JP5034543B2 - 鉛蓄電池 - Google Patents

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本発明は、鉛蓄電池に関するものである。
鉛蓄電池、特に始動用鉛蓄電池は、正極と負極及びセパレータで構成した極板群を、電槽内の隔壁によって区画形成したセル室に収納し、隣接するセル室間に収納された極板群同士を極板群に形成した接続体を介して抵抗溶接する構造が主流である。
抵抗溶接工程では、図1(a)に示したように、隔壁1に設けた貫通孔1aを介して接続体2が対向するよう配置する。次に図1(b)に示したように、溶接用電極3で接続体2同士を互いに圧接状態とし、この状態で溶接用電極3に溶接電流を通電することによって、接続体2同士の接触面でジュール熱を発生させる。
このジュール熱によって接続体2の一部が溶融し、これによって生じた溶融鉛が貫通孔1a内を満たした状態とした上で通電を停止し、溶融鉛を凝固させる。溶融鉛が凝固した段階で、溶接用電極3の接続体2への圧接を解除し、図1(c)に示したようにセル間の抵抗溶接が完了する(例えば特許文献1参照)。
一方、電槽は、ポリプロピレン樹脂や、ポリプロピレン樹脂とポリエチレン樹脂の共重合体や、ABS樹脂やPPO樹脂といった熱可塑性樹脂を射出成型して得るが、樹脂成型時の離型性を考慮して、隔壁の厚みを下部から上部にかけて次第に薄くなるよう、テーパーを設けることが一般的であった。したがって、貫通孔の上部と下部では、下部が上部に比較して厚くなっており、厚みに差が生じていた。
特開2006−24451号公報
前記したようなセル間の抵抗溶接工程において、貫通孔1aのエッジ部1bと接続体2とは、エッジ部1b全周にわたって、均一に圧接することが好ましいが、貫通孔1aの上下で隔壁1の厚みが異なるために、エッジ部1bの上下で接続体2との圧接度合いにばらつきが生じていた。
また、エッジ部1bと接続体2との密着度合いが低い部位から、溶接時に生じる溶融鉛が飛散する、いわゆる中チリ不良が発生する。中チリ不良は、溶接部に空孔が生じるため、溶接強度が低下するとともに、飛散した溶融鉛が極板群に落下し、正極板と負極板とを短絡させる原因となっていた。
また、同時に、溶接終了時点において、エッジ部1bと接続体2との密着度合いが低い部分があると、セル間接続部の気密性や液密性が損なわれる場合があった。また、ポリプロピレン樹脂製の電槽は、電池を高温雰囲気で使用した場合に、隔壁にたわみが発生しやすく、特にエッジ部1bと接続体2との密着性が低下し、セル間接続部と隔壁との間に隙間が発生しやすかった。このような隙間を通して、セル室内の電解液が隣接するセルに移動するといった、いわゆる液リークが発生する。
セル間接続部を介した液リークによって、隣接しあう2つのセルの、一方のセルの正極板ともう一方のセルの負極板セルがセルを構成し、かつこれらの正極板と負極板とはセル間接続により、電気的に接続しているため、これら極板間でリーク電流が発生し、電池容量が低下する。
また、特に、セル室に弁を配置した電池では、開弁圧のばらつきによってセル内圧にばらつきが生じる。隣接するセル間で内圧差が生じると、内圧が高いセルから低いセルへの電解液移動が促進され、電解液面の異常上昇が見られるという課題があった。
本発明は、隔壁に設けた貫通孔を介して2つの極板群間を抵抗溶接により接続した鉛蓄電池において、セル間接続部と隔壁の液密性を改善することによって、セル間における液絡を抑制し、信頼性に優れた鉛蓄電池を提供するものである。
前記した課題を解決するために、本発明の請求項1に係る発明は、隔壁によって複数のセル室に区画された電槽を有し、前記セル室に極板群が収納され、前記隔壁を介して隣接しあう前記極板群間を、前記極板群に設けた接続体で前記隔壁に設けた貫通孔を介して抵抗溶接した鉛蓄電池であり、前記セル室に収納した電解液面が少なくとも前記貫通孔に到達する高さにあり、前記隔壁は、前記電槽の底部から開口部にかけてその厚みが徐々に減少するようテーパーが設けられ、かつ前記隔壁の、前記貫通孔の周囲であって、かつ前記接続体に対向する部位の厚みを均一に形成した鉛蓄電池を示すものである。
