JP5046826B2 - 単相モータおよびこれを用いたポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、単相交流電源で駆動される単相モータおよびこれを用いたポンプに関する。
従来、例えば、液体を循環させるポンプなどの駆動源となるモータとしては、液体の循環量を精度よく制御できるステッピングモータが多く用いられている。中でも、永久磁石を有するロータと爪磁極(クローポール)を有するステータとを対向配置させたクローポール型モータは、構造が簡素であり、且つ、制御がしやすいという利点を有しており、この種のポンプの駆動源として広く採用されている。
クローポール型モータの駆動制御方式は、一定周波数のパルス入力によりステータのコイルへの通電を制御するオープンループ制御が一般的である。しかしながら、オープンループ制御では負荷トルクに応じた出力制御ができず、このことが高効率化を図る上での障害となっている。そこで、近年では、クローポール型モータにおいても、ロータの位置を検出して検出結果をフィードバックしてステータのコイルに対する通電を制御するクローズドループ制御を行うことが提案されている(例えば、特許文献1や特許文献2等を参照。)。
特に特許文献1では、3相クローポール型モータにおいて、励磁電流波形からロータの位置情報を得て先の相を励磁するように進角制御し、センサレスでのクローズドループ制御を行うことが記載されている。また、特許文献2では、3相クローポール型モータにおいて、コイルの電流変化等を用いてロータ位置を検出し、センサレスでのクローズドループ制御を行うことが記載されている。
特開2003−9500号公報 特許第3410520号公報
ところで、特許文献1や特許文献2にて開示される3相クローポール型モータは、電源として商業用電源である3相交流電源を使用するため、一般家庭用のポンプの駆動源としてこの種の3相モータを用いるには、一般家庭に3相交流電源を新たに設ける必要が生じる。このため、一般家庭用のポンプの駆動源としては、単相交流で駆動できる単相モータの採用が望まれるが、単相モータでは、クローポール型モータに限らず、他のタイプのステッピングモータ、或いはステッピングモータ以外の各種モータにおいても、センサレスでのクローズドループ制御を行えるようにする技術開発がなされていないのが現状である。
本発明は、以上のような従来の実情に鑑みて創案されたものであって、センサレスでのクローズドループ制御を行うことができる単相モータおよびこれを用いたポンプを提供することを目的としている。
本発明は、コイルが巻回されたステータと、ステータと対向配置されたマグネットを有するロータと、単相交流で前記コイルを駆動して、ステータとロータとの間の磁気的相互作用によりロータを回転させる駆動回路とを備えた単相モータの前記駆動回路に、前記コイルへの通電電流値および/または前記コイルの電圧値を検知する検知手段と、当該検知手段の検知結果に基づいて前記コイルに対する通電の切替えを制御する通電切替え制御手段と、が設けられ、前記通電切替え制御手段は、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記コイルへの通電電流値の時間変化率が所定値以下となるピーク値を判断し、当該ピーク値を基準に閾値を設定して、前記コイルへの通電電流値が前記閾値に達したタイミングで前記コイルに対する通電の切替えを行い、前記コイルに対する通電の切替えを所定回数行った際にそれぞれの切替え周期の平均時間を求めて単位通電期間を設定し、その後は設定した単位通電期間に応じて前記コイルに対する通電の切替えを制御し、前記検知手段により検知された通電電流値の変化に基づく通電の切替えタイミングの判定を定期的に行って、前記設定された単位通電時間に対するキャリブレーションを実施することを特徴とする。
