JP5047873B2 - 極低温装置 - Google Patents

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Description

本発明は、一段式の冷凍機を用いる極低温装置に関する。
従来、超電導コイルを用いた超電導磁石装置は、超電導コイルを超電導転移温度以下に冷却する手段として、液体ヘリウム等の冷媒に直接被冷却物を浸す方法、あるいはギフォード・マクマホンサイクル冷凍機(以下、GM冷凍機とする)に代表される極低温用冷凍機を用いて冷却する方法等が多用されている。
上記事例のように極低温に冷却される被冷却物は、室温から遮断された真空容器内の更に熱シールドされた容器内に装置されることが一般的である。そのような装置においてGM冷凍機等の二段式冷凍機を用いる場合、低温側冷却ステージにより被冷却物を4K程度に冷却し、高温側冷却ステージにより熱シールドを必要温度に冷却することが行われる。しかし、この低温側冷却ステージによる冷却能力は被冷却物を4K程度に冷却することができるものの、冷凍能力は小さいものである。従って、常温にある被冷却物を効率よく4K程度に冷却する方法が、種々提案されている。
特許文献1に開示されている極低温装置は、二段式冷凍機の低温側冷却ステージと高温側冷却ステージとの間に熱スイッチを設けて、被冷却物を効率よく冷却できるようにした装置である。ここで用いられる熱スイッチは、密閉容器内に充填された冷媒のガス状態における熱伝導により熱が移動し、また冷却されて液化されたときの冷媒の液滴の潜熱により熱が移動し、更に冷媒が固化した後は断熱状態になるようになっている。そして、低温側冷却ステージが高温側冷却ステージよりも高温の場合は、低温側冷却ステージの熱が高温側冷却ステージへそれぞれの伝熱体を介して移動し、低温側冷却ステージの冷凍能力を補うようになっている。低温側冷却ステージと高温側冷却ステージとの温度差がなくなった時は断熱状態になり、その後は、被冷却物は低温側冷却ステージのみにより極低温まで冷却される。
同様の効果を得るために熱輸送パイプを用いた超電導マグネットが特許文献2に提案されている。ここで用いられる熱輸送パイプは、内部にヘリウムガスを充填したり内部を真空にしたりできる構造になっている。高温側ステージの温度が低温側ステージの温度よりも低い場合、高温側ステージと略同じ温度になっているフランジに近いヘリウムガスの密度が大きくなることによりパイプ内に熱対流がおこり、低温側ステージから高温側ステージへと熱が移動する。そして高温側ステージと低温側ステージとの間に温度差がなくなったとき、パイプ内のヘリウムガスを真空引きしてパイプ内を真空状態にすれば、熱輸送パイプは断熱パイプとなり、熱の移動がなくなるので、被冷却物は低温側冷却ステージのみにより極低温まで冷却される。
特開平8−128742号公報([要約]を参照) 特開2004−233047号公報([要約]を参照)
近年、超電導材料の開発が進み、必ずしも極低温まで冷却しなくても超電導状態になる高温超電導材料も開発され、用途に応じて使い分けられるようになっている。そのような、超電導材料の中には20K程度に冷却すればよいものがあり、その超電導材料の冷却にGM冷凍機等の二段式冷凍機を用いる必要は必ずしもない。GM冷凍機等の二段式冷凍機は比較的高価なものであり、また、上述の通り効率よく冷却するためにはそれなりの機構が必要となり、二段式冷凍機を組み込んだ装置は高価になる問題がある。
本発明は、このような問題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、一段式の冷凍機を用いる比較的廉価な装置でありながら被冷却物を効率よく冷却できる極低温装置を提供することにある。
上記問題を解決するために請求項1に記載の極低温装置の発明は、真空容器内の輻射シールド内に収容された被冷却物を一段式の冷凍機で冷却する極低温装置において、前記冷凍機の冷却ヘッドに固定された伝熱板と前記被冷却物とを熱伝導率の高い高伝導体で連結し、極低温側電流リードと低温側電流リードとを連結する第1接続部を前記伝熱板に連結し、熱伝導率の低い低伝導体を介して前記低温側電流リードと高温側電流リードとを連結する第2接続部を前記伝熱板に摺動可能に連結し、また、熱伝導率の低い低伝導体を介して前記伝熱板と前記輻射シールドとを摺動可能に連結したことを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、第2接続部及び輻射シールドを、熱伝導率の低い低伝導体を介して伝熱板に摺動可能に連結したので、一段式冷凍機の冷却ヘッドの冷却能力の一部のみが、第2接続部及び輻射シールドの冷却に費やされるに留まる。