JP5047400B1 - 放射性廃棄物焼却灰のセメント固化体の製造方法及びその固化体 - Google Patents

放射性廃棄物焼却灰のセメント固化体の製造方法及びその固化体 Download PDF

Info

Publication number
JP5047400B1
JP5047400B1 JP2012106447A JP2012106447A JP5047400B1 JP 5047400 B1 JP5047400 B1 JP 5047400B1 JP 2012106447 A JP2012106447 A JP 2012106447A JP 2012106447 A JP2012106447 A JP 2012106447A JP 5047400 B1 JP5047400 B1 JP 5047400B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cement
solidified
cesium
ash
solidified body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012106447A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013234881A (ja
Inventor
浩幸 坂本
一夫 山田
Original Assignee
株式会社太平洋コンサルタント
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社太平洋コンサルタント filed Critical 株式会社太平洋コンサルタント
Priority to JP2012106447A priority Critical patent/JP5047400B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5047400B1 publication Critical patent/JP5047400B1/ja
Publication of JP2013234881A publication Critical patent/JP2013234881A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

【課題】再利用品の放射性セシウム濃度が100Bq/kg以上となる焼却灰のセメント固化体、又は、再利用品の放射性セシウム濃度が100Bq/kg以下の焼却灰(飛灰、炉底灰)を固化したセメント固化体が、破断しても、セシウムイオンが検出されない固化体の製造方法とその固化体を実現することを目的とする。
【解決手段】放射性廃棄物の焼却灰のセメント固化体の製造方法であって、ゼオライト、フェロシアン化塩、マンガン化合物、ケイチタン酸塩から選ばれた1以上の吸着剤のセシウムに対する固液分配係数を測定し、処理焼却灰と水量を勘案した前記吸着剤の最低必要量と、前記焼却灰と、水とを混合して撹拌し、次いで、固化に使用するセメントの一部を水分とともに撹拌処理して、前記廃棄物焼却灰中の両性金属の少なくとも一部をイオン化し、又は両性金属水酸化物とした後、残余のセメントを投入して混練りして、成形して固化させることを特徴とするセメント固化体の製造方法、を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は放射性セシウム等を含む瓦礫、都市ゴミ等の可燃性廃棄物を焼却する際に発生する放射性焼却灰のセメント固化体の製造方法及びその固化体に関する。
放射性セシウム等を含む瓦礫、都市ゴミ等から発生する廃棄物は、専用の焼却炉で焼却することにより減容でき、セメントでこの焼却灰を固めてセメント固化して安定化する技術が検討されている。
また、セメント固化体で、残存する放射能濃度の高いものは、地下埋設処分が必要となる。放射能濃度の中程度のものは、コンクリート封入の後の露天保管が許容され、放射能濃度の極めて低いものは、放射性物質として管理の不要な廃棄物(クリアランスレベル以下の廃棄物)として、コンクリートブロック等に再利用可能となる。
一方、未公開の背景技術として、放射能汚染された廃棄物の焼却灰の処理にも適用可能な緻密固化体製造に関する、特願2012-72434が存在する。
本未公開技術の内容は、可燃性廃棄物の焼却灰のセメント固化体の製造方法であって、前記焼却灰と固化に使用するセメントの一部を水分とともに撹拌処理して、前記廃棄物焼却灰中の両性金属の少なくとも一部をイオン化し、又は両性金属水酸化物とした後、残余のセメントを投入して混練りして、成形して固化させることを特徴とするセメント固化体の製造方法である。