本発明によれば、単相モータでセンサレスでのクローズドループ制御を実現することができる。また、一般家庭用のポンプの駆動源としてこの単相モータを用いることで、負荷トルクに応じた出力制御を行うことができ、効率よくポンプを作動させることができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明を適用したポンプの縦断面図である。この図1に示すポンプは、液体を吸排する羽根車1と、液体を吸排させる吸入口2及び排出口3を有するポンプケース4と、羽根車1を回転自在に収容させるポンプ室5をポンプケース4と対をなして形成する分離板6と、羽根車1を回転させる駆動源となる単相モータMとを備える。単相モータMは、マグネット7を有するロータ8と、ロータ8の外側に対向配置された爪磁極(クローポール)9を有するステータ10と、駆動回路Dが形成された制御基板11とを備える。すなわち、図1に示すポンプは、分離板6を挟んで内側にロータ8を配置し、且つ、外側にステータ10を配置した、いわゆるインナーロータ構造の単相クローポール型モータMを駆動源として用いて羽根車1を回転させる構成とされている。
ポンプ室5は、天面中央に開口された吸入口2と側壁に設けられた排出口3とを有するポンプケース4に、ロータ8とステータ10を水密状態に分離(ポンプ部とモータ部を分離)する分離板6が結合されることにより形成されている。なお、ポンプケース4と分離板6の結合部分には、ポンプ部とモータ部とを水密状態に仕切るためにシール部材12を介在させている。
ロータ8は、羽根車1に一体的に設けられた円筒体として形成され、その円筒部の外壁に磁気回路(磁束)を構成するマグネット7を設けている。ロータ8は、ポンプケース4に設けられた軸支え部13と分離板6に設けられた軸支え部14に各端部を挿入嵌合させた固定軸15に対して、軸受け部16を介して回転自在に支承されている。固定軸15は、その両端側に取り付けられた回り止め板17,18により回転不可能とされている。なお、マグネット7と分離板6との間には、ロータ8の回転時に接触しない程度の隙間(クリアランス)が確保されている。羽根車1は、ロータ8と一体化されていることから固定軸15を中心に回転し、吸入口2からポンプ室5内へと吸い込んだ液体に遠心力を与えて排出口3からポンプ外へと排出する。
ステータ10は、ロータ8の外側に分離板6を挟んで対向配置されている。ステータ10は、複数個の爪磁極(クローポール)9を有する円環状の鉄心の内部に絶縁板19を介してコイル20を巻回させた構成とされ、分離板6に対して面接触させている。ロータ8と分離板6との間にはクリアランスを設けたが、ステータ10と分離板6との間にはクリアランスを設けることなく面接触状態で接触させている。このステータ10では、コイル20に通電することで発生した磁界を、爪磁極9からロータ8へと効率良く伝達することができる。
制御基板11には、単相交流でステータ10のコイル20を駆動して、ステータ10とロータ8との間の磁気的相互作用によりロータ8を回転させる駆動回路Dが形成されている。そして、特に本実施形態のポンプにおいては、詳細を後述するが、この単相モータMの駆動回路Dに、コイル20への通電電流値やコイル20の電圧値を検知する検知手段と、この検知手段の検知結果に基づいてコイル20に対する通電の切替えを制御する通電切替え制御手段とが設けられている。なお、このポンプでは、ポンプケース4を除いた部位全体がモールド樹脂21で覆われている。つまり、分離板6とステータ10と制御基板11とがモールド樹脂21で被覆されている。
このように構成されたポンプにおいては、駆動回路Dによりステータ10のコイル20が駆動され、このコイル20の駆動により発生する磁界が爪磁極18からロータ8のマグネット7へと伝達されてマグネット7が吸引反発することで、ロータ8と一体的に設けられた羽根車1が、固定軸14を中心として回転する。そして、この羽根車1の回転に伴いポンプ作用が発生し、液体が吸入口2よりポンプ室5内へと吸込まれ、このポンプ室5内で加圧され周囲方向へ圧送された液体は排出口3からポンプ外へと吐出される。
図2は、駆動回路Dの具体的な一例を示す簡易回路図である。この図2に示す駆動回路Dはバイポーラ駆動回路として構成されており、H型ブリッジの形態で接続された4つのFET(field effect transister;電界効果トランジスタ)31〜34のオン/オフの切替えにより、コイル20に対して通電方向を交互に切替えながら通電を行う。
