JP5034499B2

JP5034499B2 - 偽造防止印刷媒体及び偽造防止印刷媒体の真偽判定方法

Info

Publication number: JP5034499B2
Application number: JP2006355935A
Authority: JP
Inventors: 聡中曽根
Original assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Current assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date: 2006-12-28
Filing date: 2006-12-28
Publication date: 2012-09-26
Anticipated expiration: 2026-12-28
Also published as: JP2008162184A

Description

本発明は、商品券などの金券の使用に適した偽造防止印刷媒体及び偽造防止印刷媒体の真偽判定方法に関するものである。

商品券、ギフト券などの金券は、その価値から偽造防止機能が必要とされており、基材（券）上にさまざまな対策が施されている（例えば、特許文献１）。
特許文献１は、真偽判定を容易に行なえるように、表面に、見る角度によって見える色彩が変化するパールインキなどで形成される色彩可変印刷層と、紫外線又は赤外線を照射することにより蛍光発光する光反応印刷層とを備えた金券を開示している。この金券は、色彩可変印刷層により偽造防止効果を向上させ、光反応印刷層により金券の真偽判定を行うことができる。
しかし、通常の印刷技術を有した者であれば、パールインキなどを用いて容易に、色彩可変印刷層を有した類似の印刷物を作製することができる問題があった。また、光反応印刷層においても、金券の表面に施されているので、その存在が容易に判明してしまい偽造されてしまう可能性があった。
特開２００２−２７４０００号公報

本発明の課題は、偽造防止効果の高い偽造防止印刷媒体及び偽造防止印刷媒体の真偽判定方法を提供することである。

本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施例に対応する符号を括弧内に付して説明するが、これに限定されるものではない。

請求項１の発明は、媒体基材（２０）と、前記媒体基材（２０）の上に設けられ、前記媒体基材（２０）と同色で形成され、紫外線又は赤外線の照射により蛍光発光する光反応印刷層（４０）と、前記光反応印刷層（４０）の上に、前記光反応印刷層（４０）の外周部よりも内側の少なくとも一部が表出するようにして設けられ、見る角度によって見える色彩が変化する色彩可変印刷層（３０）とを備える偽造防止印刷媒体（１０−２）である。
請求項２の発明は、請求項１に記載の偽造防止印刷媒体（１０）において、前記光反応印刷層（４０）又は前記色彩可変印刷層（３０）は、パターン状に形成されることを特徴とする偽造防止印刷媒体（１０）である。
請求項３の発明は、請求項２に記載の偽造防止印刷媒体（１０）において、前記光反応印刷層（４０）又は前記色彩可変印刷層（３０）は、コードパターンを形成することを特徴とする偽造防止印刷媒体（１０）である。
請求項４の発明は、請求項１から請求項３までのいずれか１項に記載の偽造防止印刷媒体（１０−２）において、前記光反応印刷層（４０）は、拡散反射面が形成されることを特徴とする偽造防止印刷媒体（１０−２）である。
請求項５の発明は、請求項１から請求項４までのいずれか１項に記載の偽造防止印刷媒体（１０）において、前記色彩可変印刷層（３０）は、パール顔料を使用した印刷層であることを特徴とする偽造防止印刷媒体（１０）である。
請求項６の発明は、請求項１から請求項５までのいずれか１項に記載の偽造防止印刷媒体（１０−２）において、前記色彩可変印刷層（３０）は、特定の波長を有した光線を吸収する材料を含んだ印刷層であることを特徴とする偽造防止印刷媒体（１０−２）である。

請求項７の発明は、請求項１から請求項６までのいずれか１項に記載の偽造防止印刷媒体（１０）の真偽判定方法であって、前記偽造防止印刷媒体（１０）の前記光反応印刷層（４０）に、紫外線又は赤外線を照射する照射工程と、前記照射工程で前記光反応印刷層（４０）の蛍光反応を確認することにより、偽造の有無を判定する判定工程とを備える偽造防止印刷媒体（１０）の真偽判定方法である。