更に、前記焼却灰と固化に使用するセメントの一部に水酸化カルシウム及び/又は、生石灰を添加して、水分とともに撹拌処理した後、残余のセメントを投入して混練りして、成形して固化させることを特徴とするセメント固化体の製造方法である。
これら未公開技術により、放射能に汚染された瓦礫や都市ゴミ焼却灰中のアルミニウム等の両性金属による初期材齢の発泡現象を抑止する。また、長期材齢の水素ガス発生による緻密な固化体の形成を妨げる現象も抑止し、固化体強度を減ずることなく、放射性物質や重金属等の漏出抑制及び遮蔽性能を高める。
本技術は、従来技術である次特許文献の残された課題を解決したといえる。
即ち、特許文献1には、「都市ゴミ焼却炉にて発生した焼却灰に、湿式粉砕処理と脱塩処理とを施してセメント原料として有利に用いられる無機質材料を得る方法であって、該湿式粉砕処理の前に金属アルミニウム材料を除去する方法」が開示されるが、金属アルミニウムを処理した廃液は、系外に排出するので、放射性物質を系内にとどめた処理が必須の放射性廃棄物には、適用できなかった課題である。
また、特許文献2に、「両性金属を含有する放射性廃棄物を水と混合して混濁液とし、この混濁液にオゾンを注入し、混濁液中の放射性廃棄物が含有する両性金属を安定な形態に化学変化させ、このオゾン処理された混濁液をセメントと混練して混練物とし、この混練物を成形し固化して固化処理物を得る方法」が開示されるが、オゾン供給装置等の付加設備が必要で、処理工程が簡単でなく、大量処理に不向きであった課題である。
特開2003−080106号公報 特開2005−195497号公報
しかし、先の未公開技術によっても、セメント固化体が破断し、固化体内部に固定された放射性物質を含む焼却灰が、剥きだしとなったとき、再び、放射性物質が拡散される状態となり得る。セシウムイオンは、セメント系材料に対する吸着性が比較的低くいためコンクリート破断面に水が接触した場合、セシウムは地下水等に溶解して移動する。また、焼却灰に付着した放射性セシウムの一部は、溶解性が高く水と接触することで容易に溶解する場合がある。セメント固化の工程でセシウム吸着剤とセメントを同時に混練した場合、吸着剤へのイオンの固定がセメントから溶解するセメント成分と焼却灰から溶出するセシウムとの競合反応になるため、セシウムの十分な固定が困難な場合がある。事実、前記未公開特許出願の試料について、環境庁告示46号の溶出条件に加えて、粉砕条件を厳しくして、固化体を、0.5mm以下に摩砕し、10時間の連続振とうで、溶出したセシウムイオンをICPで測定すると、検出下限量を上回った。
そこで、放射能濃度が中程度から高い焼却灰のセメント固化体については、中間貯蔵及び最終処分後の放射性セシウムの溶出抑制が望まれる。また、放射能濃度の低い焼却灰については、コンクリートへの再利用品の露天での使用や破断して、雨水に晒され、河川や海水に浸かっても、セシウムイオンが溶出しない、安全な固化体が望まれる。本願は、再利用品の放射性セシウム濃度が100Bq/kg以上となる焼却灰のセメント固化体の固化体、又は、再利用品の放射性セシウム濃度が100Bq/kg以下の焼却灰(飛灰、炉底灰)を固化したセメント固化体が、破断しても、セシウムイオンが検出されない固化体の製造方法とその固化体を実現することを目的とする。
放射性廃棄物の焼却灰のセメント固化体の製造方法であって、ゼオライト、フェロシアン化塩、マンガン化合物、ケイチタン酸塩から選ばれた1以上の吸着剤のセシウムに対する固液分配係数を測定し、処理焼却灰量と水量を勘案した前記吸着剤の必要量と、前記焼却灰と、水とを混合して撹拌し、次いで、固化に使用するセメントを投入して混練りして、成形して固化させることを特徴とするセメント固化体の製造方法、を提供する。
放射性廃棄物の焼却灰のセメント固化体の製造方法であって、ゼオライト、フェロシアン化塩、マンガン化合物、ケイチタン酸塩から選ばれた1以上の吸着剤のセシウムに対する固液分配係数を測定し、処理焼却灰と水量を勘案した前記吸着剤の最低必要量と、前記焼却灰と、水とを混合して撹拌し、次いで、固化に使用するセメントの一部を水分とともに撹拌処理して、前記廃棄物焼却灰中の両性金属の少なくとも一部をイオン化し、又は両性金属水酸化物とした後、残余のセメントを投入して混練りして、成形して固化させることを特徴とするセメント固化体の製造方法、を提供する。
更に、前記焼却灰と固化に使用する前記セメントの一部に換えて、又はセメントの一部とともに、水酸化カルシウム及び/又は、生石灰を添加して、撹拌又は混練りして、成形して固化させることを特徴とするセメント固化体の製造方法、を提供する。
