JP5043514B2 - 超音波式渦流量計 - Google Patents

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Description

本発明は超音波式渦流量計に係り、特に被測流体中に超音波を送信し、気泡の有無や割合を判定しながら、渦発生体の下流に発生するカルマン渦を検出して被測流体の流量を測定する超音波式渦流量計に関する。
一般に、超音波式流量計は、半導体工場での純水の流量測定、食品工場での洗浄水の流量測定、製鉄工場での鉄粉を含む冷却水の流量測定、上下水道での流量測定等に使用されている。
従来の超音波式渦流量計では、被測流体が流れる流路内に流れ方向と直交する方向に延在形成された渦発生体を設け、渦発生体の下流には1組または2組の超音波センサを設けて渦発生体の下流に発生するカルマン渦を検出するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。このような超音波式流量計では、1組の超音波センサは、互いに対向するように流路内に設けられており、一方が超音波を送信する送信側であり、他方が被測流体中を伝搬した超音波を受信する受信側となる。
そして、この種の超音波式渦流量計では、流路中に流速に比例して交番的に発生するカルマン渦の中を伝搬して受信された超音波の受信信号と、送信側に供給される超音波の送信信号とを位相比較することで超音波がカルマン渦から受けるドップラー効果を正弦波的な位相変調量(渦信号)として検出している。
また、2組の超音波センサを用いた超音波式渦流量計では、カルマン渦の流れに対して相対的な相反する方向から流体を伝搬した2つの超音波信号同士を位相比較することにより、被測流体の音速変化の影響をキャンセルしてカルマン渦から受ける位相変調量としての位相変化のみを抽出するように構成されている。
上記のように構成された従来の超音波式渦流量計では、理論的には超音波がカルマン渦から受けるドップラー効果を位相変化として抽出する構成であるため、被測流体の種類によらずカルマン渦を検出することができる。
しかし、一般的に、渦信号には、フローノイズや配管振動などから受ける外乱ノイズが重畳されている。
特開2004−286673号公報
そして、超音波式渦流量計は、被測流体に気泡が存在すると、超音波の気体と液体との伝播速度の違いから、気泡の影響を受けやすい。そのため、流体中に外乱ノイズだけでなく、気泡から受ける大きなノイズが渦信号に重畳し、大きな気泡が多量に混入された場合には、カルマン渦の検出ができなくなるおそれもある。
特に、半導体製造設備の洗浄液の流路に超音波式渦流量計が組み込まれる場合には、品質管理や環境負荷の低減を目的として流量を制御する必要があるが、気泡の影響で正しい流量が計測できず、製造工程の歩留まりを低下させてしまうことがある。
このようなことを避けるために、気泡の影響を受けない流量計を用いると、流量計の出力の変化のみから気泡の混入がわからないため、気泡による洗浄不良が生じても気づかずに、結果として不良品を製造することになる可能性があった。そのため、気泡を検出する装置を流量計とは別に設けることで対応していた。
上記問題に対して、特許文献1の発明では、渦信号をゼロクロスコンパレートした渦パルスの周波数から、渦信号に掛けるフィルタのカットオフ周波数を決めるトラッキングフィルタフィルタを使用して、渦信号本来のきれいな正弦波を得ている。
その場合に、渦パルスは、気泡の影響を受けていることから、真の渦周波数との間に誤差があった。そのため、最終段で気泡の影響によるノイズを除去するためのトラッキングフィルタの通過帯域は、その帯域から本来の渦周波数が外れないように、帯域幅を比較的広く設定していた。
しかし、そのために本来の信号に加えてノイズも計測することになる。そして、気泡の通過に伴い渦信号の振幅よりも大きなノイズが重畳した場合には、誤パルスとなって出力される。また、超音波の伝播を遮るほどの大きな気泡が通過した場合には、受信電圧が確保できなくなり、結果として渦パルスが欠落するという問題が発生する。そのため、出力誤差の発生や出力停止といった事態を生じる。したがって、気泡を検知してその結果を流量測定に反映する必要がある。
