JP4797941B2 - ハイブリッド駆動装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車両の走行のための動力源として複数種類の動力装置を備えているハイブリッド駆動装置に関し、特に内燃機関とモータ・ジェネレータなどの発電機もしくは電動機ならびに出力部材との間でのトルクの分配や合成あるいは伝達を、複数組の遊星歯車機構を介して行うように構成されたハイブリッド駆動装置に関するものである。
ハイブリッド駆動装置の形式として様々な形式が開発されており、その形式の一つとして、内燃機関であるエンジンと発電機とを差動機構からなる動力分配装置に連結し、内燃機関が出力した動力を発電機と出力部材とに分配することにより発電と動力の出力とを行い、得られた電力で電動機を動作させ、その動力を出力部材に伝達する形式が知られている。この種の構成では、発電機によってエンジンの回転数を制御でき、また得られた電力を駆動力として利用でき、さらにはエネルギ回生を行うことができるので、ハイブリッド車の燃費を向上させ、また排ガスを削減できる。
また、従来、上記の構成のハイブリッド駆動装置における電動機と出力部材との間に、遊星歯車機構からなる変速機構を設け、走行状態に合わせた駆動力を得るとともに、燃費を更に改善するように構成した装置が開発されている。その一例が特許文献1に記載されている。その構成を簡単に説明すると、エンジンの出力側に動力分配機構として機能する遊星歯車機構と、その遊星歯車機構に連結されてエンジンの動力で駆動される発電機と、変速機構として機能する他の遊星歯車機構と、該他の遊星歯車機構に連結された電動機とが、ここに挙げた順に配列され、さらに前記各遊星歯車機構における所定の要素同士を選択的に連結するクラッチと、前記他の遊星歯車機構における所定の要素を選択的に固定するブレーキとが、発電機と前記他の遊星歯車機構との間に配置されている。したがって、各遊星歯車機構は、それぞれの所定の要素が互いに連結されることにより、いわゆる四要素の複合遊星歯車機構を構成し、またブレーキによって前記所定の要素を固定した場合には、前記他の遊星歯車機構が減速機として機能するようになっている。そして、各遊星歯車機構を介して動力が伝達される出力軸が、エンジンの中心軸線の延長方向に向けて配置されている。
米国特許第6478705号明細書
上記の特許文献1に記載された装置では、動力分配機構として機能する遊星歯車機構から出力軸に動力を出力するとともにその出力軸に対して電動機によって動力を付加する運転モードと、各遊星歯車機構の所定の回転要素を連結して複合遊星歯車機構を構成し、エンジンの出力をその複合遊星歯車機構を介して出力軸に伝達する運転モードとが可能である。したがって走行状態に応じて運転モードを切り替えることにより、動力の伝達効率の悪化を抑制して燃費を向上させることができる。しかしながら、特許文献1に記載された構成では、エンジンの中心軸線を延長した方向に出力軸が延びているので、駆動輪がエンジンとは反対側にある形式の車両、具体的には前置きエンジン後輪駆動車(FR車)には適するが、エンジンを車両の幅方向に向けて配置する場合には、デファレンシャルなどの車軸側の部材と出力軸とを連結する箇所が車両の幅方向での中心から大きく外れてしまう。そのため、特許文献1に記載された構成では、前置きエンジン前輪駆動車(FF車)には搭載することが困難であった。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであって、複数の運転モードを設定できるうえに、内燃機関を車両の幅方向に向けて搭載する車両への搭載性を向上させたハイブリッド駆動装置を提供することを目的とするものである。
