JP5042954B2 - 画像生成装置、画像生成方法、画像生成プログラム、および該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

画像生成装置、画像生成方法、画像生成プログラム、および該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、同一の撮像対象を、撮像位置を異ならせながら、複数種類の撮像条件のいずれかで撮像した複数の低解像度画像から、解像度を上げた1つの高解像度画像を生成する画像生成装置等に関する。
エリアセンサ等の撮像装置で撮像された画像の解像度は、当該撮像装置が有する撮像素子の密度に依存している。撮像装置のユーザは、より解像度の高い画像を撮像できる撮像装置を求めており、カメラメーカ各社は、解像度に対するユーザの要求に応じるために、撮像素子密度の高い高解像度カメラを次々と発売している。
しかしながら、撮像素子の高密度化にも限界はあり、また高密度化することにより撮像装置の製造コストが増大するという問題もある。そこで、同一の撮像対象に対して、少しずつ撮像位置をずらしながら複数回の撮像を行ない、撮像して得られた複数の撮像画像データを合成して、該撮像画像データよりも解像度の高い高解像度画像データを生成する高解像度化技術が従来から用いられている。
なお、「撮像位置をずらす」とは、撮像装置の撮像面(撮像素子が配列して構成される面)と撮像対象の被撮像面とが平行な状態を保ったまま、該平行な方向に上記撮像面と被撮像面との相対位置を変化させることを指す。これにより、撮像画像データのそれぞれは、撮像対象の異なる領域を反映させたものとなる。つまり、高解像度画像データは、撮像領域がずれた複数の撮像画像データに基づいて生成される。
画像の高解像度化技術は、一般的にイメージシフト処理と超解像処理との二種類に分けられる。イメージシフト処理では、同一の撮像対象について少しずつ撮像位置をずらしながら複数回の撮像を行なう。そして、複数の撮像画像データのそれぞれに含まれる画素と、高解像度画像データの画素との位置の対応を求め、撮像画像データの各画素の輝度値を高解像度画像データの各画素にマッピングすることにより、複数の撮像画像データを反映させた高解像度画像データを生成する。
なお、イメージシフト処理では、撮像画像データの全画素を高解像度画像データの画素にマッピングする必要があるため、撮像画像データの撮像位置及び撮像枚数は固定とする必要がある。したがって、イメージシフト処理では、低い計算コストで高解像度画像データを生成できるという利点を有している反面、解像度を飛躍的に向上させることは難しいという難点も有している。
一方、超解像処理では、まずイメージシフト処理と同様に、同一の撮像対象について少しずつ撮像位置をずらしながら複数回の撮像を行なう。そして、超解像処理では、高解像度画像データを推定し、推定した高解像度画像と、上記複数回の撮像にて得られた複数の撮像画像データとの差が小さくなるように上記仮定した高解像度画像データを更新する。
このような方式の超解像処理は、再構成型超解像処理と呼ばれている。再構成型超解像処理としては、例えばML(Maximum-likelihood)法、MAP(Maximum A Posterior)法や、POCS(Projection On to Convex Set)法等が一般に知られており、下記の非特許文献1及び特許文献1にも開示されている。
再構成型超解像処理では、使用する低解像度画像データ(撮像画像データ)の枚数に制限がないため、解像度を飛躍的に向上させることができる。その反面、再構成型超解像処理では、高解像度画像データの更新に繰り返し演算が用いられるので、イメージシフト処理と比べて、一般に計算コストが高くなる。
以下では、従来行なわれていた超解像処理についてより詳細に説明する。超解像処理(再構成型)は、生成される高解像度画像に対して定義される評価関数の最適化問題として定式化される。つまり、超解像処理は、「推定された撮像画像データ(高解像度画像データ)」と「観測された撮像画像データ(撮像画像データ)」との二乗誤差に基づく評価関数(誤差項)の最適化問題に帰着される。なお、超解像処理は、未知数の非常に大きな最適化計算であるため、その評価関数の最適化には例えば最急降下法などの繰返し計算法がよく利用される。
また、高解像度画像データの特性が既知である場合には、その高解像度画像データの特性に基づく評価関数(拘束項)を評価関数(誤差項)に付加してもよい。例えば、高解像度画像データのエッジ成分が小さいことが予めわかっている場合には、高解像度画像データにラプラシアンフィルタを乗じた画像データに基づく評価関数(拘束項)を付加すればよい。これにより、高解像度画像データのエッジ成分が小さいということを超解像処理に反映させることができるので、高解像度化の精度を向上させることができる。
ここで、従来の超解像処理方法における処理の流れについて図17に基づいて説明する。図17は、従来の超解像処理方法の一例を示すフローチャートである。ここでは、撮像位置を少しずつずらしながら同一の撮像対象を撮像して得られたm枚の撮像画像データから、1枚の高解像度画像データを生成することを想定している(mは正数)。なお、mは、撮像画像データを何倍に高解像度化するかに応じて決定される。具体的には、撮像画像データをn倍に高解像度化する場合には、例えばN枚の撮像画像データがあればよい。
なお、撮像画像データがN枚より少ない場合であってもN倍の高解像度化を行なうことは可能であるが、この場合には、N枚の撮像画像データを用いる場合と比べて高解像度化の精度は低くなる。逆に、N枚より多い撮像画像データを用いてN倍の高解像度化を行なうことによって、N枚の撮像画像データを用いる場合と比べて高解像度化の精度を向上させることも可能である。
ここで、上記撮像画像データを取得する際の撮像対象の撮像方法について、図18に基づいて説明する。図18は、超解像処理に用いる撮像画像データの撮像方法を示す模式図である。なお、同図では簡単のため、9枚の撮像画像データを用いて1枚の高解像度画像データを生成する例、すなわちm=9であり、撮像画像データを3倍に高解像度化する例を示している。
図18の(a)〜(i)は、ある撮像位置における1つの撮像素子の撮像領域を示す基準撮像領域T1と、該基準撮像領域T1から撮像位置を移動させたときの上記撮像素子の撮像領域P11〜P91との位置関係を示している。つまり、図18では、P11〜P91、およびT1の矩形のサイズが、撮像素子1つの撮像領域を示している。
また、撮像領域P11〜P91の中心には、高解像度画像データの1画素に相当するサイズの矩形P13〜P93が図示されている。これは、撮像領域P11〜P91で取得された輝度値データが、高解像度画像データ上において、矩形P13〜P93で示す位置に反映されることを示している。同図では、3倍に高解像度化を行なうことを想定しているので、矩形P13〜P93の一辺の長さを、撮像領域P11〜P91の一辺の長さの1/3としている。
撮像画像データを3倍に高解像度化する場合には、図示のように、基準撮像領域T1に対して、該基準撮像領域Tの1/3の幅、すなわち、撮像画像データの1画素が撮像する撮像領域の1/3幅で撮像領域が移動するように撮像位置を移動させながら、各撮像位置にて1回ずつ撮像を行なえばよい。
これにより、図示のように、基準撮像領域Tを3×3のマトリクスに分割した各領域に9つの矩形P13〜P93が配列することになる。つまり、撮像素子1つ分の撮像領域である基準撮像領域Tを3×3のマトリクスに分割した各領域に、撮像領域P11〜P91で撮像した輝度値データを反映させることによって、画素数が9倍、すなわち3倍の解像度を有する高解像度画像データを生成することができる。
なお、撮像対象の形状及び色彩を正確に反映させた高解像度画像データを生成するためには、各撮像画像データを同一の撮像条件にて撮像する必要がある。ここで、撮像条件とは、露光時間(シャッタースピード)、照明強度、撮像感度、使用するフィルタ、及びアイリスの少なくとも1つを指す。
ここで、フローチャートの説明に戻る。従来の超解像処理方法では、上記のようにして撮像された1枚目からm枚目までのm枚の撮像画像データyを取得する(S101)。なお、yは、上記1枚目からm枚目までのm枚の撮像画像データをベクトルとして表現したものであり、下記の数式(1)で表される。
Figure 0005042954
なお、画像データのベクトル表現とは、上記数式(1)のように画像データの構成要素を一列に並べた1行のベクトルとして表現したものを指す。例えば、画像データを構成する要素のサイズが横W×縦Hである場合には、当該画像データは、1行×(W×H)列のベクトルとして表現される。
ここで、上述のように、超解像処理は、「推定された撮像画像データ(高解像度画像データ)」と「観測された撮像画像データ(撮像画像データ)」との二乗誤差に基づく評価関数(誤差項)の最適化問題に帰着される。すなわち、超解像処理を行なうためには、複数の撮像画像データと、当該複数の撮像画像データから推定される高解像度画像データとが必要である。
しかしながら、撮像画像データyを取得した段階では、撮像画像データyから推定される高解像度画像データを取得することはできない。そこで、次のステップでは初期高解像度画像データhを取得する(S102)。初期高解像度画像データhは、撮像画像データよりも解像度が高い(画像を構成する画素数が多い)画像データである。なお、初期高解像度画像データhは、高解像度画像データをベクトルとして表現したものである。
初期高解像度画像データhには予め初期値を設定しておけばよい。なお、撮像画像データを3倍に高解像度化する場合には、撮像画像データよりも解像度が高い高解像度画像データの各画素のサイズは、撮像画像データの各画素のサイズの1/3倍になる。
なお、初期高解像度画像データは、超解像処理によって撮像画像データとの差異が小さくなるように更新されるので、高解像度画像データの初期値、すなわち初期高解像度画像データの各画素の輝度値は、どのような値であってもよい。例えば、画像の全面が均一の灰色画像や黒画像、または白画像を初期高解像度画像データとして用いることができる。また、撮像画像データの中から選択した任意の1枚を初期高解像度画像データとして用いてもよい。
ここで、初期高解像度画像データhと撮像画像データyとでは、各画素のサイズ及び画素数が異なり、また撮像対象の撮像位置も異なっている。このため、高解像度画像データhと撮像画像データyとの差分を直接に計算することはできない。そこで、S101及びS102にて撮像画像データy及び高解像度画像データhを取得すると、高解像度画像データhを撮像画像データyに位置合わせすると共に低解像度化して、m枚の擬似低解像度画像データBhを生成する(S103)。
なお、Bは、高解像度画像データhを撮像画像データyに位置合わせすると共に低解像度化する行列である。Bは、下記の数式(2)に示すように、M〜MとCとの積で表される行列である。そして、行列M〜Mは、高解像度画像データhを撮像画像データyの撮像位置に位置合わせした後、撮像画像データyの各画素位置に相当する画素の輝度値をサンプリングする処理を示す行列である。また、Cは、観測モデル(撮像装置のカメラモデル)においてボケの原因となる点広がり関数(PSF:Point Spread Function)を用いたコンボリューション(畳み込んで画像をぼかす処理)を表す行列である。
Figure 0005042954
次に、上記S103にて生成した擬似低解像度画像データBhと撮像画像データyとの差分を計算し、差分画像データXを算出する(S104)。この差分画像データXが「推定された撮像画像データ(高解像度画像データ)」と「観測された撮像画像データ(撮像画像データ)」との誤差である。
続いて、上記算出した差分画像データXを評価関数に代入して、高解像度化の精度(高解像度画像データと撮像画像データとが相違している程度)を示す評価値Eを求める(S105)。評価関数としては、公知の様々なものを適用することができるが、例えば下記の数式(3)に示す評価関数を用いることによって、評価値Eを求めることができる。
Figure 0005042954
上記数式(3)は、MAP法と呼ばれる超解像処理手法にて使用される評価関数である。数式(3)は、誤差項と拘束項とから成る数式であり、数式(3)の右辺におけるBh−yすなわち差分画像データXが誤差項である。そして、数式(3)の右辺におけるw、L、及びhの文字が含まれている項が拘束項である。なお、Lは高解像度画像データhの事前確率情報を表す行列であり、wは拘束項の強さを表すパラメータである。このような拘束項を評価関数に組み込むことにより、高解像度画像データの事前確率情報を反映させて、より高精度な超解像処理を行なうことができる。
この数式(3)に差分画像データXを代入して得られる値が評価値Eである。高解像度画像データhが撮像画像データyを正確に反映させているほど誤差項の値が小さくなり、それに伴って評価値Eも小さくなる。したがって、超解像処理は、評価値Eを最小化する高解像度画像データhを探索する処理であるということができる。
次に、上記算出した評価値Eの値と、予め設定した閾値とを比較する(S106)。そして、評価値Eの値が上記閾値よりも小さい場合(S106でYES)には、当該評価値Eの算出に用いた高解像度画像データhを、超解像処理の結果として得られた最終的な高解像度画像データhとして超解像処理を終了する。
なお、上記閾値は、要求される高解像度化の精度に応じて適宜変更することができる。例えば、より高い精度の高解像度化が要求される場合には、上記閾値を小さく設定すればよく、高解像度化精度は余り要求されないが、迅速な処理速度が要求される場合には、上記閾値を大きく設定すればよい。すなわち、上記閾値は、超解像処理の精度を決定するための値であり、超解像処理に要求される様々な条件に合わせて適宜設定することができる。
一方、評価値Eの値が上記閾値以上である場合(S106でNO)には、評価値Eの値が小さくなるように繰り返し演算を行って、高解像度画像データhを更新する(S107)。例えば、下記の数式(4)を用いることによって、高解像度画像データhを更新することができる。
Figure 0005042954
数式(4)は、最急降下法にて用いられる数式である。数式(4)によれば、高解像度画像データhから、差分画像データに予め定めた重みβを掛け合わせた値を引くことにより、新規の高解像度画像データhk+1が生成されるようになっている。この演算を繰り返すことによって、評価値Eの値がより小さくなる高解像度画像データhが生成される。なお、繰り返し演算は、最急降下法に限られず、公知の繰り返し演算手法を適用することもできる。
このようにして更新された高解像度画像データhは、再度S103にて擬似的に低解像度化され、S104及びS105にて評価値Eの算出に用いられる。そして、S106にて再度評価値と閾値との比較が行なわれる。すなわち、超解像処理では、評価値Eの値が閾値よりも小さくなるまでS103〜S107の処理が繰り返し行なわれる。そして、評価値Eの値が閾値よりも小さくなったときの高解像度画像データhを、超解像処理の結果として得られた最終的な高解像度画像データhとして超解像処理を終了する。これにより、所望の倍率及び所望の精度で高解像度化された高解像度画像データhを得ることができる。
以上が、従来行なわれていた超解像処理の手法である。このような超解像処理や、イメージシフト処理によって、複数の低解像度画像データから高解像度画像データを生成することができ、これにより、撮像装置の解像度を超える、精細な画像データを生成することが可能になる。
"画像の超解像度化処理"、杉本茂樹、奥富正敏、日本ロボット学会誌Vol.23,No.3,pp.305-309,2005 特開2006−127241号公報(2006年5月11日公開) "多重絞りカラー画像の解析"、浅田尚紀、松山隆司、望月孝俊、情報処理学会論文誌Vol.32,No.10,pp.1338-1348,Oct.1991 特開平02−174470号公報(1990年7月5日公開) 特開2007−49228号公報(2007年2月22日公開)
