JP5050273B2 - 経路探索方法、経路探索装置及びコンピュータプログラム - Google Patents
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かかる推奨経路の探索手法は、例えば、開始リンクからのリンクコストの累計(経路コスト)が最小となる最小コスト経路を特定のアルゴリズムで算出するのが一般的であり、その探索アルゴリズムとして、例えばダイクストラ法が利用される(特許文献1参照)。
また、lsは開始リンク、leは終了リンクであり、これらは出発地点及び目的地点に最も近いリンクlとして選択される。lm(i=1,2,3,……)は、開始リンクlsと終了リンクleの間の中間リンクである。
(1) 開始リンクlsと終了リンクleを決定する。
(2) 開始リンクlsからその末尾に繋がる中間リンクlmまでの経路の中から、予め定義された経路コスト(旅行時間等)が最小となる最小コスト経路を選択する。
(3) (2)の処理で得られた前回の最小コスト経路の末尾に、この末尾から枝分かれする中間リンクlmを接続し、開始リンクlsからその中間リンクlmまでの今回の経路の中から、経路コストが最小となる今回の最小コスト経路を選択し、前回の最小コスト経路と置き換えて更新する。
なお、この(4)の繰り返し処理においては、通常、開始リンクlsと終了リンクleを含む、所定エリアの範囲内にある中間リンクlmが探索対象とされる。
この場合、lm1の末尾にはlm2しか接続されていないので、ls→lm1→lm2→lm3の経路がlm3に至るまでの最小コスト経路となる。従って、この中間リンクlm3以降の終了リンクleまでの経路探索を行う場合には、必ず、lm1→lm2の経路が採用されるので、中間リンクlm3以降の探索処理が単純化される。
一方、前記特許文献2のように、旅行時間と有料道路の通行料金を旅行時間に換算したコスト値の和を、各中間リンクに対するリンクコストとして定義すれば、ダイクストラ法による探索アルゴリズムを利用して、通行料金の面でも有利な推奨経路を探索できる。
図8は、ダイクストラ法による探索アルゴリズムにおける、上記課題を更に詳しく説明するための道路線形図である。
ここで、有料道路の通行料金は、入口ICと出口ICが決まるまで確定しない。特に、ETC割引における区間割引や時間割引を考慮すると、この傾向は顕著である。従って、図8の道路線形図における、有料道路の途中である地点P1や地点P2においては、有料道路の通行料金が未だ確定していない。
従って、図8における地点P1,P2の通過時点では、3つのIC(a),IC(b),IC(c)のうちの、どこから有料道路に乗る経路が、最終的に通行料金が最小となるのか判断できない。
なお、前記特許文献2では、この問題に対処するために、有料道路の利用区間が異なる経路を複数求め、これらの経路の経路コストを比較するという方法も提案されているが、この方法を用いても通行料金を最安とする経路が求まるとは限らない。
このため、常に厳密に確定した通行料金を含む経路コストに基づいて、最小コスト経路の選択を実行することができ、有料道路の通行料金が最も安い最安経路を正確に探索することができる。
(a) 前記有料道路の通行料金
(b) 前記開始リンクからこれまでの経路の走行に要する時間、距離、エネルギー消費量及び環境負荷ガス排出量のうちの、少なくとも1つ又はそれらの組み合わせを金額に換算した換算値
この場合、上記走行時間、距離、エネルギー消費量及び環境負荷ガス排出量をも含めて、総合的に有利な最小コスト経路を探索することができる。
また、「環境負荷ガス排出量」とは、車両の走行に伴って排出される環境に影響を与えるガスの排出量のことをいい、例えば、CO2やNOx等の温室効果ガス又は有害ガスの排出量のことをいう。
これにより、無駄な最小コスト経路の選択が次回以降に行われるのを防止でき、経路探索に必要な演算負荷を低減することができる。
その理由は、上記通行料金が確定していない今回の経路を、次回以降の候補としてすべて無制限に残すこととすれば、次回以降に持ち越される経路数が増加し、経路探索に必要な演算負荷が過大となるからである。
また、本発明のコンピュータプログラムは、上記各ステップの経路探索処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、前記経路探索方法と同様の作用効果を奏する。
図1は、ナビゲーションシステムの全体構成を示す概略構成図であり、図2は、そのシステムを構成するサーバ装置の機能ブロック図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態のナビゲーションシステム1は、サーバ装置2と、複数の車両3にそれぞれ搭載された車載装置4(図2参照)とから構成されている。
