JP5037111B2 - 画像形成デバイスの画像形成部材のメンテナンス方法 - Google Patents

画像形成デバイスの画像形成部材のメンテナンス方法 Download PDF

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Description

本発明は、画像形成デバイスの画像形成部材のメンテナンス方法に関する。
本明細書に援用される米国特許第5,805,191号に記載のように、従来技術のドラムメンテナンスユニットは、剥離剤をインクジェットプリンタの中間転写面に送出するために用いられている。
米国特許第5,805,191号明細書
本発明の目的は、ドラムメンテナンスユニットの耐用期間を長くして、印刷品質及び印刷速度を保つか又はこれらを向上させることである。
ドラムメンテナンスユニットは、プレクリーニングブレードと、計量ブレードと、剥離剤リザーバと、剥離剤リザーバから独立させることのできるアプリケータとを含むことができる。更に詳しく後述するように、アプリケータ、計量ブレード及び/又はプレクリーニングブレードは、画像形成(imaging)デバイスの中間転写面と個々に係合し、プリンタ速度の上昇や他の利点をもたらすことができる。
図1を参照すると、関連する印刷装置1が示されており、この装置は、(ドラム10として図1に示す)画像形成部材から最終的な印刷媒体又は受像基体(例えば、印刷媒体12)へのインク画像の転写を示している。
印刷媒体12へのインク画像の転写を容易にするように、剥離剤がローラ18によってドラム10に塗布される。ドラム10が矢印5の方向に回転すると、剥離剤はドラムメンテナンスユニット(DMU)16によってドラム10の表面9に付着される。ブレード20が剥離剤を計量し、剥離剤の薄い膜をドラム10の上に形成する。
計量ブレード20が計量を行って余分な剥離剤を取り除くと、余分な剥離剤はローラ18に回収される。
前述の関連する印刷装置1では、ローラ18及び計量ブレード20は単一のカム(図示せず)によって作動される。即ち、DMU16は同一の動作でローラ18及び計量ブレード20と係合する。よって、ローラ18及び計量ブレード20は一緒に作動される。
図2乃至図8を参照すると、画像形成部材102及びドラムメンテナンスユニット(DMU)106を備えた印刷装置100が示されている。DMU106は、アプリケータ(塗布器)108、計量ブレード110、プレクリーニングブレード112、フィルタ168及びデブリ保管システム114を含む。図2乃至図8の実施の形態に示すように、種々の例示的なアプリケータ108を、後に詳述する同一のリザーバ及び/又はポンプ送出システムと共に使用することができる。アプリケータ108としては、剥離剤を画像形成部材102に塗布することのできるデバイスであればいずれでもよく、画像形成部材102としては、例えば、ベルト部材、膜部材、シート部材などとの間で画像の転写を行うことのできるデバイスであればいずれでもよい。
図2及び図8を参照すると、アプリケータ108はローラとして示されており、画像形成部材102はドラムとして示されている。アプリケータ108(「ローラ109」)に剥離剤を充填することができ、この剥離剤は、ローラ109が移動されてドラム102の表面101に接触した際に画像形成部材102(「ドラム102」)に塗布される。ローラ109上に形成された剥離剤の薄い層111を図2に示す。ドラム102に塗布される剥離剤の量は、ドラム102の表面101へのローラ109の食い込み量(penetration)や、ローラ109に残った剥離剤の量に依存する。ドラム102の表面101に塗布される剥離剤の量を決定するもう1つの要因は、ローラ109を介する剥離剤の移動速度である。
図3及び図4を参照すると、スレッド118をアプリケータ108とすることができる。図3及び図4の実施の形態では、剥離剤はドラム102と接触しているスレッド118に直接供給される。ドラム102の表面101とスレッド118の上面126との間の領域121に多量の剥離剤を塗布することができる。スレッド118は、例えばマシンの傾きなどによって生じる非均一性の問題の相殺に役立つように、リザーバ材料の薄い層、即ちリザーバパッド119を含むことができる。
図5及び図6を参照すると、ブロッタ128をアプリケータ108とすることができる。ブロッタ128は、内部剥離剤送出管134を含むことのできる内部支持構造体137を有することができる。送出管134は、ブロッタ128の長手に沿って延びることができる。内部支持構造体137は、アルミニウムやプラスチックなどの丈夫な材料からなる支持構造体である。剥離剤をできるだけドラム102の近くまで送出するために、この支持構造体は多孔質でもよいし、内部に貫通穴や管を含んでもよい。送出管134は、一方の端部において塞がれており、もう一方の端部において剥離剤注入口を有することができる。1つ以上の更に小さな穴135、あるいはスロットなどを、支持構造体の画像形成部材に最も近い部分付近に配置してもよい。これらの穴135は、剥離剤をブロッタ128の全長に沿って一様に分配するのに使用される。送出管134を、剥離剤を送出管134に供給するポンプ123に取り付けることができる。
ブロッタ128は、例えば薄い接着ポリエステル、フェルト、フォームなど、多孔質で摩擦係数が小さく、耐摩耗性の高い材料からなる外層144を有することができる。外層の他の望ましい特性としては、剥離剤を毛細管作用によって移行するか又は運ぶ能力が含まれる。しかし、ブロッタ128による剥離剤の塗布を可能にする任意の材料でブロッタ128を形成したり、この材料でブロッタ128を被覆したりできることが想定される。ブロッタ128は、外層144及び内部支持構造体137を含む本体を有することができる。外層144を、フェルト、フォーム又は他の多孔質材で構成することができる。支持構造体137又は146を、アルミニウム押出型材、コンデンサ極板などで構成することができる。
