以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
なお、以下、入射する光を遮断または減衰させることを、遮光する、または、光を遮ると表現する。
図1は、本発明を適用した防眩システムの一実施の形態を示すブロック図である。防眩システム1は、カメラ11、遮光制御装置12、日除け13、および、角度センサ14を含むように構成される。また、遮光制御装置12は、入力部21、日除け位置検出部22、顔検出部23、顔器官検出部24、遮光範囲検出部25、判定部26、輝度分布検出部27、光源方向検出部28、および、遮光制御部29を含むように構成される。
カメラ11は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)撮像素子、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)撮像素子、または、対数変換型撮像素子などを用いたカメラにより構成される。カメラ11は、防眩システム1が設置されている車両を運転する運転者の顔をほぼ正面から撮像できる位置に設置され、撮像した運転者の顔を含む画像(以下、顔画像と称する)を遮光制御装置12の顔検出部23に供給する。
遮光制御装置12は、図6乃至図9などを参照して後述するように、日除け13の動作を制御することにより、直射日光など車外から差し込む光による眩しさを和らげ、運転者の視界の悪化を防止する。
日除け13は、光を透過させる程度が可逆的に変化する素子を用いた日除け(いわゆる、日除け)である。例えば、日除け13には、電気的に引き起こされる酸化還元反応により、色または光透過率が可逆的に変化するエレクトロミック素子、電圧によって光の透過率を調整することができるSPD(Suspended Particle Devices)、または、液晶など、光を透過させる程度を変化させることができる素子が用いられる。なお、以下、日除け13にエレクトロクロミック素子を用いた例について説明する。
図2は、日除け13の外観の構成の例を示す図である。日除け13は、エレクトロクロミック素子が配列された遮光面51を有する。図3は、遮光面51におけるエレクトロクロミック素子の配列の例を示す図である。図3においては、1つのエレクトクロミック素子が図内の正方形の領域により示されており、各エレクトロクロミック素子が遮光面51に格子状に配置されている。日除け13は、各エレクトロクロミック素子に流れる電流を制御することにより、エレクトロクロミック素子の色または光透過率を個別に変化させることができる。すなわち、日除け13は、各エレクトロクロミック素子に流れる電流を制御することにより、遮光面51において入射する光を遮る領域、より正確には、遮光面51に入射する光の減衰率が所定の値以上となる領域(以下、遮光パターンと称する)をエレクトロクロミック素子単位で調整することができる。換言すれば、日除け13は、遮光パターンの位置および形状をエレクトロクロミック素子単位で変更することができる。
なお、以下、エレクトロクロミック素子に入射する光が減衰される度合い、すなわち、入射光の減衰率が所定の値以上となるエレクトロクロミック素子の色を遮光レベル色と称し、入射光の減衰率が所定の値未満となるエレクトロクロミック素子の色を非遮光レベル色と称する。例えば、遮光面51の全てのエレクトロクロミック素子が遮光レベル色に変化した場合、遮光面51を通過する光の強さは運転者にとって眩しくないレベルまで減衰される一方、遮光面51越しの視界は、遮光面51を通さない場合と比べて悪化し、遮光面51の向こうにあるものが見えづらくなる。一方、例えば、遮光面51の全てのエレクトロクロミック素子が非遮光レベル色に変化した場合、遮光面51を通過する光は運転者にとって眩しく感じられる一方、遮光面51越しの視界は、遮光面51を通さない場合と比べてほとんど変わらなくなる。
図4は、日除け13の設置位置の例を示す図である。図4の例において、日除け13は、車内のルームミラー72の右側に取付具61,62により天井71に取り付けられるとともに、天井71およびウインドシールドガラス(いわゆる、フロントガラス)73に離間または接近できるように、取付具61,62により矢印A1の方向に回動自在に支持されている。運転者は、日除け13を使用しない場合、視界を遮らないように日除け13を天井72に接近させ(以下、日除け13を上げると表現する)、日除け13を使用する場合、ウインドシールドガラス73側から運転者の目に照射する光が遮光面51を通過するように、日除け13をウインドシールドガラス73に接近させる(以下、日除け13を下げると表現する)。
また、日除け13は、日除け13を下げた状態において、ウインドシールドガラス73および運転席の窓74に離間または接近できるように、取付具62により矢印A2の方向に回動自在に支持されている。日除け13を窓74に接近させることにより、ウインドシールドガラス73側から入射する光だけでなく、窓74側から入射する光も遮ることができる。
図1の角度センサ14は、日除け13の設置されている垂直方向の角度、図4の例においては、矢印A1の方向の角度、および、水平方向の角度、図4の例においては、矢印A2の方向の角度を検出し、検出した角度を示す信号を遮光位置制御部43に供給する。
