JP5046174B2 - アルギニン含有血流増加用組成物 - Google Patents

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Description

本発明はアルギニン含有血流増加用組成物に関する。詳しくは、医薬品、飲食物、飼料等として有用な、全身血圧を下げることなく毛細血管での血流を増加させることのできるアルギニン含有血流増加用組成物に関する。
血液は酸素、栄養物、ホルモンなどの情報伝達物質、老廃物および免疫細胞の運搬を担っている。すなわち肺、消化管、内分泌器官から血液へと供給された物質は心臓の拍動によって押し流され、全身に分布する毛細血管を通じて全身に運搬される。また老廃物などは全身の毛細血管を通じて血中に搬出され、肺や腎臓などの臓器より排出される。また常に一定温度に保たれている血液を循環させることにより体温維持にも一定の役割を果たす。このように毛細血管の血流は生体機能の維持に重要な役割を果たしているが、感染症や外傷などの疾病や疲労、老化および環境の急激な変化など身体へのなんらかの負荷が生じた際にはこの血流も低下する。例えば脳の血流の低下が脳血管性痴呆およびアルツハイマー型痴呆にも関わっている可能性が指摘されているが、このように血流の低下は生体機能の低下を招くこととなる(非特許文献1)。このため身体への負荷が生じている際に積極的に血流を増加させることは、体温の維持や物質の運搬などの機能を高め、積極的に生体機能を高める上で重要となる。
こうした血流増加剤としてカルシウム拮抗剤や細胞呼吸賦活剤、鎮けい剤、生体内酵素などが用いられてきた。
これらの血流増加剤には血圧の低下を目的として開発されてきた物質も含まれており、全身の血管に作用することから、毛細血管での血流増加のみでなく全身血圧にも影響を及ぼす可能性がある。またカリクレインなどの生体内酵素のように発痛などの別の作用を有するものもある。このため使い勝手と安全性に優れた血流増加法の開発が切望されている。
これまでの研究によりアルギニンは血管を拡張させることが知られており、その作用機構として、血管内皮細胞に発現する一酸化窒素合成酵素が血管を拡張させる一酸化窒素をアルギニンから合成することが明らかにされている。外部から投与されたアルギニンはただちに一酸化窒素の合成を引き起こし、この作用による血管の拡張が生じるが、食餌由来のアルギニンは通常こうした作用を示さない(非特許文献2)。
こうしたアルギニン摂取の作用は広く知られていたが、従来はアルギニンによる血管の拡張は血流の増加と同時に血圧の低下も生じさせると考えられてきた。例えば平均体重78キログラムのヒトに30グラムないし6グラムのアルギニンを静脈投与した検討では、30グラムのアルギニン投与では血圧の低下および血管抵抗の低下が生じたのに対して6グラムのアルギニン投与ではそのどちらも生じなかったことが報告されている(非特許文献3)。このほかにもアルギニンによる血流の増加は報告されているが、いずれの場合もアルギニン投与量が過大か、ポリフェノール類といった単独で血流増加作用を有する血流増加用組成物と併用する必要がある(非特許文献4、特許文献1、2)。このためアルギニン単独では血圧の低下を引き起こすことなく血流を増加させることは難しいと考えられてきた。
米国特許第2002182162号明細書 特開2004−262878号公報 基礎老化研究2001:25(2);83−88 日本薬理学雑誌2002:119;7−14 British Journal of Pharmacology 1998;46:489−497 Anesthesiology 1994;80:1320−1327
本発明は血圧低下などの副作用を低減した、毛細血管において効率的に血流を増加させる血流増加用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らはアルギニンを投与した際の血圧と毛細血管の血流の変化を注意深く観察したところ、アルギニンを特定の範囲の用量で投与することにより血圧を下げることなく末梢臓器の毛細血管の血流を増加させることを見出し、このような知見に基づいて本発明を完成した。