ところで、撮像素子は人の目に比べて、一度に捉えることのできる光の範囲(ダイナミックレンジ)が狭い。そのため、明暗差の大きい撮像対象を撮像した場合、撮像して得られた撮像画像データにおいて、明るい部分では階調がなくなる白とびや、暗い部分では一様に黒くなる黒つぶれが生じることがある。そして、白とびや黒つぶれが発生した箇所は撮像対象の色彩や形状を表すデータとはならない。
したがって、超解像処理やイメージシフト処理に用いる複数の低解像度画像データ(撮像画像データ)の中に、白とびや黒つぶれが生じたものが含まれている場合には、撮像対象の形状や色彩が高解像度画像データに正確に反映されず、そのため高解像度化処理の精度が低下する。従って、明暗差の大きい撮像対象を撮像する場合、高解像度化処理の精度の低下を防ぐために、なんらかの対策を打つ必要がある。
ここで、従来、撮像素子の実質的なダイナミックレンジを拡大する技術、すなわち、異なる撮像条件にて撮像して得られた複数の撮像画像データを画像処理して、ダイナミックレンジを拡大する技術が知られている。例えば、非特許文献2や、特許文献2、及び特許文献3には、露光時間の異なる複数の画像を用いて合成処理を行なうことにより、ダイナミックレンジを拡大することが記載されている。
上記の文献で記載されている方法によれば、ダイナミックレンジを拡大する対象となる撮像対象を、短時間露光及び長時間露光の2種類の露光時間で撮像する。そして、2種類の露光時間で撮像した各画像について、白とび画素、黒つぶれ画素等の不適正露光領域を検出し、それらの領域を短時間露光画像、もしくは長時間露光画像で置き換えるようにしている。
しかしながら、上記従来の方法では、置き換える対象となる画素は撮像位置が同じである必要がある。すなわち、上記従来の方法では、画素レベルで撮像位置が一致した一組の画像を用いる必要がある。撮像位置がずれた画像データで上記従来の方法を用いた場合には、画素の置き換えを行った箇所が、置き換えを行っていない箇所と不連続になってしまうからである。
このため、撮像位置をずらしながら撮像を行なう超解像処理においては、上記従来のダイナミックレンジ拡大方法を適用することは考えられていなかった。つまり、明暗差の大きい撮像対象を撮像する場合における高解像度化処理の精度の低下を防ぐための対策として上記従来のダイナミックレンジ拡大方法を採用することはできない。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、ダイナミックレンジの拡大された高解像度画像を生成することができる画像生成装置等を実現することにある。
また、ダイナミックレンジを拡大するためには、複数の撮像条件で撮像を行なう必要があるが、複数の撮像条件で撮像を行なう場合には、撮像条件の種類の数だけ撮像画像データの使用枚数が増え、これにより撮像時間が倍増するという問題がある。
ここで、撮像時間を低減するには、撮像画像データの使用枚数を減らすことが考えられるが、単純に使用枚数を減らしてしまうと、その分だけ撮像画像データの情報が欠落し、高解像化処理によって得られる高解像度画像データの品質を損なうおそれがある。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その第2の目的は、撮像画像データの使用枚数を増加させることなく、ダイナミックレンジの拡大された高解像度画像データを生成することができる画像生成装置等を実現することにある。
本発明に係る画像生成装置は、上記課題を解決するために、同一の撮像対象を、撮像位置を異ならせながら、複数種類の撮像条件のいずれかで撮像した複数の低解像度画像から、解像度を上げた1つの高解像度画像を生成する画像生成装置であって、上記複数の低解像度画像の撮像位置を設定する撮像位置決定手段と、上記撮像位置決定手段が設定した撮像位置で撮像された上記複数の低解像度画像を取得して上記高解像度画像を生成する高解像度画像生成手段とを備え、上記撮像位置決定手段は、上記低解像度画像の1画素に相当する形状を有する基準画素領域がマトリクス状に配列された基準撮像位置を仮想的に設定した場合に、上記低解像度画像の1画素に相当する形状の中心に位置する、上記高解像度画像の1画素に相当する形状を有する中心領域が、上記基準画素領域内に含まれるように、上記複数の低解像度画像の撮像位置を設定し、かつ上記複数種類のうち、少なくとも1つの撮像条件で撮像する低解像度画像については、マトリクス状に配列された上記基準画素領域の全体に対して、上記中心領域が均一またはほぼ均一な位置に配置される撮像位置である第1撮像位置を設定する第1撮像位置設定手段を備えていることを特徴としている。
また本発明に係る画像生成方法は、上記課題を解決するために、同一の撮像対象を、撮像位置を異ならせながら、複数種類の撮像条件のいずれかで撮像した複数の低解像度画像から、解像度を上げた1つの高解像度画像を生成する画像生成装置の画像生成方法であって、上記複数の低解像度画像の撮像位置を設定する撮像位置設定ステップと、上記撮像位置設定ステップで設定された撮像位置で撮像された上記複数の低解像度画像を取得して上記高解像度画像を生成する高解像度画像生成ステップとを含み、上記撮像位置設定ステップは、上記低解像度画像の1画素に相当する形状を有する基準画素領域がマトリクス状に配列された基準撮像位置を仮想的に設定した場合に、上記低解像度画像の1画素に相当する形状の中心に位置する、上記高解像度画像の1画素に相当する形状を有する中心領域が、上記基準画素領域内に含まれるように、上記複数の低解像度画像の撮像位置を設定し、かつ上記複数種類のうち、少なくとも1つの撮像条件で撮像する低解像度画像については、マトリクス状に配列された上記基準画素領域の全体に対して、上記中心領域が均一またはほぼ均一な位置に配置される撮像位置である第1撮像位置を設定する第1撮像位置設定ステップを含むことを特徴としている。
上記の構成によれば、複数種類の撮像条件のいずれかで撮像した低解像度画像から、解像度を上げた1つの高解像度画像が生成される。すなわち、上記の構成によって生成される高解像度画像には、複数種類の撮像条件による低解像度画像が反映される。これにより、1種類の撮像条件のみで撮像された低解像度画像を用いる場合と比べて、高解像度画像のダイナミックレンジを拡大することができる。
なお、複数種類の撮像条件のいずれかで撮像した低解像度画像から高解像度画像を生成する場合には、撮像条件の違いを補うために正規化処理を行なえばよい。すなわち、複数種類の撮像条件のいずれか1つを選択し、選択した撮像条件で全ての低解像度画像を撮像したとみなすことができるように、各低解像度画像の輝度値を補正する正規化処理を行なうことにより、異なる撮像条件で撮像した低解像度画像から、ダイナミックレンジの拡大された1つの高解像度画像を生成することができる。
また、上記の構成によれば、少なくとも1つの撮像条件で撮像する低解像度画像については、マトリクス状に配列された基準画素領域の全体に対して、中心領域が均一またはほぼ均一な位置に配置される撮像位置である第1撮像位置が設定される。
ここで、本発明は、同一の撮像対象を、撮像位置を異ならせながら撮像した複数の低解像度画像から、解像度を上げた1つの高解像度画像を生成する技術を前提としている。
この技術においては、低解像度画像の1画素に相当する形状を有する基準画素領域が配置された基準撮像位置(図18のT1)を仮想的に設定した場合に、低解像度画像の1画素に相当する領域(図18のP11〜P91)の中心に位置する、高解像度画像の1画素に相当する中心領域(図18のP13〜P93)が、基準画素領域内に含まれるように、撮像位置が設定される。
このように撮像位置を設定することにより、基準画素領域は、低解像度画像の1画素の輝度値データを生成する撮像素子の1画素によって、異なる位置から複数回撮像されることになる。この輝度値データを高解像度画像の1画素に相当する中心領域の輝度値データに反映させることによって、基準画素領域内の輝度値データ数を増やす、すなわち解像度を向上させることができる。
なお、図18の例では、低解像度画像の1画素に相当する領域および基準画素領域を1つのみ図示しているが、実際の撮像装置では、撮像素子がマトリクス状に配列しているので、低解像度画像の1画素に相当する領域および基準画素領域もマトリクス状に配列することになる。
ここで、複数の低解像度画像を撮像するときに、撮像位置ごとに撮像条件を変える場合には、同じ撮像条件で撮像した低解像度画像に対応する中心領域が、マトリクス状に配列した基準画素領域内で密集することがある。
例えば、図18の例において、(a)、(c)、(e)、(g)、(i)の5つを第1撮像条件で撮像し、残りを第2撮像条件で撮像した場合には、P13、P33、P53、P73、P93の撮像条件が全て第1撮像条件になり、P23、P43、P63、P83の撮像条件が全て第2撮像条件になる。このような配置の中心領域を含む基準画素領域がマトリクス状に配列するので、P13の左、左上、および上の3方向にも、第1撮像条件の中心領域が配置されることになる。同様に、P33、P73、P93についても3方向に隣接する中心領域の撮像条件は第1撮像条件となる。つまり、この場合には、マトリクス状に配列した基準画素領域において、第1撮像条件の中心領域が4つ集まった密集領域が形成される。
このような密集領域が形成された場合に、第1撮像条件で撮像した低解像度画像に例えばハレーションが発生したときには、この密集領域の輝度値データがまとめて欠落するおそれがある。広い領域で輝度値データが欠落した場合には、欠落部分を補間したとしても、補間に用いられる輝度値データが、欠落部分から離れた位置となるので、生成される高解像度画像の高解像度化精度は著しく低下してしまう。
このような問題を解決するためには、例えば同じ撮像位置で撮像条件を変えて複数回撮像を行なうことにより、複数組の低解像度画像セットを生成して、各低解像度画像セットを合成した合成撮像画像セットを用いることが考えられる。なお、1組の撮像画像セットは、何れも同じ撮像条件で撮像されたものであり、1つの撮像画像セットによって1枚の高解像度画像を生成することができるものとする。
このように、複数組の低解像度画像セットを用いる場合には、低解像度画像セットの中にハレーションが発生した低解像度画像が含まれていたとしても、その低解像度画像の輝度値データを、他の低解像度画像セットに含まれる低解像度画像データで置換することができるので、高解像度化精度を低下させることがない。
しかしながら、複数組の低解像度画像セットを用いる場合には、用いる組数分だけ撮像に要する時間が倍増するという難点がある。
そこで、上記の構成によれば、少なくとも1つの撮像条件で撮像する低解像度画像については、マトリクス状に配列された基準画素領域の全体に対して、上記中心領域が均一またはほぼ均一な位置に配置される撮像位置である第1撮像位置を設定している。
これにより、複数の撮像条件のいずれかで例えばハレーションが発生した場合であっても、中心領域が均一に配置される第1撮像位置で撮像した低解像度画像の輝度値データによって欠落した輝度値データを補間することができる。つまり、均一に配置された中心領域から輝度値データを補間する場合には、欠落部分の補間に、該欠落部分と近い位置の輝度値データが用いられるので、高解像度画像の高解像度化精度の低下を抑えることができる。
すなわち、上記の構成によれば、撮像枚数を増加させることなく、また高解像度化精度を低下させることなく、ダイナミックレンジの拡大された高解像度画像を生成することができる。
また、上記第1撮像位置設定手段は、マトリクス状に配列された上記基準画素領域の1つに含まれる、上記中心領域間の距離を算出すると共に、当該基準画素領域に含まれる中心領域と、当該基準画素領域に隣接する基準画素領域に含まれる各中心領域との距離を算出し、算出した距離の最小値が最大となるように上記第1撮像位置を設定することが好ましい。
上記の構成によれば、マトリクス状に配列された上記基準画素領域の全体に対して、上記中心領域が均一またはほぼ均一な位置に配置される撮像位置を演算で求めることができる。
また、上記画像生成装置は、上記第1撮像位置以外の撮像位置を、上記基準画素領域内に総撮像回数に等しい数の中心領域をマトリクス状に配置したときの、各中心領域のそれぞれに対応する第2撮像位置から選択して設定する第2撮像位置設定手段を備えていることが好ましい。
上述のように、高解像度画像の各画素は、低解像度画像の各画素に基づいて求められる。そして、高解像度画像の各画素は、マトリクス状に配列しているので、上記中心領域は、マトリクス状に配置されていることが好ましい。
そこで、上記の構成によれば、まず、総撮像回数に等しい数の中心領域を均一またはほぼ均一に配置したときの、各中心領域のそれぞれに対応する第2撮像位置を設定している。図18の例では、全ての低解像度画像が、この第2撮像位置で撮像されている。
ここで、全ての低解像度画像をこの第2撮像位置で撮像した場合には、上述のように、同じ撮像条件に対応する中心領域が密集するという問題がある。そこで、上記の構成によれば、第1撮像位置以外の撮像位置を第2撮像位置から選択して設定している。
これにより、中心領域の一部をマトリクス状の配置とすることができると共に、中心領域の別の一部をマトリクス状に配列された上記基準画素領域の全体に対して分散した配置とすることができる。したがって、撮像枚数を増加させることなく、また高解像度化精度を低下させることなく、ダイナミックレンジの拡大された高解像度画像を生成することができると共に、高解像度画像の精度を高めることができる。
また、上記画像生成装置は、上記第2撮像位置のうち上記第2撮像位置設定手段によって選択されなかった撮像位置から、上記第1撮像位置と最短距離にある撮像位置を選択し、該選択した撮像位置と、上記第1撮像位置とを重み付け平均して該第1撮像位置を補正する重み付け撮像位置設定手段を備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、第1撮像位置が、第1撮像位置と第2撮像位置との間の、重みに応じた位置に補正される。ここで、上述のように、第1撮像位置は、中心領域をマトリクス状に配列された基準画素領域の全体に対して分散した配置とするための撮像位置であり、第2撮像位置は、中心領域をマトリクス状の配置とするための撮像位置である。
そして、上記の構成によれば、重みを設定することにより、第1撮像位置を第2撮像位置寄りに補正することができる。これにより、必要に応じて、中心領域をマトリクス状に配列された基準画素領域の全体に対して分散させることを重視した撮像位置を設定することもできるし、中心領域をマトリクス状の配置とすることを重視した撮像位置を設定することもできる。なお、第1および第2撮像位置は、何れもメリットとデメリットとを有しているので、必要に応じて重みを変更できるように構成することがさらに好ましい。
また、上記撮像条件は、露光時間、絞り、光学フィルタ、および撮像感度の少なくとも1つであることが好ましい。
上記のような撮像条件を異ならせた複数の低解像度画像を用いることにより、高解像度画像のダイナミックレンジを拡大することができる。
また、上記撮像条件は、上記撮像対象の明度、反射率、および上記撮像対象に照射される照明の強度の少なくとも一つに応じて設定されていることが好ましい。
上述のように、複数の撮像条件で撮像を行なうのは、高解像度画像のダイナミックレンジを拡大するためである。したがって、撮像条件は、ダイナミックレンジを効率よく拡大できるように設定されていることが好ましいが、撮像対象や撮像対象に照射される照明の強度が変われば、好適な撮像条件の設定もそれに応じて変わることになる。
そこで、上記の構成によれば、撮像対象の明度、反射率、および上記撮像対象に照射される照明の強度の少なくとも一つに応じて設定された撮像条件を用いるようにしている。これにより、ダイナミックレンジを効率よく拡大することができる。
