JP5447561B2 - 超音波測定器 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波を用いて流体の流速や流量を測定する超音波測定器に関する。
配管内を流れる流体の流速や流量を測定する測定器の1つとして、超音波を用いた超音波測定器が知られている。かかる超音波測定器は、配管に対する穴あけ等の加工をすることなしに、超音波の送受信を行うトランスデューサを配管の外表面に取り付けるだけで測定を行うことができるという利点がある。この超音波測定器の代表的なものに透過法(伝播時間差法)を用いるもの、或いは反射法(反射相関法)を用いるものがある。
透過法を用いる超音波測定器は、配管内を流れる流体に対して斜め方向に超音波信号を送受信し、流体の流れに沿う向きに超音波信号を送受信した場合の伝播時間と、流体の流れに逆らう向きに超音波信号を送受信した場合の伝播時間との差を求めることで、配管内を流れる流体の流速等を測定するものである。これに対し、反射法を用いる超音波測定器は、配管内を流れる流体に対して斜め方向に超音波信号を複数回に亘って送信するとともに流体に含まれる気泡や微小粒子(パーティクル)からの反射信号を複数回に亘って受信し、受信信号の相関から流速等を測定するものである。
以下の特許文献1には、透過法による測定と反射法による測定との双方が可能であって、配管を流れる流体を介した超音波信号を受信して得られる受信信号の強度又は相関値に応じて、透過法による測定と反射法による測定とを切り替える超音波測定器が開示されている。また、以下の特許文献2には、透過法によって流量を測定する場合に、反射法及び透過法によってそれぞれ測定された平均流速から流量補正係数を求め、透過法によって測定された平均流速と流量補正係数とを元に正確な流量を算出する超音波測定器が開示されている。
特開2005−181268号公報 特開2010−181326号公報
ところで、透過法を用いる超音波測定器は、流体に気泡が全く含まれていなくとも測定を行うことができるが、流体に含まれる気泡の量が多くなると超音波が気泡に遮られて測定を行うことができなくなる。これに対し、反射法を用いる超音波測定器は、流体に含まれる気泡の量が多くとも測定を行うことができるが、流体に気泡が全く含まれていない場合には気泡からの反射信号が得られなくなるため測定を行うことができなくなる。
上述した特許文献1に開示された超音波測定器は、透過法による測定と反射法による測定との切り替えが可能であるため、流体に含まれる気泡の量に応じて測定方法を切り替えれば、流体に含まれる気泡の量に拘わらず測定を行うことが可能であると考えられる。しかしながら、透過法のみによって測定を行う場合、或いは反射法のみによって測定を行う場合には、高い精度を得ることが困難であるという問題がある。例えば、反射法のみによって測定を行う場合には、超音波の発振状態、配管との共鳴、配管壁付近の残響等の種々の要因によって測定精度が悪化してしまうという問題がある。
ここで、上述した特許文献2に開示された超音波測定器は、反射法及び透過法によってそれぞれ測定された平均流速から求められる流量補正係数と、透過法によって測定された平均流量とを元に流量を算出しているため、高い測定精度を得ることができる。しかしながら、特許文献2に開示された超音波測定器は、透過法による測定と反射法による測定との双方が可能な適量の気泡が流体に含まれている場合の測定に限られてしまうという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、流体に含まれる気泡の量に拘わらず高い精度で測定を行うことが可能な超音波測定器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の超音波測定器は、流体(X)に対して超音波信号を送信するとともに、前記流体から得られる前記超音波信号の透過信号或いは反射信号を受信して前記流体の流量を測定する超音波測定器(1)において、前記透過信号を受信して得られる第1受信信号に対する演算を行って前記流体の流量を示す第1流量を求める第1演算部(21)と、前記反射信号を受信して得られる第2受信信号の相関演算を行って前記流体の流量を示す第2流量を求める第2演算部(22)と、前記第1流量の補正に用いられる第1補正係数(Kr)及び前記第2流量の補正に用いられる第2補正係数(Cr)を記憶する記憶部(25)と、前記流体に含まれる気泡(B)の量に応じて、前記記憶部に記憶された前記第1補正係数を用いて補正した前記第1流量と前記第2補正係数を用いて補正した前記第2流量との何れか一方を出力する補正部(26)とを備えることを特徴としている。
この発明によると、透過信号を受信して得られる第1受信信号から流体の流量を示す第1流量が第1演算部で求められるとともに、反射信号を受信して得られる第2受信信号から流体の流量を示す第2流量が第2演算部で求められ、流体に含まれる気泡の量に応じて、記憶部に記憶された第1補正係数を用いて補正された第1流量と第2補正係数を用いて補正された第2流量との何れか一方が出力される。
また、本発明の超音波測定器は、前記第1演算部で得られる第1相関値と前記第2演算部で得られる第2相関値とを用いて前記流体に含まれる気泡の量を判定する判定部(23)を備えることを特徴としている。