なお、本明細書において、「車両」とは、自動車、原動機付き自転車、軽車両及びトロリーバス等のことをいう。また、「車載装置」とは、車両に搭載されており、その搭乗者に対して目的地までの経路を案内するいわゆるナビゲーション装置のことをいう。
従って、本システム1によれば、通常のVICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)情報とともに、このVICS情報に含まれていないより詳細かつ動的な交通情報を、各会員の車両3に提供することができる。
また、サーバ装置2と路上の無線基地局7とがインターネット網6を通じて双方向通信可能となっており、各車両3の車両装置4は、搭乗者の携帯端末である携帯電話機8を介して、無線基地局7と双方向で通信可能である。このため、各車両3の車両装置4は、ほぼリアルタイムでサーバ装置2に対して情報を送受信可能となっている。
また、本実施形態のサーバ装置2は、駐車場の満空情報や天候に関する情報もインターネット網6や専用回線を通じて関係各所から取得しており、これらの情報についても、各車両3の車載装置4に配信することができる。
また、車載装置4は、入力デバイスで入力された所定の旅行条件に基づいて、旅行ルートを演算可能なルート演算装置(図示せず)を備えている。
なお、本実施形態の車載装置4は、ETC対応であり、有料道路の料金所等に設置されたETC路側処理装置と無線による路車間通信を行うことができる。
図2に示すように、サーバ装置2は、ワークステーション等よりなる処理コンピュータ11と、この処理コンピュータ11に接続された通信インターフェースよりなる第1及び第2通信部12,13と、各種データベース14〜16とから構成されている。
第1通信部12は、専用回線を介して交通情報センター5に接続されている。また、第2通信部13は、インターネット網6を介して前記無線基地局7に接続され、この無線基地局7と車両3の搭乗者の無線通信機(例えば、携帯電話機)8との間の無線通信を通じて、車載装置4との間で情報の送受信を行う。
各データベース14〜16のうち、会員データベース14には、当該システム1に参加する登録会員の識別情報が保存されている。また、会員データベース14には、会員ごとの車両3の車種と、その車両3の走行に必要な単位距離当たりの燃料消費量(リットル/km)や環境負荷ガス排出量(CO2排出量やNOx排出量)も記録されている。なお、登録会員の車両3がハイブリッド車の場合には、燃料消費量に加えて単位距離当たりの充放電量も記録され、電気自動車の場合には、単位距離当たりの充放電量が記録される。
処理コンピュータ11は、会員データベース14に記録された特定の登録会員から受信した探索要求に基づいて、後述する経路探索処理を実行する。
交通情報データベース15には、第1通信部12が受信した交通情報センター5からのVICS情報が保存される。このVICS情報は、処理コンピュータ11がセンター5からのVICS情報を抽出するごとに更新され、ほぼ最新の情報が保持される。
また、交通情報データベース15には、特定の登録会員から受信したリンク番号、リンク進入時刻、リンク退出時刻、リンク通過時間等よりなる交通情報(プローブ情報)も保存される。
この料金情報17は、例えばNEXCOが公表している通行料金テーブルよりなる。この通行料金テーブルは、入口ICと出口ICが分かればその間の通行料金が特定できる形式のテーブルになっており、区間割引、深夜割引、通勤割引及び早朝夜間割等の割引制度ごとに定められた、複数のテーブルより構成されている。
地図データベース16には、道路地図データ18が記録されている。この道路地図データ18には、リンクデータ「交差点データ」と「リンクデータ」とが含まれている。
このうち、「交差点データ」は、全国の交差点に付与された交差点IDと、その交差点位置とを対応付けたデータである。また、「リンクデータ」は、全国の道路に対応して付与された特定リンクのリンクIDに対して、次の情報1)〜4)を対応付けたデータよりなる。
2) 特定リンクの始点に接続するリンクID
3) 特定リンクの終点に接続するリンクID
4) 特定リンクのリンクコスト
本実施形態の道路地図データ18は、実際の道路線形と走行方向に対応したネットワークを構成するため、例えば図1に示すように、交差点間の道路区間を向きが異なる一対の有向リンクl(小文字のエル)で表したネットワークになっている。
また、道路地図データ18のリンクデータには、地図上の各道路に対応する特定リンクlが、一般道路であるか有料道路であるかの道路種別も含まれている。
すなわち、リンク旅行時間は、特定リンクlの始点から終点までを走行するのに要するリンク通過時間と、その特定リンクlの終点から次のリンクlの始点までを走行するのに要する通過時間、つまり、交差点通過に要する交差点通過時間とが含まれている。