本発明によれば、以下のような効果がある。
（１）偽造防止印刷媒体は、媒体基材上に色彩可変印刷層と、媒体基材と同色で形成された光反応印刷層とを備えているので、意匠性に優れ、また、特定の波長を有した光線を照射しないときに、光反応印刷層の存在を隠蔽して偽造が困難な偽造防止印刷媒体を提供することができる。
（２）光反応印刷層は、パターン状に形成されているので、文字や数字、高精細画像、マイクロ文字などで情報を付して光反応印刷層を形成することができる。
（３）光反応印刷層は、コードパターンを形成しているので、コードパターンを機械で読み取らせることができ、偽造防止効果を向上させることができ、また、コードパターン読取装置などで迅速に真偽判定することができる。

（４）光反応印刷層は、拡散反射面が形成されているので、光反応印刷層の表面はつや消し状になり、色彩可変印刷層の光沢を鮮明にすることができ、また、同色で形成されている媒体基材の表面と光反応印刷層の表面とを区別しにくいものとし、偽造防止印刷媒体の偽造防止効果を向上させることができる。
（５）色彩可変印刷層は、パール顔料を使用した印刷層であるので、セキュリティ性を備え、意匠性に優れた偽造防止印刷媒体を容易に実現することができる。
（６）色彩可変印刷層は、特定の波長を有した光線を吸収する材料を含んだ印刷層であるので、その光線を偽造防止印刷媒体に照射した際に、光反応印刷層に隣接する色彩可変印刷層が特定の波長を有した光線を吸収し、光反応印刷層の蛍光発光をより鮮明にすることができる。

（７）光反応印刷層に照射される特定の波長を有した光線は、紫外線又は赤外線であるので、簡易な装置で光反応印刷層を蛍光発光させることができる。
（８）偽造防止印刷媒体の真偽判定方法は、光反応印刷層に紫外線又は赤外線を照射する照射工程と、照射工程で光反応印刷層の蛍光反応を確認することにより、偽造の有無を判定する判定工程とを備えているので、ビュアーや専用リーダを用いることで、機械又は目視で、容易に、真偽判定することができる。

本発明は、偽造防止効果の高い偽造防止印刷媒体及び偽造防止印刷媒体の真偽判定方法を提供するという目的を、媒体基材と同色で形成された光反応印刷層と、色彩可変印刷層
とを媒体基材上に設けることにより実現する。

以下、図面等を参照して、本発明の実施例をあげて、さらに詳しく説明する。
図１は、本発明による偽造防止印刷媒体の実施例１を示す図であり、図１（ａ）に、商品券の平面図を示し、図１（ｂ）に、図１（ａ）のＡ−Ａ断面図を示す。図２は、色彩可変印刷層を説明する図であり、図２（ａ）に、色彩可変印刷層で反射する光の軌跡を示し、図２（ｂ）に、パール顔料の厚みの変化に応じて反射した光の色彩の変化を示す。図３は、光反応印刷層に赤外線を照射したときの偽造防止印刷媒体を示す図である。

商品券（偽造防止印刷媒体）１０は、図１に示すように、媒体基材２０、色彩可変印刷層３０及び光反応印刷層４０を有し、長方形状に形成されたデパートの金券である。
媒体基材２０は、表面に商品券名やその金額が印字される印字層２１を有した商品券１０の台紙であり、本実施例では、上質紙を用いるが、その他に、ＯＣＲ（ｏｐｔｉｃａｌ
ＣｈａｒａｃｔｅｒＲｅａｄｅｒ）紙、ノーカボン紙、アート紙などの紙や、塩化ビニル、ポリエステル、ＰＥＴ（ＰｏｌｙＥｔｈｙｌｅｎｅＴｅｒｅｐｈｔｈａｌａｔｅ
ｒｅｓｉｎ）、ポリプロピレン、セロファンアセテート、ポリカーボネート、アクリルなどのプラスティックフィルムを使用することもできる。