上記の目標を達成するために、請求項1の発明は、内燃機関に連結された第1入力要素と発電機に連結された第1反力要素と出力部材に動力を出力する第1出力要素とを有する第1遊星歯車機構と、電動機に連結された第2入力要素と前記出力部材に動力を出力する第2出力要素とブレーキ機構によって選択的に固定されかつクラッチ機構によって前記発電機に選択的に連結される第2反力要素とを有する第2遊星歯車機構とを備えたハイブリッド駆動装置において、前記第1遊星歯車機構がダブルピニオン型遊星歯車機構によって構成され、前記第2遊星歯車機構がシングルピニオン型遊星歯車機構によって構成され、さらにこれらの各遊星歯車機構および前記発電機ならびに電動機が前記内燃機関と同一の軸線上に、前記内燃機関側から電動機、第2遊星歯車機構、第1遊星歯車機構、発電機の順に配列されていることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記出力部材は、軸線方向で前記発電機と電動機との間に配置され、かつ前記出力部材の中心軸線と平行な軸線を中心に回転する他の部材に動力を出力するように構成されていることを特徴とするハイブリッド駆動装置である。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記ブレーキ機構と前記クラッチ機構とは、前記第2反力要素を所定の固定部に連結した状態と前記第2反力要素を前記発電機に連結した状態とに切り替わる一組のドグクラッチ機構によって構成されていることを特徴とするハイブリッド駆動装置である。
請求項1の発明によれば、第1遊星歯車機構が動力分配機構として機能し、したがって発電機によって内燃機関の回転数を制御でき、燃費の良い状態で内燃機関を運転できる。また、発電機で得られた電力によって電動機を駆動することにより、内燃機関が出力した動力の一部を電力に変換した後に出力部材に伝達できる。さらに、各遊星歯車機構の所定の要素同士を連結することにより、各遊星歯車機構が複合遊星歯車機構を構成し、内燃機関の出力をこの複合遊星歯車機構を介して出力部材に伝達でき、したがって複数の運転モードを設定し、走行状態に応じて動力伝達効率の良い運転が可能になる。そして、外径を大きくすることが有利な発電機および電動機の間に各遊星歯車機構を配置することになるので、内燃機関を車幅方向に向けて配置する形式の車両、例えば前述したFF車に対する車載性が良好になる。
さらに、請求項2の発明によれば、上述した請求項1の発明による効果と同様の効果に加えて、同一軸線上で両端部側に配置されている発電機および電動機の中間位置からその軸線に対して平行な他の部材に動力を出力するので、内燃機関を車幅方向に向けて配置する形式の車両に搭載した場合には、車両の幅方向における中央部に近い位置で出力でき、その車載性が更に良好になる。
そして、請求項3の発明によれば、クラッチ機構やブレーキ機構の連結状態を維持するために特には動力を必要とすることがなく、また連結状態での滑りなどによる損失がないので、動力損失を抑制でき、また噛み合いによるトルク伝達が行われるため、大きいトルクを相対的に小さいドグクラッチ機構で伝達でき、それに伴って装置の全体としての構成を小型化することができる。
つぎにこの発明を具体例に基づいて説明する。図1はこの発明の第1の具体例を示す図であって、ここに示す具体例では、内燃機関(エンジン:ENG)1と、発電機あるいは電動機として二つのモータ・ジェネレータ(MG1、MG2)2,3とが動力装置として設けられ、また、二組の遊星歯車機構4,5が用いられている。その内燃機関1は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン、あるいは天然ガスエンジンなどの燃料を燃焼して動力を出力する動力装置である。好ましくはスロットル開度などの負荷を電気的に制御でき、また所定の負荷に対して回転数を制御することにより燃費が最も良好な最適運転点に設定できる内燃機関である。以下の説明では、内燃機関1をエンジン1と記す。