また、道路地図データ18に記録されるリンクコストの構成要素としては、特定リンクlの始点・終端間の距離(リンク距離)も含まれている。
図2に示すように、処理コンピュータ11は、HDDやランダムアクセスメモリ等よりなる記憶装置19と、この記憶装置20から各種のコンピュータプログラムを読み出して実行する演算装置20とを備えている。
このコンピュータプログラムのうちの1つは、車両3が出発地点から目的地点まで走行する場合に、有料道路の通行料金が最安となる最安経路を探索する処理を、ダイクストラ法による経路アルゴリズムを用いて実行可能なプログラムよりなる。
上記ダイクストラ法は、開始リンクlsから中間リンクlmのツリーを構成して行くに当たり、ある中間リンクlmから他の中間リンクlmに枝分かれする場合に、分岐後の中間リンクlmを含む経路コスト(開始リンクlsから分岐後の中間リンクlmまでのリンクコストの累計)の大小を比較し、この経路コストの小さい順に並べ変えるとともに、その経路コストの小さい中間リンクlmから更に探索を続けて行くという、探索アルゴリズムを採用している。
図3は、上記ナビゲーションシステム1で実行されるカーナビゲーションのフローチャートである。
図3に示すように、本実施形態のナビゲーションシステムでは、まず、車両3の搭乗者(登録会員)が、車載装置4に対して出発地点と目的地点の設定を行う(ステップS1)。この場合、出発地点の設定がない場合には、車両3の現在位置が出発地点となる。
上記出発地点、目的地点及び有料道路優先の入力情報を含む探索要求は、携帯電話機8等の無線通信機を通じてサーバ装置2に送信され、この探索要求を端緒として、サーバ装置2の処理コンピュータ11が経路探索処理を実行する。
そして、処理コンピュータ11は、上記のようにして特定した最安経路を、第2通信部13を通じて車載装置4に送信する(ステップS5)。
なお、この場合、出力装置によって搭乗者に提供する最安経路の情報としては、例えば次のものを含めることができる。
イ) 出発地点から目的地点までの走行距離
ウ) 出発地点から目的地点までの走行に必要なエネルギー消費量や環境負荷ガス排出量
エ) 有料道路を通行する場合の通行料金
オ) 有料道路を通行する場合の入口と出口
そして、搭乗者が最安経路を選択する場合には、車両3がその最安経路に沿って走行し、目的地点に到着することになる(ステップS8)。
図4は、処理コンピュータ11の機能ブロック図である。
図4に示すように、処理コンピュータ11の演算装置20は、経路探索用のコンピュータプログラムの実行によって達成される機能実現部として、探索要求受付部20Aと、経路探索部20Bと、データアクセス部20Cと、エネルギー消費量等算出部20Dと、通行料金算出部20Eとを備えている。
探索要求受付部20Aは、外部からの探索要求(本実施形態では、登録会員が送信した探索要求)を受け付け、その要求があったことを、経路探索部20Bに通知する。経路探索部20Bは、その通知を受けて経路探索処理を実行する。
エネルギー消費量等算出部20Dは、探索要求に含まれる会員IDに基づいて、登録会員の車両3の単位距離当たりのエネルギー消費量(燃料消費量や充放電量)と、単位距離当たりの環境負荷ガス(CO2やNOx)の排出量を会員データベース14から抽出し、開始リンクlsから探索途中の経路までの距離に基づいてその距離を走行するのに必要な消費量や排出量を算出し、これを経路探索部20Bに送る。
経路コスト=第1コスト+第2コスト
第1コスト:有料道路の通行料金
第2コスト:開始リンクlsからこれまでの経路の走行に要する時間、距離、エネルギー消費量及び環境負荷ガス排出量を金額に換算した換算値
これに対して、探索済み経路記憶部19Bは、最小コスト経路以外の経路でも一時的に記憶できる領域である。従って、この記憶部19Bは、特定の1本のリンクlについて、複数本の経路を記憶することができる。
図5及び図6は、本実施形態の経路探索処理のフローチャートである。
以下、この図5及び図6を参照しつつ、処理コンピュータ11の演算装置20(経路探索部20B)が実行する経路探索処理について説明する。
図5に示すように、演算装置20の経路探索部20Bは、まず、探索の開始リンクlsと終了リンクleを特定する(図5のステップST1)。
次に、経路探索部20Bは、開始リンクlsを、記憶装置19の探索済み経路記憶部19Bに登録し、探索待ちの状態にする(図5のステップST2)。
第1のループ処理において、経路探索部20Bは、まず記憶部19Bから探索済みの経路を取り出す(図5のステップST3)。