次に、遮光制御装置12の各部の説明を行う。
入力部21は、例えば、ボタン、スイッチなどで構成され、ユーザが遮光制御装置12に各種の指令を入力するとき操作される。
日除け位置検出部22は、角度センサ14からの信号に基づいて、日除け13が設置されている位置を検出し、検出した設置位置を示す情報を遮光制御部29に供給する。
顔検出部23は、所定の手法を用いて、顔画像内に写っている運転者の顔を検出する。顔検出部23は、顔画像、および、顔画像における運転者の顔の位置を示す情報を顔器官検出部24に供給する。また、顔検出部23は、取得した顔画像を遮光範囲検出部25に供給する。なお、顔検出部23が運転者の顔を検出する手法は、特定の手法に限定されるものではなく、より迅速かつ正確に運転者の顔を検出できる手法を適用することが望ましい。
顔器官検出部24は、所定の手法を用いて、顔検出部23により検出された顔画像における運転者の顔をトラッキングし、運転者の顔の各器官の位置、形状などを検出する。顔器官検出部24は、顔画像、および、トラッキング結果を示す情報を判定部26および輝度分布検出部27に供給する。なお、顔器官検出部24が運転者の顔をトラッキングする手法は、特定の手法に限定されるものではなく、より迅速かつ正確に運転者の顔をトラッキングできる手法を適用することが望ましい。
遮光範囲検出部25は、顔画像に基づいて、運転者およびその近傍において日除け13により光が遮られている範囲(以下、遮光範囲と称する)を検出する。遮光範囲検出部25は、検出した遮光範囲を示す情報を判定部26に供給する。
判定部26は、図6乃至図9などを参照して後述するように、顔器官検出部24によるトラッキング結果、および、遮光範囲検出部25による遮光範囲の検出結果に基づいて、運転者の目に入射する光が日除け13により遮られているか、すなわち、防眩されているかを判定する。判定部26は、防眩されていないと判定した場合、顔画像における運転者の目および遮光範囲の位置を示す情報を遮光制御部29に供給する。
輝度分布検出部27は、顔画像における運転者の顔の輝度の分布を検出する。輝度分布検出部27は、検出した運転者の顔の輝度の分布を示す情報を光源方向検出部28および遮光制御部29に供給する。
光源方向検出部28は、所定の手法を用いて、運転者の顔を照らしている光源の方向を検出する。例えば、光源方向検出部28は、顔画像における運転者の顔の輝度の分布に基づいて、運転者の顔の影の方向を検出し、その結果に基づいて、運転者を照らしている光源の方向を検出する。光源方向検出部28は、検出した光源の方向を示す情報を遮光制御部29に供給する。なお、光源方向検出部28が光源の方向を検出する手法は、特定の手法に限定されるものではなく、より迅速かつ正確に光源の方向を検出できる手法を適用することが望ましい。
遮光制御部29は、運転者の目に車外から差し込む光が直接照射しないように、日除け13の動作を制御する。遮光制御部29は、遮光モード設定部41、遮光形状制御部42、遮光位置制御部43、および、日除け制御部44を含むように構成される。
遮光モード設定部41は、入力部21を介して入力されるユーザの指令に基づいて、遮光モードを設定する。例えば、遮光モードには、遮光面51の全面を用いて遮光するモード(以下、通常モードと称する)、ユーザの設定した形状の遮光パターンをユーザの設定した遮光面51の位置に設定するモード(以下、ユーザ設定モードと称する)、および、遮光面51において遮光する領域を最適化するするモード(以下、最適化モードと称する)の3種類のモードが用意されている。遮光モード設定部41は、設定した遮光モードを示す情報を遮光制御装置12の各部に供給する。
遮光形状制御部42は、図6乃至図9を参照して後述するように、入力部21を介して入力されるユーザの指令、遮光モード、光源の方向、日除け13が設置されている位置、並びに、顔画像における運転者の目および遮光範囲の位置などに基づいて、日除け13の遮光パターンの形状を設定し、日除け制御部44を介して日除け13の遮光パターンの形状を制御する。また、遮光形状制御部42は、設定した遮光パターンの形状を示す情報を遮光範囲検出部25に供給する。
遮光位置制御部43は、図6乃至図9を参照して後述するように、入力部21を介して入力されるユーザの指令、遮光モード、光源の方向、遮光パターンの形状、並びに、顔画像における運転者の目および遮光範囲の位置などに基づいて、日除け13の遮光パターンの位置を設定し、日除け制御部44を介して日除け13の遮光パターンの位置を制御する。
日除け制御部44は、遮光の停止または開始を示す情報、遮光パターンの形状、および、遮光パターンの位置を示す情報を日除け13に供給することにより、日除け13の動作を制御する。また、日除け制御部44は、図6乃至図9を参照して後述するように、運転者の顔の輝度に応じて日除け13による遮光の開始および停止を制御する。さらに、日除け制御部44は、遮光の開始または停止したことを示す情報を遮光制御装置12の各部に供給する。