例えば、撮像対象の明度、反射率、および上記撮像対象に照射される照明の強度が高いほど、露光時間を短く設定することによって、低解像度画像におけるハレーションの発生を防ぎ、ダイナミックレンジを効率よく拡大することができる。
また、第1撮像位置で撮像された低解像度画像の各画素の輝度値は、ハレーション等によって欠落した輝度値データの補間に用いられるので、第1撮像位置で撮像された低解像度画像には、他の撮像条件と比べてハレーション等が発生し難い撮像条件を割り当てることが好ましい。
また、本発明の上記とは別の画像生成装置は、上記課題を解決するために、同一の撮像対象を、撮像位置を異ならせながら、複数種類の撮像条件のいずれかで撮像した複数の低解像度画像から、解像度を上げた1つの高解像度画像を生成する画像生成装置であって、上記低解像度画像の1画素に相当する形状を有する基準画素領域がマトリクス状に配列された基準撮像位置を仮想的に設定した場合に、上記複数の低解像度画像は、該低解像度画像の1画素に相当する形状の中心に位置する、上記高解像度画像の1画素に相当する形状を有する中心領域が、上記基準画素領域内に含まれるように撮像されたものであると共に、上記複数種類のうちの1つの撮像条件で撮像する低解像度画像は、マトリクス状に配列された上記基準画素領域の全体に対して、上記中心領域が均一またはほぼ均一な位置に配置されるように撮像されたものであることを特徴としている。
上記の構成によれば、高解像度画像に複数種類の撮像条件による低解像度画像が反映されるので、1種類の撮像条件のみで撮像された低解像度画像を用いる場合と比べて、高解像度画像のダイナミックレンジを拡大することができる。
また、上記の構成によれば、何れかの撮像条件で撮像された低解像度画像にハレーション等が発生した場合であっても、中心領域が均一に配置される第1撮像位置で撮像した低解像度画像の輝度値データによって欠落した輝度値データを補間することができるので、高解像度画像の高解像度化精度の低下を抑えることができる。
すなわち、上記の構成によれば、使用する低解像度画像の数を増加させることなく、また高解像度化精度を低下させることなく、ダイナミックレンジの拡大された高解像度画像を生成することができる。
なお、上記画像生成装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記画像生成装置の各手段として動作させることにより、上記画像生成装置をコンピュータにて実現させる制御プログラム、及びそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の範疇に入る。
以上のように、本発明に係る画像生成装置は、複数の低解像度画像の撮像位置を設定する撮像位置決定手段と、上記撮像位置決定手段が設定した撮像位置で撮像された上記複数の低解像度画像を取得して上記高解像度画像を生成する高解像度画像生成手段とを備え、上記撮像位置決定手段は、上記低解像度画像の1画素に相当する形状を有する基準画素領域がマトリクス状に配列された基準撮像位置を仮想的に設定した場合に、上記低解像度画像の1画素に相当する形状の中心に位置する、上記高解像度画像の1画素に相当する形状を有する中心領域が、上記基準画素領域内に含まれるように、上記複数の低解像度画像の撮像位置を設定し、かつ上記複数種類のうち、少なくとも1つの撮像条件で撮像する低解像度画像については、マトリクス状に配列された上記基準画素領域の全体に対して、上記中心領域が均一またはほぼ均一な位置に配置される撮像位置である第1撮像位置を設定する第1撮像位置設定手段を備えている構成である。
また、以上のように、本発明に係る画像生成方法は複数の低解像度画像の撮像位置を設定する撮像位置設定ステップと、上記撮像位置設定ステップで設定された撮像位置で撮像された上記複数の低解像度画像を取得して上記高解像度画像を生成する高解像度画像生成ステップとを含み、上記撮像位置設定ステップは、上記低解像度画像の1画素に相当する形状を有する基準画素領域がマトリクス状に配列された基準撮像位置を仮想的に設定した場合に、上記低解像度画像の1画素に相当する形状の中心に位置する、上記高解像度画像の1画素に相当する形状を有する中心領域が、上記基準画素領域内に含まれるように、上記複数の低解像度画像の撮像位置を設定し、かつ上記複数種類のうち、少なくとも1つの撮像条件で撮像する低解像度画像については、マトリクス状に配列された上記基準画素領域の全体に対して、上記中心領域が均一またはほぼ均一な位置に配置される撮像位置である第1撮像位置を設定する第1撮像位置設定ステップを含む構成である。
また、以上のように、本発明に係る、上記とは別の画像生成装置は、同一の撮像対象を、撮像位置を異ならせながら、複数種類の撮像条件のいずれかで撮像した複数の低解像度画像から、解像度を上げた1つの高解像度画像を生成する画像生成装置であって、低解像度画像の1画素に相当する形状を有する基準画素領域がマトリクス状に配列された基準撮像位置を仮想的に設定した場合に、上記複数の低解像度画像は、該低解像度画像の1画素に相当する形状の中心に位置する、上記高解像度画像の1画素に相当する形状を有する中心領域が、上記基準画素領域内に含まれるように撮像されたものであると共に、上記複数種類のうちの1つの撮像条件で撮像する低解像度画像は、マトリクス状に配列された上記基準画素領域の全体に対して、上記中心領域が均一またはほぼ均一な位置に配置されるように撮像されたものである。
したがって、撮像枚数を増加させることなく、また高解像度化精度を低下させることなく、ダイナミックレンジの拡大された高解像度画像を生成することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図1から図16に基づいて説明すると以下の通りである。
〔画像処理システムの構成〕
本実施形態の画像処理システム(画像生成装置)1の構成について、図2に基づいて説明する。図2は、画像処理システム1の要部構成を示すブロック図である。図示のように、画像処理システム1は、撮像位置決定装置(撮像位置決定手段)10と、撮像装置20と、制御装置30とを含む構成である。
撮像位置決定装置10は、撮像装置20が撮像対象を撮像するときの撮像位置を決定するものである。また、撮像装置20は、制御装置30の指示に従って撮像対象の撮像を行なう装置であり、制御装置30は、撮像装置20の動作制御を行なうと共に、撮像装置20が取得した撮像対象の画像データ(以下、撮像画像データと呼ぶ)に超解像処理を施して、高解像度画像データを生成する。
本発明は、撮像装置20が撮像対象の撮像を行なうときの撮像位置を、撮像位置決定装置10で決定することによって、撮像回数を増加させることなく、ダイナミックレンジの拡大された高解像度画像データを生成する点に主な特徴がある。以下において、画像処理システム1の各構成である撮像位置決定装置10、撮像装置20および制御装置30の詳細について説明する。
まず、撮像位置決定装置10について説明する。撮像位置決定装置10は、図示のように記憶部11と、撮像位置計算部12を備えている。
記憶部11は、撮像装置20の撮像条件と、該撮像条件で撮像する撮像画像データの枚数とを対応付けた撮像情報を記憶している。すなわち、画像処理システム1では、複数の撮像条件で、それぞれ所定回数の撮像が行なわれ、この撮像で得られた撮像画像データを用いて高解像度画像データが生成される。また、記憶部11には、上記撮像情報の他に、各撮像条件における撮像位置を示す組合せ別撮像位置が記憶される。さらに、該組合せ別撮像位置に重み付けを行なうための組合せ別重みが記憶される。なお、これらの情報の詳細については後述する。
以下では、撮像条件として露光時間(シャッタースピード)を用いる例について説明する。ただし、撮像条件は、この例に限られず、撮像感度、使用する光学フィルタ、及びアイリス(絞り)を示すデータ、および、これらを組み合わせたデータを用いることもできる。
なお、これらの撮像条件は、撮像対象の明度、反射率、および撮像時の照明強度の少なくとも1つに応じて設定されたものであることが好ましい。すなわち、撮像対象の明度、反射率、および撮像時の照明強度が高い場合には、撮像画像データにハレーションが発生しやすいので、このような場合には、露光時間を短めに設定することが好ましい。同様に、撮像対象の明度、反射率、および撮像時の照明強度が低い場合には、露光時間を長めに設定することが好ましい。
撮像位置計算部12は、撮像装置20が撮像対象を撮像する撮像位置を決定する。撮像位置計算部12は、記憶部11に格納されている上記撮像情報等を参照し、撮像条件ごとの撮像画像データの撮像位置を決定する。そして、撮像位置計算部12は、撮像条件と該撮像条件における撮像位置とを対応づけて撮像条件保存部32に保存する。なお、撮像位置計算部12が行なう処理の詳細については後述する。
次に撮像装置20について説明する。撮像装置20は、図示のように、レンズ21、撮像素子22、及びアクチュエータ23を備えている。すなわち、撮像装置20では、撮像対象から反射した光を、レンズ21を介して撮像装置20内の撮像素子22に光学的に結像させるようになっている。そして、撮像素子22が、光学的に結像した撮像対象の像を空間的に離散化させてサンプリングし、画像信号に変換することにより、撮像対象の像が画像データとして取得されるようになっている。
撮像素子22としては、例えばCCD(charge-coupled device)やCMOS(complementary mental-oxide semiconductor)等を用いることができる。なお、ここでは撮像装置20は、マトリクス状に配列した複数の撮像素子22にて撮像を行なうエリアセンサであることを想定している。
アクチュエータ23は、撮像対象と撮像素子22との相対位置を変化させるものである。アクチュエータ23は撮像装置20の筐体の内壁に固定されており、撮像素子22はアクチュエータ23によって支持されている。すなわち、アクチュエータ23は、撮像対象とレンズ21とを結ぶ光軸に対して垂直な平面(撮像対象の被撮像面に平行な平面)において撮像素子22を2次元的に移動させることによって、撮像対象と撮像素子22との相対位置を変化させるようになっている。
つまり、アクチュエータ23が、撮像対象と撮像素子22との相対位置を変化させることにより、撮像装置20が撮像対象を撮像する撮像位置(撮像領域の撮像対象上の位置)が変化するようになっている。このため、撮像位置は、撮像対象の被撮像面に対して平行な2次元平面上の座標として表現することができる。ここでは、アクチュエータ制御部36が2次元座標を指定することにより、アクチュエータ23は指定された2次元座標で特定される位置に撮像素子を移動させるものとする。なお、アクチュエータ23は、撮像素子22を2次元のみならず、回転を含む3次元で移動させるものであってもよい。
アクチュエータ23としては、例えばピエゾアクチュエータやステッピングモータ等を使用することができる。アクチュエータ23は、撮像対象と撮像素子22との相対位置を変化させることができるものであればよく、特に限定されないが、ここではピエゾアクチュエータを用いるものとする。
次に、制御装置30について説明する。本実施形態に係る制御装置30が行なう超解像処理によれば、撮像画像データに白とびや黒つぶれが発生している場合であっても精度の高い高解像度画像データを生成することができる。また、制御装置30にて実行される超解像処理によれば、従来の超解像処理と比べて広いダイナミックレンジを有する高解像度画像データが生成される。
図示のように、制御装置30は、撮像制御部31、撮像条件保存部32、低解像度画像保存部33、高解像度画像保存部34、およびダイナミックレンジ拡大超解像処理部(以下、DR拡大超解像処理部と称する)35を備えており、これらの構成により、上記のような制御装置30の機能が実現されている。
撮像制御部31は、図示のように、アクチュエータ制御部36及び撮像タイミング制御部37を備えている。アクチュエータ制御部36は、アクチュエータ23を移動させることによって撮像装置20の撮像位置を制御する。具体的には、アクチュエータ制御部36は、アクチュエータ23の移動開始及び停止のタイミング、移動速度、及び移動距離等の制御を行なう。このようなアクチュエータ制御部36の制御により、撮像装置20において、図18を用いて説明したような撮像位置において撮像を行なうことができる。
撮像タイミング制御部37は、撮像装置20の撮像開始及び停止のタイミングを制御する。具体的には、撮像タイミング制御部37は、アクチュエータ制御部36から送られてくる、撮像装置20の現在の撮像位置を示す情報と、撮像条件保存部32に格納されている撮像条件と、当該撮像条件に対応する撮像位置とに基づいて撮像装置20へ制御信号を送ることにより、各撮像位置における撮像時間、すなわち露光時間を制御する。
画像処理システム1では、撮像タイミング制御部37の指示によって、ある撮像位置にて撮像が行なわれると、撮像装置20は、撮像して得られた撮像画像データに、該撮像画像データを識別可能な識別子(例えば画像番号)を付して低解像度画像保存部33に格納する。
この繰り返しによって、撮像位置決定装置10が決定した各撮像位置において、該撮像位置に対応する撮像条件で撮像対象が撮像される。そして、撮像によって得られた撮像画像データが識別子を付されて低解像度画像保存部33に格納される。撮像条件保存部32には、撮像条件と撮像位置とが対応付けて格納されているので、上記識別子を用いることによって、各撮像画像データの撮像位置と撮像条件とを特定することができる。
なお、以下では、1枚の高解像度画像データを生成するために用いられる撮像画像データの枚数をm(mは正数)とし、1枚の高解像度画像データに対応するm枚一組の撮像画像データを撮像画像セットとして説明を行なう。
詳細については後述するが、画像処理システム1では、露光時間の異なる複数の撮像画像セットを用いることによって、超解像処理にて生成される高解像度画像データのダイナミックレンジを拡大させることもできる。ここでは、撮像画像セットの数をn(nは正数)とする。この場合には、低解像度画像保存部33には、m×n枚の撮像画像データymnが格納されることになる。
また、詳細については後述するが、画像処理システム1では、露光時間の異なる複数の撮像画像データからなる1組の撮像画像セットを用いることによって、超解像処理にて生成される高解像度画像データのダイナミックレンジを拡大させることもできる。この場合には、低解像度画像保存部33には、m枚の撮像画像データyが格納されることになる。
高解像度画像保存部34は、低解像度画像保存部33に格納されている撮像画像データyまたはymnを用いて超解像処理を行なうことによって生成された高解像度画像データhを格納する。なお、上記従来の超解像処理と同様に、超解像処理を行なうためには初期高解像度画像データを用いる必要があるため、超解像処理を行なう前に、予め高解像度画像保存部34に初期高解像度画像データを格納しておく。
初期高解像度画像データは、超解像処理にて生成したい解像度の画像であればよく、特に限定されない。例えば、撮像画像データの解像度を3倍にする場合には、各画素のサイズが撮像画像データの1/3となる全面が均一の黒画像や白画像、または灰色画像を初期高解像度画像データとして用いることができる。
DR拡大超解像処理部35は、低解像度画像保存部33に格納された撮像画像データを高解像度化して高解像度画像データを生成する超解像処理を行なう。具体的には、DR拡大超解像処理部35は、低解像度画像保存部33に格納された撮像画像データと、高解像度画像保存部34に格納された高解像度画像データ42とに基づいて、新規の高解像度画像データを生成し、生成した高解像度画像データを高解像度画像保存部34に格納する。なお、DR拡大超解像処理部35が実行する超解像処理の詳細については後述する。
〔複数組の撮像画像セットを用いる場合の例〕