色彩可変印刷層３０は、媒体基材２０の短辺に平行して帯状に設けられたパール顔料を含んだインキにより印刷された印刷層である。このパール顔料を含んだインキは、例えば、透明なビヒクル中に、高屈折率の酸化ケイ素、酸化チタン、酸化鉄などの層と、低屈折率のマイカ等の層とを積層し、分散させて使用し、光を吸収、散乱、反射させて、さまざまな光彩を作り出す特性を有する。これによって、色彩可変印刷層３０は、見る角度によって色彩が変化する。具体的には、資生堂株式会社製の商品名：インフィニットカラーや、メルク社（独国）製の商品名：イリオジンなどのパールインキである。

色彩可変印刷層３０は、図２（ａ）に示すように、透明な媒体３０ｂ中に高屈折率層と低屈折率層を積層した無数のパール顔料３０ａを分散したインキによって形成されている。色彩可変印刷層３０に入射した光Ａは、パール顔料３０ａによって反射して、第１の角度αの方向に出射するのとともに、パール顔料３０ａの高屈折率層を透過した後に、媒体基材２０の表面で反射して、第２の角度βの方向に出射する。このときに、パール顔料３０ａの厚さによって、可視光線の波長のいずれかが干渉するので、表１（図２（ｂ））に示すような組み合わせの色彩の変化を生じる。例えば、色彩可変印刷層３０の第１の角度αで出射した光（反射光）が金色に見えた場合は、第２の角度βで出射した光（透過光）は、紫色に見えることとなる。

光反応印刷層４０は、特定のパターンを形成して、色彩可変印刷層３０の上に重なるようにして印刷された印刷層であり、赤外線を照射することにより、光反応印刷層４０自体が蛍光発光する蛍光剤から形成されている。また、光反応印刷層４０の表面は、赤外線が照射されない通常時には、媒体基材２０の表面と同色で構成されている。光反応印刷層４０のパターンは、本実施例では、商品券名「○○デパート」及びその金額「￥１，０００」の文字列により形成されているが、これに限定されるものではなく、会社名、会社マーク、ＩＤ情報、有効期限、バーコードなど多種多様に設定することができる。

本実施例では、光反応印刷層４０は、赤外線励起可視光蛍光発光タイプが使用されているが、その他に、赤外線励起赤外光蛍光発光タイプや、紫外線励起可視光蛍光発光タイプを、励起光及び蛍光波長領域の条件によって選択することが可能である。
赤外線励起可視光蛍光発光タイプは、赤外光（約８００〜１２００ｎｍ）で励起し、可視光（約４００〜８００ｎｍ）を発光する赤外線発光蛍光剤である。具体的には、ＹＦ₃
：Ｙｂ＋Ｅｒ、ＹＦ₃：Ｙｂ＋Ｔｍ、ＢａＦＣｌ：Ｙｂ＋Ｅｒなどがある。
なお、赤外線発光蛍光剤は通常その組成を、主成分である母体結晶とその中に分散した付活剤又は発光中心に分け、（：）で繋いで表記する。特に、この光反応印刷層４０を赤外線により励起し可視光発光する材料を使用する場合は、材料の入手が難しく、通常蛍光材料として入手可能な紫外線発光型と比較して偽造防止効果を向上させることができる。

赤外線励起赤外光蛍光発光タイプは、赤外光（約８００〜９００ｎｍ）で励起し、赤外光をより長い長波長（約９８０〜１０２０ｎｍ）で発光する赤外線発光蛍光剤である。具体例には、ＬｉＮｄ_0.9 Ｙｂ_0.1 Ｐ₄ Ｏ₁₂、ＬｉＢｉ_0.2 Ｎｄ_0.7 Ｙｂ_0.1 Ｐ₄
Ｏ₁₂、Ｎｄ_0.9 Ｙｂ_0.1 Ｎｄ₅ （ＭｏＯ₄）₄、ＮａＮｄ_0.9 Ｙｂ_0.1 Ｐ₄ Ｏ₁₂、Ｎｄ_0.8 Ｙｂ_0.2 Ｎａ₅（ＷＯ₄）₄、Ｎｄ_0.8 Ｙｂ_0.2 Ｎａ₅ （Ｍｏ_0.5 Ｗ_0.5 Ｏ₄
）₄、Ｃｅ_0.05 Ｇｄ_0.05 Ｎｄ_0.75 Ｙｂ_0.15 Ｎａ₅（Ｗ_0.7 Ｍｏ_0.3 Ｏ₄）₄、Ｎｄ_0.9 Ｙｂ_0.1 Ａｌ₃ （ＢＯ₃）₄、Ｎｄ_0.9 Ｙｂ_0.1 Ａｌ_2.7 Ｃｒ_0.3 （ＢＯ₃）₄
、Ｎｄ_0.6 Ｙｂ_0.4 Ｐ₅ Ｏ₁₄ Ｎｄ_0.8 Ｙｂ_0.2 Ｋ₃ （ＰＯ₄）₂等がある。