上記のように、超音波式の渦流量計は、圧電式の渦流量計に比べて、気泡による計測精度への影響を受けやすく、計測が困難になるという欠点がある。本発明は、上記の欠点である、気泡による影響を受けやすいということが、むしろ気泡混入の検知に役立つということに着目してなされたものであり、従来の構成に加えて気泡の有無やその割合の検知を行うことにより、上記課題を解決し、耐気泡性を向上させた超音波式渦流量計を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は以下のような特徴を有する。
請求項1記載の発明は、被測流体が流れる流路が形成された流量計本体と、
前記流路内に流れ方向と直交するように設けられた渦発生体と、
所定周期の送信信号により超音波を送信する超音波送信器と、
該超音波送信器から送信された超音波を受信する超音波受信器と、
を備え、
該超音波受信器で受信された前記渦発生体の下流に発生するカルマン渦の影響を受けた受信信号を用いて、当該カルマン渦の発生により当該受信信号に生ずる位相変調量を示す渦信号を生成する渦信号生成手段と、
渦信号生成手段により生成された渦信号の周期を表す渦周波数から前記被測流体の流量を演算する流量演算手段と、
を備えた超音波式渦流量計において、
前記流量計本体の流路の口径毎の気泡混入前の被測流体の流量に対する渦周波数と気泡混入率との関係を記憶する記憶手段と、
前記渦信号生成手段からの信号をA/D変換した渦信号の振幅電圧に基づき前記被側流体への気泡の混入の有無を検知する気泡検知手段と、
前記気泡検知手段が気泡の混入を検知したとき、前記流量演算手段によって演算した気泡混入の直前の被測流体の流量、及び、前記記憶手段に記憶された気泡混入前の被測流体の流量に対する渦周波数と気泡混入率との関係に基づき、気泡混入量を演算する気泡混入量演算手段と、
を設けたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の超音波式渦流量計において、前記流量演算手段によって演算した被測流体の流量から、前記気泡混入量演算手段が演算した気泡混入量を減じて、気泡を除いた被測流体の流量を演算することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、気泡の混入を検知し、その時の気泡混入量を演算し、出力することができる。そのため、気泡を検知する装置を別途、設置する必要がなく、一つの流量計で気体流量を計測することができ、コストの低減、省スペース、使い勝手の向上等の効果が期待できる。
また、使用者が気泡混入量を即座に認識し、対応することができるため、薬液、発泡性流体を使用した半導体製造設備などにおいては、気泡が一定以上混入した場合のみ報知することができる。さらに、気泡混入量を自動的に、また、継続的に記録することができるので、品質管理のデータとして活用でき、歩留まりの低減、不良品の低減などの効果が期待できるなど、使い勝手が向上する。
請求項の発明によれば、気泡の量を除いた液体の流量を知ることができるので、液体の実使用量を正確に知ることができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明は、超音波式の渦流量計は、気泡による影響を受けやすいことを利用すれば、気泡混入の検知が容易であるという考えに基づきなされたものである。その点で、超音波式渦流量計では、今までノイズとして除去されてきた、気泡混入時の渦信号の変化に着目した。
図4は、各流入管の口径に対する各流量における気泡混入の割合毎の渦周波数を示したものであり、各口径の流量計において、各流量における気泡混入率が0〜3%の時の渦信号の周波数を、実験により計測した結果を示す表である。図4の表によれば、口径(3/8)Bの場合には、各流量における各気泡混入率での渦周波数が、0%、1%、2%、3%での周波数は、上段のデータでは、それぞれ147.3Hz,132.8Hz、127.6Hz、124.5Hzである。中段のデータでは、それぞれ240.7Hz、213.1Hz、172.1Hz、166.7Hzである。気泡が混入すると渦周波数は、気泡混入量と液体流量によって、一意的に決まることが実験により判った。つまり、気泡混入前の渦周波数と気泡混入時の渦周波数の関係を事前に記憶しておくことによって、気泡混入が検知された時に、それらのデータから気泡混入量(気体流量)を知ることができることが、実験的に確かめられた。なお、口径が異なれば各気泡混入率での渦周波数が、0%、1%、2%、3%での周波数は上記周波数とは異なることとなるが、この場合であっても気泡混入量と液体流量によって、一意的に決まることも実験により判った。
