコントローラ60に記憶される。試験片TPが破断すると、コントローラ60は把持装置51,52を開放するとともに、図示しない試験片回収装置を駆動し、引張試験終了後の試験片TPを回収する。
以上の手順を繰り返し、ラック1内の全ての試験片TPの試験が終了すると、コントローラ60はリフター25を下降する。これによりチェーンコンベヤ20上には、試験片TPが全て取り出された空のラック1が載置される。次いで、チェーンコンベヤ20を駆動し、ラック1を前進させる。マガジン通過センサ291により次のラック1の通過が検出されると、リフター25を駆動し、上述したのと同様な手順でラック内の試験片TPを試験機本体5に供給する。
全てのラック1から試験片TPが取り出された後、チェーンコンベヤ2を駆動すると、空ラック満杯センサ292により空ラック1の満杯状態が検出される。これによりコントローラ1はモータ22の駆動を停止する。以上の一連の手順により、線材自動引張試験装置による試験が終了する。
本実施の形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)試験片TPに張力を付与して試験片TPの曲がりを矯正する曲がり矯正装置3と、曲がり矯正装置3により曲がりが矯正された試験片TPを試験機本体5に搬送する搬送装置4とを備え、搬送装置4により搬送された線材試験片TPを試験機本体5の把持装置51,52で把持し、負荷アクチュエータ53により引張試験力を負荷するようにしたので、曲がった状態の線材試験片TPであっても、その曲がりを矯正して良好な引張試験を行うことができる。
(2)曲がり状態の線材試験片TPをラック1に設けたパイプ10内にて保持し、チェーンコンベヤ20とリフター25を介して試験片TPを試験片供給位置に移動するようにしたので、曲がった状態の試験片TPを曲がり矯正装置3に容易に自動供給することができる。
(3)試験片TPの両端部を把持装置31,32により把持するとともに、昇降シリンダ33、34により試験片TPの長さ方向に把持装置31,32を移動して試験片TPに張力を付与するようにした。さらに、把持装置31,32により試験片TPを把持したままボールねじ42の駆動により把持装置31,32を試験機本体5側に搬送し、試験機本体5に設けられた把持装置51,52で試験片TPを把持するようにした。これにより試験片TPをまっすぐに伸ばした状態で、試験機本体5まで試験片TPを自動的に供給することができ、試験片TPをまっすぐにした状態で試験機本体5側で把持できる。
(4)把持装置31,32で把持装置51,52よりも試験片TPの長さ方向外側で試験片TPを把持するようにしたので、把持装置51,52は試験片TPの曲がりが矯正された部分を把持することとなり、把持装置51,52で試験片TPがまっすぐに把持され、精度よく引張試験を行うことができる。
(5)把持装置51,52により試験片TPが把持されると、把持装置31,32を開放して試験機本体5側から把持装置31,32を退避させるようにしたので、把持装置31,32と試験機本体5とが接触することなく試験機本体5に試験片TPを受け渡すことができる。
(6)把持装置31,32にそれぞれ前フィンガ311と後フィンガ312を設け、後フィンガ312の上下の突起部314,315に溝318を形成し、試験片TPを溝318に押し込んで、フィンガ311,312により試験片TPの周面を挟持するようにしたので、試験片TPをまっすぐにして把持できる。
(7)ラック1内に左右方向に複数の試験片TPを配設し、把持装置31,32を左右方向に移動して試験片TPを順次取り出すとともに、チェーンコンベヤ20を前後方向に駆動してラック1を試験供給装置に順次移動するようにした。これにより少ないスペースで多数の試験片TPを効率よく試験することができる。
なお、上記実施の形態では、曲がり矯正装置3により試験片TPの曲がりを矯正するようにしたが、試験片TPに張力を付与して曲がりを矯正するのであれば、曲がり矯正手段としての曲がり矯正装置3の構成は上述したものに限らない。曲がり矯正装置3により曲がりが矯正された試験片TPを試験機本体5に搬送するのであれば、搬送手段としての搬送装置4の構成は上述したものに限らない。搬送装置4により搬送された試験片TPに引張試験力を負荷するのであれば、負荷手段の構成もいかなるものでもよい。曲がり状態の線材試験片TPをラック1内で保持するようにしたが、線材保持手段の構成も上述したものに限らない。ラック1内で保持した試験片TPをチェーンコンベヤ20とリフター25を介して曲がり矯正装置3に供給するようにしたが、線材供給手段の構成もこれに限らない。