紫外線励起可視光蛍光発光タイプは、紫外線により励起され、これよりも低いエネルギー準位に戻るときに発するスペクトルのピークが青、緑、赤等の波長域にあるものであり、硫化亜鉛やアルカリ土類金属の硫化物などの高純度蛍光体に発光をより強くするために微量の金属（銅、銀、マンガン、ビスマス、鉛）を付活剤として加え、高温焼成して得られる。具体的には、Ｃａ₂ Ｂ₅ Ｏ₉ Ｃｌ：Ｅｕ²⁺、ＣａＷＯ₄、ＺｎＯ：Ｚｎ、Ｚｎ₂
ＳｉＯ₄：Ｍｎ、Ｙ₂ Ｏ₂ Ｓ：Ｅｕ、ＺｎＳ：Ａｇ、ＹＶＯ₄：Ｅｕ、Ｙ₂ Ｏ₃：Ｅｕ、Ｇｄ₂ Ｏ₂ Ｓ：Ｔｂ、Ｌａ₂ Ｏ₂ Ｓ：Ｔｂ、Ｙ₃ Ａｌ₅ Ｏ₁₂：Ｃｅ、Ｓｒ₅ （
ＰＯ₄）₃ Ｃｌ：Ｅｕ、３（Ｂａ，Ｍｇ）Ｏ・８Ａｌ₂ Ｏ₃：Ｅｕ、Ｚｎ₂ ＧｅＯ₄：Ｍｎ、Ｙ（Ｐ，Ｖ）Ｏ₄：Ｅｕ、０．５ＭｇＦ₂ ・３．５ＭｇＯ・ＧｅＯ₂ ：Ｍｎ、Ｚｎ
Ｓ：Ｃｕ、ＺｎＳ：Ｍｎなどがあり、これらを単体、又は、これらから数種類を任意に選択して混合して使用する。これらの蛍光スペクトルはピークを青、緑、赤等の波長域以外に持つものであり、所望の蛍光スペクトルに応じて適宜選択することができる。

なお、紫外線励起可視光蛍光発光タイプに使用される紫外線発光蛍光剤は、紫外線の短波長域（約２００〜３００ｎｍ、とくに好ましくは２５４ｎｍ）により発光する短波長紫外線発光蛍光剤と、長波長域（約３００〜４００ｎｍ、とくに好ましくは３６５ｎｍ）により発光する長波長紫外線発光蛍光剤がある。

光反応印刷層４０は、上記の赤外線発光蛍光剤又は紫外線発光蛍光剤を印刷インキ化して、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法などの各種印刷法で印刷することができる。印刷インキに使用するバインダー樹脂は、特に限定されることはなく、例えばアクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合系樹脂などを使用できる。溶剤も特に
限定されることはなく、メチルエチルケトン、トルエンなどから、任意に選択し適宜用いることができる。
また、光反応印刷層４０は、上記の蛍光剤をワックス等に分散して熱溶融性転写リボンの熱転写層中に使用することにより、感熱転写リボンとして、商品券１０に印字することも可能である。この場合は、サーマルヘッドにより選択的に熱信号を与えることにより可変情報を印字することができる。感熱転写リボンを使用する場合は、商品券等の発行時点で可変情報（ＩＤ情報、日付、ナンバリング等）の記録が可能となるので、セキュリティ性を向上させることができる。