更に、前記焼却灰と固化に使用する前記セメントの一部に換えて、又はセメントの一部とともに、水酸化ナトリウム若しくは水酸化カリウムを添加して、撹拌又は混練りして、成形して固化させることを特徴とするセメント固化体の製造方法、を提供する。
更に、前記成形が、圧縮成形であることを特徴とするセメント固化処理法、を提供する。
更に、前記方法で製造したセメント固化体、を提供する。
(セシウム量の測定)
焼却灰中のセシウム放射線量を測定する。セシウム放射線量から、半減期を考慮して、セシウム全量を算出する。初期条件は、前記焼却灰のもとの放射性廃棄物の発生した日となる。
(吸着剤)
次いで、セシウム吸着剤を準備する。ハンドリング性を高めるため、粉末を顆粒状にした
ものももちいることができる。例えば、天然ゼオライトとして、クリノプチロライト、モ
ルデナイトが用いられる。合成ゼオライト、シリカゲル、アルミノシリケート系化合物、
活性アルミナ、活性炭、ケイチタン酸塩も好ましい。また、フェロシアン化塩として、フ
ェロシアン化コバルト、フェロシアン化鉄、マンガン系吸着剤として、酸化マンガン、マ
ンガン砂を好適に用いることができる。また、放射性セシウムの吸着処理時間を短くするためには、粉末状の吸着剤の適用が望まれる。
式(1)に、吸着剤の分配係数の計算式を示した。分配係数Kdは、水層から固層にセシ
ウムイオンを吸着して移行させる実験により算出できる。その実験方法は、所定濃度Co
のセシウムイオン水溶液の所定量(V)と吸着剤所定量(m)を混合、振盪して、吸着後
のセシウムイオン濃度Cを測定して、Kdを算出する。即ち、Coは、模擬水のセシウム
イオン濃度であり、セメントの練混ぜ又は圧縮成形に用いる水で測定する。Cは、吸着剤で吸着後に測定した前記模擬水中のセシウム濃度である。mは実験に用いた吸着剤量である。ここで算出されたKdから、本発明で使用する吸着剤の使用量を求めることができる。このとき、セシウムは、放射性セシウムを含む全量である。
式(2)は、測定した分配係数から、練混ぜ又は成形に用いる吸着剤量を算出する式である。Vは、水の使用量(体積)であり、Coは、前記水にセシウムが均等に溶解したと仮定したときのイオン濃度であり、Cは、セシウム吸着後の水中のセシウムイオン濃度となる。分配係数Kdが大きいと使用する吸着剤量は少なくて済む。(C−C)/Cが、100となるように設定すると、初期濃度を1/100にするときの、吸着剤の最低必要量となる。これに1以上の安全係数、例えば、1.5を乗じた吸着剤量を最低量として、設定することが好ましい。
焼却灰と、前記計量した吸着剤と、前記計量のもとになった水とを混合し、所定時間、撹拌してセシウムイオンを吸着剤との吸着平衡状態とする。このとき、これらに、必要に応じて、少量の凝集剤や、担持体としての珪砂等も同時に用いることができる。担持体は、固結した焼却灰を解しながら混合されて、吸着剤との接触を密にすることができ、吸着平衡状態に到達する時間を短縮する効果も認められた。凝集剤は、浮遊する焼却灰を凝集させ、これと吸着剤との接触を密にすることができる。
焼却灰から溶出する放射性セシウムの溶出特性は、焼却灰の状態によって異なることから、固化に使用する水量の水に焼却灰を分散し、焼却灰から液相に溶出するセシウム濃度の変化を把握する。焼却灰から液相に溶出する放射性セシウムの濃度が一定となる時間を吸着処理時間の最短時間とする。これに1以上の安全係数、たとえば1.2を乗じた時間を吸着処理時間とすることが好ましい。
次いで、前記吸着平衡状態となった、セシウム吸着剤と焼却灰にセメントを投入する。このとき、焼却灰中には、アルミニウムなどの両性金属が含まれていることがあり、一方、セメント中のカルシウム成分を有するクリンカー鉱物は、その水和過程でアルカリ成分である水酸化カルシウムを生ずるので、可燃性廃棄物の焼却灰中の前記両性金属が反応し、水素ガスが発生する。
特に、焼却灰に金属アルミニウムが存在し、これをそのままセメント固化すると、一日材齢までに、水素ガスの気泡により、例えば、型枠等の非拘束部分に発泡体部分が盛り上がって形成され、その後の緻密化と、放射性元素や重金属の封入が困難となる。
また、焼却灰中に亜鉛や鉛の両性金属酸化物が混入していると、セメント鉱物からの水酸化カルシウムと水酸化物や複塩を形成して、セメント鉱物又はセメント水和物の表面を被覆する等して、セメントの水和が阻害される。さらに、アルカリ液と接触して溶解度の小さい水酸化物を生成する鉄、マグネシウム等の金属イオンも固化体の形成を阻害する。
そこで、固化に使用するセメントの大部分の混練に先立って、一部分の量であって、これら、両性金属及び両性金属酸化物による水酸化物形成や複塩形成に供するセメント(以下、一部セメント)、或いは必要に応じて水酸化カルシウム及び/又は生石灰を併用して、反応速度を高めることが好ましい。また、生石灰を用いるときは、生石灰の水和による発熱で、処理中の懸濁物の水温が20℃から80℃程度まで上昇して、反応を促進することができる。
