〔第1の実施の形態〕
第1の実施の形態について、図1、図2及び図3を参照する。図1は、アンテナ装置を示す図、図2は、携帯装置を示す図、図3は、記憶部の構成を示す図である。図1、図2及び図3に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
このアンテナ装置2は、複数の送信周波数又は受信周波数に対応するアンテナ装置の一例であって、図1に示すように、アンテナ部4と接続端子部6とを備え、アンテナ部4には、複数のアンテナとしてアンテナA41、B42、C43が備えられ、接続端子部6には、アンテナA41のアンテナ端子A61、アンテナB42のアンテナ端子B62、アンテナC43のアンテナ端子C63が設置されるとともに、接続選択端子として端子D64が設置されている。アンテナA41、B42、C43はそれぞれ共振周波数の異なるアンテナであって、アンテナ端子A61、B62、C63は個別のアンテナ接続手段である。端子D64は、アンテナ装置2のアンテナA41、B42、C43と機器側の接続関係を切り替える等、機器に対して接続されるアンテナA41、B42、C43の何れかを選択するための手段である。
アンテナA41、B42、C43はジョイント8により束ねられ、アンテナ装置2の外観は例えば、単一の棒状に構成されている。
また、携帯装置10は、複数の送信周波数又は受信周波数に対応する通信機器の一例であって、図2に示すように、制御部12、通信制御部14、アンテナ選択部16、アンテナコネクタ部18、アンテナ状態検出部20、WAN(Wide Area Network )内蔵アンテナ22、記憶部24、表示部26、表示制御部28、操作部30を備えている。
通信制御部14は、Wimax(Worldwide Interoperability for Microwave Access )通信制御部141、無線LAN通信制御部142、TV通信制御部143、WAN通信制御部144を備えている。Wimax通信制御部141は、アンテナA41を用いてWimax通信を実現し、無線LAN通信制御部142は、アンテナB42を用いて無線LAN通信を実現し、TV通信制御部143は、アンテナC43を用いてTV受信を実現し、また、WAN通信制御部144は、WAN内蔵アンテナ22を用いてWAN通信を実現する。この実施の形態では、Wimax通信、無線LAN通信、TV通信を例示しているが、これら以外の無線通信又は受信機能を備えてもよく、例えば、ラジオ等その他の無線通信のアンテナ、通信制御部を搭載してもよい。
アンテナコネクタ部18は、アンテナ装置2の接続端子部6が装着され、携帯装置10とアンテナ端子A61、B62、C63を接続する手段であって、アンテナ数(アンテナ端子数)に対応する複数のアンテナコネクタを備えている。このアンテナコネクタ部18と通信制御部14との間にはアンテナ選択部16が設置されており、アンテナコネクタ部18とWimax通信制御部141との間にはスイッチ(SW)A161、アンテナコネクタ部18と無線LAN通信制御部142との間にはスイッチ(SW)B162、アンテナコネクタ部18とTV通信制御部143との間にはスイッチ(SW)C163が接続されている。スイッチA161、B162、C163は、アンテナコネクタ部18と接続端子部6の端子D64によって開閉され、アンテナA41とWimax通信制御部141との接続、アンテナB42と無線LAN通信制御部142との接続、又はアンテナC43とTV通信制御部143との接続が選択され、必要なアンテナが装備されることになる。
制御部12は、携帯装置10のシステム全体を制御する手段であって、例えば、CPU(Central Processing Unit )で構成され、記憶部24にあるOS(Operating System)やアプリケーションプログラムを実行し、アンテナ選択に対応して通信制御を行う。アンテナ選択に対応する通信制御では、アンテナA41、B42、C43が接続位置でアクティブ化として、アンテナ選択部16のスイッチA161、B162、C163を切り替え、アクティブ化されたアンテナA41、B42、C43に対応し、Wimax通信制御部141、無線LAN通信制御部142又はTV通信制御部143を動作状態に制御する。
アンテナ選択部16のスイッチA161、B162、C163は、アンテナA41、B42、C43の接続位置(アクティブ化位置)に対応して閉状態に切り替えられ、非接続位置(非アクティブ化位置)に対応して開状態に切り替えられる。例えば、TVアンテナであるアンテナC43がアクティブな場合にはスイッチC163のみが閉状態となり、TV通信制御部143のみが動作状態となる。
この実施の形態では、携帯装置10のWAN通信を常時アクティブ化しており、そのため、WAN内蔵アンテナ22は常にアクティブ化され、電源を遮断しない限り又は動作を停止させない限りWAN通信制御部144は動作状態にある。
