JP5049304B2 - 車両の周辺を画像表示するための装置 - Google Patents

車両の周辺を画像表示するための装置 Download PDF

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この発明は、車両の周辺を画像表示するための装置に関し、より具体的には、乗員が視認しやすいように、撮像された画像を加工して表示するための装置に関する。
従来より、車両にカメラを搭載し、車両の周辺を撮像した画像を、乗員の見やすいように加工して表示する装置が提案されている。
下記の特許文献1には、距離感を掴みやすいような車両の後側方の映像を表示する装置が開示されている。この装置によると、モニター画面の下方に、自車両に付随するマークを映し出す。一例では、該マークは、自車両の車幅を表す。
また、下記の特許文献2には、少なくとも一方のドアミラーにカメラを搭載し、カメラで得られた画像内の対象物が、ドアミラーに映る対象物とほぼ同等の大きさとなるように、後側方領域の画像データについては拡大し、他の領域の画像データについては圧縮して表示する装置が開示されている。
特開平11−5501号公報 特開2008−22125号公報
運転者を支援するために、車両の周辺を撮像するカメラが取り付けられる。たとえば、車両の後方を表示装置上で視認するために、車両後部にカメラが取り付けられる。後方の画像を表示装置上で視認することにより、運転者は、後退操作をより適切に行うことができる。
図10を参照すると、車両Vが後退するいくつかのシーン(状況)が示されている。(a)は、車庫から車両Vが後退しながら出るシーンを示し、(b)は、所定の駐車スペースから車両Vを後退させるシーンを示し、(c)は、道路脇に設けられた所定の駐車スペースから車両Vを後退させるシーンを示す。これらのシーンに示されるように、後退させながら駐車スペースから出ることは、国によっては通常行われていることである。いずれのシーンにおいても、車両Vの後部中央にはカメラ101が搭載されており、符号103は、カメラ101の撮像領域を示す。ここで、カメラ101の水平方向の画角(視野角)は、この例では130度である。
図に示されるように、人間111や他の車両113は、車両Vに向かって進んでいるにもかかわらず、カメラ101により撮像されない領域(死角領域)に存在するため、表示装置上に表示されない。したがって、運転者は、死角領域に位置している対象物を視認することは困難である。また、目視でも、このような死角領域に存在する対象物を視認することは困難なことが多い。
より広い領域を視認可能なように、より画角の広いカメラを搭載することが考えられる。いわゆる魚眼レンズのような広角のレンズを備えるカメラにより、たとえば水平方向の画角を180度もしくはそれ以上に広げることができる。
しかしながら、魚眼レンズのような広角のレンズを用いると、撮像される領域は広がるが、このような広い撮像領域の画像を表示装置上に表示したとき、撮像画像の周辺(側方)部の画像が歪んだ状態となる。このような歪みは、視認しにくいものであるため、これを補正するために様々な手法が提案されている。そのうちの一つに、視点変換処理を利用することが行われている。すなわち、撮像された画像を、いくつかの視点から見た複数の画像に変換し、該変換された複数の画像をつなぎ合わせて(合成して)1つの画像を生成する。生成された画像では歪みが取り除かれているので、周辺部の画像も視認しやすくなる。
ところが、このような視点変換処理を行うと、異なる視点から生成された画像をつなぎ合わせているため、画像のつなぎ目部分に不連続性が生じる。周辺部の歪みは取り除かれても、このような不連続性は、見る者に違和感を生じさせる。
また、従来は、複数の撮像装置を設け、これらの撮像装置により撮像された複数の画像をつなぎ合わせて1つの画像を合成して表示することも行われている。広角のレンズを用いなければ、歪みを生じさせることなく、1つの合成画像を生成することができる。しかしながら、この手法は、複数の撮像装置を必要とするので、コストが高くなる。
したがって、この発明の一つの目的は、1つの撮像装置を用い、撮像された画像の中央領域と、その側方領域との間のつなぎ目領域においても、不連続性を生じさせることなく、撮像された画像を加工する画像処理を提案することである。