このエンジン1が第1の遊星歯車機構4に連結されている。第1遊星歯車機構4は、動力の合成もしくは分配の機能を有する三要素の差動歯車機構であり、動力分配用の遊星歯車機構である。図1に示す例では、第1遊星歯車機構4は、ダブルピニオン型遊星歯車機構を用いて構成されている。すなわち、ダブルピニオン型遊星歯車機構は、サンギヤ(以下、仮に第1サンギヤと記すことがある。)Srと、そのサンギヤSrに対して同心円上に配置されたリングギヤ(以下、仮に第1リングギヤと記すことがある。)Rrと、サンギヤSrに噛み合っているピニオンギヤおよびそのピニオンギヤとリングギヤRrとに噛み合っている他のピニオンギヤを自転および公転自在に保持しているキャリヤ(以下、仮に第1キャリヤと記すことがある。)Crとを回転要素として差動作用を行う歯車機構である。
この第1の遊星歯車機構4は、前記エンジン1と同一軸線上(より具体的にはエンジン1の回転中心軸線上)に配置されており、そのキャリヤCrにエンジン1のクランクシャフトなどの出力部が連結されている。したがってキャリヤCrが入力要素となっている。この第1の遊星歯車機構4を挟んでエンジン1とは反対側に、この発明の発電機に相当する第1のモータ・ジェネレータ(MG1)2が同軸上に配置され、そのロータがサンギヤSrに連結されている。したがってサンギヤSrが反力要素となっている。
一方、第2の遊星歯車機構5は、上記の第1の遊星歯車機構4に隣接してエンジン1側に同軸上に配置されている。この第2の遊星歯車機構5は、シングルピニオン型遊星歯車機構によって構成されており、サンギヤ(以下、仮に第2サンギヤと記すことがある。)Sfと、このサンギヤSfに対して同心円上に配置されたリングギヤ(以下、仮に第2リングギヤと記すことがある。)Rfと、これらのサンギヤSfおよびリングギヤRfに噛み合っているピニオンギヤを自転かつ公転自在に保持しているキャリヤ(以下、仮に第2キャリヤと記すことがある。)Cfとを回転要素として備え、差動作用を行うように構成されている。
これらの各遊星歯車機構4,5を挟んで前記第1のモータ・ジェネレータ2とは反対側に、この発明の電動機に相当する第2のモータ・ジェネレータ3が同軸上に配置されている。この第2モータ・ジェネレータ3におけるロータが第2の遊星歯車機構5におけるサンギヤSfに連結されており、したがってこのサンギヤSfが第2の遊星歯車機構5における入力要素となっている。また、この第2の遊星歯車機構5におけるキャリヤCfと前述した第1の遊星歯車機構4におけるリングギヤRrとが連結され、これらがこの発明における出力部材に相当する出力ギヤ6に連結されている。したがって、第1の遊星歯車機構4におけるリングギヤRrと第2の遊星歯車機構5におけるキャリヤCfとが出力要素となっている。
出力ギヤ6は、図1に示すように、第2の遊星歯車機構5の外周側に配置され、かつ第2の遊星歯車機構5のキャリヤCfに連結されており、大径中間ギヤ7に噛み合っている。この大径中間ギヤ7は、各遊星歯車機構4,5や出力ギヤ6の中心軸線と平行な中間軸8に取り付けられており、この中間軸8には小径中間ギヤ9が取り付けられ、これがデファレンシャル10のリングギヤ11に噛み合っている。そして、このデファレンシャル10から左右の駆動輪(図示せず)に駆動トルクを出力するようになっている。したがって、図1に示す構成では、各モータ・ジェネレータ2,3の中間部から動力を出力するように構成されている。
図1に示すハイブリッド駆動装置は、複数の運転モードを設定するための係合機構を備えている。すなわち、上記の第2遊星歯車機構5を第2モータ・ジェネレータ3から出力ギヤ6に伝達する動力に対する減速機構として作用させるために、そのリングギヤRfを選択的に固定するブレーキBが設けられている。したがって、リングギヤRfが反力要素となっている。また、各遊星歯車機構4,5の所定の回転要素同士、具体的にはサンギヤSrとリングギヤRfとを連結してこれらの遊星歯車機構4,5を例えば四要素の複合遊星歯車機構とするためのクラッチCが設けられている。
