JP5042855B2 - 1h−インドール−3−カルボン酸誘導体およびpparアゴニストとしてのその使用 - Google Patents

1h−インドール−3−カルボン酸誘導体およびpparアゴニストとしてのその使用 Download PDF

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Description

本発明は、異脂肪血症、粥状動脈硬化および糖尿病の治療において使用できる1H−インドール−3−カルボン酸誘導体に関する。本発明は、それらを含む医薬組成物およびこれらの化合物を調製するための方法にも関する。
加えて、本発明は、異脂肪血症、粥状動脈硬化および糖尿病を治療する薬物を生成するためのこれらの化合物の使用にも関する。
慢性的なカロリーアンバランスの影響は、現代社会における代謝疾患の発生率の増加を蔓延させている。結果として、世界保健機構により、2型糖尿病の世界の発生数が2030年には3億人を超えると推定されている。数種の治療の選択肢が存在するが、この疫病の進行を逆行させるものは1つもない。
絶食状態における糖化ヘモグロビンおよび血漿血糖の制御が依然として抗糖尿病治療の主たる目的であると見なされているが、糖尿病状態は、代謝障害範囲を包含するという事実の認識により将来の治療の範囲および期待が拡がった。この10年間で、高血糖は、2型糖尿病患者を冒す一連の異常の唯一の成分ではないことが分かってきた。インスリン抵抗性、肥満症、高血圧症および異脂肪血症を含めての併発疾患は、一緒にまたは一部が存在する場合、メタボリックシンドロームまたはシンドロームXとして記載されているものを構成する。この一連の代謝障害により、これらの患者における循環器疾患の発生率の大きな増加のベースが形成される。
糖尿病患者に対する新規の改善された治療選択肢に向けた調査において、ペルオキシソーム増殖因子により活性化される受容体ファミリー(「ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体」:PPAR)が、理想的な目標である可能性があるように思われる。リガンド活性化転写因子のこのファミリーは、脂質および炭水化物代謝の多数の局面を調節し、したがって、糖尿病表現型の数種の面を攻撃する可能性がある。3つのタイプのPPAR:PPARアルファ、ガンマおよびデルタ(それぞれ、PPARα、PPARγおよびPPARδ)がある。
PPARαは、脂肪酸のβ酸化の刺激に関係している。げっ歯類では、脂肪酸代謝に関連する遺伝子発現においてPPARαにより伝達される変化は、げっ歯類において肝臓癌形成の元になり得る、ペルオキシソーム増殖現象、すなわち、主として肝臓および腎臓に限定された多面発現性細胞応答現象の基礎である。このペルオキシソーム増殖現象は、ヒトでは見られない。げっ歯類におけるペルオキシソーム増殖でのその役割に加えて、PPARαは、げっ歯類およびヒトにおけるHDLコレステロールレベルの制御にも関係する。この効果は、主たるHDLアポリポタンパク質apoA−IおよびapoA−IIのPPARαにより伝達される転写制御に少なくとも部分的には基づいている。フィブラートおよび脂肪酸の低トリグリセリド血症作用にも、PPARαが関与しており、この作用は、以下のように要約できる:(i)リポタンパク質リパーゼおよびapoC−IIIのレベル変化による脂質分解および残存粒子のクリアランスの増加、(ii)細胞による脂肪酸取込みの刺激、および脂肪酸とアシル−CoAシンターゼを結合させようとするタンパク質誘導による、引き続いてのアシル−CoA誘導体への転換、(iii)脂肪酸のβ酸化経路の誘導、(iv)脂肪酸およびトリグリセリドの合成の減少、および最後に、(v)VLDL産生の減少である。結果として、トリグリセリドに富む粒子の異化反応の改善とVLDL粒子の分泌の減少の両者により、フィブラートの脂質低下作用に対して寄与するメカニズムが構成される。
そのそれぞれが、PPARαリガンドおよび/またはアクチベーターである、クロフィブラート、フェノフィブラート、ベンザフィブラート、シプロフィブラート、ベクロフィブラートおよびエトフィブラートなどのフィブリン酸誘導体、およびまたゲムフィブロジルにより、血漿トリグリセリドの大きな減少、およびまたHDLのいくらかの増加がもたらされる。LDLコレステロールに対する効果は相反するものであり、化合物および/または異脂肪血症性表現型に依存する可能性がある。これらの理由のために、このクラスの化合物は、最初、高トリグリセリド血症(すなわち、フレデリクソンタイプIVおよびV)および/または混合型高脂質血症を治療するために使用された。
PPARδの活性化は当初、グルコースまたはトリグリセリドのレベル調節に関係していないと報告された(Bergerら、J.Biol.Chem.、(1999)、274巻、6718〜6725頁)。後に、PPARδの活性化は、dbldbマウスにおけるHDLコレステロールのより高いレベルの元であることが分かった(Leibowitzら、FEBS Letters(2000)、473巻、333〜336頁)。さらに、PPARδアゴニストによって、それの抗インスリン性肥満アカゲザル成体への投与中に、血清中のHDLコレステロールの用量依存的な増加が劇的に引き起こされ、一方、トリグリセリドおよびインスリンを枯渇させることにより、低密度LDLレベルが同時に減少した(Oliverら、PNAS(2001)、98巻、5306〜5311頁)。同じ刊行物により、PPARδの活性化が、コレステロールのATP逆トランスポーターに結合するA1カセットを増加させ、アポリポタンパク質A1に特異なコレステロールの流動を誘導することも示された。併せると、これらの観察結果により、PPARδの活性化は、粥状動脈硬化、高トリグリセリド血症および混合型異脂肪血症を含む、疾患および心血管状態の治療および予防に有用であることが示唆される(国際公開WO01/00603(Chaoら))。
PPARγ受容体のサブタイプは、脂肪細胞の分化プログラムの活性化に関係し、肝臓中のペルオキシソーム増殖の刺激には関係していない。PPARγタンパク質の周知の2種のアイソフォーム:PPARγ1およびPPARγ2があり、これらは、PPARγ2がアミノ末端に追加の28個のアミノ酸を含むという点においてのみ異なる。ヒトのアイソタイプに対するDNA配列は、ElbrechtらのBBRC、224巻(1996)、431〜437頁により記載されている。マウスでは、PPARγ2は、脂肪細胞において特異的に発現される。TontonozらのCell、79巻(1994)、1147〜1156頁により、PPARγ2の1つの生理的な役割は、脂肪細胞の分化を誘導することであるということを示す証明が提供されている。核ホルモン受容体のスーパーファミリーの他のメンバーと同様に、PPARγ2は、他のタンパク質との相互作用、および例えば、応答遺伝子の5’側領域におけるホルモン応答エレメントへの結合を介しての遺伝子発現を調節する。PPARγ2応答遺伝子の一例は、組織特異性P2脂肪細胞遺伝子である。フィブラートおよび脂肪酸を含むペルオキシソーム増殖因子は、PPAR受容体の転写活性を活性化するが、プロスタグランジンJ2誘導体のみが、高親和性を有する抗糖尿病性チアゾリジンジオン剤にも結合する、PPARγサブタイプの潜在的な天然リガンドとして同定されている。
グリタゾンは、上記で挙げた生物種に関連するある種の転写エレメントを制御することによって、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)ファミリーの受容体に結合することによるその影響力を発揮すると一般に考えられている。Hulinら、Current Pharm.Design(1996)、2巻、85〜102頁を参照されたい。詳細には、PPARγは、インスリン増感剤のグリタゾンクラスに対する主要な分子標的として見なされている。
PPARアゴニストであるグリタゾンタイプの多数の化合物は、糖尿病の治療における使用が承認されている。これらは、トログリタゾン、ロシグリタゾンおよびピオグリタゾンであり、これらは全て、PPARγの主要または排他アゴニストである。
これにより、様々なPPARα、PPARγおよびPPARδ活性化を有する化合物の探索は、トリグリセリドおよび/またはコレステロールおよび/またはグルコースを効率的に減少させ、2型糖尿病、異脂肪血症、シンドロームX(メタボリックシンドローム、すなわち、糖耐性減少、抗インスリン、高トリグリセリド血症および/または肥満を含む)、心血管疾患(粥状動脈硬化を含む)、高コレステロール血症などの疾患の治療における大きな可能性を示す薬物の発見につながる可能性があることが分かる。
最も広く調査されているPPAR活性の組合せは、特にテサグリタザールを含むPPARαプラスγの組合せ(2重アゴニスト)、およびまたα、γプラスδの3つの組合せ(PPARpanアゴニスト)である。
グリタゾンは、NIDDMの治療に有利であるが、これらの化合物の使用に伴う多数の重大な好ましくない副作用が見出されている。これらの中で最も重大なものは、肝臓に対する毒性であったが、これにより、かなりの数の死亡がもたらされている。最も重要な問題点は、トログリタゾンの使用に由来するものであり、これは、最近、毒性を理由として市場から除去されている。
グリタゾンの潜在的な肝臓毒性の他に、他の有害な影響、例えば、体重増加、貧血および浮腫が、PPARγ完全アゴニストに関連しており、このためにそれらの使用(ロシグリタゾン、ピオグリタゾン)が限定される。
グリタゾンが引き起こしてきた問題点のために、多数の研究所の研究者達は、グリタゾンでなく、1,3−チアゾリジンジオン種を含まなくて、様々な程度で一緒にまたは独立に3種の周知のPPARサブタイプを調節する(固有の力、官能応答の最高幅または遺伝子発現における変化の範囲により測定される)PPARアゴニストのクラスを調査している。
したがって、最近の調査(WO01/30343およびWO02/08188参照)により、ある種の化合物が、心臓重量および体重に関して副作用が減少し、2型糖尿病の治療に有用であるPPARアゴニスト特性または不完全アゴニスト特性を有することが明らかになった。
本発明者らは、ここに、様々な程度のPPARαおよび/またはPPARδ活性を有し、PPARγの不完全または完全アゴニストである新規なクラスの化合物を発見した。
