JP5034532B2 - 駆動力配分装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両において、駆動力を分配する駆動力配分装置に関するものである。
車両において、エンジンなどが発生した駆動力を配分する装置として、、例えば特許文献1に記載されたような駆動力配分装置が提案されている。
この駆動力配分装置は、単一の入力シャフトと、異なる速度で回転させることができる2個の出力シャフトを有している。これら出力シャフトはそれぞれ前部駆動車軸と、後部駆動車軸に結合されるとともに、遊星差動歯車装置に結合されている。遊星差動歯車装置は、3組の遊星歯車組と、それぞれ独立に制御可能な2つのクラッチ、及び、これらのクラッチを作動させる動力源で構成されている。
かかる駆動力配分装置によれば、一方のクラッチの作動させることにより、後部出力シャフトから前部出力シャフトへのトルク移動を生じさせ、他方のクラッチを作動させることにより、前部出力シャフトから後部出力シャフトへのトルク移動を生じさせ、前後輪駆動力配分を制御することができる。
特表2004−505216号公報
しかし、上記した従来の駆動力配分装置にあっては、3組の遊星歯車組と2つのクラッチ、および、2つのクラッチを作動させる動力源が必要となるため、駆動力配分装置が大型化するという問題が生じる。
本発明は、駆動力配分装置の大型化を招くことなく、駆動力の配分比を制御し得る駆動力配分装置を提案することを目的とする。
この目的のため本発明による駆動力配分装置は、請求項1に記載のごとく、
エンジン駆動力を入力するドライブシャフトと、
ドライブシャフトに固設された第1サンギヤ、ハウジングに固定された第1リングギヤ、第1キャリアに回転自在に支持され第1サンギヤ及び第1リングギヤに噛合する複数個の第1プラネットギヤを含む第1遊星歯車組と、
前記第1キャリアに結合される入力軸と、
前記入力軸に固設された第2サンギヤ、第2サンギヤを包囲する第2リングギヤ、第2キャリアに回転自在に支持され第2サンギヤ及び第2リングギヤに噛合する複数個の第2プラネットギヤを含む第2遊星歯車組と、
前記第1遊星歯車組と前記第2遊星歯車組との間に設けられ、前記第2キャリアに結合される第1スプロケットと、
前記第1スプロケットで駆動されるチェーンと、
前記チェーンで駆動される第2スプロケットと、
前記第2スプロケットに固設される第1出力軸と、
前記第2遊星歯車組を挟んで前記第1遊星歯車組と反対側に設けられ、入力軸に固設された第3サンギヤ、第3サンギヤを包囲する第3リングギヤ、第3キャリアに回転自在に支持され第3サンギヤ及び第3リングギヤに噛合する複数個の第3プラネットギヤを含む第3遊星歯車組と、
前記第3キャリアに連結される第2出力軸と、
前記ハウジングに固設される、駆動力配分制御用動力源であるモータ/ジェネレータと、
第2リングギヤの外周に噛合する第1制御ピニオン、第1制御ピニオンに連結された第1中間ピニオン、第3リングギヤの外周に噛合するとともにモータ/ジェネレータに連結される第2制御ピニオン、第2制御ピニオンに連結されるとともに第1中間ピニオンと噛合する第2中間ピニオンを含む出力伝動系と、
を有するよう構成したものである。
かかる本発明の駆動力配分装置によれば、両差動ユニットの1要素に入力された駆動力が、両差動ユニットの同様な残りの要素から2つの出力軸に分配され伝達される。
これら残りの要素からの駆動力分配制御は、動力源から両差動ユニットの同様な他の要素へそれぞれ異なるトルクを伝達することで実行される。
このように、本発明は、従来に比べ、2つの差動ユニットと共通な駆動力配分制御用の動力源という、わずかな構成で、動力源のトルクの加減により駆動力配分制御を遂行し得ることから、駆動力配分装置の大型化を抑制することができる。
以下、本発明の第1の実施例を、図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施例になる駆動力配分装置を示す縦断側面図で、これを本実施例では、4輪駆動車両のセンターディファレンシャルギヤ装置として構成する。
図1において、11はハウジング、12は入力軸、13は後輪側出力軸、14は前輪側出力軸を示す。
入力軸12および後輪側出力軸13は、相互に同軸に突き合わせてハウジング11内に回転自在に支持し、前輪側出力軸14は、入力軸12および後輪側出力軸13に対し平行に配置するが、これらから径方向へオフセットさせてハウジング11内に回転自在に支持する。
後輪側出力軸13から遠い入力軸12の端部上にドライブシャフト15を回転自在に嵌合し、このドライブシャフト15をハウジング11内に回転自在に支持してハウジング11から突出させる。
ハウジング11から突出したドライブシャフト15の端部には、共通な原動機としてのエンジン(図示せず)のクランクシャフトを結合してエンジンの駆動力を入力する。ハウジング11内におけるドライブシャフト15の端部上に減速用の遊星歯車組16を載置する。