アンテナ状態検出部20は複数のアンテナA41、B42、C43の状態を検出する手段であって、端子D64によってアンテナA41、B42、C43の位置を検出し、この検出出力に基づき、制御部12がアンテナ選択部16のスイッチA161、B162、C163を切り替える。
記憶部24はOS、アプリケーションプログラム、アンテナアクティブ化サブルーティン等を格納する手段であって、記録媒体によって構成される。この記憶部24には、図3に示すように、プログラム記憶部242、データ記憶部244が設定され、プログラム記憶部242にはOS、アプリケーションプログラム、アンテナアクティブ化サブルーティン等が格納され、また、データ記憶部244には、アンテナ状態検出部20で検出されたアンテナ状態を表す状態データ等が格納される。
表示部26は、情報提示手段の一例であって、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)素子で構成され、表示制御部28は、この表示部26の制御手段であって、制御部12の表示データを表示部26に表示させる。
操作部30は外部から文字や記号等の情報を入力する手段であって、例えば、キーボードで構成され、表示部26の表示面に設置したタッチセンサで構成してもよい。
次に、アンテナ装置2の接続について、図4及び図5を参照する。図4は、携帯装置及びアンテナ装置を示す図、図5は、アンテナ及びアンテナコネクタ部を示す図である。図4及び図5に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図4及び図5において、図1又は図2と同一部分には同一符号を付してある。
携帯装置10の筐体32には、図4Aに示すように、表示部26が設置されているとともに、この表示部26の下側には操作部30が設置されている。この携帯装置10の筐体32の頂部にあるアンテナコネクタ部18にアンテナ装置2が取り付けられて接続され、アンテナコネクタ部18には、図4Bに示すように、アンテナ装置2が着脱される。
アンテナ装置2は、複数のアンテナA41、B42、C43(図1)を備えており、この実施の形態では、図5Aに示すように、アンテナ筐体部である正三角筒状のジョイント8によって束ねられている。このアンテナ装置2の底面部には、アンテナA41のアンテナ端子A61、アンテナB42のアンテナ端子B62、アンテナC43のアンテナ端子C63が突出し、アンテナ端子A61の近傍には、接続選択端子として端子D64が突出している。この場合、アンテナ端子A61、B62、C63は例えば、径大で長い棒状であり、端子D64は、アンテナ端子A61、B62、C63に比較して径小で短い棒状である。
各アンテナ端子A61、B62、C63は、アンテナコネクタ部18(図4B)側のアンテナコネクタの規則性のある配列パターンと同一の配列パターンとして例えば、正多角形の頂点配列である。また、アンテナ装置2のジョイント8の角部にはアンテナ配置を表す識別部34が形成され、識別部34によってアンテナA41の位置が識別される。
アンテナコネクタ部18には、図5Bに示すように、各アンテナ端子A61、B62、C63を挿入するアンテナコネクタ181と2つのダミーコネクタ182、183が形成されているとともに、端子D64を挿入するアンテナ選択コネクタ184、185、186が形成されている。アンテナ選択コネクタ184、185、186の配列パターンはアンテナ端子A61、B62、C63と同様である。2つのダミーコネクタ182に対し、アンテナコネクタ181は、接続位置であるアクティブアンテナコネクタを構成している。
アンテナ装置2の各アンテナ端子A61、B62、C63と、アンテナコネクタ部18のアンテナコネクタ181、182、183との接続、アンテナ選択コネクタ184、185、186に端子D64の装着によるアンテナA41、B42、C43の接続形態及びアクティブ化制御は次の通りである。
a)アンテナコネクタ181にアンテナ端子A61が接続された場合:
端子D64がアンテナ選択コネクタ184に接続され、アンテナA41のアクティブ化が決定される。このとき、スイッチA161(図2)が閉じられ、制御部12によってWimax通信制御部141が動作状態に制御される。スイッチB162、C163は開かれ、無線LAN通信制御部142及びTV通信制御部143は動作を停止する。
b)アンテナコネクタ181にアンテナ端子B62が接続された場合:
端子D64がアンテナ選択コネクタ185に接続され、アンテナB42のアクティブ化が決定される。このとき、スイッチB162が閉じられ、制御部12によって無線LAN通信制御部142が動作状態に制御される。スイッチA161、C163は開かれ、Wimax通信制御部141及びTV通信制御部143は動作を停止する。
c)アンテナコネクタ181にアンテナ端子C63が接続された場合:
端子D64がアンテナ選択コネクタ186に接続され、アンテナC43のアクティブ化が決定される。このとき、スイッチC163が閉じられ、制御部12によってTV通信制御部143が動作状態に制御される。スイッチA161、B162は開かれ、Wimax通信制御部141及び無線LAN通信制御部142の動作を停止する。
このような動作の制御は制御部12によって実行され、アンテナ選択コネクタ184、185、186に対する端子D64の装着により、アンテナA41、B42、C43の接続位置が判定され、その判定結果によりスイッチA161、B162、C163を選択して閉状態又は開状態に切り替える。
アンテナA41、B42、C43の接続選択について、図6及び図7を参照する。図6及び図7は、アンテナの接続選択部の構成を示す図である。図6及び図7に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図6及び図7において、図1又は図2と同一部分には同一符号を付してある。
図6Aに示すように、筐体32に形成されたアンテナコネクタ部18に、端子D64を挿入可能なアンテナ選択コネクタ184、185、186が設置されている。このアンテナ選択コネクタ184、185、186に軸36を中心にして回転して開閉される蓋部38を備える。この蓋部38を導体で構成し、この蓋部38とこの蓋部38が接触して開閉する接点40を設置すれば、蓋部38及び接点40によってスイッチ42が形成される。
斯かる構成では、図6Bに示すように、端子D64がアンテナ選択コネクタ184、185、186に挿入され、蓋部38が接点40に接触すると、スイッチ42が導通する。これによって、端子D64がアンテナ選択コネクタ184、185、186の何れかに挿入され、スイッチ42の導通によってアンテナA41、B42、C43の何れかが接続位置にあることが検知される。
また、図7Aに示すように、筐体32の内部に、端子D64に対応して接点44、46を設置し、端子D64を導体で構成し、接点44、46と端子D64とでスイッチ48を構成してもよい。図7Bに示すように、端子D64がアンテナ選択コネクタ184、185、186の何れかに挿入されて接点44、46に接触すると、スイッチ48が導通するので、スイッチ48の導通によってアンテナA41、B42、C43の何れかが接続位置にあることが検知される。
また、アンテナ装置2には識別部34(図5A)が設けられているので、アンテナ装置2の回転位置をこの識別部34によって知ることができ、また、アクティブ位置を表す識別部50(図5B)が設けられているので、この識別部50の位置でアンテナA41、B42又はC43が選択され、アンテナコネクタ181に接続されたアンテナがアクティブ化される。識別部34、50はアンテナの種類を示し、それを識別できる形態であればどのような形態でもよく、例えば、刻印や突起等であってもよい。
アンテナの着脱及び切替えについて、図8及び図9を参照する。図8は、アンテナ装着及び通信の処理手順を示すフローチャート、図9は、アンテナの取外しの処理手順を示すフローチャートである。図8及び図9に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
アンテナ装着及び通信の処理手順は、その処理方法又はその処理プログラムの一例であって、図8に示すように、携帯装置10のアンテナコネクタ部18にアンテナ装置2を装着すると、アンテナコネクタ部18に対するアンテナ端子A61、B62、C63の挿入、アンテナ選択コネクタ184、185、186に対する端子D64の挿入が検出され(ステップS11)、アンテナ端子A61、B62又はC63の何れがアンテナコネクタ181に挿入されたか、端子D64が挿入されたアンテナ選択コネクタ184、185又は186の位置から、アンテナの種別即ち、アンテナA41、B42又はC43が判別される(ステップS12)。これらの処理はアンテナ状態検出部20の状態検出出力により制御部12によって判断される。
アンテナコネクタ181に接続されたアンテナA41、B42又はC43が判明すると、アンテナ状態検出部20から接続されているアンテナがアンテナA41、B42又はC43であることを制御部12に通知し、制御部12では、接続されているアンテナA41、B42又はC43に対応し、スイッチA161、B162又はC163を導通させ、Wimax通信制御部141、無線LAN通信制御部142又はTV通信制御部143を動作(アクティブ化)させる(ステップS13)。この結果、挿入されたアンテナA41、B42又はC43を用いて、Wimax通信制御部141、無線LAN通信制御部142又はTV通信制御部143での通信が可能となる(ステップS14)。TV通信制御部143がアクティブ化されていれば、TV受信が可能となる。