画像処理システム1では、撮像位置決定装置10が撮像画像データの撮像位置を適切に設定することにより、超解像処理に用いる撮像画像データの枚数を増加させることなく、ダイナミックレンジが拡大された高解像度画像データを生成することができるようになっている。
ここでは、まず、上記構成の前提となる構成、すなわち超解像処理に用いる撮像画像データの枚数を増加させる(複数組の撮像画像セットを用いる)ことによって、ダイナミックレンジが拡大された高解像度画像データを生成する例について説明する。
上述のように、異なる撮像位置で撮像されたN枚の撮像画像データを用いることによって、撮像画像データのN倍の解像度を有する高解像度画像データを生成することができる。なお、上記N枚の撮像画像データは、何れも同じ撮像条件で撮像したものである。つまり、1組の撮像画像セットに含まれる各撮像画像データは、何れも同じ撮像条件で撮像されたものであり、異なる撮像画像セットに含まれる各撮像画像データは、何れも異なる撮像条件で撮像されたものということになる。
DR拡大超解像処理部35は、互いに異なる撮像条件での撮像によって得られた複数組の撮像画像セットを用いて1枚の高解像度画像データを生成することにより、1組の撮像画像セットを用いる場合と比べて、高解像度画像データのダイナミックレンジを拡大することが可能である。この場合には、低解像度画像保存部33に格納されるm×n枚の撮像画像データymnを用いて高解像度画像データの生成が行われる。
〔DR拡大超解像処理部の詳細構成〕
続いて、DR拡大超解像処理部35の詳細な構成について図3に基づいて説明する。図3は、DR拡大超解像処理部35の要部構成を示すブロック図である。図示のように、DR拡大超解像処理部35は、正規化処理部43、画像合成部44、差分画像生成部45、擬似低解像度画像生成部46、領域抽出部47、画像更新部48を備えている。
正規化処理部43は、撮像画像セットの中に、異なる撮像条件にて撮像されたものが含まれている場合に、上記撮像画像セットに含まれる全ての撮像画像データが、上記異なる撮像条件の1つの撮像条件にて撮像されたものとして処理できるように、各撮像画像データの各画素の輝度値を補正し正規化する。正規化処理部43が行なう正規化処理により、異なる撮像条件で撮像して得られた撮像画像データを含む撮像画像セットを用いて超解像処理を行なうことが可能になる。
具体的には、正規化処理部43は、低解像度画像保存部33に格納されているm×n枚の撮像画像データymnを、撮像条件保存部32に保存されている上記m×n枚の撮像画像データymnの撮像に用いられた撮像条件に基づいて正規化処理を行なう。
また、正規化処理部43が行なう正規化処理には、撮像条件の1つを基準として、他の撮像条件で撮像された撮像データの各画素の輝度値を補正する手法を採用できる。
例えば、撮像画像データA,B,Cがあり、各撮像画像データの露光時間がそれぞれa,b,c(a<b<c)である場合を考える。この場合に、露光時間aを基準にすると、撮像画像データB及びCの輝度値を例えば下記の数式(5)にて表すことができる。
Figure 0005042954
すなわち、露光時間がbの撮像画像データBは、露光時間がaの撮像画像データAに対して、露光時間がb/a倍になっているので、輝度値もb/a倍になっていると予想される。同様に、露光時間がcの撮像画像データCは、露光時間がaの撮像画像データAに対して、露光時間がc/a倍になっているので、輝度値もc/a倍になっていると予想される。
したがって、露光時間がaの撮像画像データAを基準にした場合には、露光時間がbの撮像画像データの輝度値をa/b倍に補正し、露光時間がc秒の撮像画像データの輝度値をa/c倍に補正することによって、撮像画像データA〜Cの輝度値を全て同等とすることができる。なお、基準とする露光時間は、撮像画像データA〜Cの中から任意のものを選択することができる。
なお、正規化の方法は、上記の例に限られない。例えば、撮像画像データの輝度値の平均値を求め、該求めた平均値に基づいて、各撮像画像データの輝度値が同程度となるように補正を行なうことによって正規化を行ってもよい。また、露光時間以外にも、使用する撮像装置、照明強度、撮像感度、使用するフィルタ、及びアイリス等の撮像条件が異なっている場合にも、超解像処理に用いる全ての撮像画像データが、上記異なる撮像条件の1つの撮像条件にて撮像されたされたものとして処理できるように、各撮像画像データの各画素の輝度値を補正(正規化)する。
画像合成部44は、正規化処理部43が正規化した、撮像条件の異なる複数組の撮像画像セットを合成して合成撮像画像データを生成する。具体的には、画像合成部44は、各撮像画像セットに含まれるm枚の撮像画像データについて、撮像位置が対応するもの同士を合成し合成撮像画像データを生成する。これにより、m枚の合成撮像画像データからなる撮像画像セットを1セット得ることができる。
合成撮像画像データは、複数の異なる撮像条件で撮像して得られた撮像画像データを反映しているので、合成撮像画像データを用いて超解像処理を行なうことにより、生成される高解像度画像データのダイナミックレンジを拡大させることができる。なお、合成撮像画像データの生成方法については後述する。
差分画像生成部45は、撮像画像データと擬似低解像度画像データとの差分を差分画像データとして算出し、算出した差分画像データを画像更新部48に送る。なお、撮像画像セットが複数の場合(n≧2)には、差分画像生成部45は、画像合成部44が生成した合成撮像画像データと擬似低解像度画像データとの差分を差分画像データとして算出する。また、擬似低解像度画像データは、擬似低解像度画像生成部46が生成したものを用いる。
擬似低解像度画像生成部46は、高解像度画像保存部34に格納されている高解像度画像データを読み出し、読み出した高解像度画像データの解像度が撮像画像データと同じ解像度となるように低解像度化する。また、擬似低解像度画像生成部46は、高解像度画像データに対してPSFによる変換を行い、撮像画像データのそれぞれに位置合わせされた複数(m枚)の擬似低解像度画像データを生成する。擬似低解像度画像データは、差分画像生成部45に送られて、差分画像データの生成に用いられる。
領域抽出部47は、低解像度画像保存部33に格納された撮像画像データにおける超解像処理に不適な不適正露光領域を検出する。不適正露光領域とは、撮像装置20の有効なダイナミックレンジの範囲外の輝度値を有する領域であり、黒つぶれや白とびが発生している可能性が高い領域である。このような領域が含まれている撮像画像データを超解像処理に用いると、超解像処理の精度が低下したり、繰り返し演算に要する処理時間が長くなったりするという問題が生じる。
具体的には、領域抽出部47は、m×n枚の撮像画像データのそれぞれについて、輝度値が予め定めた正常範囲から外れている第1領域を抽出し、抽出した領域の各撮像画像データ上の位置を記憶する。また、ここでは、撮像画像データにおいて、上記抽出された第1領域以外の領域を第2領域と呼ぶ。すなわち、領域抽出部47が第1領域を抽出することにより、各撮像画像データは、正常範囲外の輝度値を有する第1領域と、正常範囲内の輝度値を有する第2領域とに分けられる。
なお、上記正常範囲は、適正露光とみなすことのできる輝度値の上限値と下限値とで規定される輝度値の範囲である。上限値を越えた輝度値を示す領域は、白とびなどのハレーションが発生していると考えられる領域であり、下限値より小さい輝度値を示す領域は、黒くつぶれた状態となっていると考えられる領域である。したがって、上記正常範囲内の輝度値を有する第2領域は、撮像装置20の有効なダイナミックレンジの範囲内での撮像によって得られた輝度値を有する領域ということになる。
また、領域抽出は、画素単位で行ってもよいし、複数の画素を1ブロックとするブロック単位で行ってもよい。例えばx×y画素の領域(x、yは正数)を1ブロックとして撮像画像データを複数のブロックに分割し、各ブロックに含まれる画素の輝度値の平均値に基づいて各ブロックが第1領域に分類されるか否かを判断するようにしてもよい。
そして、領域抽出部47が、上記抽出した領域を記憶する記憶方法は、各撮像画像データの全画素について、第1領域か第2領域かが示されているものであればよいが、以下のように記憶しておくことにより、後続の処理を高速化することが可能になる。
すなわち、領域抽出部47は、m×n枚の撮像画像データと同じサイズのメモリ空間Zmnを設定する。そして、撮像画像データにおいて第1領域であると判断された画素に対応する上記メモリ空間Zmn上の画素位置には1をセットし、第2領域であると判断された画素に対応する上記メモリ空間Zmn上の画素位置には255をセットする。これにより、メモリ空間Zmnでは、白とびまたは黒つぶれしている画素の位置には1の値が格納され、ダイナミックレンジ内の画素の位置には255の値が格納される。
なお、ここでは、輝度値が1〜255までの256階調であることを想定しているので、第2領域と判断された画素位置に255との値を適用し、第1領域と判断された画素位置に1との値を適用している。この処理は、第1領域と判断された画素の高解像度画像データに対する寄与を第2領域と判断された画素よりも小さくすることを目的とするものであるから、この目的が達成される範囲内で、設定する輝度値は適宜変更することができる。
ここでは、領域抽出部47が上記のようにして生成したデータを抽出領域データZmnと呼ぶ。抽出領域データZmnは、画像更新部48にて差分画像データの重み付けに用いられると共に、画像合成部44にて画像合成に用いられる。
すなわち、画像合成部44では、撮像位置が同じで露光時間が異なる撮像画像データを1つの画像データに統合するときに、抽出領域データZmnを参照することにより、合成撮像画像データに含まれる第1領域が少なくなるように統合を行なう。そして、複数組の撮像画像セットを用いる場合には、画像合成部44が合成撮像画像データを生成したときに、領域抽出部47は、抽出領域データZmnを、合成撮像画像データの各画素が第1領域に属するか第2領域に属するかを示す抽出領域データZに更新する。
具体的には、画像合成部44は、抽出領域データZmnを参照して、撮像位置が同じで露光時間が異なる撮像画像データの各画素が第1領域に属するか第2領域に属するかを判定する。そして、同一位置の画素において、第1領域に属する画素と第2領域に属する画素とが検出された場合には、画像合成部44は合成撮像画像データにおける上記位置の画素の輝度値として、第2領域に属する画素の輝度値を採用する。また、画像合成部44は、上記位置の画素値を第2領域として抽出領域データZを更新する。
なお、同一位置の画素において、第2領域に属する画素が複数検出された場合には、例えば最も露光時間が長い画素の輝度値を採用すればよい。また、同一位置の画素において、第1領域に属する画素のみが検出された場合には、いずれか1つの画素の輝度値を採用する。したがって、例えば最も露光時間の長い撮像画像セットを基準とし、この撮像画像セットに含まれる画素のうち、第1領域に属する画素を、他の撮像画像セットの同じ位置の画素であって、第2領域に属する画素の輝度値と置き換えるようにすればよい。
これにより、m×n枚の正規化後撮像画像データがm枚の合成撮像画像データに統合されると共に、m×n枚の正規化後撮像画像データに基づいて生成された抽出領域データZmnがm枚の合成撮像画像データに対応する抽出領域データZに更新される。なお、抽出領域データZでは抽出領域データZmnと同様に、第1領域の画素の位置には1の値が格納され、第2領域の画素の位置には255の値が格納される。
このような合成処理により生成された合成撮像画像データには、複数の露光時間で撮像して得られた撮像画像データが反映されているので、撮像画像データと比べてダイナミックレンジが拡大されている。したがって、上記合成撮像画像データを用いて超解像処理を行なうことにより、撮像画像データを用いて超解像処理を行なう場合と比べて、ダイナミックレンジの広い高解像度画像データを生成することができる。
さらに、このような合成処理により生成された合成撮像画像データでは、可能であれば、第1領域の画素の輝度値が、他の撮像画像データにおいて位置が同じである第2領域の画素の輝度値に置き換えられている。したがって、上記合成撮像画像データを用いて超解像処理を行なうことにより、撮像画像データを用いて超解像処理を行なう場合と比べて、超解像処理に有用なデータの割合が高くなるので、超解像処理の精度を向上することができ、また超解像処理の演算時間も短縮することができる。
画像更新部48は、領域抽出部47が生成した抽出領域データZに基づいて、差分画像生成部45が算出した差分画像データに対して、第1画像領域と第2画像領域に対応する重み付けを行い、重み付け差分画像データを生成し、当該重み付け差分画像データを用いて高解像度画像データの更新を行なう。画像更新部48が重み付けを行なうことにより、正常範囲外の輝度値を有する第1領域が超解像処理に与える影響が低減されるので、撮像画像データに白とびや黒つぶれが発生している場合であっても、高精度な超解像処理を行なうことができる。そして、画像更新部48は、更新後の高解像度画像データを高解像度画像保存部34に格納する。
なお、重み付けは、超解像処理に対する第1画像領域の寄与が第2画像領域の寄与に対して小さくなるように行なわれるものであればよく、特に限定されない。ここでは、抽出領域データZにおいて、第1領域の画素の位置には1の値が格納され、第2領域の画素の位置には255の値が格納されるようになっている。そこで、抽出領域データZに1/255を乗じた値を重みとして、上記差分画像データに乗じる。
これにより、差分画像データにおいて、合成画像データにて第1領域となっている領域の画素の輝度値が1/255となる。一方、差分画像データにおいて、合成画像データにて第2領域となっている領域の画素の輝度値について補正は行なわれない。したがって、上記構成によれば、合成画像データにて第1領域となっている領域の画素の寄与を、合成画像データにて第2領域となっている領域の画素の寄与に比べて十分に低くすることができる。
なお、ここでは、差分画像データに抽出領域データZを乗じることによって重み付けを行なう例について説明したが、抽出領域データZや抽出領域データZmnを用いずに重み付けを行なうこともできる。例えば、画像更新部48が、正規化後撮像画像データ、または撮像画像データの各画素位置の輝度値を参照して、差分画像データの各画素の輝度値が、第1領域の画素に基づいて算出されたものであるか第2領域の画素に基づいて算出されたものであるかの判定を行い、該判定結果に基づいて重みを付与するようにしてもよい。
また、ここでは、第1領域と第2領域との2つの領域に関して重み付けを行なう例を説明したが、3以上の領域に分割してもよい。例えば、撮像装置20の有効ダイナミックレンジ範囲において入射光量と出力が線形でない場合には、3以上の領域に分割し、各領域に応じた重みを付与することが好ましい。
具体例を挙げれば、輝度値が0〜255までの256階調である場合には、輝度値が0〜2の範囲の重みを0とし、輝度値が3〜7の範囲及び、輝度値が248〜252の範囲の重みを第2領域の重みの1/4とし、輝度値が253〜255の範囲の重みを0とすればよい。このように、輝度値が有効ダイナミックレンジに近い領域ほど、超解像処理への寄与が大きくなるように、段階的に重み付けを行なうことにより、撮像画像データを正確に反映させた高精度な高解像度画像データを生成することができる。
〔超解像処理部におけるダイナミックレンジ拡大超解像処理の流れ〕
次に、DR拡大超解像処理部35において実行される超解像処理について、図4に基づいて説明する。図4は、DR拡大超解像処理部35において実行される超解像処理の一例を示すフローチャートである。以下の説明において、m×n枚の撮像画像データymnが撮像装置20によって撮像され撮像条件保存部32に格納されているものとする。なお、ここでは、簡単のため、撮像条件として露光時間のみを変更する例について説明するが、露光時間以外の撮像条件も変更してもかまわない。さらに、ここでは複数組の撮像画像セットを用いて超解像処理を行なう例を説明するが、少なくとも1組の撮像画像セットがあれば超解像処理を行なうことができる。
