JP5047279B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Description

この発明は、運転者のハンドル操舵角に対し、電気的に制御可能な電動機を用いた副操舵角重畳機構により機械的に副操舵角を重畳して、車輪を転舵する車両用操舵装置に関し、特に、運転者のハンドル操作を補正するための介入操舵を行う装置や、運転者のハンドル操舵角と操向車輪の転舵角との間の伝達特性を変化させる装置において、電動機の回転を阻止する技術に関するものである。
従来から、ハンドルと操向車輪との間に副操舵角重畳機構を搭載し、運転者のハンドル操舵角に対する操向車輪の転舵角との伝達特性を車両の走行状態に応じて変化させる車両用操舵装置は、よく知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種の操舵装置では、電動機が自由回転できる状態になると、運転者がハンドルを操舵したとしても、電動機が回転するのみで、操向車輪が転舵できなくなる。そこで、この問題に対処するため、上記従来装置では、電動機の回転を阻止することを目的として、電動機を駆動するトランジスタブリッジ回路の上流側または下流側の一方側のトランジスタをON駆動し、他方側をオフ駆動することにより、電動機の回転を阻止している。
特開2005−350036号公報
上記のような従来の車両用操舵装置では、バッテリ端子が外れた場合や、ヒューズ溶断などによって制御装置への電源供給が途絶えた場合、または、制御を司るマイクロコントローラの故障や、周辺回路、特にトランジスタブリッジ回路の故障した場合には、電動機を駆動するトランジスタブリッジ回路の上流側または下流側の一方側のトランジスタをON駆動し、他方側をオフ駆動することができないので、電動機の回転を阻止することができなくなるという課題があった。
この発明は、上記課題を解決するためになされたもので、電動機駆動手段の故障状態などによらず、電動機の回転を速やかに阻止することができ、運転者のハンドル操舵に応じた操向車輪の転舵が可能な車両用操舵装置を得ることを目的とする。
この発明に係る車両用操舵装置は、運転者が操作するハンドルと電動機により副操舵角が重畳可能な副操舵角重畳機構とにより操向車輪を操舵する操舵機構を有する車両用操舵装置において、車両の走行状態に応じて、ハンドルの操舵角と操向車輪の操向角(転舵角)との伝達特性を設定する伝達特性設定手段と、運転者のハンドル操舵角を検出するハンドル角検出手段と、副操舵角重畳機構により操舵される副操舵角を検出する副操舵角検出手段または、操向車輪の操向角検出する操向角検出手段と、ハンドル角検出手段からのハンドル操舵角検出値と伝達特性とに基づき、副操舵角重畳機構により付加される目標副操舵角または目標操向角を生成して、目標副操舵角と副操舵角検出手段からの副操舵角検出値とが一致するか、または、目標操向角と操向角検出手段からの操向角検出値とが一致するように、電動機の目標駆動量を算出する目標駆動量算出手段と、目標駆動量に応じて電動機を駆動する電動機駆動手段と、所定条件下で電動機の両端子間を短絡することにより電動機の回転を阻止するリレー手段と、少なくとも電動機駆動手段の故障を検出する故障検出手段と、車両が直進走行状態であることを検出する直進走行検出手段とを備え、リレー手段は、故障検出手段により検出された故障の種類に応じて、動作が制御され、故障検出手段により電動機の非自転故障が検出された場合に、副操舵角重畳機構の駆動制御を継続させ、さらに、直進走行検出手段により車両が直進走行状態であることが検出された場合には、電動機の駆動を停止させるとともに、電動機の両端子間を短絡させるように動作し、電動機の非自転故障は、電動機駆動手段の故障に起因して、電動機に対し駆動方向は正しいものの過大な駆動量が発生する故障であるものである。
この発明によれば、電動機駆動手段の故障状態などによらず、電動機の回転を速やかに阻止することができ、運転者のハンドル操舵に応じて操向車輪を転舵させることができる。
この発明の実施例1に係る車両用操舵装置の全体概要を示すブロック構成図である。(実施例1) この発明の実施例1に係る車両用操舵装置を用いて可変ギアレシオ機構を構成する際の、ハンドル角−目標転舵角を決定するのに用いる伝達特性の一例を示す説明図である。(実施例1) この発明の実施例1に係る車両用操舵装置を用いて可変ギアレシオ機構を構成する際の、ハンドル角−目標転舵角を決定するのに用いる伝達特性の一例を示す説明図である。(実施例1) 図1内の目標電流設定手段およびデューティ比設定手段の構成例を示すブロック図である。(実施例1) この発明の実施例2に係る車両用操舵装置の全体概要を示すブロック構成図である。(実施例2) この発明の実施例3に係る車両用操舵装置の全体概要を示すブロック構成図である。(実施例3)
(実施例1)
この発明の実施例1に係る車両用操舵装置を図1に示す。