すなわち本発明は、アルギニンを含有する血流増加用組成物であって、アルギニンを1回あたりの投与量が25mg/kg体重〜150mg/kg体重となる量で含有する前記血流増加用組成物を提供する。
本発明はまた、上記血流増加用組成物を含有する、痴呆、冷え性、肩凝り、くすみ、筋疲労を予防、軽減又は治療するための医薬組成物を提供する。
本発明はまた、アルギニンを含有した血流増加用食品を提供する。
本発明はまた、上記血流増加用組成物を含有する飼料を提供する。
本発明によれば、全身血圧降下等の副作用を抑制しながら、且つ毛細血管においても血流を効果的に増加させることができる。
本発明において用いることのできるアルギニンとしては、L体アルギニンおよびそのハロゲン化物、好ましくは塩化物、生体内ですみやかにL体アルギニンに代謝されるL体アルギニン誘導体、例えば酸無水物、エステル、アミド、ペプチド、蛋白質などの誘導体の形態、および構成アミノ酸としてL体アルギニンを含むペプチドがあげられる。このうち、L体アルギニンが好ましい。
本発明の血流増加用組成物におけるアルギニンの含有量は、1回あたりの投与量が25mg/kg体重〜150mg/kg体重、好ましくは50〜150mg/kg体重となる量である。
本発明の血流増加用組成物におけるアルギニンの含有量は、アルギニンを投与した際の血漿中遊離アルギニン濃度の上昇が血漿1ミリリットルあたり15ミリグラムから180ミリグラム、好ましくは25ミリグラムから180ミリグラム、より好ましくは50ミリグラムから180ミリグラム、更に好ましくは50ミリグラムから150ミリグラムの範囲となるような用量のアルギニンに相当するのが好ましく、本発明の1回あたりの投与量はこれを満足するものである。ここで、血漿中遊離アルギニン濃度は、アルギニン投与後、10分経過後の血漿を採取して、アミノ酸アナライザー(日立製作所製アミノ酸アナライザー、L8500)を用いることにより測定することができる。
上記範囲でアルギニンを含有することにより、全身血圧の降下等の副作用を抑制しながら毛細血管での血流を効果的に増加させることができる。
本発明では、本発明の組成物を投与する前の血流に対して20%以上血流が増加したとき血流増加と判断し、本発明の組成物を投与する前の血圧に対する変動が±11mg以内のとき血圧の変動がないと判断する。これは、対照自体が19%未満の血流の変動かつ12mmHg未満の血圧変動を示すことがあることに起因している。
本発明の血流増加用組成物はさらに、グルタミン、ピロリドンカルボン酸、グルタミン酸及びこれらの塩又は誘導体からなる群から選ばれるアミノ酸を含有するのが好ましい。
このうち、グルタミンが特に好ましい。
本発明において使用できるグルタミンとしては、L体グルタミンおよび生体内ですみやかにL体グルタミンに代謝されるL体グルタミン誘導体、例えばN−アセチル−L−グルタミンおよび構成アミノ酸としてL体グルタミンを含むペプチドがあげられる。このうち、L体グルタミンが好ましい。
本発明において使用できるピロリドンカルボン酸としては、L体が好ましい。該酸は、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属及びカルシウム等のアルカリ土類金属、アルギニン及びリジン等の塩基性アミノ酸、トリエタノールアミン等のアミン類等と塩を形成してもよい。該酸はまた、アルコール類と誘導体を形成してもよく、該酸から構成される酸無水物、ペプチド及びたんぱく質等の形態であってもよい。このうち、ナトリウム塩が好ましい。
本発明において使用できるグルタミン酸としては、L体グルタミン酸および構成アミノ酸としてL体グルタミン酸を含むペプチドがあげられる。該酸は、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属及びカルシウム等のアルカリ土類金属、アルギニン及びリジン等の塩基性アミノ酸、トリエタノールアミン等のアミン類等と塩を形成してもよい。該酸はまた、アルコール類と誘導体を形成してもよく、該酸から構成される酸無水物、ペプチド及びたんぱく質等の形態であってもよい。このうち、L体グルタミンが好ましい。