より詳細には、本発明は、以下の式(1):
Figure 0005042855
[式中、
1は、−O−R’1または−NR’1R’’1を表し、同一でも異なっていてもよいR’1およびR’’1が、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基およびヘテロアリール基から選択され;
2は、
アルキル、アルケニルまたはアルキニル基;
任意選択で置換されているおよび/またはO、NおよびSから選択される1つまたは複数のヘテロ原子を任意選択で含む単環式または多環式で飽和または不飽和の5〜8員核であり、それ自体が任意選択で置換されている核と任意選択で縮合しているアリール基;および
O、NおよびSから選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む飽和、不飽和または芳香族で、任意選択で置換されている5〜8員の単環式ヘテロ環基から選択され;
3は、水素原子およびアルキル基から選択され;ならびに
Aは、炭素原子1〜6個を含む直鎖または分枝アルキレン鎖を表す。]の1H−インドール−3−カルボン酸から誘導される化合物、その可能な光学異性体、その酸化物形態およびその溶媒和物、ならびにまた医薬として許容されるその酸または塩基との付加塩に関するものである。
式(1)の化合物の塩の形成に使用できる酸は、無機酸または有機酸である。得られた塩は、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、二水素リン酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、トリフルオロ酢酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩およびパラ−トルエンスルホン酸塩である。
式(1)の化合物の塩の形成に使用できる塩基は、有機塩基または無機塩基である。得られた塩は、例えば、金属、特にアルカリ金属、アルカリ土類金属および遷移金属(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウムなど)、または塩基、例えば、アンモニアもしくは第2級もしくは第3級アミン(ジエチルアミン、トリエチルアミン、ピペリジン、ピペラジンまたはモルホリンなど)、または塩基性アミノ酸、またはオサミン(メグルミンなど)、またはアミノアルコール(3−アミノブタノールおよび2−アミノエタノールなど)により形成された塩である。
本発明は、特に、医薬として許容される塩を包含するが、キラルアミンまたはキラル酸により得られる塩など、式(1)の化合物を適切に分離または結晶化させることが可能になる塩をも包含する。
使用できるキラルアミンの例としては、キニン、ブルシン、(S)−1−(ベンジルオキシメチル)プロピルアミン(III)、(−)−エフェドリン、(4S,5R)−(+)−1,2,3,4−テトラメチル−5−フェニル−1,3−オキサゾリジン、(R)−1−フェニル−2−p−トリルエチル−アミン、(S)−フェニルグリシノール、(−)−N−メチルエフェドリン、(+)−(2S,3R)−4−ジメチル−アミノ−3−メチル−1,2−ジフェニル−2−ブタノール、(S)−フェニルグリシノールおよび(S)−α−メチル−ベンジルアミンまたはその2種以上の混合物が挙げられる。
使用できるキラル酸の例としては、(+)−d−di−O−ベンゾイル酒石酸、(−)−l−di−O−ベンゾイル酒石酸、(−)−di−O,O’−p−トルイル−l−酒石酸、(+)−di−O,O’−p−トルイル−d−酒石酸、(R)−(+)−リンゴ酸、(S)−(−)−リンゴ酸、(+)−カンファン酸、(−)−カンファン酸、(R)−(−)−1,1’−ビナフタレン−2,2’−ジイルリン酸水素、(S)−(+)−1,1’−ビナフタレン−2,2’−ジイルリン酸水素、(+)−ショウノウ酸、(−)−ショウノウ酸、(S)−(+)−2−フェニルプロピオン酸、(R)−(−)−2−フェニルプロピオン酸、d−(−)−マンデル酸、l−(+)−マンデル酸、d−酒石酸およびL−酒石酸、またはその2種以上の混合物が挙げられる。
キラル酸は、好ましくは、(−)−di−O,O’−p−トルイル−l−酒石酸、(+)−di−O,O’−p−トルイル−d−酒石酸、(R)−(−)−1,1’−ビナフタレン−2,2’−ジイルリン酸水素、(S)−(+)−1,1’−ビナフタレン−2,2’−ジイルリン酸水素、d−酒石酸およびL−酒石酸、またはその2種以上の混合物が挙げられる。
本発明は、可能な光学異性体、詳細には、必要であれば、式(1)の化合物のステレオアイソマーおよびジアステレオアイソマー、およびまたラセミ混合物を含めての、任意の割合の光学異性体の混合物を包含する。
置換基の性質に応じて、式(1)の化合物は、単独または全ての割合における2種以上のその混合物として本発明中にやはり含まれる、様々な互変異性形態においてもあり得る。
上記の式(1)の化合物は、これらの化合物のプロドラッグをも含む。
用語「プロドラッグ」とは、一旦患者に投与されると、生体により化学的および/または生物学的に式(1)の化合物に転換される化合物を意味する。
上記で定義した式(1)の化合物では、用語「アルキル基」とは、炭素原子1〜10個、よりよくは炭素原子1〜6個、例えば炭素原子1〜4個を含む直鎖または分枝の炭化水素ベースの鎖を意味する。
アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、2−メチルブチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、ネオヘキシル、1−メチルペンチル、3−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、1−メチル−1−エチルプロピル、ヘプチル、1−メチルヘキシル、1−プロピルブチル、4,4−ジメチルペンチル、オクチル、1−メチルヘプチル、2−メチルヘキシル、5,5−ジメチルヘキシル、ノニル、デシル、1−メチルノニル、3,7−ジメチル−オクチルおよび7,7−ジメチルオクチルが挙げられる。
本発明による式(1)の化合物の置換基として存在するアルキル基は、
− ハロゲン原子;
− −O−アルキル基;
− アリール基;
− シクロアルキル基;および
− ヘテロ環基
から選択される1つまたは複数の化学種により任意選択で置換することができる。
用語「アルキレン鎖」とは、水素原子を引き抜くことにより上記で定義したアルキル基から誘導される、直鎖または分枝の脂肪族炭化水素ベースのタイプの2価基を意味する。アルキレンジイル鎖の好ましい例は、kが1、2、3、4、5および6から選択される整数を表す−(CH2k−鎖であり、鎖>CH(CH3)、>C(CH32、−CH2−CH(CH3)−CH2−および−CH2−C(CH32−CH2−が挙げられる。
用語「アルケニル基」とは、二重結合の形態で1個、2個またはさらなる不飽和結合を含む、炭素原子2〜10個、好ましくは炭素原子2〜8個、有利には炭素原子2〜6個を含む直鎖または分枝の炭化水素ベースの鎖であって、同一でも異なっていてもよく、ハロゲン原子およびトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、カルボキシルおよびオキソ基から選択される1つまたは複数の置換基により任意選択で置換されている鎖を意味する。
挙げることができるアルケニル基の例には、エチレニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブト−2−エニル基、ペンテニル基およびヘキセニル基が含まれる。
用語「アルキニル基」とは、三重結合の形態で1個、2個またはさらなる不飽和結合を含む、炭素原子2〜10個、好ましくは炭素原子2〜8個、有利には炭素原子2〜6個を含む直鎖または分枝の炭化水素ベースの鎖であって、同一でも異なっていてもよく、ハロゲン原子およびトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、カルボキシルおよびオキソ基から選択される1つまたは複数の置換基により任意選択で置換されている鎖を意味する。
挙げることができるアルキニル基の例には、エチニル基、プロピニル基、ブト−2−イニル基、ペンチニル基およびヘキシニル基が含まれる。
本発明によれば、用語「アリール基」とは、炭素原子6〜18個、好ましくは炭素原子6〜10個を含む単環または多環の炭素環式芳香族基を意味する。挙げることができるアリール基には、フェニル、ナフチル、アントリルおよびフェナントリル基が含まれる。
本発明では、シクロアルキル基とは、二重および/または三重結合の形態で1個または複数の不飽和結合を任意選択で含む、炭素原子4〜9個、好ましくは炭素原子5、6または7個、有利には炭素原子5または6個を含む環式の炭化水素ベース基であって、同一でも異なっていてもよく、ハロゲン原子およびアルキル、アルケニル、アルキニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、カルボキシルおよびオキソ基から選択される1つまたは複数の置換基により任意選択で置換されている基を意味する。
シクロアルキル基の好ましい例は、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロヘプテニルおよびシクロヘプタジエニルである。
シクロアルキル基は一般に、単環基であるが、二重結合の形態で1つまたは複数の不飽和結合を任意選択で含む、多環式、特に2環式または3環式でもよい。
多環式シクロアルキル基は、例えば、テトラヒドロナフチル、ペルヒドロナフチル、インダニル、ビシクロオクチル、ビシクロノニルおよびビシクロデシル基である。
特段の指示がない限り、ヘテロ環基は、任意選択で酸化形態で(SおよびNの場合)、O、SおよびNから一般に選択される1つまたは複数のヘテロ原子、および任意選択で二重結合の形態の1つまたは複数の不飽和結合を含む単環式、2環式または3環式の基である。それらが、全体として飽和している場合、ヘテロ環基は、芳香族またはヘテロアリール基であると呼ばれる。
好ましくは、ヘテロ環を構成する少なくとも1個の単環は、環内ヘテロ原子1〜4個、およびよりよくはヘテロ原子1〜3個を含む。