この減速用遊星歯車組16は、ドライブシャフト15に一体成型したサンギヤ16sと、これを包囲するリングギヤ16rと、これらギヤに噛合する複数個のピニオン(プラネットギヤ)16pと、これらピニオン16pを回転自在に支持するキャリア16cとよりなる単純遊星歯車組である。リングギヤ16rはハウジング11に固定され、キャリア16cを入力軸12に結合する。
かくして、ドライブシャフト15からサンギヤ16sへ伝達されるエンジンの駆動力は、固定されたリングギヤ16rを反力受けとしてピニオン16pを、これらサンギヤ16sおよびリングギヤ16r間でエンジン回転と同じ方向へ減速下に転動(サンギヤ16sの周りを公転)させ、この転動がキャリア16cにより入力軸12へ伝達される。
よって遊星歯車組16は、ドライブシャフト15へのエンジンの駆動力を回転方向はそのままに減速して入力軸12へ伝達する用をなす。
後輪側出力軸13に近い入力軸12の端部上に、3要素、2自由度の2個の差動ユニットとしての遊星歯車組17,18を載置し、これらを歯数比が同じ同様な仕様のものとする。
遊星歯車組17は、中心におけるサンギヤ17sと、これを包囲するリングギヤ17rと、これらギヤに噛合する複数個のピニオン(プラネットギヤ)17pと、これらピニオン17pを回転自在に支持するキャリア17cとよりなる単純遊星歯車組とする。遊星歯車組18は、中心におけるサンギヤ18sと、これを包囲するリングギヤ18rと、これらギヤに噛合する複数個のピニオン(ブラネットギヤ)18pと、これらピニオンを回転自在に支持するキャリア18cとよりなる単純遊星歯車組とする。
遊星歯車組17,18の同様な1要素であるサンギヤ17s、18sは、入力軸12と共に回転するようこれに結合させ、これにより、減速用遊星歯車組16を経由したドライブシャフト15から入力軸12へ伝達されるエンジンの駆動力をサンギヤ17s、18sに共通に伝達する。
遊星歯車組17,18の同様な他の要素であるリングギヤ17r、18rの外周に同仕様のギヤ歯を形成する。また、前後輪駆動力配分制御のため、リングギヤ17r、18rの外周にそれぞれ同仕様の制御ピニオン19,20を噛合させ、これらをハウジング11内に回転自在に支持する。
そして、制御ピニオン19,20にトルクを伝達するモータ/ジェネレータ21をハウジング11に固設する。モータ/ジェネレータ21は、前後輪駆動力配分制御を行うための動力源である。モータ/ジェネレータ21の出力軸21aと、制御ピニオン19と共に回転するピニオン軸19aと、制御ピニオン20と共に回転するピニオン軸20aとの間を、図2に示すようなモータ出力伝動系22により以下のごとくに相関させる。
モータ出力軸21aと制御ピニオン軸20aとを一体回転するよう直結する。または、モータ出力軸21aと制御ピニオン軸20aとを一体に形成してもよい。更に、制御ピニオン軸20aには別に、制御ピニオン19に向けて延在する端部に、中間ピニオン23を一体回転するよう結合して設ける。
制御ピニオン軸19aにも、制御ピニオン20に向けて延在する端部に、中間ピニオン24を一体回転するよう結合して設け、この中間ピニオン24を上記の中間ピニオン23を噛合させる。
なお中間ピニオン23,24の歯数仕様は任意でよいが、同仕様の歯数とするのが前後輪駆動力配分制御の都合上は好ましい。
図1に示すごとく、遊星歯車組16,17間において入力軸12上にスプロケット25を回転自在に設けると共に、このスプロケット25に遊星歯車組17のキャリア17cを結合する。
またスプロケット25と同じ軸直角面内に配して前輪側出力軸14にスプロケット26を一体成型、または駆動結合により設け、スプロケット25,26間にチェーン27を掛け渡す。
そして、前輪側出力軸14の前端部(エンジンに近い端部)はハウジング11から突出させて前輪駆動系に結合可能とする。
一方で遊星歯車組18のキャリア18cは、入力軸12に近い後輪側出力軸13の端部に結合し、入力軸12から遠い後輪側出力軸13の端部をハウジング11から突出させて後輪駆動系に結合可能とする。
更に、図2に示すモータ回転出力伝動系22を回転不能に固定するブレーキ手段は、モータ/ジェネレータ21の制御により構成する。また、このブレーキ手段は、当該系22の任意の箇所に関連づけて個別に設けてもよいし、モータ/ジェネレータ21に内蔵させて設けてもよい。
なおモータ回転出力伝動系22が、ウォームギヤ組のような非可逆ギヤ組を内包する場合は、このギヤ組自身がブレーキ手段の用をなし、専用のブレーキ手段を設ける必要はない。
図1および図2に示した上記実施例になる駆動力配分装置は、線図的に示すと図3のごときものとなり、その共線図は図4に示すごとくに表される。
