JP5040221B2 - 燃料電池セル、燃料電池セルスタック、発電装置及び電子機器。 - Google Patents
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Description
1/2O2+2H++2e−→H2O …(2)
このように、セル間の熱伝導率が低いため、複数の燃料電池セルが積層された状態ではより中央付近の燃料電池セルではその両端方向に熱源としての他のセルが多数配置されるため十分放熱できない。一方、より端部付近の燃料電池セルでは少なくとも一端の端部側に熱源としてのセルが少数しか配置されないため、中央付近と端部付近とに配置された燃料電池セル同士の間に大きな温度差が生じる。
電解質膜中における水素イオンの伝導度は膜に含まれる水分量により変化するため、水素イオンの伝導度、を大きくするために、発電装置の稼働状況に適した量の水分が各セルに供給される。このとき、セルのスタック位置によって温度が異なる場合、各セルにおける水蒸気圧が異なるため、各セル間の水分量を均一に制御することが困難になり、ひいては、全燃料電池セルを良好に動作させる加湿条件が作れず、燃料電池全体の性能が低下する恐れがある。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る発電装置200のブロック図である。この発電装置200は、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、電子手帳、腕時計、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、ゲーム機器、遊技機、その他の電子機器に備え付けられたものであり、電子機器本体を動作させるための電源として用いられる。
H2+CO2→CO+2H2O …(2)
2CO+O2→2CO2 …(3)
このようなガスケット14,14は、ゴム弾性を有する材料により形成することができ、例えばイソブチレン系の封止材を用いて形成することができる。また、シリコンゴムやテフロン(登録商標)等を用いて形成してもよい。
孔25,35は孔15とともに、アノードガス供給流路を形成する。また、孔28,38は孔18とともに、アノードガス排出流路を形成する。
また、絶縁枠40には、四隅にボルト孔41〜44が空いている。このボルト孔41〜44は、ボルト締結時の膜電極接合体10及び絶縁枠40を片面セパレータ20,30に挟んで積層したときに、ボルト孔21〜24,31〜34と連続する。この内部に図示しないボルトを挿通し、図示しないナットを締め付けることで、燃料電池セル100が形成される。
また、膜電極接合体10における水素の酸化反応により発生する熱を効率よく片面セパレータ20,30に伝導させるために、絶縁枠40は膜電極接合体10、ガス拡散層12A,12B及びガスケット14A,14Bよりも熱伝導率が高い素材により形成されていることが好ましい。
あるいは、絶縁体として、例えば熱伝導率が1W・m-1・K-1以上の熱伝導率が高いエポキシ樹脂等のプラスチック素材を用いてもよい。
なお、図4に示すように、複数の燃料電池セルを電気的に直列に接続した燃料電池セルスタック110として燃料電池装置1に用いてもよい。
ここで、燃料電池セルスタック110を構成する各燃料電池セルは、膜電極接合体10、ガス拡散層12A,12B及びガスケット14A,14B及び絶縁枠40が片面セパレータ20及び両面セパレータ50によって挟まれた構造、膜電極接合体10、ガス拡散層12A,12B及びガスケット14A,14B及び絶縁枠40が2枚の両面セパレータ50,50によって挟まれた構造、または、膜電極接合体10、ガス拡散層12A,12B及びガスケット14A,14B及び絶縁枠40が片面セパレータ30及び両面セパレータ50によって挟まれた構造である。両面セパレータ50は隣接する燃料電池セルの双方の構造を兼ね、隣接する燃料電池セルは両面セパレータ50により直列に接続される。燃料電池セルの数は、膜電極接合体10を備える燃料電池セル一つ当たりの起電力と、燃料電池装置1に要求される電力によって定まる。なお、各膜電極接合体10、ガス拡散層12A,12B及びガスケット14A,14B、片面セパレータ20,30及び絶縁枠40は第1実施形態と同様である。
また、両面セパレータ50には、膜電極接合体10の四隅に設けられた孔15〜18と対応する位置に4つの孔55〜58が設けられている。
孔55は孔15,25,35とともにアノードガス供給流路を形成する。また、孔58は孔18,28,38とともに、アノードガス排出流路を形成する。
図6は本発明の第2実施形態に係る燃料電池セル120を示す断面図である。本実施の形態では、膜電極接合体10及び片面セパレータ20,30は第1実施形態と同様であるが、絶縁枠60が異なる。
絶縁膜66,66としては、ポリイミド皮膜や、酸化シリコン薄膜を用いることができる。また、導体枠65の両面にダイヤモンドライクカーボンコーティング等により絶縁膜を形成することもできる。
絶縁枠60は図6に示すように、絶縁膜66,66が形成された両面で片面セパレータ20,30と当接する。
なお、上記構造の燃料電池セルを第1実施形態の変形例1と同様に、直列に接続して燃料電池セルスタックとして燃料電池装置1に用いてもよい。
10 膜電極接合体
11 固体高分子電解質膜(電解質膜)
12 ガス拡散層(電極)
20,30 片面セパレータ(セパレータ)
50 両面セパレータ(セパレータ)
40,60 絶縁枠(伝熱部材)
65 導体枠
66 絶縁膜
100,120 燃料電池セル
110 燃料電池セルスタック
200 発電装置
Claims (7)
- イオンを選択的に透過する電解質膜と前記電解質膜の両面に配置された電極とを備える膜電極接合体を前記電極に当接して配置されたガス拡散層を介して隣接する2つのセパレータで挟持してなるセル構造を備えるとともに、前記電極の周囲における前記隣接する2つのセパレータと前記電解質膜との間に配置されたガスケットを備える燃料電池セルであって、
前記ガス拡散層及び前記ガスケットよりも熱伝導率が高くされるとともに前記隣接する2つのセパレータ間を絶縁する伝熱部材が前記2つのセパレータに当接するように配置されていることを特徴とする燃料電池セル。 - 前記伝熱部材は窒化アルミニウムからなることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池セル。
- 前記伝熱部材は熱伝導率が1W・m-1・K-1以上のプラスチック素材からなることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池セル。
- 前記伝熱部材は、前記隣接する2つのセパレータと当接する面が少なくとも絶縁されることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池セル。
- 請求項1に記載のセル構造を複数備えることを特徴とする燃料電池セルスタック。
- 請求項1に記載のセル構造を備えることを特徴とする発電装置。
- 請求項6に記載の発電装置を備えることを特徴とする電子機器。
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