次に、図5のフローチャートを参照して、遮光制御装置12により実行される設定処理を説明する。なお、この処理は、例えば、ユーザが入力部21を介して、設定処理の開始の指令を入力したとき開始される。
ステップS1において、遮光モード設定部41は、遮光モードを設定する。具体的には、遮光モード設定部41は、入力部21を介して入力されるユーザの指令に基づいて、通常モード、ユーザ設定モード、または、最適化モードのいずれかに遮光制御装置12の遮光モードを設定する。遮光モード設定部41は、設定した遮光モードを示す情報を遮光制御装置12の各部に供給する。
ステップS2において、遮光形状制御部42は、ユーザの指令に基づいて、遮光パターンの形状を設定する。具体的には、例えば、遮光形状制御部42は、入力部21を介して入力されるユーザの指令に基づいて、ユーザが所望する遮光パターンの形状、すなわち、ユーザが所望する遮光パターンの形および大きさを設定する。また、例えば、遮光形状制御部42は、入力部21を介して入力されるユーザの指令に基づいて、予め用意されている複数の候補の中から実際に使用する遮光パターンの形状を設定する。
なお、設定された遮光パターンは、後述するように、防眩システム1がユーザ設定モードおよび最適化モードで動作する場合に使用されるものである。従って、通常モードに設定された場合には、ステップS2の処理を省略するようにしてもよい。
ステップS3において、遮光位置制御部43は、ユーザの指令に基づいて、遮光パターンの位置を設定し、設定処理は終了する。具体的には、例えば、遮光位置制御部43は、入力部21を介して入力されるユーザの指令に基づいて、ユーザが所望する、遮光パターンを配置する位置を設定する。
なお、設定された遮光パターンの位置は、後述するように、防眩システム1がユーザ設定モードで動作する場合に使用されるものである。従って、通常モードおよびユーザ設定モードに設定された場合には、ステップS3の処理を省略するようにしてもよい。
次に、図6乃至図9のフローチャートを参照して、防眩システム1により実行される防眩処理を説明する。なお、この処理は、例えば、日除け13が下げられたとき開始される。このとき、日除け13は、例えば、各エレクトロクロミック素子を透明な色から非遮光レベル色に変化させる。
ステップS11において、日除け制御部44は、通常モードに設定されているかを判定する。遮光モードが通常モードに設定されていると判定された場合、処理はステップS12に進む。
ステップS12において、日除け13は、日除け13の全面を用いた遮光を開始する。具体的には、日除け制御部44は、遮光面51の全面を用いて遮光するように指示する情報を日除け13に供給する。日除け13は、遮光面51の全てのエレクトクロミック素子を遮光レベル色に変化させる。これにより、遮光面51に入射する全ての光が遮られる。日除け制御部44は、通常モードにより遮光を開始したことを示す情報を遮光制御装置12の各部に供給する。
その後、処理はステップS15に進む。
一方、ステップS11において、通常モードに設定されていないと判定された場合、処理はステップS13に進む。
ステップS13において、日除け制御部44は、ユーザ設定モードに設定されているかを判定する。遮光モードがユーザ設定モードに設定されていると判定された場合、処理はステップS14に進む。
ステップS14において、日除け13は、ユーザ設定に応じた遮光を開始する。具体的には、日除け制御部44は、ユーザにより設定された遮光パターンおよび位置を指示する情報を日除け13に供給する。日除け13は、遮光面51の指示された位置において、ユーザにより設定された形状の遮光パターン内のエレクトクロミック素子を遮光レベル色に変化させる。これにより、遮光面51において遮光パターン内に入射する光が遮られる。日除け制御部44は、ユーザ設定モードにより遮光を開始したことを示す情報を遮光制御装置12の各部に供給する。
なお、日除け制御部44は、ユーザ設定モードに設定されている間、ユーザにより遮光パターンまたは位置の変更が指示された場合、指示された遮光パターンまたは位置で遮光するように日除け13を制御する。
その後、処理はステップS15に進む。
ステップS15において、遮光モード設定部41は、遮光モードが変更されたかを判定する。遮光モードが変更されていないと判定された場合、処理はステップS16に進む。
ステップS16において、日除け位置検出部22は、角度センサ14から出力される信号に基づいて、日除け13が上げられたかを判定する。日除け13が上げられていないと判定された場合、処理はステップS15に戻る。
その後、ステップS15において、遮光モードが変更されたと判定されるか、ステップS16において、日除けが上げられた判定されるまで、ステップS15およびS16の処理が繰り返し実行される。
一方、ステップS16において、日除け13が上げられたと判定された場合、防眩処理は終了する。
また、ステップS15において、例えば、入力部21を介して、遮光モードの変更の指令が入力された場合、遮光モード設定部41は、遮光モードが変更されたと判定し、処理はステップS17に進む。
ステップS17において、遮光モード設定部41は、最適化モードに設定されたかを判定する。遮光モードが最適化モードに設定されなかったと判定された場合、すなわち、通常モードまたはユーザ設定モードに設定されたと判定されたと判定された場合、処理はステップS11に戻り、ステップS11以降の処理が実行される。