本発明のグルタミン、ピロリドンカルボン酸、グルタミン酸及びこれらの塩又は誘導体からなる群から選ばれるアミノ酸の投与量は特に制限されないが、1回あたりの投与量が好ましくは6.25mg/kg体重〜600mg/kg体重、更に好ましくは25〜300mg/kg体重となる量が良い。
本発明の血流増加用組成物におけるアルギニンと、グルタミン、ピロリドンカルボン酸、グルタミン酸及びこれらの塩又は誘導体からなる群から選ばれるアミノ酸との配合比は、質量比にして1:4〜4:1、好ましくは1:2〜2:1とするのが好ましい。このような比でアルギニンと、グルタミン、ピロリドンカルボン酸、グルタミン酸及びこれらの塩又は誘導体からなる群から選ばれるアミノ酸とを併有することにより、血流量が著しく増大するので好ましい。
本発明の血流増加用組成物は、脳血管性痴呆、アルツハイマー型痴呆、肩凝り、冷え性、くすみ、筋疲労等の予防、軽減又は治療に好ましく用いることができる。末梢臓器、特に皮膚、筋肉、腸、心臓及び脳において優れた血流増大効果を発揮し、特にこれらの毛細血管において全身血圧低下を抑制しつつ、効率的に血流を増加することができるので、血流を体内に分布させることができる。
本発明の血流増加用組成物は、医薬組成物形態の他、血流増加のために用いられるものである旨の表示を附した食品、健康食品、栄養補助食品(サプリメント)、栄養組成物又は飼料等の形態をとることもできる。投与量は、通常、投与対象の体重及び健康状態等に依存して変化するが、成人に使用する場合、アルギニンとして1日あたり好ましくは4.5g〜27g、より好ましくは9g〜27gである。
医薬組成物形態の場合、医薬的に許容できる担体又は希釈剤、例えばカルボキシメチルセルロース・エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポテトスターチ・コーンスターチ等の澱粉類、乳糖・ショ糖等の糖類、ピーナツ油・コーン油・ゴマ油等の植物性油、ポリエチレングリコール、アルギン酸、ゼラチン、タルク等と混合し、錠剤・散剤・丸剤・顆粒剤・カプセル剤・シロップ等の経口剤、皮下注射剤・静脈内注射剤・筋肉内注射剤・硬膜外腔注射剤・クモ膜下腔注射剤等の注射剤、経鼻投与製剤・経皮製剤・軟膏剤等の外用剤、直腸坐剤・膣坐剤等の坐剤、点滴剤等の剤形とすることができる。
本発明の医薬組成物は、更に、中枢神経用薬、末梢神経用薬、循環器用薬、ホルモン剤、抗ホルモン剤、ビタミン剤、滋養強壮薬、解毒剤、抗腫瘍剤、アレルギー用薬、生薬、漢方製剤、化学療法剤、生物学的製剤、診断用薬など医薬品として使用されている他の有効成分を含有することもできる。
本発明の医薬組成物は、経口的又は非経口的に、例えば経腸、経静脈投与することができる。
食品形態として、従来にない食品形態、例えばサプリメント等の形にして用いることができるが、一般食品の形態で使用することも可能である。そして、これら食品中に、適宜の添加剤を使用して常法により調製することもできる。このような添加剤としては味を調整改良する果汁、デキストリン、環状オリゴ糖、糖類(果糖ブドウ糖液糖、蔗糖)、酸味料、香料、抹茶粉末、油脂、テクスチャーを改善する乳化剤、コラーゲン、全脂粉乳、増粘多糖類や寒天(ゼリー飲料の場合)など通常健康食品の成分として使用されているものを挙げる事が出来る。
本発明の食品は、更に、アミノ酸、ビタミン、卵殻カルシウム、パントテン酸カルシウム、その他のミネラル類、ローヤルゼリー、プロポリス、蜂蜜、食物繊維、アガリクス、キチン、キトサン、カプサイシン、ポリフェノール、カロテノイド、脂肪酸、ムコ多糖、補酵素、抗酸化物質などを配合することにより健康食品とすることもできる。
本発明の血流増加用組成物はまた、ブタ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネコ、マウス、ラット、サル等の哺乳動物の飼料としてもよく、例えば、当該技術分野において周知の方法にしたがい、飼料用の固体又は液体の添加剤とすることもできる。