すなわち、この駆動回路Dでは、直列接続された2つのFET31,33の組と、直列接続された2つのFET32,34の組とが並列に接続され、FET31,32のエミッタがそれぞれ単相交流電源に接続され、FET32,34のドレインがそれぞれグランドに接続されている。そして、FET31のドレインとFET33のエミッタとの間にコイル20の一方の端子が接続され、FET32のドレインとFET34のエミッタとの間にコイル20の他方の端子が接続されている。4つのFET31〜34のゲートは、それぞれモータコントローラ35に接続され、このモータコントローラ35からの入力信号電圧によってFET31〜34のオン/オフが切替えられる。モータコントローラ35がFET31,34をオン、FET32,33をオフすることにより、コイル20に図中矢印Aで示す方向に電流が流れ、FET32,33をオン、FET31,34をオフすることにより、コイル20に図中矢印Bで示す方向に電流が流れる。そして、このコイル20の通電方向を交互に切替えることにより回転磁界が発生し、ロータ8のマグネット7が形成する磁界との相互作用により、ロータ8が回転する。つまり、この駆動回路Dでは、モータコントローラ35が、コイル20に対する通電の切替えを制御する通電切替え制御手段としての機能を持つ。なお、モータコントローラ35とFET31,32のゲートの間にはゲートドライバ36,37がそれぞれ設けられており、FET31,32の動作の安定化が図られている。
また、この駆動回路Dでは、コイル20への通電電流値を検知する検知手段として電流センサ38が設けられており、この電流センサ38の出力がモータコントローラ35に接続されている。そして、モータコントローラ35は、この電流センサ38の出力に基づいて、センサレスでのクローズドループ制御(フィードバック制御)によりコイル20に対する通電の切替えを制御する。
ここで、駆動回路Dのモータコントローラ35によるコイル20に対する通電の切替え制御の具体例について説明する。
図3は、コイル20に通電したときの電流波形を示す図である。図3に示すように、コイル20に対する通電を開始すると、まず、コイル20への通電電流値は急峻な傾きで上昇するが、ある段階で通電電流値の上昇幅(通電電流値の時間変化率)は低下していき、通電電流値はある値でピーク値を持つ。そして、磁極数に応じて定まる単位通電期間の後半まではそのピーク値が維持されるが、単位通電期間の後半になると、通電電流値がさらに増大する。通電電流値にこのような変化が現われる単位通電期間は、ロータ8の回転角に対応しているので、このような通電電流値の変化からロータ8の回転角を推定できる。
そこで、駆動回路Dのモータコントローラ35は、電流センサ38で検知されたコイル20の通電電流値の変化に基づき、まず、通電電流値の時間変化率が所定値以下となるピーク値を判断する。そして、そのピーク値を基準に閾値を設定して、コイル20の通電電流値が設定した閾値に達したときに、ロータ8の回転角が電流切替えタイミングとなる回転角となったと判断して、そのタイミングでコイル20に対する通電方向を切替える。これにより、センサレスでのクローズドループ制御が実現できる。なお、ここでピーク値を基準に閾値を設定するのは、負荷変動によってピーク値は変化するため、閾値を絶対値で定めると負荷の変動により通電方向の切替えタイミングにずれが生じ、制御の安定性が損なわれる虞があるからである。
コイル20に対する通電電流値の変化に基づいた以上のような通電方向の切替えタイミングの判定は、必ずしも毎回行わなくてもよい。すなわち、大きな負荷変動がない状況では、通電方向切替えの周期となる単位通電期間はほぼ一定であるため、以上のような手法で通電方向の切替えを所定回数(例えば5周期)行った際にそれぞれの切替え周期の平均時間を求めて、その平均時間で単位通電期間を設定し、その後は設定した単位通電期間に相当する時間間隔で通電方向の切替えを行うことも可能である。ただし、このように設定した単位通電期間は微小な誤差を含んでおり、この誤差が累積されると許容誤差範囲を超えることも考えられるので、設定した単位通電期間に応じた通電方向の切替えを行う場合でも、通電電流値の変化に基づく通電方向の切替えタイミングの判定を定期的に行って、単位通電時間に対するキャリブレーションを実施することが望ましい。