まず、領域抽出部47及び正規化処理部43は、上記格納されたm×n枚の撮像画像データymnを取得すると共に、撮像条件保存部32からm×n枚の撮像画像データymnの撮像に用いられた撮像条件を読み出す(S201)。
領域抽出部47は、撮像画像データymnを取得すると、m×n枚の撮像画像データymnのそれぞれから、撮像画像データymnの輝度値分布に基づいて、白とび領域や黒つぶれ領域等の不適正露光領域を特定し、これを第1領域として抽出する(S202)。そして、領域抽出部47は、m×n枚の正規化した撮像画像データの各画素が第1領域に属するか、第2領域に属するかを示す抽出領域データZmnを生成する。
一方、正規化処理部43は、上記取得した撮像条件から、各撮像画像データymnの露光時間を取得し、該取得した露光時間に基づいて撮像画像データymnを正規化する(S203)。そして、正規化処理部43は、正規化によって生成した撮像画像データymnを画像合成部44に送る。
画像合成部44は、撮像画像データymnを受け取ると、各撮像画像セットにおいて、同じ撮像位置で撮像して得られた撮像画像データを合成してm枚1セットの合成撮像画像データyを生成し、該生成したm枚の合成撮像画像データyを差分画像生成部45に送る(S204)。また、画像合成部44は、領域抽出部47に指示して、m×n枚の撮像画像データymnに対応する抽出領域データZmnを、m枚の合成撮像画像データyに対応する抽出領域データZに更新させる。なお、撮像セット数が1である場合、S204の処理は省略可能である。
ここで、画像処理システム1は、合成撮像画像データを用いて超解像処理を行なうが、合成撮像画像データを用いてイメージシフト処理を行なうようにしてもよい。合成撮像画像データを用いてイメージシフト処理を行なう場合には、撮像画像データを用いてイメージシフト処理を行なう場合と比べて、ダイナミックレンジの広い高解像度画像データを生成することができる。なお、イメージシフト処理は、合成撮像画像データの各画素の輝度値を、高解像度画像データの各画素にマッピングすることによって行なわれる。
画像合成部44が合成撮像画像データyの生成を終了した後、または撮像セット数が1である場合には、擬似低解像度画像生成部46は、高解像度画像保存部34に格納されている初期高解像度画像データhを取得する(S205)。
続いて、擬似低解像度画像生成部46は、上記取得した初期高解像度画像データhを、m枚の撮像画像データのそれぞれと位置合わせすると共に、光学的劣化要因やダウンサンプリング等の要因を考慮して低解像度化を行ない、擬似低解像度画像データを生成する(S206)。
具体的には、擬似低解像度画像生成部46は、初期高解像度画像データhに数式(2)で示したBを乗じて、擬似低解像度画像データBhを生成する。なお、初期高解像度画像データhは1枚であるが、擬似低解像度画像データBhは、撮像画像データのそれぞれに位置合わせされているので、擬似低解像度画像データBhの枚数はm枚になる。そして、擬似低解像度画像生成部46は、上記生成した擬似低解像度画像データBhを差分画像生成部45に送る。
差分画像生成部45は、擬似低解像度画像データBhを受け取ると、受け取った擬似低解像度画像データBhから、画像合成部44が生成した合成撮像画像データyを引いて、m枚の差分画像データXを算出する(S207)。そして、差分画像生成部45は、該算出したm枚の差分画像データXを重み付け画像更新部48に送る。なお、撮像画像データが1セットのみである場合には、差分画像生成部45は、擬似低解像度画像データBhから撮像画像データyを引いて、m枚の差分画像データXを算出する。
画像更新部48、差分画像データXを受け取ると、領域抽出部47が生成した抽出領域データZに基づいて重み付けを行なう(S208)。具体的には、画像更新部48は、差分画像データXにαZを乗じることによって、差分画像データXの各画素の輝度値を補正した重み付け差分画像データXαZを生成する。なお、αは抽出領域データZに乗じる重みであり、αの値は必要に応じて適宜設定することができる。
例えば、ここでは、抽出領域データZにおいて、第1領域の画素の輝度値を1とし、第2領域の画素の輝度値を255とすることを想定しているので、αの値を1/255に設定すればよい。これにより、重み付け差分画像データXαZにおける第1領域の画素の輝度値が全て1以下の値に補正される一方、第2領域の画素の輝度値は差分画像データXと同じになる。したがって、第1領域に属する画素の輝度値の寄与を第2領域の画素と比べて低くすることができ、これにより超解像処理の精度を向上させることができる。
さらに画像更新部48は、重み付けを行なうことにより生成した重み付け差分画像データXαZを評価関数に代入して、評価値Eを算出する(S209)。なお、評価関数は、例えば上記従来の超解像処理と同様に、上記数式(3)を用いることができる。そして、画像更新部48は、上記算出した評価値Eと予め設定した閾値と比較する(S210)。なお、上記従来の超解像処理と同様に、上記閾値は、要求される高解像度化の精度に応じて適宜変更することができる。
評価値Eの値が上記閾値よりも小さい場合(S210においてYES)には、画像更新部48は、超解像処理を終了する。そして、このときに高解像度画像保存部34に格納されている高解像度画像データhが、超解像処理の結果となる高解像度画像データということになる。
一方、評価値Eの値が上記閾値以上である場合(S210においてNO)には、画像更新部48は、評価値Eの値が小さくなるように、当該評価値Eの算出に用いた高解像度画像データhを更新する(S211)。画像更新部48は、例えば上記従来の超解像処理と同様に、上記数式(4)を用いることによって、高解像度画像データhを更新することができる。画像更新部48は、更新した高解像度画像データhを高解像度画像保存部34に格納する。
その後、再びS206から210までの処理が繰り返される。そして、DR拡大超解像処理部35では、評価値Eの値が上記閾値よりも小さくなるまでS206から210までの処理が繰り返される。これにより、所望の倍率で高解像度化がなされた所望の精度の高解像度画像データhを得ることができる。
なお、上記のフローチャートは、本発明の超解像処理の一例を示すものであり、本発明は、この例に限定されない。例えば、超解像処理に用いる全ての撮像画像データを同じ撮像条件で撮像した場合には、S203の正規化処理は省略してもよい。
また、上述のように、高解像度画像データhから擬似低解像度画像データBhを生成するときには、PSFの畳み込み処理が行なわれる。このPSFの畳み込み処理により、重み付けによって輝度値の値が十分小さい値に補正された画素の輝度値は、当該画素の周囲に位置する画素の輝度値の影響によって補間更新される。したがって、白とびや黒つぶれが発生した第1領域の画素の画素値についても、S206から210までの処理が繰り返されることによって撮像対象の形状及び色彩を反映させた値に近づいてゆく。
すなわち、撮像画像データが1セットm枚のみのときに撮像画像データに第1領域が含まれている場合には、超解像画像処理に有効なデータが減少するが、このような場合においても、高解像画像データhは、全く更新されないわけではない。
また、超解像処理に用いられる撮像画像セットに含まれる撮像画像データの各々が異なる撮像条件で撮像されていてもかまわない。もちろん、撮像画像データが1セットm枚のみの場合においても、撮像画像データの各撮像条件が異なっていてもかまわない。
〔複数の撮像画像セットを用いる場合の問題点とその解決手段〕
上記のように、複数の撮像画像セットを用いることにより、高解像度画像データのダイナミックレンジを拡大することができる。しかしながら、複数の露光時間で撮像を行なう場合には、露光時間の種類の数だけ、撮像時間が倍増するという問題がある。
例えば、前述の超解像処理において、3倍の解像度の高解像度画像データを得るには、9回の撮像を行なう必要がある。この場合に、露光時間を100ミリ秒に設定すると、900ミリ秒で撮像は終了する。しかしながら、露光時間を100ミリ秒、200ミリ秒、300ミリ秒の3通りに設定した場合には、撮像終了までに最短でも5400ミリ秒の時間を要する。
この問題を解消するべく、本実施形態では、撮像位置決定装置10を用いて撮像画像データの撮像位置を決定するようにしている。これにより、複数の露光時間で撮像を行ないつつ、撮像回数を減らすことができる。これにより、撮像時間の増加を抑えながら、ダイナミックレンジが拡大された高解像度画像データを生成することができる。以下では、撮像位置決定装置10の詳細について説明する。
〔撮像位置決定装置の詳細〕
図1は、撮像位置決定装置10の要部構成を示すブロック図である。図示のように、記憶部11は、撮像情報記憶部13と、組合せ別撮像位置記憶部14と、組合せ別重み記憶部15とを含む構成である。
撮像情報記憶部13には、撮像画像データを撮像する際の撮像条件と、当該撮像条件における撮像枚数とが対応付けられた撮像情報が予め記憶される。
ここで、図5を用いて、撮像情報記憶部13が記憶している撮像情報の具体例について説明する。図5は、撮像情報記憶部13が記憶している撮像情報の一例を示すデータテーブルである。同図に示すように、撮像情報は、撮像画像群によって特定される撮像情報の識別子を示す「撮像画像群番号」、撮像条件を示す「撮像条件/露光時間」、当該撮像条件で撮像する撮像枚数を示す「撮像枚数」、当該撮像条件で撮像する撮像画像データの識別子を示す「画像番号」、当該撮像条件の他の撮像条件に対する優先度を示す「優先度」の項目を含む。
なお、ここでは、撮像条件として露光時間のみを変えることを想定しているので、撮像情報には、「露光時間」を示す情報が含まれているが、露光時間以外の撮像条件を変える場合には、その撮像条件が撮像情報として撮像情報記憶部13に格納される。
図5の撮像情報では、“撮像画像群G1”および“撮像画像群G2”の2つのレコードが含まれている。また、“撮像画像群G1”および“撮像画像群G2”のレコードでは、それぞれ、優先度として“1”および“2”が設定されている。
なお、優先度は、撮像位置を決めるときに用いられる。つまり、撮像位置決定装置10は、優先度が高い順に撮像画像群の撮像位置を決定する。また、撮像位置決定装置10は、優先度が高い撮像画像群に由来する画素が、高解像度画像データ上において均等に配列するようにする。本実施形態では、優先度は、1が最も優先度が高いことを意味し、2以上の優先度は、数が大きくなるにつれて、順に優先度が下がるものとする。
ここでは、ハレーションによる白とびの影響を除外することを主眼としているので、白とびが発生し難い撮像条件で撮像された撮像画像群(露光時間の短い撮像画像群)の優先度を高くしている。これは、高解像度画像データにおいて、白とびが発生していない撮像画像データに由来する画素が均等に配列することによって、白とびが発生している撮像画像データに由来する画素の輝度値を適切に補間することが可能であるからである。なお、優先度は必要に応じて適宜設定することができる。
組合せ別撮像位置記憶部14は、組合せ別撮像位置算出部(第1撮像位置設定手段)17および条件別撮像位置選択部(第2撮像位置設定手段)18が決定する撮像位置を記憶しておくものである。組合せ別撮像位置記憶部14は、撮像位置が決定するまでの一定期間の記憶を担うワーキングエリアであってもよいし、永続的に撮像位置を記憶しておくようなものであってもよい。
組合せ別重み記憶部15は、重み付け撮像位置決定部19が決定する撮像位置をより適切な位置に補正するために用いる重みを記憶するものである。重みの詳細については後述する。
また、図示のように、撮像位置計算部12は、組合せ別撮像位置算出部17と、条件別撮像位置選択部18と、重み付け撮像位置決定部(重み付け撮像位置設定手段)19とを備えている。
組合せ別撮像位置算出部17は、撮像情報記憶部13に格納されている各撮像画像群の撮像位置を決定する。そして、条件別撮像位置選択部18は、組合せ別撮像位置算出部17が算出した撮像位置に基づいて、各撮像条件に対応する撮像位置を決定する。
例えば、9つの撮像位置で撮像を行なう場合に、第1の撮像条件で撮像を行なう4つの撮像位置と、第2の撮像条件で撮像を行なう5つの撮像位置とを決定するときには、組合せ別撮像位置算出部17および条件別撮像位置選択部18は、以下のような手順で撮像位置を決定する。
まず、組合せ別撮像位置算出部17は、撮像情報記憶部13に格納されている撮像画像群の中から最も優先度の高い撮像画像群を選択し、選択した撮像画像群の撮像位置を決定する。例えば、図5の例では、撮像画像群G1の優先度が最も高いので、組合せ別撮像位置算出部17は、撮像画像群G1に含まれる4枚の撮像画像について、その撮像位置を決定する。
なお、詳細については後述するが、このときに、組合せ別撮像位置算出部17は、撮像位置がなるべく等間隔に分散する位置になるように撮像位置を決定する。撮像位置決定装置10の主な特徴点は、この撮像位置の決定方法にある。
続いて、組合せ別撮像位置算出部17は、撮像情報記憶部13に格納されている撮像画像群の中から次に優先度の高い撮像画像群を選択し、選択した撮像画像群の撮像位置の候補を決定する。例えば、図5の例では、組合せ別撮像位置算出部17は、優先度が次に高い撮像画像群G2に含まれる9枚の撮像画像について、その撮像位置を決定する。
このように、撮像情報記憶部13に格納されている全ての撮像画像群について、組合せ別撮像位置算出部17が撮像位置を決定すると、条件別撮像位置選択部18は、組合せ別撮像位置算出部17が決定した9つの撮像位置から、組合せ別撮像位置算出部17が決定した4つの撮像位置のそれぞれから最短距離に位置する4つの撮像位置を除いた5つの撮像位置を第2の撮像条件で撮像を行なう撮像位置として決定する。これにより、第1の撮像条件で撮像を行なう撮像位置と第2の撮像条件で撮像を行なう撮像位置とが決定される。
重み付け撮像位置決定部19は、組合せ別撮像位置算出部17が決定した撮像位置を補正する。例えば、図5の例では、重み付け撮像位置決定部19は、組合せ別撮像位置算出部17が決定した4つの撮像位置を、該4つの撮像位置と、9つの撮像位置から選択された上記4つの撮像位置(5つの撮像位置として選択されなかった撮像位置)のそれぞれから最短距離に位置する4つの撮像位置とを結ぶ線分上の予め設定された重みに応じた位置に補正する。この重みは、組合せ別重み記憶部15に予め格納されている。なお、この重みに基づく撮像位置の決定方法の詳細については後述する。
〔撮像位置の分散についての考え方〕
ダイナミックレンジを拡大するためには、異なる撮像条件(露光条件)下で撮像した撮像画像データを用いることが必要である。しかし、撮像画像データの使用枚数が増えると、撮像に要する時間が増大してしまうので、撮像画像データの使用枚数は増加させないことが好ましい。
ここで、例えば、図6のような高解像度画像データが生成されるような撮像位置で撮像を行なうことにより、撮像画像データの使用枚数を増加させずにダイナミックレンジを拡大することができる。
図6は、高解像度画像データにおいて、異なる撮像条件で撮像された撮像画像データに由来する画素の配置の一例を示す図であり、同図(a)は高解像度画像データの生成に用いられた撮像画像データにハレーション等が発生していない状態を示し、同図(b)は高解像度画像データの生成に用いられた撮像画像データのうち、露光時間が長い撮像画像データにハレーションが発生している状態を示している。
なお、図6では、露光時間aで撮像された4枚の撮像画像データと露光時間bで撮像された5枚の撮像画像データとを用いて超解像処理を行ない、撮像画像データの3倍の解像度を有する高解像度画像データを生成した例を示している(a<b)。図18に基づいて説明したように、高解像度画像データの各画素は、撮像画像データの各画素に基づいて生成される。図6では、露光時間aで撮像された撮像画像データに由来する画素と、露光時間bで撮像された撮像画像データに由来する画素とを色分けして示している。