一方、ステップS17において、遮光モードが最適化モードに設定されたと判定された場合、処理はステップS18に進む。
ステップS18において、日除け13は、遮光を停止する。具体的には、遮光制御部29は、遮光の停止の指示を示す情報を日除け13に供給する。日除け13は、遮光面51の全てのエレクトロクロミック素子を非遮光レベル色に変化させる。日除け制御部44は、遮光を停止したことを示す情報を遮光制御装置12の各部に供給する。
その後、処理はステップS19に進む。
一方、ステップS13において、ユーザ設定モードに設定されていないと判定された場合、すなわち、最適化モードに設定されていると判定された場合、処理はステップS19に進む。
ステップS19において、日除け位置検出部22は、角度センサ14から出力される信号に基づいて、日除け13の設置位置が固定されているかを判定する。例えば、日除け位置検出部22は、所定の時間内(例えば、10秒以内)の日除け13の水平方向および垂直方向の設置角度の変化量が所定の角度(例えば、1度)未満である場合、日除け13の設置位置が固定されていると判定し、処理はステップS20に進む。
ステップS20において、顔検出部23は、運転者の顔を検出する。顔検出部23は、カメラ11により撮像された顔画像を取得する。顔検出部23は、所定の手法を用いて、顔画像内に写っている運転者の顔を検出する。顔検出部23は、顔画像、および、運転者の顔の位置を示す情報を顔器官検出部24に供給する。また、顔検出部23は、顔画像を遮光範囲検出部25に供給する。
ステップS21において、顔器官検出部24は、運転者の顔の各器官を検出する。具体的には、顔器官検出部24は、所定の手法を用いて、顔検出部23により検出された顔画像における運転者の顔をトラッキングし、運転者の目の位置を含む運転者の顔の各器官の位置、形状などを検出する。顔器官検出部24は、顔画像、および、運転者の目の位置を含むトラッキング結果を示す情報を判定部26および輝度分布検出部27に供給する。
ステップS22において、輝度分布検出部27は、運転者の顔の輝度の分布を検出する。すなわち、輝度分布検出部27は、顔画像における運転者の顔の部分の輝度の分布を検出する。輝度分布検出部27は、検出した運転者の顔の輝度の分布を示す情報を光源方向検出部28および遮光制御部29に供給する。
ステップS23において、日除け制御部44は、遮光が必要な状態であるかを判定する。例えば、日除け制御部44は、ステップS22の処理の結果に基づいて、運転者の目の周辺の所定の範囲内の輝度の平均値が所定の閾値未満である場合、遮光が必要な状態でないと判定し、処理はステップS24に進む。
一方、ステップS19において、日除け位置検出部22は、所定の時間内(例えば、10秒以内)の日除け13の水平方向または垂直方向の少なくとも一方向の設置角度の変化量が所定の角度(例えば、1度)以上である場合、日除け13の設置位置が固定されていないと判定し、ステップS20乃至S23の処理はスキップされ、処理はステップS24に進む。
ステップS24において、ステップS15の処理と同様に、遮光モードが変更されたかが判定され、遮光モードが変更されていないと判定された場合、処理はステップS25に進む。
ステップS25において、ステップS16の処理と同様に、日除け13が上げられたかが判定される。日除け13が上げられていないと判定された場合、処理はステップS19に戻り、ステップS23において、遮光が必要な状態であると判定されるか、ステップS24において、遮光モードが変更されたと判定されるか、ステップS25において、日除け13が上げられたと判定されるまで、ステップS19乃至S25の処理が繰り返し実行される。
一方、ステップS25において、日除け13が上げられたと判定された場合、防眩処理は終了する。
また、ステップS24において、遮光モードが変更されたと判定された場合、処理はステップS11に戻り、ステップS11以降の処理が実行される。
さらに、ステップS23において、例えば、輝度分布検出部27は、ステップS14の処理の結果に基づいて、運転者の目の周辺の所定の範囲内の輝度の平均値が所定の閾値以上である場合、遮光が必要な状態であると判定し、処理はステップS26に進む。
なお、遮光が必要な状態であるか否かを判定する方法は、上述した方法に限定されるものではない。例えば、運転者の顔全体の輝度の平均値に基づいて判定するようにしたり、輝度のバラツキや分散などを用いて判定するようにしてもよい。また、例えば、顔画像の輝度以外の方法を用いて判定するようにしてもよい。
ステップS26において、光源方向検出部28は、光源の方向を検出する。具体的には、光源方向検出部28は、所定の手法を用いて、運転者の顔の輝度の分布に基づいて、運転者の顔を照らしている光源の運転者に対する方向を検出する。光源方向検出部28は、検出した光源の方向を示す情報を遮光制御部29に供給する。
ステップS27において、日除け位置検出部22は、角度センサ14から出力される信号に基づいて、日除け13がウインドシールドガラス73側に設置されているかを判定する。日除け13がウインドシールドガラス73側に設置されていると判定された場合、処理はステップS28に進む。