図7を参照すると、長手に沿って少なくとも1つの内部通路152を有するブレード150をアプリケータ108とすることができる。この通路152によって、剥離剤はアプリケータブレード150の先端部154へ流れることができる。アプリケータブレード150は、接触モード又は非接触モードで作動することができる。非接触モードでは、剥離剤が内部通路152を汲み上げられる時に、ブレード150はドラム102のすぐ近くに保持される。通路152からブレード150の先端部154に現れる剥離剤は、ブレード150の先端部154とドラム102の間にある間隙155を乗り越える。ドラム102が回転すると、剥離剤を、ドラム102の表面101に塗布する時よりも高速で界面(間隙155)まで汲み上げることができる。余分な剥離剤103はブレード150及び/又は第2のブレード160をつたって流れ落ち、ポンプシステム158に回収される。
他の実施の形態では、近接して配置された2つのブレード、即ちブレード150及びブレード160の表面張力エネルギーが、剥離剤をドラム102の表面101に引き寄せるように作用することができる。「表面張力」ブレードの計量特性を用いて剥離剤を計量し、ドラム102上に薄い膜を形成することができる。
他の実施の形態では、ブレード150はアプリケータ108及び計量ブレード110として機能することができる。あるいは、ブレード150はアプリケータ108として機能し、第2のブレード160は計量ブレード110として機能することができる。
2つのブレードが図7の実施の形態に示されているが、1つのみ、又は任意の数のブレードを剥離剤塗布工程及び/又はドラムクリーニング工程に組み込めることが想定される。
1つ又は複数のブレード支持体162が、ブレード150及び第2のブレード160を支持することができる。ブレード支持体162を、棚状のトレイ、容器、又は同様の収集デバイス164に取り付けることができる。収集デバイス164は、剥離剤がブレード150及び/又は第2のブレード160をつたって流れ落ちる際に余分な剥離剤103を捕らえることができる。再度捕らえられた剥離剤を収集デバイス164からリザーバ122に移送し、この剥離剤をフィルタ168で濾過した後にポンプでブレード150の内部通路152に戻すことができる。
例示的な実施の形態は、剥離剤の保管及び供給を行う遠隔のリザーバタンクを含む。例えば、図2乃至図5、図7及び図8の例示的な実施の形態では、アプリケータ108はリザーバから遠く離れている。即ち、アプリケータ108は、アプリケータ及び剥離剤用リザーバの双方としては機能しない。
前述のように、アプリケータはリザーバとして機能してもよいし、必要に応じて剥離剤を別個のリザーバからアプリケータにポンプで送ってもよい。例えば、図8の実施の形態はリザーバ122を示している。リザーバ122は、アプリケータ108から遠く離れた場所に剥離剤を保管する。必要に応じて、剥離剤をポンプ123を介してアプリケータ108に供給することができる。より具体的には、この例示的な実施の形態では、剥離剤はリザーバからアプリケータスレッド116にポンプで送られる。ここで、剥離剤はアプリケータ108によって吸収されるか又は集められ、ドラム102の表面101に塗布される。あるいは、図3に示すように、リザーバ122からアプリケータ108、例えばスレッド118に剥離剤をポンプで直接送ることができる。
図5の実施の形態では、隣接するリザーバ124がアプリケータ108の真下に位置する。ブロッタ128は、リザーバ122から剥離剤を受け取ることができる。より具体的には、図5及び図6を参照すると、ブロッタ128の外層144は支持構造体146を包み込むことができ、外層144はそれぞれ支持構造体146の両サイドにある2つの脚部を有することができる。外層144の2つの脚部は、計量ブレード110からの回収芯130と、プレクリーニングブレード112からの回収芯132をそれぞれ定めることができる。計量ブレード110からの回収芯130とプレクリーニングブレード112からの回収芯132は、ブロッタ128と同一の材料からなっていてもよい。計量ブレード110からの回収芯130とプレクリーニングブレード112からの回収芯132は、更に詳しく後述するように、即ち濾過後に、回収した剥離剤をブロッタ128に供給することができる。
計量ブレード110から落ちた剥離剤とインクに混ざっているデブリを(図8に示すような)フィルタ168で濾過し、きれいになった剥離剤を再循環させてリザーバ122に戻し、次いでアプリケータ108にポンプで送ることができる。あるいは、きれいになった剥離剤を再循環させて隣接するリザーバ124に送り、次に芯の毛細管作用によってアプリケータ108に送ることができる。プレクリーニングブレード112が十分に効果的であれば、計量ブレード110から落ちた剥離剤はきれいである。従って、この剥離剤を直接アプリケータ108に再循環させることができる。フィルタ168はDMU106の耐用期間にわたって機能することができるが、フィルタ168を定期的に交換してもよい。
あるいは、図3及び図8の実施の形態と同様に、そして図2に示すように、ポンプ123は、剥離剤をドラム102の表面101に塗布するために、未使用の剥離剤を遠隔リザーバ122から直接アプリケータ108にポンプで送ることができる。
遠隔リザーバ122及び/又は隣接するリザーバ124は、ポンプシステム158と共に、未使用の剥離剤をアプリケータ108に提供するメカニズムを提供することができる。図7の実施の形態は、リザーバ122及びポンプシステム158の概観を示している。
剥離剤アプリケータが過飽和しているか又は乾燥しすぎていると、印刷品質上のアーチファクトが生じうる。また、このシステムが過飽和している場合、DMUの取扱時、例えばDMUのメンテナンスを行っている時に剥離剤をこぼしてしまう場合がある。よって、例示的な実施の形態を参照しながら本明細書で説明したリザーバ及びポンプシステムを利用することで、アプリケータ108の剥離剤飽和レベルを好適又は最適な機能窓内に保つことができる。飽和レベルが好適又は最適な機能窓内に保たれたアプリケータは、アプリケータが保持する剥離剤の量に対して過飽和してもいなく乾燥しすぎてもいないため、印刷品質を向上させることができる。