また、本発明の超音波測定器は、前記判定部が、前記第1相関値が前記流体に含まれる気泡の量を考慮して設定された第1閾値を超えたか否かを判定する第1判定部(23a)と、前記第2相関値が前記流体に含まれる気泡の量を考慮して設定された第2閾値を超えたか否かを判定する第2判定部(23b)とを備えることを特徴としている。
また、本発明の超音波測定器は、前記補正部が、前記第1相関値が前記第1閾値を超えたと前記第1判定部で判定された場合に、前記第1補正係数を用いて補正した前記第1流量を出力し、前記第1相関値が前記第1閾値を超えていないと前記第1判定部で判定され、且つ前記第2相関値が前記第2閾値を超えたと前記第2判定部で判定された場合に、前記第2補正係数を用いて補正した前記第2流量を出力することを特徴としている。
また、本発明の超音波測定器は、前記第2相関値が前記第2閾値を超えたと前記第2判定部で判定された場合に、前記第1補正係数を算出する第1算出部(24a)と、前記第1,第2相関値が前記第1,第2閾値を超えたと前記第1,第2判定部でそれぞれ判定された場合に、前記第2補正係数を算出する第2算出部(24b)とを備えることを特徴としている。
また、本発明の超音波測定器は、前記第1補正係数が、前記第2受信信号から求められた前記流体の流量と平均流速に基づく流量との比を示す係数であり、前記第2補正係数が、前記第1補正係数を用いて補正された前記第1流量と前記第2受信信号から求められた前記流体の流量との比を示す係数であることを特徴としている。
本発明によれば、透過信号を受信して得られる第1受信信号から流体の流量を示す第1流量を求めるとともに、反射信号を受信して得られる第2受信信号から流体の流量を示す第2流量を求め、流体に含まれる気泡の量に応じて、記憶部に記憶された第1補正係数を用いて補正された第1流量と第2補正係数を用いて補正された第2流量との何れか一方を出力するようにしている。このため、流体に含まれる気泡の量に拘わらず高い精度で測定を行うことが可能であるという効果がある。
本発明の一実施形態による超音波測定器の要部構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による超音波測定器が備える信号処理部の要部構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による超音波測定器で求められる流速分布の一例を示す図である。 本発明の一実施形態による超音波測定器における補正係数の算出条件を示す図である。 本発明の一実施形態による超音波測定器における測定信号の出力条件を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による超音波測定器について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態による超音波測定器の要部構成を示すブロック図である。図1に示す通り、本実施形態の超音波測定器1は、制御部10、駆動信号生成回路11、送信切替器12、送信回路13a,13b、トランスデューサ14a,14b、受信回路15a,15b、受信切替器16、A/D変換器17、及び信号処理部18を備えており、超音波信号を用いて配管TB内を流れる流体Xの流速や流量を測定する。
本実施形態の超音波測定器1は、透過法(伝播時間差法)による測定と、反射法(反射相関法)による測定とが可能である。透過法による測定を行う場合には、配管TB内を流れる流体Xに対して斜め方向に超音波信号を送受信し、流体Xの流れに沿う向きに超音波信号を送受信した場合の伝播時間と、流体Xの流れに逆らう向きに超音波信号を送受信した場合の伝播時間との差を求めることで、配管TB内を流れる流体Xの流量等を測定する。また、反射法による測定を行う場合には、配管TB内を流れる流体Xに対して斜め方向に超音波信号を複数回に亘って送信するとともに流体Xに含まれる気泡Bからの反射信号を複数回に亘って受信し、受信信号に対する相関処理を行って配管TB内を流れる流体Xの流量等を測定する。
制御部10は、超音波測定器1の動作を統括して制御する。例えば、駆動信号生成回路11に対してトリガ信号Trを出力して流体Xに対する超音波信号の送信制御を行う。また、送信切替器12及び受信切替器16に対して切替信号C1,C2をそれぞれ出力するとともに信号処理部18に制御信号C3を出力して、上述した透過法による測定或いは反射法による測定の切り替え制御を行う。
駆動信号生成回路11は、制御部10から出力されるトリガ信号Trに基づいて、流体Xに送信すべき超音波信号を発生させるための駆動信号S0を出力する。送信切替器12は、駆動信号生成回路11からの駆動信号S0を入力としており、制御部10から出力される切替信号C1に基づいて駆動信号S0の出力先を送信回路13a,13bの何れにするかを切り替える。
送信回路13aは、送信切替器12からの駆動信号S0をトランスデューサ14aに出力して流体Xに対して超音波信号を送信させる。同様に、送信回路13bは、送信切替器12からの駆動信号S0をトランスデューサ14bに出力して流体Xに対して超音波信号を送信させる。トランスデューサ14a,14bは、流体Xが流れる向き(紙面右向き)に見て配管TBを挟むように配管TBの外表面に取り付けられており、駆動信号S0に基づいた超音波信号の送受信を行う。尚、これらトランスデューサ14a,14bは、配管TBに対する穴あけ等の加工をすることなく取り付けが可能であり、図1に示す通り、トランスデューサ14bは、トランスデューサ14aよりも下流側(流体Xが流れる向きの下流側)に取り付けられている。