図1において、車両用操舵装置は、運転者が操舵するハンドル1と、ハンドル1に連結された電気的制御自在な副操舵角重畳機構2と、副操舵角重畳機構2に連結されたラックアンドピニオン方式の操舵機構3と、操舵機構3に連結されたナックルアーム4a、4bと、ナックルアーム4a、4bに連結された操向車輪5a、5bと、ハンドル1の操舵量(ハンドル角θH)を検出するハンドル角検出手段6と、ハンドル角θHに基づき目標副操舵角を設定する目標副操舵角設定手段7と、目標副操舵角設定手段7に接続された伝達特性設定手段8と、伝達特性設定手段8に接続された車両走行状態検出手段9と、副操舵角重畳機構2による副操舵角(回転角θM)を検出する副操舵角検出手段10と、ハンドル角および副操舵角に基づき目標電流を設定する目標電流設定手段11と、目標電流に基づき副操舵角重畳機構2の駆動電流を制御する電流制御手段12と、電流制御手段12に接続された短絡リレー13および駆動電源リレー15と、短絡リレー13および駆動電源リレー15を駆動する短絡リレー駆動手段14および駆動電源リレー駆動手段16と、短絡リレー駆動手段14および駆動電源リレー駆動手段16を制御するリレー制御手段17と、リレー制御手段17に接続された故障検出手段18および直進走行検出手段19とを備えている。
副操舵角重畳機構2は、一例として、第1の遊星ギア機構201〜205と、第2の遊星ギア機構206〜209と、2つの遊星ギア機構を連結するシャフト210と、第1の遊星ギア機構に連結されたウォームギア211と、電流制御手段12の制御下でウォームギア211を駆動する電動機(モータ)212とにより構成されている。
第1の遊星ギア機構は、ハンドル1に接続されたサンギア201と、キャリア203によって支持されたプラネタリギア202a、202bと、リングギア204と、リングギア204を回転させるためのウオームホイール205とにより構成されている。
第2の遊星ギア機構は、操舵機構3に連結されたサンギア206と、キャリア208によって支持されたプラネタリギア207a、207bと、固定されたリングギア209とにより構成されている。また、第1の遊星ギア機構のキャリア203と、第2の遊星ギア機構のキャリア208とは、シャフト210を介して接続されている。
操舵機構3は、ピニオンギア301と、ピニオンギア301と噛み合うラックギア302とにより構成されている。ピニオンギア301の回転は、ラックギア302の直動に変換され、さらに、ラックギア302の直動は、ナックルアーム4a、4bにより、操向車輪5a、5bの操舵角に変換されて伝達される。
ハンドル角検出手段6は、運転者が操舵するハンドル1の操舵角を検出し、ハンドル角θHを目標副操舵角設定手段7に入力する。伝達特性設定手段8には、車両走行状態検出手段9からの検出情報が入力されている。
副操舵角検出手段10は、実質的に副操舵角θsに相当する電動機212の回転角度を検出して目標電流設定手段11に入力する。目標電流設定手段11は、目標副操舵角設定手段7からの目標副操舵角θsREFと、副操舵角検出手段10からの副操舵角θsとに基づき、電動機212を駆動するための目標電流IREFを演算して電流制御手段12に入力する。
電流制御手段12は、副操舵角重畳機構2内の電動機212の駆動電流を制御するために、デューティ比設定手段1201と、FETドライバ1202と、FETドライバ1202により駆動されるHブリッジ回路(FET1203a〜1203d)と、電流検出用抵抗1204aと、電流検出用抵抗1204aの両端間電圧を差動増幅する差動増幅器1204bとにより構成されている。
デューティ比設定手段1201には、目標電流設定手段11からの目標電流IREFと、差動増幅器1204bからの検出電流Isとが入力される。FETドライバ1202には、デューティ比設定手段1201からのデューティ比と、リレー制御手段17からの制御信号とが入力される。4つのFET1203a〜1203dからなるHブリッジ回路の出力端子は、電動機212に接続されている。
短絡リレー13は、短絡リレー駆動手段14により駆動されて、電動機212の両端子間を短絡する。駆動電源リレー15は、駆動電源リレー駆動手段16により駆動されて、電流制御手段12への駆動電源の供給および遮断を行う。
故障検出手段18は、副舵角検出手段10や差動増幅器1204bなど種々の故障検出時に、故障検出信号をリレー制御手段17に入力し、直進走行検出手段19は、直進走行検出時に、直進走行状態を示す検出信号をリレー制御手段17に入力する。これにより、リレー制御手段17は、故障発生時の故障の種類に応じて、また、直進走行状態に応じて、短絡リレー13および駆動電源リレー15の動作を決定する。
短絡リレー駆動手段14および駆動電源リレー駆動手段16は、リレー制御手段17からの制御信号に応答して、短絡リレー13および駆動電源リレー15の動作を制御する。
次に、図1に示したこの発明の実施例1に係る車両用操舵装置の動作について説明する。
まず始めに、副操舵角重畳機構2のウォームギア211を回転させない状態について説明する。
ウォームギア211を回転させない場合には、第1の遊星ギア機構のリングギア204が固定されることになる。この状態で、運転者がハンドル1を操舵すると、ハンドル1の回転トルクは、第1の遊星ギア機構のサンギア201に伝達される。
続いて、サンギア201の回転は、遊星ギア201a、201bに伝えられるが、前述のようにリングギア204が固定されているので、遊星ギア202a、202bを支持しているキャリア203を公転させることになり、第2の遊星ギア機構への回転伝達用のシャフト210を回転させる。すなわち、第1の遊星ギア機構は、遊星ギア方式の減速機として動作することになる。
続いて、シャフト210の回転は、第2の遊星ギア機構のキャリア208に伝達され、キャリア208が回転することにより、遊星ギア207a、207bは、サンギア206の周りを公転する。ここで、第2の遊星ギア機構においては、リングギア209が固定されているので、遊星ギア207a、207bの公転は、サンギア201の回転となり、操舵機構3のピニオンgia301を回転することになる。