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1の鉛蓄電池において、前記セル室に収納した電解液面が、少なくとも前記貫通孔に到達する高さにあり、かつ前記セル室の内圧に応じて開閉する弁を備えた鉛蓄電池を示すものである。
本発明によれば、セル室を区画する隔壁に設けた貫通孔を介して、抵抗溶接によりセル間接続を行う鉛蓄電池において、セル間接続部の液密性を顕著に改善することができる。
以下、本発明の実施形態による鉛蓄電池の構成を、図面を用いて説明する。図2は、本発明の鉛蓄電池4の断面を示す図である。鉛蓄電池4は、ポリプロピレン樹脂等の電槽5を有している。電槽5の内部は隔壁6により、複数のセル室7に区画されている。
電槽5は、蓋14で閉じられている。なお、図2に示していないが、蓋14には、排気栓等のセル室7内に滞留したガスを電池外部に排出するための構造を備える。
複数のセル室7毎に接続体8を設けた極板群9が収納されている。なお、極板群9は、正極板10と負極板11がセパレータ12を介して積層されており、同極性の極板同士がストラップ13によって接続されている。接続体8は、このストラップ13より立設され、隔壁6に設けた貫通孔6aを介して抵抗溶接され,セル間接続部となる。なお、図2及び後述する図4では、貫通孔6aが接続体8から生じた溶融鉛によって埋められた、抵抗溶接が完了した状態を示している。
図3は、本発明の鉛蓄電池4における隔壁6を示す図である。本発明の鉛蓄電池4では、隔壁6の厚みが、電槽5の底から開口部にかけて、次第に薄くなるようテーパーが設けられている。このテーパーは、電槽5を樹脂成型する際、電槽5の離型性を確保するために設けられる。
離型性が十分に確保されない場合、電槽5を型抜きする際に、隔壁6に変形が生じる。なお、必要とするテーパーは、特に隔壁6の深さと面積によって大きく影響を受けるが、少なくとも0.002以上必要である。
本発明では、電解液面15が、貫通孔6aの下端よりも少なくとも上方に位置した電池に適用される。
本発明では、図3に示したように、隔壁6の接続体8に接する部分の肉厚が、同一厚みである領域Aを形成する。なお、図3には、この貫通孔6aの周囲に形成された領域Aを斜線部として示した。
貫通孔6a周囲の、隔壁6と接続体8が接する部分に肉厚が同一である領域Aを設けることによって、接続体8が、領域Aで隔壁6に平行に接することになる。したがって、接続体8同士を抵抗溶接する際に、接続体8がエッジ部6bの全周にわたってエッジ部6bと均一な圧力で接する。その結果、抵抗溶接時の溶融鉛の飛散(中チリ不良)やこれによる溶接強度の低下が抑制できる。また、接続体8と隔壁6間の気密性及び液密性が顕著に高めることができ、セル室間の液リークを抑制することができる。
なお、領域Aでは、厚みを均一とし、テーパーを0とするが、接続体8とエッジ部6bの接触度合いに、大きなばらつきを生じさせない、0.001以下のテーパーであれば、本発明においては、領域Aの隔壁6厚みを、実質上均一、すなわちテーパーを0として扱うことができる。
なお、本実施形態において示すテーパーの値は隔壁の片側についてのものであり、例えば隔壁高さhにおける隔壁厚み減少が△tであり、かつ隔壁の両面で均等なテーパーが設けられている場合、片側のテーパー量を0.5×△t/hで求めることができる。なお、隔壁6に設けるテーパーを左右両側面で不均等とした場合、型抜き時に隔壁6に係る抵抗が左右で不均等となるため、隔壁6に変形が生じる。したがって、隔壁6のテーパーは、左右両側面に均等に設けるべきである。
本発明では、隔壁6の貫通孔6aの周囲の領域Aにテーパーが設けられていないため、領域Aの面積がある範囲を超えて大きくすると、電槽5の離型性が低下する恐れがある。したがって、領域Aの型抜き方向に沿った寸法をa、領域Aの型抜き方向に直交する方向に沿った寸法をbとしたときに、b/aを0.3以上、かつaを70mm以下とすることが好ましい。この程度の領域Aの形成は、電槽5の離型性に大きく影響することなく、離型時の隔壁6の変形も抑制される。
