JP5049572B2 - 景品獲得ゲーム機 - Google Patents

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Description

本考案は、主にゲームセンターなどの遊戯施設に設置される業務用景品獲得ゲーム機に関する。より詳しくは、遊戯者の操作によって制御される可動部を備え、これを用いて遊戯者が一定の課題を達成すれば景品が払い出される業務用景品獲得ゲーム機に関するものである。
近年、ゲームセンターなどの遊戯施設には様々な景品獲得ゲーム機が設置され、遊戯者に楽しまれている。ここで、景品獲得ゲーム機とは、その筐体に備えられた可動部を、同筐体が備えるボタンなどの操作手段を遊戯者に操作させることで一定の課題の達成に挑戦させ、この課題を首尾よく達成すれば遊戯者に景品が払い出されるというものである。
様々な遊戯内容の景品獲得ゲーム機が実用に供されているが、その中でも本願発明の発明者の創作にかかる意匠登録第1208735号公報に開示されているものは、他の景品獲得ゲーム機と異なる特徴をいくつも備えたものである。
このゲーム機は、少なくとも一部が透明または半透明の遊戯空間を備え、前記遊戯空間内の奥側壁面より突出するように設けられた景品載置板に載置された景品を遊戯者に払い出し可能である景品獲得ゲーム機であって、前記遊戯空間上部に遊戯者の操作によって動作する遊戯手段を備えている。また、遊戯空間下部には標的穴を備えた床面が設けられている。前記遊戯手段は、水平面内で移動可能な位置決め手段と、該位置決め手段に取り付けられ上下方向に伸縮可能な伸縮棒を備えたものである。
景品載置板は、奥側壁面に例えば蝶番によって枢結されており、適当な位置で支持されることでほぼ水平状態を保持可能とされている為、その上部に景品を載置することが出来る。ここで支持が解除されれば、景品載置板が落ちて(景品載置板は枢結軸を中心に回転してほぼ垂直状態となる)載置されていた景品が落下し、景品取出口から遊戯者に払い出されることになる。
遊戯者は、ゲーム機に備えられたボタン等を用いて遊戯手段を操作し、伸縮棒を標的穴の真上に誘導しようと試みる。より具体的には、ゲーム開始時には伸縮棒は収縮して遊戯空間上部の天井付近に位置している(つまり、短い状態になって位置決め手段にまとまった状態である)。この状態で遊戯者の操作によって位置決め手段が遊戯空間上部の天井付近を水平面内で移動する。遊戯者が操作を終えると位置決め手段は停止する。次に伸縮棒が下方に伸長し、伸縮棒先端が床面に達する。この際、首尾よく伸縮棒が標的穴を通過すると遊戯目的は達成されたことになる。この場合、標的穴に対応した景品載置板の支持が解除され、これに載置された景品が落下して遊戯者に払い出される。伸縮棒が標的穴を通過できずに床板に接触した場合は遊戯失敗である。
景品載置板は上下2段になっており、景品獲得ゲーム機の遊戯空間内の高い位置に景品が展示できることから、景品の視認性にきわめて優れ、景品そのものが景品獲得ゲーム機の意匠の構成要素となって遊戯者の遊戯意欲を惹起するという優れた効果を奏する。
なお、下段の景品載置板は例えば特開2005−165245号公開特許公報に開示されている発明によって実現される。これは、景品獲得ゲーム機の奥側壁面に蝶番によって取り付けられている景品載置板を支えている景品載置板の支持手段による支持を、標的穴を通過した伸縮棒自体によって解除するという発明である。標的穴に伸縮棒を通過させるという遊戯目的と、景品の払い出しの過程とが直接的に遊戯者によって視認可能な機械的なプロセスによって結びついており、遊戯者の興味を大いにそそるものとなっている。
一方、上段の景品載置板は例えば特開2003−30065号公開特許公報に開示されている発明によって実現される。こちらは、伸縮棒が標的穴を通過したことを電子的に検知し、景品載置板の支持を電子的な制御によって解除する。本発明では、景品載置板が瞬間的に落ちる(景品載置板は枢結軸を中心に回転してほぼ垂直状態となる)為に載置されている景品はほぼ真下方向へ落下し、大型景品であっても遊戯空間内に引っかかるといった事故を生じることはない。
ところで、以上説明した通り、景品獲得ゲーム機は、景品を上下の景品載置板に載置可能であり、遊戯空間の高い位置に景品を陳列できる、つまり景品を遊戯者からの視認性良く立体的に展示できることから、遊戯意欲を大いに惹起できる特徴がある。しかし、一方で下側の景品載置板に載置された景品から順に払い出さなければならないという制約を生じている。下側の景品載置板の支持が解除されていない状態で、上側の景品載置板の支持が解除されると、上側の景品載置板に載置されていた景品が下側の景品載置板上に落下することになり、これが遊戯者に払い出されないからである。また、下側の景品載置板に載置されていた景品とからまるなどの不慮の事態を生じることも想定される。
従って、下側の景品載置板の支持が解除されない限り、上側の景品載置板の支持は解除不能であるようにしなければならない。これは、下側の景品載置板の支持が解除されない限り、上側の景品載置板に対応する標的穴を伸縮棒が通過してもこの支持が外れないように電子的に制御することで容易に達成可能である。しかし、このような解決策は、標的穴に伸縮棒を通過させるという遊戯課題を達成したにもかかわらず景品が払い出されないという状態なのであるから、遊戯者が不満を感じることが懸念される。