図7の実施の形態では、長手に沿って少なくとも1つの内部通路152を有するブレード150により、剥離剤はアプリケータブレード150の先端部154へ流れることができる。ポンプシステム158は、剥離剤を内部通路152に送り込むことのできるポンプ123を有する。ポンプ速度がアプリケータの平均剥離剤減少速度に等しくなるように、ポンプ123のデューティサイクルを設定することができる。
図3及び図4の実施の形態では、剥離剤は、ドラム102と係合することのできるスレッド118にポンプ123を介して直接送られる。ドラム102の表面101とスレッド118の上面126との間の領域121に多量の剥離剤を送ることができる。
図5及び図6の実施の形態では、剥離剤のドラム102への塗布領域の真下に剥離剤の供給が示されている。送出管134を、剥離剤を送出管134に送るポンプ123に取り付けることができる。
リザーバ122は、未使用の剥離剤、及び/又は例えば計量ブレード110などから受け取った余分な剥離剤を保管することができる。余分な剥離剤を、リザーバ122に保管する前に濾過することができる。あるいは、図7に示すように、フィルタ168はリザーバ122からポンプで送られてからの剥離剤を濾過することができる。次に、ポンプ123はきれいな剥離剤を直接アプリケータ108に送る。
他の実施の形態では、例えば、図8のスレッド116に関連して前述したように、アプリケータ108に剥離剤を供給するデバイスに剥離剤を送ることができる。
図9の実施の形態では、ポンプ123はリザーバ122から剥離剤を汲み上げて剥離剤をドリップバー170に送ることができる。ドリップバーを、アプリケータの外側の長さに沿って複数の剥離剤送出点を設置可能にする管として構成することができる。これは、アプリケータの長さに沿って、ドラムへの更に均一な剥離剤送出の維持に役立つ。
図9を参照すると、一端がポンプ123の出力口に接続され、他端が封止された管としてドリップバーを形状づけることができる。ドリップバーの目的は、剥離剤をアプリケータ108に滴下することによって剥離剤をアプリケータ108に供給することである。バーは、剥離剤をアプリケータ108に滴下するために長手に沿って一連の穴173又は単一の穴を有することができる。図9のドリップバー170はローラ109と共に示されているが、任意の数の異なるアプリケータをドリップバー170と併用できることが想定される。例えば、アプリケータはスレッド、ブロッタなどを含むことができる。
未使用の剥離剤をアプリケータ108に提供するタイミング、又は未使用の剥離剤を提供すべきか否かを判断するためにセンサや他のデバイスを使用することができる。例えば、閉ループの飽和レベル感知スキームを用いて、アプリケータ108の剥離剤飽和レベルを好適又は最適な機能窓内に保つことができる。アプリケータの剥離剤が減少すると、センサがその飽和レベルをモニタすることができる。次に、制御システムは飽和レベルが閾値を下回ったか否かを判断し、この判断に応じて例えばポンプをオンにし、更なる剥離剤をアプリケータに提供することができる。
センサを使用する代わりに、剥離剤の消費量対プリントされたピクセルの数がわかる場合は開ループのピクセル計数スキームを用いて剥離剤をアプリケータに送ることができる。例えば、プリンタは、画像の数及び混合比に対するローラに送り込まれた剥離剤の量に基づいて平均の剥離剤消費量を計算することができる。そして、平均剥離剤消費量が連続的に計算されてモニタされる場合、プリンタは、ブレードが傷んだり摩耗したりしているかを判断することができる。閉ループの飽和レベル感知を用いて、プリンタは、プリントされたピクセルの数に対してシステムに追加された剥離剤の量を把握することができる。従って、プリンタは、例えば剥離剤消費量の内部管理図を構築することができる。
例示的な実施の形態は、目下アプリケータ108によって保持されている剥離剤の容量又は質量を測定する容量センサ104を含む。アプリケータ108としてローラ109を含む図2及び図8の実施の形態に関しては、ローラ109の導電性コア171がコンデンサの一方の極板172として使用される。コンデンサの第2の極板174を、ローラ109のコアと同心に配向された導電性の半円体とすることができる。よって、センサは、対向して配置された少なくとも2つの導電性極板、即ち第1の極板172及び第2の極板174からなるコンデンサ部を含む。電気回路部(図示せず)は、アプリケータ108内又はアプリケータ108上の剥離剤の量によって変化する導電性極板間の静電容量を検出するように構成されている。容量センサは、第1の極板172と第2の極板174との間の静電容量を測定する。静電容量は、極板間の距離、極板の面積、及び極板間にある誘電媒体によって変化する。図2及び図8の実施の形態では、極板間の誘電媒体はアプリケータ材料である。アプリケータ材料は多孔質であるため、乾燥アプリケータの容量は大量の空気を含む。空気の誘電率は約1である。アプリケータ材料が剥離剤を吸収するにつれ、空気は剥離剤に置き換えられる。剥離剤の誘電率は1よりもはるかに大きい。従って、乾燥ローラの静電容量は、十分に飽和したローラの静電容量よりもはるかに小さい。
図5の実施の形態を参照すると、容量センサがブロッタタイプのアプリケータと関連して使用されている。コンデンサは、2つの平らな極板、即ち内側コンデンサ極板176及び外側コンデンサ極板178を用いてアプリケータ材料(即ち、剥離剤)を挟んでいる。内側コンデンサ極板176を導電性の押出型材とすることができ、これはブロッタ128の支持構造体としても使用される。
あるいは、ブロッタ128の内層146がコンデンサ極板176として機能することができる。内層146から電気的に絶縁された留め具148が、ブロッタ128の本体をグリップ150に取り付けることができる。グリップ150は外側コンデンサ極板178として機能することができる。