なお、上記した本発明の構成は、隔壁6の領域Aを除く最も薄い部分の厚みが3.0mm以下である鉛蓄電池に適用することが好ましい。隔壁6の厚みが3.0mm以下、特に1.5mmを下回るような薄型である場合、始動用鉛蓄電池といった、高温(40〜80℃)で使用される用途では、隔壁6が容易に熱変形し、これに伴って、接続体8と隔壁6との間で微小な隙間が生じやすくなり、この部分での気密性及び液密性が低下するからである。
本発明では、このような隔壁が薄い鉛蓄電池であっても、安定した溶接強度で極板群間を隙間無く溶接することができる。
以上、説明してきたように、本発明によれば、隔壁に設けた貫通孔を介して隣接しあう接続体間を抵抗溶接した鉛蓄電池において、隔壁とセル間接続部の液密性が顕著に改善され、従来発生していたセル間接続部と貫通孔との微小な隙間を通しての液リークを抑制することができる。
本発明は、開放液式の鉛蓄電池であり、セル間接続部が電解液に浸漬された構成の鉛蓄電池で発生する液リークを抑制できるが、特に、図4に示したような、セル室7毎に弁16を有し、かつ貫通孔6aの下端の高さ以上に電解液面15が設定された鉛蓄電池17に特に好適である。なお、このような電解液を潤沢に有した鉛蓄電池において、弁16は、電解液の減液を抑制する効果を有する。また、減液が進行して極板が電解液より露出した場合、弁16は制御弁として動作し、負極吸収式の制御弁式鉛蓄電池と同様、大気中の酸素による負極板の酸化劣化が抑制される。
セル室7に弁16を配置した場合、弁16の開閉弁圧のばらつきによって、セル室7間で内圧差が生じる。このような内圧差は、隔壁6と接続体8との間の微小な隙間を通した液リークをより促進させることになり、電解液を潤沢に有する弁付の鉛蓄電池17の技術的課題であった。
通常の開放液式鉛蓄電池や、遊離電解液を殆ど有さない、通常の制御弁式鉛蓄電池では課題となることのない、ごく微小な隙間であっても、セル間に内圧差がある場合には、液リークが生じていた。
本発明によれば、接続体8と貫通孔6aとの間の微小な隙間発生が抑制できるため、このような、貫通孔6aに達する電解液面15と、セル室7毎に設けられた弁付の鉛蓄電池17に本発明の構成を適用することにより、セル室7間の液リークを顕著に抑制することができる。
(実施例1)
図2で示した本発明の鉛蓄電池4について、表1に示したように、隔壁6のテーパーと、貫通孔6a周囲に配置した領域Aのテーパーを種々変化させた電池を作成した。また、互いに隣接しあうセル室7において、交互に電解液を注液し、セル室7間の電解液移動が確認しやすい状態とした。
なお、各試験電池において、隔壁6の最上部の熱溶着部分を除く最下部からの高さ寸法hは175mmである。さらに、貫通孔6aの直径は11.0mmである。領域Aは、図3における型抜き方向に沿ったa寸法を50mm、型抜き方向と直交する方向に沿ったb寸法を20mmとした。
また、隔壁6のテーパーは隔壁6の厚み方向の中心線を垂直として、両側に同じ量、高さ方向にわたって均一に設けられている。隔壁6のテーパーは、セル室7の底から隔壁6の先端の蓋との熱溶着部によって厚みが変化した部分を除いた部分で均等に形成される。表1に示す隔壁のテーパー量としては、隔壁6の片側面について示しており、0.5×(隔壁最下部の厚み−隔壁最上部の厚み)/(隔壁高さ)で与えられる量である。
領域Aのテーパーは、0.5×(領域A下端部の隔壁厚み−領域A上端の熱溶着部を除く部分の隔壁厚み)/(領域Aの熱溶着部を除く高さ)で与えられる。なお、隔壁6のテーパーを0.001とした場合、離型性の低下によって電槽成型時に隔壁6に変形が生じ、鉛蓄電池電槽として適さないものであったので、本実施例では、隔壁6のテーパー量の下限を0.002とした。
また、抵抗溶接時における接続体同士の加圧力は0.9MPaとした。