つまり、遊戯者自身が、自然な判断で下側の景品載置板に対応した標的穴へ伸縮棒を通過させようと考えることが好ましいのである。同時に、仮に上側の景品載置板に対応した標的穴へ伸縮棒を通過させようとしても、これができないことが当然のことと納得されることが景品獲得ゲーム機として好ましいのである。
以上、意匠登録第1208735号公報に開示されている景品獲得ゲーム機を例にとって説明を行ったが、同様の課題は他の類似の遊戯内容を有する景品獲得ゲーム機にも当てはまる。要は、遊戯者が操作可能な遊戯手段(先の例では伸縮棒)によって、遊戯者に特定の標的(先の例では標的穴)を狙わせる景品獲得ゲーム機において、特定の標的に遊戯者に狙わせる順序を設定しなければならない場合に適用される。つまり、以上の説明で伸縮棒として説明した構造は、断面が円形でものに限られず多角形その他任意であることは当然であり、加えて、棒というよりは板と呼ぶ方が適切と思われる扁平な形状のものでもよい。また、特定の標的として標的穴として説明した構造も、断面が円形であるものに限られず、多角形やスリットに近いような形状でもかまわない。また、標的穴が設けられる床面も水平に限られず、垂直であったり任意の角度を取るものでもかまわない。
意匠登録第1208735号公報 特開2005−165245号公開特許公報 特開2003−30065号公開特許公報
本発明は以上に説明したような問題点を解決するためになされたものである。つまり、遊戯者が操作可能な遊戯手段によって遊戯者に特定の標的を狙わせる景品獲得ゲーム機において、遊戯者が標的を狙う順序を設定可能である景品獲得ゲーム機を提供することを、解決しようとする課題としている。
前記課題を解決するため、本考案においては、少なくとも一部が透明または半透明の筐体内に遊戯空間を備え、前記遊戯空間に遊戯者によって操作可能な遊戯手段と、該遊戯手段が通過可能な標的穴を備える景品獲得ゲーム機において、該標的穴を開閉可能な標的穴開閉手段を備えることを特徴とする、景品獲得ゲーム機としている。
標的穴開閉手段によって、払い出しが可能な景品に対応した標的穴は開いた状態とし、払い出しが不可能な景品に対応した標的穴は閉じた状態とすることが可能になる。閉じられている標的穴を伸縮棒が通過することは発生しえず、これによって払い出しが出来ない景品を払い出そうとする事故が未然に防止される。
すでに説明した意匠登録第1208735号公報に開示されている景品獲得ゲーム機の例では、上下の景品載置板が落ちていない、つまり景品が上下の景品載置板に載置されている状態では、下側の景品載置板に対応する標的穴を開いた状態とし、上側の景品載置板に対応する標的穴を閉じた状態とする。このようにすることで、誤って上側の景品載置板から景品が払い出される事故を防止できる。もちろん、下側の景品載置板の景品が払い出されれば、すでに景品のない下側の景品載置板に対応する標的穴は閉じた状態とし、次に景品を払い出すべき上側の景品載置板に対応する標的穴を開いた状態とするのである。
また、景品を払い出せない標的穴が閉じていることが遊戯者から直接視認されるため、遊戯者ははじめから景品を払い出せない景品載置板に対応した標的穴を狙うことが無い。これによって、誤って景品を払い出せない景品穴に伸縮棒を通過させ、この際に景品が払出されないことに遊戯者が不満を感じるような事態も回避される。
また本発明は、前記床面と枢結され、前記標的穴開閉手段は、その枢結軸が前記標的穴の開口方向に対して略直角方向に設定されていることを特徴する、景品獲得ゲーム機とすることが好ましい。
枢結軸が標的穴の開口方向に対して略直角方向に設定されているということは、標的穴開閉手段は標的穴に接近し又は離れるように駆動されるということである(実施例1を参照)。このように標的穴開閉手段を駆動すると、標的穴開閉手段を床面に密着する状態で完全な開状態または完全な閉状態のいずれかで安定状態とすることが容易である。
仮に標的穴開閉手段によって標的穴が半分程度のみ開いているという状態が生じると、遊戯者はこの標的穴を狙うべきであるのかどうか判断に迷うことになり好ましくない。よって、標的穴開閉手段は完全な開状態や完全な閉状態で安定することが可能であることが好ましいのである。
なお、標的穴開閉手段は開状態や閉状態において床面に密着して安定すれば良いのであるから、これが達成される限りにおいてその形状は任意である。例えば、図5(a)や図5(b)に示したように、三角柱形状の標的穴開閉手段とし、枢結軸は三角柱の断面三角形の頂点付近に設けることができる。または、図5(c)に示したように、四角柱形状とすることも可能である。これらのいずれの形状によっても、前記の様に標的穴開閉手段は開状態や閉状態において床面に密着して安定できることは明らかである。
さらに、標的穴開閉手段が開状態や閉状態において床面に密着するとは、必ずしも標的穴全体を覆っていなくても、標的穴を遊戯手段が通過できない状態と通過できる状態のそれぞれで安定すれば足るのであるから、例えば図6(a)に示したように略直角に折り曲げた棒状の折り曲げ部付近に枢結軸を設けた構造とすることも可能である。この場合、棒状の標的穴開閉手段と床面は線状に密着して安定状態を取ることになる。同様に、図6(b)のように特有の意匠の標的穴開閉手段とすることも可能である。このような形態とすることの利点は、主に視覚上の面白さによって遊戯者の遊戯意欲を惹起することができる点にある。
また本発明は、第1の板状体の一辺に略直角に第2の板状体が連接され、該第1の板状体と該第2の板状体の連接部で回転自在に前記標的穴付近に枢結されることを特徴とする、景品獲得ゲーム機とすることが好ましい。