本明細書で述べた容量センサを用いて、又は他の手段によって、アプリケータ108の飽和レベルを感知することができる。例えば、乾燥アプリケータ材料は、材料と空隙容量の関数である誘電率を有する。例えばオイルからなる剥離剤の誘電率は約3又は4であり、空気の誘電率は約1である。従って、アプリケータ材料内の空隙容量がオイルなどで満たされると誘電率は上がる。アプリケータ材料が完全に飽和すると、誘電率が上がる、即ち最大になる。
アプリケータへのオイルの送出速度は、ポンプ速度がアプリケータ108の平均剥離剤減少速度以上になるよう設定される。平均剥離剤減少速度は、飽和センサ121(図5及び図8を参照)によって測定されるか、ピクセル計数又は他の手段によって推定される。
アプリケータ、又はプリンタの他の部分において剥離剤の量を測定するいかなるタイプのセンサも使用できることが想定される。
図2、図3、図5、図7及び図8に示す計量ブレードはエラストマーブレードであることが可能である。しかし、アプリケータ108によってドラム102に塗布される剥離剤の計量を可能にする任意の材料又は任意の方法を用いてブレードを構成することができる。計量ブレード110を、例えば、ドラム102に対して定期的にばね仕掛けにすることができる。ドラム102に対するブレードの力の量、ドラムの粗さ、ならびに計量ブレード110のデュロメーター硬さ及びエッジ状態は剥離剤の分散速度に影響しうる。計量ブレード110は、印刷媒体に転写されなかったインクをドラム102から落とすこともできる。計量ブレード110は、ドラム102上の残留インクを他のピクセルやデブリと共に捕らえることができる。詳細は後述するが、インクピクセル及びデブリは(例えば図3及び図8に示すような漏斗117を介して)回収芯に送られ、ここで余分な剥離剤はリザーバ122に戻され、余分なインクピクセル及びデブリは濾過によって余分な剥離剤から分離されて廃棄物用の容器に送られる。
図2を参照すると、第2の極板174、即ち外側コンデンサ極板は、計量ブレード110を補助するように機能することもできる。即ち、第2の極板174は、計量ブレード110をつたって落ちる剥離剤を捕らえてこれをアプリケータ108に導くガイド面として機能することができる。
フィルタ168を使用して剥離剤、インク及びデブリの混合物を濾過し、剥離剤を最小量のインク及びデブリと共にリザーバ及び/又はポンプ123に戻すことができる。フィルタ168は、耐用期間の終わり頃に、例えばフィルタ168が剥離剤、ピクセル及び/又はデブリで完全に詰まってしまった場合に交換が可能である。
リザーバ122は、DMUの耐用期間の間にメンテナンスを不要にするか又は最小にすることができるほど十分な量の剥離剤を保管することができる。リザーバは、消耗リザーバから未使用の剥離剤を供給するための入力口、積切り用の入力口、そして濾過された剥離剤を収集デバイス164からリザーバ122に戻すための入力口など、少なくとも1つの入力口を有することができる。また、リザーバ122は剥離剤を供給する少なくとも1つの出力口を有することができる。
例えばブロッタ128などのアプリケータ108を計量ブレード110や回収芯と同じくきれいに保つために、ドラム102が回転している間、好ましくは少なくとも1回転の間にプレクリーニングブレード112を特定の角度と力でドラム102に係合させることができる。より具体的には、ワイプモード(即ち、ドラム表面の拭取)ではプレクリーニングブレード112をドラム102に対して大きな迎え角で配置し、ドクターモード(即ち、ドラム表面の当り取り)ではプレクリーニングブレード112をドラム102に対して浅い迎え角で配置することができる。プレクリーニングブレード112は、計量ブレード110及び/又はアプリケータ108がドラム102と接触する前にドラム102をきれいにすることができる。プレクリーニングブレード112は、ドラム102上にある転写されなかったインク、デブリ及び余分な剥離剤を収集することができる。
プレクリーニングブレード112を、アプリケータ108又は計量ブレード110より前でドラム102の「汚れた」部分と係合するように配置されたエラストマーにすることができる。即ち、画像が印刷媒体に定着された後、この前に印刷媒体が接触していたドラム102の部分がプレクリーニングブレード112と係合される。ドラム102はプレクリーニングブレード112に抗するように回転し、プレクリーニングブレード112はドラム102上に残っている転写されなかったインクや他のデブリを除去する。収集されたデブリは、重力に助けられてプレクリーニングブレード112をつたって落ち、収集領域内に入る。
図2、図3、図5、図7及び図8は、システム内の他の構成要素に関連するプレクリーニングブレード112を示している。プレクリーニングブレード112は、例えばブロッタ128などのアプリケータ108、計量ブレード110及び回収経路を汚れから守り、よってアプリケータ108、計量ブレード110及び回収経路、ひいてはDMU全体の耐用期間を延ばして効率を上げる。
ドラム102に対するプレクリーニングブレード112の位置を、計量ブレード110と、画像形成デバイスの印刷サイクルのタイミングに基づいて設定することができる。より具体的には、計量ブレード110がドラム102から余分な剥離剤を掻き落としてドラム102上に剥離剤の薄い膜を作る際に、剥離剤で満たされた領域が計量ブレード110の前に形成される場合がある。即ち、計量ブレード110をドラム102から離す際に剥離剤の余分な線(即ち、剥離剤のすじ又は剥離剤の欠陥)が残る場合がある。従って、媒体が剥離剤のすじに対してどの位置でドラム102と接触するか、といったタイミングを説明する必要がある。
画像がドラムから転写されて定着されている際に、前のDMUサイクルからの剥離剤のすじがプレクリーニングブレード112の前を通過する。プレクリーニングブレード112が剥離剤のすじの直前又は直後に位置するように、プレクリーニングブレード112、アプリケータ108及び計量ブレード110を配置することができる。ピクセル及びデブリの廃棄物領域に収集される剥離剤の量を減少させるか又は最小にするために、プレクリーニングブレード112は剥離剤のすじが生じた後に係合することができる。ドラム102がこれら3つの構成要素と係合した状態で回転すると、プレクリーニングブレード112は転写されなかったピクセル及びデブリを除去し、次に、プレクリーニングが行われたドラム102の上に剥離剤がアプリケータ108によって塗布され、最後に、計量ブレード110はドラム102のきれいな部分の上にある剥離剤を薄く均一な膜にする。