この発明の一つの側面によると、車両に搭載され、該車両の周辺の画像を表示するための装置は、前記車両の周辺を撮像して元画像を取得する一つの撮像手段と、前記元画像において、水平方向における中央領域の画像を、縮小を示す第1の倍率で変倍しつつ、該中央領域の左右にそれぞれ位置する側方領域の画像を、拡大を示す第2の倍率で変倍すると共に、該中央領域と該側方領域との間のつなぎ目領域の画像に対しては、該中央領域から該側方領域に向かって、該第1の倍率から該第2の倍率まで徐々に変化する第3の倍率を用いて変倍する、画像変倍手段と、前記画像変倍手段によって変倍された画像を表示装置上に表示する手段と、を備える。
この発明によれば、撮像された元画像に対し、水平方向における中央領域の画像を、縮小を示す第1の倍率で変倍しつつ、該中央領域の左右にそれぞれ位置する側方領域の画像を、拡大を示す第2の倍率で変倍するので、側方領域における画像の認識度を向上させることができる。さらに、該中央領域と該側方領域との間のつなぎ目領域の画像に対しては、該中央領域から該側方領域に向かって、該第1の倍率から該第2の倍率まで徐々に変化する倍率を用いて変倍するので、中央領域から側方領域にかけて、不連続性が生じるのを防止することができる。したがって、ユーザは、表示装置上の画像を違和感なく視認することができる。また、撮像装置は1つであり、1つの撮像画像から、広い撮像領域をより自然な形態で表示することができるので、複数の撮像装置を用いて複数の画像を合成することに比べてコストを低減することができる。
一実施形態では、上記第3の倍率は、二次曲線的に変化する倍率である。したがって、連続性を維持しながら、徐々に倍率を変化させることができる。
この発明の一実施形態によると、前記中央領域、側方領域およびつなぎ目領域の平均倍率が1倍になるように、前記第1の倍率、前記第2の倍率および前記第1の倍率から第2の倍率まで徐々に変化する前記第3の倍率は設定される。
この発明によれば、撮像画像全体の平均倍率は1倍であるので、撮像した領域の画像全体を、もれなく表示装置上に表示することができる。したがって、広角のレンズを用いて撮像した場合でも、該撮像した広い領域の画像を表示装置上で視認することができる。
この発明の一実施例に従う、画像表示装置のブロック図。 この発明の一実施例に従う、撮像装置の画角、魚眼レンズによる画像取得のモデル、および撮像画像の一例を示す図。 従来の技術に従う、撮像装置の画角、魚眼レンズにより取得された画像の視点変換処理の概要、および視点変換処理された画像の一例を示す図。 この発明の一実施例に従う、画像処理のフローチャート。 この発明の一実施例に従う、画像の水平方向における変倍処理に用いられる倍率を表すグラフ。 この発明の一実施例に従う、画像の水平方向における変倍処理の様子を示す図。 この発明の一実施例に従う、図5におけるβの値およびつなぎ目領域の二次曲線を決定する手法を説明するための図。 この発明の一実施例に従う、画像の垂直方向における変倍処理に用いられる倍率を表すグラフ。 この発明の一実施例に従う変倍処理が施された画像と、従来の視点変換処理により生成された画像との比較を示す図。 車両の周辺の視認について説明するための図。
次に図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。図1は、この発明の一実施形態に従う、車両に搭載され、該車両の周辺の画像を表示するための装置のブロック図である。
撮像装置10は、車両の周辺を撮像するための装置であり、この実施例では、車両の後方を撮像するよう、車両後部の車幅方向の中心に取り付けられたカメラである。撮像装置10は、画角の広い広角レンズを備えている。この実施例では、撮像装置10は、水平方向の画角が180度である魚眼レンズを備えたカメラにより実現される。
画像処理装置12は、車両に搭載された電子制御ユニット(ECU)において実現されることができる。ECUは、中央処理装置(CPU)およびメモリを備えるコンピュータである。代替的に、画像処理装置12を撮像装置10と別個に設けることに代えて、画像処理機能を撮像装置10内に一体的に実現するようにしてもよい。
表示装置14は、運転者が視認可能なように車両内に設けられている。この実施例では、ナビゲーションシステムの地図情報等が表示される表示装置を利用している。撮像装置10によって撮像された画像は、画像処理装置12によって処理され、その結果として生成された画像が、表示装置14上に表示される。当然ながら、撮像装置10によって撮像された画像そのもの(元画像と呼ぶ)を表示装置14上に表示することも可能である。