このとき、第2の遊星ギア機構は、シャフト210から見て、増速機として動作することになる。したがって、ハンドル1の回転は、ピニオンギア301に機械的に伝達されることになり、また、ピニオンギア301への伝達比も、1対1となる。
つまり、ハンドル1からピニオンギア301への伝達比は、第1の遊星ギア機構の減速比と、第2の遊星ギア機構の減速比とを掛け合わせた値であり、2つの遊星ギア機構の構成が同一であれば、全体として減速比は「1」となる。すなわち、本実施例1の機構において、ウォームギア211の回転を停止させれば、ハンドル角θHと操舵機構3のピニオン角とが「1対1」となり、実質的に通常の操舵系を構成することが分かる。
次に、ハンドル1を固定し、電動機212を用いてウォームギア211を回転させた場合について説明する。
ウォームギア211が回転すると、ウォームホィール205を介して、リングギア204が回転する。
リングギア204の回転は、遊星ギア202a、202bに伝達されるが、サンギア201がハンドル1により固定されているので、遊星ギア202a、202bに対する回転トルクは、遊星ギア202a、202bの公転として伝達され、キャリア203を介してシャフト210に伝達される。シャフト210が回転すると、前述のように第2の遊星ギア機構を介して操舵機構3が駆動され、操向車輪5a、5bが転舵される。
次に、ハンドル1を操舵しながら、電動機212を用いてウォームギア211を回転させた場合について説明する。
ここでは、ハンドル1のハンドル角θHと、電動機212の回転角θMと、ピニオンギア301の回転角θpと、ウォームギア211からピニオンギア301への速度比Gsとを用いて説明する。ここで、上述したように、以下の式(1)が成り立ち、電気的に制御自在な副操舵角重畳機構2が構成される。
Figure 0005047279
ここで、式(1)内の「θM/Gs」を副操舵角θsとして表すと、式(1)は、以下の式(2)のように変形することができる。
Figure 0005047279
以下、車両の走行状態に応じて、ハンドル1の操舵角と操向車輪5a、5bの転舵角との比率を変化させる「可変ギアレシオ機構」を例にとって説明する。
図2は目標操向角のハンドル角に対する特性を示す説明図であり、ハンドル角θHに対する目標操向角(目標転舵角、目標ピニオン角)θpREFの伝達特性f(θH)の一例を、車速に応じた値として示している。
図3は目標副操舵角のハンドル角に対する特性を示す説明図であり、ハンドル角θHに対する目標副操舵角θsREFの伝達特性f(θH)および機構特性の一例を、車速に応じた値として示している。
図2および図3は、上記式(2)から、以下の式(3)、式(4)により求めた結果を、それぞれ示している。
Figure 0005047279
図1内の伝達特性設定手段8は、車両走行状態検出手段9からの検出情報の1つである車両速度に応じて伝達特性f(θH)を設定し、目標副操舵角設定手段7は、ハンドル角検出手段6からのハンドル角θHと、伝達特性設定手段8からの伝達特性f(θH)とにより目標副操舵角θsREFを設定する。
一方、副操舵角検出手段10は、副操舵角θsを検出し、目標電流設定手段11は、目標副操舵角θsREFおよび副操舵角(検出値)θsに基づいて、目標電流IREFを算出する。
次に、図4を参照しながら、目標電流設定手段11による目標電流IREFの算出方法と、電流制御手段12内のデューティ比設定手段1201によるデューティ比の算出方法とについて説明する。
図4は目標電流設定手段11およびデューティ比設定手段1201の具体的構成例を示す機能ブロック図である。
図4において、目標電流設定手段11は、副操舵角偏差Δθsを算出する減算器1101と、副操舵角偏差Δθsを増幅する増幅器1102と、副操舵角偏差Δθsを微分する微分器1103aと、副操舵角偏差Δθsを積分する積分器1104aと、微分値および積分値を増幅する増幅器1103b、1104bと、各増幅器1102、1103b、1104bの出力値を加算して目標トルクTREFを求める加算器1105と、目標トルクTREFを目標電流IREFに変換する出力増幅器1106とを備えている。
また、デューティ比設定手段1201は、電流偏差ΔIを算出する減算器1201aと、電流偏差ΔIを増幅する増幅器1201bと、電流偏差ΔIを積分する積分器1201cと、積分値を増幅する増幅器1201dと、各増幅器1201d、1201dの出力値を加算して目標印加電圧VMを求める加算器1201eと、目標印加電圧VMをデューティ比に変換するデューティ比算出手段1201fとを備えている。
まず、目標電流設定手段11において、減算器1101は、目標副操舵角θsREFと検出副操舵角θsとの副操舵角偏差Δθs(=θsREF−θs)を演算し、増幅器1102は、副操舵角偏差Δθsに比例ゲインKPpを乗算した値を加算器1105に入力する。
一方、微分器1103aは、副操舵角偏差Δθsを微分し、増幅器1103bは、微分器1103aからの微分値に微分ゲインKDpを乗算して加算器1105に入力する。また、積分器1104aは、副操舵角偏差Δθsを積分し、増幅器1104bは、積分器1104aからの積分値に積分ゲインKIpを乗算して加算器1105に入力する。