好ましくは、ヘテロ環は、それぞれの環が5〜8員である1つまたは複数の単環からなる。
5〜8員の単環式芳香族ヘテロ環基の例は、ピリジン、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、チアゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、フラザン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、チアジン、オキサゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、チアジアゾールなど、芳香族ヘテロ環から水素原子を引き抜くことにより誘導されるヘテロアリール基である。
挙げることができる好ましい芳香族ヘテロ環基には、ピリジル、ピリミジニル、トリアゾリル、チアジアゾリル、オキサゾリル、チアゾリルおよびチエニル基が含まれる。
各単環が5〜8員である2環式ヘテロアリールの例は、インドリジン、インドール、イソインドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾフラザン、ベンゾチオフラザン、プリン、キノリン、イソキノリン、シノリン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、ナフチリジン、ピラゾロトリアジン(ピラゾロ−1,3,4−トリアジンなど)、ピラゾロピリミジンおよびプテリジンから選択される。
挙げることができる好ましいヘテロアリール基には、キノリル、ピリジル、ベンゾチアゾリルおよびトリアゾリル基が含まれる。
各単環が5〜8員である3環式ヘテロアリールは、例えば、アクリジン、フェナジンおよびカルバゾールから選択される。
飽和または不飽和の5〜8員単環式ヘテロ環は、上記で挙げた芳香族ヘテロ環のそれぞれ、飽和または不飽和の誘導体である。
より詳細には、モルホリン、ピペリジン、チアゾリジン、オキサゾリジン、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロフリル、ピロリジン、イソオキサゾリジン、イミダゾリジンおよびピラゾリジンを挙げることができる。
アリールおよびヘテロ環基は、1つまたは複数の以下の基Gにより任意選択で置換されている:
トリフルオロメチル;トリフルオロメトキシ;スチリル;ハロゲン原子;O、NおよびSから選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含み、1つまたは複数の基Tにより任意選択で置換されている以下に定義した単環式、2環式または3環式の芳香族ヘテロ環基;Hetが、1つまたは複数の基Tにより任意選択で置換されている上記で定義した芳香族ヘテロ環基を表す基Het−CO−;C1〜C6アルキレン鎖;C1〜C6アルキレンジオキシ鎖;ニトロ;シアノ;(C1〜C10)アルキル;(C1〜C10)アルキルカルボニル;Aが、(C1〜C6)アルキレン、(C2〜C6)アルケニレンまたは結合を表す(C1〜C10)アルコキシカルボニル−A−;(C3〜C10)−シクロアルキル;トリフルオロメトキシ;ジ(C1〜C10)アルキルアミノ;(C1〜C10)アルコキシ(C1〜C10)−アルキル;(C1〜C10)アルコキシ;1つまたは複数の基Tにより任意選択で置換されている(C6〜C18)アリール;nが0または1であり、アリールが1つまたは複数の基Tにより任意選択で置換されている(C6〜C18)アリール(C1〜C10)アルコキシ(CO)n−;nが0または1であり、アリールが1つまたは複数の基Tにより任意選択で置換されている(C6〜C18)アリールオキシ−(CO)n−;アリールが1つまたは複数の基Tにより任意選択で置換されている(C6〜C18)アリールチオ;nが0または1であり、アリールが1つまたは複数の基Tにより任意選択で置換されている(C6〜C18)アリールオキシ(C1〜C10)アルキル(CO)n−;O、NおよびSから選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含み、1つまたは複数の基Tにより任意選択で置換されている飽和または不飽和で5〜8員の単環式ヘテロ環;1つまたは複数の基Tにより任意選択で置換されている(C6〜C18)アリールカルボニル;nが0または1であり、Bが、(C1〜C6)−アルキレンまたは(C2〜C6)アルケニレンを表し、アリールが、1つまたは複数の基Tにより任意選択で置換されている(C6〜C18)アリールカルボニル−B−(CO)n−;nが0または1であり、Cが、(C1〜C6)アルキレンまたは(C2〜C6)アルケニレンを表し、アリールが、1つまたは複数の基Tにより任意選択で置換されている(C6〜C18)アリール−C−(CO)n−;上記で定義した飽和または不飽和のヘテロ環と縮合し、1つまたは複数の基Tにより任意選択で置換されている(C6〜C18)アリール;および(C2〜C10)アルキニル。
Tは、ハロゲン原子;(C6〜C18)アリール;(C1〜C6)アルキル;(C1〜C6)アルコキシ;(C1〜C6)アルコキシ(C6〜C18)アリール;ニトロ;カルボキシル;(C1〜C6)アルコキシカルボキシルから選択される;およびTは、飽和または不飽和のヘテロ環を置換する場合、オキソを表すことができる;あるいは、Tは、(C1〜C6)アルコキシカルボニル(C1〜C6)アルキル、またはnが0または1である(C1〜C6)アルキルカルボニル((C1〜C6)アルキル)n−を表す。
用語「ハロゲン原子」とは、塩素、臭素、ヨウ素またはフッ素原子、好ましくはフッ素または塩素を意味する。
式(1)の化合物の中でも、好ましいものは、R1が、−O−R’1を表すもの、最も詳細には、R1が、−O−R’1を表し、R’1が、水素原子またはアルキル基であるものである。
本発明の化合物の第1の好ましい群は、独立に、あるいはそれらの1種、数種または全ての組合せとして、1つまたは複数の以下の特徴:すなわち、
1は、−O−R’1を表し、R’1が水素原子およびアルキル基から選択されること;
2は、−O−アルキル、アリールまたはシクロアルキル基により任意選択で置換されているアルキル基を表すこと、あるいは任意選択で置換されているアリール基を表すこと、あるいは任意選択で置換されているヘテロ環基を表すこと;
3は、水素原子、および−O−アルキル、アリールまたはシクロアルキル基により任意選択で置換されているアルキル基から選択されること;ならびに
Aは、炭素原子1〜6個を含む直鎖または分枝アルキレン鎖を表すことを有する化合物、その可能な光学異性体、その酸化物形態およびその溶媒和物、ならびにまた医薬として許容されるその酸または塩基との付加塩からなる。
本発明の化合物の他のより好ましい群は、独立に、あるいはそれらの1種、数種または全ての組合せとして、1つまたは複数の以下の特徴:すなわち、
1は、−O−R’1を表し、R’1が水素原子および炭素原子1〜6個を含むアルキル基から選択されること;
2は、炭素原子1〜6個を含み、炭素原子1〜6個を含む−O−アルキル基により任意選択で置換されている、またはフェニル基もしくは5もしくは6員のシクロアルキル基により置換されているアルキル基を表すこと、あるいは任意選択で置換されているフェニル基を表すこと、あるいは任意選択で置換されているヘテロ環基を表すこと;
3は、水素原子、および炭素原子1〜6個を含み、炭素原子1〜6個を含む−O−アルキル基により任意選択で置換されている、またはフェニル基もしくは5もしくは6員のシクロアルキル基により置換されているアルキル基から選択されること;ならびに
Aは、炭素原子1〜6個を含む直鎖または分枝アルキレン鎖を表すことを有する化合物、その可能な光学異性体、その酸化物形態およびその溶媒和物、ならびにまた医薬として許容されるその酸または塩基との付加塩からなる。
本発明の化合物の他の好ましい群は、独立に、あるいはそれらの1種、数種または全ての組合せとして、1つまたは複数の以下の特徴:すなわち、
1は、−O−R’1を表し、R’1が水素原子、メチル基およびエチル基から選択されること;
2は、炭素原子1〜6個を含み、メトキシもしくはエトキシ基により任意選択で置換されている、または置換されているフェニル基もしくはシクロペンチルもしくはシクロヘキシル基により置換されているアルキル基を表すこと、あるいは任意選択で置換されているフェニル基を表すこと、あるいは少なくとも1個の窒素原子を含む任意選択で置換されている芳香族ヘテロ環基を表すこと;
3は、水素原子、および炭素原子1〜6個を含み、メトキシもしくはエトキシ基により任意選択で置換されている、または置換されているフェニル基もしくはシクロペンチルもしくはシクロヘキシル基により置換されているアルキル基から選択されること;ならびに
Aは、kが、1と6の間(1と6を含む)の整数を表す式−(CH2k−のアルキレン鎖、または−C(CH32−鎖を表すことを有する化合物、その可能な光学異性体、その酸化物形態およびその溶媒和物、ならびにまた医薬として許容されるその酸または塩基との付加塩からなる。
本発明の化合物の他のより好ましい群は、独立に、あるいはそれらの1種、数種または全ての組合せとして、1つまたは複数の以下の特徴:すなわち、
1は、水素原子を表すこと;
2は、メトキシもしくはエトキシ基により任意選択で置換されている、または置換されているフェニル基もしくはシクロペンチル基により置換されているメチル、エチル、プロピルおよびn−ヘキシル基から選択されること、あるいは任意選択で置換されているフェニル基を表すこと、あるいは任意選択で置換されているピリジル基を表すこと;
3は、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基およびイソペンチル基から選択され、これらの基のそれぞれが、メトキシもしくはエトキシ基、または置換されているフェニル基により任意選択で置換されていること;ならびに
Aは、kが、1、2または3を表す式−(CH2k−のアルキレン鎖、または−C(CH32−鎖を表すことを有する化合物、その可能な光学異性体、その酸化物形態およびその溶媒和物、ならびにまた医薬として許容されるその酸または塩基との付加塩からなる。