これらをも用いて上記実施例になる駆動力配分装置の作用を以下に説明する。
上記のブレーキを作用させてモータ/ジェネレータ21の出力伝動系22(図2参照)を回転不能に固定すると、制御ピニオン19,20も回転不能にされ、結果として両遊星歯車組17,18のリングギヤ17r、18rが回転速度0に保たれる。
この場合、駆動力配分装置の共線図は、リングギヤ17r、18rの回転速度が0であるため、図4に示すごとくに表される。
入力軸12を介して入力されるエンジンの駆動力は、両遊星歯車組17,18のサンギヤ17s,18sに共通に入力される。サンギヤ17sへ入力された駆動力はリングギヤ17rを反力受けとしてキャリア17cより出力され、ここからスプロケット25、チェーン27、スプロケット26および前輪側出力軸14を順次経て前輪へ向う。サンギヤ18sへ入力された駆動力はリングギヤ18rを反力受けとしてキャリア18cより出力され、ここから後輪側出力軸13を経て後輪へ向かう。
つまり入力軸12へ入力されたエンジンの駆動力が、遊星歯車組17,18により分配されて前輪および後輪へ出力される。このとき、これら遊星歯車組17,18のリングギヤ17r,18rが同様に固定されているため、これら遊星歯車組17,18のキャリア17c,18cからの前輪回転速度Vfおよび後輪回転速度Vrは図4に示すごとく同じになり、前輪駆動力および後輪駆動力はともに等しくなる。
なお、前後輪の路面反力(前後輪の発生駆動力)が同じ直進走行の場合、前輪回転速度Vfおよび後輪回転速度Vrが同じになる。このときは、反力要素であるリングギヤ17r,18rがモータ出力伝動系22により相互逆向きに回転されるよう結合されているため、回転することがない。この場合、モータ/ジェネレータ21のブレーキ制御を作動させてモータ出力伝動系22を回転不能に固定しなくても、駆動力配分装置の共線図は図4に示すごときものとなり、前輪回転速度Vfおよび後輪回転速度Vrは同じで、前輪駆動力および後輪駆動力はともに等しくなる。
上記前後輪駆動力配分50:50の状態から、ブレーキ制御を解放し、モータ/ジェネレータ21をエンジンの回転方向と同じ方向へのトルクを出力するよう駆動させる。このようにすると、制御ピニオン20は、モータ出力軸21aによりエンジンの回転方向と同じ方向へ回転するようにトルクが与えられる。これにより、リングギヤ18rには、エンジンの回転方向と逆の方向へ回転させるトルクが与えられる。
他方で、エンジンの回転方向と同じ方向へ駆動されるモータ出力軸21aは、制御ピニオン軸20a、中間ピニオン23,24、制御ピニオン軸19aを介して制御ピニオン19をエンジンの回転方向と逆の方向へ回転させるトルクを伝達する。このようなトルクが伝達された制御ピニオン19は、エンジンの回転方向と同じ方向へ回転させるトルクをリングギヤ17rに与える。
この場合、リングギヤ17rには、エンジンの回転方向と同じ方向へ回転させようとするトルクが付与される。このトルクは、キャリア17cへ伝達され、前輪を前進させる方向に働くトルクとして作用する。これにより前輪の駆動力は増大する。また、リングギヤ18rには、エンジンの回転方向と逆の方向へ回転しようとするトルクが付与される。このトルクは、キャリア18cへ伝達され、後輪を後退させる方向に働くトルクとして作用する。これにより後輪の前進方向へ働くトルクが減少する。このように、本実施形態の駆動力配分装置によれば、前輪駆動力が後輪駆動力よりも大きな状態での4輪駆動走行が可能である。
そして前後輪駆動力の差は、エンジンの回転方向と同じ方向へのモータ/ジェネレータ21のトルクを大きくすればするほど連続的に増大させることができる。つまり、、前後輪駆動力配分は、前後輪出力回転速度(車速)や、前後輪間における回転速度の大小関係とは関係なく、モータ/ジェネレータ21の出力トルクにより任意に制御することができる。
また、前後輪駆動力配分50:50の状態から、ブレーキ制御を解放し、モータ/ジェネレータ21をエンジンの回転方向と逆の方向へのトルクを出力するよう駆動させる。このようにすると、制御ピニオン20は、モータ出力軸21aによりエンジンの回転方向と逆の方向へ回転するようトルクが付与される。これにより、リングギヤ18rには、エンジンの回転方向と同じ方向へ回転させるトルクが与えられる。
他方で、エンジンの回転方向と逆の方向へ駆動されるモータ出力軸21aは、制御ピニオン軸20a、中間ピニオン23,24、制御ピニオン軸19aを介して制御ピニオン19をエンジンの回転方向と同じ方向へ回転させるトルクを伝達する。このようなトルクが伝達された制御ピニオン19は、リングギヤ17rをエンジンの回転方向と逆の方向へ回転させるトルクをリングギヤ17rに付与する。