加算器1105は、各増幅器1102、1103b、1104bによる3つの乗算結果を加算して目標トルクTREFを求める。
なお、各増幅器1102、1103b、1104bの3つのゲイン(比例ゲインKPp、KDp、KIp)は、副操舵角重畳機構2における電動機212の発生トルクを入力とし、副操舵角を出力とした場合の周波数特性に応じて、最適に設定されているものとする。
ここで、電動機212の駆動電流IMに対する発生トルクTMの関係を表すトルク定数をKtとすると、電動機212の発生トルクTMは、以下の式(5)のように表される。
Figure 0005047279
したがって、出力増幅器1106は、式(5)の関係を用いて、目標トルクTREFを目標電流IREFに変換する。
以上の目標電流算出処理は、所定時間(角度制御周期)ごとに繰り返し実行され、これにより、目標電流IREFは、順次更新されて、電流制御手段12に入力される。
次に、デューティ比設定手段1201の動作について説明する。
図4において、デューティ比設定手段1201には、目標電流設定手段11からの目標電流IREFと、差動増幅器1204b(電流検出手段)からの検出電流Isとが入力されており、まず、減算器1201aは、目標電流IREFと検出電流Isとの電流偏差ΔI(=IREF−Is)を演算する。
増幅器1201bは、電流偏差ΔIに比例ゲインKPiを乗算した値を加算器1201eに入力する。一方、積分器1201cは、電流偏差ΔIを積分し、増幅器1201dは、積分器1201cの積分結果に積分ゲインKIiを乗算して、加算器1201eに入力する。
加算器1201eは、各増幅器1201b、1201dの2つの乗算結果を加算して、電動機212に対する目標印加電圧VMを演算する。
以下、デューティ比算出手段1201fは、電流制御手段12(電動機駆動手段)に入力されている駆動用電源電圧などを用いて、電動機212に対する供給電流のデューティ比を算出する。このとき、デューティ比算出手段1201fは、設定したデューティ比に基づいて電動機212を駆動した結果、電動機212への印加電圧が目標印加電圧VMとほぼ等しくなるようなデューティ比を算出する。
なお、各増幅器1201b、1201dの比例ゲインKPiおよび積分ゲインKIiは、電動機212の電気的特性に基づいて、電流制御特性が副操舵角を制御するのに適した特性となるように、設定されるものとする。
次に、図1を参照しながら、電流制御手段12内のデューティ比設定手段1201以降の動作について説明する。
デューティ比設定手段1201から出力されるデューティ比は、FETドライバ1202に入力される。
FETドライバ1202は、デューティ比にしたがい、Hブリッジ回路を構成する4つのFET1203a、1203b、1203c、1203dをON/OFF制御することにより、電動機212に印加する電圧をPWM制御する。
また、差動増幅器1204bは、電流制御手段12から電動機212への配線上にある電流検出用抵抗1204aの両端に発生する電圧を、検出電流Isとして検出する。
電流制御手段12は、上記処理手順を、所定時間(電流制御周期)ごとに繰り返し実行することにより、目標電流設定手段11による目標電流IREF(角度制御周期で順次更新される)と検出電流Isとが一致するように、電動機212に流れる電流を制御する。
なお、目標電流設定手段11からの目標電流IREFは、所定の角度制御周期ごとに更新されるので、電流制御手段12による電流制御処理は、目標電流IREFが更新されてから次回の更新までの間に、電動機212への供給電流を目標電流IREFと一致するように制御する必要がある。
したがって、電流制御手段12による電流制御周期は、目標電流設定手段11による角度制御周期よりも短く設定した方が望ましい。また、このとき、2つの制御周期(電流制御周期および角度制御周期)は、同期させたほうが望ましいが、それぞれの制御を非同期に動作させてもよい。
次に、図1内の故障検出手段18による故障検出時の動作について説明する。まず、図1を参照しながら、副舵角検出手段10が故障した場合の動作について説明する。
副舵角検出手段10が故障した場合、正確な電動機212の回転角θMを検出することができないので、電動機212の回転角度を制御するフィードバック系が破綻し、電動機212は、運転者の操舵とは無関係に自転(自転故障)することになる。このような状態になると操舵装置が機能しなくなるので、一刻も早く電動機212の自転を停止させる必要がある。
したがって、故障検出手段18は、副舵角検出手段10の自転故障を検出すると、リレー制御手段17および駆動電源リレー駆動手段16を介して、電流制御手段12への給電を停止して電動機212への電流供給駆動を停止させる。
また、故障検出手段18は、リレー制御手段17および短絡リレー駆動手段14を介して短絡リレー13を駆動させ、電動機212の両端子間を短絡することにより、電動機212の回転を電気的に抑制する。
このとき、電動機212への電流駆動の停止処理は、リレー制御手段17を介してFETドライバ1202を停止させて、FET1203a〜1203dをすべてOFFにするか、または、リレー制御手段17および駆動電源リレー駆動手段16を介して駆動電源リレー15を駆動することにより、Hブリッジ回路を構成するFET1203a〜1203dへの電源供給を遮断することにより行われる。これにより、運転者のハンドル操舵に応じた操向車輪5a、5bの転舵が可能となる。