また、図18で説明したように、3倍に高解像度化する場合には、撮像画像データの1画素の1/3ピッチで撮像位置を8方向に移動させながら、各撮像位置にて1回ずつ撮像を行ない、このピッチが高解像度画像データの1画素分の幅となる。
つまり、図6のような高解像度画像データを生成するために、画素T2を露光時間bで撮像した後、撮像位置を同図の右向きに撮像画像データの1画素の1/3ピッチ移動させて露光時間aで撮像が行なわれ、さらに撮像位置を同図の右向きに撮像画像データの1画素の1/3ピッチ移動させて露光時間bで撮像が行なわれたことになる。
このように、高解像度画像データの各画素は、該画素の元になる各撮像画像データに対応しており、高解像度画像データの各画素の位置は、該画素の元になる各撮像画像データの撮像位置に対応している。
ここで、図6の例では、露光時間bで撮像された撮像画像データに由来する画素が、4つ集まっている箇所が存在する。このような箇所があったとしても、各撮像画像データが第1領域(白とび、黒つぶれ等が発生した領域)を含まず、第2領域(撮像対象の形状、色彩等が正常に反映された領域)のみを含む場合、特に問題は無い。
ここで、高解像度画像データの生成に用いられる何れかの撮像画像データにおいて、第1領域が含まれる場合、その撮像画像データに対応する高解像画像データの画素において情報が欠落することになる。
例えば、露光時間bで撮像して得られた撮像画像データは、b>aであることから、露光時間aで撮像して得られた撮像画像データに白とびの領域が含まれていない場合であっても、露光時間bで撮像して得られた撮像画像データには、白とびの領域が含まれる可能性がある。
特に、撮像条件の設定の仕方によっては、一方の撮像条件で撮像された撮像画像データに第1領域の画素が大量に発生することがある。例えば、図6の例ように、一方の露光時間が長い場合には、長い露光時間で撮像された撮像画像データの広い領域で白とびが発生することがある。
図6の(b)は、露光時間aで撮像した撮像画像データは、すべて第2領域であり、露光時間bで撮像して得られた撮像画像データがすべて第1領域(白とび)である場合の高解像画像データについて示している。同図では「j(ジェイ)」の符号を付した領域は、白とびになっている領域を表している。これは、当該領域に対応する撮像画像データが、すべて第1領域(白とび)であったために、当該撮像画像データの情報が、高解像画像データの画素の生成になんら寄与していなかったことを示している。
なお、撮像画像データの第1領域(白とび)の以外の、第2領域の部分を用いることによって、高解像度画像データの白とび部分の画素を推定することは可能である。しかしながら、この場合には、本来推定の基準になるべき撮像画像データの部分とは異なる部分、つまり第1領域に分類される画素と離れた位置にある第2領域に分類される画素に基づいて推定を行なうことになる。
なぜならば、撮像画像データに白とびや黒つぶれの領域では、高解像画像データの生成に有効な画像情報が欠落しており、このような領域は、超解像処理になんら寄与しないからである。よって、このような場合、推定の精度が低下し、ひいては高解像画像データの品質の低下につながる。
このような推定精度の低下は、撮像画像データが第1領域を含むことにより、有効な撮像画像データの画素に粗密が生じることにより起こるといえる。特に、図6(b)のように、一方の露光時間が長く、長い露光時間で撮像された撮像画像データの広い領域で白とびが発生した場合には、有効な撮像画像データの画素に粗密が生じることが著しい。
従って、撮像画像データのある画素が第1領域に分類されるものであっても、その替わりに推定の基準になる第2領域に分類される画素が極端に離れないように撮像位置を定める必要がある。つまり、高解像度画像データにおいて、同じ撮像条件で撮像した撮像画像データに由来する画素が密集しないように、各撮像条件で撮像を行なうときの撮像位置を決定する必要があり、撮像位置の分散の度合いを考慮した撮像位置決定手法が必要になる。また、このような手法で決定した撮像位置を重み付け処理によって補正することによって、より好適な撮像位置が得られる。
〔撮像位置を分散する手法〕
以下では、撮像位置決定装置10が実行する、重み付けや、撮像位置の分散の度合いを考慮した撮像位置決定手法について説明していく。まず、図7から図9を用いて各撮像条件における撮像位置を分散する手法について説明する。撮像位置を分散するには、撮像位置の位置関係を把握することが重要である。
まず、図7を用いて撮像位置の位置関係を把握する手法について説明する。図7は、撮像位置の位置関係を把握する手法を示す説明図である。図7では、一例として4つの撮像位置の位置関係を示している。なお、図7において、Kは、基準となる撮像素子1つの撮像領域(基準画素領域)を示し、V 〜V は位置関係を把握する対象となる4つの撮像位置(撮像領域)の中心を示している。
ここで、高解像度画像データの元になる撮像画像データを取得するための撮像位置は、撮像素子1つの幅を越えない範囲内、より詳細には、各撮像位置における撮像領域の中心に、高解像度画像データの1画素に相当する領域を配置したときに、該領域が基準画素領域内に含まれる範囲内で設定される。例えば、図18の例においても、P13〜P93は何れもT1の内部に含まれている。したがって、V 〜V もKの枠内となる。
の枠内において、撮像位置を分散させるためには、V 〜V の相互の距離(両矢印が付されているV −V 、V −V 、V −V 、V −V 、V −V およびV −V の6通り)を求め、その最小値が最大になるような撮像位置を決定すればよいが、Kの枠内のみの位置関係を考慮した場合には、Kの枠内の撮像位置と、Kに隣接する撮像素子の撮像位置とが近接することがある。
例えば、図6の高解像度画像データでは、1つの撮像素子に対応する3×3の9つの画素において、4つの短時間露光画素と5つの長時間露光画素とがそれぞれ分散して配置されている。しかしながら、図6の例では隣接する撮像素子における撮像位置が考慮されていないので、高解像度画像データの全体から見れば、撮像位置が均一に分散されていない箇所が生じている。
そこで、撮像位置決定装置10では、隣接する撮像素子における撮像位置も考慮して、高解像度画像データの全体から見て撮像位置が均一に分散するように撮像位置を決定する。これにより、高解像度画像データに同じ撮像条件で撮像した撮像画像データに由来する画素が密集しないようにすることができ、撮像画像データの枚数を増やさずとも高精度な高解像度画像データを生成することができる。
図7(b)では、Kに隣接する撮像素子Kの撮像位置V 〜V を示している。図示のように、隣接する撮像素子Kの撮像位置V 〜V を考慮すれば、V との距離を求めるべき撮像位置が4つ追加されることになる(両矢印が付されているV −V 、V −V 、V −V およびV −V の4通り)また、V 、V 、V についても同様であるから、合計で16箇所の距離を求める必要がある。
また、撮像素子Kの右方向に隣接する撮像素子は、撮像素子Kだけではないので、撮像素子Kの右方向以外の方向に隣接する撮像素子についても、撮像位置の位置関係を調べることになる。
なお、全体で撮像素子Kの周囲8方向に撮像素子が隣接する8つの場合が考えられるが、対称性により、位置関係を調べるのは半分の4つの場合だけでよい。なぜならば、撮像素子Kの右に隣接する撮像素子Kの撮像位置の位置関係を調べることと、撮像素子Kの左に隣接する撮像素子の撮像位置の位置関係を調べることとは同じことだからである。
以上のように、撮像素子Kの枠内の撮像位置は、該枠内の撮像位置間の距離の最小値を最大化し、また撮像素子Kの枠内の撮像位置と、撮像素子Kに隣接する撮像素子の枠内の各撮像位置との距離の最小値を最大化する、という条件に基づいて決定される。
続いて、図8および9を用いて、これらの距離を具体的に求め、撮像位置を決定する手法を以下に説明する。以下で説明するのは、図6で示したような、露光時間aで4枚、露光時間bで5枚の撮像を行って得た計9枚の撮像画像データを用いて超解像処理を行なう場合についてである。
まず、図8を用いて、撮像素子の枠内における撮像位置間の距離の求め方について説明する。図8は、撮像素子の枠内に含まれる4つの撮像位置を2次元座標で表した説明図である。ここでは、V をx−y座標平面上の原点とする2次元座標系を導入して説明する。そして、上記2次元座標系において、撮像素子Kが占める領域を、撮像位置V を基準とする位置に平行移動したのが領域Rである。また、同図では、左右方向右向きをx軸の正の向きとし、左右方向左向きをy軸の正の向きとする。また、ここでは、簡単のため撮像素子Kは一辺の長さがhの正方形状であるとする。
ここで、撮像位置V 、V 、V 、V の2次元座標を、それぞれ、(0,0)、(x1,y1)、(x2,y2)および(x3,y3)とすると、撮像位置V 、V 、V 、V の相互の距離は、以下の数式(6−1)〜(6−6)によって表現できる。
Figure 0005042954
なお、上記数式におけるBは、撮像素子Kについての距離であることを示し、pおよびqは、撮像位置V 、V の間の距離であることを示している。
次に、図9を用いて、撮像素子Kの枠内の撮像位置と、撮像素子Kに隣接する撮像素子の枠内の撮像位置との距離の求め方について説明する。図9は、撮像素子と、当該撮像素子に隣接する撮像素子との位置関係を2次元座標で表した説明図である。
前述のとおり、求めるべき撮像位置間の距離は、ある撮像素子に対して左、左下、左上、下の4方向に隣接する撮像素子の撮像位置との間の距離である。同図では、撮像素子Kの左に撮像素子K、左下に撮像素子K、下に撮像素子K、下に撮像素子Kが位置しているものとし、領域R、領域R、領域Rは、撮像素子K〜Kに対応する領域である。
図9(a)に示すように、領域Rには、撮像素子Kの撮像位置V 、V 、V 、V が含まれる。撮像位置V 、V 、V 、V は、それぞれ、撮像位置V 、V 、V 、V をx軸の負の方向にhだけ移動させたものであるので、撮像位置V 、V 、V 、V の2次元座標は、それぞれ、(−h,0)、(x1−h,y1)、(x2−h,y2)および(x3−h,y3)となる。
前述の例に倣って、領域Rに含まれる撮像位置V 、V 、V 、V と、領域Rに含まれる撮像位置V 、V 、V 、V との間の距離を、d pqと表記する。d pqの添え字の意味については、1は、領域Rと領域Rとに含まれる撮像位置についての距離であることを示し、pおよびqは、撮像位置V 、V の間の距離であることを示している。
ここで、領域Rの撮像位置V 、V 、V 、V と、領域Rの撮像位置V 、V 、V 、V とを結ぶ線分は全部で16本あるが、16本の線分すべてについて距離を求めなくてもよい。次の理由により、その中の9本の線分について距離を求めれば足りる。すなわち、p=qの場合、d pq=hである。また、q=0の場合、d p0<d p0となる。したがって、このようなd p0は、考慮しなくてもよい。すると、求めるべき距離は以下の9つ数式(7−1)〜(7−9)で表されたものだけになる。このように、予め計算すべき対象を絞り込んでおくことで、撮像位置を決定するために撮像位置計算部12が実行する計算の量を減らすことができる。
Figure 0005042954
同様に、図9の(b)に示す領域Rと領域Rの左下に隣接する領域Rとの間における撮像位置間の距離、図9の(c)に示す領域Rと領域Rの下に隣接する領域Rとの間における撮像位置間の距離、および、図9の(d)に示す領域Rと領域Rとの間における撮像位置間の距離を求めることができる。
このような演算を行なうことによって、6+(4×9)=42通りの距離が求まる。そして、42通りの距離の最小値が、最大になるような撮像位置を求めるには、次の数式(8)で表される評価式について非線形最適化処理を行なえばよい。この数式(8)は、k箇所の撮像位置、すなわち2k次元ベクトルの変数を持つ連続関数であるため、数値解法によって、その解を求めることができる。
Figure 0005042954
以上により、高解像度画像データの全体から見て分散した撮像位置を求めることができる。なお、ここでは1つの撮像素子の枠内に含まれる4つの撮像位置を決定する例を示したが、同様の手法にて任意の数の撮像位置を決定することができる。例えば、図6の例において、露光時間bで撮像する5つの撮像位置を決める場合には、求めるべき距離の総数は228個になるが、この場合にも同じ計算方法が適用できる。
以上において説明した撮像位置を分散する手法は、一般的に次のように表現できる。すなわち、1つの撮像素子の枠内でk回の撮像を行なう場合に、注目した撮像素子の枠内における各撮像位置間の距離d mnは、撮像位置の各々を、(x0、y0)=(0,0)、(x1、y1)、…、(xk、yk)とすると、撮像素子の枠内における撮像位置間の距離は、次の数式(9)で表現できる。
Figure 0005042954
なお、上記数式(9)において、m≠nであり、m、n={1、…、k}である。
また、上記注目した撮像素子の枠内の撮像位置と、当該撮像素子に隣接する撮像素子の枠内に含まれる各撮像位置との相互の距離d mnは、次の数式(10)で表現できる。
Figure 0005042954
そして、これらの距離d mnおよびd mnについて数式(8)で表される評価式を解くことにより、分散した撮像位置を決定することができる。
以上のように、撮像位置決定装置10は、撮像画像データの1画素に相当する形状を有する基準画素領域がマトリクス状に配列された基準撮像位置を仮想的に設定した場合に、撮像画像データの1画素に相当する形状の中心に位置する、高解像度画像データの1画素に相当する形状を有する中心領域が、上記基準画素領域内に含まれるように撮像位置を設定する。また、少なくとも1つの撮像条件で撮像する撮像画像データについては、マトリクス状に配列された上記基準画素領域の全体に対して、上記中心領域が均一またはほぼ均一な位置に配置される撮像位置を設定する。
これにより、高解像度画像データ上において、同じ撮像条件で撮像した撮像画像データに基づいて生成される画素が均等に配置されるので、何れかの撮像条件で撮像した撮像画像データにハレーション等が生じた場合であっても、近隣の画素で補間処理を行なうことができるので、高解像度画像データの精度低下を防ぐことができる。
〔撮像位置決定処理の流れ〕
次に、図10に示すフローチャートを参照しながら、撮像位置決定装置10が、重み付けや、撮像位置の分散を考慮して撮像位置を決定する場合の動作について説明する。図10は、撮像位置決定装置10が撮像位置を決定する処理である撮像位置決定処理の一例を示すフローチャートである。
なお、ここでは、露光時間aで4枚、露光時間bで5枚の撮像を行って得た計9枚の撮像画像データを用いて超解像処理を行なう場合について説明する。すなわち、以下では、図5に示したレコードが、撮像情報記憶部13に記憶されているものとする。
まず、撮像位置決定装置10において、撮像位置決定処理が開始されると、撮像位置計算部12の組合せ別撮像位置算出部17は、撮像情報記憶部13に記憶されている撮像情報から、優先度が最も高い撮像画像群を特定し、特定した撮像画像群の撮像枚数を読み出す(S301)。図5の例では、優先度が最も高い撮像画像群G1の撮像枚数である「4」が読み出される。
続いて、組合せ別撮像位置算出部17は、上記読み出した撮像枚数の撮像を行なうときの撮像位置が略均等になる撮像位置を計算する(S302)。この撮像位置の算出方法は、上記〔撮像位置を分散する手法〕で説明したとおりである。ここでは、各撮像素子の枠内において、4つの撮像位置が決定されるので、図11ような撮像位置が決定される。