このように気泡が混入すると、渦周波数は気泡混入量と口径(すなわち、液体流量)によって一意的に決まることがわかる。つまり、気泡混入直前の渦周波数と気泡混入時の渦周波数の関係を予め記憶しておけば、気泡の混入が検知された時に気泡の混入直前の渦周波数と気泡混入時の渦周波数から、気泡の混入量(気体流量)を知ることができることが実験的に確かめられた。
次に、渦周波数の変化と気泡の混入量との一般的な関係について述べる。
気泡の大きさ(気泡の径)と、管路内圧と関係については、計測される流体の温度を一定とすると、気泡内の空気についてボイルの法則
PV=k(ここで、P:気泡内の空気の圧力 V:気泡の体積 k:定数)
が成り立つ。気泡の体積は、気泡を半径rの球とすると、
V=(4πr3)/3
である。上記2式より、
Figure 0005043514
の関係式が導かれる。
このことから、気泡の半径は、被計測流体の温度が一定であれば管路内圧の逆数1/Pに比例した関数と見ることができる。つまり、管路の内圧が一定であれば、気泡の径は常にほぼ同じ大きさと考えて差し支えない、ということになる。
今、流量、管路内圧及び管径が一定であるとすると、気泡混入時の渦信号は、気泡混入前の渦信号と気泡によるノイズが重なったものと考えられる。また、気泡によるノイズは、気泡径の大きさに依存するノイズ、気泡の移動速度に依存するノイズ、気泡の量によるノイズ、の3つの要因によると考えられる。
ここで、管路内圧が一定であることから気泡の半径は一定であり、気泡径によるノイズも一定となる。また、流量が一定であることから、気泡の移動速度は一定であると考えられるので、気泡の移動速度に依存するノイズも一定となる。したがって、上記条件において、気泡の量が増える、すなわち、気泡の数が増えることになる。そのため、気泡によるノイズは、気泡の量のみに依存して変化すると考えられ、気泡混入後の渦信号は、気泡混入量のみに依存した周波数になるとみてよい、と推定される。
以上のことから、気泡混入時の渦周波数は、気泡混入量に応じて周波数が変化し、図4の実験値、液体混入量と気泡混入量に応じて一意に渦周波数が決定される。
次に本発明の超音波式流量計の具体的構成について説明する。
図1は、本発明による超音波式渦流量計の一実施例の回路構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、超音波式渦流量計10は、被測流体が流れる流路12を内部に有する流量計本体14と、流量計本体14の流路12内で被測流体の流れ方向(図1中矢印で示す)と直交する垂直方向に延在する渦発生体16とを有する。この渦発生体16は、上方からみると水平方向の断面が概略五角形になっている。
そして、上流側に対向する渦発生体16に被測流体が衝突しながら下流側へ流れる過程において、カルマン渦17が渦発生体16の下流側左右で交互に発生する。このカルマン渦17の周波数が被測流体の流速に比例しているため、被測流体中に発生するカルマン渦17の数を検出することにより被測流体の流速を求め、あらかじめ入力された口径から流量を算出する。
なお、超音波式渦流量計10の口径には大小さまざま存在し、また、渦発生体の上流側端面の大きさ(渦発生体の大きさ)もさまざま存在するが、本実施の形態においては口径と渦発生体の大きさとは比例の関係にあり、即ち、口径が大きくなれば渦発生体の大きさもそれに比例して大きくなるように設定されている。
次に、本実施の形態の超音波渦流量計10の詳細構造について以下に説明する。
流量計本体の渦発生体16の下流側の流路内壁には、超音波送信器20と超音波受信器22とが対向するように取り付けられている。そして、超音波送信器20及び超音波受信器22は、圧電素子からなる超音波センサを有しており、駆動回路24から超音波送信器20に駆動信号が入力されると、超音波送信器20から送信された超音波が流路12を流れる被測流体中を伝搬して超音波受信器22によって受信される。