具体的に、トランスデューサ14aは、送信回路13aから出力される駆動信号S0に基づいて配管TB内を流れる流体Xに対して斜め方向(トランスデューサ14bに向かう方向)に超音波信号を送信し、流体Xから得られる超音波信号の透過信号又は反射信号を受信して受信信号S1を出力する。ここで、上記の透過信号はトランスデューサ14bから送信されて流体Xを透過した超音波信号であり、上記の反射信は、トランスデューサ14aから送信されて流体Xに含まれる気泡Bによって反射された超音波信号である。
また、トランスデューサ14bは、送信回路13bから出力される駆動信号S0に基づいて配管TB内を流れる流体Xに対して斜め方向(トランスデューサ14aに向かう方向)超音波信号を送信し、流体Xから得られる超音波信号の透過信号又は反射信号を受信して受信信号S2を出力する。ここで、上記の透過信号はトランスデューサ14aから送信されて流体Xを透過した超音波信号であり、上記の反射信号は、トランスデューサ14bから送信されて流体Xに含まれる気泡Bによって反射された超音波信号である。
受信回路15aは、トランスデューサ14aから出力される受信信号S1を所定の増幅率で増幅し、受信回路15bは、トランスデューサ14bから出力される受信信号S2を所定の増幅率で増幅する。受信切替器16は、受信回路15a,15bで増幅された受信信号S1,S2を入力としており、制御部10から出力される切替信号C2に基づいてこれら受信信号S1,S2の何れをA/D変換器17に出力するかを切り替える。A/D変換器17は、受信切替器16から出力される受信信号S1,S2(アナログ信号)に対してサンプリング処理を行って、これら受信信号S1,S2を受信信号S3(ディジタル信号)に変換する。
信号処理部18は、A/D変換器17から出力される受信信号S3に対し、制御部10からの制御信号C3に応じた処理を行って、配管TB内を流れる流体Xの流速や流量を測定し、その測定結果を示す測定信号S4を出力する。尚、本実施形態では、配管TB内を流れる流体Xの流量の測定結果を示す測定信号S4が信号処理部18から出力されるものとする。
図2は、本発明の一実施形態による超音波測定器が備える信号処理部の要部構成を示すブロック図である。図2に示す通り、信号処理部18は、透過法演算部21(第1演算部)、反射法演算部22(第2演算部)、気泡量判定部23(判定部)、補正係数演算部24、補正係数記憶部25(記憶部)、及び補正部26を備える。尚、図2においては、制御部10からの制御信号C3の図示を省略している。
透過法演算部21は、平均流速演算部21a及び流量演算部21bを備えており、A/D変換器17からの受信信号S3に対し、透過法による測定を行う上で必要となる演算を行って、配管TB内を流れる流体Xの平均流速及び流量を求める。平均流速演算部21aは、流体Xの流れに沿う向きに超音波信号を送受信した場合に得られる受信信号S3と、流体Xの流れに逆らう向きに超音波信号を送受信した場合に得られる受信信号S3との相関演算を行い、相関値が最大になる時間差を求めることで配管TB内を流れる流体Xの平均流速を求める。
流量演算部21bは、平均流速演算部21aで求められた流体Xの平均流速に対し、配管TBの断面積を掛けることによって配管TB内を流れる流体Xの流量(第1流量)を求める。具体的に、平均流速演算部21aで求められた流体Xの平均流速をV1、配管TBの断面積をrとすると、流量演算部21bは、V1×πrなる演算を行って流体Xの流量を求める。尚、流体Xの流量が求められると、流量演算部21bからは、流体Xの流量を示す流量信号S11が出力される。
反射法演算部22は、流量演算部22a及び平均流量演算部22bを備えており、A/D変換器17からの受信信号S3に対し、反射法による測定を行う上で必要となる演算を行って、配管TB内を流れる流体Xの流量及び平均流速に基づく流量を求める。流量演算部22aは、所定の時間間隔(例えば、数百μsec)をもって超音波信号を流体Xに送信した場合に得られる複数の受信信号S3(超音波信号の反射信号を受信して得られる信号)の相関演算を行って流体Xの流速分布を求め、この流速分布を用いて配管TB内を流れる流体Xの流量(第2流量)を求める。平均流量演算部22bは、流量演算部22aと同様に流体Xの流速分布を求めるが、この流速分布を平均化した平均流速を用いて配管TB内を流れる流体Xの平均流速に基づく流量を求める。
具体的に、流量演算部22a及び平均流量演算部22bは、流体Xに対する複数回の超音波信号の送信によって得られる複数の受信信号S3を時間位置に応じて複数の区分に分割し、区分毎の相関処理を行う。そして、相関が最大となる時間間隔を上記の区分毎に求め、各々の時間間隔から区分毎の流体Xの流速を求めることによって配管TBの径方向における流体Xの流速分布を求める。
図3は、本発明の一実施形態による超音波測定器で求められる流速分布の一例を示す図である。尚、図3においては、超音波信号の送受信が行われている一方のトランスデューサ(例えば、トランスデューサ14a)からの距離(配管TBの径方向における距離)を横軸にとり、流体Xの流速を縦軸にとっている。また、図3中の白丸は、測定を行った各々の距離(測定点)における流速を示している。図3に示す通り、流体Xの流速は、配管TBの中心部分において速く、配管TBの内壁に近づくにつれて遅くなる分布である。