隔壁を介して隣接しあう2つのセル室7の、電解液を注液しないセル室7は、大気に開放した状態とし、電解液を注液したセル室7の内圧を大気圧より10.0kPaまで高めた状態として、セル室を閉じた。なお、電解液としては、45wt%希硫酸を使用した。なお、このときの電解液面15は、貫通孔6aの上端高さに設定した。
この状態で各電池を24時間放置し、24時間放置後の内圧を測定した。また、セル室を大気圧より高めたセル室7より、大気圧と同圧としたセル室7へのセル間接続部を介した電解液のリークの有無を確認した。液リークが発生すると、大気圧と同圧としたセル室にリークした電解液が集められるため、このセル室の電解液の有無により、液リークの有無を確認することができる。これらの結果も表1に示す。
Figure 0005034543
表1に示した結果から、隔壁6の抵抗溶接用の貫通孔6a周囲にテーパー量を0〜0.001の範囲とした領域Aを形成した電池1〜3、電池6〜8及び電池12〜14は、内圧を高めたセル室側から、内圧を大気圧としたセル室側への液リークが抑制されていた。また、同時に、内圧が高い方のセル室の内圧も変化が見られなかった。
一方、領域Aのテーパー量を0.002以上とした電池4〜5、電池9〜10及び電池15〜17については、液リークが発生し、同時に大気圧を高く設定したセル室側でセル室内圧の低下が生じていた。特に、テーパー量を0.01及び0.005とした電池5、電池10及び電池16〜17は、電解液面15が貫通孔6aの下端まで低下していた。実施例1では、電解液面15の当初の位置を貫通孔の上端としたので、貫通孔6aの直径(11.0mm)に相当する液面差の分の電解液量が隣接するセルに移動したことなる。
このような場合、セル間の電解液量差が電池性能、例えば電池容量に影響を及ぼし、直列セル内でセル容量ばらつきを発生させることとなる。結果として、容量の最も少ないセルが常に過放電されるため、充放電寿命が極端に短くなる。また、電解液移動によって電解液面15が上昇したセルは、弁16からの電解液漏れを生じさせることになる。さらに、セル間で液リークするため、セル間接続部には数10〜数mA程度の低電流ではあるがリーク電流が常に流れるため、電池を長期間放置した場合に電池容量が低下することとなる。
領域Aのテーパー量が0.002を越えて大きくした、これらの電池では、セル間接続部と貫通孔6との間の気密性と液密性が低下し、液リークが発生したものである。なお、これらの電池について、抵抗溶接時の接続体間に加える加圧力を0.9MPaよりさらに増大させると、セル間接続部と貫通孔との密着性は向上する方向であるが、加圧力をさらに増した場合、例えば1.2MPa程度とした場合には、抵抗溶接時に生じた溶融鉛が、隔壁と接続体との接触面から漏れ出す、中チリ不良が発生しやすくなる。このような場合、中チリ不良とならなかったものは、隔壁とセル間接続部の気密性は維持されるものの、中チリ不良率が急激に増大する。したがって、加圧力を高めることは適切ではない。
領域Aのテーパー量を0.001以下とした電池1〜3、電池6〜8及び電池12〜14については、セル室内の内圧も一定に保持され、また液リークも生じない。結果としてセル間接続部と隔壁との間で極めて良好な気密性・液密性が維持されていることがわかる。また、抵抗溶接の接続体間の加圧力を増大させることがないため、中チリ不良の発生をも抑制することができる。
本実施例では、電解液面が、セル間接続用に隔壁6に設けた貫通孔6aの高さまで設定され、かつセル室7に弁16が設けられた鉛蓄電池17において、弁16の開閉弁圧のばらつきによって、セル室7の内圧差が10kPaになった状態を想定したものである。本実施例から、セル間接続用に隔壁6に設けた貫通孔6aの下端の高さ以上に設定され、かつセル室7に弁16が設けられた鉛蓄電池17において、セル間接続部と隔壁6の気密性と液密性が高められ、セル室7間の液リークを抑制できることがわかる。
(実施例2)