図11は、9回の撮像を行なう場合に、9回のうち4回の撮像を行なう撮像位置が均等になるように決定した撮像位置を示す図である。なお、同図において、Kは撮像素子を示し、Pは撮像位置を高解像度画像データの画素で示したものである。したがって、P1の一辺の長さは、撮像素子Kの一辺の長さの1/3ということになる。図示のように、P1は、撮像素子Kを2×2の4分割して得られる各矩形の中央に位置しており、高解像度画像データの全面に均等に配置されている。
そして、組合せ別撮像位置算出部17は、算出した4つの撮像位置を組合せ別撮像位置記憶部14に記憶する。なお、上述のように、図5の例では露光時間の短い撮像画像群の優先度を高くしている。つまり、S301で読み出された撮像枚数は、露光時間aで撮像する撮像枚数を示している。以下では、S302で計算された露光時間aに対応する4つの撮像位置を、撮像位置群Pと呼ぶ。
次に、組合せ別撮像位置算出部17は、撮像情報記憶部13に記憶されている撮像情報から、優先度が低い方の撮像画像群を特定し、特定した撮像画像群の撮像枚数を読み出す。図5の例では、撮像画像群G2の撮像枚数である「9」が読み出される。続いて、組合せ別撮像位置算出部17は、上記読み出した撮像枚数の撮像を行なうときの撮像位置が略均等になる撮像位置を計算する(S303)。ここでは、各撮像素子の枠内において、9つの撮像位置が決定されるので、図12のような撮像位置が決定される。
図12は、9回の撮像を行なう撮像位置が均等になるように決定した撮像位置を示す図である。なお、同図において、Kは撮像素子を示し、Pabは上記決定された撮像位置に対応する高解像度画像データの画素を示している。図示のように、Pabは、撮像素子Kを3×3の9分割した位置となっており、高解像度画像データの全面に均等に配置されている。
そして、組合せ別撮像位置算出部17は、算出した9つの撮像位置を組合せ別撮像位置記憶部14に記憶する。なお、上述のように、ここでは超解像処理に9枚の撮像画像データを用いることを想定している。つまり、S301で読み出された撮像枚数「9」は、露光時間aおよびbで撮像する撮像枚数を示している。以下では、S303で計算された露光時間aおよびbに対応する9つの撮像位置を、撮像位置群Pabと呼ぶ。
S302において、露光時間aで撮像する4枚の撮像画像データの撮像位置は決定済みであるから、次に、条件別撮像位置選択部18は、露光時間bで撮像する5枚の撮像画像データの撮像位置を決定する(S304)。具体的には、条件別撮像位置選択部18は、組合せ別撮像位置記憶部14に記憶された9つの撮像位置の中から、5つの撮像位置が9つの撮像位置の中で略均等な配置となるように撮像位置を選択する。以下では、S304で選択された露光時間bに対応する5つの撮像位置を、撮像位置群Pと呼ぶ。
例えば、図13のようにして撮像素子群Pの5つの撮像位置を決定することができる。図13は、9回の撮像を行なう撮像位置が均等になるように決定した撮像位置から選択した9つの撮像位置から選択された5つの撮像位置に対応する高解像度画像データの画素の配置を示す図である。
なお、同図において、Kは撮像素子を示し、Pは上記選択された撮像位置に対応する高解像度画像データの画素を示している。条件別撮像位置選択部18は、図示のように、基準画素領域内に9つの中心領域をマトリクス状に配置したときの、9つの中心領域のそれぞれに対応する撮像位置から5つの撮像位置、すなわち、撮像位置群Pを選択して設定する。
図示のように、条件別撮像位置選択部18よって設定されたPは、撮像素子Kを3×3の9分割して得られる矩形の中央、左上、左下、右上、および右下に位置している。また同図では、9つの撮像位置のうち、5つの撮像位置として選択されなかった4つの撮像位置に対応する高解像度画像データの画素をP’で示している。この画素P’に対応する撮像位置群を撮像位置群P’と呼ぶ。
なお、図10の例では、撮像位置群Pを決定した後に撮像位置群P’および撮像位置群Pを決定する例を示しているが、撮像位置群P’および撮像位置群Pを先に決定してもよいし、これらの撮像位置群を決定する処理を平行して行なうようにしてもよい。
以上のようにして、組合せ別撮像位置算出部17が露光時間aに対応する4つの撮像位置からなる撮像位置群Pを決定し、条件別撮像位置選択部18が露光時間bに対応する5つの撮像位置からなる撮像位置群Pおよび4つの撮像位置からなる撮像位置群P’を決定して、組合せ別撮像位置記憶部14に記憶すると、その旨が重み付け撮像位置決定部19に通知される。
通知を受けた重み付け撮像位置決定部19は、組合せ別撮像位置記憶部14に記憶されている撮像位置群Pと、P’とを読み出す。そして、重み付け撮像位置決定部19は、撮像位置群PとP’との、重み付け平均によって求めた4つの撮像位置を露光時間aに対応する最終的な撮像位置として決定する(S305)。
具体的には、重み付け撮像位置決定部19は、S302で求めた露光時間aに対応する4つの撮像位置(撮像位置群P)のそれぞれと、撮像位置群P’に含まれる撮像位置のそれぞれとの距離(例えば、撮像位置の中心を示す2次元座標間の距離)を求め、撮像位置群Pに含まれる撮像位置のそれぞれについて、その撮像位置と最も近い位置の撮像位置群P’に含まれる撮像位置を特定する。
つまり、ここでは撮像位置群Pに含まれる撮像位置と、撮像位置群P’に含まれる撮像位置とで、最近傍となる撮像位置のペアが特定される。この例では、撮像位置群PおよびP’は、それぞれ4つの撮像位置で構成されているので、4組のペアが特定される。なお、1つの撮像位置に対して、同じ距離の撮像位置が複数存在する場合には、同じ距離の撮像位置から1つの撮像位置を選択し、撮像位置群Pに含まれる各撮像位置と、撮像位置群P’に含まれる各撮像位置とが一対一となるペアを特定する。
そして、重み付け撮像位置決定部19は、上記特定した最近傍となる撮像位置のペアについて、組合せ別重み記憶部15に格納されている重みを用いて重み付けを行なうことによって、撮像位置群Pの各撮像位置を補正して、露光時間aに対応する4つの最終的な撮像位置を決定する。
つまり、重み付け撮像位置決定部19は、撮像位置群Pの撮像位置と、撮像位置群P’の撮像位置の中で、上記撮像位置群Pの撮像位置と最近傍となる撮像位置とを結ぶ線分上に最終的な撮像位置を決定する。そして、この線分上の位置を決めるのが重みということになる。
ここで、撮像位置群Pは、隣接する撮像素子における撮像位置の分散も考慮して決められているので、撮像位置群Pを露光時間aに対応する撮像位置として決定した場合には、高解像度画像データにおいて、露光時間aで撮像された撮像画像データに由来する画素が均一に分布する(図11参照)。
つまり、撮像位置群Pを適用した場合には、露光時間bで撮像された撮像画像データにハレーションが発生して白とび画素が生じたとしても、露光時間bよりも短い露光時間aで撮像された撮像画像データに由来する画素が均一に分布することから、高解像度画像データにおいて、白とび画素を近隣の画素で補間することができる。
一方、撮像位置群Pは、図18で説明したような一般的な撮像位置である撮像位置群P’からずれているので、白とび等の発生を考慮しなければ、撮像位置群Pを露光時間aに対応する撮像位置として決定した場合には、撮像位置群P’を露光時間aに対応する撮像位置として決定した場合と比べて、高解像度画像データの精度が落ちることも考えられる。
そこで、重み付け撮像位置決定部19は、白とびや黒つぶれ画素の補間と、高解像度画像データの精度とのバランスを適切に設定するために、重み付けを行なって、撮像位置PとP’との間で最終的な撮像位置を決定する。つまり、白とびや黒つぶれ画素の補間を重視する場合には、撮像位置群Pの重みが大きく設定される。一方、白とびや黒つぶれ画素の補間の必要性が低い場合には、撮像位置群P’の重みが大きく設定される。
重み付けを行なった後の最終的な撮像位置は、例えば図14に示すような態様となる。図14は、最終的に決定された撮像位置の一例を示す図である。同図のPは、露光時間aで撮像する撮像位置に対応する高解像度画像データの画素を示し、同図のPは、露光時間bで撮像する撮像位置に対応する高解像度画像データの画素を示している。
図14の例では、白とび画素の補間を重視する例を示しており、撮像位置群Pの重みが1、撮像位置群P’の重みが0に設定されている。この場合には、図示のように、撮像位置群P’は考慮されず、撮像位置群Pがそのまま露光時間aに対応する撮像位置として決定される。
無論、重みの設定は、上記の例に限られない。例えば、撮像位置群Pの重みを0.5、撮像位置群P’の重みを0.5に設定してもよい。この場合には、撮像位置群Pと撮像位置群P’との中間地点が露光時間aに対応する撮像位置として決定される。つまり、重みは、重み付けの対象となる各撮像位置群の重みの総和が1になるように設定されていればよい。
なお、本実施形態では、撮像位置群Pの重みを1、撮像位置群P’の重みを0に固定することを想定しているが、重みは変更できるように構成することが好ましい。これにより、例えば生成した高解像度画像データの外観(エッジの出方、ボヤケ方等)を確認した後、その確認結果に応じて重みを変更することによって、最適な重みを決定し、より高精度な高解像度画像データを生成することも可能になる。
以上の処理により、全ての撮像位置が決定されるので、重み付け撮像位置決定部19は、決定した撮像位置と、該撮像位置に置ける撮像条件(この例では露光時間がaかbかを示す情報)とを対応付けて撮像条件保存部32に格納する。そして、撮像条件保存部32に格納されている撮像条件に基づいて撮像制御部31が撮像装置20を駆動することによって、撮像位置決定装置10が決定した撮像位置で撮像が行なわれ、撮像画像データが取得される。
撮像条件は、例えば図15に示すようなデータ構造とすることもできる。図15は、撮像条件のデータ構造の一例を示す図である。図示のように、撮像条件には、撮像画像データの識別子である画像番号、撮像条件(この例では露光時間)、撮像位置を示す撮像X座標および撮像Y座標の項目が含まれている。
なお、図15の例では、撮像条件として具体的な数値が示されている。この数値は、撮像位置決定装置10が設定してもよいし、他の装置(例えば制御装置30)で設定してもよい。この数値を画像処理システム1のユーザが入力、設定、および変更することができるように構成することが好ましい。
画像処理システム1では、撮像制御部31が、このようなデータを用いて撮像装置20を駆動することによって、図14に示すような撮像位置で撮像が行なわれ、撮像画像データが取得される。そして、取得された撮像画像データを上述のダイナミックレンジ拡大超解像処理に供することにより、ダイナミックレンジの拡大された高解像度画像データを生成する。
〔超解像処理について〕
上述のダイナミックレンジ拡大超解像処理では、複数の撮像画像セットを用いる例について説明したが、撮像位置決定装置10は1組の撮像画像セットの撮像位置を決定するものである。したがって、撮像位置決定装置10が決定した撮像位置で撮像された撮像画像データを用いて超解像処理を行なう場合の処理は、上述した処理と部分的に異なったものとなる。ここでは、撮像位置決定装置10が決定した撮像位置で撮像された撮像画像データを用いて超解像処理を行なう場合の処理について、図3に基づいて説明する。
撮像位置決定装置10が撮像条件保存部32に撮像条件を格納し、この撮像条件に基づいて撮像された撮像画像データが低解像度画像保存部33に格納されると、正規化処理部43は、撮像条件保存部32に格納されている撮像条件に基づいて、低解像度画像保存部33に格納された撮像画像データの正規化を行なう。撮像位置決定装置10は、1枚の高解像度画像データを生成するために必要な1セットの撮像画像データの撮像に用いられる撮像位置を決定するので、ここではこの1セットの撮像画像データ間で正規化が行なわれる。
正規化が行なわれた後は、領域抽出部47によって領域抽出を行なって高解像度画像データを生成するようにしてもよいし、一般的な超解像処理と同様の手順で高解像度画像データを生成することも可能である。この場合には、擬似低解像度画像生成部46が、高解像度画像保存部34に格納されている高解像度画像データを低解像度化した擬似低解像度画像データと、上記正規化後の撮像画像データとの差分画像データが差分画像生成部45によって生成される。そして、この差分画像データを評価関数に代入して評価値を求め、評価値が小さくなるように高解像度画像データを更新する処理を繰り返すことにより、高解像度画像データを生成することができる。
〔撮像条件が3通り以上の場合について〕
上記では、撮像条件が2通りの場合に撮像位置を決定する例ついて説明したが、撮像位置決定装置10は、撮像条件が3通り以上の場合にも撮像位置を決定することができる。ここでは、撮像条件が3通りの場合に撮像位置を決定する例について図16に基づいて説明する。図16は、撮像位置決定装置10において、撮像条件が3通りであるときに、撮像位置を決定する場合における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ここでは、撮像情報記憶部13には、撮像情報として、“撮像画像群G11”、“撮像画像群G12”および“撮像画像群G13”が記憶されているものとする。また、 “撮像画像群G11”の「撮像枚数」には“A”枚が、「優先度」には“1”が設定されているものとする。そして、“撮像画像群G12”の「撮像枚数」には“A+B+C”枚が、「優先度」には“3”が設定されているものとし、“撮像画像群G13”の「撮像枚数」には“C”枚が、「優先度」には“2”が設定されているものとする。
また、撮像画像群G11は露光時間aで撮像を行ない、撮像画像群G12は露光時間bで撮像を行ない、撮像画像群G13は露光時間cで撮像を行なうものとする。露光時間の大小関係は、a<b<cである。
このように、撮像条件を3つにした場合には、撮像条件が2つの場合と比べてダイナミックレンジをより拡大することができる。すなわち、露光時間bで撮像された撮像画像データの一部領域が白とびしている場合には、より露光時間が短い露光時間aで撮像された撮像画像データを用いることによって白とび画素の輝度値を補間することができる。同様に、露光時間bで撮像された撮像画像データの一部領域が黒つぶれしている場合には、より露光時間が短い露光時間aで撮像された撮像画像データを用いることによって黒つぶれ画素の輝度値を補間することができる。
まず、撮像位置決定装置10において、撮像位置決定処理が開始されると、撮像位置計算部12の組合せ別撮像位置算出部17は、撮像情報記憶部13に記憶されている撮像情報から、優先度が最も高い撮像画像群を特定し、特定した撮像画像群の撮像枚数を読み出す。この例では、優先度が最も高い撮像画像群G11の撮像枚数である“A”が読み出される。
そして、組合せ別撮像位置算出部17は、上記読み出した撮像枚数の撮像を行なうときの撮像位置が分散する撮像位置を求める(S401)。この撮像位置の算出方法は、上記〔撮像位置を分散する手法〕で説明したとおりである。以下の説明では、S401で求めたA個の撮像位置を撮像位置群Pと呼ぶ。組合せ別撮像位置算出部17は、求めた撮像位置を組合せ別撮像位置記憶部14に記憶する。
次に、組合せ別撮像位置算出部17は、撮像情報記憶部13に記憶されている撮像情報から、優先度が2番目に高い撮像画像群を特定し、特定した撮像画像群の撮像枚数を読み出す。この例では、撮像画像群G13の撮像枚数である“C”が読み出される。
そして、組合せ別撮像位置算出部17は、上記読み出した撮像枚数の撮像を行なうときの撮像位置が分散する撮像位置を計算する(S402)。この撮像位置の算出方法は、上記〔撮像位置を分散する手法〕で説明したとおりである。以下の説明では、S402で求めたC個の撮像位置を撮像位置群Pと呼ぶ。組合せ別撮像位置算出部17は、求めた撮像位置を組合せ別撮像位置記憶部14に記憶する。
さらに、組合せ別撮像位置算出部17は、撮像情報記憶部13に記憶されている撮像情報から、優先度が最も低い撮像画像群を特定し、特定した撮像画像群の撮像枚数を読み出す。この例では、撮像画像群G12の撮像枚数である“A+B+C”が読み出される。