アリールおよびヘテロ環基上の置換基は、好ましくは、ハロゲン原子、好ましくはフッ素および/または塩素、ならびにメチル、エチル、メトキシ、フェニル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシ基から選択される。
ヘテロ環基は、好ましくは、チエニル、ベンゾチオフェニル、ピリジルおよびオキサゾリル基から選択される。
より詳細には、式(1)の好ましい化合物は、
1−ベンジル−5−(3−カルボキシプロポキシ)−2−メチル−6−ピリド−3−イル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル;
5−(3−カルボキシプロポキシ)−1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−6−ピリド−3−イル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル;
5−(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)−2−メチル−1−(3−メチルブチル)−6−ピリド−4−イル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル;
5−カルボキシメトキシ−6−ヘキシル−1−イソブチル−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル;
5−カルボキシメトキシ−6−(3−エトキシプロピル)−1−イソブチル−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル;
5−カルボキシメトキシ−6−(3−シクロペンチルプロピル)−1−(2−メトキシエチル)−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル;
5−カルボキシメトキシ−6−[2−(4−フルオロフェニル)エチル]−1−(2−メトキシエチル)−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル;
5−(3−カルボキシプロポキシ)−6−ヘキシル−1−(2−メトキシエチル)−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル;
5−(3−カルボキシプロポキシ)−6−(3−エトキシプロピル)−1−(2−メトキシエチル)−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル;および
5−(3−カルボキシプロポキシ)−6−(3−シクロペンチルプロピル)−1−(2−メトキシエチル)−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル;
から選択されるもの、ならびにその可能な光学異性体、その酸化物形態およびその溶媒和物、ならびにまた医薬として許容されるこれらの化合物と酸または塩基との付加塩である。
本発明は、上記で定義した少なくとも1種の式(1)の化合物の医薬として有効な量を含む、1つまたは複数の医薬として許容される媒体と組み合わせた医薬組成物にも関するものである。
これらの組成物は、即時に放出される、または制御して放出される錠剤、ゲルカプセルまたは顆粒の形態において経口で、注射可能な溶液の形態において静脈内に、接着性の経皮デバイスの形態において経皮で、あるいは溶液、クリームまたはゲルの形態において局所的に投与することができる。
経口投与するための固形組成物は、有効成分に、フィラー、および必要に応じて、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、色素またはフレーバーエンハンサーを加えることにより、およびその混合物を錠剤、コート錠、顆粒、粉末またはカプセルになるように形成することにより調製される。
フィラーの例として、乳糖、コーンスターチ、ショ糖、グルコース、ソルビトール、結晶セルロースおよび二酸化ケイ素が挙げられ、結合剤の例として、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルエーテル)、エチルセルロース、メチルセルロース、アカシア、トラガカントゴム、ゼラチン、シェラック、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クエン酸カルシウム、デキストリンおよびペクチンが挙げられる。滑沢剤の例として、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、シリカおよび硬化植物オイルが挙げられる。色素は、薬物中での使用が許可されている任意の色素でよい。フレーバーエンハンサーの例として、カカオ粉末、ハーブ形態のミント、芳香族粉末、オイル形態のミント、ボルネオールおよびシナモン粉末が挙げられる。当然のことながら、錠剤または顆粒は、適切に、砂糖、ゼラチンなどによりコートすることができる。
有効成分として本発明の化合物を含む注射可能な形態は、必要に応じて、該化合物を、pH調節剤、緩衝剤、懸濁剤、可溶化剤、安定剤、等張化剤および/または防腐剤と混合し、標準法に従って、混合物を静脈内、皮下または筋肉内注射用の形態に転換することにより調製される。必要に応じて、得られた注射可能な形態は、標準法経由で凍結乾燥することができる。
懸濁剤の例として、メチルセルロース、ポリソルベート80、ヒドロキシエチルセルロース、アカシア、トラガカントゴム粉末、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよびポリエトキシル化ソルビタンモノラウレートが挙げられる。
安定剤の例として、ポリオキシエチレンにより固形化されたキャスターオイル、ポリソルベート80、ニコチンアミド、ポリエトキシル化ソルビタンモノラウレートおよびキャスターオイル脂肪酸のエチルエステルが挙げられる。
加えて、安定剤は、亜硫酸ナトリウム、メタ亜硫酸ナトリウムおよびエーテルを包含するが、防腐剤は、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、ソルビン酸、フェノール、クレゾールおよび塩化クレゾールを包含する。
本発明は、異脂肪血症、粥状動脈硬化および糖尿病を予防または治療する薬物を調製するための本発明の式(1)の化合物の使用にも関するものである。
PPAR活性の調節により引き起こされる、またはそれに関連した疾患、病態または状態の予防または治療を意図した、本発明の化合物の有効投与量および薬量学は、多数の因子、例えば、修飾物質の性質、患者のサイズ、治療の所望の目的、治療すべき病態の性質、使用する特異的な薬剤組成物、ならびに治療医の観察および結論により決まる。
例えば、経口投与、例えば、錠剤またはゲルカプセルの場合、式(1)の化合物の適切と思われる用量は、有効材料として1日当り体重1kgにつき約0.1mg〜約100mg、好ましくは1日当り体重1kgにつき約0.5mg〜約50mg、より好ましくは1日当り体重1kgにつき約1mg〜約10mg、より好ましくは1日当り体重1kgにつき約2mg〜約5mgである。
使用でき、上記で説明した通りの1日当りの経口用量の範囲を例示するために、代表的な体重として10kgおよび100kgを考えると、式(1)の化合物の適切な用量は、好ましい化合物を含む有効材料として1日当り約1〜10mgから約1000〜10000mg、好ましくは1日当り約5〜50mgから約500〜5000mg、より好ましくは1日当り約10.0〜100.0mgから約100.0〜1000.0mg、さらにより好ましくは1日当り約20.0〜200.0mgから約50.0〜500.0mgである。
これらの用量範囲は、所与の患者に対する1日当りの有効材料の全量を表す。用量が投与される1日当りの投与回数は、その異化速度およびクリアランス率、ならびに患者の血漿または他の体液中で到達される該有効材料の最小および最適レベルを反映し、治療の有効性にとって必要とされる有効材料の半減期など、薬物動態因子および薬理学因子の関数として広い割合の中で変動させることができる。
1日の投与回数および1回に投与すべき有効材料の量を決定する際には、多数の他の因子をも考慮すべきである。これらの他の因子の中でも、治療を受ける患者の個々の応答が重要であることは少しの疑いもないところである。
本発明は、式(1)の化合物を調製するための一般的な方法であって、6−ブロモ−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチルから出発し、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化物または炭酸塩、例えば、水酸化ナトリウムまたは炭酸カリウム(K2CO3)などの塩基の存在下、非プロトン性の極性媒体、例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)溶媒中でそのヒドロキシル官能基が式(2):
Br−A−CO2R (2)
[式中、Aは、式(1)の化合物に対して上記で定義した通りであり、Rは、酸官能基、例えば、メチルやエチルなどのアルキル基に対する保護基を表す]
の化合物の作用を受けて式(3):
Figure 0005042855
[式中、AおよびRは、上記で定義した通りである]
の化合物を取得し、
式(3)の化合物の窒素原子は、式(4):
Figure 0005042855
[式中、A、R3およびRは、上記で定義した通りである]
の化合物が取得されるように、上記で要約した(例えば、NaOHまたはK2CO3/DMF)のと類似の条件下、R3が式(1)の化合物に対して定義した通りである臭化物R3−Brの作用下で任意選択で置換されていてもよく、
次いで、式R’−CH=CH−R’’(基R2−の前駆体であり、基R2−は、基
Figure 0005042855
によって表すことができる)の化合物が、ボラン、例えば、9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナンによって処理されてR2−ボラン[式中、R2は、式(1)の化合物に対して定義した通りである]が得られるようなHeck反応(R.F.Heckら、J.Org.Chem.、(1972)、37、2320頁以下)を行わせ、