そのメカニズムの詳細は、明瞭ではないが、後で追加する残余のセメントの水和過程では、生成する水酸化物や複塩がセメント粒子の表面をおおうことがなくなるので、水和阻害が防止できる、あらかじめ両性金属水酸化物を、一部のセメントへ沈着させると、追加するセメントの水和過程でセメント粒子表面への水酸化物の沈着がなくなり、水和反応阻害を防ぐことができたものと考える。
更に、両性金属が多く、一部セメントから生成する水酸化カルシウム量で不足するときは、反応に時間がかかるので、加温したり、水酸化カルシウム及び/又は生石灰を、さらに添加したりすることが有効となる。更に、金属アルミニウム量が一部のセメントから発生する水酸化カルシウムの当量よりおおいとき、更に、時間短縮をはかるには、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムを併用することもできる。
一部セメントには、焼却灰のアルミニウムと反応する水酸化カルシウムを供給する役割と、両性金属水酸化物の生成の場を与えて、安定化させる役割が含まれるものと考えられる。
水酸化カルシウム及び/又は生石灰は、両性金属との反応を加速するためにも添加する。生石灰を添加すると、生石灰の水和による発熱が利用でき、処理時間がさらに短縮できる効果がある。このとき、生石灰からの水酸化カルシウムは、アルミニウムと反応して更に発熱する。
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムは、焼却灰中の金属アルミニウム量の当量をこえるとき添加すると効果的である。
使用する焼却灰は、通常の乾式粉砕をされ、振動ぶるい等で、粗粒分を取り除いたものが好ましい。大粒径の金属アルミニウム等が混入していると、比較的大量の一部のセメント等を必要とするからである。
一部のセメント等、又はセメントを添加したのち、必要に応じて、高性能減水剤等の流動化剤を添加して、全体を混練りして、型枠に流し込んで成形する。このとき、水に対して、セメント量を、相対的に多くして、余剰水が発生しない状態で圧縮成形又は、振動締固め、転圧成形することも好ましい。
圧縮成形には、例えば、いわゆるバイコン法を用い、或いは、振動板を用いた振動締固法を用いる。ローラーによる転圧法も可能である。水/セメントの比率は、0.35以下程度となるように、セメント量を相対的に増加させる。0.35を越える固練りにより、余剰水発生の効果が小さくなる。
式(1)、(2)から明瞭なように、Kdは、吸着剤と温度に固有な数値である。水は、固層から水層にセシウムイオンを移動し、平衡を保つことができれば、その水量は、固相中イオンと水相中のイオンの平衡時の存在比には、無関係で、その存在比を保つ必要量と比例する。従って、焼却灰からイオンを抽出できれば、水量は、小さく設定可能である。また、水量を一定量として、相対的にセメント量を増加させると、初期水和における余剰水が発生せず、固化体の系内にセシウムを含んだ水、セシウムを吸着した吸着剤、セシウムを含んだ焼却灰が完全に封じ込められる効果が高まる。
本発明は、放射性セシウムを含み、金属アルミニウムの含有率の高い一般廃棄物又は産業廃棄物焼却灰であっても、一日材齢までの水素ガスによる発泡現象を完全に抑止し、かつ重金属の溶出、及び、焼却灰中のセシウム等の放射性物質溶出を完全に防止する。更に、その後の水素ガス発生を抑止して、固化体強度を確保することができる廃棄物焼却灰の簡便なセメント固化体の製造方法を提供することができた。そして、水/セメントの比率を、0.35以下とすることで、成形時の余剰水も発生せず、安全性と強度をより高めることができる。
放射性廃棄物の焼却灰を処理するフローを示す図である。 放射性廃棄物の焼却灰を処理した材齢1日試験体断面の状況を示す模式図である。
表1に示す模擬焼却灰の化学組成を示した。模擬焼却灰は、粘土鉱物のカオリン、滑石、ロウ石を所定割合で混合して、約1000℃で焼成し、ボールミルで1mmアンダーに粉砕した。粉末金属アルミニウムは試薬(純度97%:大和金属粉工業株式会社)を用いた。未燃カーボンの代替として、黒鉛粉末4重量部を用いた。安定同位体のセシウムは、焼成、粉砕後の粉末に黒鉛粉末、粉末金属アルミニウムとともに、塩化セシウムの形態で、1.24/1000重量部を、添加し混合した。40万Bq/kgのセシウム137で汚染した瓦礫の焼却灰は、1000倍に濃縮されるので、焼却灰1kg処理すると仮定すると、セシウムの半減期からセシウム量は0.124mgと計算される。そこで、安定同位体の塩化セシウム試薬で、高濃度の汚染物を処理する場合を想定して、100倍、即ち、4000万Bq/kg相当の12.4mg/kg焼却灰のセシウムで試験を実施した。