ドラム102は、プレクリーニングブレード112、アプリケータ108及び計量ブレード110と係合した状態で特定の距離を回転し続けることができる。その後に、アプリケータ108及びプレクリーニングブレード112をドラムから離すことができる。計量ブレード110はドラムを拭き取り続け、余分な剥離剤を集めて剥離剤のすじにすることができる。剥離剤のすじが次の印刷のためにドラム102上に配置されるように計量ブレード110を離すことができる。例示的な実施の形態では、計量ブレード110を係合させずにドラム102を回転させる間、アプリケータ108及びプレクリーニングブレード112は定期的に係合される。これによってプレクリーニングブレード112を剥離剤で「洗い流す」ことができ、ピクセル及びデブリを下に移動させて廃棄物収集領域内に入れることが助長される。
また、「ドラム上のインク」マーク(IODマーク)を剥離剤の厚い層の上に印刷することができるように、ドラム102の一部分においてアプリケータ108をドラム102から上げることができる。即ち、インクの特定のパターン(即ち、IODマーク)をプリントヘッドでドラム102に形成し、次にスキャナを用いてインクのパターンを走査し、射出の欠落などのプリントヘッドの欠陥があるか否かを判断することができる。これらの特定のヘッド診断印刷画像(IODマーク)を、用紙への転写といった通常の方法ではなく、プレクリーニングブレード、アプリケータ又は計量ブレードを用いてドラムから除去することができる。用紙ではなくドラムメンテナンスシステムを用いてヘッド診断画像をドラム表面から除去するこの方法は、用紙を無駄にせず診断を内部で行うことができるため、有利である。ドラム102の一部分においてアプリケータ108をドラム102から上げることにより、IODマークをより簡単に除去することができる。IODマークを除去するために、計量ブレード110を係合させずにプレクリーニングブレード112を係合させることができる。これにより、計量ブレード110、アプリケータ及び回収経路は、インク、ピクセルなどによって生じる詰まりから守られる。
また、例えば一定タイプの媒体の詰まりが生じると、転写及び定着がなされなかったインクによるDMUの汚染で電位が上昇する。従って、画像形成デバイス内で詰まりが生じた際に「ポスト詰まりのドラムクリーニング」サイクルを行うことができる。ポスト詰まりのドラムクリーニングサイクルは、剥離剤のすじの直後にプレクリーニングブレード112及びアプリケータ108をドラム102から上げることができ、計量ブレード110は上げられない。ドラム102は設定された回転数で回転し、最後のインク画像転写サイクルの後に残された転写されなかったインクの残りをドラム102からクリーニングする。ポスト詰まりのドラムクリーニングサイクルは、計量ブレード110及び回収経路がピクセルによって詰まるのを更に防止するのに役立ち、また、従来技術で生じるような、印刷サイクルの最中にクリーニングシートを処理して詰まりから回復させるという望ましくない必要性を取り除くことができる。
例示的な実施の形態は、例えば、シート状の金属支持体に取り付けられた長方形のウレタンストリップからなるブレードなどのプレクリーニングブレードに関するものであるが、ドラム102をクリーニングすることのできるデバイスであればいずれも使用可能である。例えば、ループ状の繊維などからなるブラシ、ウェブタイプの材料からなるデバイス、又は同様のデバイスを使用することができる。
図8の実施の形態では、例えば、廃棄物収集容器180をプレクリーニングブレード112と併用することができる。この容器180を、プレクリーニングブレード112によってドラム102から除去された全てのデブリ及び剥離剤を捕らえて保管するように配置することができる。この容器180を、DMU106の耐用期間にわたって収集されるデブリ及び剥離剤を保管するのに十分大きいものにすることができる。この容器180は、図8に示すように、プレクリーニングブレード112によって収集された余分な剥離剤をアプリケータ108に戻すフィルタ及びデブリ保管システム114を有することができる。例えば、図8の実施の形態は、計量ブレード110によって捕らえられた余分な剥離剤と、プレクリーニングブレード112によってドラム102から除去され、容器180によって収集されたデブリ及び剥離剤を示している。収集されたデブリ及び剥離剤は、リザーバ122へ移送される前に例えばフィルタ168によって濾過され、その結果剥離剤は再利用される。
あるいは、容器180は、図2、図3及び図5に示すようにリザーバから離れていてもよい。即ち、容器180を主要DMU106から分離し、容器180を定期的に空の容器と交換できるようにすることができる。容器180によって分離された廃棄物を残りのシステムから隔てることができる。
あるいは、束縛されていない剥離剤がプリンタの他の領域に移動するのを防ぐように意図された不浸透性の容器に計量ブレード110及びアプリケータ108を収容することができる。例えば、プリンタがフルスピードで連続的に印刷する際に、各サイクルにおいて剥離剤が計量ブレード110をつたって落ちる速度が回収速度よりも速くなる場合がある。この場合、束縛されていない剥離剤がシステム内に蓄積する可能性がある。また、例えばストリッパの詰まりの際に、ユーザはDMU106を取り外して詰まった媒体にアクセスする必要が生じうる。従って、この蓄積した束縛されていない剥離剤がユーザ、床又はハウジングなどにこぼれてしまう可能性がある。センサをハウジング内に配置して、束縛されていない剥離剤の蓄積物があるかを検出することができる。そして、プリンタを休止させ、束縛されていない剥離剤をアプリケータに吸収するか又はリザーバに戻し、剥離剤の蓄積を阻止することができる。あるいは、ユーザに警告を出し、蓄積した束縛されていない剥離剤が特定のレベルに達している、例えば容認できないレベルに近づいていることをユーザに知らせることができる。