ステップS28において、遮光位置制御部43は、遮光パターンの初期位置を算出する。具体的には、遮光位置制御部43は、日除け13の設置角度を示す情報を日除け位置検出部22から取得する。遮光位置制御部43は、光源の方向、日除け13の設置角度、遮光パターンの形状などに基づいて、検出された光源の方向から運転者の目に差し込む光を遮ることが可能な遮光パターンの位置を算出する。
ステップS29において、日除け13は、遮光を開始する。具体的には、日除け制御部44は、ユーザにより設定された遮光パターンの形状、および、遮光位置制御部43により算出された遮光パターンの初期位置を示す情報を日除け13に供給する。日除け13は、遮光面51の指示された位置において、ユーザにより設定された形状の遮光パターン内のエレクトクロミック素子を遮光レベル色に変化させる。これにより、遮光面51において遮光パターン内に入射する光が遮られる。
従って、遮光を開始した時点から適切な範囲の遮光が行われ、迅速に運転者に対する防眩を行うことができるとともに、不適切な範囲を遮光することにより、運転者の視界を悪化させることが防止される。
図10は、日除け13がウインドシールドガラス73側に設置されている場合の遮光パターンの例を示している。図10の例においては、眼鏡に近い形状の遮光パターン81が、遮光面51のほぼ中央に配置されている。
日除け制御部44は、最適化モードにより遮光を開始したことを示す情報を遮光制御装置12の各部に供給する。
その後、処理はステップS32に進む。
一方、ステップS27において、日除け13が窓74側に設置されていると判定された場合、処理はステップS30に進む。
ステップS30において、遮光形状制御部42は、遮光パターンの初期形状を算出する。具体的には、遮光形状制御部42は、日除け13の設置角度を示す情報を日除け位置検出部22から取得する。遮光形状制御部42は、光源の方向、日除け13の設置角度などに基づいて、検出された光源の方向から運転者の目に差し込む光を遮ることが可能な遮光パターンの下端の位置を算出する。遮光形状制御部42は、日除け13の遮光面51の最上部から算出した下端の位置までの領域を遮光パターンに設定する。
ステップS31において、日除け13は、遮光を開始する。具体的には、日除け制御部44は、遮光形状制御部42により設定された遮光パターンの形状、すなわち、日除け13の遮光面51の最上部から所定の水平の位置までの領域からなる遮光パターンの形状を示す情報を日除け13に供給する。日除け13は、指定された遮光パターン内のエレクトクロミック素子を遮光レベル色に変化させる。これにより、遮光面51において遮光パターン内に入射する光が遮られる。
図11は、日除け13が窓74側に設置されている場合の遮光パターンの例を示している。日除け13が窓74側に設置されている場合、日除け13が運転者の前方の視界にほとんど影響しないため、ユーザにより設定された形状の遮光パターンを用いずに、例えば、斜線で示される遮光パターン91のように、より確実に運転者の眩しさを和らげるように、遮光パターンの形状が設定される。
日除け制御部44は、最適化モードにより遮光を開始したことを示す情報を遮光制御装置12の各部に供給する。
ステップS32において、ステップS20の処理と同様に、運転者の顔が検出され、ステップS33において、ステップS21の処理と同様に、運転手の顔の各器官が検出され、ステップS34において、ステップS22の処理と同様に、運転者の顔の輝度の分布が検出される。
ステップS35において、ステップS23の処理と同様に、遮光が必要な状態であるかが判定され、遮光が必要な状態であると判定された場合、処理はステップS36に進む。
ステップS36において、遮光範囲検出部25は、遮光範囲を検出する。具体的には、遮光範囲検出部25は、顔画像において、現在の遮光パターンに近い形状の影になっている部分を遮光範囲として検出する。遮光範囲検出部25は、検出した遮光範囲を示す情報を判定部26に供給する。
ここで、図12および図13を参照して、遮光範囲の例を説明する。なお、図12は、図10と同様に、日除け13がウインドシールドガラス73側に設置されている場合の遮光パターンの例を示しており、図13は、そのときの顔画像の例を示している。また、図12は、日除け13の遮光面51を、図13の運転者112の反対側、すなわち、ウインドシールドガラス73側から見た図である。例えば、図10に示される遮光パターン101が遮光面51に生成されている場合、遮光範囲検出部25は、図11に示される顔画像において、遮光パターン101に近い形状の影になっている部分111を遮光範囲として検出する。
ステップS37において、判定部26は、防眩されているかを判定する。判定部26は、顔器官検出部24により検出された運転者の目の位置が、遮光範囲検出部25により検出された遮光範囲に含まれない場合、すなわち、車外から差し込む光が直接運転者の目に照射されている場合、防眩されていないと判定し、顔画像における運転者の目および遮光範囲の位置を示す情報を遮光制御部29に供給し、処理はステップS38に進む。