これらのブレーキBおよびクラッチCは、要は、回転部材同士あるいは回転部材と固定部とを選択的に連結できるものであればよい。図1に示す例では、一組のドグクラッチ機構によってブレーキBおよびクラッチCが構成されている。その構成を図2に模式的に示してあり、第2の遊星歯車機構5におけるリングギヤRfにハブ12が一体化され、そのハブ12は、前記出力ギヤ6との干渉を避けるように、第1の遊星歯車機構4の外周側に配置されている。このハブ12を挟んだ両側に、二つのハブ13,14が配置されている。これらのハブ13,14は、前記リングギヤRfとほぼ同一径の円筒状の部材であって、一方のハブ(以下、仮にクラッチハブと記す)13は、第1の遊星歯車機構4におけるサンギヤSrと一体となって回転するように構成されている。具体的には、このサンギヤSrと第1モータ・ジェネレータ2とを連結している部材に連結されている。また、他方のハブ(以下、仮にブレーキハブと記す)14は、ケーシングなどの固定部15に一体化されている。
各ハブ12,13,14の外周面には、スプライン歯が形成されており、ここにスリーブ16が軸線方向(図1および図2での左右方向)に移動できるように嵌合させられている。このスリーブ16は、その移動方向での中央に位置している状態で、各ハブ12,13,14に同時に係合し、また図1および図2での左側に移動させられた状態では、ハブ12とクラッチハブ13とに係合してこれらをトルク伝達可能に連結し、さらに図1および図2の右側に移動させられた状態では、ハブ12とブレーキハブ14とを連結する長さを有している。したがって、スリーブ16を図1および図2の左側に移動させることにより、第1の遊星歯車機構4におけるサンギヤSrと第2の遊星歯車機構5におけるリングギヤRfとが連結されるようになっている。また、スリーブ16を図1および図2での中央に位置させることにより、これらのサンギヤSrおよびリングギヤRfとを固定するようになっている。さらに、スリーブ16を図1および図2での右側に移動させることにより、第2の遊星歯車機構5におけるリングギヤRfを固定するようになっている。
なお、上記のブレーキBおよびクラッチCの切換動作は、手動操作によって行うように構成してもよく、あるいは油圧や電気などで動作する適宜のアクチュエータ(図示せず)を使用して自動的に行うように構成してもよい。
つぎに上記のハイブリッド駆動装置の作用について説明する。上記のクラッチCおよびブレーキBの係合・解放の状態に応じて、動力の伝達経路が変化するので、その係合・解放の状態に応じた複数の運転モードを設定することができる。先ず、エンジン1の回転数を高くして駆動力を相対的に大きくする低速モードは、ブレーキBを係合状態することにより設定される。すなわち、前述したスリーブ16を図1および図2の右側に移動させて、ハブ12とブレーキハブ14とを連結し、これによって第2の遊星歯車機構5におけるリングギヤRfを固定することにより設定される。この低速モードでの各遊星歯車機構4,5についての共線図を図3に示してある。
図3に示すように、各遊星歯車機構4,5の回転要素は、第1の遊星歯車機構4におけるリングギヤRrと第2のキャリヤCfとが連結されているのみであって、他の回転要素同士は連結されていないので、各遊星歯車機構4,5はそれぞれが単独で差動作用を行う。すなわち、エンジン1の動力が第1の遊星歯車機構4におけるキャリヤCrに入力され、その動力が第1モータ・ジェネレータ2と出力要素であるリングギヤRrとに分配される。その場合、第1モータ・ジェネレータ2を逆転回生すると、すなわちエンジン1とは反対方向に回転させて発電機として機能させると、リングギヤRrがエンジン1よりも低速でエンジン1と同方向に回転する。また、第1モータ・ジェネレータ2の回転数に応じてエンジン回転数が変化するので、第1モータ・ジェネレータ2によってエンジン1の回転数を制御してエンジン1を最適燃費で運転することができる。
一方、前記第1モータ・ジェネレータ2と第2モータ・ジェネレータ3とは、インバータやバッテリ(それぞれ図示せず)などを介して相互に電力を授受できるように接続されている。したがって、第1モータ・ジェネレータ2で発電した電力を第2モータ・ジェネレータ3に供給することにより、第2モータ・ジェネレータ3が電動機として機能し、動力を出力する。すなわち、第2の遊星歯車機構5におけるサンギヤSfに第2モータ・ジェネレータ3が出力したトルクが入力され、これに対してそのリングギヤRfが固定されるので、キャリヤCfおよびこれに連結されている出力ギヤ6が入力要素であるサンギヤSfよりも低速で回転する。このように第2の遊星歯車機構5は第2モータ・ジェネレータ3が出力した動力を出力ギヤ6に伝達する減速機構として機能するので、第2モータ・ジェネレータ3が出力したトルクが増幅されて出力ギヤ6に伝達される。