DMU106の他の部分を取り外し可能、及び/又は交換可能にしてもよいことが想定される。例えば、ブロッタ128を交換可能なトレイ140(図5を参照)内に保持し、DMU106の残りの構成要素を定位置に残したままこのトレイを定期的に交換することができる。例えば、例示的な実施の形態では、顧客交換可能ユニットメモリを交換可能トレイに配置し、ユニットメモリを定位置に残したままでブロッタ128を交換することができる。
例示的な実施の形態のドラムメンテナンス(「DM」)システムは、例えば、固体インクプリンタなどの画像形成デバイスのなかでも新しく独特な要求事項を有する。具体的には、計量ブレードによって形成され、DMサイクルの後にもドラム上に残る剥離剤のすじのサイズ要求は、印刷速度の要求と合わせて、ドラムメンテナンスシステムの係合及び係合解除のタイミングを暗黙的に制約する。その結果、ドラムメンテナンスシステムは非常に速く作動する必要がある。
これまでのドラムメンテナンスシステムは、例示的な実施の形態のDMシステムよりもはるかに遅い速度で作動することができる。これらのシステムは、計量ブレード及びアプリケータを同一の動作で作動させることができる。例示的な実施の形態のDMシステムは、計量ブレード及びアプリケータが同時に作動された場合、この組み合わせたシステムの慣性のため新しい要求を満たすことができないであろう。しかし、DMシステムは、アプリケータの慣性が計量ブレードの慣性よりもはるかに大きく、計量ブレードが剥離剤のすじを形成する、といった特徴を有し、これらの特徴は新しいタイミング要求を満たす。
デカップリングの計量ブレード及びアプリケータが離れて重ならない作動時間を有することができ、(慣性が小さく、剥離剤のすじ形成機構である)計量ブレードを迅速に作動させながら(慣性が大きく、剥離剤のすじに影響を与えない)アプリケータを程よく遅いペースで作動させることができる。最初に、アプリケータを動かさずに計量ブレードを係合させることができる。そして、計量ブレードを動かさずにアプリケータを係合させることができる。係合解除を逆の順番で行うことができる。
計量ブレード及びアプリケータの各々に対する係合解除サイクルがほぼ同時に起こると、クリーニングブレードの係合解除が遅れてしまい、剥離剤が剥離剤のすじに落ちたり、計量ブレードによって捕らえられたりすることができなくなる。よって、係合解除速度のプロファイルを変えてクリーニングブレード及びアプリケータの係合解除を行い、それから別途計量ブレードの係合解除を行うことができる。
図12及び図13の実施の形態では、計量ブレードシステム180がアプリケータシステム182の周りに入れ子状に収まっている。図10は計量ブレードシステム180を示しており、図11はアプリケータシステム182を示している。図12は、互いに入れ子状に重なった計量ブレードシステム180及びアプリケータシステム182を示している。
各システムは独自のカム従動子のセットを有し、システムの各端部に1つの従動子を備えている。図13に示すように、計量ブレード従動子184がアプリケータ従動子186のすぐ外側に位置している。図13のシステムの各端部は互いの鏡像である。計量ブレードのカム表面188及びアプリケータのカム表面190も示されている。独立したカム表面を用いてカム従動子を駆動することによって独立した作動がなされる。図14は、従動子に関する別のカムプロファイルを示している。
従って、図2、図3、図5、図7及び図8の実施の形態を参照すると、アプリケータ108及び計量ブレード110がモータ及びカムシャフトを介して駆動され、ドラム102と係合する。カムシャフトは、剥離剤アプリケータ及び計量ブレードアセンブリを独立して作動させるために、少なくとも2セットのカムを支持する。あるいは、2つの独立したカムシャフトによってそれぞれ支持され、互いに独立して回転する2つの独立したカムを使用することができる。また、2つのカムの代わりに、ソレノイド、回転式アクチュエータ、又はアプリケータ108、計量ブレード110及び/もしくはプレクリーニングブレード112の独立した作動を可能にする任意のデバイスを例示的な実施の形態と併用することができる。
前述のように、画像形成デバイスの印刷速度は、印刷プロセスの全てのステップをいかに速く行うことができるかに依存している。例示的な実施の形態では、ドラム102は高速で回転されるが、このためには、アプリケータ108、計量ブレード110、及びプレクリーニングブレード112のドラム102との必要に応じた係合及び係合解除を迅速かつ正確に行うことが必要となる。アプリケータ108、計量ブレード110及びプレクリーニングブレード112の独立した作動を提供することによって、これらの部品を適用するプロセスにおいて更なる柔軟性が得られる。例えば、前述のように計量ブレード110が余分な剥離剤を収集して剥離剤のすじにするように、計量ブレード110はアプリケータ108がドラム102と係合した後にドラム102と係合するのが有益となりうる。しかし、モータは、剥離剤のすじ(即ち、剥離剤のアーチファクト)のサイズを最小にできるように十分に短い時間内で、計量ブレードとの係合解除を行うのに十分な速さで動かなければならない。更に、アプリケータ108の作動と計量ブレード110の作動間のタイミングは、アプリケータ108が計量ブレード110の係合後にドラム102に接触し、計量ブレード110の係合解除前にドラム102から離れるようになっている。