次に、経路探索部20Bは、データアクセス部20Cを通じて道路ネットワークデータ(道路地図データ18のリンクデータ)を参照し、記憶部19Bから取り出した探索済み経路(最初の段階では開始リンクls)の末尾に接続する1又は複数の中間リンク(以下、このフローチャートにおいて「接続リンク」という。)lmを抽出する(図5のステップST4)。
第2のループ処理において、経路探索部20Bは、まず開始リンクlsから接続リンクlmまでの今回の経路の通行料金(第1コスト)を算出する(図5のステップST5)。このさい、接続リンクlmが有料道路の区間内にある場合には、通行料金の算出を行えないので、経路探索部20Bは料金不算出のフラグを立てる。
その後、経路探索部20Bは、上記フラグの有無により、有料道路の通行料金(第1コスト)が算出できたか否かを判定する(図5のステップST8)。
そして、今回の経路の経路コストが前回の最小コスト経路よりも小さい場合(図5のステップST10でYes)には、経路探索部20Bは、今回の接続リンクlmまでの経路を新たな最小経路コストとして選択し、この今回の最小コスト経路を前回の最小コスト経路と置き換えて、記憶部19Aに登録する(図5のステップST11)。
一方、通行料金が算出できていない場合(図5のステップST8でNo)には、経路探索部20Bは、当該通行料金が確定していない今回の接続リンクlmまでの経路を、探索済み経路記憶部19Bに登録する(図5のステップST12)。
もっとも、この場合、通行料金が確定していない今回の経路の第2コストが、記憶部19Aに登録されている前回の最小コスト経路の経路コスト(第1コスト+第2コスト)よりも劣っている場合(すなわち、その経路コストよりも大きい場合)には、次回以降においても当該今回の経路が最小コスト経路になることはあり得ない。
このようにすれば、通行料金が確定していない今回の経路を、次回以降の候補としてすべて無制限に残す場合に比べて、次回以降に持ち越される経路数を最小限に抑えることができ、経路探索に必要な演算負荷の増大を抑制することができる。
これに対して、接続リンクlmが終了リンクleに到達している場合(図6のステップST13でNo)には、経路探索部20Bは、今回の経路を探索待ちにすることなく、次のステップに移行する。
本実施形態の処理コンピュータ11(演算装置20の経路探索部20B)による経路探索処理によれば、通行料金が確定していない今回の経路については、次回以降の最小コスト経路の候補として記憶し(図5のステップST12)、今回の最小コスト経路としての選択を確定させない持ち越し処理を実行するので、次回以降に有料道路を降りる経路があった時点で、通行料金を厳密に確定できるようになる。
このため、常に厳密に確定した通行料金を含む経路コストに基づいて、最小コスト経路の選択を実行することができ、有料道路の通行料金が最も安い最安経路を正確に探索することができる。
すなわち、前記した通り、従来のダイクストラ法による探索アルゴリズムでは、探索途中のすべての経路に対して、最小の経路コストとなる最小コスト経路を1つだけ選択する処理を実行するので、実際には、例えばIC(c)から有料道路に乗る経路の料金コストが最小であるような場合でも、地点P2における経路選択時においてIC(c)から有料道路に乗る経路が切り捨てられ、他のIC(a)やIC(b)から有料道路に乗る経路が最小コスト経路として選択されてしまう可能性がある。
(1) 出発地→IC(a)→IC(b)→P1
(2) 出発地→IC(b)→P1
(1) 出発地→IC(a)→IC(b)→P1→P2
(2) 出発地→IC(b)→P1→P2
(3) 出発地→IC(c)→P2
すなわち、図8において、経路探索が目的地点に到達する時点で、出口IC(A)経由と出口IC(B)経由の双方の通行料金が確定するので、それらを経由する各々の候補を1つに絞ることができ、これらを比較することによって最終的な経路コストが最小となる最小コスト経路を選択することができる。
今回開示した各実施形態は本発明の例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は、上記実施形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲とその構成と均等な範囲でのすべての変更が含まれる。
また、上記実施形態において、サービスエリア等の有料道路の所定地点での滞在時間を第2コストに上乗せするようにしてもよい。この場合、ETCの割引時間帯に適合するように所定地点で休憩する経路を探索することが可能となる。
また、上記実施形態では、サーバ装置2の処理コンピュータ11が経路探索を実行しているが、各車両3の車載装置4が独自に当該経路探索を行うことにしてもよい。すなわち、本発明の経路探索装置は車載装置4に組み込むことも可能である。
この場合、出発地点や目的地点の設定作業をWEBサイトの入力画面を通じてユーザが行うことにより、その地点情報をサーバ装置2に送信させることができる。