このような特徴を有する標的穴開閉手段(参考に図1を参照のこと)は前記の様に開状態または閉状態を安定に保ち得ることはもちろん、2枚の板の張り合わせまたは1枚の板の折り曲げ加工によって容易に製作することが可能であり、製造コストも低くてすむという利点がある。さらに、第1の板状体及び第2の板状体のそれぞれの面や、開状態や閉状態に応じてこれらの面によって隠されたり現れたりする床面に文字や図柄を表示することで、遊戯者にこの標的穴開閉手段に対応する標的穴の状態をより明確に伝えることも容易である。
加えて、標的穴開閉手段が立体的になることから、遊戯手段によって標的穴開閉手段を開閉することも可能となる。この特徴は、すでに説明した三角柱形状の標的穴開閉手段などであっても有するものである。なお、これについては後に詳しく説明する。
また本発明は、前記第1の板状体と前記第2の板状体は互いに回転自在に枢結され、該第1の板状体と該第2の板状体は弾性体によって略直角に保持されることを特徴とする、景品獲得ゲーム機とすることが好ましい。
標的穴開閉手段の設けられている位置や、その状態(つまり、開状態であるか閉状態であるか)を、景品獲得ゲーム機の備える電子回路等からなる制御手段によって監視することは可能である。従って、通常は遊戯者の操作に関わらず遊戯手段は、標的穴開閉手段と衝突しないように景品獲得ゲーム機の遊戯空間内を移動する。しかし、景品獲得ゲーム機の景品の補充時に誤って標的穴開閉手段の状態を変えてしまった場合や、あるいは標的穴開閉手段の状態を検出するセンサの故障などの不慮の事態により、標的穴開閉手段と遊戯手段が接触する場合が発生しないとは言い切れない。例えば、図4中の矢印方向に遊戯手段が衝突した場合、つまり、閉状態である標的穴開閉手段を開状態に開く方向に遊戯手段が衝突した場合には、標的穴開閉手段の状態が切り替わるだけでありさほどの支障は無い。しかし、逆方向から遊戯手段が衝突した場合には遊戯手段または標的穴開閉手段のいずれかが損傷する懸念がある。
そこで、標的穴開閉手段が2枚の板状体を御互いに回転自在に弾性体にて枢結した構造とすれば、万一遊戯手段が標的穴開閉手段に衝突した場合、図3(a)〜(c)に示すように標的穴開閉手段が枢結部で折れ曲がるように変形し、遊戯手段が通過後に元の形状を回復するので、景品獲得ゲーム機の損傷という事態には至らない。弾性体としては、例えばバネを使用することができる。
また本発明は、標的穴開閉手段は弾性体材料からなることを特徴とする、景品獲得ゲーム機とすることが好ましい。
不慮の事故によって標的穴開閉手段と遊戯手段が衝突した場合に、景品獲得ゲーム機が損傷する恐れがあることはすでに説明したとおりである。そこで、標的穴開閉手段を弾力性に富む弾性体材料とすれば、図4(a)〜(c)に示すように標的穴開閉手段が変形し、遊戯手段が通過後に元の形状を回復するので、景品獲得ゲーム機の損傷という事態には至らない。弾性体としては、例えばゴムを使用することができる。
また本発明は、少なくとも2個の標的穴を備え、前記標的穴開閉手段は回転することで該標的穴を選択的に開くことを特徴とする景品獲得ゲーム機とすることができる。
例えば、景品獲得ゲーム機に上下2段の景品載置板が設けられている場合、始めは上下両方の景品載置板に景品が載置されるが、景品の払い出しは下側の景品載置板から行う必要があるので、下側の景品載置板に対応する標的穴は開いており、上側の景品載置板に対応する標的穴は閉じている必要がある。ここで、遊戯者が首尾よく下側の景品載置板に対応する標的穴に遊戯手段を通過させれば、下側の景品載置板の支持を外して景品を払い出してしまうので、今度は下側の景品載置板に対応する標的穴を閉じ、上側の景品載置板に対応する標的穴を開く必要がある。
そこで、例えば図7に示すように、少なくとも2個の標的穴のいずれかを選択的に開く標的穴開閉手段を備えた景品獲得ゲーム機とすれば、前記の通り景品載置板の状態に対応して標的穴開閉手段を開閉することを容易に行うことができる。なお、この場合は上下両方の景品載置板に載置された景品が両方払い出された場合にも、開状態の標的穴が残ってしまうという不都合がある。しかし、払い出されるべき景品が景品獲得ゲーム機の遊戯空間内に残っていない場合に遊戯者が景品獲得ゲーム機で遊戯をすることは通常は無い為、実質的には問題にならない。
また本発明は、前記第1の板状体の少なくとも一部に第1の磁性体を備え、前記第2の板状体の少なくとも一部に第2の磁性体を備え、前記標的穴を備える床面の、前記標的穴開閉手段の開状態と閉状態のそれぞれの状態で該第1の磁性体と該第2の磁性体の各々と対向する位置にそれぞれ第3の磁性体と第4の磁性体を備えることを特徴とする景品獲得ゲーム機とすることが好ましい。
すでに説明したとおり、標的穴開閉手段は開状態または閉状態のいずれかの状態で安定してその状態を保ち続けることが好ましい。例えば、図1に示すような床面が水平であるような景品獲得ゲーム機であれば、通常は標的穴開閉手段の自重で開状態または閉状態を安定に保つことができる。しかし、景品獲得ゲーム機に振動が加わった場合等に意図せずに開状態と閉状態が入れ替わってしまう場合が無いとはいえない。また、床面が垂直面である景品獲得ゲーム機のように、床面が水平でない場合には標的穴開閉手段の自重では開状態または閉状態を保つことがまったく期待できない場合もある。