例えば、上述した図12および図13の例の場合、メガネに近い形状をした遮光パターン101が、日除け13の遮光面51の左下隅に設定され、遮光範囲111が、運転者112の顔の左下に位置し、運転者112の左目113Lおよび右目113Rが遮光範囲111に含まれないため、防眩されていないと判定される。
ステップS38において、ステップS27の処理と同様に、日除け13がウインドシールドガラス73側に設置されているかが判定され、日除け13がウインドシールドガラス73側に設置されていると判定された場合、処理はステップS39に進む。
ステップS39において、遮光位置制御部43は、遮光パターンの位置を調整する。具体的には、遮光位置制御部43は、日除け13の設置角度を示す情報を日除け位置検出部22から取得する。遮光位置制御部43は、日除け13の設置角度、遮光パターンの形状、顔画像における運転者の目および遮光範囲の位置などに基づいて、運転者の目が遮光範囲に含まれるようにすることができる遮光パターンの位置を算出する。日除け制御部44は、遮光位置制御部43により算出された遮光パターンの位置を示す情報を日除け13に供給する。日除け13は、遮光パターンの形状を維持したまま指示された位置に遮光パターンを移動させる。
例えば、上述した図13の例のように、遮光範囲111が、運転者112の顔の左下に位置する場合、遮光位置制御部43は、図14に示されるように、遮光面51の中央から少し左下寄りに配置するように、遮光パターン101を左斜め上方向に移動させる。すなわち、遮光位置制御部43は、顔画像において、遮光範囲111に運転者112の両目が含まれるように遮光パターン101を移動させる。
これにより、図15に示されるように、運転者112の両目が遮光範囲111に含まれるようになり、運転者の目に入射する光が日除け13により遮られ、運転者の眩しさが緩和される。また、日除け13の遮光面51において光が遮られる範囲が遮光パターン内に限定されることにより、運転者の視界が悪化する範囲が狭い範囲に限定される。従って、光を遮る範囲を狭く抑えつつ、確実に運転者の眩しさを和らげることができ、運転者の視界が良好に保たれる。
例えば、図16に模式的に示される例において、車両131の運転席132に座って運転している運転者133からは、太陽134より交通信号機135の方が高い位置に見える。この場合、日除け13の斜線で示される部分13Aのみが図示せぬ遮光パターンにより遮光されることにより、太陽134の光が直接運転者133の目に入射することが防止されるとともに、運転者133は、日除け13の遮光されていない部分を通して交通信号機135を見ることができる。すなわち、運転者の眩しさが和らげる一方、交通信号機135に対する視認性は低下しない。
その後、処理はステップS42に進む。
一方、ステップS38において、日除け13が窓74側に設置されていると判定された場合、処理はステップS40に進む。
ステップS40において、遮光形状制御部42は、遮光パターンの形状を調整する。具体的には、遮光形状制御部42は、日除け13の設置角度を示す情報を日除け位置検出部22から取得する。遮光形状制御部42は、日除け13の設置角度、顔画像における運転者の目および遮光範囲の位置などに基づいて、運転者の目が遮光範囲に含まれるようにすることができる遮光パターンの下端の位置を算出し、日除け13の遮光面51の最上部から算出した下端の位置までの領域を遮光パターンに設定する。日除け制御部44は、遮光形状制御部42により設定された遮光パターンを示す情報を日除け13に供給する。
日除け13は、遮光面51の最上部から遮光形状制御部42により算出された下端の位置までの領域内のエレクトクロミック素子を遮光レベル色に変化させる。
その後、処理はステップS42に進む。
一方、ステップS35において、遮光が必要な状態でないと判定された場合、処理はステップS41に進む。
ステップS41において、日除け制御部44は、遮光が不要な状態が所定の時間継続したかを判定する。遮光が不要な状態が所定の時間継続していないと判定された場合、処理はステップS42に進む。
ステップS42において、ステップS15の処理と同様に、遮光モードが変更されたかが判定され、遮光モードが変更されていないと判定された場合、処理はステップ43に進む。
ステップS43において、日除け位置検出部22は、角度センサ14から出力される信号に基づいて、日除け13が動かされたかを判定する。具体的には、日除け位置検出部22は、日除け13の水平方向および垂直方向の設置角度の変化量が所定の角度(例えば、10度)未満である場合、日除け13が動かされていないと判定し、処理はステップS32に戻る。
その後、ステップS41において、遮光が不要な状態が所定の時間継続したと判定されるか、ステップS42において、遮光モードが変更されたと判定されるか、ステップS43において、日除け13が動かされたと判定されるまで、ステップS32乃至S43の処理が繰り返し実行される。
一方、ステップS43において、日除け位置検出部22は、日除け13の水平方向および垂直方向の少なくとも一方向の設置角度の変化量が所定の角度(例えば、10度)以上である場合、日除け13が動かされたと判定し、処理はステップS44に進む。
