JP5044500B2 - 作業車 - Google Patents
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このような構造を採用したものとして、従来では下記[1]に示す技術が知られている。
[1] 運転部の床面よりも高い位置で後方側に配設された後部フレームと、その後部フレームよりも前方側で前記運転部の床面を支持するように配設された前部フレームとで車体フレームを構成し、エンジン及びミッションケースを、車体フレームの後部フレームの下側で支持フレームにより吊り持ちし、ラジエータは、エンジン及びミッションケースよりも前方側で車体フレーム上の運転座席の下側に配設し、機体の横外側位置から機体中央側へ向けてラジエータ冷却風を送風するようにしたもの(例えば、特許文献1参照)。
このように配置されていることにより、車体フレームの上側に広い空間を確保し得て、車体フレーム上を有効利用できるとともに、ラジエータに対する外気の導入もラジエータの冷却面の全面を機体横外方に開放して行われる。また、ラジエータからの排風も、運転座席下側の空間を排風通路として利用できるので、原動部との干渉を避けて排風抵抗の少ない状態で使用できる。
すなわち、車体フレーム上における仕様を、例えば前後二列の座席使用が可能であるように仕様変更して搭乗人員数を増やしたい場合に、必然的に後部座席の位置が車体後方側へ寄ることになるが、このように車体後方側へ寄せて後部座席を設けると、単純に座席1席分程度の車体長さの増大程度では、原動部等の配置スペースが足りなくなるという問題がある。
これは、積載能力の増強に伴ってエンジン出力の向上が求められ、それに伴ってエンジン自体の大きさやミッションケース、及び周辺機器の大きさが増大し、また、冷却機能の向上のために冷却面積が大きくなるラジエータも大型化される等のためである。
大きな増大が制約された条件下で、ラジエータによる冷却負荷の低減や原動部での掃気性能を高め得た作業車を提供することにある。
上記課題を解決するために講じた本発明における作業車の技術手段は、請求項1に記載のように、車体フレームの下部側において、左右方向での中央部にエンジン及びミッションケースを配備し、
車体の右側部又は左側部に、ラジエータをその吸気面の外端側が内端側よりも後方に位置するように平面視で斜めに配設し、
前記ラジエータの冷却ファンから供給される風の向きを、前記エンジンの後方側で、そのエンジンの上端よりも上面側を低くして連結されているミッションケースの上部に向く斜め後方向きに設定してあり、
エンジンの排気管を、ラジエータが配設された側のエンジンの側部から後方に延出してあり、前記排気管が前記ミッションケースよりも前記冷却ファンから供給される風の供給方向における上流側に位置することである。
上記のように、解決手段1にかかる本発明の作業車では、ラジエータを吸気面の外端側が内端側よりも後方に位置するように平面視で斜めに配設したことにより、吸気面が横外側方に向く状態よりも機体前後方向でのラジエータ長さを短縮することができる。
そして、そのラジエータの冷却ファンから供給される風の向きを、エンジンの上端よりも上面側を低くして連結されているミッションケースの上部に向くように設定したことにより、冷却ファンによる冷却風がミッションケース上面側に形成される空間を通って機体横幅方向での他方側へ抜け易くなる。
また、冷却ファンの冷却風がミッションケース上面側に形成される空間を抜けるように流動することにより、その冷却ファンの駆動負荷を軽減し、スムーズな冷却風の流れが確保されることによって冷却効率を向上することができる。さらに、これとともに、エンジンやマフラーなどの発熱源が配備される原動部に滞留する熱気の排出もスムーズに行えて、この点でも冷却効率の向上を図り得る利点がある。
また、原動部内でも比較的高温であるエンジンの排気管に、冷却ファンからの送風が直接的に接触するので、より一層原動部における滞留熱気の排出をスムーズに行い易い利点がある。
本発明の作業車における第2の解決手段は、請求項2の記載のように、平面視で、前記排気管の延在方向と前記冷却ファンから供給される風の向きとが交差するよう、前記排気管が後方側ほど前記車体の幅方向における外側に位置して配置されている点に特徴がある。