この場合、リングギヤ17rには、エンジンの回転方向と逆の方向へ回転させようとするトルクが付与される。このトルクは、キャリア17cへ伝達され、前輪を後退させる方向に働くトルクとして作用する。これにより前輪の駆動力は減少する。また、リングギヤ18rには、エンジンの回転方向と同じ方向へ回転させようとするトルクが付与される。このトルクは、キャリア18cへ伝達され、後輪を前進させる方向に働くトルクとして作用する。これにより後輪の駆動力は増大する。
このように、前輪駆動力が後輪駆動力よりも小さな状態での4輪駆動走行が可能である。
そして前後輪駆動力の差は、エンジン回転と逆の方向へのモータ/ジェネレータ21のトルクを大きくすればするほど連続的に増大させることができる。
ここで前後輪駆動力配分比について詳述するに、キャリアトルクをTc、リングギヤトルクをTr、サンギヤトルクをTsとすると、
Tc=Tr+Ts・・・(1)
となり、またリングギヤ歯数をZr、サンギヤ歯数をZs、ピニオン歯数をZpとすると、上式におけるリングギヤトルクをTrおよびサンギヤトルクTsはそれぞれ、次式で表される。
Tr=Tc×{Zr/(Zr+Zs)}・・・(2)
Ts=Tc×{Zs/(Zr+Zs)}・・・(3)
モータ/ジェネレータ21のモータトルクをTmとし、制御ピニオン19,20の歯数をZpoとすると、モータ/ジェネレータ21からリングギヤへのトルクαは
α=Tm(Zr/Zpo)・・・(4)
で表され、このトルクαの半分1/2αが前輪へ、残りの半分1/2αが後輪へ伝達される(方向が前輪と後輪とで逆)。
リングギヤ17r,18r上のトルク差をTr’とすると、上記(2)式より次式が得られ、
Tr’×{ (Zr+Zs) / Zr}
={Tm(Zr/Zpo)}×{(Zr+Zs) / Zr}
=Tm×{(Zr+Zs) /Zpo}・・・(5)
上式で表されるリングギヤ17r,18r上のトルク差が前後輪駆動力差となって、前後輪駆動力配分比が決定される。
そして本実施例によれば、2組の遊星歯車組と、モータ/ジェネレータ21と、このモータ/ジェネレータ21からのトルクを、リングギヤ17rとリングギヤ18rにそれぞれ逆向きに伝達するモータ出力電動系22というわずかな構成と、モータ/ジェネレータ21のトルクの制御で、駆動力の配分比を制御することができる。これにより、駆動力配分装置の大型化を抑制することができる。また、モータ/ジェネレータ21が上記のごとく前後輪出力回転速度(車速)と関係なく、トルクの加減により上記の前後輪駆動力配分制御を遂行し得ることから、以下のような諸々の作用効果を奏することができる。
つまり、モータ/ジェネレータ21が前後輪出力回転速度(車速)の高い時も高速回転させる必要がなく、モータ/ジェネレータ21が耐久性を低下されるという問題を生ずることがない。
なおモータ/ジェネレータ21が前後輪出力回転速度(車速)の高い時に高速回転するような構成だと、モータ/ジェネレータ21が前後輪出力回転速度の高い高車速時に高速回転故のトルク不足で予定の前後輪駆動力配分制御を実行し得なくなる。、これを回避するため高回転型で大出力のモータ/ジェネレータ21を用いる必要が生じ、車載性やコストも問題が生じる。
これに対し、本実施例によればモータ/ジェネレータ21は前後輪出力回転速度(車速)と関係なく、トルクの配分を決定し得るため、その必要がなく、モータ/ジェネレータ21が低回転、低出力型のものでよく、スペース上およびコスト上の不利益を生じない。
またモータ/ジェネレータ21の回転数Nmが前後輪出力回転速度(車速)に依存すると、前後輪駆動力配分制御に際して行うべきモータ/ジェネレータ21のトルク制御が、回転数フィードバック式のトルク制御となって制御性が悪くなる。しかし、本実施例のようにモータ/ジェネレータ21のトルクを前後輪出力回転速度(車速)と関係なく決定し得る場合、前後輪駆動力配分制御に際して行うべきモータ/ジェネレータ21のトルク制御が回転数フィードバック式にならず、制御性が向上する。
なお本実施例においては、前記の前後輪駆動力配分制御を可能にするために、モータ/ジェネレータ21から両遊星歯車組17,18のリングギヤ17r,18rへそれぞれ異なるトルクを伝達するに際し、これらリングギヤ17r,18rが相互に逆向きに回転されるようモータ出力伝動系22(図2参照)を構成した。しかし、当該モータ出力伝動系22は、その代わりに、リングギヤ17r,18rを同じ方向へ駆動し、モータ/ジェネレータ21からこれらリングギヤ17r,18rへそれぞれ異なるトルクが伝達されるような構成としてもよい。
また本実施例では、両遊星歯車組17,18の構成要素間における歯数比を、これら遊星歯車組17,18間で同じにした場合につき説明したが、
これら遊星歯車組17,18の構成要素間における歯数比を、これら遊星歯車組17,18間で異ならせてもよい。
以下、本発明の第2の実施例を、図面に基づき詳細に説明する。
図8は、本発明の第2の実施例になる差動制限式駆動力配分装置を示す横断平面図で、これを本実施例では、車両の左右駆動輪間に設けて用いるディファレンシャルギヤ装置として構成する。