そこで、開状態と閉状態それぞれに対応して、標的穴開閉手段と床面が対向する位置に磁性体を備え、これらを磁力で引き合わせることによってそれぞれの状態を安定させると良いのである。標的穴開閉手段と床面に設けられる磁性体は、すべてを磁石としても良いし、一部の磁性体を磁石としてこれらと対向する磁性体を鉄の様に磁石にひきつけられる磁性体としてもよい。要は、磁力でもって標的穴開閉手段の状態が安定するように引き合うようにすれば良いのである。
また本発明は、前記床面は、ほぼ垂直に設定されており、前記標的穴開閉手段は、その枢結軸がほぼ鉛直方向に設定されており、該枢結軸を構成する蝶番は、前記標的穴開閉手段に取り付けられる側の第1の筒体と、前記床面に取り付けられる側の第2の筒体が枢軸によって回転自在に枢結されており、該第1の筒体と該第2の筒体の摺動面が波状に形成されていることを特徴とする景品獲得ゲーム機とすることが好ましい。
標的穴開閉手段の枢結軸がほぼ鉛直方向に設定されており、枢結軸を構成する蝶番の標的穴開閉手段に取り付けられる側の第1の筒体と、前記床面に取り付けられる側の第2の筒体の摺動面が波状に形成されていれば、図8に示すように丁度一方の筒体の凸部と他方の筒体の凹部が対応した角度で蝶番が安定し、これ以外の角度では蝶番は不安定になって安定な角度に回転しようとする。この作用を利用し、少なくとも2つの角度で安定する蝶番を備えた標的穴開閉手段とすることで、標的穴開閉手段の枢結軸がほぼ鉛直方向に設定された景品獲得ゲーム機であっても、標的穴開閉手段を開状態または閉状態で安定させることができるのである。
また本発明は、前記床面は、ほぼ垂直に設定されており、前記標的穴開閉手段は、その枢結軸が鉛直方向よりもわずかに該床面側に傾斜する角度に設定されていることを特徴とする、景品獲得ゲーム機とすることが好ましい。
標的穴開閉手段の枢結軸が鉛直方向からずれている角度をθとすると、標的穴開閉手段に重力によって生じる鉛直方向の力F[N]に対して、Fsinθ[N]の力が床面に垂直な方向に働く。この力によって、床面が水平であった場合と同様に標的穴開閉手段は開状態または閉状態のいずれかの状態で安定することができるのである。
また本発明は、前記標的穴開閉手段は、その枢結軸が前記標的穴の開口方向に対してほぼ平行方向に設定されていることを特徴する、景品獲得ゲーム機とすることができる。
枢結軸が標的穴の開口方向に対して平行方向に設定されているということは、標的穴開閉手段は標的穴と平行を保ちつつ駆動されるということである(図10を参照)。このような標的穴開閉手段とすると、標的穴開閉手段と床面との間の摩擦によって標的穴開閉手段を容易に任意の状態に設定することができる。意図せずに標的穴開閉手段が開状態または閉状態のいずれでもない中途半端な状態となることは、遊戯者がこの標的穴を狙うべきであるのかどうか判断に迷うことになり好ましくない。しかし、十分に制御して標的穴の一部を標的穴開閉手段がふさいでいる状態を作り出せることは、例えば景品によって標的穴をふさぐ割合を変化させるといった難易度の調整が可能になるなど、遊戯性を向上する上で好ましい効果を演出できるのである。
また本発明は、前記標的穴開閉手段は板状体と、該板状体に略鉛直方向に突出した突出部からなることを特徴とする、景品獲得ゲーム機とすることが好ましい。
標的穴開閉手段が、その枢結軸が前記標的穴の開口方向に対してほぼ平行方向に設定されている場合、標的穴開閉手段は薄い平面的なものであり得る。このような立体感の無い標的穴開閉手段では、遊戯者が標的穴開閉手段の状態を把握しづらい場合がある。また、景品獲得ゲーム機に景品を補充する場合に、標的穴開閉手段を所定の状態に設定する必要がある場合が考えられるが、この際にも平面的形状では手がかりが無く、作業性が悪くなってしまう。そこで、平面的な標的穴開閉手段に、略鉛直方向に突出した突出部を設けることで立体感を持たせて標的穴開閉手段の状態を一見して把握し易くすると共に、これの状態を設定する際の手がかりとして操作し易くすることができるのである。
また本発明は、標的穴開閉手段は、床面と往復摺動可能に保持されていることを特徴する、景品獲得ゲーム機とすることができる。摺動することで標的穴開閉手段の開状態と閉状態が変わる構成とすることで、非常に高さの低い標的穴開閉手段とすることができ、とくに遊戯空間の小さい小型の景品獲得ゲーム機に有利である。
また本発明は、標的穴開閉手段は板状体と、該板状体に略鉛直方向に突出した突出部からなることを特徴とする、景品獲得ゲーム機とすることが好ましい。この構成による効果は、枢結軸が標的穴の開口方向に対してほぼ平行方向に設定され、標的穴開閉手段は板状体と、板状体に略鉛直方向に突出した突出部からなる景品獲得ゲーム機とした場合と同様である。
また、前記突出部は例えばゴムのような弾性体で構成すればなお好ましい。誤って遊戯手段が突出部に接触した場合に、突出部が適宜変形することにより標的穴開閉手段や遊戯手段が破損することを回避できるからである。
また本発明は、標的穴開閉手段は、遊戯手段によって開閉状態を設定できることを特徴とする、景品獲得ゲーム機とすることが好ましい。
すでに説明したとおり、本発明に係る景品獲得ゲーム機では景品を払い出すことのできない景品載置板に対応した標的穴は標的穴開閉手段によって閉じられている。一方、景品を払い出すことのできる、遊戯者が遊戯手段を通過させることを試行すべき標的穴は、対応する標的穴開閉手段は開状態となっていなければならない。これを実現する為には、景品獲得ゲーム機が標的穴開閉手段を駆動してこれの開閉を切り替える機能を備えていなければならない。