〔解決手段3〕
本発明の作業車における第3の解決手段は、請求項3の記載のように、前記ミッションケースよりも上方に前記排気管が配置されている点に特徴がある。
〔解決手段4〕
本発明の作業車における第3の解決手段は、請求項4の記載のように、前記ミッションケースよりも上方で、且つ、前記排気管よりも前記供給方向における下流側にマフラーが配置されている点に特徴がある。
本発明の作業車における第5の解決手段は、請求項5の記載のように、車体フレームの後部に運転部の床面より高い位置に配設された後部フレームを備えて、前記後部フレームの前部に後部座席を支持させ、前記後部座席の左右中央部の下方にエンジンを配設すると共に、後部座席の右側部又は左側部の下方にラジエータを配設してある点に特徴がある。
上記のように、解決手段5にかかる本発明の作業車では、上記にかかる発明と同等な作用効果の他に、次の作用効果をも奏する。
すなわち、後部座席とエンジンとが上下で重複する状態に配設され、その後部座席やエンジンと前後方向で重複する状態にラジエータが配設されるので、より一層、機体の前後方向長さの短縮を図るに有効である。
本発明の作業車における第6の解決手段は、請求項6の記載のように、ラジエータを横外側から覆う外部カバーを備え、前記外部カバーに外気導入用の通気孔を形成してある点に特徴がある。
上記のように、解決手段6にかかる本発明の作業車では、上記にかかる発明と同等な作用効果の他に、次の作用効果をも奏する。
すなわち、外部カバーを備えたことにより、ラジエータの吸気面に対する他物の接触や塵埃の付着などに対する保護機能を得られる利点がある。
本発明の作業車における第7の解決手段は、請求項7の記載のように、ラジエータを横外側から覆う外部カバーに内側に凹んだ凹部を形成し、前記凹部に、外気導入用の通気孔が形成された傾斜面をその外端が内端よりも後方に位置するように平面視で斜めに形成してある点に特徴がある。
上記のように、解決手段7にかかる本発明の作業車では、上記にかかる発明と同等な作用効果に加えて、次の作用効果をも奏する。
すなわち、外部カバーに凹部が形成され、その凹部の、外端が内端よりも後方に位置するように平面視で斜めに形成した傾斜面に外気導入用の通気孔が形成されているので、凹部が存在しない場合に比べて通気孔が形成される傾斜面の面積が増大されるとともに、機体走行に伴う風の動圧を受け易くして、外気の取り込みが効果的に行われ易いという利点がある。
本発明の作業車における第8の解決手段は、請求項8の記載のように、エンジンのスターターケースに設けたブリーザ導管を、原動部の上部に延出してある点に特徴がある。
上記のように、解決手段8にかかる本発明の作業車では、上記にかかる発明と同等な作用効果の他に、次の作用効果をも奏する。
すなわち、ブリーザ導管を、原動部の上部に延出してあるので、スタータケース自体は原動部内の低い位置に設けても、ケース内への泥水の入り込みを抑制できる利点がある。
本発明にかかる作業車の実施の形態の一例を図面の記載に基づいて説明する。
図1は、前後二列に着座可能な座席が存在する使用形態での作業車の全体側面図であり、図2は、前側一列にのみ着座可能な座席が存在する使用形態での作業車の全体側面図である。図3は、図1における使用形態での作業車の全体平面図である。
図1〜図3に示すように、車体1は、車体フレーム2の前部に支持された操向可能な左右の前輪3と、車体フレーム2の後部に支持された操向不能な左右の後輪4とを備えて、4輪走行式の四輪駆動車に構成されている。
運転部5の後方には、後述する延長状態と短縮状態とに状態変更可能でダンプ可能な荷台40を備えた後部積載部6が配備されており、運転部5と後部積載部6との間には、運転部5と後部積載部6との間を仕切る(運転部5の後壁を構成する)仕切部材90が配設されている。
上記の後部座席14は、展開して着座可能である使用姿勢状態と、後方側を持ち上げて折り畳まれることにより着座不能である非使用姿勢とに姿勢変更可能に構成されたものであり、このような後部座席14を配備するための運転部5における後方側の空間が、本発明でいう後部座席設置用空間Sである。