次に、本実施例の商品券の真偽判定方法について説明する。
デパートの店頭などにおいて、商品券１０が使用されたら、光反応印刷層４０に赤外光（約８００〜９００ｎｍ）を照射する（照射工程）。照射して、光反応印刷層４０で形成された文字列（「○○デパート」及び「￥１，０００」）が、図３に示すように、蛍光発光した場合は、その商品券１０が、本物であると判定することができる（判定工程）。仮に、偽造された商品券の場合は、光反応印刷層４０で形成されているべき文字列が蛍光発光しないので、容易に偽物であることを判定することができる。

以上より、本実施例の商品券及びその真偽判定方法には以下のような効果がある。
（１）商品券１０は、媒体基材２０上に色彩可変印刷層３０と、媒体基材２０と同色で形成された光反応印刷層４０とを備えているので、意匠性に優れ、また、赤外線を照射しないときに、光反応印刷層４０の存在を隠蔽して偽造が困難な偽造防止印刷媒体１０を提供することができる。また、光反応印刷層４０に、赤外線励起可視光蛍光発光タイプを使用しており、赤外線励起可視光蛍光発光タイプで使用する材料は、紫外線励起可視光蛍光発光タイプで使用する材料よりも入手が困難であるので、偽造防止効果を向上することができる。
（２）色彩可変印刷層３０は、パール顔料を使用した印刷層であるので、セキュリティ性を備え、かつ、意匠性に優れた商品券１０を容易に実現することができる。
（３）商品券１０の真偽判定方法は、光反応印刷層４０に赤外線を照射する照射工程と、照射工程で光反応印刷層４０の蛍光反応を確認することにより、偽造の有無を判定する判定工程とを備えているので、ビュアーや専用リーダを用いることで、機械又は目視で、容易に、商品券１０の真偽を判定することができる。

図４は、本発明による偽造防止印刷媒体の実施例２の詳細を示す図であり、図４（ａ）に、商品券の平面図を示し、図４（ｂ）に、図４（ａ）のＢ−Ｂ断面図を示す。なお、前述した実施例１と同様な機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に統一した符号を付して、重複する説明や図面を適宜省略する。
本実施例の偽造防止印刷媒体は、実施例１と同様の商品券１０−２であり、実施例１の商品券１０との相違点は、図４に示すように、媒体基材２０の表面に、光反応印刷層４０と色彩可変印刷層３０とが、順に積層されている。
また、光反応印刷層４０は、実施例１のようなパターン（文字列）が設けられておらず、表面が拡散反射面で形成されるように、媒体基材２０の短辺に平行して帯状に印刷されている。なお、拡散反射面は、酸化チタンなどの光を散乱反射する多孔質物質や、鱗片状のアルミニウム粉などの光を正反射する金属粉が、合成樹脂などからなる結合剤に分散されているものであり、例えば、減感インキなどで形成されている。
さらに、色彩可変印刷層３０は、赤外線を吸収する材料をパール顔料に配合して、光反応印刷層４０上に、文字列（「○○デパート」及び「￥１，０００」）を抜いたパターンを形成して印刷されている。これにより、色彩可変印刷層３０の文字列を抜いたパターンから、光反応印刷層４０を表出させることができる。

以上より、本実施例の商品券には、実施例１の効果に加え、以下のような効果がある。（１）商品券１０−２は、媒体基材２０と色彩可変印刷層３０との間に光反応印刷層４０を備えているので、仮に、色彩可変印刷層３０の厚みが厚くても、光反応印刷層４０が媒体基材２０とほぼ同じ面に存在しているように見せることができ、光反応印刷層４０の存在の隠蔽性をより向上させることができる。

（２）光反応印刷層４０は、拡散反射面で形成された印刷層であるので、光反応印刷層４０の表面はつや消し状になり、色彩可変印刷層３０の光沢を鮮明にすることができ、また、同色で形成されている媒体基材２０の表面と光反応印刷層４０の表面とを区別しにくいものとし、偽造防止印刷媒体１０の偽造防止効果を向上させることができる。
（３）色彩可変印刷層３０は、赤外線を吸収する材料を含んだ印刷層であるので、赤外線を商品券１０−２に照射した際に、光反応印刷層４０に隣接する色彩可変印刷層３０が赤外線を吸収し、光反応印刷層４０の蛍光発光をより鮮明にすることができる。