次に、図1および図4を参照しながら、差動増幅器1204b(電流検出手段)の故障などにより、検出電流Isが目標電流IREFの規定範囲を超えた場合の動作について説明する。
通常、目標電流設定手段11は、電動機212に供給可能な最大電流を超えた目標電流IREFを出力することがないように構成されている。
たとえば、故障などにより、検出電流Isが、最大電流で規定される目標電流の範囲を超えると、デューティ比設定手段1201内の減算器1201a(図4参照)による電流偏差ΔIの極性は、目標電流IREFの値によらず、常に同極性となる。このとき、積分器1201cは、常に同極性の電流偏差ΔIを積分するので、目標印加電圧VMは、一方向の極性に張り付くことになり、電動機212は、いずれかの方向に自転(自転故障)することになる。
したがって、故障検出手段18は、このような自転故障状態を検出した場合にも、リレー制御手段17および駆動電源リレー駆動手段16を介して、電動機212への電流駆動を停止し、さらに短絡リレー駆動手段14を介して短絡リレー13を駆動して電動機212の両端子間を短絡することにより、電動機212の自転故障を電気的に抑制する。この結果、運転者のハンドル操舵に応じた操向車輪5a、5bの転舵が可能となる。
次に、車載バッテリ(図示せず)の端子が外れることなどによって、図1の操舵装置への電源供給が途絶えた場合の動作について説明する。
車載バッテリからの電源供給が途絶えると、副操舵角重畳機構2内の電動機212は、出力軸側から自由に回転させることが可能な状態になる。
このように、電動機212が自由回転可能になると、運転者がハンドル1を強固に把持していても、電動機212が自由回転するので、操向車輪5a、5bは、車両走行時に生じるセルフアライメントトルクによって、中立点に向かって自動的に転舵される。
しかし、短絡リレー13は、電源供給されない場合には、必ず電動機212の両端子間を短絡するように構成されている。したがって、電源供給が絶たれた場合には、短絡リレー13が、図1に示した位置から駆動されて電動機212の両端子間を短絡するので、電動機212の空転故障を電気的に抑制することができる。この結果、運転者のハンドル操舵に応じた操向車輪5a、5bの転舵が可能となる。
次に、電動機212に電流供給するFET1203a〜1203dのいずれかが故障した場合の動作について説明する。
FET1203a〜1203dのいずれかが故障すると、電動機212の駆動力に不足が生じて、電動機212が空転故障の状態に陥る可能性がある。
したがって、故障検出手段18は、このような故障状態を検出した場合にも、リレー制御手段17を介して電動機212への電流駆動を停止させ、さらに短絡リレー駆動手段14を介して、短絡リレー13を駆動して電動機212の両端子間を短絡させることにより、電動機212の空転故障を電気的に抑制する。この結果、運転者のハンドル操舵に応じた操向車輪5a、5bの転舵が可能となる。
次に、差動増幅器1204bの故障などにより、検出電流Isが常に目標電流IREFの範囲内となる場合の動作について説明する。なお、前述のように、目標電流IREFは、電動機212に供給可能な最大電流を超えることはない。
したがって、検出電流Isが規定範囲内異常となった場合には、副操舵角偏差Δθsに基づく目標電流IREFと、故障に起因した規定範囲内の検出電流Isとの電流偏差ΔI(図4参照)の極性は、副操舵角偏差Δθsの極性とほぼ一致する。すなわち、電動機212の駆動方向は、目標電流設定手段11による駆動方向と一致することになる。
この場合、電動機212への駆動電流が制御されないので、電動機212は振動的に動作することになるが、電動機212の振動は、目標副操舵角θsREFに追従して生じる。したがって、このまま電動機212の制御を続行しても、運転者の意図しない方向に操向車輪5a、5bが操舵されることがない。
よって、検出電流Isの規定範囲内異常を故障検出手段18が検出したとしても、電流制御手段12を緊急に停止させる必要はない。
ただし、故障検出手段18が規定範囲内異常を検出した後に、直進走行検出手段19が、車両が直進走行状態にあると判定した場合には、リレー制御手段17は、電動機212への電流駆動を停止し、さらに短絡リレー駆動手段14を介して短絡リレー13を駆動して電動機212の両端子間を短絡することにより、電動機212の自転を電気的に抑制する。
また、電流制御手段12の故障に起因して、電動機212に対し駆動方向は正しいものの過大な駆動量(駆動電流IM)が発生する故障、すなわち電動機212が自転しない故障(非自転故障)を抑制することもできる。
これにより、運転者のハンドル操舵に応じた転舵輪5a、5bの転舵が可能になるとともに、直進走行状態では、副操舵角は「0°」に制御されているので、ハンドル1の中立点と操向車輪5a、5bの中立点とが一致するようになる。
(実施例2)
なお、上記実施例1(図1)の短絡リレー13は、故障検出時に電動機212の両端子間を短絡するのみであったが、図5内の短絡リレー13Aのように、故障検出時に電動機212の両端子間を短絡すると同時に、Hブリッジ回路(FET1203a〜1203d)および電動機212への電流経路を遮断するように構成してもよい。
図5はこの発明の実施例2に係る車両用操舵装置を示しており、前述(図1)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「A」を付して詳述を省略する。図5の構成は、図1と比較して、短絡リレー13Aの構造が異なっている。