次いで、R2−ボランを、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウムII(PdCl2dppf)などのパラジウム触媒の存在下、塩基性媒体、例えば、リン酸カリウム中、非プロトン性の極性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン中で式(3)の化合物とカップリングさせて式(1R):
Figure 0005042855
[式中、A、R2、R3およびRは、上記で定義した通りである]
の化合物を取得し、
次いで、当業者に周知の標準的な技法に従って、式(1R)の化合物を式(1OH):
Figure 0005042855
の対応する酸に転換し、
これは、R’がヒドロキシル基を表す式(1)の化合物の特殊な場合であり、
この酸は、やはり標準的な技法によって、任意選択で、エステル化されるか、または対応するアミドに転換されて、R1がヒドロキシル基以外である式(1)の化合物の組を形成する方法にも関するものである。
この合成方法は、本発明による式(1)の化合物全てに適用され、以下の実施例1、2、12および13の化合物の合成においてより詳細に説明される。
Rが、アルキル基を表す場合、上記の式(1R)の化合物は、本発明による式(1)の化合物の一部を形成することを理解されたい。
こうした化合物が望まれる場合、酸官能基の脱保護、および次のエステル化のステップは無用である。
一変形形態によれば、式(1)の化合物は、やはり6−ブロモ−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチルから調製することができ、通常の仕方、例えば、ピリジンの存在下無水酢酸との反応により、そのヒドロキシル官能基を保護し、次いで、上記で定義した化合物(4)の生成に対して示したのと同様に臭化物R3−Brの作用下、窒素原子を任意選択で置換し、次いで、式(5):
Figure 0005042855
[式中、R3は、請求項1で定義した通りである]
の化合物が得られるように塩基の存在下、アルコール中で、例えば、メタノール中の水酸化ナトリウムの存在下でヒドロキシル官能基を脱保護し、
式(5)の化合物に対して、式(1)の化合物までの合成が、樹脂、例えばグラフト化ワン(Wang)タイプの樹脂に関する合成技法の手段により継続され、式(6):
Figure 0005042855
[式中、Aは、式(1)の化合物に対して定義した通りであり、
Figure 0005042855
は、樹脂支持体を表す]
に対応し、
これをヨウ化カリウムの存在下、塩基性媒体および非プロトンの極性溶媒、例えば、K2CO3/DMF中で化合物(5)と接触させた場合、式(7):
Figure 0005042855
[式中、A、R3および
Figure 0005042855
は上記で定義した通りである]
の化合物が取得され、
その臭素原子を、式(1R)の化合物の生成に対して上記に記載したのと同じ操作条件下で置換基R2と置換し、こうして式(8):
Figure 0005042855
[式中、A、R2、R3および
Figure 0005042855
は上記で定義した通りである]
の化合物が得られ、
次いで、これを、通常の条件、例えば、トリフルオロ酢酸を使用して樹脂支持体から分離して上記に記載した式(1OH)の化合物を取得し、次いで、これを、必要に応じて、エステル化、または対応するアミドに転換してR1がヒドロキシル基以外である式(1)の化合物の組を形成する。
この方法は、実施例3、14〜17および29〜31の化合物の調製においてより詳細にされる。
一代替形態によれば、グラフト化樹脂(6)への結合を6−ブロモ−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル上に直接行って式(9):
Figure 0005042855
[式中、Aおよび
Figure 0005042855
は上記で定義した通りである]
の臭素誘導体を得、
それぞれ式(5)および(8)の化合物を調製するための上記で要約した技法に従って、式(9)のその誘導体中の窒素原子は、任意選択で基R3により置換し、臭素原子は基R2と置換することができる(任意の順序において)。
この方法は、実施例4〜11および18〜28の化合物の調製においてより詳細にされる。
1が、Hを表す式(1)の化合物は、R1が、アルキル基を表す式(1)の対応する化合物をけん化することにより、あるいはRが、アルキル基を表す式(1R)の化合物から出発することによっても有利に得ることができる。けん化は、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムから選択される無機塩基などの塩基の作用を介して行うことができる。使用すべき塩基のモル量は、選択した塩基の強さに応じて、1〜20当量、好ましくは1〜12当量の範囲である。
この反応は、好ましくは、極性のプロトン性タイプの溶媒中、より好ましくは、エタノールと水またはメタノールと水の混合物など、低級(C1〜C4)アルカノールと水の混合物中で行われる。
反応温度は、有利には、室温〜120℃、よりよくは20℃〜100℃、例えば20℃〜還流の範囲である。
式(6)の化合物は、以下の反応スキーム:
Figure 0005042855
[式中、Aは、式(1)の化合物に対して定義した通りであり、
Figure 0005042855
は、樹脂支持体を表す]
に従って、当業者に周知の標準的な技法により、例えば、非プロトン性有機溶媒、例えば、塩化メチレン中で、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)およびN,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)の存在下で、式(10)のワン(Wang)タイプの樹脂と式(11)の酸とをカップリングさせることにより容易に得ることができる。
ワン(Wang)樹脂のこのグラフト化は、実施例3、ステップ4においてより詳細に説明される。
上記の方法では、操作条件は、調製することが望まれている式(1)の化合物中に存在する様々な置換基の関数として大きく変わり得ることを理解されたい。こうした変形および適合化は、例えば、科学レビュー、特許文献、ケミカルアブストラクト、およびインターネットを含むコンピュータデータベースから、当業者が容易に実施できるものである。同様に、出発材料は、市販されているか、または例えば、上記の様々な刊行物およびデータベースにおいて当業者が容易に知ることができる合成法経由で利用できる。
式(1)の化合物の光学異性体は、一方では、式(1)の化合物のラセミ混合物から出発して、当業者に周知の異性体を分離および/または精製するための標準的な技法経由で得ることができる。光学異性体は、光学活性の出発化合物の立体選択合成経由、またはキラルアミンまたはキラル酸を用いて得られる塩である、式(1)の化合物の光学活性塩の分離または再結晶経由で直接得ることもできる。
以下の実施例により、如何なる仕方においてもそれを限定することなく本発明が例示される。これらの実施例およびプロトン核磁気共鳴データ(300MHz NMR)では、以下の短縮記号:一重項に対してs、二重項に対してd、三重項に対してt、四重項に対してq、八重項に対してoおよび複合多重項に対してmが使用されている。化学シフトδはppmにおいて表される。
実施例
実施例1
5−エトキシカルボニルメトキシ−6−ヘキシル−1−イソブチル−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル
ステップ1
6−ブロモ−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル(5g;16.77mmol)、2−ブロモ酢酸エチル(4.2g;25.16mmol)およびジメチルホルムアミド(DMF)(20ml)中の炭酸カリウム(2.3g;16.89mmol)の混合物を、60℃で1時間30分加熱する。反応媒体を、氷と酢酸エチルの混合物中に注ぐ。水相を酢酸エチルにより2回抽出する。合わせた有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、次いで濃縮する。得られた残渣(6.85g)をシリカ上でクロマトグラフィーにより精製する(3.63g;57%)。
1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)、δ ppm:1.2(t,J=6.9Hz,3H);1.4(t,J=7.2Hz,3H);2.6(s,3H);4.2(m,4H);4.7(s,2H);7.2(s,1H);7.3(s,1H);7.5(s,1H)。
ステップ2
ステップ1で得られた化合物(3.63g;9.45mmol)、臭化イソブチル(2.6g;18.98mmol)およびDMF(20ml)中の炭酸カリウム(2.68g;19.68mmol)の混合物を、48時間加熱する。大過剰のハロゲン化物、炭酸カリウムおよびヨウ化カリウム(0.615mg)を加え、その混合物をさらに48時間加熱する。次いで、反応媒体を、氷と酢酸エチルの混合物中に注ぐ。水相を酢酸エチルにより2回抽出する。合わせた有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、次いで濃縮する。得られた残渣(3.73g)をシリカ上でクロマトグラフィーにより精製する(傾斜:ヘプタン中酢酸エチル0〜30%)。予想生成物1.73g(42%)を得る。
1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)、δ ppm:0.9(d,J=6.7Hz,6H);1.3(t,J=7.2Hz,3H);1.4(t,J=7.2Hz,3H);2.2(m,1H);2.7(s,3H);3.8(d,J=7.8Hz,2H);4.3(q,J=7.2Hz,2H);4.4(q,J=7.2Hz,2H);4.7(s,2H);7.5(s,1H);7.6(s,1H)。
ステップ3