（変形例）
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
（１）各実施例では、色彩可変印刷層３０及び光反応印刷層４０は、媒体基材２０上の１箇所に設けられたが、複数箇所に設けてもよい。
（２）各実施例では、光反応印刷層４０は、赤外線励起可視光蛍光発光タイプを使用したが、赤外線励起赤外光蛍光発光タイプ、又は、紫外線励起可視光蛍光発光タイプを使用してもよい。用途などに応じて使用するタイプを変更したり、複数のタイプを同一の商品券１０に使用したりすることにより、偽造をより困難にすることができる。

（３）各実施例では、光反応印刷層４０のパターン及び色彩可変印刷層３０のパターンは、文字列を形成したが、それ以外を形成してもよい。例えば、高精細画像、マイクロ文字などを形成したり、また、１次元又は２次元のバーコードを形成したりすることも可能である。バーコードなどの機械読み取り可能なコードパターンを形成することで、真偽判定などを、機械を使用して容易にすることができる。
（４）各実施例では、色彩可変印刷層３０に、パール顔料を用いたインキで印刷したが、それ以外のインキで印刷してもよい。例えば、ＣＬＣ（ＣｈｏｌｅｓｔｒｉｃＬｉｑｕｉｄＣｒｙｓｔａｌ）インキや、ＯＶＩ（ＯｐｔｉｃａｌｌｙＶａｒｉａｂｌｅＩｎｋ）を使用することも可能である。
（５）実施例１では、実施例２で用いた光反応印刷層４０の拡散反射面及び色彩可変印刷層３０の赤外線を吸収する材料を使用しなかったが、実施例１で使用することも可能である。

本発明による偽造防止印刷媒体の実施例１を示す図である。本発明による実施例１の色彩可変印刷層を説明する図である。本発明による実施例１の色彩可変印刷層を説明する図である。本発明による実施例２の色彩可変印刷層を説明する図である。

符号の説明

１０商品券
２０媒体基材
３０色彩可変印刷層
４０光反応印刷層

Claims

媒体基材と、
前記媒体基材の上に設けられ、前記媒体基材と同色で形成され、紫外線又は赤外線の照射により蛍光発光する光反応印刷層と、
前記光反応印刷層の上に、前記光反応印刷層の外周部よりも内側の少なくとも一部が表出するようにして設けられ、見る角度によって見える色彩が変化する色彩可変印刷層と、
を備える偽造防止印刷媒体。
請求項１に記載の偽造防止印刷媒体において、
前記光反応印刷層又は前記色彩可変印刷層は、パターン状に形成されること、
を特徴とする偽造防止印刷媒体。
請求項２に記載の偽造防止印刷媒体において、
前記光反応印刷層又は前記色彩可変印刷層は、コードパターンを形成すること、
を特徴とする偽造防止印刷媒体。
請求項１から請求項３までのいずれか１項に記載の偽造防止印刷媒体において、
前記光反応印刷層は、拡散反射面が形成されること、
を特徴とする偽造防止印刷媒体。
請求項１から請求項４までのいずれか１項に記載の偽造防止印刷媒体において、
前記色彩可変印刷層は、パール顔料を使用した印刷層であること、
を特徴とする偽造防止印刷媒体。
請求項１から請求項５までのいずれか１項に記載の偽造防止印刷媒体において、
前記色彩可変印刷層は、特定の波長を有した光線を吸収する材料を含んだ印刷層であること、
を特徴とする偽造防止印刷媒体。
請求項１から請求項６までのいずれか１項に記載の偽造防止印刷媒体の真偽判定方法であって、
前記偽造防止印刷媒体の前記光反応印刷層に、紫外線又は赤外線を照射する照射工程と、
前記照射工程で前記光反応印刷層の蛍光反応を確認することにより、偽造の有無を判定する判定工程と、
を備える偽造防止印刷媒体の真偽判定方法。