したがって、出力ギヤ6のトルクは、エンジン1の出力トルクを第1モータ・ジェネレータ2の反力トルクで増幅したトルクと、第2モータ・ジェネレータ3が出力したトルクを第2の遊星歯車機構5で増幅したトルクとを合算したトルクとなる。すなわち、低速モードでは、大きい駆動力を得ることができる。そして、その出力ギヤ6のトルクが、大径中間ギヤ7などの出力側の部材に出力される。そのいわゆる出力位置は、図1に示すように、各モータ・ジェネレータ2,3の中間の位置であり、したがってエンジン1と共に車両の幅方向に向けて配置した場合には、ハイブリッド駆動装置からの出力位置が車両の幅方向で中央に近い位置となる。そのため、上記のハイブリッド駆動装置は、いわゆるFF車などのエンジン1を車両の幅方向に向けて搭載する車両に適したものとなる。
一方、前記スリーブ16を図1および図2での左側の位置に移動させることにより、高速モードが設定される。すなわち、第1モータ・ジェネレータ2および第1の遊星歯車機構4におけるサンギヤSrならびに第2の遊星歯車機構5におけるリングギヤRfの三者が互いに連結されることにより、運転モードが高速モードとなる。したがって、高速モードでは、第1の遊星歯車機構4におけるリングギヤRrと第2の遊星歯車機構5におけるキャリヤCfとが連結されていることに加えて、第1の遊星歯車機構4におけるサンギヤSrと第2の遊星歯車機構5のリングギヤRfとが連結されるので、各遊星歯車機構4,5は共同して複合遊星歯車機構を形成する。その共線図を図4に示してあり、この場合は、一本の線で表される。
高速モードにおいてもエンジン1が出力した動力は第1の遊星歯車機構4におけるキャリヤCrに入力され、そのトルクと第1モータ・ジェネレータ2からサンギヤSrに伝達されたトルクとが合成されてリングギヤRrから第2の遊星歯車機構5におけるキャリヤCfに伝達される。この第2の遊星歯車機構5におけるサンギヤSfには第2モータ・ジェネレータ3によるトルクが作用されることができ、またリングギヤRfには第1モータ・ジェネレータ2のトルクが作用しているので、これらの各トルクが合成されて出力ギヤ6から出力される。
その場合、図4に示すように、第1モータ・ジェネレータ2およびこれが連結されている第1の遊星歯車機構4のサンギヤSrならびに第2の遊星歯車機構5におけるリングギヤRfの回転数がエンジン回転数より低回転数であれば、出力要素となっている第1の遊星歯車機構4におけるリングギヤRrおよび第2の遊星歯車機構5におけるキャリヤCfならびにこれらに連結されている出力ギヤ6の回転数がエンジン回転数より低回転数となるので、いわゆるアンダードライブ状態になる。これに対して第1モータ・ジェネレータ2およびこれが連結されている上記の各回転要素の回転数がエンジン回転数以上であれば、出力ギヤ6の回転数もエンジン回転数以上になるで、いわゆる直結段もしくはオーバードライブ状態になる。そして、各モータ・ジェネレータ2,3は、車両全体としての力行状態(駆動状態)および回生状態(コースト状態)に応じて、正転力行もしくは正転回生もしくは逆転力行のいずれかの状態に適宜制御される。
上述したようにこの発明に係る上記のハイブリッド駆動装置は、軸線方向での中央部に近い位置から他の出力側の部材に動力を出力することができ、またその出力位置は、外径の大きい二つのモータ・ジェネレータ2,3の間であるから、いわゆるFF車に対する車載性の良好なものとすることができる。また、各運転モードを設定するためのクラッチCやブレーキBが、噛み合い式のドグクラッチ機構によって構成されているので、その係合状態を維持するために油圧などの動力を必要とすることがなく、そのため各運転モードでの動力損失が抑制されて車両の燃費を向上させることができる。また特に、クラッチCおよびブレーキBの両者を一組のドグクラッチ機構によって構成すれば、動力損失を抑制できることに加えて、部品点数を削減して装置の全体としての構成を小型化することができる。