流量演算部22aは、求めた流体Xの流速分布に対し、配管TBの断面積(各測定点近傍での管路TBの断面積)を掛けて積分することによって、配管TB内を流れる流体Xの流量を求める。これに対し、平均流量演算部22bは、求めた流体Xの流速分布を平均化して平均流速(図3参照)を求め、この平均流速に対して配管TBの断面積を掛けることによって配管TB内を流れる流体Xの平均流速に基づく流量を求める。具体的に、求められた流体Xの平均流速をV2、配管TBの半径をrとすると、平均流量演算部22bは、V2×πrなる演算を行って流体Xの平均流速に基づく流量を求める。尚、流体Xの流量及び平均流速に基づく流量が求められると、流量演算部22aからは流体Xの流量を示す流量信号S21が出力され、平均流量演算部22bからは流体Xの平均流速に基づく流量を示す平均流量信号S21′が出力される。
気泡量判定部23は、相関値判定部23a(第1判定部)及び相関値判定部23b(第2判定部)を備えており、配管TB内を流れる流体Xに含まれる気泡Bの量を判定する。相関値判定部23aは、透過法演算部21の平均流速演算部21aで得られる相関値が、流体Xに含まれる気泡Bの量を考慮して設定された閾値(第1閾値)を超えたか否かを判定し、その判定結果を示す判定信号J1を出力する。
ここで、透過法による測定は、流体Xに含まれる気泡Bの量が多くなると超音波信号が気泡Bに遮られて測定を行うことができなくなる。このため、上記の閾値は、流体Xに含まれる気泡Bの量が透過法による測定を行うことができる量であるかを基準として設定される。平均流速演算部21aで得られる相関値が閾値を超えた場合には、透過法による測定が可能であり、かかる場合には判定信号J1の値は「1」になる。
相関値判定部23bは、流量演算部22aで得られる相関値が、流体Xに含まれる気泡Bの量を考慮して設定された閾値(第2閾値)を超えたか否かを判定し、その判定結果を示す判定信号J2を出力する。ここで、反射法による測定は、流体Xに含まれる気泡Bの量が多くとも測定を行うことができるが、流体Xに気泡Bが全く含まれていない場合には気泡Bからの反射信号が得られなくなるため測定を行うことができなくなる。このため、上記の閾値は、流体Xに含まれる気泡Bの量が反射法による測定を行うことができる量であるかを基準として設定される。流量演算部22aで得られる相関値が閾値を超えた場合には、反射法による測定が可能であり、かかる場合には判定信号J2の値が「1」になる。
補正係数演算部24は、補正係数算出部24a(第1算出部)及び流量比較部24b(第2算出部)を備えており、透過法演算部21からの流量信号S11及び反射法演算部22からの流量信号S21を補正するための補正係数を算出する。これら流量信号S11,S21を補正するのは、流体Xに含まれる気泡Bの量によって、透過法による測定のみが可能な状況、或いは反射法による測定のみが可能な状況が生じた場合であっても、高い精度での測定を実現するためである。
補正係数算出部24aは、反射法演算部22からの流量信号S21及び平均流量信号S21′を元に補正係数Kr(第1補正係数)を算出する。この補正係数Krは、透過法による測定及び反射法による測定の双方が可能である場合、或いは透過法による測定のみが可能な状況が生じた場合に、透過法演算部21から出力される流量信号S11を補正するためのものである。具体的に、流量信号S21で示される流体Xの流量をF21とし、平均流量信号S21′で示される流体Xの平均流速に基づく流量をF21′とすると、補正係数算出部24aは、以下の(1)式に示す演算を行って補正係数Krを算出する。
Kr=F21/F21′ …(1)
流量比較部24bは、補正部26からの流量信号S12(透過法演算部21からの流量信号S11を補正部26で補正して得られた信号)と反射法演算部22からの流量信号S21とを比較して補正係数Cr(第2補正係数)を算出する。この補正係数Crは、反射法による測定のみが可能な状況が生じた場合に、反射法演算部22から出力される流量信号S21を補正するためのものである。具体的に、流量信号S12で示される流体Xの流量をF12とし、流量信号S21で示される流体Xの流量をF21とすると、流量比較部24bは、以下の(2)式に示す演算を行って補正係数Crを算出する。
Cr=F12/F21 …(2)
図4は、本発明の一実施形態による超音波測定器における補正係数の算出条件を示す図である。図4に示す通り、流体Xに含まれる気泡Bの量は、気泡量判定部23から出力される判定信号J1,J2によって、「無し〜微少」,「少量」,「大量」,「過大」に分類される。気泡Bの量が「無し〜微少」である場合には、透過法による測定のみが可能であり、気泡Bの量が「少量」である場合には、透過法による測定及び反射法による測定の双方が可能であり、気泡Bの量が「大量」である場合には、反射法による測定のみが可能である。尚、気泡Bの量が「過大」である場合には、透過法による測定及び反射法による測定の双方が不可能である。
図4に示す通り、補正係数算出部24aは、気泡量判定部23から出力される判定信号J2の値が「1」である場合(気泡Bの量が「少量」又は「大量」である場合)に補正係数Krを算出する。また、流量比較部24bは、気泡量判定部23から出力される判定信号J1,J2の値が共に「1」である場合(気泡Bの量が「少量」である場合)に補正係数Crを算出する。