(吸着処理)
表2に、セシウム吸着処理に用いた吸着剤等の処理量を示した。
(吸着処理(A))
吸着剤を無添加の水11kg、模擬焼却灰10kgを混合し、1時間、20℃で撹拌した。
(吸着処理(B))
吸着剤として、クリノプチロライト(山形県板谷地区の天然ゼオライト)17.85gを懸濁した水11kg、模擬焼却灰10kgを混合し、1時間、20℃で撹拌した。クリノプチロライトのKdを、式(1)から算出すると、1.0×10であった。この値を用いて、水11kgにセシウムが溶解したと仮定したイオン濃度を1/100にするために、吸着させるための必要量を式(2)から算出して、17.85gを得たものである。
(吸着処理(C))
吸着剤として、フェロシアン化鉄粉末、1gを懸濁した水11kg、模擬焼却灰10kgを混合し、1時間、20℃で撹拌した。クリノプチロライトのKdを、式(1)から算出すると、5.6×10であった。この値を用いて、水11kgにセシウムが溶解したと仮定したイオン濃度を1/1000にするために、吸着させるための必要量を式(2)から算出して、1gを得たものである。
(吸着処理(D))
吸着剤として、結晶性ケイチタン酸塩CST−2(米国UOP社製)、6.25gを懸濁した水11kg、模擬焼却灰10kgを混合し、1時間、20℃で撹拌した。クリノプチロライトのKdを、式(1)から算出すると、1.6×10であった。この値を用いて、水11kgにセシウムが溶解したと仮定したイオン濃度を1/1000にするために、吸着させるための必要量を式(2)から算出して、6.25gを得たものである。
(緻密化処理)
前記3種の吸着処理に引き続き、次緻密化処理をおこなった。
セメントは、通常の普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、また、高炉スラグセメント、エコセメント、ジェットセメント等のセメントを用いることができる。早期に金属アルミニウムと反応するセメントとして、普通ポルトランドセメントが、好ましい。また、高炉スラグセメントを用いると焼却灰中の6価クロムを3価クロムに還元して初期水和物であるエトリンガイト中のアルミニウムに置換固溶して、固定する効果が増大することもあって、好ましい。
また、これら各種セメントを組み合わせて用いても良く、別途、水酸化カルシウム及び/又は生石灰を更に添加し、或いは水酸化ナトリウム及び/又は水酸化カリウム(以下、複材。)を必要に応じて、更に添加した。これら一部のセメント、複材を緻密化処理に用いた。
(緻密化のための添加材量)
まず、吸着処理した懸濁液に一部のセメントを、追加混合する。一部のセメント量、又は複材を添加したとき(以下、一部のセメント等)は、その合計量は、最終的に固化に用いるセメント100重量部に対して、5〜20重量部とするのが好ましい。5重量部以下では、両性金属等の阻害効果を十分に抑制することができず、20重量部以上では、一体として固化したセメントの強度が十分でなくなる虞がある。一部のセメントと、残余のセメントを別の種類とすることもできる。
(アルミニウムとの反応量)
セメント20重量部が、一部セメントの使用量の上限であるので、CaO成分(セメントの60wt%)の2割がCa(OH)2を潜在的に提供可能な重量部と概算して、15.6重量部(セメント100重量部で水和物が130重量部生成し、その0.6*0.2倍で15.6重量部)となるので、潜在的に反応可能な金属アルミニウムは、15.6*27/101(当量比)となり、金属アルミニウム4.17重量部が潜在的処理可能量の上限となる。これを超過する金属アルミニウム含有量の焼却灰を処理するときは、水酸化カルシウム及び/又は生石灰を使用することが好ましく、更には、水酸化ナトリウム及び/又は水酸化カリウムを添加して、反応速度を高めることが好ましい。
(緻密化の方法)
通常のセメントモルタル等の混練容器(ミキサー)で、一部のセメント等を投入後、十分に撹拌する。このとき、撹拌効果を得るために、撹拌機付容器を用いることが好ましい。撹拌温度は、室温(20℃程度)、外気温度で良いが、20〜80℃であると、反応の完結を早めることができる。
(一部セメント等の使用量の決定と反応の終点)
一部セメント量を、20重量部とすると、4.2重量部の金属アルミニウムを処理できるので、焼却灰中の金属アルミニウム量含有量を予め測定して、一部セメント量を設定しておくことが好ましい。焼却灰に含まれる金属アルミニウム量が4.2重量部を越えたり、反応を早めるときは、複材を追加した。前記撹拌時間は、12〜24時間を目安とした。一部セメントによる反応完結は、具体的には、処理する焼却灰の由来やロット間の変動を勘案して、金属アルミニウム量を予め把握して経験的に定めることができる。