すなわち、図1内の短絡リレー13は、単に電動機212の両端子間を短絡するように動作するのに対し、図5の短絡リレー13Aは、故障検出時に、図示された状態から切り替えられて、電動機212の両端子間を短絡すると同時に、Hブリッジ回路および電動機212への経路を遮断する。
図5の構成によれば、前述の電動機212への駆動電流停止処理を必ずしも実行する必要はない。
なお、上記実施例1、2では、電動機212として、2つの入力端子を有するDCモータ(ブラシ付き)を用いた場合について説明したが、3相のDCブラシレスモータを用いてもよい。この場合、DCブラシレスモータの制御方式に合わせた目標電流の設定と、モータ電流の制御方式とが採用される。
また、電動機212の回転角θM(副操舵角重畳機構2による副操舵角θs)を制御する場合について説明したが、実質的に操向車輪5a、5bの操向角を制御してもよい。この場合、操向車輪5a、6bの操向角、または、ラックアンドピニオン方式の操舵機構3のピニオンギア301の回転角度や、ラック301の直動位置などを検出する操向角検出手段(図示せず)を設けることにより、目標操向角θpREF(図2参照)と操向角検出手段の出力値とが一致するように、電動機212を駆動することができる。
また、副操舵角度重畳機構2として、2つの遊星ギア機構を組み合わせた構成を適用したが、ハンドル1の操舵(ハンドル角θH)に対して、副操舵角θsを重畳可能な機構であれば、どのような構成を適用してもよい。また、前述の従来装置に参照されるように、機械的に電動機212の回転を止める機構を併用してもよい。
(実施例3)
なお、上記実施例1、2(図1、図5)では、1系統のみからなるリレー制御手段17、故障検出手段18および直進走行検出手段19を用いたが、図6のように、複数系統(たとえば、2系統)のリレー制御手段17A、故障検出手段18Aおよび直進走行検出手段19Aと、リレー制御手段17B、故障検出手段18Bおよび直進走行検出手段19Bとを用いてもよい。
図6はこの発明の実施例3に係る車両用操舵装置を示しており、前述(図1)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「C」を付して詳述を省略する。
図6の構成は、図1と比較して、並列構成された2系統のリレー制御手段17A、17B、故障検出手段18A、18Bおよび直進走行検出手段19A、19Bを有する点が異なるとともに、短絡リレー駆動手段14Cおよび駆動電源リレー駆動手段16Cの動作が異なる。
図6において、リレー制御手段17A、故障検出手段18Aおよび直進走行検出手段19Aと、リレー制御手段17B、故障検出手段18Bおよび直進走行検出手段19Bとは、それぞれ同等の機能を有する。すなわち、故障検出手段18A、18Bは、それぞれ独立して故障を検出し、直進走行検出手段19A、19Bは、それぞれ独立して直進走行状態を検出する。
また、リレー制御手段17A、17Bは、それぞれ、個別に接続された故障検出手段18A、18Bからの故障検出信号の種類と、直進走行検出手段19A、19Bからの検出力信号とに応じて、短絡リレー駆動手段14Cおよび駆動電源リレー駆動手段16Cを介して、短絡リレー13および駆動電源リレー15の動作を決定する。
短絡リレー駆動手段14Cは、リレー制御手段17A、17Bの少なくとも1つが短絡動作を出力した場合に、短絡リレー13を図示した状態から切り替えて電動機212の両端子間を短絡する。
また、駆動電源リレー駆動手段16Cは、リレー制御手段17A、17Bの少なくとも1つが駆動電源遮断を出力した場合に、駆動電源リレー15を図示した状態から切り替えて、Hブリッジ回路に対する駆動電源を遮断する。
なお、この場合、A系統17A〜19Aと、B系統17B〜19Bとは、2重系を確保するために、それぞれ個別のCPU(図示せず)で構成されることが望ましい。
A系統およびB系統を個別のCPUで構成した場合、各故障検出手段18A、18Bに対して、それぞれ独立したCPUの入力回路が用いられるので、特に、入力回路に関する故障検出の信頼性が向上する。
また、短絡リレー13を前述の実施例2(図5)のように、電動機212の両端子間を短絡すると同時に、Hブリッジ回路および電動機212への給電経路を遮断するように構成してもよい。
また、前述と同様に、電動機212として3相のDCブラシレスモータを用いてもよく、電動機212の角度制御に代えて操向車輪5a、5bの操向角を制御してもよく、副操舵角度重畳機構2としてどのような機構を用いてもよく、従来装置のように機械的に電動機212の回転を止める機構を併用してもよい。
以上のように、この発明に係る車両用操舵装置は、運転者が操作するハンドル1と電動機212を用いて副操舵角が重畳可能な副操舵角重畳機構2とにより操向車輪5a、5bを操舵する操舵機構3を有する車両用操舵装置において、車両の走行状態に応じて、ハンドル1の操舵角と操向車輪5a、5bの操向角との伝達特性f(θH)を設定する伝達特性設定手段8と、運転者のハンドル操舵角(ハンドル角θH)を検出するハンドル角検出手段6と、副操舵角重畳機構2により操舵される副操舵角θsを検出する副操舵角検出手段10(または、操向車輪の操向角を検出する操向角検出手段)とを備えている。