他の例示的な実施の形態では、アプリケータ108の可変の係合が望ましい。例えば、アプリケータ108によってドラム102の表面101に供給される剥離剤の量は、部分的には、アプリケータ108によってドラム102にかけられる圧力の程度、又はアプリケータ108のドラム102との接触面積の程度に依存する。アプリケータ108がドラム102に強く押圧されるほど、ドラム102に塗布される剥離剤の量は多くなる。アプリケータ108の接触領域が大きいほど、ドラム102に塗布される剥離剤の量は多くなる。従って、ドラム102にかかるアプリケータ108の圧力の程度、及び/又はドラム102に対するアプリケータ108の接触領域の程度は変化しうる。アプリケータ108によるドラム102への圧力の程度及び/又はドラム102との接触面積の程度を、アプリケータ108の可変の係合によって変えることができる。即ち、例えばアプリケータ108を支持するカムの位置を、アプリケータ108によって運ばれる剥離剤の量に基づいて変えることができる。また、前述のように、アプリケータ108の係合に基づいたアプリケータ108の圧力の程度又はアプリケータ108のドラム102との接触面積の程度を、計量ブレード110及び/又はプレクリーニングブレード112の係合から独立させることができる。
例えば、アプリケータ108をカムなどに取り付けることができる。ドラム102の表面101に対するアプリケータ108の係合量は、カムの回転位置によって変わりうる。よって、ドラムに塗布される剥離剤の量をカムの位置に合わせて変えることができる。係合の程度が小さくなるとアプリケータの接触面積が小さくなり、剥離剤の塗布量が少なくなる。係合の程度が大きくなると、アプリケータの接触面積が大きくなり、剥離剤の塗布量が多くなる。剥離剤の全てがアプリケータに保管されているシステムにおいて、可変のアプリケータ係合は、例えば、飽和レベルが低下するにつれてより多くの剥離剤をローラから引き出せるようにすることにより、システムの耐用期間を長くするのに役立つことができる。
例示的な実施の形態では、プレクリーニングブレード112及びアプリケータ108の双方と係合する(図2に示すような)アクチュエータ115にプレクリーニングブレード112を取り付けることができる。従って、プレクリーニングブレード112及びアプリケータ108はドラム102に対して一致して移動することができる。あるいは、プレクリーニングブレード112を独立した作動システムに取り付けることができる。
前述のように、従来技術のインクプリンタは計量ブレード及びアプリケータの双方を係合させるためにカムの単一セットを備えている。よって、従来技術のシステムは、計量ブレード及びアプリケータの作動の独立した制御に関しては柔軟性に劣る。従来技術のシステムは、係合の際にまず計量ブレードがドラムに接触するよう設計されている。計量ブレードは、アプリケータが係合している時に常に係合しており、計量ブレードはアプリケータの係合解除が行われた後にドラムから離れる。
カムを追加することにより、計量ブレードを係合させることなくアプリケータ及びプレクリーニングブレードをドラムから上げることができる。また、アプリケータ及びプレクリーニングブレードの双方に独立した懸架装置を提供することができる。これにより、例えば、アプリケータを係合させずにプレクリーニングブレードをドラムに係合させることができる。この追加のプロセスの柔軟性により、他の方法では不可能であるような有用なプロセスの変化が可能になる。また、計量ブレード及びアプリケータの作動を分離することにより、ブレードの係合/係合解除を可能にして厳密なタイミング要求を満たすことができる。
また、例示的な実施の形態のアクチュエータを多数の異なるシステムで使用できることが想定される。例えば、ドラムに隣接するスキャナを含むシステムは、ドラム上の印刷パターンを走査することができる。従って、DMUは、ドラム上にある転写されなかったインク、デブリ、IODマークなどが次の印刷サイクルの前に除去されるようにシステムのクリーニングを行わなくてはならない。アプリケータ108及び計量ブレード110を独立して作動させることにより、アプリケータ108を係合させ、薄い膜として計量されていない剥離剤で被覆されている領域をドラム102上に形成することができる。よって、例えば厚いオイル層の上にIODマークを印刷することができ、従ってプレクリーニングブレードによるIODマークの除去がより簡単になる。
アプリケータ108、計量ブレード110及び/又はプレクリーニングブレード112の独立した作動により、高速印刷に対する柔軟性の許容、IODマークのクリーニング、ドラム102からピクセル及びデブリをより簡単に除去するためのインク対剥離剤の割合の増加、そして本明細書に述べた及び/又は後に達成される他の利点を含むあらゆる数の利点を達成できることが想定される。
図15を参照すると、画像を基体に転写する方法が示されている。通常の運転モードの際、ステップS202に示すように、駆動モータはホームセンサによってカムを配置する。カムは、アプリケータ108、計量ブレード110及びプレクリーニングブレード112を支持する。カムは、アプリケータ108とドラム102の表面101との間、計量ブレード110とドラム102の表面101との間、そしてプレクリーニングブレード112とドラム102の表面101との間にそれぞれ約2乃至3mmの間隙を設けるように配置される。ステップS202でカムが定位置に戻されると、DMU106は、ステップS204に示すように、係合位置まで駆動される準備ができる。
アプリケータ108によってドラム102に送られる剥離剤の量を変えることのできる変数は少なくとも3つある。これらの3つの変数は、ドラム102の表面101へのアプリケータ108の食い込み量と、アプリケータの物理特性(コンプライアンス及び毛細管特性)を含む。例えば、ドラムが一回転する前にローラをドラムから離すことができる。次に、計量ブレードは、既に収集されていた剥離剤をドラム表面の残りの部分に広げる。係合モータ動作プロファイルを図16(A)及び図16(B)に示す。係合モータ動作プロファイルは、ドラム102のある位置から開始される。ドラム102(そして転写対象画像の先端エッジの予期される位置)が要求される位置まで回転すると、図16(A)及び図16(B)に示す係合プロファイルが要求される。
可変の時間及び食い込み量は、アプリケータ108による供給が必要な剥離剤の量に基づいて調節される。剥離剤の送出量を増加するために、ドラム102の表面101へのアプリケータ108の食い込み量を大きくすることができ、計量ブレードが係合し、アプリケータが接触してからの時間を短くする。