補正係数記憶部25は、補正係数演算部24の補正係数算出部24aで算出された補正係数Kr及び流量比較部24bで算出された補正係数Crを記憶する。ここで、補正係数記憶部25は、上記の補正係数Kr,Crを、透過法演算部21の平均流速演算部21aで求められる平均流速と反射法演算部22の平均流量演算部22bで求められる平均流速に基づく流量との組み合わせに対応させて記憶する。このような対応付けを行って記憶することにより、広い流速範囲で補正係数Kr,Crを利用することが可能になる。
補正部26は、流量補正部26a,26b及び流量出力部26cを備えており、補正係数記憶部25に記憶された補正係数Kr,Kcを用いて透過法演算部21からの流量信号S11及び反射法演算部22からの流量信号S21を補正し、流体Xに含まれる気泡Bの量に応じて、補正後の流量信号S12,S22の何れか一方を出力する。流量補正部26aは、補正係数記憶部25に記憶された補正係数Krを用いて透過法演算部21からの流量信号S11を補正し、補正して得られた流量信号S12を流量出力部26c及び補正係数演算部24の流量比較部24bに出力する。流量補正部26bは、補正係数記憶部25に記憶された補正係数Crを用いて反射法演算部22からの流量信号S21を補正し、補正して得られた流量信号S22を流量出力部26cに出力する。
流量出力部26cは、流量補正部26aからの流量信号S12と流量補正部26bからの流量信号S22とを入力としており、気泡量判定部23からの判定信号J1,J2に応じて、これら流量信号S12,S22の何れか一方を測定信号S4として出力する。図5は、本発明の一実施形態による超音波測定器における測定信号の出力条件を示す図である。
図5に示す通り、流量出力部26cは、判定信号J1の値が「1」である場合(気泡Bの量が「少し〜微少」又は「少量」である場合)に流量信号S12を測定信号S4として出力し、判定信号J1の値が「0」であって判定信号J2の値が「1」である場合(気泡Bの量が「大量」である場合)に流量信号S22を測定信号S4として出力する。尚、判定信号J1,J2の値が共に「0」である場合には、エラー信号を出力する。
次に、上記構成における超音波測定器1の動作について説明する。ここで、超音波測定器1の動作(主として、信号処理部18の動作)は、配管TBを流れる流体Xに含まれる気泡Bの量に応じて異なる。このため、以下では、気泡Bの量が「少量」である場合の動作、気泡Bの量が「無し〜微少」である場合の動作、及び気泡Bの量が「大量」である場合の動作について順に説明する。
〈気泡Bの量が「少量」である場合の動作〉
配管TB内を流れる流体Xに対する測定が開始されると、制御部10の制御の下で、透過法による測定と反射法による測定とが交互に行われる。尚、気泡Bの量が「無し〜微少」である場合であっても、気泡Bの量が「大量」である場合であっても、気泡Bの量が「少量」である場合と同様に、透過法による測定と反射法による測定とが交互に行われる。
透過法による測定が開始されると、まず流体Xの流れに沿う向きに超音波信号を送受信した場合の受信信号S3を得る処理が行われる。具体的には、制御部10から切替信号C1,C2が出力されて、駆動信号S0の出力先が送信回路13aになるように送信切替器12の切り替えが行われるとともに、受信回路15bからの受信信号S2がA/D変換器17に出力されるように受信切替器16の切り替えが行われる。その後に、制御部10から駆動信号生成回路11にトリガ信号Trが出力されて駆動信号S0が生成される。
駆動信号生成回路11で生成された駆動信号S0は、送信切替器12及び送信回路13aを介してトランスデューサ14aに入力され、これによりトランスデューサ14aから流体Xに超音波信号が送信される。トランスデューサ14aから流体Xに送信された超音波信号のうち、流体Xを透過してトランスデューサ14bに到達した超音波信号(透過信号)は、トランスデューサ14bで受信され、トランスデューサ14bからは、透過信号に応じた受信信号S2が出力される。この受信信号S2は、受信回路15bで増幅された後に受信切替器16を介してA/D変換器17に入力されてディジタル信号である受信信号S3に変換される。この受信信号S3は信号処理部18に入力され、透過法演算部21の平均流速演算部21aに記憶される。
次に、流体Xの流れに逆らう向きに超音波信号を送受信した場合の受信信号S3を得る処理が行われる。具体的には、制御部10から切替信号C1,C2が出力されて、駆動信号S0の出力先が送信回路13bになるように送信切替器12の切り替えが行われるとともに、受信回路15aからの受信信号S1がA/D変換器17に出力されるように受信切替器16の切り替えが行われる。その後に、制御部10から駆動信号生成回路11にトリガ信号Trが出力されて駆動信号S0が生成される。
駆動信号生成回路11で生成された駆動信号S0は、送信切替器12及び送信回路13bを介してトランスデューサ14bに入力され、これによりトランスデューサ14bから流体Xに超音波信号が送信される。トランスデューサ14bから流体Xに送信された超音波信号のうち、流体Xを透過してトランスデューサ14aに到達した超音波信号(透過信号)は、トランスデューサ14aで受信され、トランスデューサ14aからは、透過信号に応じた受信信号S1が出力される。この受信信号S1は、受信回路15aで増幅された後に受信切替器16を介してA/D変換器17に入力され、ディジタル信号である受信信号S3に変換される。この受信信号S3は信号処理部18に入力され、透過法演算部21の平均流速演算部21aに記憶される。