ステップS44において、ステップS16の処理と同様に、日除け13が上げられたかが判定され、日除け13が上げられたと判定された場合、防眩処理は終了する。
一方、ステップS44において、日除け13が上げられていないと判定された場合、処理はステップS19に戻り、ステップS19以降の処理が実行される。すなわち、日除け13の設置位置の変更に伴い、最適化モードの処理が最初から行われる。
また、ステップS42において、遮光モードが変更されたと判定された場合、処理はステップS11に戻り、ステップS11以降の処理が実行される。
さらに、ステップS41において、遮光が不要な状態が所定の時間継続したと判定された場合、処理はステップS45に進む。
ステップS45において、ステップS18の処理と同様に、遮光が停止され、ステップS46において、ステップS20の処理と同様に、運転者の顔が検出され、ステップS47において、ステップS21の処理と同様に、運転手の顔の各器官が検出され、ステップS48において、ステップS22の処理と同様に、運転者の顔の輝度の分布が検出される。
ステップS49において、ステップS23の処理と同様に、遮光が必要な状態であるかが判定され、遮光が必要な状態でないと判定された場合、処理はステップS50に進む。
ステップS50において、日除け制御部44は、ステップS45の処理において遮光を停止してから所定の時間が経過したかを判定する。ステップS45において遮光を停止してから所定の時間が経過していないと判定された場合、処理はステップS51に進む。
ステップS51において、ステップS15の処理と同様に、遮光モードが変更されたかが判定され、遮光モードが変更されていないと判定された場合、処理はステップ52に進む。
ステップS52において、ステップS43の処理と同様に、日除け13が動かされたかが判定され、日除け13が動かされていないと判定された場合、処理はステップS46に戻る。
その後、ステップS49において、遮光が必要な状態であると判定されるか、ステップS50において、遮光を停止してから所定の時間が経過したと判定されるか、ステップS51において、遮光モードが変更されたと判定されるか、ステップS52において、日除け13が動かされたと判定されるまで、ステップS46乃至S52の処理が繰り返し実行される。
一方、ステップS52において、日除け13が動かされたと判定された場合、処理はステップS53に進む。
ステップS53において、ステップS16の処理と同様に、日除け13が上げられたかが判定され、日除け13が上げられたと判定された場合、防眩処理は終了する。
一方、ステップS53において、日除け13が上げられていないと判定された場合、処理はステップS19に戻り、ステップS19以降の処理が実行される。すなわち、日除け13の設置位置の変更に伴い、最適化モードの処理が最初から行われる。
また、ステップS51において、遮光モードが変更されたと判定された場合、処理はステップS11に戻り、ステップS11以降の処理が実行される。
さらに、ステップS50において、遮光を停止してから所定の時間が経過したと判定された場合、処理はステップS19に戻り、ステップS19以降の処理が実行される。すなわち、遮光を停止してから所定の時間が経過したことに伴い、最適化モードの処理が最初から行われる。
また、ステップS49において、遮光が必要な状態であると判定された場合、すなわち、遮光を停止してから所定の時間内に遮光が必要な状態に戻った場合、処理はステップS54に進む。
ステップS54において、日除け13は、停止する前と同じ状態で遮光を再開する。具体的には、日除け制御部44は、ステップS45の処理において遮光を停止する前の遮光パターンの形状および位置を示す情報を日除け13に供給する。日除け13は、遮光面51の指示された位置において、ユーザにより設定された形状の遮光パターン内のエレクトクロミック素子を遮光レベル色に変化させる。
すなわち、遮光が必要でない状態が短い時間継続した後、遮光が必要な状態に戻った場合、前回と同じ遮光パターンおよび位置により遮光が再開される。これにより、例えば、トンネルや日陰など短時間暗い場所を通過した後、急に明るい場所に出た場合、運転者に対する太陽の位置はほぼ同じ可能性が高いため、より迅速かつ確実に運転者が眩惑されるのを防止することができる。
日除け制御部44は、最適化モードにより遮光を開始したことを示す情報を遮光制御装置12の各部に供給する。
その後、処理はステップS32に戻り、ステップS32以降の処理が実行される。
このようにして、最適化モードに設定されている場合、光を遮る範囲を狭く抑えつつ、確実に眩しさを和らげることができ、運転者の視界が良好に保たれる。また、光源の種類に関わらず、確実に運転者の眩しさを和らげることができる。
また、最適化モードにおいて遮光を開始時に、光源の方向に基づいて、遮光パターンの位置が調整されるので、より迅速に適切な遮光を行うことができる。
さらに、運転者の顔の輝度に応じて遮光を開始または停止することにより、必要性に応じた適切な遮光を行うことができる。