一方、被冷却物は冷却ヘッドに固定された伝熱板及び冷却板を介して冷却され、また、第1接続部は伝熱板を介して冷却ヘッドにより冷却され、それぞれが冷凍機の冷凍能力の大半を費やされて十分に冷却される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の極低温装置において、前記第2接続部及び前記輻射シールドに連結するそれぞれの前記低伝導体は、前記伝熱板に形成された孔に摺動可能に挿通されることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明によれば、低伝導体を伝熱板の孔に摺動させながら挿通して、第2接続部及び輻射シールドと伝熱板とを低伝導体を介さずに連結することができる。低伝導体の前記連結に供する部分の長さがゼロになれば、冷却ヘッドの冷却能力は、被冷却物及び第1接続部の冷却と、第2接続部及び輻射シールドの冷却との間に略均等に分けられる。すると、極低温装置の作動開始の初期状態において、温度が高い状態にある第2接続部及び輻射シールドを、所定温度に下がるまで十分に冷却することが可能となる。そして、第2接続部及び輻射シールドの温度が所定温度の近くに下がった時、伝熱板の孔に挿通されている低伝導体を摺動させながら引き抜く方向に移動させれば、第2接続部及び輻射シールドと伝熱板との連結に供する部分の低伝導体の長さが長くなる。すると、伝熱板と第2接続部及び輻射シールドとの熱の移動は抑えられることになり、その分、冷却ヘッドの冷却能力の大半が被冷却物及び第1接続部の冷却に費やされることになる。
なお、第2接続部と輻射シールドとの間に熱容量の差がある時は、先に所定温度近くまで温度が下がった方に係る低伝導体の長さを長くして、冷却能力の割り振りを小さくすることもできる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の極低温装置において、前記第2接続部及び前記輻射シールドと前記低伝導体とは、それぞれが熱伝導率の高い可撓性高伝導体を介して連結されることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明によれば、低伝導体を伝熱板の孔に摺動させながら出入させる時、低伝導体と第2接続部及び輻射シールドとの連結距離が変わるので、低伝導体と第2接続部及び輻射シールドとを熱伝導率の高い可撓性高伝導体を介して連結するようにした。そのため、前記連結距離及び方向が変わっても、可撓性高伝導体がその変化を吸収することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の極低温装置において、前記可撓性高伝導体のそれぞれの端部は、前記低伝導体に対して回転可能に連結されることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明によれば、例えば、伝熱板の孔に雌ねじを形成し、低伝導体の外周に雄ねじを形成して、それらのねじを螺合させて低伝導体を正逆回転させれば、低伝導体を伝熱板に対して出入させることができる。すると、低伝導体に対して回転可能に連結されている可撓性高伝導体の端部と伝熱板との間の長さを変化させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のうちいずれか一項に記載の極低温装置において、前記第1接続部と第2接続部とを連結する低温側電流リードは、電気抵抗が小さく且つ熱抵抗が大きい酸化物超電導材で形成されていることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明によれば、第1接続部と第2接続部との間に温度差があっても、酸化物超電導材で形成されている低温側電流リードにおいては、第2接続部と第1接続部との間で熱の移動が起き難い。しかも、第2接続部は所定温度まで冷却されているので、第1接続部が伝熱板を介して冷却ヘッドに常時連結されていても、高温側電流リードから熱が移動して冷却ヘッドの冷却能力を削減することはない。
本発明によれば、一段式の冷凍機を用いる比較的廉価な装置でありながら被冷却物を効率よく冷却できる極低温装置を提供することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した極低温装置1の実施形態を図1及び図2を用いて説明する。なお、以後の説明において、各部材の材質を実施例として示しているが、材質はこれに限るものではない。