以上の動作が終了すると、透過法演算部21の平均流速演算部21aにおいて、流体Xの流れに沿う向きに超音波信号を送受信した場合に得られた受信信号S3と、流体Xの流れに逆らう向きに超音波信号を送受信した場合に得られた受信信号S3との相関演算が行われて配管TB内を流れる流体Xの平均流速が求められる。そして、流量演算部21bにおいて、求められた平均流速に対して配管TBの断面積が掛けられて配管TB内を流れる流体Xの流量が求められ、流量演算部21bからは流量信号S11が出力される。
尚、平均流速演算部21aの相関演算によって得られた相関値は、気泡量判定部23の相関値判定部23aに入力され、流体Xに含まれる気泡Bの量を考慮して設定された閾値を超えたか否かが判断される。ここでは、気泡Bの量が「少量」である場合の動作を考えているため相関値が閾値を超えていると判定され、相関値判定部23aからは値が「1」の判定信号J1が出力される(図4参照)。
反射法による測定が開始されると、まず流体Xの流れに沿う向きに超音波信号を送信した場合の反射信号を受信して受信信号S3を得る処理が行われる。具体的には、制御部10から切替信号C1,C2が出力されて、駆動信号S0の出力先が送信回路13aになるように送信切替器12の切り替えが行われるとともに、受信回路15aからの受信信号S1がA/D変換器17に出力されるように受信切替器16の切り替えが行われる。その後に、制御部10から駆動信号生成回路11にトリガ信号Trが出力されて駆動信号S0が生成される。
駆動信号生成回路11で生成された駆動信号S0は、送信切替器12及び送信回路13aを介してトランスデューサ14aに入力され、これによりトランスデューサ14aから流体Xに超音波信号が送信される。トランスデューサ14aから流体Xに送信された超音波信号のうち、流体Xに含まれる気泡Bによって反射された超音波信号(反射信号)は、トランスデューサ14aで受信され、トランスデューサ14aからは、反射信号に応じた受信信号S1が出力される。この受信信号S1は、受信回路15aで増幅された後に受信切替器16を介してA/D変換器17に入力されてディジタル信号である受信信号S3に変換される。この受信信号S3は信号処理部18に入力され、反射法演算部21の流量演算部22a及び平均流量演算部22bにそれぞれ記憶される。
次に、流体Xの流れに逆らう向きに超音波信号を送信した場合の反射信号を受信して受信信号S3を得る処理が行われる。具体的には、制御部10から切替信号C1,C2が出力されて、駆動信号S0の出力先が送信回路13bになるように送信切替器12の切り替えが行われるとともに、受信回路15bからの受信信号S2がA/D変換器17に出力されるように受信切替器16の切り替えが行われる。その後に、制御部10から駆動信号生成回路11にトリガ信号Trが出力されて駆動信号S0が生成される。
駆動信号生成回路11で生成された駆動信号S0は、送信切替器12及び送信回路13bを介してトランスデューサ14bに入力され、これによりトランスデューサ14bから流体Xに超音波信号が送信される。トランスデューサ14bから流体Xに送信された超音波信号のうち、流体Xに含まれる気泡Bによって反射された超音波信号(反射信号)は、トランスデューサ14bで受信され、トランスデューサ14bからは、透過信号に応じた受信信号S2が出力される。この受信信号S2は、受信回路15bで増幅された後に受信切替器16を介してA/D変換器17に入力され、ディジタル信号である受信信号S3に変換される。この受信信号S3は信号処理部18に入力され、反射法演算部21の流量演算部22a及び平均流量演算部22bにそれぞれ記憶される。
以上の動作が予め規定された回数行われると、流量演算部22a及び平均流量演算部22bの各々において、記憶された複数の受信信号S3が時間位置に応じて複数の区分に分割され、分割された区分毎に相関処理が行われて、配管TBの径方向における流体Xの流速分布が求められる。そして、流量演算部22aでは、流体Xの流速分布と配管TBの断面積(各測定点近傍での管路TBの断面積)とが乗算されて積分されることにより、配管TB内を流れる流体Xの流量が求められ、流量演算部22aからは流量信号S21が出力される。また、平均流量演算部22bでは、流体Xの流速分布の平均流速が求められ、平均流速に対して配管TBの断面積が掛けられて配管TB内を流れる流体Xの平均流速に基づく流量が求められ、平均流量演算部22bからは平均流量信号S21′が出力される。
尚、流量演算部22aの相関演算によって得られた相関値は、気泡量判定部23の相関値判定部23bに入力され、流体Xに含まれる気泡Bの量を考慮して設定された閾値を超えたか否かが判断される。ここでは、気泡Bの量が「少量」である場合の動作を考えているため相関値が閾値を超えていると判定され、相関値判定部23bからは値が「1」の判定信号J2が出力される(図4参照)。