なお、以上の説明では、遮光モードが最適化モードに設定されており、かつ、日除け13がフロントシールドガラス73側に設定されている場合の遮光パターンの形状をユーザが設定する例を示したが、例えば、運転者が運転席に座っている状態においてカメラ11により撮像された画像内の運転者の目の位置などに基づいて、自動的に最適な遮光パターンの形状、例えば、運転者の両目の位置に合わせた遮光パターンの形状を設定するようにしてもよい。
また、遮光モードが最適化モードに設定されており、かつ、日除け13が窓74側に設定されている場合の遮光パターンの形状もユーザが設定するようにしてもよい。
さらに、予め用意されている遮光パターンの形状を固定して用いるようにすることも可能である。
また、以上の説明では、運転者に対する防眩を行う例を示したが、本発明は、車内の他の人、例えば、助手席に座っている人などに対する防眩を行う場合にも適用することができる。
さらに、以上の説明では、エレクトロクロミック素子を利用した日除けを用いて防眩を行う例を示したが、本発明は、例えば、エレクトロクロミック素子やSPDなどを利用した車両のウインドシールドガラスや窓など、遮光する範囲を調整できる他の遮光装置を用いて防眩を行う場合にも適用できる。
また、遮光面51におけるエレクトロクロミック素子の1素子あたりの面積をより小さくすることにより、設定できる遮光パターンの形状の自由度をより大きくすることができる。例えば、図17に示されるような五角形の形状の遮光パターン161を設定することが可能となる。
さらに、以上の説明では、遮光パターンの数が1つの例を示したが、遮光パターンを1度に複数設定できるようにして、異なる方向から入射する複数の光源からの光を複数の遮光パターンを用いて遮光できるようにしてもよい。
また、本発明は、自動車以外の他の乗り物、例えば、電車、船舶、飛行機などにおいて遮光を行う場合にも適用することが可能である。
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
図18は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するパーソナルコンピュータ300の構成の例を示すブロック図である。CPU(Central Processing Unit)301は、ROM(Read Only Memory)302、または記録部308に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM(Random Access Memory)303には、CPU301が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU301、ROM302、およびRAM303は、バス304により相互に接続されている。
CPU301にはまた、バス304を介して入出力インタフェース305が接続されている。入出力インタフェース305には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部306、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部307が接続されている。CPU301は、入力部306から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU301は、処理の結果を出力部307に出力する。
入出力インタフェース305に接続されている記録部308は、例えばハードディスクからなり、CPU301が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。通信部309は、インターネットやローカルエリアネットワークなどのネットワークを介して外部の装置と通信する。
また、通信部309を介してプログラムを取得し、記録部308に記憶してもよい。
入出力インタフェース305に接続されているドライブ310は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア311が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記録部308に転送され、記憶される。
コンピュータにインストールされ、コンピュータによって実行可能な状態とされるプログラムを格納するプログラム記録媒体は、図18に示すように、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア311、または、プログラムが一時的もしくは永続的に格納されるROM302や、記録部308を構成するハードディスクなどにより構成される。プログラム記録媒体へのプログラムの格納は、必要に応じてルータ、モデムなどのインタフェースである通信部309を介して、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の通信媒体を利用して行われる。
なお、本明細書において、プログラム記録媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
さらに、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。