曲がり矯正装置3に設けられた把持装置31,32(第1の把持装置)の構成、および試験機本体5に設けられた把持装置51,52(第2の把持装置)の構成も上述したものに限らない。第1昇降シリンダ33の駆動により上把持装置31を移動して試験片TPに張力を付与するようにしたが、他の移動手段を用いてもよい。後フィンガ312(第1の把持部材)の先端部にV字状の溝318を設けたが、溝形状はこれに限らない。前フィンガ311(第2の把持部材)の先端凸部317により試験片TPを溝318の奥方に押し当てるようにしたが、当接部の構成はこれに限らない。すなわち、本発明の特徴、機能を実現できる限り、本発明は実施の形態の線材自動引張試験装置に限定されない。
本発明の実施の形態に係る線材自動引張試験装置の全体構成を示す正面図。 図1の矢視II図。 (a)、(b)はそれぞれ図1のマガジンラックの全体構成を示す側面図および正面図。 図3のマガジンラックの要部斜視図。 (a)、(b)はそれぞれ図1のラック移動装置の構成を示す平面図および側面図。 図5(b)のVI-VI線断面図。 (a)は図6の矢視VII図、(b)は図7(a)のb−b線断面図。 図1の要部拡大図。 図8の矢視IX図。 (a)は下把持装置の概略構成を示す正面図、(b)、(c)はそれぞれ平面図。 搬送装置の全体を構成を示す正面図。 試験機本体の全体を構成を示す正面図。 図12の要部拡大図。 本実施の形態に係る線材自動引張試験装置の構成を示すブロック図。
符号の説明
1 マガジンラック
2 ラック移動装置
3 曲がり矯正装置
4 搬送装置
5 試験機本体
10 パイプ
20 チェーンコンベヤ
25 リフター
31 上把持装置
32 下把持装置
33 第1昇降シリンダ
34 第2昇降シリンダ
51 上把持装置
52 下把持装置
53 負荷アクチュエータ
60 コントローラ
311 前フィンガ
312 後フィンガ
317 凸部
318 溝

Claims (3)

  1. 曲がり状態の線材試験片を保持する線材保持手段と、
    前記保持手段により保持された線材試験片を曲がり矯正手段に供給する線材供給手段と、
    線材試験片に張力を付与して線材試験片の曲がりを矯正する曲がり矯正手段と、
    前記曲がり矯正手段により曲がりが矯正された線材試験片を試験機本体に搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段により搬送された線材試験片に引張試験力を負荷する負荷手段と、を備え、
    前記曲がり矯正手段は、
    線材試験片の両端部を把持する第1の把持装置と、
    線材試験片の長さ方向に前記第1の把持装置を移動して、線材試験片に張力を付与する移動手段とを有し、
    前記搬送手段は、前記第1の把持装置により線材試験片を把持したまま前記第1の把持装置を試験機本体側に搬送し、
    前記負荷手段は、試験機本体に設けられた第2の把持装置を介して線材試験片に引張試験力を負荷することを特徴とする線材自動引張試験装置。
  2. 請求項に記載の線材自動引張試験装置において、
    前記第1の把持装置は、前記第2の把持装置よりも線材試験片の長さ方向外側で線材試験片の両端部を把持し、
    前記搬送手段は、前記第2の把持装置により線材試験片が把持されると、前記第1の把持装置の把持力を解放して前記第1の把持装置を試験機本体側から退避させることを特徴とする線材自動引張試験装置。
  3. 請求項またはに記載の線材自動引張試験装置において、
    前記第1の把持装置は、線材試験片の周面を挟持する第1の把持部材および第2の把持部材を有し、
    前記第1の把持部材の先端部には、線材試験片の位置を規制する溝部が設けられ、
    前記第2の把持部材の先端部には、線材試験片を前記溝部の奥方に押し当てる当接部が設けられることを特徴とする線材自動引張試験装置。
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