以上、具体的な例を挙げながら説明したように、本実施形態のポンプでは、羽根車1を回転させる駆動源となる単相モータMの駆動回路Dが、センサレスでのクローズドループ制御によりステータ10のコイル20に対する通電の切替えを制御するモータコントローラ35を備えているので、負荷トルクに応じた出力制御を行うことができ、効率よくポンプを作動させて液体の吸排を効率よく行うことができる。
また、単相モータMとしてクローポール型モータを用いることで、多極化による出力特性の向上を図ることが容易となり、センサレスでのクローズドループ制御との相乗効果により、ポンプの作動効率をさらに高めることができる。
さらに、単相モータMは多相モータと比べて構成が簡素であり、センサレスでのクローズドループ制御を行う上でも部品点数や配線などを大幅に削減できるので、低コスト化を実現しながら、ポンプの作動効率を高めることができる。
なお、以上は駆動回路Dがバイポーラ駆動回路として構成されていることを前提として説明したが、駆動回路Dを図4に示すようなユニポーラ駆動回路として構成した場合でも、同様に、センサレスでのクローズドループ制御によるコイル20に対する通電の切替え制御が可能である。
この場合、コイル20は互いに逆向きに巻回された第1コイル部20aと第2コイル部20bとを有しており、これら第1コイル部20aおよび第2コイル部20bの一端がそれぞれ中間タップにより単相交流電源に接続されている。また、第1コイル部20aの他端はFET39のエミッタに接続され、第2のコイル部20bの他端はFET40のエミッタに接続されている。FET39、40は、それぞれドレインがグラウンド、ゲートがモータコントローラ41に接続されており、このモータコントローラ41からの入力信号電圧によってFET39,40のオン/オフが切替えられる。モータコントローラ41がFET39をオン、FET40をオフすることにより、コイル20の第1コイル部20aに図中矢印A1で示す方向に電流が流れ、FET40をオン、FET39をオフすることにより、コイル20の第2コイル部20bに図中矢印A2で示す方向に電流が流れる。そして、これら第1コイル部20aと第2コイル部20bのうちで通電するコイル部を交互に切替えることにより回転磁界が発生して、ロータ8が回転する。
また、この駆動回路Dでは、第1コイル部20aへの通電電流値を検知する検知手段として電流センサ38a、第2コイル部20bへの通電電流値を検知する検知手段として電流センサ38bがそれぞれ設けられており、これら電流センサ38a,38bの出力がモータコントローラ41に接続されている。そして、モータコントローラ41は、これら電流センサ38a,38bの出力に基づいて、上述したバイポーラ駆動の場合と同様の手法でコイル20の第1コイル部20aと第2コイル部20bとに対する通電切替えのタイミングを判定し、センサレスでのクローズドループ制御により通電切替えを制御する。
また、このようなユニポーラ駆動の場合、コイル20を構成する第1コイル部20aと第2コイル部20bとは交互に通電され、一方が通電されているときは他方の通電はOFFされているので、ロータ8の回転角に応じてコイル20に発生する逆起電圧を通電OFFされているコイル部で検知することができる。したがって、第1コイル部20aおよび第2コイル部20bそれぞれの電圧を検知する検知手段としての電圧センサを駆動回路Dに設けるようにすれば、上述した通電電流値の変化を用いた手法に代えて、あるいは上述した手法と組み合わせて、逆起電圧検知による通電切替えの制御を行うことも可能である。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、駆動回路Dのモータコントローラ35によるコイル20に対する通電切替え制御の内容が、上述した第1実施形態とは若干異なるものである。ポンプ全体の構成や単相モータMの基本構成は第1実施形態と同じであるため、以下ではこれらの重複した説明は省略し、本実施形態に特徴的な通電切替え制御についてのみ説明する。