また、この発明に係る車両用操舵装置は、ハンドル角検出手段6からのハンドル操舵角検出値(ハンドル角θH)と伝達特性f(θH)とに基づき、副操舵角重畳機構2により付加される目標副操舵角θsREF(または、目標操向角)を生成して、目標副操舵角θsREFと副操舵角検出手段10からの副操舵角θs(検出値)とが一致する(または、目標操向角と操向角検出手段からの操向角検出値とが一致する)ように、電動機212の目標駆動量(目標電流IREF)を算出する目標駆動量算出手段(目標電流設定手段11)とを備えている。
さらに、この発明に係る車両用操舵装置は、目標駆動量に応じて電動機212を駆動する電動機駆動手段(電流制御手段12)と、所定条件下で電動機212の両端子間を短絡することにより電動機212の回転を阻止リレー手段(短絡リレー13、駆動電源リレー15)とを備えている。
これにより、電動機駆動手段の状態によらず、電動機212の回転を速やかに阻止することができ、運転者のハンドル操舵に応じて操向車輪を転舵させることができる。また、車両用操舵装置への電源が遮断された場合に、短絡リレー13は、電動機212の両端子間を短絡するように無電源で動作することができる。
また、リレー手段(短絡リレー13、駆動電源リレー15)は、電動機212の両端子間の短絡動作に加えて、電動機212への電気的接続動作を切り替えるように構成され、電動機212への駆動電流切断と両端子間の短絡とを同時に行ようにしたので、電動機駆動手段の状態によらず、電動機212の回転を速やかに阻止することができ、運転者のハンドル操舵に応じて操向車輪を転舵させることができる。
また、リレー手段は、リレー手段への電源供給が絶たれた場合には、電動機の両端子間を短絡するように構成されているので、車両用操舵装置の動作中に電源供給が途絶えたとしても、速やかに電動機212の回転を阻止することができ、運転者のハンドル操舵に応じて操向車輪を転舵させることができる。
また、少なくとも電動機駆動手段(電流制御手段12)の故障を検出する故障検出手段18(18A、18B)を備え、リレー手段は、故障検出手段により検出された故障の種類に応じて動作が制御されるので、故障検出時に速やかに電動機212の回転を阻止することができ、運転者のハンドル操舵に応じて操向車輪を転舵させることができる。
また、リレー手段は、故障検出手段18により電動機212の自転故障または空転故障が検出された場合には、電動機212の駆動を停止させるとともに、電動機212の両端子間を短絡させるように動作するので、故障検出時に速やかに電動機212の自転故障を阻止することができ、運転者のハンドル操舵に応じて操向車輪を転舵させることができる。
なお、電動機212の自転故障とは、目標駆動量算出手段(目標電流設定手段11)が、目標副操舵角θsREFと副操舵角θs(検出値)とが一致するように目標駆動量(目標電流IREF)を算出する場合には、副操舵角検出手段10の故障のことである。
また、電動機212の自転故障とは、目標駆動量算出手段が、目標操向角と操向角検出値とが一致するように目標駆動量を算出する場合には、操向角検出手段の故障、または、電動機駆動手段(電流制御手段12)の故障により、電動機212に対して過大な一回転方向の駆動量が発生する故障のことである。
さらに、電動機212の空転故障とは、電動機駆動手段(電流制御手段12)の故障により、電動機212に電流が供給できない故障のことである。
この発明によれば、リレー手段は、故障検出手段18により上記各種の故障が検出された場合に、電動機212の両端子間を短絡させるように動作するので、故障が生じた場合に速やかに電動機212の自転故障を阻止することができ、運転者のハンドル操舵に応じて操向車輪5a、5bを転舵させることができる。
また、この発明によれば、車両が直進走行状態であることを検出する直進走行検出手段19(19A、19B)を備え、リレー手段は、故障検出手段18により電動機212の非自転故障(自転しない故障)が検出された場合に、副操舵角重畳機構2の駆動制御を継続させ、さらに、直進走行検出手段19により車両が直進走行状態であることが検出された場合には、電動機212の駆動を停止させるとともに、電動機212の両端子間を短絡させるように動作する。
このように、電動機212の非自転故障発生時に、車両が直進走行状態になるまで副操舵角重畳機構2の駆動制御を続行することにより、運転者のハンドル操舵に対する操向車輪5a、5bの転舵急変が生じることはなく、また、車両が直進走行状態のときには電動機212の回転を阻止するので、ハンドル1の中立点と、操向車輪5a、5bの中立点とを一致させた状態で、ハンドル操舵に応じて操向車輪を転舵させることができる。
なお、電動機212の非自転故障とは、電動機駆動手段(電流制御手段12)の故障に起因して、電動機212に対して駆動方向は正しいものの過大な駆動量(駆動電流IM)が発生する故障のことである。
この発明によれば、このような電動機212の非自転故障が検出された場合、リレー手段は、電動機212の両端子間を短絡させるように動作するので、非自転故障の発生時に、速やかに電動機212の回転を阻止することができ、運転者のハンドル操舵に応じて操向車輪を転舵させることができる。
また、この発明に係る車両用操舵装置において、故障検出手段は、並列に配設されて互いに独立した複数の故障検出手段18A、18B(図6参照)からなり、複数の故障検出手段18A、18Bは、それぞれが同一の故障を検出するとともに、個別に接続されたリレー制御手段17A、17Bと、リレー制御手段17A、17Bの各々に共通に接続されてリレー手段を駆動するリレー駆動手段(短絡リレー駆動手段14C、駆動電源リレー駆動手段16C)とを有する。