図1に示すように、本実施形態の極低温装置1は、ステンレス製の真空容器2の内部に設けられたアルミ製の輻射シールド3内に被冷却物11が設置されている。被冷却物11を支持する冷却板10は、高伝導体9を介して冷却ヘッド7に固定された伝熱板8に固定されている。その冷却ヘッド7は、真空容器2の開口部4bに設置された冷凍機5から輻射シールド3の開口部4aを挿通して輻射シールド3の内部に延在された冷却パイプ6の先端に設けられている。なお、冷却板10、高伝導体9及び伝熱板8はアルミ、銅等の熱伝導に優れた材質で形成されている。
伝熱板8の冷却ヘッド7とは反対側の端部に、電気的及び熱的良伝導体の第1接続部28が固定されている。この第1接続部28は被冷却物11に電力を供給する極低温側電流リード23と輻射シールド3内に配線される低温側電流リード24とを接続するために設けられている。第1接続部28内において、低温側電流リード24と極低温側電流リード23とは、図示しないコネクターを用い、電気的良伝導状態に接続されている。極低温側電流リード23は銅線で形成され、低温側電流リード24は電気抵抗が小さく且つ熱抵抗が大きい希土類系REBCO等の酸化物超電導バルク材等で形成されている。
伝熱板8には、伝熱板8と同材質で熱的伝導率の優れた材質で形成された2個のナット17が固定されており、それぞれのナット17には操作棒14と連結した棒状体の低伝導体12が摺動可能に連結されている。本実施形態においては、低伝導体12の外周面にはねじ13が形成され、そのねじ13がナット17に螺合しており、操作棒14の回転動作を受けて正逆いずれかに回転するとき、低伝導体12はナット17に対して出入する。
また、輻射シールド3及び第2接続部29のそれぞれに端部を固定した銅製網状体で形成された可撓性高伝導体20は、その端部とは反対側の端部に、銅製筒状体の端部21が形成されている。その端部21には、伝熱板8の下面に当接するためのフランジ部22が一体に形成されている。また、端部21の中心部には、低伝導体12の一部及び操作棒14の一部が回動可能に内挿される図示しない貫通孔が形成されている。端部21内に内挿される低伝導体12の一部には図示しない環状凹溝が形成され、その環状凹溝に対応する位置の前記貫通孔には図示しない凸部が形成され、その環状凹溝と凸部とが摺動可能に嵌合している。凸部の形成には、ピン状体を端部21の略半体を貫通するように貫通孔に直交する方向に挿通してもよい。すると、低伝導体12と端部21とは、低伝導体12の軸方向には互いに移動不能に、且つ、互いに回動可能に連結される。また、低伝導体12と操作棒14とは、互いの端部を熱的不良伝導性の接着剤で接合されている。本実施形態の低伝導体12の材質は熱伝導率の低いステンレスであり、操作棒14の材質は熱の不良伝導体であるGFRP(ガラス繊維強化プラスチック)である。
操作棒14は、輻射シールド3の開口部4c及び真空容器2の開口部4eに接することなく配置され、真空容器2に設けられた支持板15に回動可能に支持されている。操作棒14の端部にはノブ16が連結され、そのノブ16を正逆に回転することにより、伝熱板8のナット17に対する低伝導体12の出入を操作することができる。
可撓性高伝導体20の端部が固定されている第2接続部29は、低温側電流リード24と高温側電流リード25とを、図示しないコネクターを用い、電気的良伝導状態及び熱的不良伝導状態に接続している。また、第2接続部29は輻射シールド3の開口部4dに接触せずに配置されている。銅製の高温側電流リード25はコネクター26を介して真空容器2外の電源から電力を供給する電力ケーブル27に接続している。
(操作及び作用)
図1は、例えば、室温下に置かれた極低温装置1を作動させた初期状態を示すものであり、被冷却物11を冷却すると同時に、輻射シールド3及び第2接続部29を効率よく冷却するための状態である。
冷却ヘッド7からの冷却伝導を効率よく輻射シールド3及び第2接続部29に伝えるため、可撓性高伝導体20の端部21のフランジ部22は、その上面を伝熱板8の下面に当接させている。この状態にあれば、伝熱板8は低伝導体12を介さずに可撓性高伝導体20と熱的に接続されるので、輻射シールド3及び第2接続部29は、被冷却物11及び第1接続部28と同様に冷却されることができる。
そして、図2に示すように、輻射シールド3及び第2接続部29が所定温度(例えば80K)近くに下がったとき、2個のノブ16のそれぞれを回転させて、低伝導体12を伝熱板8のナット17から引き抜く方向に移動させる。すると、伝熱板8と端部21のフランジ部22とが当接状態から互いに離間する状態となり、その離間の長さに応じて、伝熱板8から端部21への冷却伝導が伝わり難いものとなる。従って、冷却ヘッド7の冷却能力は、その大半が高伝導体9及び冷却板10を介して被冷却物11に費やされることになり、被冷却物11の温度が所定の温度(例えば20K)になるまで冷却が続行される。