単相モータMでは、単位通電期間の後半部分において、ロータ8とステータ10の爪磁極9との吸引力が回転の逆方向に発生することになる。このため、単位通電期間の後半部分は、コイル20に対する通電電流が大きくなる一方で、出力トルクが小さく、効率の悪い部分となる。そこで、本実施形態では、図5に示すように、この単位通電期間の後半部分を通電OFF期間として設定し、この通電OFF期間においてはコイル20に対する通電を停止させることで、単位通電期間の中で高い効率が得られる部分のみを用いてコイル20を駆動し、さらなる高効率化を実現するようにしている。
通電OFF期間は、例えば、単位通電期間の後半部分に時間長さ一定で設定する。つまり、単位通電期間におけるコイル20への通電電流値は、上述したように、単位通電期間の後半まであるピーク値を維持し、通電OFF期間が設定されていなければ、単位通電期間の後半部分において通電電流値がさらに増大した後、通電切り替えタイミング(単位通電期間終了タイミング)となる。この単位通電期間後半の通電電流値が増大する範囲を十分にカバーできるように、単位通電期間が終了する通電切替えタイミングを基準として、それより前の単位通電期間の後半部分に一定の長さの時間で通電OFF期間を設定する。そして、駆動回路Dのモータコントローラ35は、この通電OFF期間においてコイル20への通電を一時的に停止させた後、通電切替えタイミングでコイル20に対する通電方向を切替えて、通電を再開する。
具体的には、駆動回路Dのモータコントローラ35は、まず、第1実施形態で説明したように、コイル20に対する通電電流値の変化に基づいた通電切替えを所定回数(例えば5周期)行ってそれぞれの切替え周期の平均時間を求め、その平均時間で単位通電期間を設定する。そして、この単位通電期間の後半部分の一定時間を通電OFF期間とし、コイル20に対する通電を開始(単位通電期間の開始)した後、単位通電期間の時間長さから通電OFF期間の時間長さを引いた時間が経過したタイミングでコイル20に対する通電を停止させる。そして、その後、通電OFF期間の時間が経過したタイミングでコイル20に対する通電方向を切替えて、コイル20に対する通電を再開(次の単位通電期間の開始)させる。
ところで、駆動回路Dがバイポーラ駆動回路の場合であっても、以上のように単位通電期間の後半部分に通電OFF期間を設定して、この通電OFF期間においてコイル20に対する通電を一時的に停止させるようにした場合には、この通電OFF期間の中で、ロータ8の回転角に応じてコイル20に発生する逆起電圧の検知が可能になる。そこで、本実施形態では、図6に示すように、コイル20の電圧を検知する検知手段としての電圧センサ42を駆動回路Dに設け、この電圧センサ42でコイル20に発生する逆起電圧を検知できるようにして、モータコントローラ35が、コイル20に発生する逆起電圧が検知されたタイミングでコイル20に対する通電方向の切替えを行って、通電を再開させるようにすることが望ましい。このように、逆起電圧の検知タイミングでコイル20に対する通電方向の切替えを行うようにすれば、ロータ8の回転角に応じて正確にコイル20に対する通電方向の切替えが行えるので、制御の安定性を高めることができる。
ここで、後半部分に通電OFF期間が設定された単位通電期間におけるロータ8の回転角の時間変化の一例について、図7を用いて説明する。なお、この図7に示す例では、簡単のためにモータ磁極数を4とし、1つの単位通電期間においてロータ8の回転角が機械角で90度(電気角180度)変化するものとし、また、通電OFF期間は電気角30度に相当する時間長さに設定されているものとする。
図7(a)のように、通電OFF期間ではロータ8はマグネット7からの磁束でステータ10に対して磁気的に安定した位置に向かって回転を継続する。そして、磁気的安定位置に達すると、コイル20に逆起電圧が生じるので、例えば、電圧センサ42によりこの逆起電圧が検知されたタイミングで、モータコントローラ35がコイル20に対する通電方向を切替えて、コイル20に対する通電を開始する。このコイル20への通電によりステータ10の爪磁極9がN極とS極とで交互に励磁される。このときの爪磁極9の極性は前回の単位通電期間における極性とは逆極性になるので、図7(b)に示すように、ロータ8のマグネット7とステータ10の爪磁極9とは同じ極性がそれぞれ対向し、その反発力によりロータ8が回転する。