そして、被測流体が渦発生体16に衝突しながら下流側に流れる過程において、流路12内を流れる被測流体の流速に比例した周期で、カルマン渦17が渦発生体16の下流側の左右に発生する。その際、流路12内を伝搬する超音波は、渦発生体16の下流に発生するカルマン渦17を通過する過程で変調される。そのため、超音波受信器22から出力された検出信号と駆動信号との位相差からカルマン渦17の発生周波数(渦信号)を検出し、この周波数に基づいて流路12内を流れる被測流体の流量を計測する。
超音波送信器20及び超音波受信器22は、流量演算部26に接続されている。そして、流量演算部26は、超音波送信器20に入力される駆動信号と超音波受信器22から出力された受信信号の位相差から得られたカルマン渦17の周波数に基づいて流路12を流れる被測流体の流量を演算する。
また、流量演算部26は、上記駆動回路24、受信回路28、位相比較回路29(渦信号生成手段)、フィルタアンプ回路(増幅回路)30、コンパレート回路32、演算回路34を有する。そして、演算回路(CPU)34は、A/D変換部36、バンドパスフィルタ部(BPF部)38(フィルタ)、カウンタ部40、周波数設定部42(設定手段)、メモリ44(記憶手段)、流量積算部46(流量演算手段)、気泡混入量演算部(気泡混入量演算手段)47、AD変換部60、気泡検知部(気泡検知手段)61を有し、バンドパスフィルタ処理とフィルタのカットオフ周波数演算処理、流量演算を行う。
駆動回路24は、一定周期の励振信号を出力する発振器を有しており、発振器からの励振信号に基づいて電圧を正弦波状に変化させた駆動信号を超音波送信器20に対して出力する。
超音波受信器22は、流路12を伝搬した超音波信号を受信すると、受信信号を受信回路28に出力する。受信回路28では、受信信号を増幅して位相比較回路29に出力する。そして、位相比較回路29では、駆動回路24から出力された駆動信号と、受信回路28から出力された受信信号との位相差を示す信号(渦信号)を生成する。位相比較回路29から出力された渦信号は、フィルタアンプ回路30で増幅されて演算回路(CPU)34のA/D変換部36に入力されてデジタル信号に変換された後、バンドパスフィルタ部(BPF部)38でフィルタ処理された後に、流量演算部46で気泡混入量(気体流量)などを演算する。
また、位相比較回路29から出力された渦信号は、コンパレート回路32でゼロクロスコンパレートされてハイレベルとローレベルとのみからなる2値の信号(渦パルス信号)に変換されてカウンタ部40に入力される。そして、カウンタ部40では、渦パルス信号の周波数を計測する。
また、フィルタアンプ回路30からの信号は、A/D変換部60に入力され、デジタル信号化された後、気泡検知部61に入力される。そして、A/D変換された渦信号の振幅値が、閾値(メモリ44に流量計の口径別に記憶されている)以上になったかどうかが常時監視され、閾値を越えている場合には、気泡が混入したと判断し、周波数設定部42に出力する。
演算回路(CPU)34の周波数設定部42は、メモリ44に記憶されたデータ[流量計の口径や流量範囲(渦周波数範囲)などの各流量計別の個別情報]、及びカウンタ部40で計測した渦パルス信号の周波数に基づいて、渦信号を通過させるバンドパスフィルタ部38のカットオフ周波数を設定する。
上記メモリ44(記憶手段)には、流量計の口径に対応させて通過させるべき渦信号の周波数の範囲(渦周波数範囲)、各口径の気泡混入率での渦周波数と気体流量の対応値、気泡を検知して、周波数計測を中止する場合の閾値、当該流量計で測定可能な流量計測可能範囲などの、流量計の口径別の個別情報(例えば、最小流量から最大流量の各々に相当する周波数)等が予め登録されている。これらのデータは、書き換え自由であり、設置先でユーザが書き換えられる。
気泡検知部(気泡検知手段)61は、A/D変換部60でA/D変換された渦信号の振幅値あるいは一定時間における電圧の標準偏差の値が、閾値以上になったかどうかを常時監視し、閾値を越えている場合には気泡が混入したと判断し、周波数設定部42に出力する。
上記のように、気泡の有無を判定するための閾値は、メモリ(記憶手段)44に、口径別に記憶されている。そこで、周波数設定部42は、流量計の口径が指定されると、当該口径に対応する渦周波数範囲を含む個別情報をメモリ44から読み込み、当該渦周波数範囲をバンドパスフィルタ部38のカットオフ周波数の範囲として設定するものである。