本発明の血流増加用組成物の製品形態には特別の制限は無く、通常用いられているアミノ酸の摂取できる形態であればいずれの形態でもよい。このような形態としては経口摂取であれば適当な賦形剤を使用した粉末、顆粒、タブレット、液体(飲料、ゼリー飲料)、キャンディ(チョコレート等)、あるいは上記1種あるいは2種のアミノ酸の単なる混合物を挙げることが出来る。また静脈投与であれば上記1種あるいは2種のアミノ酸を含有した輸液、水溶液、用時調製のためのアミノ酸粉末を挙げることが出来る。
本発明における重要な効果指標である、毛細血管の血流の測定に際しては、レーザードップーラー血流計(オメガウェーブ製FLO−N1)またはマイクロスフィア(トライトン・テクノロジー社製DYE−TRAK VII+)等を用いて行うことができる。また、血流増加による各種臓器への化合物の送達量の変化は静脈内に投与した、エバンスブルーなどの色素の各種臓器への分布量により測定できる。なお、エバンスブルーそのものは薬物ではないが、こうした手法により薬物などの化合物の送達量が推定できることが報告されている(Journal of Neurosurgery 2004;101:303−309)。すなわち、エバンスブルーは、分子量960.08の色素であり、薬物送達を調べる上での薬物モデルとしてその評価が確立している。
一方、血圧測定は、動脈に挿入したカテーテル内の血圧を圧力センサー(トランスデューサー 日本光電製TP−400T)、アンプ(日本光電製AP−601G)、記録装置(ADInstruments製MacLab/16S)等を用いて経時的に測定できる。
以下、試験例により本発明を更に詳細に説明する。
試験例1(ラットにアルギニンを投与した際の血圧と血流の変化量の確認)
(1)試験の概要:
(a)ラットを対象に、アルギニン投与による全身血圧の変化と下肢大腿部の皮膚の毛細血管での血流増加効果を検討した。
(b)体重400グラム前後のSD系雄ラットを対象とした。
(c)ラットをペントバルビタールで麻酔し、動脈にカテーテルを挿入したうえでここから血圧を経時的に測定、記録した。また下肢大腿部の皮膚上にレーザードップラー血流測定装置のプローブを固定し、皮膚表面の血流を経時的に測定、記録した。アルギニンはクエン酸でpHを7.4に調整したものを体重1キロあたり50、150および500ミリグラムの用量で30分間にわたり一定速度で持続的に頚静脈より注入し、前後の血圧および下肢大腿部皮膚の血流を観察した。1投与量あたり3匹のラットを用い、3匹の平均値の変動で評価を行った。陰性対象群には生理食塩水を投与した。
(d)体重1キロ当たり50ミリグラム以上のアルギニンを投与した全てのラットにおいて、アルギニン投与後に下肢大腿部皮膚の血液量が増大し、この結果として血流が増加する事が確認された。体重1キロ当たり150ミリグラム以下のアルギニンを投与したラットでは11mmHgを超える血圧の低下は観察されなかったが、体重1キロ当たり500ミリグラム以上のアルギニンを投与されたラットでは血圧の低下が観察され、3例中2例が血圧の急激な低下によって死亡した。
(e)以上の結果から、体重1キロ当たり500ミリグラムのアルギニンを投与したラットでは血圧の低下と血流の増加が認められたのに対して体重1キロ当たり150ミリグラム以下のアルギニンを投与したラットでは血圧低下を殆ど生ずることなく血流の増加が認められ、本発明の用量でのアルギニン投与は血圧低下を殆ど生ずることなく血流の増加を引き起こすと考えられた。
(2)試験の詳細
(a)各投与群の構成:下記第1表に示す。
第1表
Figure 0005046174
(b)血圧の測定:動脈に挿入したカテーテル内の血圧を圧力センサー(トランスデューサー 日本光電製TP−400T)、アンプ(日本光電製AP−601G)、記録装置(ADInstruments製MacLab/16S)を用いて経時的に測定、記録した。