この発明に係るハイブリッド駆動装置は、軸線方向での両端側に発電機と電動機とが配置されている構成を有していればよく、したがって図1に示す構成以外に、例えば図5に示すように構成することもできる。図5に示す構成は、図1に示す構成のうち、各モータ・ジェネレータ2,3および各遊星歯車機構4,5の位置を左右で入れ替え、また第2モータ・ジェネレータ3を第1モータ・ジェネレータ2に対してオフセットさせて配置した例である。したがって、図5に示す構成のうち前述した図1に示す構成と同一の部分には、図1と同一の符号を付してその説明を省略する。
図5に示す例では、エンジン1側から順に、第1モータ・ジェネレータ2、第1の遊星歯車機構4、第2の遊星歯車機構5が同一軸線上に配列されており、さらに半径方向にオフセットした位置に第2モータ・ジェネレータ3が配置されている。なお、第1の遊星歯車機構4は第1モータ・ジェネレータ2の内周側に僅かに入り込んでおり、これらが軸線方向で一部、オーバーラップしている。これは、径の大きい第1モータ・ジェネレータ2の内周側の空間を有効に利用して、装置の全体としての軸長を短縮化するための構成である。
第1および第2の遊星歯車機構4,5は、図5に示す例では、シングルピニオン型の遊星歯車機構によって構成されており、その第1の遊星歯車機構4におけるリングギヤRrにエンジン1が連結されている。したがってリングギヤRrが入力要素となっている。そのリングギヤRrの内周側にリングギヤRrと同心円上に配置されたサンギヤSrは反力要素であって、このサンギヤSrに第1モータ・ジェネレータ2(より具体的にはそのロータ)が連結されている。さらに、これらサンギヤSrとリングギヤRrとに噛み合っているピニオンギヤを自転かつ公転自在に保持しているキャリヤCrが出力要素とになっており、そのキャリヤCが、第1の遊星歯車機構4の回転中心軸線に貫通している出力軸6Aに連結されている。
上記の第1の遊星歯車機構4に対してエンジン1とは反対側に第2の遊星歯車機構5が同一軸線上に配置され、そのキャリヤCfが出力軸6Aに連結されている。したがって、各遊星歯車機構4,5のキャリヤCr,Cf同士が連結され、これらが出力要素になっている。また、第2の遊星歯車機構5におけるサンギヤSfと第2モータ・ジェネレータ3とが、減速機構を介して連結されている。すなわち、第2モータ・ジェネレータ3は、前記出力軸6Aに対して半径方向にオフセットした位置に配置されており、そのロータ軸3AとサンギヤSfとが減速機構を介して連結されている。この減速機構は、要は、サンギヤSfよりロータ軸3Aが高速で回転する変速比を有する伝動機構であって、図5に示す例では、減速ギヤ対20が設けられている。具体的に説明すると、ロータ軸3Aに駆動ギヤ20Aが取り付けられ、これに噛み合っている相対的に大径の従動ギヤ20BがサンギヤSfに連結されている。
さらに、第2モータ・ジェネレータ3は、前記各遊星歯車機構4,5を挟んで前記第1モータ・ジェネレータ2とは反対側に配置されており、前記出力軸6Aは各遊星歯車機構4,5および前記従動ギヤ20Bを貫通して第2モータ・ジェネレータ3の近くにまで延びている。そして、その出力軸6Aの端部に出力ギヤ6が取り付けられている。
図5に示す例においてもブレーキBは第2の遊星歯車機構5におけるリングギヤRfを選択的に固定するように構成され、またクラッチCは第1の遊星歯車機構4におけるサンギヤSrと第2の遊星歯車機構5におけるリングギヤRfとを選択的に連結するように構成されている。これらのブレーキBおよびクラッチCは、前述した図1に示す例におけるものと同様の構成であって、スリーブ16がスプライン嵌合しているハブ12と、その左右両側に位置するブレーキハブ14と、クラッチハブ13とを有する一組のドグクラッチ機構によって構成されている。なお、ブレーキハブ14とクラッチハブ13との位置は、図1に示す例とは左右反対になっている。