有機ボラン溶液の調製:ヘキセン(0.42g;5mmol)をテトラヒドロフラン(THF)(2ml)に溶解した溶液を、窒素下で3℃まで冷却する。次いで、温度を5℃未満に保ちながら、9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(9−BBN)をTHF(10ml、5mmol)中に溶解した市販の0.5N溶液を滴下する。次いで、得られた無色の溶液を室温で3時間攪拌する。
ステップ2で得られた化合物(0.208g;0.47mmol)、PdCl2dppf(12.3mg;15.1μmol)およびTHF(2ml)中のリン酸カリウム(237mg;0.89mmol)の混合物を還流し、次いで、有機ボラン溶液(2.3ml;0.96mmol)を一度に加える。速やかに黒色になる媒体を1時間30分還流する。次いで、その反応媒体を、水と酢酸エチルの混合物中に注ぐ。水相を抽出する。合わせた有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、次いで濃縮する。得られた油状残渣(0.5g)をシリカ上でクロマトグラフィーにより精製し(4/1 ヘプタン/酢酸エチル)、次いで、ヘプタン中に分散させる(82.0mg;39%)。
1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)、δ ppm:0.9(t,J=6.7Hz,3H);0.9(d,J=6.7Hz,6H);1.4(m,6H);1.3(t,J=7.2Hz,3H);1.4(t,J=7.2Hz,3H);1.7(m,2H);2.2(s,1H);2.8(m,2H);2,7(s,3H);3.9(d,J=7.4Hz,2H);4.3(q,J=7.2Hz,2H);4.4(q,J=7.2Hz,2H);4.7(s,2H);7.0(s,1H);7.5(s,1H)。
実施例2
5−カルボキシメトキシ−6−ヘキシル−1−イソブチル−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル
実施例1で得られた化合物(82.0mg;0.184mmol)、メタノール(2ml)および1N水酸化ナトリウム水溶液(0.265ml;0.265mmol)の混合物を、室温で終夜攪拌する。溶媒を蒸発除去する。残渣を水に溶解し、次いで、濃塩酸で処理する。エチルエーテルにより抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた後、蒸発により白色固体が得られる(71mg;92%)。
1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)、δ ppm:0.9(m,3H);0.9(d,J=6.7Hz,6H);1.3(m,7H);1.4(t,J=7.2Hz,3H);1.6(m,2H);2.2(m,1H);2.8(m,2H);2.7(s,3H);3.9(d,J=7.6Hz,2H);4.4(q,J=7.2Hz,2H)。4.7(s,2H);7.0(s,1H);7.5(s,1H)。
実施例3
5−(3−カルボキシプロポキシ)−6−ヘキシル−1−(2−メトキシエチル)−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル
ステップ1
6−ブロモ−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル(14.91g;50mmol)、無水酢酸(100ml;1.06mol)およびピリジン(12.08ml;0.15mol)からなる混合物を1時間還流する。次いで、冷却した反応媒体を、重炭酸ナトリウム飽和溶液中に注ぐ。酢酸エチルによる抽出後、合わせた有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、次いで濃縮する。得られた残渣(14.0g)を、塩化メチレン(8.3g)中に分散させる。母液を濃縮し、次いで、アルミナカラム上(塩化メチレン)でクロマトグラフィー精製し、さらなる量の予想生成物(2.9g)を得る。2つのバッチ(8.3gおよび2.9g)を合わせ、エチルエーテル中に分散させる。純生成物9.6gを得る。融点:200℃。
1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)、δ ppm:1.4(t,J=7.1Hz,3H);2.4(s,3H);2.6(s,3H);4.4(q,J=7.1Hz,2H);7.3(s,1H);7.7(s,1H);8.6(s,1H)。
ステップ2
ステップ1で得られた誘導体(9.05g;26.60mmol)、水酸化ナトリウム(NaOH)(1.17g;29.26mmol)および乾燥DMF中の臭化2−メトキシエチル(7.50ml;79.81mmol)の混合物を、40℃で4時間攪拌する。次いで、冷却した反応媒体を、氷冷した希薄塩酸中に注ぐ。酢酸エチルによる抽出後、合わせた有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥する。蒸発残渣をペンタン(7.84g)中に分散させる。
1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)、δ ppm:1.4(t,J=7.1Hz,3H);2.4(s,3H);2.8(s,3H);3.3(s,3H);3.6(t,J=5.5Hz,2H);4.2(t,J=5.5Hz,2H);4.4(q,J=7.1Hz,2H);7.5(s,1H);7.8(s,1H)。
ステップ3
ステップ2で得られた誘導体(7.81g;19.61mmol)およびメタノール(80ml)中の1N水酸化ナトリウム水溶液(23.5ml;23.5mmol)からなる混合物を、室温で1時間攪拌する。次いで、反応媒体を希薄塩酸中に注ぐ。形成された沈殿をろ別し、洗浄し、吸引により脱水する(6.65g;90%)。融点:195℃。
1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)、δ ppm:1.4(t,J=7.2Hz,3H);2.8(s,3H);3.3(s,3H);3.6(t,J=5.6Hz,2H);4.2(t,J=5.6Hz,2H);4.4(q,J=7.2Hz,2H);5.3(s,1H);7.4(s,1H);7.7(s,1H)。
ステップ4
4−ブロモ酪酸のワン樹脂上へのグラフト化
ワン樹脂(8.24g;0.91mM/g)、4−ブロモ酪酸(5.51g;33mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)(0.183g;1.5mM)および塩化メチレン(130ml)中のN,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)(5.14g;33mmol)の混合物を、250mlフラスコ中で環状スターラーにより20時間攪拌する。その樹脂を塩化メチレンで3回、次いで、メタノールで3回洗浄する。真空下室温で乾燥した後、グラフト化樹脂9.16gを得る(理論値:9.36g)。
上記の樹脂2.63gをとり、乾燥DMF(14ml)中に注ぐ。次いで、ステップ3で得られた5−ヒドロキシ−6−ブロモインドール誘導体(1.5g;4.21mmol)、ヨウ化カリウム(349.5mg;2.1mmol)および炭酸カリウム(291mg;2.1mmol)を順次加える。この混合物を80℃で終夜加熱する。樹脂をろ別し、DMF(5ml)で3回、次いで1/1テトラヒドロフラン/水混合物(5ml)で3回、次いで、テトラヒドロフラン(5ml)で3回、次いで、メタノール(5ml)で3回洗浄し、最後に真空下で乾燥する(3.14g、理論値:3.21g)。
ステップ5
有機ボラン溶液の調製:THF(1.2ml;0.60mmol)中に9−BBNを溶解した0.5N溶液を0℃まで冷却し、次いで、ヘキセン(75μl;0.60mmol)を加える。次いで、得られた無色の溶液を室温で3時間攪拌する。
有機ボラン溶液(0.957ml;0.45mmol)を、DMF(2ml)中のステップ4で得られた樹脂(227.27mg)、Pd(PPh34(8.67mg;75.0μmol)および2M炭酸ナトリウム水溶液(94μl;188μmol)の混合物に加える。媒体を80℃で終夜加熱する。樹脂をろ別し、DMFで3回、次いで1/1テトラヒドロフラン/水混合物で3回、メタノールで3回、次いで、塩化メチレンで3回洗浄し、最後に真空下で乾燥する。
ステップ6
ステップ5で得られた樹脂を、塩化メチレン/トリフルオロ酢酸の8/2混合物(2ml)により室温で2時間処理する。
媒体をろ過し、次いで、樹脂を塩化メチレンで洗浄する。ろ液を乾固するまで濃縮する(10mg)。次いで、樹脂を塩化メチレン/トリフルオロ酢酸の1/1混合物により再度2時間処理する。
ろ過および洗浄後、ろ液の蒸発により追加の生成物18mgを得る(合計28mg)。
1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)、δ ppm:0.9(m,3H);1.3(m,6H);1.4(t,J=7.2Hz,3H);1.6(m,2H);2.2(m,2H);2.7(m,7H);3.3(s,3H);3.6(t,J=5.7Hz,2H);4.1(t,J=5.8Hz,2H);4.3(t,J=5.6Hz,2H);4.4(m,2H);5.3(s,1H)7.0(s,1H);7.6(s,1H)。
LC/MS:ES+ 448.5 ES−446.4
実施例4
1−ベンジル−5−(3−カルボキシプロポキシ)−2−メチル−6−ピリド−3−イル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル
ステップ1
グラフト化ワン樹脂(負荷量1.09mM/g)2.85gを4−ブロモ酪酸と混合し(実施例3のステップ4において説明したのと同一の調製であるが、そこではワン樹脂1.3mM/gから出発)、乾燥DMF(58ml)中に注ぐ。次に、6−ブロモ−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル(3.71g;12.44mmol)、ヨウ化カリウム(0.52g;3.13mmol)および炭酸カリウム(0.43g;3.11mmol)を順次加える。混合物を80℃で16時間加熱する。樹脂をろ別し、DMFで2回、1/1テトラヒドロフラン/水混合物で3回、テトラヒドロフラン(THF)で3回、メタノールで3回洗浄し、最後に真空下で乾燥する(3.37g、理論値3.52g)。