図1において、111はハウジング、112は入力軸としてのファイナルドライブピニオン、113は左駆動輪側出力軸、114は右駆動輪側出力軸をそれぞれ示す。
左駆動輪側出力軸113および右駆動輪側出力軸114は、相互に同軸に配してハウジング111内に回転自在に支持し、ファイナルドライブピニオン112は、同じくハウジング111内に回転自在に支持するが、左駆動輪側出力軸113および右駆動輪側出力軸114の軸線と直交するよう配して、これら左駆動輪側出力軸113および右駆動輪側出力軸114の中間に位置させる。
ファイナルドライブピニオン112は、左駆動輪側出力軸113および右駆動輪側出力軸114から遠い側の端部をハウジング111から突出させ、この端部にプロペラシャフト(図示せず)を介してエンジンの駆動力を入力するようにする。
左駆動輪側出力軸113および右駆動輪側出力軸114はそれぞれ、相互に向かい合う端部から遠い側の端部をハウジング111から突出させ、これら突出端部にそれぞれ図示せざるドライブシャフトを介して左駆動輪(図示せず)および左駆動輪(図示せず)を結合する。
左駆動輪側出力軸113および右駆動輪側出力軸114の相互に向かい合う端部間に、3要素、2自由度の差動ユニットとしての遊星歯車組115,116を設け、これら遊星歯車組115,116を歯数比が同じ同様な仕様のものとする。
遊星歯車組115,116は左駆動輪側出力軸113および右駆動輪側出力軸114に同軸に配置するが、遊星歯車組115を左駆動輪側出力軸113寄りに、また、遊星歯車組116を右駆動輪側出力軸114寄りに位置させる。
遊星歯車組115は、中心におけるサンギヤ115sと、これを包囲するリングギヤ115rと、これらギヤに噛合する複数個のピニオン(プラネットギヤ)115pと、これらピニオン115pを回転自在に支持するキャリア115cとよりなる単純遊星歯車組とする。遊星歯車組116は、中心におけるサンギヤ116sと、これを包囲するリングギヤ116rと、これらギヤに噛合する複数個のピニオン(プラネットギヤ)116pと、これらピニオン116pを回転自在に支持するキャリア116cとよりなる単純遊星歯車組とする。
遊星歯車組115,116の同様な1要素であるサンギヤ115s,116sは、相互に一体回転するよう連結軸117により相互に結合させる。
そして、この連結軸117に設けたフランジ118の外周にファイナルドライブリングギヤ119を取着し、このファイナルドライブリングギヤ119を前記のファイナルドライブピニオン112に噛合させ、これらでファイナルドライブを構成する。
かくして、ファイナルドライブピニオン112へ入力されるエンジンの駆動力は、ファイナルドライブリングギヤ119、フランジ118、および連結軸117を経て遊星歯車組115,116のサンギヤ115s,116sへ入力され、これらサンギヤ115s,116sは入力要素として機能する。
遊星歯車組115,116の同様な他の要素であるピニオン115p、116pを回転自在に支持するキャリア115c,116cはそれぞれ、隣接する左駆動輪側出力軸113および右駆動輪側出力軸114の相互に向かい合う端部に回転結合して、これらキャリア115c,116cをそれぞれ出力要素となす。
遊星歯車組115,116の同様な残りの要素であるリングギヤ115r,116rの外周に同仕様のギヤ歯を形成し、差動制限のためリングギヤ115r,116rの外周にそれぞれ同仕様の制御ピニオン120,121を噛合させ、これらをハウジング111内に回転自在に支持する。
そして、制御ピニオン120,121の回転を制限して左右輪回転差を制限する(差動制限を行う)ための動力源である電動式のモータ/ジェネレータ122をハウジング111に固設する。
制御ピニオン120と共に回転するピニオン軸120aと、制御ピニオン121と共に回転するピニオン軸121aとの間を、図9に示すような逆向き伝動系123により以下のごとくに相関させ、この逆向き伝動系123により制御ピニオン120、121(従ってリングギヤ115r,116r)を相互逆向きに回転されるよう結合し、この逆向き伝動系123にモータ/ジェネレータ122の出力軸122aを以下のごとくに相関させる。
つまり、モータ/ジェネレータ122の出力軸122aと制御ピニオン121とを一体回転するよう直結、若しくは一体結合する。
制御ピニオン軸121aを制御ピニオン120に向け延在させ、制御ピニオン軸120aを制御ピニオン121に向け延在させる。
これら制御ピニオン軸120a,121aの延在端部にそれぞれ中間ピニオン124,125を一体回転するよう固設し、これら中間ピニオン124,125を相互に噛合させる。
なお中間ピニオン124,125の歯数仕様は同仕様の歯数とするのが、差動制限制御の都合上は好ましい。