透過法演算部21から出力された流量信号S11は、補正部26の流量補正部26aに入力される。また、反射法演算部22から出力された流量信号S21は、補正係数演算部24の補正係数算出部24a及び流量比較部24b並びに補正部26の流量補正部26bに入力され、平均流量信号S21′は、補正係数演算部24の流量比較部24bに入力される。
反射法演算部22からの流量信号S21及び平均流量信号S21′が補正係数算出部24aに入力されると、前述した(1)式を用いて補正係数Krが算出されて補正係数記憶部25に記憶される(図4参照)。この補正係数Krは直ちに流量補正部26aに読み出されて、透過法演算部21からの流量信号S11の補正に用いられる。流量信号S11を補正係数Krで補正して得られた流量信号S12は、流量出力部26cに出力される。
また、流量補正部26aからの流量信号S12は、補正係数演算部24の流量比較部24bに出力される。この流量信号S12及び反射法演算部22からの流量信号S21が流量比較部24bに入力されると、前述した(2)式を用いて補正係数Crが算出されて補正係数記憶部25に記憶される(図4参照)。この記憶係数Crは流量補正部26bに読み出されて、反射法演算部22からの流量信号S21の補正に用いられる。流量信号S21を補正係数Crで補正して得られた流量信号S22は、流量出力部26cに出力される。
以上により、流量出力部26cには、流量補正部26aからの流量信号S12と、流量補正部26bからの流量信号S22とが入力される。ここで、図5に示す通り、気泡Bの量が「少量」である場合には、気泡量判定部23からは値が「1」の判定信号J1,J2が出力されるため、流量出力部26cは、流量補正部26aからの流量信号S12(透過法演算部21で求められた流量信号S11を補正係数Krで補正した信号)を測定信号S4として出力する。
〈気泡Bの量が「無し〜微少」である場合の動作〉
前述した気泡Bの量が「少量」である場合と同様に、透過法による測定と反射法による測定とが交互に行われ、信号処理部18に設けられた透過法演算部21から補正部26の流量補正部26aに対して流量信号S11が出力されるとともに、反射法演算部22から補正部26の流量補正部26bに対して流量信号S21が出力される。尚、反射法演算部22からの流量信号S21は、補正係数演算部24の補正係数算出部24a及び流量比較部24bにも入力され、平均流量信号S21′は、補正係数演算部24の流量比較部24bに入力される。
また、ここでは、気泡Bの量が「無し〜微少」である場合の動作を考えているため、気泡量判定部23の相関値判定部23aでは相関値が閾値を超えていると判定され、相関値判定部23bでは相関値が閾値を超えていないと判定される。このため、図4に示す通り、気泡量判定部23からは、値が「1」の判定信号J1と値が「0」の判定信号J2とが出力される。
判定信号J1の値が「1」であって、判定信号J2の値が「0」である場合には、補正係数演算部24の補正係数算出部24a及び流量比較部24bにおける補正係数Kr,Crの算出は行われない(図4参照)。このため、補正係数記憶部25に記憶されている補正係数Krが流量補正部26aに読み出されて、透過法演算部21からの流量信号S11の補正に用いられる。
流量補正部26aにおいて流量信号S11を補正係数Krで補正して得られた流量信号S12は流量出力部26cに出力される。そして、判定信号J1の値が「1」であって、判定信号J2の値が「0」である場合には、図5に示す通り、流量補正部26aからの流量信号S12(透過法演算部21で求められた流量信号S11を補正係数Krで補正した信号)が測定信号S4として出力される。
〈気泡Bの量が「大量」である場合の動作〉
前述した気泡Bの量が「少量」或いは「無し〜微少」である場合と同様に、透過法による測定と反射法による測定とが交互に行われ、信号処理部18に設けられた透過法演算部21から補正部26の流量補正部26aに対して流量信号S11が出力されるとともに、反射法演算部22から補正部26の流量補正部26bに対して流量信号S21が出力される。尚、反射法演算部22からの流量信号S21は、補正係数演算部24の補正係数算出部24a及び流量比較部24bにも入力され、平均流量信号S21′は、補正係数演算部24の流量比較部24bに入力される。
また、ここでは、気泡Bの量が「大量」である場合の動作を考えているため、気泡量判定部23の相関値判定部23aでは相関値が閾値を超えていないと判定され、相関値判定部23bでは相関値が閾値を超えている判定される。このため、図4に示す通り、気泡量判定部23からは、値が「0」の判定信号J1と値が「1」の判定信号J2とが出力される。
判定信号J1の値が「0」であって、判定信号J2の値が「1」である場合には、補正係数演算部24の補正係数算出部24aにおいて補正係数Krが算出されて補正係数記憶部25に記憶される。尚、流量比較部24bにおける補正係数Crの算出は行われない(図4参照)。そして、補正係数記憶部25に記憶されている補正係数Crが流量補正部26bに読み出されて、透過法演算部21からの流量信号S21の補正に用いられる。
流量補正部26bにおいて流量信号S21を補正係数Crで補正して得られた流量信号S22は流量出力部26cに出力される。そして、判定信号J1の値が「0」であって、判定信号J2の値が「1」である場合には、図5に示す通り、流量補正部26bからの流量信号S22(反射法演算部22で求められた流量信号S21を補正係数Crで補正した信号)が測定信号S4として出力される。