演算回路(CPU)34の気泡混入量演算部44は、気泡検知部61が気泡混入ありと判断したら、周波数設定部42で出力された周波数とメモリ47に記憶されている周波数と気泡混入量との関係から気泡混入量を演算し、流量演算部46に出力する。ここで、気泡の混入量(気体流量)と渦信号の周波数の関係は、メモリ47に流量計の口径別に記憶されている。
したがって、演算回路(CPU)34内では、A/D変換部36でA/D変換された渦信号は、上記で設定されたカットオフ周波数に基づいて、BPF部38でトラッキングバンドパスフィルタ処理された後に、流量演算部46で気泡混入量のデータを差し引いて、パルス列に変換・積算して流量演算し、流量信号を出力端子47に出力する。なお、パルス列への変換方法は、小さなヒステリシスでゼロクロスコンパレートすることで行う。
本発明は、前述の流量、渦周波数、気泡混入量の関係を用いて、気泡混入前後の渦周波数から気泡混入量を知ろうとするものである。
図3は、図4に示されるデータに基づき、所定の口径に対する気泡混入前後の渦周波数の関係から、気泡混入量を決定するためのマップの一例である。このマップは、メモリ部47に記憶されている。マップ中、斜線の意味は、気泡混入時に生じ得ない周波数であることを意味する。この周波数は、気泡の混入時の位相差信号電圧の変化から知ることができる。なお、このマップは、流量計の口径、渦発生柱、流路の形状、液体等によって変わるので、設置時に調整し、メモリ部44に記憶しておく。なお、本実施例1におけるメモリ部44の記憶内容は図3に示されるとおりマップをそのままのものであるが、気泡混入前後の渦周波数の関係から気泡混入量を求めるための関係式を図4のデータより導き出して、この関係式をメモリ部44に記憶するようにしても良い。
次に、本発明の制御フローを、図2を用いて説明する。
なお、この制御フローは、ブロック回路の気泡検知部61,気泡混入量演算部47,流量演算部46で行われている制御を示すものである。
処理を開始すると、先ず周波数計測をする(ステップS1)。次に渦信号の電圧を計測し(ステップS2)、この電圧の絶対値を判定値と比較する(ステップS3)。判定の結果、気泡なしならば、そのときの周波数をf1として記憶し(ステップS4)、出力(気泡混入を報知するアラーム)をオフにした後に(ステップS5)、再び渦信号計測(ステップS1)に戻る。
ステップS3で気泡混入ありならば、気泡が混入していることを、気泡混入を報知する出力をオンにして気泡混入を報知する(ステップS6)。そして、ステップS4で記憶した渦周波数f1と、今回計測した渦周波数f0を用いて、メモリ44内に記憶された図3のマップによって、気泡混入率を確定する(ステップS7)。次に、計測した渦周波数f1から、流量Q1(管内がすべて液体で満たされていると仮定した流量)を求め(ステップS8)、Q1に前述の気泡混入率を乗じることで、気泡混入量を求める(ステップS9)。そして、気泡混入量、流量などを出力し(ステップS10)、再び渦信号計測に戻る(ステップS1)。
実施例1では、渦信号の電圧値を計測し、判定値と比較することで気泡混入の判定を行ったが、一定時間の電圧値を計測し、その標準偏差を求め、判定値と比較することによって行ってもよい。
次に変形例1について説明する。
前記実施例では、気泡混入量を演算・出力するものであるが、この変形例では、管路がすべて液体であると仮定した流量から、気泡混入量を差し引くことで、気体流量分を除いた、正確な液体流量を求めるものである。
図5において、説明すれば、ステップS1〜S8までは上記実施例と同じであるのでその説明を省略する。ステップS9において、気泡混入量が求められるが、ステップS10で流量Q1から気泡混入量を減ずることで、液体流量QLを求めることができ、ステップS11でその値を出力する。
さらに変形例2を説明する。
実施例1および変形例1では、気泡混入量や液体流量を演算・出力するものであるが、変形例2は、管路がすべて液体で満たされていると仮定した場合の流量を含め、前述の各流量の何れか、または複数の流量を選択して、適宜切り替えて出力するものである。