図2を参照して、魚眼レンズを備えたカメラ(撮像装置)10によって撮像される画像について簡単に説明する。(a)に示すように、車両V1の後部中央に取り付けられたカメラ10の撮像領域20は、水平方向に180度の角度で広がっている。
(b)は、魚眼レンズによる画像取得を、仮想的な球面23を用いて、XYZ座標系で簡単にモデル化した図である。Z軸は魚眼レンズの中心軸を表している。撮像対象物からの光は、仮想球面23に垂直に入射し、魚眼レンズの撮像面に相当する半径Rの円形の平面25に垂直に下りたところに像を形成する。
(c)は、カメラ10によって撮像された元画像の一例である。該画像の周辺部(側方領域)には、車両V2が撮像されている。矢印31は、車両V2が走行した場合の撮像画像上の軌跡を示す。(b)で示したように、魚眼レンズを用いて撮影すると、対象物を球面で捕らえるために、より広い視野領域の対象物を撮像することができる。しかしながら、球面で対象物を捕らえるために、撮像画像の周辺部の画像は、中央部の画像に比べて歪んでおり、小さく撮像される。
このような歪みを取り除くため、前述したように、視点変換処理を利用することが従来より行われている。これについて、図3を参照して簡単に述べると、(a)には、図2の(a)と同様の図が示されているが、視点変換を行うために、水平方向の画角を領域A1〜A3に3分割し、カメラ10の位置を基準に、3つの視点、すなわち領域A1に対する視点、領域A2に対する視点および領域A3に対する視点を設定する。撮像された元画像から、3つの視点の画像をそれぞれ生成する。
(b)は、前述したような魚眼レンズの画像取得の簡単なモデル化を表している。ここで、N1〜N3は、それぞれ、上記3つの視点を表すベクトルを示す。ここでは、水平方向に3分割するので、ベクトルN2はZ軸に沿ったものとなる。ベクトルN1およびN3は、XZ平面上に沿ったものになり、Z軸に対する角度θzは60度である。各ベクトルN1〜N3が仮想球面23と交差する点で、該ベクトルN1〜N3に対して垂直な平面P1〜P3を設定し、これらの平面P1〜P3に投影される像を求めることによって、視点毎の画像が生成される。平面P1〜P3上の座標は、表示装置上の画面上の画素に対応づけられており、平面P1〜P3をつなぎ合わせることにより、表示装置上に1つの画像を生成することができる。
こうして、図2(c)の元画像に対して視点変換を行って3つの画像を生成し、これらをつなぎ合わせた画像が、図3(c)に示されている。線41および43は、画像のつなぎ目部分を示している。図2(c)の元画像と比較して、周辺部における歪みは修正されているが、つなぎ目41および43の部分において不連続性が生じている。車両V2が、つなぎ目43よりも右に撮像されている。図2(c)で示すように、車両V2は、本来滑らかな軌跡を描いて走行するにもかかわらず、図3(c)では、矢印45に示すように、つなぎ目43の部分において不連続な動きとなっている。これは、異なる視点から生成された画像をつなぎ合わせたことに起因する。
このように、視点変換処理を用いて合成画像を生成すると、周辺部の歪みは修正されるが、画像のつなぎ目部分において不連続性が生じる。これは、視認する乗員にとって違和感を生じさせる。特に、対象物がつなぎ目をまたがって移動しているとき、つなぎ目部分において該移動の軌跡が滑らかとならず、不自然な感じを受ける。
そこで、本願発明では、視点変換を行うことなく、周辺部の歪みによる対象物の認識の困難さを是正すると共に、中央部と周辺(側方)部との間の領域(つなぎ目領域)における不連続性を取り除いた画像の生成手法を提案する。
図4は、画像処理装置12により実行される処理のフローを示す。ステップS1において、画像処理装置12は、カメラ10により撮像された画像(元画像)を受け取る。ステップS3において、元画像に対し、水平方向における変倍処理を実行し、ステップS5において、垂直方向における変倍処理を実行する。ステップS7において、ステップS3およびS5で変倍された画像を、表示装置14上に表示する。なお、ステップS3とS5は、逆の順番でもよく、よって、垂直方向における変倍処理を行った後に水平方向における変倍処理を行ってもよい。
