JP5050832B2 - 接着テープ用リール - Google Patents

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Description

本発明は、テープ状の基材及びその一方面上に設けられた接着剤層を有し、使用時には接着剤層から基材が剥離される接着テープが巻かれる接着テープ用リールに関する。
多数の電極を有する被接続部材同士を電気的に接続するための接続材料として、異方導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)が使用されている。異方導電フィルムはプリント配線基板、LCD用ガラス基板、フレキシブルプリント基板等の基板に、IC、LSI等の半導体素子やパッケージなどの被接続部材を接続する際、相対する電極同士の導通状態を保ち、隣接する電極同士の絶縁を保つように電気的接続と機械的固着を行う接続材料である。
異方導電フィルムは、熱硬化性樹脂を含有する接着剤成分と、必要により配合される導電粒子とを含み、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)などの基材上にフィルム状に形成される。フィルム状の基材と、その一方面に形成された接着剤層とを備える異方導電フィルムの原反を用途に適した幅となるようにテープ状に切断され、異方導電テープが作製される。所定の幅に切断された異方導電テープは、リールに巻き取られる(例えば、特許文献1参照)。異方導電テープを使用するに際しては、接着剤層から基材を剥離し、接着剤層を被接続部材の間に配置する。
特開2003−34468号公報
ところで、異方導電テープのような接着テープが巻き取られるリールは、一般に、巻芯と、巻き崩れを防止するための側板とを備える。従来、接着テープをリールに巻き取る工程では、リールの側板に接着テープの接着剤層や基材が接触すると、接着剤層から基材が剥がれてしまい、接着テープの巻き取り作業の効率が低下するといったトラブルが生じることがあった。
また、接着テープを使用する際、テープ状の基材は最終的に剥離されるが、リールから接着テープを巻き出す工程などにおいては、接着剤層にほこりなどが付着することを防止するため、接着剤層に基材が貼り付いた状態を維持する場合もある。しかし、接着テープの接着剤成分が側板に付着すると、接着テープを巻き出す際に接着剤層から基材が剥離してしまう可能性がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、接着テープの巻き取り工程や巻き出し工程において、接着テープの基材が接着剤層から剥離することを十分に抑制できる接着テープ用リールを提供することを目的とする。
本発明の接着テープ用リールは、テープ状の基材及びその一方面上に設けられた接着剤層を有し、使用時には接着剤層から基材が剥離される接着テープが巻かれるものであって、接着テープを巻くための筒状の巻芯と、巻芯の軸方向の両端部に、互いに対向するように設けられた一対の側板とを備え、一対の側板のうち少なくとも一方は、巻芯側の面上に側板の周縁部から中央部の方向に向けて連続的に設けられ且つ表面粗さRaが3.0μm以下の第1の隆起部を有する。
本発明の接着テープ用リールにおいては、側板の巻芯側の面上に第1の隆起部を設けたことで、接着テープの側面が側板に付着することを防止できる。従って、接着テープの巻き取り時や巻き出し時に接着剤層から基材が剥離することを十分に抑制できる。また、第1の隆起部の表面粗さRaが3.0μm以下というように極めて滑らかであるため、表面粗さRaが3.0μmを越える場合と比較し、基材の剥離をより確実に抑制できる。
本発明の接着テープ用リールにおいては、一対の側板の両方が上記第1の隆起部を有することが好ましい。また、一対の側板のうち少なくとも一方は、第1の隆起部が側板の中央部から周縁部に向けて放射状に複数設けられたものであることが好ましい。これらの構成を採用することにより、本発明の効果が一層確実に奏される。
第1の隆起部は、以下のような構成であることが好ましい。すなわち、第1の隆起部は、当該第1の隆起部が設けられた面からの高さが0.05〜1.00mmであることが好ましく、幅が0.5〜20.0mmであることが好ましい。なお、本発明でいう隆起部の幅とは、隆起部が直線状に形成されたものである場合は、隆起部の延在方向に直交する方向における隆起部の一端から他端までの距離を意味し、隆起部が曲線状に形成されたものである場合は、隆起部のある地点の接線方向に直交する方向における隆起部の一端から他端までの距離を意味する。