以上の通り、本実施形態では、流体Xの流量を透過法及び反射法を用いてそれぞれ求め、透過法を用いて求めた流量を補正係数Krによって補正した流量と、反射法を用いて求めた流量を補正係数Crによって補正した流量との少なくとも一方を、流体Xに含まれる気泡Bの量に応じて出力している。このため、流体Xに含まれる気泡Bの量に拘わらず高い精度で流量を測定することができる。例えば、反射法のみによって測定を行う場合に、超音波の発振状態、配管との共鳴、配管壁付近の残響等があったとしても、補正係数Crを用いた補正を行うことによって、高い精度で流量を測定することができる。
以上、本発明の一実施形態による超音波測定器1について説明したが、本発明は上述した実施形態に制限されることなく、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上述した実施形態では、説明を簡単にするために、超音波測定器1の動作開始時における流体Xに含まれる気泡Bの量が「少量」である場合を例に挙げて説明した。しかしながら、超音波測定器1の動作開始時おける気泡Bの量が「少量」或いは「無し〜微少」である場合であっても精度の良い測定を可能にすべく、予め規定した固定値を補正係数Kr,Crの初期値として補正係数記憶部25に記憶しておいても良い。
また、上述した実施形態では、透過法演算部21で求められた流量(正確には、補正部26の流量補正部26aで補正された流量)と反射法演算部22で求められた流量とを比較して補正係数Crを算出する例について説明した。しかしながら、透過法演算部21で求められた平均流速と反射法演算部22で求められた平均流速とを比較して補正係数Crを求めるようにしても良い。
また、上記実施形態では、気泡量判定部23が、透過法演算部21で求められる相関値と反射法演算部22で求められる相関値とを用いて気泡量の判定を行う場合を例に挙げて説明した。しかしながら、気泡量判定部23は、相関値を用いずに受信信号S3の振幅に基づいて気泡量を判定するものであっても良い。
1 超音波測定器
21 透過法演算部
22 反射法演算部
23 気泡量判定部
23a,23b 相関値判定部
24a 補正係数算出部
24b 流量比較部
25 補正係数記憶部
26 補正部
Cr 補正係数
Kr 補正係数
X 流体

Claims (6)

  1. 流体に対して超音波信号を送信するとともに、前記流体から得られる前記超音波信号の透過信号或いは反射信号を受信して前記流体の流量を測定する超音波測定器において、
    前記透過信号を受信して得られる第1受信信号に対する演算を行って前記流体の流量を示す第1流量を求める第1演算部と、
    前記反射信号を受信して得られる第2受信信号の相関演算を行って前記流体の流量を示す第2流量を求める第2演算部と、
    前記第1流量の補正に用いられる第1補正係数及び前記第2流量の補正に用いられる第2補正係数を記憶する記憶部と、
    前記流体に含まれる気泡の量に応じて、前記記憶部に記憶された前記第1補正係数を用いて補正した前記第1流量と前記第2補正係数を用いて補正した前記第2流量との何れか一方を出力する補正部と
    を備えることを特徴とする超音波測定器。
  2. 前記第1演算部で得られる第1相関値と前記第2演算部で得られる第2相関値とを用いて前記流体に含まれる気泡の量を判定する判定部を備えることを特徴とする請求項1記載の超音波測定器。
  3. 前記判定部は、前記第1相関値が前記流体に含まれる気泡の量を考慮して設定された第1閾値を超えたか否かを判定する第1判定部と、
    前記第2相関値が前記流体に含まれる気泡の量を考慮して設定された第2閾値を超えたか否かを判定する第2判定部と
    を備えることを特徴とする請求項2記載の超音波測定器。
  4. 前記補正部は、前記第1相関値が前記第1閾値を超えたと前記第1判定部で判定された場合に、前記第1補正係数を用いて補正した前記第1流量を出力し、
    前記第1相関値が前記第1閾値を超えていないと前記第1判定部で判定され、且つ前記第2相関値が前記第2閾値を超えたと前記第2判定部で判定された場合に、前記第2補正係数を用いて補正した前記第2流量を出力する
    ことを特徴とする請求項3記載の超音波測定器。
  5. 前記第2相関値が前記第2閾値を超えたと前記第2判定部で判定された場合に、前記第1補正係数を算出する第1算出部と、
    前記第1,第2相関値が前記第1,第2閾値を超えたと前記第1,第2判定部でそれぞれ判定された場合に、前記第2補正係数を算出する第2算出部と
    を備えることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の超音波測定器。
  6. 前記第1補正係数は、前記第2受信信号から求められた前記流体の流量と平均流速に基づく流量との比を示す係数であり、
    前記第2補正係数は、前記第1補正係数を用いて補正された前記第1流量と前記第2受信信号から求められた前記流体の流量との比を示す係数である
    ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の超音波測定器。
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