図8および図9に示した上記実施例になる差動制限式の駆動力配分装置は、線図的に示すと図10のごとくに表される。
これをも用いて上記実施例になる差動制限式の駆動力配分装置の作用を以下に説明する。
エンジンの駆動力は、ファイナルドライブピニオン112からファイナルドライブリングギヤ119、フランジ118および連結軸117を経て遊星歯車組115,116のサンギヤ115s,116sに伝達される。
サンギヤ115s、116sに伝達されたエンジンの駆動力は、リングギヤ115r,116rが逆向き伝動系123により相互に結合されているため、これらリングギヤ115r,116rを反力受けとし、サンギヤ115s,116sからキャリア115c,116cを経て左右駆動輪側出力軸113,114へ分配され出力される。
左右駆動車輪の路面反力(左右輪の発生駆動力)が同じ直進走行で左右輪間に回転差が発生しなければ、反力要素であるリングギヤ115r,116rは回転することがない。
このため、これらリングギヤ115r,116r間を相互に結合している逆向き伝動系123の回転も0である。
ここで、左右駆動車輪の路面反力(左右輪の発生駆動力)が異なったり、旋回走行へ移行したことにより、左右輪間に回転差が発生すると、この回転差の大きさおよび回転差の極性に応動してリングギヤ115r,116rが回転される。
これらリングギヤ115r,116r間を相互に結合している逆向き伝動系23も対応する方向へ対応する速度で回転される。
ちなみに、左右輪間回転差に対する逆向き伝動系123の回転速度(モータ/ジェネレータ122の回転速度)の変化特性は図11に例示するごときもので、逆向き伝動系123の回転速度(モータ/ジェネレータ122の回転速度)は、ディファレンシャルギヤ装置の回転速度に関係なく、左右輪間回転差のみに応じて直線的に変化する。
かかる左右輪間回転差を制限する差動制限が必要であるときは、逆向き伝動系123と共に回転されるモータ/ジェネレータ122に発電負荷をかけて、逆向き伝動系123の上記回転を制限することにより、左右輪間の回転差を制限することができる。
かかる差動制限中、左右輪回転差の制限程度は逆向き伝動系123の回転制限程度、つまり、モータ/ジェネレータ122への発電負荷に応じて自由に決定することができる。
そして上記の差動制限中、逆向き伝動系123の回転制限分の機械的エネルギーがモータ/ジェネレータ122の発電により電気的エネルギーに変換されて回生され、エネルギー効率を高め得ると共に、逆向き伝動系123の回転制限が発熱を伴うことがなくて熱対策も不要となって大いに有利である。
ところで上記本実施例の構成によれば、駆動力配分装置とともに回転する必要のない逆向き伝動系123の回転制限により左右輪回転差を制限する差動制限を行うようにしたため、以下の作用効果を得ることができる。
つまり、差動制限手段である逆向き伝動系123と、逆向き伝動系123の回転制限を行う駆動源であるモータ/ジェネレータ122との間に相対回転が発生することがなく、差動制限に際し逆向き伝動系123の回転制限を行うための構造が複雑で高価なものにならないと共に、逆向き伝動系123およびその回転制限用のモータ/ジェネレータ122との間の相対回転を吸収するベアリングが不要でコスト的に有利となる。
また、当該ベアリングの不要により、そのフリクション増によるエネルギーロスや、燃費の悪化や、発熱の問題も発生しない。
更に、差動制限に際し逆向き伝動系123の回転制限を行っている間に、逆向き伝動系1213にスリップを生ずることがなく、逆向き伝動系自身のフリクションによるエネルギーロスや、燃費の悪化や、発熱の問題をも生ずることがない。
ここで、左右輪間の駆動力の配分比について説明する。キャリアトルクをTc、リングギヤトルクをTr、サンギヤトルクをTsとすると、
Tc=Tr+Ts・・・(1)
となり、またリングギヤ歯数をZr、サンギヤ歯数をZs、ピニオン歯数をZpとすると、上式におけるリングギヤトルクをTrおよびサンギヤトルクTsはそれぞれ、次式で表される。
Tr=Tc×{Zr/(Zr+Zs)}・・・(2)
Ts=Tc×{Zs/(Zr+Zs)}・・・(3)
モータ/ジェネレータ122のモータトルクをTmとし、制御ピニオン120,121の歯数をZpoとすると、モータ/ジェネレータ122からリングギヤへのトルクαは
α=Tm(Zr/Zpo)・・・(4)
で表され、このトルクαの半分1/2αが左輪へ、残りの半分1/2αが右輪へ伝達される。
リングギヤ115r,116r上のトルク差をTr’とすると、上記(2)式より次式が得られ、
Tr’×{ (Zr+Zs) / Zr}
={Tm(Zr/Zpo)}×{(Zr+Zs) / Zr}
=Tm×{(Zr+Zs) /Zpo}・・・(5)
上式で表されるリングギヤ115r,116r上のトルク差が左右輪の駆動力差となって、左右輪間の駆動力の配分比が決定される。