車体1は、前記前輪3及び後輪4に支持された車体フレーム2に対して、運転部5を覆うロプス30を取り付けて構成される車体コア部200を備えている。
この車体コア部200は、図4乃至図6に示すように、メインフレーム20を主材として構成される第1コア部材201と、その第1コア部材201に対して一体的に組み付けられる第2コア部材202と、前記ロプス30によって構成される第3コア部材203とで構成されている。そして、前記第1コア部材201と第2コア部材202との組み合わせで前記車体フレーム2が構成されている。
前記メインフレーム20は、車体前方側で車体前後方向に沿って位置する左右一対のメインフレーム前部20aと、そのメインフレーム前部20aの後端側から上方へ立ち上がるメインフレーム立ち上がり部20bと、さらにそのメインフレーム立ち上がり部20bの上端から後方へ延出されたメインフレーム後部20cとで、側面視で略クランク状に屈曲形成されている。
前記メインフレーム立ち上がり部20bは、前記メインフレーム前部20aの後端部から上方へ立ち上がる後部座席支持フレーム25によって構成され、その後部座席支持フレーム25の上部から後方側へ延出された荷台支持フレーム26によって前記メインフレーム後部20cが構成されている。前記メインフレーム前部20aの後端部とメインフレーム後部20cとの間に架設されたリヤサスペンション4aを介して前記後輪4が連結支持されている。
前記前部運転座席構成フレーム22は、ボックス状の前部座席支持パネル24で覆われており、この前部座席支持パネル24に前部運転座席13が固定されている。前部運転座席13は、前部座席支持パネル24の前部に固定された前部着座シート13aと、後述するロプス30の中間支柱32の間を繋ぐ補強フレーム32cに固定されたシートバック13bとを備えて構成されている。
また、この車体フレーム2は、前記メインフレーム20の長手方向で、その前部側に位置するメインフレーム前部20aと、前記メインフレーム立ち上がり部20bと、前記第2コア部材202との組み合わせで前部フレーム2Aが構成され、前記荷台支持フレーム26によって構成されるメインフレーム後部20cによって後部フレーム2Bが構成されている。
上記のように構成された車体フレーム2に対して、次のようにロプス30が装着され、車体コア部200を構成する。
ロプス30は、図5、及び図7に示すように、前部支柱31と、中間支柱32と、左右の後部支柱34とを備えて、6柱式に構成されている。前輪支持フレーム21の上部における左右両側部に左右の前部支柱受け部21aが固定されており、この左右の前部支柱受け部21aに亘って、丸パイプ材により形成された前部支柱31が固定されている。また、前記前部運転座席構成フレーム22の左右の支持フレーム22cの上部に亘って、丸パイプ材により形成された中間支柱32が固定されている。
補強フレーム32cには、取付ブラケット32dが固定されており、この取付ブラケット32dの前側に、前部運転座席13のシートバック13bが締め付け固定されている(図20参照)。
また、図7に示すように、このロプス30は、前記前部支柱31、中間支柱32、後部支柱34、上部前部フレーム33、上部後部フレーム35、のそれぞれが組み付け分解可能に構成してあり、前記上部後部フレーム35は左右方向でも二分割されていて、中間継ぎ手35cにより脱着自在に構成してある。
図8〜図12に基づいて荷台40の構造について説明する。
図8は、後述する延長状態での荷台40付近の側面図であり、図9は、後述する短縮状態での荷台40付近の側面図である。図10は、後述する延長状態での荷台40の底面図(荷台40を下側から見た図)であり、図11は、荷台40の背面図であり、図12は、後述する延長状態での荷台40前部の側面図である。
図17に基づいて荷台40の延長状態と短縮状態との切換状況について説明する。
図17は、荷台40の切換状態を示す概略斜視図であり、図17(a)が延長状態での荷台40の概略斜視図であり、図17(b)が延長状態と短縮状態との間の中間状態での荷台40の概略斜視図であり、図17(c)が短縮状態での荷台40の概略斜視図である。