(c)血流の測定:レーザードップラー血流計(オメガウェーブ製FLO−N1)に接続した薄型プローブを皮膚表面に貼付け、レーザーを照射することにより血液量、血液速度、血流を測定した。
(d)試験結果:アルギニン投与試験で観察された血圧および血流の変化を下記第2表にまとめた。血圧及び血流は、アルギニン注入開始直前と、注入開始から20〜30分後(用量50および150ミリグラムの場合)、50〜60分後(用量500ミリグラムの場合)に測定し、10分間の値の平均値で表した。




第2表
Figure 0005046174
試験例2(マイクロスフィア法を用いた各種臓器の毛細血管血流の測定)
(1)試験の概要:
(a)ラットを対象にアルギニン投与時の複数の臓器での毛細血管での血流の変化を測定した。
(b)体重400グラム前後のSD系雄ラットを対象とした。
(c)ラットをペントバルビタールで麻酔し、頚静脈よりクエン酸でpHを7.4に調整したアルギニンを体重1キロあたり0、50、および150ミリグラムの用量で30分間にわたり一定速度で持続的に注入した。このアルギニン投与の前後に頚動脈から左心室に留置したカテーテルから各々黄色および赤色のマイクロスフィアを注入し、心臓から全身の臓器の毛細血管に分布したマイクロスフィア量を比較することにより各臓器のアルギニン投与前後の血流を比較した。
(d)今回測定した筋肉、消化管、肝臓、腎臓、脾臓、心臓、脳、脂肪組織、腹部皮膚の全ての臓器、器官においてアルギニン投与量依存的に毛細血管の血流が増加する傾向が観察された。アルギニンを体重1キロあたり150ミリグラム投与したラットでは今回測定した全ての臓器、器官の毛細血管の血流が増加したが、筋肉および脳の毛細血管の血流は体重1キロあたり50ミリグラムのアルギニン投与においても顕著に増加する事が確認された。
(e)以上の結果から、体重1キロ当たり150ミリグラムのアルギニンを投与したラットでは幅広い臓器、器官の毛細血管において血流の増加が認められたのに対して、体重1キロ当たり50ミリグラムのアルギニンを投与したラットでは、筋肉および脳の毛細血管での血流の増加が顕著に認められており、本発明の用量でのアルギニン投与は筋肉および脳において得に顕著であると考えられた。
(f)また、血圧については、10mmHg以内の変動しか示されなかったため、体重1キロあたり50および150ミリグラムのアルギニン投与の際には、血圧に変動は生じないことが示された。
(2)試験の詳細
(a)各投与群の構成:下記第3表に示す。








第3表
Figure 0005046174
(b)手術:麻酔下のラットの頚動脈、頚静脈、大腿動脈にカテーテルを挿入し、各々のカテーテルからマイクロスフィア投与、アルギニン投与、サンプル血液の採取を行った。
(c)血流の測定:30分間のアルギニン投与の直前および直後に黄色および赤色マイクロスフィアを左心室内に留置したカテーテルより注入した。二度目のマイクロスフィア投与から十分な時間を置いた後にラットを安楽死させ、筋肉、消化管、肝臓、腎臓、脾臓、心臓、脳、脂肪組織、腹部皮膚を取り出したのちに、各臓器に含まれるマイクロスフィアを回収し、マイクロスフィア量から算出した血流の変化率を各臓器ごとに求めた。
(d)試験結果:アルギニン投与試験で観察された血流の変化を下記第4表にまとめた。
第4表
アルギニン投与後の血流の変化(投与前を100%とした際の変化率)
Figure 0005046174
試験例3(アルギニン静脈投与時の血漿中遊離アルギニン濃度の測定)
(1)試験の概要:
(a)ラットを対象に、アルギニン静脈投与時の血漿中遊離アルギニン濃度を測定した。
(b)体重400グラム前後のSD系雄マウスを対象とした。
(c)ラットをペントバルビタールで麻酔し、頚静脈よりクエン酸でpHを7.4に調整したアルギニンを体重1キロあたり0、50、および150ミリグラムの用量で午前10時より30分間にわたり一定速度で持続的に注入した。このアルギニン投与の直前および投与終了後10分後から40分後までの10分おきに大腿動脈に留置したカテーテルより採血を行い、血漿中の遊離アルギニン濃度を測定した。