つまり、旋回するときに、モータ/ジェネレータ122のモータトルクTmをリングギヤ115r、116rに伝達すれば、左右輪へ伝達される駆動力の配分比が異なり、これにより旋回力を発生させるとができる。
例えば、直進走行の場合、モータ/ジェネレータ122でトルクを発生させることはなく、左輪の回転速度Vlおよび右輪の回転速度Vrが同じになる。
このときは、反力要素であるリングギヤ115r,116rにモータ出力伝動系123により相互逆向きに回転されるよう結合され、かつ、モータ/ジェネレータ122からトルクが伝達されないため、回転することがない。
この場合、駆動力配分装置の共線図は図12(a)に示すように、左輪の回転速度Vlおよび右輪の回転速度Vrは同じで、前輪駆動力および後輪駆動力はともに等しくなる。
左右輪駆動力配分50:50の状態から、モータ/ジェネレータ122をエンジンの回転方向と同じ方向へのトルクを出力するよう駆動させる。
このようにすると、制御ピニオン121は、モータ出力軸122aによりエンジンの回転方向と同じ方向へ回転するようにトルクが与えられる。これにより、リングギヤ116rには、エンジンの回転方向と逆の方向へ回転させるトルクが与えられる。
他方で、エンジンの回転方向と同じ方向へ駆動されるモータ出力軸122aは、制御ピニオン軸121a、中間ピニオン124,125、制御ピニオン軸120aを介して制御ピニオン120をエンジンの回転方向と逆の方向へ回転させるトルクを伝達する。
このようなトルクが伝達された制御ピニオン120は、エンジンの回転方向と同じ方向へ回転させるトルクをリングギヤ115rに与える。
この場合、リングギヤ115rには、エンジンの回転方向と同じ方向へ回転させようとするトルクが付与される。
このトルクは、キャリア115cへ伝達され、左輪を前進させる方向に働くトルクとして作用する。これにより左輪の駆動力は増大する。
また、リングギヤ116rには、エンジンの回転方向と逆の方向へ回転しようとするトルクが付与される。このトルクは、キャリア116cへ伝達され、右輪を後退させる方向に働くトルクとして作用する。これにより右輪の前進方向へ働くトルクが減少する。
このように、左輪の駆動力が右輪の駆動力よりも大きくなると、車両としては右側に旋回する旋回力が発生する。このような状態で旋回状態となると、本実施形態の駆動力配分装置の共線図は、図12(b)に示すようになる。この共線図から明らかなように、キャリヤ115cからの左輪の回転速度Vlは、キャリア116cからの右輪の回転速度Vrよりも大きくなる。
また、左右輪の駆動力の差は、エンジンの回転方向と同じ方向へのモータ・ジェネレータ122のトルクを大きくすればするほど連続的に増大させることができる。
つまり、左右輪の駆動力配分は、左右輪の出力回転速度(車速)や、左右輪間における回転速度の大小関係とは関係なく、モータ/ジェネレータ122の出力トルクにより任意に制御することができる。
また、左右輪の駆動力配分50:50の状態から、モータ/ジェネレータ122をエンジンの回転方向と逆の方向へのトルクを出力するよう駆動させる。このようにすると、制御ピニオン121は、モータ出力軸122aによりエンジンの回転方向と逆の方向へ回転するようトルクが付与される。これにより、リングギヤ116rには、エンジンの回転方向と同じ方向へ回転させるトルクが与えられる。
他方で、エンジンの回転方向と逆の方向へ駆動されるモータ出力軸122aは、制御ピニオン軸121a、中間ピニオン124,125、制御ピニオン軸120aを介して制御ピニオン120をエンジンの回転方向と同じ方向へ回転させるトルクを伝達する。
このようなトルクが伝達された制御ピニオン120は、リングギヤ115rをエンジンの回転方向と逆の方向へ回転させるトルクをリングギヤ115rに付与する。
この場合、リングギヤ115rには、エンジンの回転方向と逆の方向へ回転させようとするトルクが付与される。このトルクは、キャリア115cへ伝達され、左輪を後退させる方向に働くトルクとして作用する。これにより左輪の駆動力は減少する。
また、リングギヤ116rには、エンジンの回転方向と同じ方向へ回転させようとするトルクが付与される。このトルクは、キャリア116cへ伝達され、右輪を前進させる方向に働くトルクとして作用する。これにより右輪の駆動力は増大する。
このように、右輪の駆動力が左輪の駆動力よりも大きくなると、車両としては左側に旋回する旋回力が発生する。このような状態で旋回状態となると、本実施形態の駆動力配分装置の共線図は、図12(c)に示すようになる。この共線図から明らかなように、キャリヤ115cからの左輪の回転速度Vlは、キャリア116cからの右輪の回転速度Vrよりも小さくなる。
また、左右輪の駆動力の差は、エンジン回転と逆の方向へのモータ・ジェネレータ122のトルクを大きくすればするほど連続的に増大させることができる。