また、リレー手段は、複数の故障検出手段18A、18Bの少なくとも1つの故障検出手段の検出結果により、電動機212の両端子間の短絡動作が選択された場合には、他の故障検出手段の検出結果にかかわらず、電動機212の両端子間の短絡動作を行うので、いずれかの故障検出手段が機能しない場合でも確実に故障検出することができ、故障検出の信頼性を向上させることができる。
さらに、複数の故障検出手段18A、18Bは、複数のCPUにより個別に構成されているので、故障検出の信頼性が向上するうえ、各CPUの入力部の故障検出の信頼性を向上させることができる。

Claims (6)

  1. 運転者が操作するハンドルと電動機により副操舵角が重畳可能な副操舵角重畳機構とにより操向車輪を操舵する操舵機構を有する車両用操舵装置において、
    車両の走行状態に応じて、前記ハンドルの操舵角と前記操向車輪の操向角との伝達特性を設定する伝達特性設定手段と、
    前記運転者のハンドル操舵角を検出するハンドル角検出手段と、
    前記副操舵角重畳機構により操舵される副操舵角を検出する副操舵角検出手段または、前記操向車輪の操向角検出する操向角検出手段と、
    前記ハンドル角検出手段からのハンドル操舵角検出値と前記伝達特性とに基づき、前記副操舵角重畳機構により付加される目標副操舵角または目標操向角を生成して、前記目標副操舵角と前記副操舵角検出手段からの副操舵角検出値とが一致するか、または、前記目標操向角と前記操向角検出手段からの操向角検出値とが一致するように、前記電動機の目標駆動量を算出する目標駆動量算出手段と、
    前記目標駆動量に応じて前記電動機を駆動する電動機駆動手段と、
    所定条件下で前記電動機の両端子間を短絡することにより前記電動機の回転を阻止するリレー手段と、
    少なくとも前記電動機駆動手段の故障を検出する故障検出手段と、
    前記車両が直進走行状態であることを検出する直進走行検出手段とを備え、
    前記リレー手段は、
    前記故障検出手段により検出された故障の種類に応じて、動作が制御され、
    前記故障検出手段により前記電動機の非自転故障が検出された場合に、前記副操舵角重畳機構の駆動制御を継続させ、
    さらに、前記直進走行検出手段により前記車両が直進走行状態であることが検出された場合には、前記電動機の駆動を停止させるとともに、前記電動機の両端子間を短絡させるように動作し、
    前記電動機の非自転故障は、前記電動機駆動手段の故障に起因して、前記電動機に対し駆動方向は正しいものの過大な駆動量が発生する故障であることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 前記リレー手段は、前記電動機の両端子間の短絡動作に加えて、前記電動機への電気的接続動作を切り替えるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵装置。
  3. 前記リレー手段は、前記リレー手段への電源供給が絶たれた場合には、前記電動機の両端子間を短絡するように構成されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用操舵装置。
  4. 前記リレー手段は、前記故障検出手段により前記電動機の自転故障または空転故障が検出された場合には、前記電動機の駆動を停止させるとともに、前記電動機の両端子間を短絡させるように動作し、
    前記電動機の自転故障は、
    前記目標駆動量算出手段が、前記目標副操舵角と前記副操舵角検出値とが一致するように前記目標駆動量を算出する場合には、前記副操舵角検出手段の故障であり、
    前記目標駆動量算出手段が、前記目標操向角と前記操向角検出値とが一致するように前記目標駆動量を算出する場合には、前記操向角検出手段の故障、または、前記電動機駆動手段の故障により前記電動機に対して過大な一回転方向の駆動量が発生する故障であり、
    前記電動機の空転故障は、前記電動機駆動手段の故障により前記電動機に電流が供給できない故障であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の車両用操舵装置。
  5. 前記故障検出手段は、並列に配設されて互いに独立した複数の故障検出手段からなり、
    前記複数の故障検出手段は、それぞれが同一の故障を検出するとともに、個別に接続されたリレー制御手段と、前記リレー制御手段の各々に共通に接続されて前記リレー手段を駆動するリレー駆動手段とを有し、
    前記リレー手段は、
    前記複数の故障検出手段の少なくとも1つの故障検出手段の検出結果により、前記電動機の両端子間の短絡動作が選択された場合には、他の故障検出手段の検出結果にかかわらず、前記電動機の両端子間の短絡動作を行うことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車両用操舵装置。
  6. 前記複数の故障検出手段は、複数のCPUにより個別に構成されたことを特徴とする請求項5に記載の車両用操舵装置。
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