図18〜図25に基づいて運転部5と後部積載部6との間に配設された仕切部材90の構造について説明する。
図18は、ロプス30と仕切部材90との組み付け分解状態を示す説明図であり、図19は仕切部材90付近の背面図、図20は仕切部材90付近の側面図、図21は仕切部材90上部の支持構造と、仕切部材90の固定構造を説明する上下方向の縦断背面図、図22は仕切部材90付近の水平方向断面図、図23乃至図25は仕切部材90の固定構造を
示し、図23は側面図、図24及び図25は水平方向断面図である。
左右のレール部材96の内側の面には、前後に長いガイド穴部96Aが形成されており、このガイド穴部96Aの穴幅は、上部支軸93の外径より少し大きい寸法に設定されている。
すなわち、図23に示すように、後部着座シート14aの後部側を持ち上げた起立姿勢にして、その後部着座シート14の前端側を後述するロック機構100により、倒伏しないように固定する。このようにすると、仕切部材90の下端側は補強フレーム32cと後部着座シート14aとの間に挟み込まれた状態に位置し、その前後方向でのガタツキを抑制されることになる。
そして、さらに仕切部材90の下端側は、後述する後部位置固定機構95としてのゴム製の帯状部材95aに形成した長穴95bを利用して、帯状部材95aを少し引き延ばしながら前記長穴95bを後部着座シート14aの後部側上端部14cに付設してある係合片14dに係合させてある。これにより、仕切部材90の下端側は、中間支柱32の後部近くでロック姿勢に固定された後部着座シート14aに対して弾性的に前後位置移動を抑制するように連結されている。
上記のように、ゴム製の帯状部材95aは、後部位置固定機構95の構成部材であるとともに、後部着座シート14aやそのロック機構100との協働により、仕切部材90の下端側を、仕切部材90が前方側に位置している状態で位置規制するための手段としても機能している。
そして、この状態で仕切部材90の位置を後部支柱34に対して固定するための後部位置固定機構95が、仕切部材90の下部と前記後部支柱34の下部との間に設けてある。
図20及び図22に示すように、後部座席14の後部着座シート14aは、その前縁側の下部の左右向きの軸心P3周りで前後及び上下揺動可能に支持されていて、後部着座シート14aが、前端縁側が下方に、かつ後端縁側が上方に位置する状態となるように前方に揺動した起立姿勢と、前記後部着座シート14aが後方に揺動して後部着座シート14aの上面が上向きとなる着座可能姿勢とに姿勢変更可能に構成されている。
また、後部着座シート14aを後方側に揺動させた姿勢に姿勢変更し、シートバック14bを仕切部材90と共に後方に移動させることで、短縮状態での荷台40の前側に作業者が着座できる使用状態で位置した第2姿勢に、後部座席14の姿勢を姿勢変更できる。
つまり、この仕切部材90の下端部による当たり構造が、後部着座シート14aの起立側への揺動を規制する後部ロック機構110としての役割を果たしている。
図1,図2,図20,図22に基づいて仕切部材90の位置変更による後部座席設置用空間Sの形態変更状況について説明する。
図1に示す状態は、荷台40が短縮状態に切り換えられ、後部着座シート14aが着座可能姿勢に姿勢変更され、仕切部材90が後方移動位置に位置する状態であり、この状態が、前部運転席13及び後部座席14の両方に搭乗可能な二列仕様状態である。
次に、仕切部材90の左右両側の上部に設けてある前部位置固定機構94としてのフック部材94aを、中間支柱32の上部側に連設して固定用ロッド94bに係合させて仕切部材90を中間支柱32に対して固定する。
そして、仕切部材90の前部位置固定機構94としてのフック部材94aと、中間支柱32側の固定用ロッド94bとの係合を解除し、さらに起立姿勢に姿勢変更されている後部着座シート14aの上端側に連結した帯状部材95aの係合も解除して、仕切部材90を後方に移動可能な状態にする。
このようにして、図2に示す一列座席仕様(二人乗り仕様)から、図1に示す二列座席仕様(四人又は五人乗り仕様)に、運転部5の仕様を変更する。