2 サーバ装置
3 車両
4 車載装置
5 交通情報センター
6 インターネット網
7 無線基地局
8 携帯電話機
11 処理コンピュータ(経路探索装置)
12 第1通信部(取得手段)
13 第2通信部
14 会員データベース
15 交通情報データベース
16 地図データベース
17 料金情報
18 記憶装置
19 演算装置(選択手段)
Claims (7)
- 開始リンクと終了リンクとを取得する第1のステップと、
有料道路の通行料金に関する第1のコストとこれ以外のリンクコストの累計である第2のコストを合計した経路コストが最小となる今回の最小コスト経路を、前記開始リンクから前回の前記最小コスト経路の末尾に繋がる中間リンクまでの今回の経路の中から選択する処理を、前記終了リンクに到達するまで繰り返し実行する第2のステップとを、コンピュータの演算装置が実行する経路探索方法であって、
前記演算装置は、前記第2のステップにおいて、前記通行料金が確定している今回の経路については、今回の前記最小コスト経路の選択を確定し、前記通行料金が確定していない今回の経路については、次回以降の前記最小コスト経路の候補として前記コンピュータの記憶装置に記憶させ、今回の前記最小コスト経路としての選択を確定させない持ち越し処理を前記候補が無制限に増加しないように実行することを特徴とする経路探索方法。 - 前記経路コストは、次の(a)の通行料金である前記第1のコストと次の(b)の金額換算値である前記第2コストとの和よりなる請求項1に記載の経路探索方法。
(a) 前記有料道路の通行料金
(b) 前記開始リンクからこれまでの経路の走行に要する時間、距離、エネルギー消費量及び環境負荷ガス排出量のうちの、少なくとも1つ又はそれらの組み合わせを金額に換算した換算値 - 前記演算装置は、前記第2のステップにおいて、前記通行料金が確定していない今回の経路の当該通行料金以外の前記第2のコストが、前回の前記最小コスト経路の前記経路コストよりも劣っている場合には、前記持ち越し処理を実行しない請求項1又は2に記載の経路探索方法。
- 前記演算装置は、前記第2のステップにおいて、前記通行料金が確定していない今回の経路が複数ある場合には、前記通行料金以外の前記第2のコストが予め設定された閾値以下の当該経路についてのみ前記持ち越し処理を実行する請求項1〜3のいずれか1項に記載の経路探索方法。
- 前記演算装置は、前記第2のステップにおいて、前記通行料金が確定していない今回の経路が複数ある場合には、前記通行料金以外の前記第2のコストが小さい方から選択した所定数の当該経路についてのみ前記持ち越し処理を実行する請求項1〜3のいずれか1項に記載の経路探索方法。
- 開始リンクと終了リンクとを取得する取得手段と、
有料道路の通行料金に関する第1のコストとこれ以外のリンクコストの累計である第2のコストを合計した経路コストが最小となる今回の最小コスト経路を、前記開始リンクから前回の前記最小コスト経路の末尾に繋がる中間リンクまでの今回の経路の中から選択する処理を、前記終了リンクに到達するまで繰り返し実行する選択手段と、を備えた経路探索装置であって、
前記選択手段は、前記通行料金が確定している今回の経路については、今回の前記最小コスト経路の選択を確定し、前記通行料金が確定していない今回の経路については、次回以降の前記最小コスト経路の候補として当該経路探索置の記憶手段に記憶させ、今回の前記最小コスト経路としての選択を確定させない持ち越し処理を前記候補が無制限に増加しないように実行することを特徴とする経路探索装置。 - 開始リンクと終了リンクとを取得する第1のステップと、
有料道路の通行料金に関する第1のコストとこれ以外のリンクコストの累計である第2のコストを合計した経路コストが最小となる今回の最小コスト経路を、前記開始リンクから前回の前記最小コスト経路の末尾に繋がる中間リンクまでの今回の経路の中から選択する処理を、前記終了リンクに到達するまで繰り返し実行する第2のステップと、を含む経路探索処理を実行する手段として、コンピュータを機能させるコンピュータプログラムであって、
前記第2のステップは、前記通行料金が確定している今回の経路については、今回の前記最小コスト経路の選択を確定し、前記通行料金が確定していない今回の経路については、次回以降の前記最小コスト経路の候補として前記コンピュータの記憶装置に記憶させ、今回の前記最小コスト経路としての選択を確定させない持ち越し処理を、前記候補が無制限に増加しないように実行する処理を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
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