このような機能を備える為の手段としては、各景品穴開閉手段それぞれにモーターやソレノイドといったアクチュエータを備え、これによって景品穴開閉手段を駆動することで容易に実現可能である。しかしながら、景品獲得ゲーム機内に多数設けられる標的穴それぞれにこのようなアクチュエータを備えることは、アクチュエータそのものやこれへの電気配線、制御装置に必要なコストが増大してしまうという課題がある。また、景品獲得ゲーム機の意匠上の理由で(つまり、視覚的な美しさを得る意味で)、標的穴が設けられる床面を透明素材で構成することが好ましいが、アクチュエータや電気配線によって大きく美観が損なわれてしまうことにもなる。
そこで、本発明に係る景品獲得ゲーム機では、景品穴開閉手段を開状態または閉状態に設定する際には、遊戯手段が景品穴開閉手段に接触してこれを行うようにすることができる。
例えば、標的穴開閉手段の枢結軸が標的穴の開口方向に対して略直角方向に設定されており、標的穴開閉手段は第1の板状体の一辺に略直角に第2の板状体が連接されいる構成である場合を例にとると、必ず第1の板状体と第2の板状体のいずれか一方は床面に対してほぼ垂直に突出した状態になる。仮に、第1の板状体が標的穴をふさいでいる状態(閉状態)であれば、第2の板状体が床面に対してほぼ垂直に突出しているので、遊戯手段を第2の板状体の高さよりもやや低い程度の高さとして第2の板状体を接触通過するように駆動すれば、遊戯手段によって標的穴開閉手段は回転させられ、この例では閉状態から開状態に設定されることになる。逆に開状態から閉状態に設定する場合も同様である。
また、標的穴開閉手段は、その枢結軸が前記標的穴の開口方向に対してほぼ平行方向に設定されており、標的穴開閉手段は板状体とこれに略鉛直方向に突出した突出部からなる構成の場合であっても、突出部を接触通過するように遊戯手段を駆動することで、標的穴開閉手段の状態を任意に設定することができる。
以上の様に、本発明に係る景品獲得ゲーム機では遊戯者が遊戯している際には、遊戯手段は遊戯者によって標的穴を通過させるべく操作される役割を果たす。そして、標的穴開閉手段の状態を設定する際には、遊戯手段は標的穴開閉手段を駆動する為のアクチュエータとしての役割を果たすのである。これによって、景品獲得ゲーム機の構成が簡素化され、より安価にでき、また、アクチュエータや煩雑な電気配線によって景品獲得ゲーム機の美観が損なわれることも防止される。
加えて、遊戯終了後に遊戯手段によって標的穴開閉手段の状態が遊戯手段によって設定される様子が遊戯者にはっきりと視認されること自体によって、本発明に係る景品獲得ゲーム機の動きの面白さを伝え、遊戯者の更なる遊戯意欲を惹起する効果が得られることにもなるのである。
以上説明したように、本発明に係る景品獲得ゲーム機では、景品載置板の状態に応じて遊戯者が標的を狙う順序を自然に設定可能とすることができるという利点がある。また、このような機能を簡単な構造で実現可能とし、安価で優れた意匠を備えた景品獲得ゲーム機を提供できる。加えて、遊戯手段が遊戯者に操作されて遊戯を成立させるだけでなく、景品獲得ゲーム機の設定を行うためのアクチュエータとして働くという動きの面白さを演出する景品獲得ゲーム機を提供できる。
以下、本発明のいくつかの実施例について図面を用いて説明する。
図1は、本発明装置の1実施例を示した説明図である。遊戯空間に遊戯者によって操作可能な遊戯手段と、遊戯手段が通過可能な標的穴を備える景品獲得ゲーム機のうち、本発明の要部である標的穴付近のみを表示したものである。
本実施例では、床面(2)と枢結され、標的穴(3)を開閉可能な標的穴開閉手段(4)を備えており、特に床面(2)が水平であり、標的穴開閉手段(4)の枢結軸(4c)と標的穴(3)が垂直である場合を示している。標的穴開閉手段(4)は枢結軸(4c)を中心に約90度回転可能であり、第1の板状体(4a)が床面(2)と接する状態では標的穴(3)を遊戯手段(1)が通過できない状態、つまり閉状態である。また、第2の板状体(4b)が床面(2)と接する状態では、標的穴(3)を遊戯手段(1)が通過できる開状態である。
標的穴(3)に対応する、図示しない景品載置台に載置された景品を払い出しできない状態では標的穴開閉手段(4)を閉状態に、景品載置台に載置された景品を払い出しできる状態では標的穴開閉手段(4)を開状態に設定する。標的穴(3)が閉状態であるか、開状態であるかは遊戯者から直接的に明解に視認される為、遊戯者が景品を払い出せない景品載置台に対応する標的穴を狙って遊戯するような事態は発生しない。
また、本実施例では標的穴開閉手段(4)の第1の板状体(4a)と第2の板状体(4b)のそれぞれに第1の磁性体(6a)及び第2の磁性体(6b)を取り付けており、例えばこれらは磁石としている。板状体が床面(2)と接する状態で前記磁性体と対応する箇所には、第3の磁性体(6c)と第4の磁性体(6d)を取り付けており、これは例えば磁石に引き寄せられる鉄としている。これら磁性体の磁力による吸引力で、標的穴開閉手段(4)は閉状態または開状態で安定状態となり、景品獲得ゲーム機の振動等で意図せずに標的穴開閉手段(4)の状態が変わってしまうという事故が防止される。