図5に示す構成であっても、スリーブ16を中央位置から移動させてブレーキハブ14に係合させることにより、すなわちブレーキBを係合状態とすることにより、前述した図1に示す例と同様に、低速モードを設定することができる。その低速モードでの共線図は、図3に示してあるとおりである。また、スリーブ16を左側に位置させてクラッチCを係合状態とすると、すなわち第1の遊星歯車機構4におけるサンギヤSrおよび第1モータ・ジェネレータ2と第2の遊星歯車機構5におけるリングギヤRfとを互いに連結すると、前述した図1に示す例と同様に高速モードを設定することができる。
これらいずれの運転モードであっても、出力ギヤ6から大径中間ギヤ7に動力が出力される。この出力位置は、各モータ・ジェネレータ2,3の中間の位置となるから、いわゆるFF車に対する車載性の良好なハイブリッド駆動装置とすることができる。また、ブレーキBおよびクラッチCとして噛み合い式の係合機構を採用しているので、図1に示す例と同様に、動力損失を防止もしくは抑制でき、さらに一組のドグクラッチ機構が、ブレーキBおよびクラッチCを兼ねているので、装置の全体としての構成を小型化することができる。
なお、上記の各具体例では、出力部材を出力ギヤによって構成したが、この発明では、巻き掛け伝動機構などによって出力部材を構成してもよい。また、この発明におけるクラッチ機構やブレーキ機構は、噛み合い式のものであればよく、したがってスリーブおよびスプラインを使用した構成以外に、円板の対向面に形成した歯を互いに噛み合わせる形式など、適宜の構成の噛み合い係合機構であればよい。
この発明に係るハイブリッド駆動装置の一例を模式的に示すスケルトン図である。 そのブレーキおよびクラッチを構成しているドグクラッチ機構の一部を示す模式図である。 その低速モードにおける運転状態を示す共線図である。 その高速モードにおける運転状態を示す共線図である。 この発明に係るハイブリッド駆動装置の他の例を模式的に示すスケルトン図である。
符号の説明
1…内燃機関(エンジン)、 2…第1モータ・ジェネレータ、 3…第2モータ・ジェネレータ、 4,5…遊星歯車機構、 6…出力ギヤ、 7…大径中間ギヤ、 12…ハブ、 13…クラッチハブ、 14…ブレーキハブ、 16…スリーブ、 20…減速ギヤ対。

Claims (3)

  1. 内燃機関に連結された第1入力要素と発電機に連結された第1反力要素と出力部材に動力を出力する第1出力要素とを有する第1遊星歯車機構と、電動機に連結された第2入力要素と前記出力部材に動力を出力する第2出力要素とブレーキ機構によって選択的に固定されかつクラッチ機構によって前記発電機に選択的に連結される第2反力要素とを有する第2遊星歯車機構とを備えたハイブリッド駆動装置において、
    前記第1遊星歯車機構がダブルピニオン型遊星歯車機構によって構成され、
    前記第2遊星歯車機構がシングルピニオン型遊星歯車機構によって構成され、
    さらにこれらの各遊星歯車機構および前記発電機ならびに電動機が前記内燃機関と同一の軸線上に、前記内燃機関側から電動機、第2遊星歯車機構、第1遊星歯車機構、発電機の順に配列されていること
    を特徴とするハイブリッド駆動装置。
  2. 前記出力部材は、軸線方向で前記発電機と電動機との間に配置され、かつ前記出力部材の中心軸線と平行な軸線を中心に回転する他の部材に動力を出力するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド駆動装置。
  3. 記ブレーキ機構と前記クラッチ機構とは、前記第2反力要素を所定の固定部に連結した状態と前記第2反力要素を前記発電機に連結した状態とに切り替わる一組のドグクラッチ機構によって構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のハイブリッド駆動装置。
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