車体フレーム2の後部下部に配設された原動部120は次のように構成されている。
図1、及び図26,図27に示すように、原動部120では、作業車の駆動力源となるエンジン121と、このエンジン121の後部に連結されたミッションケース122と、ミッションケース122の後部側に連結された静油圧式無段変速装置123とが一体的に連結され、これらが左右の荷台支持フレーム26の間に架設された支持フレーム26aと、その支持フレーム26aから機体前方側下方のメインフレーム前部20aの後端側に対して延設された側面視L字状に屈曲した後部支持フレーム26cによって吊り下げ状態で支持されている。
また、エンジン121のシリンダ部121bの左側方から排気管126が導出され、ミッションケース122の左側方を通ってミッションケース122の後方側の上方箇所に配設されているマフラー127に排気が導かれる。この排気管126及びマフラー127は、前記荷台40の底面とミッションケース122の上面との間に形成されている前記掃気用空間S2が存在する箇所と同程度の高さ位置に設けてある。
尚、同図中に示すように、荷台40の下方側には前記ミッションケース122等が存在しているので、荷台40をダンプ作動させると、その下方の原動部120が開放され、ミッションケース122等の保守点検を行い易くなる。
このように、ラジエータ124及びバッテリー125をエンジン121の左右に分散配備したことで、エンジン121の一側方で前後に並べてラジエータ124とバッテリー125を配備した場合に比べて、前後長の短い後部座席14の開放操作によって同時的に開放でき、又、車体の左右バランスを向上させることができる点でも有利である。
前記ラジエータ124は、図26及び図27に示すように、外側に向けた吸気面124bを、機体前後方向に対して前方側ほど機体内方側へ入り込ませた傾斜姿勢で配設してあり、冷却ファン124aによる排風の送風方向は、その送風方向の中心線が平面視で前記掃気用空間S2が存在する箇所に向くように斜め後方向きに設定してある。
したがって、この冷却ファン124aの排風は、前記掃気用空間S2を通過して原動部120内の滞留熱気をスムーズに外部へ拡散排出するための掃気手段として役立つ。また、このように、前記掃気用空間S2を設けることで、ラジエータ124の排風が流動抵抗少なくスムーズに流れるように構成されていると、ラジエータ124の冷却ファン124aにおける駆動負荷も少なくて済むので、ラジエータ124自体の冷却効率を向上し得る点でも有利である。
さらにまた、前記冷却ファン124aによる送風は、図26に矢印で示すように、ある程度の広がりをもって送風されるので、エンジン121、ミッションケース122、静油圧式無段変速装置123、及びエンジン121から導出された排気管126やマフラー127に対しても接触しながら斜め後方に流動する。
このラジエータ支持枠140は、後部座席14の後部着座シート14aの前縁側を支持する前縁側支持フレーム23aと、後部着座シート14aの後縁側を支持する後縁側支持フレーム23bと、左側のメインフレーム前部20aから左側方へ突出して、前記前縁側支持フレーム23aの下端と連結された下端側支持フレーム23cと、これらの前縁側支持フレーム23a及び下端側支持フレーム23cの連結箇所と前記後縁側支持フレーム23bとを連結するように屈曲形成された丸パイプ製の側部フレーム27とによって、ラジエータ収容空間を備えた骨組み枠を構成している。
そして、この骨組み枠部分の下方側に位置するところの、前記下端側支持フレーム23cと前記側部フレーム27の下端側部分とにわたって三角板状の載置板141を架設するとともに、前記後縁側支持フレーム23bと冷却ファン124aのファンシュラウドとを連結片142で連結することによってラジエータ支持枠140が構成されている。
前記載置板141の上面がラジエータ載置面141Aを構成するものであり、このラジエータ載置面141Aは、運転部5の床面を構成するデッキ部材としての後部デッキ板29に対して、所定の段差h2だけ低く位置設定されており、この段差h2部分には、前記後部デッキ板29の後部縦壁29bが設けてある。