再び図15を参照すると、ステップS204に示すようにDMU106が駆動されて係合位置に入った後、ステップS206に示すように、プレクリーニングブレード112が剥離剤のすじ、即ち前のDMUサイクルからの剥離剤のすじの直前又は直後にくるように、プレクリーニングブレード112、アプリケータ108及び計量ブレード110を配置することができる。ドラム102が回転するにつれて、ステップS208に示すように、プレクリーニングブレード112は転写されていないピクセル及びデブリを除去する。次に、ステップS210に示すように、アプリケータ108はドラム102の表面101に剥離剤を塗布する。最後に、ステップS212に示すように、計量ブレード110はドラム102のきれいな部分にある剥離剤を伸ばして薄く均一な膜にする。
ドラム102は、プレクリーニングブレード112、アプリケータ108及び計量ブレード110と係合した状態で特定の距離を回転し続けることができる。次に、ステップS214に示すように、アプリケータ108及びプレクリーニングブレード112をドラムから離すことができる。計量ブレード110は、ステップS216に示すように、ドラムを拭き取り続けて余分な剥離剤を収集し、剥離剤のすじを形成することができる。ステップS218に示すように、計量ブレード110は、剥離剤のすじが次の印刷のためにドラム102に配置されるように離れることができる。
例示的な実施の形態では、ステップS220に示すように、計量ブレード110を係合させずにドラム102を回転させながら、アプリケータ108及びプレクリーニングブレード112を定期的に係合させる。これにより、ステップS224に示すように、プレクリーニングブレード112を剥離剤で飽和させ、プレクリーニングブレード112上のピクセル及びデブリを更に下方に移動させて廃棄物収集領域に入れるのを促すことができる。
また、他の例示的な実施の形態では、ステップS226に示すように、アプリケータ108をドラム102の一部から上げて、IODマークを剥離剤のより厚い層の上に印刷することができる。これは、例えばIODマークの除去をより簡単にする助けとなる。ステップS227に示すように画像が画像形成部材に転写されると、ステップS228に示すように、計量ブレード110を係合させずにプレクリーニングブレード112を係合させ、転写されなかった画像を除去することができる。これにより、計量ブレード110及び回収経路がピクセルによって詰まるのを防ぐことができる。
ステップS230に示すように、モータ動作プロファイルはDMU106の係合を解除することができる。DMUの係合解除をドラムの位置から開始させることができる。再び図16(A)及び図16(B)を参照すると、係合解除のためのモータ動作プロファイルは係合のモータ動作プロファイルの逆数であり、DMUアプリケータの寿命の関数である全係合動作に対応しなければならない。
従来技術のインクプリンタの略図である。 例示的な実施の形態におけるローラタイプのアプリケータを備えたインクプリンタの略図である。 例示的な実施の形態におけるスレッドタイプのアプリケータを備えたインクプリンタの略図である。 図3のスレッドタイプアプリケータの略図である。 例示的な実施の形態におけるブロッタタイプのアプリケータを備えたインクプリンタの略図である。 図5のブロッタタイプアプリケータの略図である。 例示的な実施の形態におけるブレードタイプのアプリケータを備えたインクプリンタの略図である。 例示的な実施の形態におけるローラタイプのアプリケータを備えたインクプリンタの略図である。 例示的な実施の形態におけるドリップバーの略図である。 例示的な実施の形態における計量ブレードシステムの実施の略図である。 例示的な実施の形態におけるアプリケータシステムの実施の略図である。 例示的な実施の形態における計量ブレードシステム及びアプリケータシステムの実施の略図である。 例示的な実施の形態におけるカムの独立した作動の実施の略図である。 例示的な実施の形態におけるカム及びカム従動子の略図である。 画像形成部材をクリーニングし、準備する方法を示すフローチャートである。 例示的な実施の形態におけるアクチュエータの係合モータプロファイルを示すグラフである。
符号の説明
102 画像形成部材
106 ドラムメンテナンスユニット(DMU)
108 アプリケータ
110 計量ブレード
112 プレクリーニングブレード
114 デブリ保管システム
115 アクチュエータ
122 オイルリザーバ
123 ポンプ
188、190 カム表面

Claims (2)

  1. 画像を基体に転写するのに使用可能な画像形成デバイスの画像形成部材のメンテナンス方法であって、
    アプリケータによって剥離剤を前記画像形成部材に塗布することと、
    感知方法を用いて前記アプリケータの剥離剤飽和レベルを決定することと、
    前記剥離剤を計量して前記画像形成部材上に膜を形成することと、
    画像を前記画像形成部材に形成することと、
    前記画像を前記基体に転写することと、
    前記アプリケータから遠く離れたリザーバに前記剥離剤を保管することと、
    保管された前記剥離剤を前記リザーバから前記アプリケータに移送することと、
    閉ループの飽和レベル感知システムを用いて前記アプリケータの前記飽和レベルをモニタすることと、
    前記アプリケータにポンプで送られる剥離剤の量対画像形成されるピクセルの量を前記閉ループ飽和レベル感知システムを用いてモニタし、計量デバイスが損傷していたり使い古されたりしているかを判断することと、
    を含む方法。
  2. 記アプリケータの前記剥離剤飽和レベルが閾値に達した場合、剥離剤を前記アプリケータにポンプで送ることによって前記アプリケータの前記剥離剤飽和レベルを所定範囲内に保つことと、
    を更に含む、請求項1に記載の方法。
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