そして、組合せ別撮像位置算出部17は、上記読み出した撮像枚数の撮像を行なうときの撮像位置が分散する撮像位置を計算する(S403)。この撮像位置の算出方法は、上記〔撮像位置を分散する手法〕で説明したとおりである。以下の説明では、S403で求めたA+B+C個の撮像位置を撮像位置群Pabcと呼ぶ。組合せ別撮像位置算出部17は、求めた撮像位置を組合せ別撮像位置記憶部14に記憶する。
以上のようにして、組合せ別撮像位置算出部17が撮像画像群G11〜13に対応する撮像位置群を求めると、条件別撮像位置選択部18は、上記撮像位置群Pabcから、撮像位置群Pに含まれる各撮像位置と距離が近いA個の撮像位置を選択してこれを撮像位置群P’とする。また、条件別撮像位置選択部18は、残りのB+C個の撮像位置を撮像位置群Pbcとする(S404)。
続いて、条件別撮像位置選択部18は、上記求めた撮像位置群Pbcから、撮像位置群Pに含まれる各撮像位置と距離が近いC個の撮像位置を選択してこれを撮像位置群P’とする。また、条件別撮像位置選択部18は、残りのB+C個の撮像位置を撮像位置群Pとする(S404)。この撮像位置群Pに対しては重み付けが行なわれず、このまま露光時間bで撮像を行なう撮像位置として決定される。
一方、露光時間aまたはcで撮像を行なう撮像位置については、重み付けによって最終的な撮像位置が決定される。すなわち、組合せ別撮像位置算出部17および条件別撮像位置選択部18は、撮像画像群P、P、P’、P’の各撮像位置を決定した後、その旨を重み付け撮像位置決定部19に伝達する。
そして、伝達を受けた重み付け撮像位置決定部19は、撮像画像群PとP’とで重み付けを行なって露光時間aで撮像するA個の最終的な撮像位置を算出する。また、重み付け撮像位置決定部19は、撮像画像群PとP’とで重み付けを行なって露光時間cで撮像するC個の最終的な撮像位置を算出する(S406)。
以上の処理により、露光時間aで撮像するA個の撮像位置と、露光時間bで撮像するB個の撮像位置と、露光時間cで撮像するC個の撮像位置とが求められ、これらの撮像位置が撮像条件保存部32に格納されて、撮像位置決定処理は終了する。
このように、撮像条件が3種類である場合も、撮像条件が2種類である場合と同様に、まず、優先度の高い撮像条件で撮像する撮像位置(図10の撮像位置群P、図16の撮像位置群P、P)が上記〔撮像位置を分散する手法〕で説明した方法によって求められる。
そして、優先度の低い撮像条件で撮像する撮像位置(図10および図16の撮像位置群P)は、通常の撮像位置(図12、図13参照)となる。また、この通常の撮像位置のうち、撮像位置として決定されなかったもの(図10の撮像位置群P’、図16の撮像位置群P’、P’)と、上記〔撮像位置を分散する手法〕で説明した方法によって求められた撮像位置(図10の撮像位置群P、図16の撮像位置群P、P)とでペアが形成される。そして、形成されたペア間で重み付けを行なうことによって、最終的な撮像位置が決定される。
なお、図10の例では、撮像位置群Pabの中から撮像位置群Pを決定し、決定されなかった撮像位置を撮像位置群P’としており、図16の例では、撮像位置群Pabcの中から撮像位置群Pに対応する位置のものを撮像位置群P’として決定し、さらに撮像位置群Pbcの中から撮像位置群Pに対応する位置のものを撮像位置群P’として決定している。そして、選択されなかった撮像位置を撮像位置群Pとしている。
つまり、図10の例と図16の例とでは、優先度の低い撮像条件に対応する撮像位置の決定プロセスが逆転している。この処理では、図18や図12、図13に示すような一般的な撮像位置の中から、優先度の低い撮像条件に対応する撮像位置と、優先度の高い撮像条件に対応する撮像位置とが選択されればよいので、何れのプロセスを採用しても構わない。
〔その他の高解像度化処理への適用〕
上記では、撮像位置決定装置10によって決定された撮像位置で撮像した撮像画像データを用いて超解像処理を行なう例について説明したが、この撮像画像データは、超解像処理以外の高解像度化手法においても利用することが可能である。
例えば、補間による高解像度化の手法について適用することができる。補間によって撮像画像データを高解像度化する場合には、高解像画像データの各画素データを周囲の撮像画像データの画素データに基づいて生成する補間処理を行なう。
ここで、周囲の撮像画像データにおいて白とび領域等の有効な画像情報が欠落した領域が含まれる場合には、高解像度画像データの画素データが、離れた位置にある撮像画素データの画素から算出される。このような場合には、補間処理の精度が低下してしまう。
これに対し、以上に説明した撮像位置決定方法を用いて、撮像位置が分散するように撮像位置を決定して得た撮像画像データを用いる場合には、補間処理の対象となる画素がほぼ均一に分散するので、補間処理の精度の低下を防ぐことができる。なお、この場合には、複数の露光時間で撮像を行なって得た撮像画像データを用いるので、撮像画像データの輝度値を正規化した後で補間処理が行なわれる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔ソフトウェアで構成する場合の例〕
最後に、撮像位置決定装置10の各ブロック、特に組合せ別撮像位置算出部17、条件別撮像位置選択部18および重み付け撮像位置決定部19は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、撮像位置決定装置10は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである撮像位置決定装置10の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記撮像位置決定装置10に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、撮像位置決定装置10を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明によれば、撮像回数を増加させることなく、効率的に高解像画像データのダイナミックレンジを拡大することができる。このため、高解像度化処理を行なう画像処理システムに広く適用できる。
本発明の実施の形態を示すものであり、撮像位置決定装置の要部構成を示すブロック図である。 上記撮像位置決定装置を含む画像処理システムの要部構成を示すブロック図である。 上記画像処理システムに含まれるDR拡大超解像処理部の要部構成を示すブロック図である。 上記DR拡大超解像処理部において実行される超解像処理の一例を示すフローチャートである。 上記撮像位置決定装置の撮像情報記憶部が記憶している撮像情報の一例を示すデータテーブルである。 高解像度画像データにおいて、異なる撮像条件で撮像された撮像画像データに由来する画素の配置の一例を示す図であり、同図(a)は高解像度画像データの生成に用いられた撮像画像データにハレーション等が発生していない状態を示し、同図(b)は高解像度画像データの生成に用いられた撮像画像データのうち、露光時間が長い撮像画像データにハレーションが発生している状態を示している。 撮像位置の位置関係を把握する手法を示す説明図である。 撮像素子の枠内に含まれる4つの撮像位置を2次元座標で表した説明図である。 撮像素子と、当該撮像素子に隣接する撮像素子との位置関係を2次元座標で表した説明図である。 上記撮像位置決定装置が撮像位置を決定する処理である撮像位置決定処理の一例を示すフローチャートである。 9回の撮像を行なう場合に、9回のうち4回の撮像を行なう撮像位置が均等になるように決定した撮像位置を示す図である。 9回の撮像を行なう撮像位置が均等になるように決定した撮像位置を示す図である。 9回の撮像を行なう撮像位置が均等になるように決定した撮像位置から選択した9つの撮像位置から選択された5つの撮像位置に対応する高解像度画像データの画素の配置を示す図である。 上記撮像位置決定装置によって最終的に決定された撮像位置の一例を示す図である。 上記撮像位置決定装置によって生成される撮像条件のデータ構造の一例を示す図である。 上記撮像位置決定装置において、撮像条件が3通りの場合に撮像位置を決定する場合における処理の流れの一例を示すフローチャートである。 従来の超解像処理方法の一例を示すフローチャートである。 超解像処理に用いる撮像画像データの撮像方法を示す模式図である。
符号の説明
1 画像処理システム(画像生成装置)
10 撮像位置決定装置(撮像位置決定手段)
17 組合せ別撮像位置決定部(第1撮像位置設定手段)
18 条件別撮像位置選択部(第2撮像位置設定手段)
19 重み付け撮像位置決定部(重み付け撮像位置設定手段)
35 ダイナミックレンジ拡大超解像処理部(高解像度画像生成手段)

Claims (13)

  1. 同一の撮像対象を、撮像位置を異ならせながら、複数種類の撮像条件のいずれかで撮像した複数の低解像度画像から、解像度を上げた1つの高解像度画像を生成する画像生成装置であって、
    上記複数の低解像度画像は、上記複数の撮像位置の一部において或る種類の撮像条件で撮像され、上記複数の撮像位置の別の一部において別の種類の撮像条件で撮像されたものであり、
    上記複数の低解像度画像の撮像位置を設定する撮像位置決定手段と、
    上記撮像位置決定手段が設定した撮像位置で撮像された上記複数の低解像度画像を取得して上記高解像度画像を生成する高解像度画像生成手段とを備え、
    上記撮像位置決定手段は、
    上記低解像度画像の1画素に相当する形状を有する基準画素領域がマトリクス状に配列された基準撮像位置を仮想的に設定した場合に、
    上記低解像度画像の1画素に相当する形状の中心に位置する、上記高解像度画像の1画素に相当する形状を有する中心領域が、上記基準画素領域内に含まれるように、上記複数の低解像度画像の撮像位置を設定し、かつ
    上記複数種類のうち、少なくとも1つの撮像条件である第1の撮像条件で撮像する低解像度画像については、マトリクス状に配列された上記基準画素領域の全体に対して、上記中心領域が均一またはほぼ均一な位置に配置される撮像位置である第1撮像位置を設定する第1撮像位置設定手段を備えていることを特徴とする画像生成装置。
  2. 上記第1撮像位置設定手段は、マトリクス状に配列された上記基準画素領域の1つに含まれる、上記中心領域間の距離を算出すると共に、当該基準画素領域に含まれる中心領域と、当該基準画素領域に隣接する基準画素領域に含まれる各中心領域との距離を算出し、算出した距離の最小値が最大となるように上記第1撮像位置を設定することを特徴とする請求項1に記載の画像生成装置。
  3. 上記撮像位置決定手段は、上記複数種類のうち、上記第1の撮像条件とは異なる少なくとも1つの撮像条件である第2の撮像条件で撮像する低解像度画像について、上記中心領域が上記基準画素領域内に含まれるような撮像位置であって、上記第1撮像位置とは異なる撮像位置である第2撮像位置を設定する第2撮像位置設定手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の画像生成装置。
  4. 上記第2撮像位置設定手段は、上記第1撮像位置以外の撮像位置を、上記基準画素領域内に総撮像回数に等しい数の中心領域をマトリクス状に配置したときの、各中心領域のそれぞれに対応する上記第2撮像位置から選択して設定することを特徴とする請求項に記載の画像生成装置。
  5. 上記第2撮像位置のうち上記第2撮像位置設定手段によって選択されなかった撮像位置から、上記第1撮像位置と最短距離にある撮像位置を選択し、該選択した撮像位置と、上記第1撮像位置とを重み付け平均して該第1撮像位置を補正する重み付け撮像位置設定手段を備えていることを特徴とする請求項に記載の画像生成装置。
  6. 第2撮像位置にて撮像される低解像度画像における白とびの画素および黒つぶれの画素の少なくとも一方を補間する必要性が高い場合、上記第1撮像位置の重みを大きく設定する一方、上記必要性が低い場合、上記選択した撮像位置の重みを大きく設定することを特徴とする請求項5に記載の画像生成装置。
  7. 上記第1の撮像条件は、上記第2の撮像条件に比べて、白とびおよび黒つぶれの少なくとも一方が発生し難い撮像条件であることを特徴とする請求項3から6までの何れか1項に記載の画像生成装置。
  8. 上記撮像条件は、露光時間、絞り、光学フィルタ、および撮像感度の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の画像生成装置。
  9. 上記撮像条件は、上記撮像対象の明度、反射率、および上記撮像対象に照射される照明の強度の少なくとも一つに応じて設定されていることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の画像生成装置。
  10. 同一の撮像対象を、撮像位置を異ならせながら、複数種類の撮像条件のいずれかで撮像した複数の低解像度画像から、解像度を上げた1つの高解像度画像を生成する画像生成装置であって、
    上記複数の低解像度画像は、上記複数の撮像位置の一部において或る種類の撮像条件で撮像され、上記複数の撮像位置の別の一部において別の種類の撮像条件で撮像されたものであり、
    上記低解像度画像の1画素に相当する形状を有する基準画素領域がマトリクス状に配列された基準撮像位置を仮想的に設定した場合に、
    上記複数の低解像度画像は、該低解像度画像の1画素に相当する形状の中心に位置する、上記高解像度画像の1画素に相当する形状を有する中心領域が、上記基準画素領域内に含まれるように撮像されたものであると共に、
    上記複数種類のうちの1つの撮像条件である第1の撮像条件で撮像する低解像度画像は、マトリクス状に配列された上記基準画素領域の全体に対して、上記中心領域が均一またはほぼ均一な位置に配置されるように撮像されたものであることを特徴とする画像生成装置。
  11. 同一の撮像対象を、撮像位置を異ならせながら、複数種類の撮像条件のいずれかで撮像した複数の低解像度画像から、解像度を上げた1つの高解像度画像を生成する画像生成装置の画像生成方法であって、
    上記複数の低解像度画像は、上記複数の撮像位置の一部において或る種類の撮像条件で撮像され、上記複数の撮像位置の別の一部において別の種類の撮像条件で撮像されたものであり、
    上記複数の低解像度画像の撮像位置を設定する撮像位置設定ステップと、
    上記撮像位置設定ステップで設定された撮像位置で撮像された上記複数の低解像度画像を取得して上記高解像度画像を生成する高解像度画像生成ステップとを含み、
    上記撮像位置設定ステップは、
    上記低解像度画像の1画素に相当する形状を有する基準画素領域がマトリクス状に配列された基準撮像位置を仮想的に設定した場合に、
    上記低解像度画像の1画素に相当する形状の中心に位置する、上記高解像度画像の1画素に相当する形状を有する中心領域が、上記基準画素領域内に含まれるように、上記複数の低解像度画像の撮像位置を設定し、かつ
    上記複数種類のうち、少なくとも1つの撮像条件である第1の撮像条件で撮像する低解像度画像については、マトリクス状に配列された上記基準画素領域の全体に対して、上記中心領域が均一またはほぼ均一な位置に配置される撮像位置である第1撮像位置を設定する第1撮像位置設定ステップを含むことを特徴とする画像生成方法。
  12. 請求項1からの何れか1項に記載の画像生成装置を動作させる画像生成プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための画像生成プログラム。
  13. 請求項12に記載の画像生成プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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