従って、上記実施形態の極低温装置1によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、第2接続部29及び輻射シールド3のそれぞれを、熱伝導率の低い低伝導体12を介して伝熱板8に摺動可能に連結した。そのため、一段式の冷凍機5の冷却ヘッド7の冷却能力の一部のみが、第2接続部29及び輻射シールド3の冷却に費やされるに止めることができる。また、被冷却物11は冷却ヘッド7に固定された伝熱板8及び冷却板10を介して冷却され、第1接続部28は伝熱板8を介して冷却ヘッド7により冷却され、それぞれが冷凍機5の冷凍能力の大半を費やして十分に冷却される。従って一段式の冷凍機5を用いながら被冷却物を効率よく冷却できる極低温装置1を提供できる。
(2)上記実施形態では、低伝導体12の伝熱板8の孔に対する挿通状態を変化させて、第2接続部29及び輻射シールド3と伝熱板8とを低伝導体12を介さずに熱的に連結することができるようにした。すると冷却ヘッド7の冷却伝導は、被冷却物11及び第1接続部28に対する場合と同様に、第2接続部29及び輻射シールド3に対しても均等に作用するので、極低温装置1の作動の初期状態において、第2接続部29及び輻射シールド3が所定温度に下がるまで十分に冷却することが可能となる。
(3)上記実施形態では、第2接続部29及び輻射シールド3の温度が所定温度の近くに下がった時、伝熱板8のナット17に螺合している低伝導体12を回転させて抜き方向に移動させれば、第2接続部29及び輻射シールド3と伝熱板8との熱的連結に供する部分の低伝導体12の長さを長くすることができる。すると、伝熱板8と第2接続部29及び輻射シールド3との冷却伝導は抑えられることになり、その分、冷却ヘッド7の冷却能力の大半が被冷却物11及び第1接続部28の冷却に費やされることになる。従って、一段式の冷凍機5を用いながら被冷却物11を効率よく十分に冷却することができる極低温装置1を提供できる。
(4)上記実施形態では、伝熱板8のナット17に螺合する低伝導体12を出入させる時、低伝導体12と第2接続部29及び輻射シールド3との連結距離が変わるが、低伝導体12と第2接続部29及び輻射シールド3とを熱伝導率の高い可撓性高伝導体20を介して連結するようにした。そのため、前記連結距離及び方向が変わっても、可撓性高伝導体20がその変化を吸収することができるので、伝熱板8と第2接続部29及び輻射シールド3との間の冷却伝導の状態を容易に変化させることができる。
(5)上記実施形態では、第1接続部28と第2接続部29との間に温度差があっても、酸化物超電導材で形成されている低温側電流リード24においては、第1接続部28と第2接続部29との間の熱の移動が起き難い。しかも、第2接続部29は可撓性高伝導体20により所定温度まで冷却されているので、低温側電流リード24が定格通電電流値に対して超電導を維持することができる。従って、冷却ヘッド7により被冷却物11が十分に冷却される極低温装置1を提供できる。
(6)上記実施形態では、低温側電流リード24は、酸化物超電導材で形成されているので、初期冷却において温度勾配が低減され、熱歪みによる劣化の抑制が可能となる。また、温度勾配が一定に保たれることにより高速の冷却が可能となる。
(7)上記実施形態では、伝熱板8と端部21のフランジ部22とを離間して、伝熱板8から端部21への冷却伝導が伝わり難くなるようにした。そして、冷却ヘッド7の大半の冷却能力が費やされて、被冷却物11の温度が例えば20Kになるまで冷却を続行できるようにした。しかし、2個のノブ16のそれぞれを回転させて、伝熱板8と端部21のフランジ部22との距離を縮めるようにすれば、被冷却物11の温度が20Kまで冷却されることを途中で止めることができる。従って、冷却ヘッド7により被冷却物11が所定の温度に冷却される極低温装置1を提供できる。
(第2の実施形態)
次に、本発明を具体化した極低温装置1の第2の実施形態を、第1実施形態と異なる部分を中心に図3を用いて説明する。第1実施形態においては、低伝導体12の外周面にねじ13を形成したが、本実施形態においては、操作棒14の外周面にねじ13を形成した点が異なる。また、本実施形態では、第2接続部29と輻射シールド3とを連結させて、第2接続部29の冷却を、輻射シールド3を介して行うようにした点が、第1実施形態とは異なる。その他の構成は、第1実施形態及び第2実施形態において同一である。
図3に示すように、輻射シールド3の冷却に係る二本の操作棒14の外周面において、支持板15に係合する部分にねじ13を形成し、支持板15には対応する雌ねじを形成し、支持板15に操作棒14を螺合するようにした。すると、操作棒14の端部に固定されているノブ16を正逆いずれかに回転させれば、操作棒14に連結している低伝導体12は伝熱板8に対して出入される。そのため、第1実施形態と同様に、輻射シールド3と伝熱板8との熱的連結に供する部分の低伝導体12の長さを変化することができる。このとき、低伝導体12は伝熱板8に形成された孔に対して摺動しながら出入することになる。