また、アンテナの取外しの処理手順はその処理方法又はその処理プログラムの一例であって、図9に示すように、アンテナコネクタ部18からアンテナ装置2が外されると、その状態がアンテナ状態検出部20によって検出され(ステップS21)、その検出出力が制御部12に通知される。この結果、制御部12からアンテナ選択部16のスイッチA161、B162又はC163が閉状態から開状態に切り替えられ、アクティブ化されていたWimax通信制御部141、無線LAN通信制御部142又はTV通信制御部143は非アクティブ化し(ステップS22)、通信を終了する。
以上述べた実施の形態について、効果や利点を列挙すれば、次の通りである。
(1) 携帯装置の通信機能の多様化に伴い、WANや無線LAN、GPS、TV等の各種機能を搭載した場合、筐体内の内蔵アンテナでは十分な利得が得られない場合があるが、上記実施の形態では、外部アンテナとして構成されるので、通信品質を高めることができ、また、内蔵アンテナでは筐体内のスペースがアンテナに奪われるため、携帯装置の小型化を妨げるという課題は外部アンテナとして構成された上記実施の形態において解決されている。また、上記アンテナ装置によれば、携帯装置等の通信機器のコンパクト化にも寄与することができる。
(2) 筐体外部に取り外し可能、切り替え可能なジョイント状の複数のアンテナを付け、切り替えることにより複数のアンテナを単独で使用することができる。複数のアンテナが1つのジョイントに束ねられており、そのジョイントからアンテナ端子が突出しているので、そのアンテナ端子を携帯装置に装着し、接続位置によって選択されるアンテナが有効となり、使いたいアンテナをアクティブコネクタに装着するだけで、所望の通信が可能となる。
(3) しかも、携帯装置に付属するジョイント内に幾つかのアンテナが束ねられており、複数のアンテナが単一のジョイントを以てアンテナ装置2として構成されているので、接続位置によって所望のアンテナを選択することができる。
(4) 携帯装置等の通信機器には、アンテナ数(アンテナ端子数)に対応するアンテナコネクタと、アンテナ選択のための端子とを以て構成すればよく、アンテナ及びアンテナ選択のための手段は極めて簡単な構成である。
(5) アンテナ装置の各アンテナがアンテナコネクタに対して装着されることで所望のアンテナが選択され、所望の通信制御に切り替えることができる。
〔第2の実施の形態〕
第2の実施の形態について、図10及び図11を参照する。図10は、アンテナ装置を装着した携帯装置を示す図、図11は、携帯装置のアンテナコネクタ部及びアンテナ装置を示す図である。図10及び図11に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図10及び図11において、図1及び図2と同一部分には同一符号を付してある。
第1の実施の形態では、アンテナ装置2を携帯装置10に着脱してアンテナ切替えを行える構成としたが、第2の実施の形態では、図10に示すように、携帯装置10に装着されたアンテナ装置2を回転させてアンテナ切替えが行える構成としたものである。
このような構成では、図11Aに示すように、携帯装置10のアンテナコネクタ部18の各アンテナコネクタ181、182、183間にアンテナ端子A61、B62、C63を移動させる通路として円弧状の溝52が形成され、また、各アンテナ選択コネクタ184、185、186間にも端子D64を移動させる通路として円弧状の溝54が形成されている。
これに対応するアンテナ装置2には、図11Bに示すように、アンテナ端子A61、B62、C63が形成されているとともに、端子D64が形成されている。アンテナ装置2のジョイント8には識別部34が形成されている。この実施の形態ではジョイント8が円筒状に形成されている。
このような構成によれば、アンテナ装置2を装着状態で回転させてアンテナA41、B42、C43を選択することができ、アンテナコネクタ181にアンテナ端子A61、B62、C63の何れかが接続されると、端子D64の位置から、アクティブなアンテナの種類が判断され、Wimax通信制御部141、無線LAN通信制御部142又はTV通信制御部143を動作状態に切り替え、通信を行うことができる。
このような構成によれば、アンテナ切替え時に抜き差しの必要がなく、ユーザの負担を軽減できる。また、アンテナ装置2の向きは識別部34の位置によりその接続位置を容易に判断できる。
〔第3の実施の形態〕
第3の実施の形態について、図12を参照する。図12は、携帯装置に付属させたアンテナ装置を示す図である。図12に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図12において、図4と同一部分には同一符号を付してある。
携帯装置10にアンテナ装置2を常備するには、図12に示すように、携帯装置10に取り付けられたストラップ56を用いてアンテナ装置2に括り付けて付属させればよい。斯かる構成とすれば、アンテナ装置2の紛失を防止でき、アンテナ装置2を即座に携帯装置10に装着させることができる。