ステップ2
DMF(5ml)中の上記の樹脂(負荷量0.88mM/g)602mgを、オイル中60%の水素化ナトリウム(NaH)(63.3mg;1.58mmol)で15分間処理し、次いで、ヨウ化カリウム(88mg;0.53mmol)および臭化ベンジル(362.6mg;2.11mmol)を加える。混合物を窒素下室温で20時間攪拌する。
酢酸エチル(0.5ml)を加え、次いで、樹脂をろ別し、DMF(10ml)で3回、1/1THF/H2Oで3回、THFで3回、メタノールで3回洗浄し、最後に真空下で乾燥する。
ステップ3
DMF(2ml)中の上記の樹脂(146.3mg;負荷量0.82mM/g)、PdP(Ph34(27.7mg;24μmol)、2M炭酸ナトリウム水溶液(120μl;240mmol)および3−ピリジルボロン酸(59mg;480μmol)の混合物を120℃で12時間加熱する。混合物を窒素下室温で20時間攪拌する。
樹脂をろ別し、DMF(2ml)で3回、1/1THF/H2Oで3回、THFで3回、メタノールで3回、塩化メチレンで3回洗浄し、最後に真空下で乾燥する。
得られた樹脂を、塩化メチレン/トリフルオロ酢酸の8/2混合物(1.5ml)により室温で1.5時間処理する。
媒体をろ過し、次いで、樹脂を塩化メチレンで洗浄する。ろ液を乾固するまで濃縮する(39mg)。
LC/MS:ES+473.2
実施例5
5−(3−カルボキシプロポキシ)−2−メチル−6−(3,4−ジクロロフェニル)−1H−インドール−3−カルボン酸エチル
実施例4のステップ1で得られた樹脂(144mg;負荷量0.94mmol/g)、PdP(Ph34をDMFに溶解した0.025M溶液(1ml;25μmol)、2M炭酸ナトリウム水溶液(135μl;270mmol)およびDMF(2ml)中の3,4−ジクロロフェニルボロン酸(52mg;270μmol)の混合物を120℃で16時間加熱する。樹脂をろ別し、DMF(3ml)で6回、ジメチルスルホキシド(DMSO)(3ml)で6回、水(3ml)で3回、メタノール(3ml)で3回、塩化メチレン(3ml)で4回洗浄する。
次いで、塩化メチレン(1ml)中に懸濁させた樹脂を塩化メチレン/トリフルオロ酢酸の6/4混合物(2ml)により室温で1時間処理する。
媒体をろ過し、次いで、樹脂を塩化メチレンで洗浄する。ろ液を乾固するまで濃縮する(20mg)。
LC/MS:ES+450.3 452.3 454.2。2塩素原子。
化合物6〜31は、上記の実施例1〜5の化合物の調製に対して記載されたのと類似のプロトコルに従って調製された。
化合物6〜31の構造を、以下の表1に順番に並べる。表中、「方法」は、各化合物を調製するために使用された方法番号(上述の1、2または3)を示す。
Figure 0005042855
Figure 0005042855
Figure 0005042855
6〜31の合成生成物の分析結果を以下の表2に示すが、その表では、
−Mが、化合物の理論モル質量を表し;
−LC/MSが、液相クロマトグラフィーと対になった質量分析法による分析結果を示し;
−NMRが、300MHzにおける磁気共鳴によるプロトンの化学シフトδ(ppmとして)を示す。
Figure 0005042855
Figure 0005042855
結果
PPAR活性化の測定を、Lehmannら(J.Biol.Chem.、270巻(1995)、12953〜12956頁)が記載した技法に従って行った。
CV−1細胞(サル腎臓細胞)に、キメラタンパク質PPARγ−Gal4の発現ベクターと、Gal4応答エレメントを含むプロモーターの制御下にあるルシフェラーゼ遺伝子の発現を可能にする「レポーター」プラスミドとを共トランスフェクションする。
細胞を96ウエルのマイクロプレート内に蒔き、市販の試薬を使用して、細胞にレポータープラスミド(pG5−tk−pGL3)とキメラタンパク質(PPARγ−Gal4)の発現ベクターとを共トランスフェクションする。4時間インキュベーションした後、全培地(10%の胎児性仔ウシ血清を含む)をウエルに加える。24時間後、培地を除去し、試験生成物を含む全培地で置換する。生成物を、18時間細胞と接触させる。次いで、細胞を溶解し、ルミノメーターを使用してルシフェラーゼ活性を測定する。次いで、PPARγの活性化因子は、生成物により誘導されたレポーター遺伝子発現の活性化により計算することができる(生成物を加えていない対照細胞を基準にして)。
PPARγリガンド結合ドメインがない場合(Gal4のみを発現するベクター)、アゴニストの存在下で測定されたルシフェラーゼ活性は、ゼロである。
以下のトランス活性化の結果は、PPARγの濃度50μMで得られた。
Figure 0005042855
部分アゴニストの生物学的活性の実施例
トランス活性化試験
キメラタンパク質Gal−4−PPARγの発現を使用するトランス活性化試験により、この系でアゴニストが「完全」アゴニストとして機能するのか、「部分」アゴニストとして機能するのかを決定することも可能になる。
アゴニストは、「完全」アゴニストであるロシグリタゾンよりも弱い応答を誘導する場合、すなわち、より低い有効性を有する場合、その系では「部分」アゴニストになる。本発明者らの系では、具体的な数値で、部分アゴニストについてプラトーで得られたトランス活性化は、ロシグリタゾンのプラトーでの最高応答(有効性)の20%と50%の間であろう。
Figure 0005042855

Claims (13)

  1. 式(1)の化合物、
    Figure 0005042855
    [式中、
    1は、−O−R'1または−NR'1R''1を表し、同一でも異なっていてもよいR'1およびR''1が、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基およびヘテロアリール基から選択され;
    2は、
    アルキル、アルケニルまたはアルキニル基;
    任意選択で置換されているおよび/またはO、NおよびSから選択される1つまたは複数のヘテロ原子を任意選択で含む単環式または多環式で飽和または不飽和の5〜8員核であり、それ自体が任意選択で置換されている核と任意選択で縮合しているアリール基;および
    O、NおよびSから選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む飽和、不飽和または芳香族で、任意選択で置換されている5〜8員の単環式ヘテロ環基から選択され;
    3は、水素原子およびアルキル基から選択され;ならびに
    Aは、炭素原子1〜6個を含む直鎖または分枝アルキレン鎖を表し、
    1 、R 2 およびR 3 として選択し得る前記アルキル基は、ハロゲン原子、−O−アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、およびヘテロ環基から選択される1つまたは複数の化学種により任意選択で置換することができる。]
    その可能な光学異性体、またはその溶媒和物、あるいはまた医薬として許容されるその酸もしくは塩基との付加塩。
  2. 独立に、あるいはそれらの1種、数種または全ての組合せとして、1つまたは複数の以下の特徴:すなわち、
    1は、−O−R'1を表し、R'1が水素原子およびアルキル基から選択されること; R2は、−O−アルキル、アリールまたはシクロアルキル基により任意選択で置換されているアルキル基を表すこと、あるいは任意選択で置換されているアリール基を表すこと、あるいは任意選択で置換されているヘテロ環基を表すこと;
    3は、水素原子、および−O−アルキル、アリールまたはシクロアルキル基により任意選択で置換されているアルキル基から選択されること;ならびに
    Aは、炭素原子1〜6個を含む直鎖または分枝アルキレン鎖を表すことを有する請求項1に記載の化合物、その可能な光学異性体、またはその溶媒和物、あるいは医薬として許容されるその酸もしくは塩基との付加塩。
  3. 独立に、あるいはそれらの1種、数種または全ての組合せとして、1つまたは複数の以下の特徴:すなわち、
    1は、−O−R'1を表し、R'1が水素原子および炭素原子1〜6個を含むアルキル基から選択されること;
    2は、炭素原子1〜6個を含み、炭素原子1〜6個を含む−O−アルキル基により任意選択で置換されている、またはフェニル基もしくは5もしくは6員のシクロアルキル基により置換されているアルキル基を表すこと、あるいは任意選択で置換されているフェニル基を表すこと、あるいは任意選択で置換されているヘテロ環基を表すこと;
    3は、水素原子、および炭素原子1〜6個を含み、炭素原子1〜6個を含む−O−アルキル基により任意選択で置換されている、またはフェニル基もしくは5もしくは6員のシクロアルキル基により置換されているアルキル基から選択されること;ならびに
    Aは、炭素原子1〜6個を含む直鎖または分枝アルキレン鎖を表すことを有する前記請求項のいずれかに記載の化合物、その可能な光学異性体、またはその溶媒和物、あるいは医薬として許容されるその酸もしくは塩基との付加塩。
  4. 独立に、あるいはそれらの1種、数種または全ての組合せとして、1つまたは複数の以下の特徴:すなわち、
    1は、−O−R'1を表し、R'1が水素原子、メチル基およびエチル基から選択されること;
    2は、炭素原子1〜6個を含み、メトキシもしくはエトキシ基により任意選択で置換されている、または置換されているフェニル基もしくはシクロペンチルもしくはシクロヘキシル基により置換されているアルキル基を表すこと、あるいは任意選択で置換されているフェニル基を表すこと、あるいは少なくとも1個の窒素原子を含む任意選択で置換されている芳香族ヘテロ環基を表すこと;
    3は、水素原子、および炭素原子1〜6個を含み、メトキシもしくはエトキシ基により任意選択で置換されている、または置換されているフェニル基もしくはシクロペンチルもしくはシクロヘキシル基により置換されているアルキル基から選択されること;ならびに
    Aは、kが、1と6の間(1と6を含む)の整数を表す式−(CH2k−のアルキレン鎖、または−C(CH32−鎖を表すことを有する前記請求項のいずれか一項に記載の化合物、その可能な光学異性体、またはその溶媒和物、あるいは医薬として許容されるその酸もしくは塩基との付加塩。