4輪駆動車両用のセンターディファレンシャルギヤ装置として構成した本発明の第一の実施例になる駆動力配分装置を示す縦断側面図である。 同実施例の駆動力配分装置における駆動力配分制御用モータ/ジェネレータのモータ出力伝動系を説明するのに用いた説明用斜視図である。 同実施例になる駆動力配分装置を線図的に示す略線図である。 同実施例になる駆動力配分装置の共線図である。 同実施例になる駆動力配分装置の動作特性図である。 同駆動力配分装置における駆動力配分制御用モータ/ジェネレータのモータ回転数と車速との関係を示した特性線図である。 モータ/ジェネレータの一般的なモータ回転数とモータトルクとの相関関係を例示した性能線図である。 車両用ディファレンシャルギヤ装置として構成した本発明の第2の実施例になる差動制限式の駆動力配分装置を示す横断平面図である。 同実施例の差動制限式の駆動力配分装置における出力回転差制御用(差動制限用)モータ/ジェネレータの出力伝動系を説明するのに用いた説明用斜視図である。 同実施例になる差動制限式の駆動力配分装置を線図的に示す略線図である。 同実施例になる差動制限式の駆動力配分装置の動作特性図である。 同実施例になる駆動力配分装置の共線図で、 (a)は、左輪駆動力および右輪駆動力を同じにした左右輪の駆動力配分が50:50であるときの共線図、 (b)は、左輪駆動力を右輪駆動力よりも大きくし、右旋回した時における共線図、 (c)は、 左輪駆動力を右輪駆動力よりも小さくし、左旋回した時における共線図である。
符号の説明
11 ハウジング
12 入力軸
13 後輪側出力軸
14 前輪側出力軸
15 ドライブシャフト
16 減速用遊星歯車組
17 遊星歯車組(差動ユニット)
18 遊星歯車組(差動ユニット)
19 制御ピニオン
20 制御ピニオン
21 モータ/ジェネレータ(駆動力配分制御用動力源)
22 モータ出力回転伝動系
23 中間ピニオン
24 中間ピニオン
25 スプロケット
26 スプロケット
27 チェーン
111 ハウジング
112 入力軸
113 左駆動輪側出力軸
114 右駆動輪側出力軸
115 遊星歯車組(差動ユニット)
116 遊星歯車組(差動ユニット)
117 連結軸
118 フランジ
119 ファイナルドライブリングギヤ
120 制御ピニオン
121 制御ピニオン
122 モータ/ジェネレータ
123 逆向き伝動系
124 中間ピニオン
125 中間ピニオン


Claims (3)

  1. エンジン駆動力を入力するドライブシャフトと、
    ドライブシャフトに固設された第1サンギヤ、ハウジングに固定された第1リングギヤ、第1キャリアに回転自在に支持され第1サンギヤ及び第1リングギヤに噛合する複数個の第1プラネットギヤを含む第1遊星歯車組と、
    前記第1キャリアに結合される入力軸と、
    前記入力軸に固設された第2サンギヤ、第2サンギヤを包囲する第2リングギヤ、第2キャリアに回転自在に支持され第2サンギヤ及び第2リングギヤに噛合する複数個の第2プラネットギヤを含む第2遊星歯車組と、
    前記第1遊星歯車組と前記第2遊星歯車組との間に設けられ、前記第2キャリアに結合される第1スプロケットと、
    前記第1スプロケットで駆動されるチェーンと、
    前記チェーンで駆動される第2スプロケットと、
    前記第2スプロケットに固設される第1出力軸と、
    前記第2遊星歯車組を挟んで前記第1遊星歯車組と反対側に設けられ、入力軸に固設された第3サンギヤ、第3サンギヤを包囲する第3リングギヤ、第3キャリアに回転自在に支持され第3サンギヤ及び第3リングギヤに噛合する複数個の第3プラネットギヤを含む第3遊星歯車組と、
    前記第3キャリアに連結される第2出力軸と、
    前記ハウジングに固設される、駆動力配分制御用動力源であるモータ/ジェネレータと、
    第2リングギヤの外周に噛合する第1制御ピニオン、第1制御ピニオンに連結された第1中間ピニオン、第3リングギヤの外周に噛合するとともにモータ/ジェネレータに連結される第2制御ピニオン、第2制御ピニオンに連結されるとともに第1中間ピニオンと噛合する第2中間ピニオンを含む出力伝動系と、
    を有する駆動力配分装置。
  2. 請求項1に記載の駆動力配分装置において、
    前記第2遊星歯車組及び第3遊星歯車組の構成要素間における歯数比を、これら遊星歯車組間で同じにしたことを特徴とする駆動力配分装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の駆動力配分装置において、
    前記出力伝動系に、該出力伝動系を回転不能に固定するためのブレーキ手段を設けたことを特徴とする駆動力配分装置。
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