また、本発明の接着テープ用リールにおいて、第1の隆起部を有する側板は、第1の隆起部が設けられた面上に、側板の周縁部に沿って連続的に設けられ且つ表面粗さRaが3.0μm以下の第2の隆起部を更に有する。かかる構成を採用することにより、側板の周縁部に接着テープの側面を当接させ、側板の周縁部で接着テープをガイドするようにして接着テープを巻き取っても、側板の周縁部に接着テープの接着剤成分が付着することを十分に防止できる。なお、上記の手法によって接着テープをリールに巻き取ることで、巻きむらの発生を十分に防止できる。
また、第2の隆起部の表面粗さRaを3.0μm以下とすることで、接着テープの巻き取り時や巻き出し時に接着テープが側板の周縁部に接触しても、基材が接着剤層から剥離することをより一層抑制できる。
本発明の接着テープ用リールにおいて、第2の隆起部は、側板の周縁部の全周にわたって連続的に設けられている。更に、第2の隆起部は、接着テープとの接触位置において円弧状の周面を有する。これらの構成を採用することにより、接着テープの巻き取り時や巻き出し時に接着テープが接触しても、基材が接着剤層から剥離することをより一層確実に抑制できる。
第2の隆起部は、以下のような構成であることが好ましい。すなわち、第2の隆起部は、当該第2の隆起部が設けられた面からの高さが0.05〜1.00mmであることが好ましく、幅が0.5〜20.0mmであることが好ましい。
本発明の接着テープ用リールに巻かれる接着テープの好適な具体例としては、テープ状の基材及びその一方面上に設けられた接着剤層を有する異方導電テープが挙げられる。
本発明によれば、接着テープの巻き取り工程や巻き出し工程において、接着テープの基材が接着剤層から剥離することを十分に抑制できる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。また、図面の便宜上、図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致しない。
以下、図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本実施形態に係る接着テープ用リールの説明に先立ち、当該リールに巻き取られる異方導電テープ5について説明する。図1は、異方導電テープ5の長手方向に垂直な断面を示す図である。この異方導電テープ5は、基材6とその一方面上に設けられた接着剤層8とを有する。
基材6はテープ状の形状を有する。基材6は、長さが1〜200m程度であり、厚さが4〜200μm程度であり、幅が0.5〜30mm程度である。基材6の長さ、厚さ及び幅は上記の範囲に限定されるものではない。なお、基材6の幅は、その上に付設される接着剤層8の幅よりも広いことが好ましい。
基材6は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリアセテート、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、合成ゴム系、液晶ポリマー等からなる各種テープを使用することが可能である。もっとも、基材6を構成する材質はこれらに限定されるものではない。また、基材6として、接着剤層8との当接面等に離型処理が施されたものを使用してもよい。
接着剤層8は、接着剤組成物からなり、この接着剤組成物は接着剤成分8aと導電粒子8bとを含有する。接着剤層8の厚さは、使用する接着剤成分及び被接着物の種類等に合わせて適宜選択すればよいが、5〜100μmであることが好ましい。また、接着剤層8の幅は、使用用途に合わせて調整すればよいが、一般には0.5〜5mm程度である。
接着剤層8の接着剤成分8aとしては、熱や光により硬化性を示す材料が広く適用できる。接続後の耐熱性や耐湿性に優れていることから、架橋性材料の使用が好ましい。なかでも熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂を主成分として含有するエポキシ系接着剤は、短時間硬化が可能で接続作業性がよく、分子構造上接着性に優れている等の特徴から好ましい。
エポキシ系接着剤は、例えば高分子量エポキシ、固形エポキシ又は液状エポキシ、あるいは、これらをウレタン、ポリエステル、アクリルゴム、ニトリルゴム(NBR)、合成線状ポリアミド等で変性したエポキシを主成分とするものを使用することができる。エポキシ系接着剤は、主成分をなす上記エポキシに硬化剤、触媒、カップリング剤、充填剤等を添加してなるものが一般的である。