その後、コイル20に対する通電が継続されている間、ロータ8のマグネット7とステータ10の爪磁極9との間の反発・吸引作用により、ロータ8は回転を続け、図7(c)に示す電気角30度(機械角15度)の位置、図7(d)に示す電気角60度(機械角30度)の位置、図7(e)に示す電気角90度(機械角45度)の位置、図7(f)に示す電気角120度(機械角60度)の位置へと順次到達する。そして、図7(g)に示す電気角150度(機械角75度)に到達すると、モータコントローラ35がコイル20に対する通電を停止させる。その後、ロータ8はマグネット7からの磁束でステータ10に対して磁気的に安定した位置に向かって回転を継続し、ロータ8が図7(h)に示す磁気的安定位置に達すると、電圧センサ42によりコイル20に生じる逆起電圧が検知され、モータコントローラ35がコイル20に対する通電方向を切替えて、コイル20に対する通電を開始する。以上のサイクルを繰り返すことで、ロータ8は安定的に回転する。
以上、具体的な例を挙げながら説明したように、本実施形態では、駆動回路Dのモータコントローラ35が、単相モータMのコイル20に対する単位通電期間の後半部分に通電OFF期間を設定し、この通電OFF期間においてコイル20への通電を一時的に停止させた後、通電切替えタイミングでコイル20に対する通電方向を切替えて、通電を再開させるようにしているので、単位通電期間の中で高い効率が得られる部分のみを用いてコイル20を駆動して単相モータMを作動させることができ、単相モータMの高効率化、つまりはこの単相モータMを用いたポンプの作動効率の更なる向上を実現することができる。
また、単位通電期間の後半部分に通電OFF期間を設定することで、逆起電圧の検知によるセンサレスでのクローズドループ制御を行うことが可能となり、安定的な通電切替え制御を実現できる。
なお、以上で説明した例では、通電OFF期間を時間長さ一定で設定するようにしているが、図8(a)および図8(b)に示すように、通電OFF期間の時間長さをモータ回転数に応じて変化させるようにしてもよい。通電OFF期間を時間長さ一定で設定した場合には、制御方式が単純で低コスト化が望めるといった利点がある反面、モータ回転数が変化すると単位通電期間に対する通電OFF期間の割合(電気角)が変化するため、モータ回転数によって単相モータMの高効率化の効果に差が生じることになり、モータ回転数によっては効率がさほど上がらないことも想定される。そこで、単相モータMの安定的な高効率化が強く求められる場合には、モータ回転数に応じて最適な時間長さの通電OFF期間を設定するようにすれば、制御方式は多少複雑になるが、モータ回転数によらず常に安定的に単相モータMの高効率化の効果を得ることができる。
また、このような通電OFF期間の設定は、例えば図9(a)および図9(b)に示すように、モータ回転数が変化したときでも通電OFF期間の電気角が常に一定となるように設定することが望ましい。これにより、単位通電期間に対する通電OFF期間の割合が常に一定となり、モータ回転数によらず常に安定的に単相モータMの高効率化の効果を得ることができる。
以上、本発明の具体的な適用例として第1実施形態及び第2実施形態を例示して説明したが、以上の各実施形態は本発明の一適用例であり、本発明の技術的範囲が以上の各実施形態で説明した内容に限定されることを意図するものではない。つまり、本発明の技術的範囲は、以上の各実施形態で開示した具体的な技術事項に限らず、この開示から容易に導きうる様々な変形、変更、代替技術なども含むものである。
例えば、第1実施形態及び第2実施形態ではポンプの駆動源となる単相モータMとしてクローポール型のステッピングモータを例示したが、例えば、積層鋼板で鉄心を構成したものなど、クローポール型以外の他のタイプのステッピングモータ、あるいはステッピングモータ以外の各種の単相モータに対しても本発明は有効に適用することができる。これらクローポール型のステッピングモータ以外の単相モータに対して本発明を適用した場合にも、この単相モータにおいてセンサレスでのクローズドループ制御が可能となり、単相モータ自体やこれを駆動源とするポンプの作動効率の向上が期待できる。