(d)アルギニンを体重1キロあたり50ミリグラム投与したラットでは血漿中遊離アルギニン濃度が最大で1ミリリットルあたり46.1マイクログラム上昇し、アルギニンを体重1キロあたり150ミリグラム投与したラットでは血漿中遊離アルギニン濃度が最大で1ミリリットルあたり177.5マイクログラム上昇した。一方でアルギニンを投与しない対照群では血漿中遊離アルギニン濃度の上昇は見られなかった。
(e)以上の結果から、血流増加が認められた体重1キロあたり50および150ミリグラムのアルギニン投与の際には、血漿中遊離アルギニン濃度は各々1ミリリットルあたり15.7から46.1マイクログラムあるいは1ミリリットルあたり77.2から177.5マイクログラム上昇していることが確認された。
(f)また血圧については、同じ投与量で行った試験例1において変化しないことが示されており、ここで示された範囲の血漿中アルギニン濃度の変動では血圧は変動しないことが確認された。
(2)試験の詳細
(a)各投与群の構成:下記第5表に示す。
第5表
Figure 0005046174
(b)投与:アルギニンを溶解した水溶液を頚静脈に留置したカテーテルより体重1キロあたり50、および150ミリグラムの用量で30分間にわたり一定速度で持続的に注入した。
(c)血漿中遊離アルギニン濃度の測定:ラットの大腿動脈に留置したカテーテルよりアルギニン投与の前後に採血を行い、この血液中に含まれる遊離アルギニンの濃度をアミノ酸アナライザー(日立製作所製アミノ酸アナライザー、L8500)を用いて測定した。
(d)試験結果:アルギニン投与試験で観察された血漿中遊離アルギニン濃度の経時的な上昇量の変化を下記第6表にまとめた。
第6表
血漿中遊離アルギニン濃度の上昇量の平均値(単位 μg/ml)
Figure 0005046174
血流増加が認められた体重1キロあたり50および150ミリグラムのアルギニン投与でみられた血漿中遊離アルギニン濃度の上昇の範囲はおおよそ血漿1ミリリットルあたり15マイクログラムから180マイクログラムの範囲であったことから、血流増加が生じるのに必要な血漿中遊離アルギニン濃度の上昇はこの範囲内であることが示された。
試験例4(ラットにアルギニンとグルタミンを投与した際の血圧と血流の変化量の確認)(1)試験の概要:
(a)ラットを対象に、アルギニンとグルタミンの投与による全身血圧の変化と下肢大腿部の皮膚の毛細血管での血流増加効果を検討した。
(b)体重400グラム前後のSD系雄ラットを対象とした。
(c)ラットをペントバルビタールで麻酔し、動脈にカテーテルを挿入したうえでここから血圧を経時的に測定、記録した。また下肢大腿部の皮膚上にレーザードップラー血流測定装置のプローブを固定し、皮膚表面の血流を経時的に測定、記録した。投与液にはクエン酸で中和したアルギニンまたはアルギニンとグルタミンの等量の混合液を用い、アルギニンの用量として体重1キロあたり50ミリグラムを30分間にわたり一定速度で持続的に注入し、この前後の血圧および下肢大腿部皮膚の血流を観察した。1投与量あたり3匹のラットを用い、3匹の平均値の変動で評価を行った。陰性対象群には生理食塩水を投与した。
(d)体重1キロ当たり50ミリグラムのアルギニンを投与した全てのラットにおいて、アルギニン投与後に下肢大腿部皮膚の血流量が最大で+20.0%増加することが確認されたが、体重1キロ当たり50ミリグラムのアルギニンと等量のグルタミンとの混合液では下肢大腿部皮膚の血流量が最大で+39.9%増加することが確認された。
(e)以上の結果から、体重1キロ当たり50ミリグラムのアルギニンと等量のグルタミンとの混合液は体重1キロ当たり50ミリグラムのアルギニンのみを投与した時よりも血流の増加が著しいことから、本発明でのアルギニン投与による血流増加はグルタミンとの併用により増強されると考えられた。
(2)試験の詳細
(a)各投与群の構成:下記第7表に示す。
第7表
Figure 0005046174