実施例2では、実施例1において、セル室7内圧をすべて大気圧とした実験を行った。実施例1の各電池を新たに準備したものを供試電池とした。実施例1と同様、互いに隣接しあう2つのセル室7を一組として、組の一方のセル室7に電解液を貫通孔6a上端の位置まで注液し、もう一方のセル室7には電解液を注液しなかった。この状態で、電池を25℃中で1ヶ月間放置し、放置開始24時間後と、1ヶ月後の液リークの状態を確認した。その結果を表2に示す。
Figure 0005034543
表2に示した結果から、放置時間が24時間の場合、すべての電池において液リークは発生していなかった。放置時間が1ヶ月の場合、実施例1において、液リークが発生した電池4〜5、電池9〜10及び電池15〜17は液リークが発生していた。ただし、実施例1においては、電解液面15が11.0mm低下する大量の液リークが見られたが、実施例2で発生した液リークは、接続体8の表面に電解液が液滴となって付着する程度の量の液リークであった。
実施例2で見られた程度の液リークでは、電解液面15は殆ど変化しない。したがって、電解液面15のばらつきによるセル容量ばらつきや、溢液といった不具合は発生しない。しかしながら、隣接する2つのセル室7間で微量とはいえ、液リークが生じているため、セル間接続部で漏れ電流が流れ、長期間放置によって、残存容量が低下する。
一方、本発明では、1ヶ月後の放置においても液リークは全く見られず、セル間接続部と隔壁6との間の気密性と液密性が顕著に改善した。その結果、漏れ電流による残存容量低下といった特性劣化を回避することができる。
以上、実施例1及び実施例2に示した結果から、本発明によれば、隔壁6に設けた貫通孔6aを介して、互いに隣接しあうセル室に収納された極板群を抵抗溶接により接続したセル間接続部を有し、かつ電解液面15が貫通孔6aの下端の以上の高さに設定された鉛蓄電池において、セル間接続部と隔壁間の気密性及び液密性が改善されることにより、セル室間の液リークが顕著に抑制される。したがって、液リークによる漏れ電流が抑制されるため、電池を長期間放置した際の残存容量の低下を抑制できる。
特に、セル室7に減液抑制のため、もしくは負極での酸素ガス吸収反応を進行させる目的で弁16を設けた鉛蓄電池17においては、上記の効果に併せて、弁16の開閉弁圧のばらつきによっても、セル間の電解液移動が抑制されるため、セル間の電解液量ばらつきが抑制されるという、顕著な効果を奏する。このような効果によって、電解液量ばらつきに起因する電池容量ばらつきや、電解液の溢液といった不具合を未然に防止することができる。
本発明は、複数セルで構成される鉛蓄電池において、セル間接続部と隔壁間の気密性及び液密性を顕著に改善するものであり、始動用鉛蓄電池や電動車用鉛蓄電池といった、各種の鉛蓄電池に好適である。
(a)セル間の抵抗溶接工程を示す図(b)セル間の抵抗溶接工程を示す他の図(c)セル間の抵抗溶接が完了した状態を示す図 本発明の鉛蓄電池の断面を示す図 本発明の鉛蓄電池の隔壁を示す図 本発明の他の鉛蓄電池の断面を示す図
符号の説明
1 隔壁
1a 貫通孔
1b エッジ部
2 接続体
3 溶接用電極
4 鉛蓄電池
5 電槽
6 隔壁
6a 貫通孔
6b エッジ部
7 セル室
8 接続体
9 極板群
10 正極板
11 負極板
12 セパレータ
13 ストラップ
14 蓋
15 電解液面
16 弁
17 鉛蓄電池
A 領域

Claims (2)

  1. 隔壁によって複数のセル室に区画された電槽を有し、前記セル室に極板群が収納され、前記隔壁を介して隣接しあう前記極板群間を、前記極板群に設けた接続体で前記隔壁に設けた貫通孔を介して抵抗溶接した鉛蓄電池であり、前記セル室に収納した電解液面が少なくとも前記貫通孔に到達する高さにあり、前記隔壁は、前記電槽の底部から開口部にかけてその厚みが徐々に減少するようテーパーが設けられ、かつ前記隔壁の、前記貫通孔の周囲であって、かつ前記接続体に対向する部位の厚みを均一に形成した鉛蓄電池。
  2. 前記セル室の内圧に応じて開閉する弁を備えた請求項1に記載の鉛蓄電池。
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