  5. 独立に、あるいはそれらの1種、数種または全ての組合せとして、1つまたは複数の以下の特徴:すなわち、
    1は、水素原子を表すこと;
    2は、メトキシもしくはエトキシ基により任意選択で置換されている、または置換されているフェニル基もしくはシクロペンチル基により置換されているメチル、エチル、プロピルおよびn−ヘキシル基から選択されること、あるいは任意選択で置換されているフェニル基を表すこと、あるいは任意選択で置換されているピリジル基を表すこと;
    3は、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基およびイソペンチル基から選択され、これらの基のそれぞれが、メトキシもしくはエトキシ基、または置換されているフェニル基により置換されていること;ならびに
    Aは、kが、1、2または3を表す式−(CH2k−のアルキレン鎖、または−C(CH32−鎖を表すことを有する前記請求項のいずれか一項に記載の化合物、その可能な光学異性体、またはその溶媒和物、あるいは医薬として許容されるその酸もしくは塩基との付加塩。
  6. アリールおよびヘテロ環基上の置換基が、ハロゲン原子、ならびにメチル、エチル、メトキシ、フェニル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシ基から選択されることを特徴とする前記請求項のいずれか一項に記載の化合物、その可能な光学異性体、またはその溶媒和物、あるいは医薬として許容されるその酸もしくは塩基との付加塩。
  7. ヘテロ環基が、チエニル、ベンゾチオフェニル、ピリジルおよびオキサゾリル基から選択されることを特徴とする前記請求項のいずれか一項に記載の化合物、その可能な光学異性体、またはその溶媒和物、あるいは医薬として許容されるその酸もしくは塩基との付加塩。
  8. 1−ベンジル−5−(3−カルボキシプロポキシ)−2−メチル−6−ピリド−3−イル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル;
    5−(3−カルボキシプロポキシ)−1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−6−ピリド−3−イル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル;
    5−(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)−2−メチル−1−(3−メチルブチル)−6−ピリド−4−イル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル;
    5−カルボキシメトキシ−6−ヘキシル−1−イソブチル−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル;
    5−カルボキシメトキシ−6−(3−エトキシプロピル)−1−イソブチル−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル;
    5−カルボキシメトキシ−6−(3−シクロペンチルプロピル)−1−(2−メトキシエチル)−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル;
    5−カルボキシメトキシ−6−[2−(4−フルオロフェニル)エチル]−1−(2−メトキシエチル)−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル;
    5−(3−カルボキシプロポキシ)−6−ヘキシル−1−(2−メトキシエチル)−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル;
    5−(3−カルボキシプロポキシ)−6−(3−エトキシプロピル)−1−(2−メトキシエチル)−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル;および
    5−(3−カルボキシプロポキシ)−6−(3−シクロペンチルプロピル)−1−(2−メトキシエチル)−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル;
    から選択される請求項1に記載の化合物、あるいはその可能な光学異性体、またはその溶媒和物、あるいは医薬として許容されるその酸もしくは塩基との付加塩。
  9. 請求項1に記載の式(1)の化合物を調製するための方法であって、6−ブロモ−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチルから出発し、塩基の存在下、非プロトン性の極性媒体中でそのヒドロキシル官能基が式(2):
    Br−A−CO2R (2)
    [式中、Aは、請求項1において定義された通りであり、Rは、酸官能基に対する保護基を表す]
    の化合物の作用を受けて式(3):
    Figure 0005042855
    [式中、AおよびRは、上記で定義した通りである]
    の化合物を取得し、
    式(3)の化合物の窒素原子は、式(4):
    Figure 0005042855
    [式中、A、R3およびRは、上記で定義した通りである]
    の化合物が取得されるように、式(3)の化合物を調製するのに使用されたのと類似の条件下、R3が請求項1において定義した通りである臭化物R3−Brの作用下で任意選択で置換されていてもよく、
    次いで、式R'−CH=CH−R''(基R2−の前駆体であり、基R2−は、基
    Figure 0005042855
    によって表すことができる)の化合物が、ボランによって処理されてR2−ボラン[式中、R2は、式(1)の化合物に対して定義した通りである]が得られるような反応を行わせ、
    次いで、R2−ボランを、パラジウム触媒の存在下、塩基性媒体中、非プロトン性の極性溶媒中で式(3)の化合物とカップリングさせて式(1R):
    Figure 0005042855
    [式中、A、R2、R3およびRは、上記で定義した通りである]
    の化合物を取得し、
    次いで、式(1R)の化合物を式(1OH):
    Figure 0005042855
    の対応する酸に転換し、
    これは、 1 がヒドロキシル基を表す式(1)の化合物の特殊な場合であり、
    この酸は、任意選択で、エステル化されるか、または対応するアミドに転換されて、R1がヒドロキシル基以外である式(1)の化合物の組を形成する方法。
  10. 請求項1から8までの一項に記載の化合物を調製するための方法であって、6−ブロモ−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチルから出発し、そのヒドロキシル官能基を保護し、次いで、請求項9において定義した化合物(4)の生成に対して示したのと同様に臭化物R3−Brの作用下、窒素原子を任意選択で置換し、次いで、式(5):
    Figure 0005042855
    [式中、R3は、請求項1で定義した通りである]
    の化合物が得られるようにアルコールの存在下、塩基性媒体中でヒドロキシル官能基を脱保護し、
    式(5)の化合物に対して、式(1)の化合物までの合成が樹脂上で行う合成技法の手段により継続され、式(6):
    Figure 0005042855
    [式中、Aは、請求項1で定義した通りであり、
    Figure 0005042855
    は、樹脂支持体を表す]
    に対応し、
    これをヨウ化カリウムの存在下、塩基性媒体および非プロトンの極性溶媒中で化合物(5)と接触させた場合、式(7):
    Figure 0005042855
    [式中、A、R3および
    Figure 0005042855
    は上記で定義した通りである]
    の化合物が取得され、
    その臭素原子を、式(1R)の化合物の生成に対して請求項9において記載したのと同じ操作条件下で置換基R2と置換し、式(8):
    Figure 0005042855
    [式中、A、R2、R3および
    Figure 0005042855
    は上記で定義した通りである]
    の化合物が得られ、
    次いで、これを、樹脂支持体から分離して請求項9において記載した式(1OH)の化合物を取得し、次いで、これを、必要に応じてエステル化、または対応するアミドに転換してR1がヒドロキシル基以外である式(1)の化合物の組を形成する方法。
  11. 請求項1から8までの一項に記載の化合物を調製するための方法であって、請求項10に記載のグラフト化樹脂(6)への結合を6−ブロモ−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸エチル上に直接行って式(9):
    Figure 0005042855
    [式中、Aおよび
    Figure 0005042855
    は請求項10で定義した通りである]
    の臭素誘導体を得ることができ、請求項10において定義した式(5)および(8)の化合物を調製するためのそれぞれの技法に従って、式(9)の誘導体中の窒素原子は、任意選択で基R3により置換し、臭素原子は基R2と置換することができる(任意の順序において)方法。
  12. 請求項1から8までのいずれか一項に記載の少なくとも1種の式(1)の化合物の医薬として有効な量を含む、または請求項9から11のいずれか一項に記載の方法を経由して得られる、1つまたは複数の医薬として許容される媒体と組み合わせた医薬組成物。
  13. 異脂肪血症、粥状動脈硬化および糖尿病を予防または治療する薬物を調製するための、請求項1から8までのいずれか一項に記載の、または請求項9および11のいずれかに記載の方法を経由して得られる式(1)の化合物の使用。
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