また、伝熱板8から低伝導体12を完全に抜き出せば、その低伝導体12は伝熱板8との間の熱的接続が完全に断たれた状態になる。そのため、図3に示す本実施形態の輻射シールド3の冷却に係る低伝導体12及び操作棒14の数は二本であるが、複数本とすることで、輻射シールド3の冷却を集中的に行うことができる。そして、輻射シールド3及び第2接続部29の温度が所定の温度に下がったことを確認して、伝熱板8と当接関係にある低伝導体12を必要な分だけ残して、その他の低伝導体12を伝熱板8から抜き出すようにする。すると、輻射シールド3及び第2接続部29の冷却には、冷却ヘッド7の冷却能力のわずかを費やすに止めることができる。
そして、この第2実施形態においては、第1の実施形態における効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(8)上記実施形態では、操作棒14の外周面にねじ13を形成して、操作棒14と支持板15とを螺合させ、ノブ16を正逆回転操作して、伝熱板8に対する低伝導体12の出入を行うことができるようにした。そのため、伝熱板8に係合する低伝導体12の数を複数本としても、必要に応じて伝熱板8から低伝導体12を抜き出すことができるので、抜き出された低伝導体12と伝熱板8との熱的接続を完全に絶つことができる。従って、初期状態においては、輻射シールド3及び第2接続部29を必要に応じて一気に冷却することができ、その後は被冷却物11の冷却に冷却ヘッド7の冷却能力を集中させることができる効率のよい極低温装置1を提供できる。
(変更例)
なお、前記両実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、伝熱板8に固定されたナット17に低伝導体12のねじ13を螺合させるようにしたが、ナット17を設けず、伝熱板8に雌ねじを形成して、伝熱板8に対して低伝導体12のねじ13を直に螺合するようにしてもよい。
・上記実施形態では、操作棒14を支持板15に螺合させて、伝熱板8に対して低伝導体12を出入可能とすると同時に、輻射シールド3を介して第2接続部29の冷却を行うようにしたが、低伝導体12及び可撓性高伝導体20を介して第2接続部29の冷却を行うようにしてもよい。
・上記実施形態では、可撓性高伝導体20の端部21内に低伝導体12の一部及び操作棒14の一部を内挿するようにしたが、低伝導体12のみを内挿するよにしてもよい。
本発明の第1実施形態の極低温装置を示す模式図。 同じく極低温装置の作動時の状態を示す模式図。 本発明の第2実施形態の極低温装置を示す模式図。
符号の説明
1…極低温装置、2…真空容器、3…輻射シールド、5…冷凍機、7…冷却ヘッド、8…伝熱板、9…高伝導体、11…被冷却物、12…低伝導体、20…可撓性高伝導体、21…端部、23…極低温側電流リード、24…低温側電流リード、25…高温側電流リード、28…第1接続部、29…第2接続部。

Claims (5)

  1. 真空容器内の輻射シールド内に収容された被冷却物を一段式の冷凍機で冷却する極低温装置において、前記冷凍機の冷却ヘッドに固定された伝熱板と前記被冷却物とを熱伝導率の高い高伝導体で連結し、極低温側電流リードと低温側電流リードとを連結する第1接続部を前記伝熱板に連結し、熱伝導率の低い低伝導体を介して前記低温側電流リードと高温側電流リードとを連結する第2接続部を前記伝熱板に摺動可能に連結し、また、熱伝導率の低い低伝導体を介して前記伝熱板と前記輻射シールドとを摺動可能に連結したことを特徴とする極低温装置。
  2. 前記第2接続部及び前記輻射シールドに連結するそれぞれの前記低伝導体は、前記伝熱板に形成された孔に摺動可能に挿通されることを特徴とする請求項1に記載の極低温装置。
  3. 前記第2接続部及び前記輻射シールドと前記低伝導体とは、それぞれが熱伝導率の高い可撓性高伝導体を介して連結されることを特徴とする請求項1又は2に記載の極低温装置。
  4. 前記可撓性高伝導体のそれぞれの端部は、前記低伝導体に対して回転可能に連結されることを特徴とする請求項3に記載の極低温装置。
  5. 前記第1接続部と第2接続部とを連結する低温側電流リードは、電気抵抗が小さく且つ熱抵抗が大きい酸化物超電導材で形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか一項に記載の極低温装置。
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