導電粒子8bは、接着剤成分8a中に分散している。導電粒子8bとしては、例えばAu、Ag、Pt、Ni、Cu、W、Sb、Sn、はんだ等の金属やカーボンの粒子が挙げられる。あるいは、非導電性のガラス、セラミック、プラスチック等を核とし、この核を上記の金属やカーボンで被覆した被覆粒子を使用してもよい。導電粒子8bの平均粒径は分散性、導電性の観点から1〜18μmであることが好ましい。なお、導電粒子を絶縁層で被覆してなる絶縁被覆粒子を使用してもよく、隣接する電極同士の絶縁性を向上させる観点から導電粒子と絶縁性粒子とを併用してもよい。
導電粒子8bの配合割合は、接着剤層8に含まれる接着剤成分100体積部に対して、0.1〜30体積部であることが好ましく、0.1〜10体積部であることがより好ましい。この配合割合が0.1体積部未満であると対向する電極間の接続抵抗が高くなる傾向にあり、30体積部を超えると隣接する電極間の短絡が生じやすくなる傾向がある。
次に、本実施形態に係る接着テープ用リールについて説明する。図2(a)は、本実施形態に係る接着テープ用リールの側面図であり、図2(b)は図2(a)に示すA−A線における断面図である。
図2に示すリール(接着テープ用リール)1は、異方導電テープ(接着テープ)5を巻くための筒状の巻芯3と、巻芯3の軸方向の両端部に、互いに対向するように設けられた一対の側板2とを備える。また、側板2の中心部には、巻き取り装置(図示せず)の回転軸を挿入するための軸穴4が設けられている。軸穴4は、断面形状がD字形状であり、巻き取り装置の回転軸にリール1を装着した状態で回転軸を駆動すると、空回りすることなくリール1が回転するようになっている。
上記構成のリール1は、フィルム状の基材及びその一方面上に設けられた接着剤層を有する異方導電フィルムを、細幅のテープ状に切断しながら巻き取り、異方導電テープ5を製造、供給する際に用いられるものである。巻芯3の軸方向の長さ、換言すれば、巻芯3を介して隔てられた一対の側板2の間の距離は、異方導電テープ5の幅に応じて適宜設定することができる。また、側板2の形状は円板状であることが好ましく、その径は、巻き取る異方導電テープ5の長さ(異方導電テープ5の巻重体の直径)に応じて適宜設定することができる。
リール1は、射出成形などによって、一対の側板2及び巻芯3を一体的に成形してもよく、一対の側板2及び巻芯3を別々に成形し、これらを嵌合、接着などしてリール1を構成してもよい。側板2と巻芯3とを別体とした場合、巻き取る異方導電テープ5の長さに応じて適した直径の側板2を適宜採用したり、異方導電テープ5の幅に応じて適した長さの巻芯3を適宜採用したりすることができるという利点がある。
図2(b)に示すように、リール1の一対の側板2は、その内側面2aにおける巻芯3との接合部から周縁部2bに向けて放射状に複数設けられた第1の隆起部21をそれぞれ有している。なお、側板2の内側面2aとは、側板2の巻芯3側の面である。
図3は、図2(b)に示すB−B線における端面図である。側板2の内側面2aに第1の隆起部21を設けることで、以下のような効果が奏される。すなわち、異方導電テープ5をリール1に巻き取る作業時やリール1に巻き取られた状態での保管時において、異方導電テープ5の巻重体の側面と側板2の内側面2aとの接触面積を十分に小さくでき、巻重体の側面に露出した接着剤層8の接着剤成分8aが内側面2aに付着するのを十分に防止できる。
なお、巻芯3の両端部に設けられる一対の側板2間の距離は、巻き取る異方導電テープ5の側面が側板2の内側面2aに接触しないように、異方導電テープ5の幅に応じてある程度の余裕をもって設定される。しかし、異方導電テープ5の巻き取り作業時においては、リール1の回転にぶれが生じるなどして異方導電テープ5の巻き取り位置が偏り、異方導電テープ5の側面が側板2の内側面2aに接触することがある。また、異方導電テープ5をリール1に巻き取った後でも、運搬時の衝撃や振動などによって異方導電テープ5に位置ずれが生じる場合がある。そうすると、異方導電テープ5が側板部2の内側面に接触してしまうことがある。このような場合であっても側板2の内側面2aに第1の隆起部21を設けることで、異方導電テープ5の接着剤成分8aが側板2の内側面2aに付着することを十分に抑制できる。
第1の隆起部21は、側板2の内側面2aからの高さh1が0.05〜1.00mmであることが好ましく、0.05〜0.30mmであることがより好ましく、0.05〜0.20mmであることが更に好ましい(図3参照)。
第1の隆起部21の高さh1が0.05mm未満であると、異方導電テープ5の側面と側板2の内側面2aとの接触面積の低減が不十分となりやすい。他方、第1の隆起部21の高さh1が1.00mmを超えると、リール1の幅が不必要に大きくなりやすい。また、異方導電テープ5の接着剤層8の側面に第1の隆起部21の跡が付きやすくなる。