図6は変形例2の回路構成を説明するものであって、流量演算部46にさらに流量、液体流量、気泡混入量のいずれかを選択する切替スイッチ(読み出し手段)48を接続し、その入力信号を流量演算部46で検出する。
図7、図8は、変形例2の制御フローを示すものである。図7において、変形例1のステップS10の後に、切替スイッチ48によりステップS13において、「現在の表示モード」を選択し、モード1〜3のうち、必要なモードを選択するものである。
図8は、図7の表示モード選択の表示切替サブルーチンを示すものであって、流量演算が完了した時点で表示モードを確認するため、ステップS17で切替スイッチ48の押ボタンを押し、モード1〜3の内、選択したものを、表示手段としての表示器(図示されていない)に表示する。モード1ならば、流量Q1を表示し(ステップS14)、モード2ならば、液体流量QLを表示し(ステップS15)、モード3ならば気泡混入量を表示する(ステップS16)。
ここで、本実施例では一つの出力を選択したが、複数の表示器を用いて複数の流量を表示することも可能である。また、1個のスイッチで切り替えるのではなく、表示モードの数だけ押しボタンを用意し、表示したいモードを直接指定してもよい。また、通信機能を持たせ、外部から表示したい表示モードを指示してもよい。
本発明になる超音波式渦流量計の一実施例の回路構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1の制御フローを示す図である。 流量、渦周波数、気泡混入量の関係を用いて、気泡混入前後の渦周波数の関係から、気泡混入量を決定するためのマップの一例である。 各流入管の口径に対する気泡混入の割合毎の渦周波数を示したものである。 本発明の変形例1の制御フローを示す図である。 図1のブロック図において、切替スイッチを接続した例を示す図である。 本発明の変形例2の制御フローを示す図である。 表示切替サブルーチンの制御フローを示す図である。
符号の説明
10 超音波式渦流量計
12 流路
14 流量計本体
16 渦発生体
17 カルマン渦
20 超音波送信器
22 超音波受信器
24 駆動回路
26 流量演算部
28 受信回路
29 位相比較回路(渦信号生成手段)
32 コンパレート回路
34 演算回路
36 A/D変換部
38 バンドパスフィルタ部(フィルタ部)
40 カウンタ部
42 周波数設定部(設定手段)
44 メモリ(記憶手段)
46 流量積算部(流量演算手段)
48 切替スイッチ(読み出し手段)
60 A/D変換部
61 気泡検知部(気泡検知手段)

Claims (2)

  1. 被測流体が流れる流路が形成された流量計本体と、
    前記流路内に流れ方向と直交するように設けられた渦発生体と、
    所定周期の送信信号により超音波を送信する超音波送信器と、
    該超音波送信器から送信された超音波を受信する超音波受信器と、
    を備え、
    該超音波受信器で受信された前記渦発生体の下流に発生するカルマン渦の影響を受けた受信信号を用いて、当該カルマン渦の発生により当該受信信号に生ずる位相変調量を示す渦信号を生成する渦信号生成手段と、
    渦信号生成手段により生成された渦信号の周期を表す渦周波数から前記被測流体の流量を演算する流量演算手段と、
    を備えた超音波式渦流量計において、
    前記流量計本体の流路の口径毎の気泡混入前の被測流体の流量に対する渦周波数と気泡混入率との関係を記憶する記憶手段と、
    前記渦信号生成手段からの信号をA/D変換した渦信号の振幅電圧に基づき前記被側流体への気泡の混入の有無を検知する気泡検知手段と、
    前記気泡検知手段が気泡の混入を検知したとき、前記流量演算手段によって演算した気泡混入の直前の被測流体の流量、及び、前記記憶手段に記憶された気泡混入前の被測流体の流量に対する渦周波数と気泡混入率との関係に基づき、気泡混入量を演算する気泡混入量演算手段と、
    を設けたことを特徴とする超音波式渦流量計。
  2. 前記流量演算手段によって演算した被測流体の流量から、前記気泡混入量演算手段が演算した気泡混入量を減じて、気泡を除いた被測流体の流量を演算することを特徴とする請求項1に記載の超音波式渦流量計。
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