ステップS3で実行される水平方向の変倍処理について、詳細を説明する。図5は、水平方向の変倍処理に用いる倍率曲線51(太い実線で表される)のグラフを示す。横軸は、水平方向の画角を表している。前述したように、この実施例では180度であるので、原点O(0度)に対して90度および−90度の画角がスケールされている。縦軸は、倍率を表している。倍率の値「1」は等倍を表しており、αは、値1より大きいので拡大するための倍率を表し、βは、値1より小さいので縮小するための倍率を表している。
ここで、元画像を、水平方向の画角に応じて、中央領域、側方領域、およびつなぎ目領域に分ける。図では、−D1〜D1の画角範囲が中央領域に設定され、−D2〜−90およびD2〜90の画角範囲が側方領域に設定され、−D1〜−D2およびD1〜D2の画角範囲が、中央領域と側方領域の間の領域すなわちつなぎ目領域に設定される。
倍率曲線51は、画角がゼロ〜±D1の間は値βに一定にされ、画角が±D2〜±90の間は値αに一定にされる。画角が±D1〜±D2の間は、値βから値αへと徐々に変化するよう設定される。この実施例では、±D1〜±D2の間、倍率曲線51は、二次曲線的に変化するよう設定されている。
こうして、撮像画像の中央領域においては、画像はβ倍されることによって縮小され、側方領域においては、α倍されることによって拡大される。また、中央領域と側方領域の間のつなぎ目領域においては、β倍からα倍へと倍率が徐々に変化する。したがって、歪みが生じる側方領域においては、拡大されることによって、歪みよって小さく撮像された画像を拡大された画像に変換することができ、よって、対象物の認識度を向上させることができる。
しかしながら、拡大するだけでは、結果として得られる画像の面積が大きくなってしまい、表示装置14上の表示画面に収まらない。そこで、中央領域おいて縮小することにより、拡大した分と縮小した分とを相殺する。これにより、撮像された領域全体を表示装置14上に表示することができる。撮像された領域全体を表示装置14上にもれなく表示するために、画像全体における平均倍率が1倍になるように、倍率曲線51を設定するのがよい。これにより、変倍処理を行う前と後とで、画像の面積は変化しないので、撮像された領域を表示装置14上にもれなく表示することができる。
さらに、つなぎ目領域においては、倍率が徐々に変化するので、中央領域と側方領域との間にわたり、画像が不連続になるのを回避することができる。したがって、中央領域と側方領域との間で対象物が移動しても、対象物の軌跡は滑らかになり、不連続性を生じさせることはない。
上記の値D1およびD2は、予め決められた値である。歪みによって対象物が小さく撮像される現象が生じる領域をシミュレーション等によって調べ、これに基づいて値D1およびD2を設定するのが好ましい。たとえば、中央領域から側方領域に向かって歪みが生じ始めるとして特定された画角を値D1とし、歪みの程度が高いとして特定される側方領域を画定する画角を値D2とする。当然ながら、決定された倍率曲線51(この決定手法は、後述される)を用いて変倍処理のシミュレーション等を行い、結果として表示される画像がより視認しやすいように、値D1およびD2は調整されることができる。この実施例では、D1=50度、およびD2=70度である。D1=50度およびD2=70度である場合、倍率曲線51において倍率が値1であるときの画角D3は約65度である。
図6は、水平方向における変倍処理において、元画像の画素が水平方向に拡大された様子を表したものである。元画像では、各画素の領域は正方形をなしており、水平および垂直方向の長さは同じである。水平方向における変倍処理により、画像の中央領域における各画素の領域の水平方向の長さはβ倍に縮小され、結果として、各画素の領域の水平方向の長さは垂直方向の長さより小さくなっている。画像の側方領域における各画素の領域の水平方向の長さはα倍に拡大され、結果として、各画素の領域水平方向の長さは垂直方向の長さより大きくなっている。中央領域から側方領域に向かうつなぎ目領域では、倍率がβ倍からα倍に徐々に変化し、これに伴い、各画素の領域の水平方向の長さが徐々に大きくなっている。
αの値は、側方領域の対象物の歪みが修正される程度を考慮して、シミュレーションや実験等に基づいて予め決められ、この実施例では、1.0〜1.5の間の値を取るよう設定される。好ましくは、車両や歩行者等の検知すべき対象物が側方領域において撮像されて、1メートル離れた地点から表示装置14の表示画面を視認した場合に、該対象物が水平方向において少なくとも5ミリメートル(mm)の大きさで見えるように決定される。これは、一般的に、人間が画面を視認する上で5mm四方よりも小さい物体は見えにくいという知見に基づくものである。