第1の隆起部21の幅w1は0.5〜20.0mmであることが好ましく、0.5〜10.0mmであることがより好ましく、0.5〜5.0mmであることが更に好ましい(図3参照)。
第1の隆起部21の幅w1が0.5mm未満であると、異方導電テープ5の接着剤層8の側面に傷がつきやすい。他方、第1の隆起部21の幅w1が20.0mmを超えると、第1の隆起部21に異方導電テープ5の接着剤成分8aが付着しやすくなる。
第1の隆起部21の表面粗さRaは、3.0μm以下であるが、2.0μm以下であることが好ましく、1.5μm以下であることがより好ましい。第1の隆起部21の表面粗さが3.0μmよりも大きいと、異方導電テープ5をリール1に巻き取ったり、リール1から巻き出したりする際に、異方導テープ5と第1の隆起部21とが接触すると、接着剤層8から基材6が剥がれやすいという問題が生じる。
また、本実施形態に係るリール1の一対の側板2は、第1の隆起部21に加え、図2(b)に示すように、内側面2aの周縁部2bに設けられた第2の隆起部22をそれぞれ有している。
図4は、図2(b)に示すC−C線における端面図である。側板2の内側面2aに第2の隆起部21を設けることで、以下のような効果が奏される。すなわち、図5(a)に示すように、異方導電テープ5を若干傾けて側板2の周縁部2bに異方導電テープ5の側面を当接させ、側板2の周縁部2bで異方導電テープ5をガイドするようにして異方導電テープ5をリール1に巻き取っても、側板2の周縁部2bに異方導電テープ5の接着剤成分8aが付着することを十分に防止できる。上記の手法によって異方導電テープ5をリール1に巻き取ることで、巻きむらの発生を十分に防止できるという利点がある。なお、図5(b)に示す矢印の方向にリール1を回転させることで、リール1に異方導電テープ5が巻き取られる。
また、側板2の内側面2aに第2の隆起部22を設けることで、上記のようにして異方導電テープ5をリール1に巻き取る際に、異方導電テープ5の側面に露出した接着剤層8に接触する部分を第2の隆起部22の頭頂部付近のみに限定でき、異方導電テープ5の接着剤成分8aが内側面2aに付着するのを十分に防止できるという利点がある。すなわち、異方導電テープ5の巻き取り作業時において、側板2の内側面2aと異方導電テープ5との接触面積を十分に小さくでき、側板2に異方導電テープ5の接着剤成分8aが付着することを十分に防止できる。
上記効果を確実に達成する観点から、第2の隆起部22は、異方導電テープ5との接触位置において円弧状の周面22aを有することが好ましい。この周面22aの曲率半径は、異方導電テープ5と側板2との接触面積を十分に小さくする点から、0.3〜1.5mmであることが好ましく、0.5〜1.0mmであることが好ましい。
第2の隆起部22は、側板2の内側面2aからの高さh2が0.05〜1.00mmであることが好ましく、0.05〜0.30mmであることがより好ましく、0.05〜0.20mmであることが更に好ましい(図4参照)。
第2の隆起部22の高さh2が0.05mm未満であると、異方導電テープ5の側面と側板2の内側面2aとの接触面積の低減が不十分となりやすい。また、異方導電テープ5を巻き取る際に第1の隆起部21と異方導電テープ5とが接触し、異方導電テープ5に傷が付きやすくなる傾向がある。他方、第2の隆起部22の高さh2が1.00mmを超えると、異方導電テープ5を巻き取る際に第2の隆起部22によって異方導電テープ5に傷が付きやすくなる傾向がある。これに加え、異方導電テープ5の巻重体の側面と側板部2の内側面2aとの隙間が大きくなる傾向となり、保管時の巻きずれが生じやすくなるというように保管安定性が低下する傾向がある。
また、第2の隆起部22の幅w2は0.5〜20.0mmであることが好ましく、0.5〜10.0mmであることがより好ましく、0.5〜5.0mmであることが更に好ましい(図4参照)。
第2の隆起部22の幅w2が0.5mm未満であると、異方導電テープ5の接着剤層の側面に傷がつきやすい。他方、第2の隆起部22の幅w2が20.0mmを超えると、第2の隆起部22に異方導電テープ5の接着剤成分8aが付着しやすくなる。また、リール1に巻き取られた異方導電テープ5を巻き出す際に、異方導電テープ5が第2の隆起部22に引っかかりやすくなる。
第2の隆起部22の表面粗さRaは、3.0μm以下であることが好ましく、2.0μm以下であることがより好ましく、1.5μm以下であることが更に好ましい。第2の隆起部22の表面粗さが3.0μmよりも大きいと、異方導電テープ5をリール1から巻き出す際に、異方導テープ5と第2の隆起部22とが接触した場合に、異方導電テープ5の接着剤層8から基材6が剥がれやすくなる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