この後部縦壁29bには、多数の通風用開口29cが形成してあって、機体走行に伴ってラジエータ124側への機体前方側からの外気の導入が良好に行われ易いように構成されている。また、前記載置板141のラジエータ124の直前位置には、載置板141の一部を切り欠いて下方側へ折り曲げ成形した外気導入口143を設けてあり、下方側からの外気の導入も行われ易く構成してある。
このトンネル状の空間S3は、ミッションケース122から延出される前輪駆動軸9よりも高い位置に形成されることになるので、この空間S3を、前記前輪駆動軸9との干渉を避けて、図30に示すように、機体前方側と後方側とにわたって延設されるところの、作動油パイプや燃料パイプなどの各種配管、及び、ブレーキワイヤーや電線ハーネスなどの各種配線類などの配索用空間として利用することができる。
この外部カバー128の横外側面部分には、機体内方側へ凹入する吸気用凹部128Aが形成されている。この吸気用凹部128Aは、図29に示すように、前記後部縦壁29bとの間に所定間隔を隔てて対向するガイド面128aと、前記ラジエータ124の吸気面124bとの間に所定間隔を隔てて対向する外気導入面128bとを備えている。
前記ラジエータ124の吸気面124bと対向する位置の外気導入面128bには、通気孔128cを備えて機体横外側方の外気をラジエータ124の吸気面124b側に導入するように構成してあり、前記後部縦壁29bと対向する位置のガイド面128aには、後部縦壁29bの通風用開口29cから導入された外気の流動方向をラジエータ124の吸気面側へ向けるように案内する傾斜を設けてある。
前述の「発明を実施するための最良の形態」においては、前壁部46と共に前部底部42を後側に起立させて折り畳んだ後に、左右の前部側壁部45を後側に折り畳むように構成した例を示したが、前壁部46、前部底部42、及び左右の前部側壁部45を折り畳む順番として異なる順番を採用してもよく、例えば左右の前部側壁部45を後側に折り畳んだ後に、前壁部46と共に前部底部42を後側に起立させて折り畳むように構成してもよい。
前述の「発明を実施するための最良の形態」、及び「発明の実施の第1別形態」においては、仕切部材90をレール部材96に沿ってスライド移動させることで、仕切部材90を前方移動位置と後方移動位置とに位置変更可能に構成した例を示したが、仕切部材90を前方移動位置と後方移動位置とに位置変更可能な構成として異なる構成を採用してもよい。具体的には、例えば前方及び後方移動位置での仕切部材90を、ロプス30に着脱可能に取り付けて、前方又は後方移動位置の一方でロプス30に固定した仕切部材90を取り外して、この取り外した仕切部材90を前方又は後方移動位置の他方でロプス30に固定する着脱式の仕切部材90を採用してもよい。
前述の「発明を実施するための最良の形態」、「発明の実施の第1別形態」、及び「発明の実施の第2別形態」においては、前方及び後方移動位置での仕切部材90をロプス30に固定するように構成した例を示したが、前方及び後方移動位置での仕切部材90を車体側に固定する構成として異なる構成を採用してもよく、例えば車体フレーム2、前部座席支持パネル24、後部デッキ板29等に、前方及び後方移動位置での仕切部材90を固定するように構成してよく、車体フレーム2、前部座席支持パネル24、後部デッキ板29等からロプス30とは別のフレーム部材(図示せず)を延出し、このフレーム部材に、前方及び後方移動位置での仕切部材90を固定するように構成してもよい。
前述の「発明を実施するための最良の形態」、「発明の実施の第1別形態」、「発明の実施の第2別形態」、及び「発明の実施の第3別形態」においては、車体1の後部にダンプ可能な荷台40を備えた作業車を例に示したが、車体1の後部に荷台40を固定したダンプ不能な作業車(図示せず)においても同様に適用できる。
前部位置固定機構94や後部位置固定機構95は、前述の「発明を実施するための最良の形態」で説明したような、弾性的に付勢して止め付けるための手段として、ゴム製の帯状部材を用いた構造のものに限らず、例えば、コイルスプリングを用いたり、伸縮力のある合成樹脂製材料からなる帯状部材を用いるなど、適宜の構造を採用すればよい。