(b)血圧の測定:動脈に挿入したカテーテル内の血圧を圧力センサー(トランスデューサー 日本光電製TP−400T)、アンプ(日本光電製AP−601G)、記録装置(ADInstruments製MacLab/16S)を用いて経時的に測定、記録した。
(c)血流の測定:レーザードップラー血流計(オメガウェーブ製FLO−N1)に接続した薄型プローブを皮膚表面に貼付け、レーザーを照射することにより血液量、血液速度、血流を測定した。
(d)試験結果:投与試験で観察された血圧および血流の経時的変化を下記第8表にまとめた。血圧及び血流は、アルギニン注入開始直前と、注入開始から20〜30分後に測定し、10分間の値の平均値で表した。





第8表
Figure 0005046174
試験例5(エバンスブルーを用いた各種臓器への化合物の送達量の測定)
(1)試験の概要:
(a)ラットを対象にアルギニン投与時の複数の臓器への化合物の送達量の変化を測定する目的で、医薬品などの化合物の送達量を推定するためのモデルとして用いたエバンスブルー(和光純薬工業製)の送達量の変化を測定した。
(b)体重400グラム前後のSD系雄ラットを対象とした。
(c)ラットをペントバルビタールで麻酔し、頚静脈よりクエン酸でpHを7.4に調整したアルギニンを体重1キロあたり0、50、および150ミリグラムの用量で30分間にわたり一定速度で持続的に注入した。このアルギニン投与の前後に頚静脈に留置したカテーテルからエバンスブルーを注入し、全身の臓器に分布したエバンスブルーの量を分光光度計で比較することにより各臓器への化合物の送達量を比較した。
(d)今回測定した筋肉、消化管、肝臓、腎臓、脾臓、脳、脂肪組織、皮膚において体重1キロあたり50あるいは150ミリグラムのアルギニン投与で臓器へのエバンスブルー送達量が増加する傾向が観察された。
(e)以上の結果から、体重1キロ当たり50あるいは150ミリグラムのアルギニンを投与したラットではエバンスブルーの送達量が増加しており、本発明の用量でのアルギニン投与は臓器への化合物の送達量を増加させることが示された。
(2)試験の詳細
(a)各投与群の構成:下記第9表に示す。
第9表
Figure 0005046174
(b)手術:麻酔下のラットの頚静脈にカテーテルを挿入し、このカテーテルからサンプル血液の採取を行った。
(c)エバンスブルー送達量の測定:30分間のアルギニン投与の直後にエバンスブルー水溶液(50ミリグラム/ミリリットル)を頸静脈に留置したカテーテルより注入した。十分な時間を置いた後にラットを安楽死させ、筋肉、消化管、肝臓、腎臓、脾臓、心臓、脳、脂肪組織、腹部皮膚を取り出し、各臓器をホルマリン溶液に浸漬してエバンスブルーを溶出し、分光光度計で得られた吸光度から算出したエバンスブルー送達量を各臓器ごとに求めた。
(d)試験結果:アルギニン投与試験で観察されたエバンスブルー送達量の変化を下記第10表にまとめた。
第10表
アルギニン投与後のエバンスブルー送達量の変化(投与前を100%とした際の変化率)
Figure 0005046174

Claims (5)

  1. アルギニンを1回あたりの投与量が25mg/kg体重〜150mg/kg体重となる量で含有し、グルタミンを、1回あたりの投与量が6.25mg/kg体重〜600mg/kg体重となる量で含有する、血圧を下げることなく血流を増加させるための組成物。
  2. アルギニンが、L-アルギニン、L-アルギニン塩化物からなる群から選ばれる請求項1記載の組成物
  3. 前記組成物が、毛細血管における血流を増加させるための組成物である、請求項1又は2記載の組成物。
  4. 前記組成物が、皮膚、筋肉、腸、心臓又は脂肪組織における血流を増加させるための組成物である、請求項1〜3のいずれか1項記載の組成物。
  5. 請求項1〜のいずれか1項記載の組成物を含有する、痴呆、冷え性、肩凝り、くすみ又は筋疲労を予防、軽減又は治療するための医薬組成物。
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