ところで、標的穴開閉手段(4)は、図2に示すように遊戯手段(1)によってその状態を設定可能である。同図(A)では、閉状態にある標的穴開閉手段(4)に遊戯手段(1)が接触して回転させ(同図(B))、ついには標的穴開閉手段(4)を開状態にする(同図(C))。このように、遊戯手段(1)は遊戯時には遊戯者によって操作されて標的穴(3)に誘導される、遊戯そのものを構成する手段であり、一方、標的穴開閉手段(4)の状態を設定する際には、標的穴開閉手段(4)を動かすためのアクチュエータとして働く手段である。遊戯手段(1)に2つの役割を持たせることで、標的穴開閉手段それぞれにアクチュエータを設ける必要が無くなり、景品獲得ゲーム機をシンプルかつ安価に構成することが出来る。また、標的穴開閉手段(4)の状態を遊戯手段(1)自体が変えるという動きの面白さ自体によって景品獲得ゲーム機に遊戯者の注目を集める動的意匠的な効果が得られるのである。
なお、標的穴開閉手段(4)の状態が想定の状態になっていない場合、例えば、景品獲得ゲーム機に景品を補充する際に誤って標的穴開閉手段(4)の状態を変化させてしまった場合には、図2(A)〜(C)に示した向きとは逆方向に遊戯手段(1)が接触するという事態が想定される。このような場合には、遊戯手段(1)や標的穴開閉手段(4)に過大な力がかかり、これらが破損するという事故につながりかねない。そこで、本実施例においては標的穴開閉手段(4)は図3に示したように、第1の板状体(4a)と第2の板状体(4b)を枢結軸(4c)で回転自在に枢結し、これらをバネ(7)によって略直角に保持することができる。このようにすることで、図3(A)〜(C)に示したように、想定外の方向に力が加わった場合にも標的穴開閉手段(4)が適宜変形して遊戯手段(1)等に過大な力がかかることを防止し、破損を回避できるのである。
同様に、標的穴開閉手段(4)をゴムなどの比較的柔らかい弾性体材料で構成しても良い。弾性体材料で標的穴開閉手段(4)が構成されていれば、図4に示すように想定外の方向から遊戯手段(1)が衝突した場合であっても、標的穴開閉手段(4)が適宜変形して遊戯手段(1)等に過大な力がかかることを防止し、破損を回避できるからである。
図5は、本発明装置の別の1実施例を示した説明図である。本実施例では、標的穴開閉手段がさまざまな形態を採りえることを説明している。同図(a)及び(b)では、標的穴開閉手段(4)の断面が略三角形形状である場合を、同図(c)では標的穴開閉手段(4)の断面が略四角形形状である場合を示している。このような形状の標的穴開閉手段とすることの利点は、主に遊戯者が景品獲得ゲーム機を視認した際の視覚的な面白さ、つまり独特の意匠性を得られることにある。ただし、実施例1のような景品穴開閉手段と比較すると、その形状によっては想定していない方向から遊戯手段が接触した場合に、景品穴開閉手段の変形だけで遊戯手段等に過大な力がかかることを防ぐことが難しい場合があるため、景品穴開閉手段と遊戯手段が接触しないように遊戯手段を制御することが好ましい。
図6は、本発明装置の別の1実施例を示した説明図である。本実施例では、標的穴開閉手段が必ずしも標的穴全体を覆わない形状でも支障が無いことを説明している。同図(A)では、標的穴開閉手段(4)が単純な棒形状の場合を示しており、実施例1の標的穴開閉手段(4)の幅が非常に狭くなった場合に相当する。そもそも、標的穴開閉手段(4)の作用は標的穴(3)を遊戯手段(1)が通過できないように閉じ、あるいは通過できるように開くことにあるのであるから、標的穴開閉手段(4)によって標的穴(3)の一部を覆うのみでも前記作用が得られれば問題はないのである。従って、標的穴開閉手段(4)は同図(A)のように限定されず、任意の形状を取りえる。例えば、同図(b)では、標的穴開閉手段(4)は、十字形状によって標的穴(3)を部分的に覆うようにしている。
このような標的穴開閉手段(4)を使用することの利点は、主に遊戯者が景品獲得ゲーム機を視認した際の視覚的な面白さ、つまり独特の意匠性を得られることにある。加えて、遊戯者から閉状態においても標的穴(3)が視認出来るため、標的穴(3)はあるのだが現在は狙えない状態である、ということを直接的に明確に伝えることが出来る。実施例1の場合でも標的穴開閉手段(4)を透明材料で構成すれば同様の効果が得られるものの、本実施例であれば標的穴開閉手段(4)に任意の彩色を施してもこの効果が失われない。
また、想定外の方向から遊戯手段(1)が衝突した場合であっても、実施例1で説明した方法と同様の方法で、遊戯手段(1)等に過大な力がかかることを防止し、破損を回避できるという利点もある。
図7は、本発明装置の別の1実施例を示した説明図である。本実施例は、標的穴開閉手段が状態を変えることで、一つの標的穴を開状態に設定すると同時に別の標的穴を閉状態に設定するという機能を実現している。そもそも、標的穴(3a)や標的穴(3b)を遊戯手段(1)が通過できる状態としたり、通過できない状態としたりする必要がある理由は、それぞれの標的穴に対応する図示しない景品載置台に載置した景品に払い出し可能な順番が存在するため、これに対応して遊戯者が標的穴を狙う順番を設定することが必要であるからである。そうすると、ある標的穴に遊戯者が遊戯手段を通過させることに成功すると、通常はその標的穴を狙えなくし、べつの標的穴を狙えるように設定する必要がある。そこで、ひとつの標的穴開閉手段(4)である標的穴を開くと同時に別の標的穴を閉じるという機能があると便利である。
同図では、第1の板状体(4a)によって閉じられる第1の標的穴(3a)と、第2の板状体(4b)によって閉じられる第2の標的穴(3b)を床面(2)に備え、第1の板状体(4a)と第2の板状体(4b)は略直角をなし、回転自在に枢結している。これにより、第1の標的穴(3a)が閉じている際には第2の標的穴(3b)が開いており、逆に第1の標的穴(3a)が開いているときには第2の標的穴(3b)が閉じるという動作が実現される。なお、標的穴開閉手段(4)には、実施例1〜3に説明したものを始め、任意の形状・構造のものを使用できる。