次いで、固化に用いる残余のセメントを投入して、混練した。投入は、撹拌機を駆動しながら行うのが好ましい。
(緻密化処理、固化処理)
表3に、緻密化処理に用いた、一部セメント等と、固化処理に用いたセメントの処理量を纏めて示した。
実験例A1
先ず、ブランク試験として、吸着剤を加えない模擬焼却灰の懸濁液に、普通ポルトランドセメント11kg(A1)を加え、室温20℃にて、モルタルミキサーを用いて、混練り後、混練り物を型枠に注入して、充填し、20℃、湿空養生した。
実験例B1
二つめのブランク試験として、吸着剤を加えない模擬焼却灰の懸濁液に、一部セメントとして普通ポルトランドセメント1kgを加え、室温40℃にて、モルタルミキサーを用いて懸濁させ、緩やかに撹拌しながら24時間、反応させた。
その後、これに、さらに普通ポルトランドセメント10kgを加えて、同一のモルタルミキサーに投入して、混練り後、混練り物を型枠に注入して、充填し、20℃で、湿空養生した。
実験例C1, 実験例C2
一部セメント等として普通ポルトランドセメント1kg、水酸化カルシウム固形分10重量%懸濁させたスラリー液の1kgを加えた。室温40℃にて、モルタルミキサーを用いて懸濁させ、緩やかに撹拌しながら12時間(C1)、及び24時間(C2)、反応させ、2種の混合物を得た。
その後、これらに、それぞれ、普通ポルトランドセメント10kgを、モルタルミキサーに追加投入して、混練り後、混練り物を型枠に注入して、充填し、湿空養生した。
実験例D1, 実験例D2, 実験例D3
一部セメント等として普通ポルトランドセメント1kg、水酸化カルシウム固形分10重量%懸濁させた懸濁液の1kgと、水酸化ナトリウム100重量部を水100重量部に溶解した溶液100gを加えた。室温40℃にて、モルタルミキサーを用いて懸濁させ、緩やかに撹拌しながら12時間(D1)、24時間(D2)、及び48時間(D3)、反応させ、3水準の混合物を得た。
その後、これらに、それぞれ、普通ポルトランドセメント10kgをモルタルミキサーに追加投入して、混練り後、混練り物を型枠に注入して、充填し、20℃、湿空養生した。
実験例E1
実験例D1(12時間撹拌)で、水酸化カルシウム固形分10重量%懸濁させたスラリー液の1kgの代替として、生石灰粉末を、75.7gを用いた他は、同様の実験を行った。
実験例F1
実験例D1(12時間撹拌)で、普通ポルトランドセメントに替えて、B種高炉スラグセメントの同一重量部(一部セメントも残余セメントも実験例D1と同一重量部)を用い、水酸化カルシウム固形分10重量%懸濁させたスラリー液の1kgの代替として、生石灰粉末を、75.7gを用いた他は、同様の実験を行った。
表4は、吸着処理において、クリノプチロライトを使用した一連の実験例(表2の吸着処理B)について、試験体の状態観察結果と、その一軸圧縮強度試験結果(試験方法は、JISR5201に準じ、数値は、一軸圧縮強度(N/mm))を示した。また、図2は、放射性模擬焼却灰を処理した材齢1日試験体の状況を示す模式図であり、実験例A1では、成形体の成形時の上面Aが1日で、上面Bまで膨張する。符号1は、セメント成形体を、符号2は、上方が開放された型枠を示した。セメントの一部等を添加することで、破線部Aに位置する膨張部分は、完全に消去できた。
他の吸着剤を用いても、固化体の状況は、同様であり、圧縮強度のみ異なる値であるが、同様の強度増加傾向が認められた。
また、全ての吸着剤の使用例において、実験例A1,B1条件では、6月材齢の試験体につき、環境庁告示46号の振とう溶出条件を、更に厳しくし、固化体を、0.5mm以下に摩砕して、10時間連続振とうして、溶出液についてセシウムイオンをICPで測定したところ、検出できた。一方、実験例C1〜F1条件の6月材齢の試験体につき、環境庁告示46号の溶出条件を、更に厳しくし、固化体を、0.5mm以下に摩砕して、10時間連続振とうして、溶出液についてセシウムイオンをICPで測定したが、検出できなかった。即ち、固化体から溶出したセシウムイオンの検出はされなかった。
更に、圧縮成形や、振動成形、転圧成形を想定して、上記実験例A1〜F1で、固化処理に用いるセメント量のみを3倍(表3のセメント量を10kgから30kgに増量)とし、水/セメント比を約0.3と小さくし、バイコン法による成形実験を行った。その結果は、B1〜F1の添加量3倍条件について、すべて、上記セシウムイオン余剰水の発生を抑止して、且つ圧縮強度は、すべて増加した。