また、フック部材94aと固定用ロッド94bとの位置関係、及び帯状部材95aとピン95cとの位置関係等は、仕切部材90と中間支柱32との間、もしくは後部支柱34との間で、前記「発明を実施するための最良の形態」で説明した場合とは逆の関係に設けてもよい。
後部座席14の姿勢変更は、「発明を実施するための最良の形態」で説明したような、座席前縁側を支点とする揺動操作によるものに限らず、例えば、後部座席14を前後にスライド操作して位置変更したり、あるいは脱着して姿勢変更するものであってもよい。
前述の「発明を実施するための最良の形態」、「発明の実施の第1別形態」では、荷台40の長さを変更して、一列座席仕様か二列座席仕様に変更する構造のものを例示したが、これに限らず、例えば、二列座席仕様では荷台40が全くない状態とし、一列座席仕様で前部運転座席13の後方側に荷台40に相当する空間が形成される状態となるようにしてもよい。
前述の「発明を実施するための最良の形態」では、後部デッキ板29の下側に形成されるトンネル状の空間S3内に、各種配管や各種配線類を配設したものであるが、これに限らず、トンネル状の空間S3内には、比較的径の大きい配管類を配設し、比較的径の細い電線などは別途車体フレーム上に配設するなどしてもよい。
2 車体フレーム
2A 前部フレーム
2B 後部フレーム
5 運転部
6 後部積載部
13 前部運転座席
14 後部座席
14a 後部着座シート
20 メインフレーム
29 後部デッキ板(デッキ部材)
30 ロプス
40 荷台
90 仕切部材
120 原動部
124 ラジエータ
124a 冷却ファン
128 外部カバー
125 バッテリー
140 ラジエータ支持部
145 スタータケース
146 ブリーザ導出管
200 車体コア部
201 第1コア部材
202 第2コア部材
203 第3コア部材
Claims (8)
- 車体フレームの下部側において、左右方向での中央部にエンジン及びミッションケースを配備し、
車体の右側部又は左側部に、ラジエータをその吸気面の外端側が内端側よりも後方に位置するように平面視で斜めに配設し、
前記ラジエータの冷却ファンから供給される風の向きを、前記エンジンの後方側で、そのエンジンの上端よりも上面側を低くして連結されているミッションケースの上部に向く斜め後方向きに設定してあり、
エンジンの排気管を、ラジエータが配設された側のエンジンの側部から後方に延出してあり、前記排気管が前記ミッションケースよりも前記冷却ファンから供給される風の供給方向における上流側に位置する作業車。 - 平面視で、前記排気管の延在方向と前記冷却ファンから供給される風の向きとが交差するよう、前記排気管が後方側ほど前記車体の幅方向における外側に位置して配置されている請求項1記載の作業車。
- 前記ミッションケースよりも上方に前記排気管が配置されている請求項1又は2に記載の作業車。
- 前記ミッションケースよりも上方で、且つ、前記排気管よりも前記供給方向における下流側にマフラーが配置されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の作業車。
- 車体フレームの後部に運転部の床面より高い位置に配設された後部フレームを備えて、前記後部フレームの前部に後部座席を支持させ、
前記後部座席の左右中央部の下方にエンジンを配設すると共に、後部座席の右側部又は左側部の下方にラジエータを配設してある請求項1〜4のいずれか一項に記載の作業車。 - ラジエータを横外側から覆う外部カバーを備え、前記外部カバーに外気導入用の通気孔を形成してある請求項1〜5のいずれか一項記載の作業車。
- ラジエータを横外側から覆う外部カバーに内側に凹んだ凹部を形成し、前記凹部に、外気導入用の通気孔が形成された傾斜面をその外端が内端よりも後方に位置するように平面視で斜めに形成してある請求項6記載の作業車。
- エンジンのスターターケースに設けたブリーザ導管を、原動部の上部に延出してある請求項1〜7のいずれか一項記載の作業車。
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