図8は、本発明装置の別の1実施例を示した説明図である。本実施例は、床面が垂直であり、枢結軸と標的穴が垂直である場合を示している。実施例1〜4では、遊戯者は遊戯手段を水平面内で操作して位置決めを行い、その後遊戯手段が垂直方向に伸縮して標的穴を通過する景品獲得ゲーム機について説明したが、本発明の適用はこれに限られない。例えば、遊戯者が遊戯手段を垂直面内で操作して位置決めを行い、その後遊戯手段が水平方向に伸縮して標的穴を通過するような景品獲得ゲーム機にも適用できる。
この場合、標的穴開閉手段を閉状態又は開状態で如何に安定状態とするかが課題になるが、本実施例では図8に示すとおり、標的穴開閉手段の蝶番を構成する第1の筒状体(4f)と第2の筒状体(4g)の摺動面を波形としている。第1の筒状体(4f)は標的穴開閉手段(4)の一部である。このようにすると、第1の筒状体(4f)と第2の筒状体(4g)の摺動面の凹凸がかみ合う状態で標的穴開閉手段(4)は安定状態となり、これ以外の状態では不安定となって安定状態へ変化しようとする。そこで、摺動面の凹凸がかみ合う状態が標的穴開閉手段(4)の開閉状態と対応するように設定すれば、前記課題は解決するのである。本実施例の標的穴開閉手段(4)についても、実施例1〜4に説明したものをはじめ、任意の形状・構造のものを使用できる。
図9は、本発明装置の別の1実施例を示した説明図である。本実施例は、床面が垂直であり、枢結軸と標的穴が垂直である場合の標的穴開閉手段の安定状態の確保を実施例5とは異なる手段で実現したものである。
本実施例では、標的穴開閉手段(4)の枢結軸(4c)をほぼ垂直(2)としながらも床面方向にわずかに傾斜して取り付けている。このようにすると、標的穴開閉手段(4)に働く重力の分力が床面(2)方向に働くために、標的穴開閉手段(4)は閉状態又は開状態のいずれかで安定状態を取るようになる。ただし、前記分力は大きなものではないので、枢結軸(4c)にワッシャを取り付けるなどして標的穴開閉手段(4)の回転をスムーズにすることが好ましい。加えて、実施例1中で説明したように、磁性体を用いて開閉状態をより安定とすることも出来る。
図10は、本発明装置の別の1実施例を示した説明図である。本実施例は、床面が水平であり、枢結軸と標的穴が平行である場合を示している。
実施例1〜6で説明したような枢結軸と標的穴が垂直であるような景品獲得ゲーム機では、標的穴開閉手段をきわめて容易に閉状態または開状態のいずれかの状態とすることが可能で、この中間の中途半端な状態には非常になりにくいという利点がある。しかしながら、標的穴開閉手段の駆動を高精度に行えば原理的には中途半端な状態を取りえる標的穴開閉手段であっても、実質的には閉状態又は開状態のいずれかの状態に停止させることは可能である。
このような実施例として、図10では標的穴開閉手段(4)を床面(2)に枢結した板状体(4d)と突出部(4e)を含む構成とし、標的穴開閉手段(4)が回転することで標的穴(3)が閉状態または開状態となり得るように構成している。突出部(4e)が設けたため、実施例1中で説明したように遊戯手段によって開閉状態を変えることも可能である。現実的にも、遊戯手段は遊戯者に操作されるものであって景品獲得ゲーム機の要ともいえるものであり、高精度な駆動が行えることが常であるため、これによって標的穴開閉手段(4)の開閉を行うことはきわめて合理的である。
図11は、本発明装置の別の1実施例を示した説明図である。本実施例は、標的穴開閉手段が摺動することでその開閉状態を変えるものである。標的穴開閉手段(4)は、板状体(4d)と突出部(4e)が摺動枠(8)によって床面(2)に摺動可能に取り付けられている。このようにすることで、実施例1〜7に説明したような回転することで開閉状態を設定する標的穴開閉手段とは異なる方式の標的穴開閉手段が実現され、景品獲得ゲーム機の意匠の都合等に応じて使い分けることができる。
なお、突出部(4e)に遊戯手段(1)に接触させることで、標的穴の開閉状態を設定することが可能である。この際、標的穴(3)の開閉を確実なものとするために標的穴開閉手段(4)を所定の位置で停止させることが必要であるが、この目的のために本実施例ではストッパ(9)を設けて標的穴開閉手段(4)の摺動限界位置を定めている。標的穴開閉手段(4)がストッパ(9)に接触停止することによって、高い精度で標的穴開閉手段(4)を位置決めできるのである。
さらに、突出部(4e)はゴムのような弾性体で構成しており、仮に遊戯手段(1)が摺動範囲を超えて標的穴開閉手段(4)を押そうとした場合でも、突出部(4e)が適宜変形するため、遊戯手段(1)や標的穴開閉手段(4)が損傷するような事態は生じない。このようにすると、遊戯手段(1)で標的穴開閉手段(4)を高精度に停止しなくとも、遊戯手段(1)によって突出部(4e)を十分な距離押してしまえばストッパ(9)によって位置が決まり、突出部(4e)は適宜変形後もとの形状に復帰するため、景品獲得ゲーム機としての制御は非常に容易なものとなる。
以上のように、本発明は遊戯者が操作可能な遊戯手段(先の例では伸縮棒)によって、遊戯者に特定の標的(先の例では標的穴)を狙わせる景品獲得ゲーム機において、遊戯者に標的を狙わせる特定の順序を設定しなければならない場合に適用できるものである。