βの値は、前述したように、画像全体の平均倍率が1倍となるように設定されるのが好ましい。平均して1倍の倍率とするためには、画像領域の面積において、縮小される分と拡大される分とが等しくなるように、βの値およびつなぎ目領域における倍率曲線51が設定される必要がある。ここで、この設定手法について説明する。
図7は、図5に示すグラフの、画角が正の値を持つ領域について拡大した図である。D1およびD2は、この実施例では、それぞれ50度および70度とする。
画角D1〜D2におけるつなぎ目領域における倍率曲線51は、A点およびB点を通る二次曲線となっている。A点の座標は(50,β)であり、B点の座標は(70,α)である。したがって、つなぎ目領域における倍率yは、式(1)のように表される。ここで、θは画角を示す。
Figure 0005049304
倍率曲線51は、画角0〜50度の間は、値βを有し、画角50〜70の間は、値yを有し、画角70〜90の間は、値αを有する。この倍率曲線51(f(θで表す)を、式(2)に示されるように、画角0〜90度にわたって積分する。
Figure 0005049304
平均倍率が1ということは、画角がゼロから90度にわたって倍率曲線51を積分した値が90度である、ことを示す。したがって、式(3)が成立する必要がある。
Figure 0005049304
前述したように、αの値は、シミュレーション等に基づいて予め決められている。したがって、αの値を式(3)に代入することにより、βの値が算出されると共に、つなぎ目領域における二次曲線(y)が算出される。
たとえば、α=1.1のとき、βの値および二次曲線(y)は、以下のようになる。
Figure 0005049304
また、α=1.5のとき、βの値および二次曲線(y)は、以下のようになる。
Figure 0005049304
画角が負の領域のつなぎ目領域における二次曲線は、上記の正の領域の二次曲線から算出されることができる。こうして、α、D1およびD2の値を予め決めることにより、βおよび二次曲線が算出されるので、図5に示すような倍率曲線51を決定することができる。このような倍率曲線51を規定したマップを、予め画像処理装置12のメモリに記憶することができる。画像処理装置12は、受け取った画像の各画素について、該画素の画角に対応する倍率を該マップから求め、該倍率を該画素の水平方向に適用して変倍する。こうして、元画像を水平方向に変倍された画像が生成される。
次に、ステップS5で実行される垂直方向の変倍処理について説明する。一実施形態では、垂直方向については、水平方向と同じ倍率で変倍する。この場合、たとえば或る画素について水平方向においてβ倍されるならば、垂直方向についても同様にβ倍する。こうして、画素は、水平および垂直方向に等倍されることとなる。
代替の実施形態では、垂直方向については、図8のようなマップを用い、倍率曲線53に示すように一定の倍率αで変倍してもよい(この場合、倍率曲線53は、実際には直線となる)。αは、前述したように、値1より大きく、拡大するための倍率である。このマップの横軸は、水平方向における画角であり、縦軸は、該水平方向の画角に対応する画素の垂直方向における倍率を表している。これにより、側方領域において、水平方向における歪みだけでなく垂直方向の歪みを抑制することができ、よって、対象物をより視認しやすくすることができる。
この場合、画像の中央領域についても拡大処理が行われることとなる。その結果、垂直方向における変倍処理を行う前よりも、該変倍処理を行った後の方が、画像の面積が大きくなる。しかしながら、撮像される画像の上部は、主に、空や高層建物の上部など、カットされても運転支援に支障が出ない部分であることが多い。したがって、たとえば表示装置14の表示画面から上部にはみだす部分をカットして、該カットした後の画像を表示装置14上に表示すればよい。
こうして、水平および垂直方向において変倍された画像が、表示装置14上に表示される。水平および垂直方向の変倍処理におけるαの値を、前述したように1メートル離れた地点から表示画面を視認した場合に対象物が少なくとも5mmの大きさで見えるように決定することにより、ユーザは、側方領域において、水平および垂直の両方向で少なくとも5mmの大きさを有する対象物を見ることができ、よって良好な視認を確保することができる。