例えば、上記実施形態においては、一対の側板部2の両方が第1の隆起部21及び第2の隆起部22を有するリール1を例示したが、本発明に係る接着テープ用リールは、一対の側板部2のうち、一方の側板2のみが第1の隆起部21及び第2の隆起部22を有するものであってもよい。例えば、一方の側板2側に寄せて異方導電テープ5を巻き取り、他方の側板2と異方導電テープ5との間に余裕をもたせれば、当該一方の側板2のみに第1の隆起部21及び第2の隆起部22を設ければよい。また、異方導電テープ5をリール1に巻き取る際に、側板2の周縁部2bで異方導電テープ5をガイドするといった手法を採用しない場合は、第2の隆起部22は必ずしも設けなくてもよい。
本発明に係る接着テープ用リールに巻き取ることが有効な接着テープは異方導電テープ5に限定されるものではない。使用時に剥離されるテープ状の基材及びその一方面上に設けられた接着剤層を有する接着テープであればよく、例えば、テープ状の基材とその表面に設けられた感光性樹脂層とを備える感光性エレメントなどの巻き取りにリール1を使用してもよい。
上記実施形態においては、側板2の内側面2aにおける巻芯3との接合部から周縁部2bに向けて連続的に形成された第1の隆起部21を例示したが、第1の隆起部21は、断続的に形成してもよい(図6(a)参照)。また、第1の隆起部21は、その目的からして側板2の周縁部2bから側板2の中央部の方向に向けて延在していればよく、側板2の径方向と交差するよう形成してもよく(図6(b)参照)、直線状ではなく曲線状に形成してもよい(図6(c)参照)。
第1の隆起部21の断面形状は、図3に示したような円弧状に限定されず、矩形状又はその角部を面取した形状などの種々の形状を採用できる。また、第1の隆起部21の数や形状は、リール1の内側面2aへの接着剤成分の付着を有効に防止できる態様であれば、特に限定されるものではない(図7参照)。
第1の隆起部21と同様、第2の隆起部22の断面形状についても図4に示したような円弧状に限定されず、矩形状又はその角部を面取した形状などの種々の形状を採用できる(例えば、図7(b)、(c)、(f)、(g)参照)。
第2の隆起部22は、側板2の周縁部2bの全周にわたって必ずしも設ける必要はなく、側板2の周縁部2bに沿って断続的に設けられたものであってもよく(図8(a)参照)、曲線状にうねった形状としてもよい(図8(b)参照)。また、複数の第2の隆起部22を側板2の周縁部2bに沿って並設してもよい(図8(c)参照)。また、図9(a)〜(c)に示すように、断続的に設けられた第2の隆起部22と第1の隆起部21とを連続させてもよい。
なお、上記実施形態では、断面形状がD字形状の軸穴4を有するリール1を例示したが、軸穴4の形状は、巻き取り装置の回転軸の形状に応じて適宜変更が可能である。また、上記実施形態においては、巻芯3の構成について詳細には説明しなかったが、剛性確保のためリブを設けるなど、この種のリールに係る従来公知の構成を適用してもよい。
本発明について実施例及び比較例によって更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
射出成形によって図2に示すリール1と同様の構成の接着テープ用リールを作製した。表1に第1の隆起部及び第2の隆起部についてのデータ(高さ、幅及び表面粗さRa)を示す。なお、第1の隆起部及び第2の隆起部の延在方向に垂直な断面は円弧状であった。また、接着テープ用リールの側板及び接着テープ用リールに巻き取った異方導電テープについてのデータも表1に示す。
Figure 0005050832
(隆起部の表面粗さRaの測定)
第1及び第2の隆起部の表面粗さRaは、高速三次元形状測定システムMAP−3D(商品名、コムス社製)にセンサとしてレーザー表面粗さ計(商品名:LT9000、キーエンス社製)を組み合わせた装置を用いて測定した。より具体的には、第1の隆起部を含む幅5mmの領域、すなわち、第1の隆起部の幅w1の中間点から当該隆起部の幅方向に2.5mm離れた地点までの領域について、第1の隆起部を横断するように測定した表面粗さRaを第1の隆起部の表面粗さRaとした。一方、第2の隆起部の幅w2の中間点から側板の中心方向に2.5mm離れた地点までの領域について測定した表面粗さRaを第2の隆起部の表面粗さRaとした。
(実施例2)
第1の隆起部及び第2の隆起部の表面粗さRaがいずれも1.16μmであることの他は、実施例1と同様の構成の接着テープ用リールを作製し、実施例1と同様の構成の異方導電テープを巻き取った。
(比較例1)