本発明の実施方法を示した斜視図である。 遊戯手段により標的穴開閉手段を開状態に設定する途中経過を示した説明図である。 誤って遊戯手段が標的穴開閉手段に衝突した場合の様子を示した側面図である。 誤って遊戯手段が標的穴開閉手段に衝突した場合の様子を示した側面図である。 本発明の別の実施方法を示した側面図である。 本発明の別の実施方法を示した斜視図である。 本発明の別の実施方法を示した斜視図である。 本発明の別の実施方法を示した斜視図である。 本発明の別の実施方法を示した側面図である。 本発明の別の実施方法を示した斜視図である。 本発明の別の実施方法を示した斜視図である。
符号の説明
1 遊戯手段
2 床面
3 標的穴
3a 第1の標的穴
3b 第2の標的穴
4 標的穴開閉手段
4a 第1の板状体
4b 第2の板状体
4c 枢結軸
4d 板状体
4e 突出部
4f 第1の筒状体
4g 第2の筒状体
5 標的穴開閉手段固定具5
6a 第1の磁性体
6b 第2の磁性体
6c 第3の磁性体
6d 第4の磁性体
7 バネ
8 摺動枠
9 ストッパ

Claims (12)

  1. 少なくとも一部が透明または半透明の筐体内に遊戯空間を備え、前記遊戯空間に遊戯者によって操作可能な遊戯手段と、該遊戯手段が通過可能な標的穴を設けた床面とを備える景品獲得ゲーム機において、
    該標的穴を開閉可能な標的穴開閉手段を備え、
    該標的穴開閉手段は、第1の板状体の一辺に略直角に第2の板状体が連接され、該第1の板状体と該第2の板状体の連接部で回転自在に前記標的穴付近に枢結されており、
    その枢結軸は前記標的穴の開口方向に対して略直角方向となるように設定されていることを特徴する、
    景品獲得ゲーム機。
  2. 前記第1の板状体と前記第2の板状体は互いに回転自在に枢結され、
    該第1の板状体と該第2の板状体は弾性体によって略直角に保持されることを特徴とする、
    請求項1に記載の景品獲得ゲーム機。
  3. 前記標的穴開閉手段は、弾性体材料からなることを特徴とする、
    請求項1に記載の景品獲得ゲーム機。
  4. 少なくとも2個の標的穴を備え、
    前記標的穴開閉手段は回転することで該標的穴を選択的に開くことを特徴とする、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1の請求項に記載の景品獲得ゲーム機。
  5. 前記第1の板状体の少なくとも一部に第1の磁性体を備え、
    前記第2の板状体の少なくとも一部に第2の磁性体を備え、
    前記標的穴を備える床面の、前記標的穴開閉手段の開状態と閉状態のそれぞれの状態で該第1の磁性体と該第2の磁性体の各々と対向する位置にそれぞれ第3の磁性体と第4の磁性体を備えることを特徴とする、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1の請求項に記載の景品獲得ゲーム機。
  6. 前記床面は、ほぼ垂直に設定されており、
    前記標的穴開閉手段は、その枢結軸がほぼ鉛直方向に設定されており、
    該枢結軸を構成する蝶番は、前記標的穴開閉手段に取り付けられる側の第1の筒体と、前記床面に取り付けられる側の第2の筒体が枢結軸によって回転自在に枢結されており、
    該第1の筒体と該第2の筒体の摺動面が波状に形成されていることを特徴とする、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1の請求項に記載の景品獲得ゲーム機。
  7. 前記床面は、ほぼ垂直に設定されており、
    前記標的穴開閉手段は、その枢結軸が鉛直方向よりもわずかに該床面側に傾斜する角度に設定されていることを特徴とする、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1の請求項に記載の景品獲得ゲーム機。
  8. 少なくとも一部が透明または半透明の筐体内に遊戯空間を備え、前記遊戯空間に遊戯者によって操作可能な遊戯手段と、該遊戯手段が通過可能な標的穴を設けた床面とを備える景品獲得ゲーム機において、
    該標的穴を開閉可能な標的穴開閉手段を備え、
    該標的穴開閉手段は、前記床面と枢結され、その枢結軸が該標的穴の開口方向に対してほぼ平行方向に設定されていることを特徴する、
    景品獲得ゲーム機。
  9. 前記標的穴開閉手段は板状体と、該板状体に略鉛直方向に突出した突出部からなることを特徴とする、
    請求項8に記載の景品獲得ゲーム機。
  10. 少なくとも一部が透明または半透明の筐体内に遊戯空間を備え、前記遊戯空間に遊戯者によって操作可能な遊戯手段と、該遊戯手段が通過可能な標的穴を設けた床面とを備える景品獲得ゲーム機において、
    該標的穴を開閉可能な標的穴開閉手段を備え、
    該標的穴開閉手段は、前記床面と往復摺動可能に保持されていることを特徴する、
    景品獲得ゲーム機。
  11. 前記標的穴開閉手段は板状体と、該板状体に略鉛直方向に突出した突出部からなることを特徴とする、
    請求項10に記載の景品獲得ゲーム機。
  12. 前記標的穴開閉手段は、前記遊戯手段によって開閉状態を設定できることを特徴とする、
    請求項1乃至請求項11のいずれか1の請求項に記載の景品獲得ゲーム機。
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