本発明を適用したポンプの縦断面図である。 ポンプの駆動源として用いる単相モータの駆動回路の具体的な一例を示す簡易回路図である。 単相モータのコイルに通電したときの電流波形を示す図である。 単相モータの駆動回路の他の例を示す簡易回路図である。 単位通電期間の後半部分に通電OFF期間を設定した場合の電流波形を示す図である。 単相モータの駆動回路の他の例を示す図である。 単位通電期間におけるロータの回転角の時間変化の一例を示す模式図である。 通電OFF期間の時間長さをモータ回転数に応じて変化させる例を説明する図である。 通電OFF期間の時間長さを電気角一定となるように設定する例を説明する図である。
符号の説明
1 羽根車
2 吸入口
3 排出口
4 ポンプケース
5 ポンプ室
6 分離板
7 マグネット
8 ロータ
9 爪磁極
10 ステータ
11 制御基板
20 コイル
35,41 モータコントローラ(通電切替え制御手段)
38 電流センサ(検知手段)
42 電圧センサ(検知手段)
M 単相モータ
D 駆動回路

Claims (6)

  1. コイルが巻回されたステータと、
    前記ステータと対向配置されたマグネットを有するロータと、
    単相交流で前記コイルを駆動して、前記ステータと前記ロータとの間の磁気的相互作用により前記ロータを回転させる駆動回路と、を備えた単相モータであって、
    前記駆動回路に、前記コイルへの通電電流値および/または前記コイルの電圧値を検知する検知手段と、当該検知手段の検知結果に基づいて前記コイルに対する通電の切替えを制御する通電切替え制御手段と、が設けられ、
    前記通電切替え制御手段は、
    前記検知手段の検知結果に基づいて、前記コイルへの通電電流値の時間変化率が所定値以下となるピーク値を判断し、当該ピーク値を基準に閾値を設定して、前記コイルへの通電電流値が前記閾値に達したタイミングで前記コイルに対する通電の切替えを行い、
    前記コイルに対する通電の切替えを所定回数行った際にそれぞれの切替え周期の平均時間を求めて単位通電期間を設定し、その後は設定した単位通電期間に応じて前記コイルに対する通電の切替えを制御し、
    前記検知手段により検知された通電電流値の変化に基づく通電の切替えタイミングの判定を定期的に行って、前記設定された単位通電時間に対するキャリブレーションを実施すること
    を特徴とする単相モータ。
  2. 前記通電切替え制御手段は、
    前記単位通電期間の後半部分を通電OFF期間として設定し、当該通電OFF期間で前記コイルに対する通電を一時的に遮断した後、前記コイルに対する通電の切替えを行い各単位通電期間における前記通電OFF期間として、前記単位通電期間後半の通電電流値が増大する範囲をカバーできるように、前記単位通電期間が終了する通電切替えタイミングを基準として、それより前の単位通電期間の後半部分に一定の長さの時間を設定することを特徴とする請求項に記載の単相モータ。
  3. 前記通電切替え制御手段は、各単位通電期間における前記通電OFF期間の時間長さをモータ回転数に応じて変化させることを特徴とする請求項に記載の単相モータ。
  4. 前記通電切替え制御手段は、各単位通電期間における前記通電OFF期間の時間長さを電気角一定となるように設定することを特徴とする請求項に記載の単相モータ。
  5. 前記通電切替え制御手段は、前記通電OFF期間の間に前記コイルに生じる逆起電圧が前記検知手段により検知されたタイミングで、前記コイルに対する通電の切替えを行うことを特徴とする請求項乃至の何れか1項に記載の単相モータ。
  6. 液体を吸排する羽根車と、
    前記液体を吸排させる吸入口および排出口を有するポンプケースと、
    前記羽根車を回転自在に収容させるポンプ室を前記ポンプケースと対をなして形成する分離板と、
    前記羽根車を回転させるモータと、を備えたポンプであって、
    前記モータとして、請求項1乃至の何れか1項に記載の単相モータを用いたことを特徴とするポンプ。
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