第1の隆起部及び第2の隆起部が、表2の比較例1の欄に示すサイズであるとともに、延在方向に垂直な断面が略矩形であることの他は、実施例1と同様の構成の接着テープ用リールを作製し、実施例1と同様の構成の異方導電テープを巻き取った。
(比較例2)
第1の隆起部及び第2の隆起部が、表2の比較例2の欄に示すサイズであるとともに、延在方向に垂直な断面が略矩形であることの他は、実施例1と同様の構成の接着テープ用リールを作製し、実施例1と同様の構成の異方導電テープを巻き取った。
Figure 0005050832
(接着剤剥がれの評価)
上記の実施例1,2及び比較例1,2に係るリールから異方導電テープを引き出し、接着剤層からの基材の剥離の有無を目視によって確認した。結果を表3に示す。
Figure 0005050832
本発明に係る接着テープ用リールに巻き取るのに好適な異方導電テープの一態様を示す断面図である。 (a)は本発明に係る接着テープ用リールの一実施形態を示す正面図であり、(b)は図2(a)に示すA−A線における断面図である。 図2(b)に示すB−B線における端面図である。 図2(b)に示すC−C線における端面図である。 (a)は接着テープがリールに巻き取られている状態を示す側面図であり、(b)はその正面図である。 (a)〜(c)は、本発明に係る接着テープ用リールの側板の態様をそれぞれ示す正面図である。 (a)〜(g)は、本発明に係る接着テープ用リールの第1又は第2の隆起部の態様をそれぞれ示す断面図である。 (a)〜(c)は、第2の隆起部の態様をそれぞれ示す概略図である。 (a)〜(c)は、第1及び第2の隆起部を具備する側板の態様をそれぞれ示す正面図である。
符号の説明
1…リール(接着テープ用リール)、2…側板、3…巻芯、4…軸穴、5…異方導電テープ(接着テープ)、6…基材、8…接着剤層、8a…接着剤成分、8b…導電粒子、21…第1の隆起部、22…第2の隆起部。

Claims (10)

  1. テープ状の基材及びその一方面上に設けられた接着剤層を有し、使用時には前記接着剤層から前記基材が剥離される接着テープが巻かれる接着テープ用リールであって、
    前記接着テープを巻くための筒状の巻芯と、
    前記巻芯の軸方向の両端部に、互いに対向するように設けられた一対の側板と、
    を備え、
    前記一対の側板のうち少なくとも一方は、前記巻芯側の面上に側板の周縁部から中央部の方向に向けて連続的に設けられ且つ表面粗さRaが3.0μm以下の第1の隆起部を有するとともに、前記第1の隆起部が設けられた面上に、側板の周縁部の全周にわたって連続的に設けられ且つ表面粗さRaが3.0μm以下であり前記接着テープとの接触位置において円弧状の周面を有する第2の隆起部を有する接着テープ用リール。
  2. 前記一対の側板の両方が前記第1の隆起部を有する、請求項1に記載の接着テープ用リール。
  3. 前記一対の側板のうち少なくとも一方は、前記第1の隆起部が側板の中央部から周縁部に向けて放射状に複数設けられたものである、請求項1又は2に記載の接着テープ用リール。
  4. 前記第1の隆起部は、当該第1の隆起部が設けられた面からの高さが0.05〜1.00mmである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の接着テープ用リール。
  5. 前記第1の隆起部の幅が0.5〜20.0mmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の接着テープ用リール。
  6. 前記第1の隆起部の表面粗さRaが1.16μm以上である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の接着テープ用リール。
  7. 前記第2の隆起部の表面粗さRaが1.16μm以上である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の接着テープ用リール。
  8. 前記第2の隆起部は、当該第2の隆起部が設けられた面からの高さが0.05〜1.00mmである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の接着テープ用リール。
  9. 前記第2の隆起部の幅が0.5〜20.0mmである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の接着テープ用リール。
  10. 前記接着テープが異方導電テープである、請求項1〜のいずれか一項に記載の接着テープ用リール。
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