Claims (5)

  1. 放射性廃棄物の焼却灰のセメント固化体の製造方法であって、ゼオライト、フェロシアン化塩、マンガン化合物、ケイチタン酸塩から選ばれた1以上の吸着剤のセシウムに対する固液分配係数を測定し、処理焼却灰量と水量を勘案した前記吸着剤の必要量以上と、前記焼却灰と、水とを混合して撹拌し、次いで、固化に使用するセメントの一部を添加し、水分とともに撹拌処理して、前記廃棄物焼却灰中の両性金属の少なくとも一部をイオン化し、又は両性金属水酸化物とした後、残余のセメントを投入して混練りして、成形して固化させることを特徴とするセメント固化体の製造方法。
  2. 前記焼却灰と固化に使用する前記セメントの一部とともに、水酸化カルシウム若しくは、生石灰、及び/又は、水酸化ナトリウム若しくは、水酸化カリウムを添加して、撹拌残余のセメントを投入して混練りして、成形して固化させることを特徴とする請求項記載のセメント固化体の製造方法。
  3. 放射性廃棄物の焼却灰のセメント固化体の製造方法であって、ゼオライト、フェロシアン化塩、マンガン化合物、ケイチタン酸塩から選ばれた1以上の吸着剤のセシウムに対する固液分配係数を測定し、処理焼却灰量と水量を勘案した前記吸着剤の必要量以上と、前記焼却灰と、水とを混合して撹拌し、次いで、水酸化カルシウム若しくは、生石灰、及び/又は、水酸化ナトリウム若しくは、水酸化カリウムを添加して撹拌処理した後、固化に使用するセメントを投入、混練りして、成形して固化させることを特徴とするセメント固化体の製造方法。
  4. 前記成形が、圧縮成形であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかのセメント固化体の製造法。
  5. 請求項1乃至4記載のいずれかの製造方法で製造したセメント固化体。
JP2012106447A 2012-05-08 2012-05-08 放射性廃棄物焼却灰のセメント固化体の製造方法及びその固化体 Active JP5047400B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012106447A JP5047400B1 (ja) 2012-05-08 2012-05-08 放射性廃棄物焼却灰のセメント固化体の製造方法及びその固化体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012106447A JP5047400B1 (ja) 2012-05-08 2012-05-08 放射性廃棄物焼却灰のセメント固化体の製造方法及びその固化体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5047400B1 true JP5047400B1 (ja) 2012-10-10
JP2013234881A JP2013234881A (ja) 2013-11-21