〔第4の実施の形態〕
第4の実施の形態について、図13、図14、図15、図16、図17、図18及び図19を参照する。図13、図14、図15及び図16は、アンテナの装着表示を示す図、図17は、アンテナの装着表示の処理手順を示すフローチャート、図18は、アンテナの装着ガイド表示を示す図、図19は、アンテナの装着ガイド表示の処理手順を示すフローチャートである。図13〜図19に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図13〜図16、図18において、図4Aと同一部分には同一符号を付してある。
この第4の実施の形態では、第1の実施の形態と同様の携帯装置10の構成を備えることにより、表示部26にアンテナに関する情報として、未装着情報、装着情報、アンテナの種類等を表示する構成としたものである。
アンテナ状態検出部20の検出出力を受けた制御部12の表示制御により、アンテナ装置2が未装着である場合には、図13に示すように、表示部26の表示画面72に未装着であるメッセージ74として「アンテナ未装着」を表示する。
Wimax通信用のアンテナA41が装着されている場合には、図14に示すように、表示部26の表示画面72にアンテナ装着中であること、そのアンテナの種類を表すメッセージ76として「Wimaxアンテナ装着中」を表示する。
WLAN通信用のアンテナB42が装着されている場合には、図15に示すように、表示部26の表示画面72にアンテナ装着中であること、そのアンテナの種類を表すメッセージ78として「WLANアンテナ装着中」を表示する。
また、TV通信用のアンテナC43が装着されている場合には、図16に示すように、表示部26の表示画面72にアンテナ装着中であること、そのアンテナの種類を表すメッセージ80として「TVアンテナ装着中」を表示する。
このようなメッセージ表示の処理手順は、その処理方法又はその処理プログラムの一例であって、図17に示すように、アンテナ装着中か否かの判断を行い(ステップS31)、アンテナ装置2が未装着中であれば(ステップS31のNO)、表示部26に「アンテナ未装着」(図13)を表示し又は非表示とし(ステップS32)、この処理を終了する。
また、アンテナ装置2が装着中であれば(ステップS31のYES)、装着されているアンテナの種類を判定する(ステップS33)。このアンテナの種類は、アンテナ状態検出部20の検出出力に基づき、制御部12によって判断する。
この判断の結果、Wimax通信用のアンテナA41が装着されている場合には、表示部26に「Wimaxアンテナ装着中」(図14)を表示し(ステップS34)、この処理を終了する。
また、WLAN通信用のアンテナB42が装着されている場合には、表示部26に「WLANアンテナ装着中」(図15)を表示し(ステップS35)、この処理を終了する。。
また、TV通信用のアンテナC43が装着されている場合には、表示部26に「TVアンテナ装着中」(図16)を表示し(ステップS36)、この処理を終了する。
このような表示を行えば、ユーザはその表示から何れのアンテナが装着されているかを知ることができ、アプリケーションの起動についてもアンテナとの関係で知ることができ、利便性の高い携帯装置を実現することができる。
また、アンテナが未装着であれば、図18に示すように、表示部26の表示画面72にアンテナ装置2を装着すべきガイドメッセージとして例えば、「・・・アンテナを装着して下さい」なるメッセージ82を表示をする構成としてもよい。
このようなメッセージ表示の処理手順は、その処理方法又はその処理プログラムの一例であって、図19に示すように、ユーザがアプリケーションを起動し(ステップS41)、この起動アプリケーションの種類を確認する(ステップS42)。このアプリケーションの種類の確認は、制御部12によって行うことができ、例えば、初期画面からユーザが選択するアプリケーションによって知ることができる。
この状態から制御部12がアンテナ状態検出部20の検出出力を取り込み、アンテナ状態を確認する(ステップS43)。この場合、起動したアプリケーションが必要とするアンテナが未接続であるか否かを判断し(ステップS44)、必要なアンテナが接続されていれば(ステップS44のNO)、この処理を終了する。
また、必要なアンテナが未接続であれば(ステップS44のYES)、表示部26に「・・・アンテナを装着して下さい」(図18)を表示し(ステップS45)、この処理を終了する。
ユーザは、斯かるガイドメッセージを参照でき、アンテナ装置2を装着し、必要なアンテナを選択すればよい。
〔他の実施の形態〕