図9を参照すると、(a)は、本願発明に従って変倍処理されて表示装置14上に表示される画像の一例であり、ここで、垂直方向においては、水平方向と等倍の変倍処理が行われている。(b)は、図3(c)と同様に、従来の視点変換処理に従って合成されて表示装置上に表示される画像の一例である。どちらの画像にも、左側の側方領域に車両V3が撮像されている。どちらの画像も、側方領域における歪みが修正されているために、車両V3は、視認可能なように表示されている。
車両V3は、実際には、カメラが搭載されている自車両の後方において、滑らかな軌跡を描くように走行している。この点について(a)を参照すると、車両V3の走行軌跡は、矢印61で示すように滑らかであるので、画像を視認する乗員は、車両V3の挙動に違和感を生じさせることはない。それに対し、(b)では、前述したように、合成する元の画像のつなぎ目65の部分において不連続性が生じている。したがって、車両V3の挙動は、矢印67に示すように、つなぎ目65の部分において不連続なものとなり、コーナーを曲がっているように視認され、よって、乗員に違和感を生じさせる。
このように、本願発明によれば、結果として得られる画像において、側方領域の歪みが修正されると共に、該画像内における不連続性を解消することができるので、側方領域における対象物を良好に視認することができると共に、対象物の挙動が不連続になるのを防止することができる。したがって、乗員に違和感を生じさせることなく、広い画角の撮像領域を表示装置上に表示することができる。また、撮像装置は1つでよく、1つの撮像装置から得られた画像に基づいて、上記のような、広い撮像領域のより自然な画像を表示することができるので、複数の撮像装置を用いる必要はなく、コストを抑制することができる。
上記実施例では、カメラのレンズとして、水平方向の画角が180度の魚眼レンズを用いているが、これに限定されるものではなく、画角が180度より小さい場合や180度より大きい場合についても、本願発明は適用可能である。すなわち、広角のレンズを用いると、撮像された画像の周辺部が、中央部に比べて、歪みによって対象物が小さく撮像されるという現象が起こるが、このような現象の起こるレンズを用いる場合に、本願発明は好ましく適用されることができる。そして、図5のようなマップのα、D1およびD2の値は、カメラの水平方向の画角の大きさに合わせて決定されるのがよい。前述したように、αの値は、側方領域に存在する検出すべき対象物(たとえば、他の車両や歩行者等)が良好に視認可能なように、たとえば1メートル離れた時点から表示画面を視認した場合に少なくとも5mm四方の大きさで見えるように、シミュレーション等を介して決定され、D1およびD2の値は、歪みが生じて視認するのに目障りとなる画角範囲に応じて決定されるのがよい。
以上のように、この発明の特定の実施形態について説明したが、本願発明は、これら実施形態に限定されるものではない。
10 撮像装置
12 画像処理装置
14 表示装置

Claims (3)

  1. 車両に搭載され、該車両の周辺の画像を表示するための装置であって、
    前記車両の周辺を撮像して、水平方向の画角に応じて中央部から左右方向に向かって画像歪の程度が変化する元画像を出力する一つの撮像手段と、
    前記元画像の水平方向に沿って、画像歪が第1の所定量以下である中央領域の画像を第1の一定の倍率で縮小しつつ、該中央領域の左右にそれぞれ位置し画像歪が第2の所定量を超える側方領域の画像を第2の一定の倍率で拡大すると共に、前記中央領域と前記側方領域との間のつなぎ目領域の画像前記中央領域から前記側方領域に向かって、前記第1の倍率から前記第2の倍率まで徐々に変化する第3の倍率を用いて変倍する、画像変倍手段と、
    前記画像変倍手段によって変倍された画像を表示装置上に表示する手段と、
    を備え、
    前記第2の倍率は、側方領域における所定の対象物の前記表示装置上における水平方向の大きさが5ミリメートル(mm)以上となるように設定されている、
    装置。
  2. 前記第1の倍率から前記第2の倍率まで徐々に変化する前記第3の倍率は、二次曲線的に変化する倍率である、
    請求項1に記載の装置。
  3. 前記中央領域、前記側方領域、および前記つなぎ目領域の平均倍率が1倍になるように、前記第1の倍率、前記第2の倍率、および前記第1の倍率から第2の倍率まで徐々に変化する前記第3の倍率は設定される、
    請求項1または2に記載の装置。
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