Family

ID=47087652

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012106447A Active JP5047400B1 (ja) 2012-05-08 2012-05-08 放射性廃棄物焼却灰のセメント固化体の製造方法及びその固化体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5047400B1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015004595A (ja) * 2013-06-21 2015-01-08 株式会社東芝 放射性物質吸着剤処分装置、および、放射性物質吸着剤の処分方法
CN114719268A (zh) * 2022-03-15 2022-07-08 中核四川环保工程有限责任公司 一种固化低放有机废液焚烧热解灰的方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5879281B2 (ja) * 2013-02-05 2016-03-08 株式会社神鋼環境ソリューション 放射性セシウムを含む焼却灰の洗浄方法
JP6485265B2 (ja) * 2014-07-18 2019-03-20 東ソー株式会社 シチナカイト構造を有するシリコチタネートおよびその製造方法
KR102368220B1 (ko) * 2021-10-08 2022-03-03 한국건설기술연구원 폐콘크리트 미분말과 프러시안블루를 혼입한 방사성 폐기물용 고화제 및 이를 이용한 방사성 폐기물의 고화처리방법

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08285995A (ja) * 1995-04-19 1996-11-01 Hitachi Ltd 放射性廃棄物の固化処理方法
JPH09101398A (ja) * 1995-10-05 1997-04-15 Toshiba Corp 放射性廃棄物の処理方法および装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08285995A (ja) * 1995-04-19 1996-11-01 Hitachi Ltd 放射性廃棄物の固化処理方法
JPH09101398A (ja) * 1995-10-05 1997-04-15 Toshiba Corp 放射性廃棄物の処理方法および装置

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN7012001992; 災害廃棄物安全評価検討会(第7回)議事録 , 20120501, 環境省廃棄物・リサイクル対策部、[online] *
JPN7012001993; 第7回災害廃棄物安全評価検討会配布資料 , 20110927 *

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015004595A (ja) * 2013-06-21 2015-01-08 株式会社東芝 放射性物質吸着剤処分装置、および、放射性物質吸着剤の処分方法
CN114719268A (zh) * 2022-03-15 2022-07-08 中核四川环保工程有限责任公司 一种固化低放有机废液焚烧热解灰的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013234881A (ja) 2013-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Gao et al. Investigation into the semi-dynamic leaching characteristics of arsenic and antimony from solidified/stabilized tailings using metallurgical slag-based binders
Chen et al. Immobilization and leaching characteristics of fluoride from phosphogypsum-based cemented paste backfill
Goodarzi et al. Stabilization/solidification of zinc-contaminated kaolin clay using ground granulated blast-furnace slag and different types of activators
JP4307566B2 (ja) 有害廃棄物質のカプセル化方法
Hashemi et al. Safe disposal of coal bottom ash by solidification and stabilization techniques
Chen et al. The effects of the mechanical–chemical stabilization process for municipal solid waste incinerator fly ash on the chemical reactions in cement paste
JP5047400B1 (ja) 放射性廃棄物焼却灰のセメント固化体の製造方法及びその固化体
JP5599061B2 (ja) 中性固化材用の添加材、中性固化材および重金属類の溶出抑制方法
JP2002362949A (ja) かき貝殻を利用した固化材の製造方法
Ren et al. Solidification/stabilization of lead-contaminated soils by phosphogypsum slag-based cementitious materials
JP5315096B2 (ja) 重金属の不溶化方法及び重金属の不溶化固化材
JP5963177B2 (ja) 固形状重金属被汚染物の処理方法及びセメント固化物の製造方法
Keppert et al. Application of heavy metals sorbent as reactive component in cementitious composites
Li et al. Solidification/stabilization of lead‐contaminated soil using cement and waste phosphorus slag
Ren et al. Stabilization and solidification mechanism of Pb in phosphogypsum slag-based cementitious materials
Yang et al. Simultaneous stabilization/solidification of arsenic in acidic wastewater and tin mine tailings with synthetic multiple solid waste base geopolymer
JP4694434B2 (ja) 副生物の処理方法
JP5190975B1 (ja) 可燃性廃棄物焼却灰の固化処理方法及びその固化処理体
JP4209223B2 (ja) 六価クロムの溶出抑制方法
Cho et al. Pilot-test of the calcium sodium phosphate (CNP) process for the stabilization/solidification of various mercury-contaminated wastes
El Khessaimi et al. Green and low-carbon cement for stabilization/solidification
JP6839478B2 (ja) 放射性焼却灰の固化材及びその固化方法
JP6114055B2 (ja) 放射性物質の固定化材および放射性汚染物の処理方法
Zhu et al. Cement Stabilization/Solidification of Heavy Metal-Contaminated Sediments Aided by Coal Fly Ash
Li et al. Study on mechanism of phosphate-based cementing material for S/S of Pb-contaminated soil

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120710

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120717

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150727

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5047400

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250