(1) 上記実施の形態では、アンテナ端子A61、B62、C63及びアンテナコネクタ181、182、183の配列パターンを正多角形の頂点配列としたが、例えば、図20に示すように、複数のアンテナのアンテナ端子A601、B602、C603、D604、E605、F606及びアンテナコネクタ1801、1802、1803、1804、1805、1806を円周状配列としてもよい。この場合、図示しないが、アンテナ選択コネクタも同様に円周状配列とすればよい。
(2) また、図21に示すように、アンテナ端子A601、B602、C603及びアンテナコネクタ1801、1802、1803、1804、1805の配列パターンを直線状に等間隔配列とし、アンテナ端子A601、B602、C603を横方向にシフトさせてアンテナコネクタ1801、1802、1803、1804、1805から隣接する3つのアンテナコネクタ1801、1802、1803、アンテナコネクタ1802、1803、1804又はアンテナコネクタ1803、1804、1805に装着してもよく、また、アンテナ装置2の左右を反転させて3つのアンテナコネクタ1801、1802、1803、アンテナコネクタ1802、1803、1804又はアンテナコネクタ1803、1804、1805に装着してもよい。
(3) アンテナ切替えについては、既述のアンテナ切替えに限定されるものではなく、アンテナ装置2側を凹部状のアンテナ端子とし、携帯装置10側からアンテナ装置2に挿入される棒状のアンテナコネクタを設置し、コネクタ構造をアンテナ装置2と携帯装置10との雌雄構造を逆にしてもよい。
(4) 上記実施の形態では、アンテナ装置2が装着される通信機器として携帯装置10を例示したが、携帯装置10以外の通信機器であってもよく、本発明は実施の形態に記載された携帯装置10に限定されるものではない。通信機器としては、通信機能を備えたPCの他、携帯情報端末機(PDA:Personal Digital Assistant)であってもよい。
次に、以上述べた本発明の実施の形態から抽出される技術的思想を請求項の記載形式に準じて付記として列挙する。本発明に係る技術的思想は上位概念から下位概念まで、様々なレベルやバリエーションにより把握できるものであり、以下の付記に本発明が限定されるものではない。
(付記1) 複数の送信周波数又は受信周波数に対応するアンテナ装置であって、
前記送信周波数又は前記受信周波数に対応する複数のアンテナと、
これらアンテナに設けられ、通信機器側に設置されたアンテナコネクタの規則性のある配列パターンと一致する配列パターンに配列させた複数のアンテナ端子と、
を備え、前記アンテナコネクタに前記アンテナ端子が装着された際に、前記通信機器に対して接続される前記アンテナを選択することを特徴とするアンテナ装置。
(付記2) 付記1のアンテナ装置において、
前記アンテナコネクタに前記アンテナ端子が装着された際に、前記通信機器に対して接続される前記アンテナを選択する接続選択端子を備えることを特徴とするアンテナ装置。
(付記3) 付記1のアンテナ装置において、
前記配列パターンは、正多角形の頂点配列、円周状配列、又は直線等間隔配列であることを特徴とするアンテナ装置。
(付記4) 付記1のアンテナ装置において、
前記アンテナを備えるアンテナ筐体部にアンテナ位置を表すアンテナ識別部を備えることを特徴とするアンテナ装置。
(付記5) 付記1のアンテナ装置において、
前記通信機器は、携帯装置であることを特徴とするアンテナ装置。
(付記6) 複数の送信周波数又は受信周波数に対応する携帯装置であって、
前記送信周波数又は前記受信周波数に対応する複数のアンテナのアンテナ端子の規則性のある配列パターンと一致する配列パターンに配列させた複数のアンテナコネクタと、
これらアンテナコネクタに前記アンテナ端子が装着された際に、前記アンテナから単一又は複数のアンテナを選択するアンテナ選択部と、
を備えることを特徴とする携帯装置。
(付記7) 付記6の携帯装置において、
前記アンテナ選択部に前記アンテナを選択させる接続選択端子を前記アンテナ側に備えることを特徴とする携帯装置。
(付記8) 付記6の携帯装置において、
前記アンテナが未接続であること又は前記アンテナ選択部によって選択されたことを表示する表示部を備えたことを特徴とする携帯装置。
(付記9) 付記6の携帯装置において、
前記アンテナが未接続であるである場合、表示部にアンテナを接続すべきことを表すガイドメッセージを表示することを特徴とする携帯装置。
(付記10) 付記6の携帯装置において、
複数のアンテナに対応する複数の通信制御部を備え、接続が選択されたアンテナに応じて前記通信制御部を動作させる制御手段を備えたことを特徴とする携帯装置。
(付記11) 複数の送信周波数又は受信周波数に対応する携帯装置であって、
付記1記載のアンテナ装置を付属させたことを特徴とする携帯装置。
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施の形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。